JP5062292B2 - 路車間通信システム及び車載装置 - Google Patents

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本発明は、交通信号機を制御する信号制御装置と、道路を走行する車両との路車間通信により情報を送受信する路車間通信システム及び車載装置に関する。
従来技術として、特許文献1に記載の車両運転支援システムがある。この車両運転支援システムでは、路側の送信装置から交通信号機に関する信号情報(例えば、灯色や、その現示期間に関する情報、右左折信号の存否等)を車両側の運転支援装置に対して送信する。車両側の運転支援装置では、その受信した信号情報等に基づいて自車両の走行状態を特定し、その走行状態に応じて自車両を加減速するための所定の運転支援を行う。
上述のような従来技術は、交通信号機側から車両に対して確定した灯色の現示期間が送信されることを前提として、その確定した現示期間に応じた適切な状態で走行できるように運転支援を行うものである。
特開2008−299666
ところで、一般的な交通信号機では、青信号、黄信号、赤信号、進行方向変更(右左折)専用の矢印信号等といった各種灯色が予め決められた点灯順序(信号サイクル)に沿って周期的に点灯するようになっている。しかし、信号サイクルにおける各灯色の現示期間は必ずしも一定ではなく、サイクルごとに変動する場合がある。交差点に設置されている交通信号機における灯色の現示期間を実際に測定してみると、同じ灯色であっても現示期間は一定ではなく変動があることが確認できる。
このような信号サイクルにおける現示期間の変動は、その時々によって変化する交通状況に応じて、交差点での円滑な交通を実現するのに適切な灯色の切替えタイミングに変更する制御が交通信号機において行われることに起因している。したがって、このような交通信号機では、過去の現示期間の統計に基づく変動幅のある現示期間を知ることはできても、将来の信号サイクルにおける確実な現示期間は確定するまで知ることはできない。
このような場合、上記従来技術のように、交通信号機側から確定した灯色の現示期間を車両側で受信することを前提とした運転支援を行うシステムでは、将来の信号サイクルにおける灯色の現示期間が未確定のままであると、現示期間に基づくタイムリーな運転支援を行うことができないという問題がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、交通信号機において灯色の現示期間に未確定の変動幅がある場合でも、信号機情報に基づく運転支援を的確に行えるようにするための技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の路車間通信システムは、次のような特徴を有する。信号制御装置は、制御対象の交通信号機の信号サイクルに関するサイクル情報と、その信号サイクルの灯色に関する変動幅のある未確定の現示期間を示す未確定時間情報とを含む信号機情報を車載装置に対して送信する(信号機情報送信手段)。また、車載装置から特定の灯色の現示期間に対する要望値を含む要望情報を受信する(要望情報受信手段)。つぎに、その受信した要望情報で示される現示期間の要望値に基づいて、当該灯色の現示期間を確定し(確定手段)、その確定した現示期間を示す確定時間情報を更に含む信号機情報を車載装置に対して送信する。なお、交通信号機では、この確定した現示期間に従って、交通信号機の信号サイクルが実施される。
一方、車載装置は、自車両の都合に関する所定の自車両関連情報を取得する(車両情報取得手段)。ここでいう、自車両の都合に関する所定の自車両関連情報とは、交差点の手前を走行中の自車両や自車両周辺の状況に関する情報であり、例えば、自車両の位置や速度等の走行状態、アクセルやブレーキ、方向指示器等の作動状態、自車両周辺の交通状況等、自車両が交差点を通行するときの状況に何らかの影響を及ぼす可能性がある事象に関する情報である。車載装置は、さらに、信号制御装置から信号機情報を受信する(信号機情報受信手段)。つぎに、自車両関連情報と信号機情報とに基づき、特定の灯色の未確定の現示期間に対して確定を望む要望値を含む要望情報を生成し(要望情報生成手段)、その生成した要望情報を信号制御装置に対して送信する(要望情報送信手段)。そして、信号制御装置において要望情報に基づき確定された確定時間情報を更に含む信号機情報を受信する。
このように構成された路車間通信システムによれば、将来の灯色の現示期間が変動幅を有する未確定の状態である場合、車両側において未確定の現示期間を自車両の都合に応じた要望値に確定させるための要望を行うことができる。一方、信号制御装置側では、灯色の現示期間を確定する際、車両側から受信した要望値を判断材料にすることができる。そして、信号制御装置側で確定された現示期間が車両側に通知されることで、確定した現示期間を車両側で知ることが可能になる。その結果、自車両からの要望に基づいて確定された灯色の現示期間によって所定の運転支援を的確に行うことができる。
つぎに、請求項2に記載の路車間通信システムは次のような特徴を有する。車載装置は、信号制御装置から受信した信号機情報に含まれる確定時間情報に基づき、その確定した現示期間に応じた所定の運転支援を実行する(運転支援制御手段)。このように構成することで、確定した現示期間に応じて、例えば、青信号の現示中に交差点へ到達可能な速度に調節するための運転支援や、赤信号で安全かつ円滑に停止可能な速度に調節するための運転支援等といった、信号の状況に応じたタイムリーな運転支援を実行可能な車載装置を実現できる。
つぎに、請求項3に記載の路車間通信システムは次のような特徴を有する。車載装置は、信号制御装置から受信した信号機情報に未確定の現示期間を示す未確定時間情報が含まれず、確定した現示期間を示す確定時間情報のみが現示期間を示す情報として含まれる場合、要望情報の生成及び送信を行わない。このように、信号機情報に不確定の現示期間が含まれていなければ、要望情報を信号制御装置に対して送信するまでもなく確定した現示期間のみを考慮して運転支援を行えばよい。このようにすることで、無用な路車間通信を行わないようにできる。
ところで、複数の交差点にそれぞれ設置された複数の信号制御装置から、車両側で同時期に信号機情報を受信すること想定した場合、請求項4に記載のように構成するとよい。すなわち、信号制御装置は、制御対象の交通信号機の識別情報を更に含む信号機情報を車載装置に対して送信する。一方、車載装置は、複数の信号制御装置からそれぞれ受信した信号機情報に含まれる識別情報に基づき、要求対象の信号制御装置を特定し、その特定した信号制御装置ごとに対応する要望情報を個別に生成する。そして、要求対象の信号制御装置ごとに個別に生成した要望情報を、対応する信号制御装置あてにそれぞれ送信する。このように構成することで、車両側において、識別情報に基づいて複数の信号制御装置を区別し、個別に要望を行うことができる。
あるいは、1つの交通信号機の信号サイクルについて、複数の灯色の現示期間が未確定である状態を想定した場合、請求項5に記載のように構成するとよい。すなわち、信号制御装置では、信号サイクルにおける複数の灯色にそれぞれ対応する複数の未確定時間情報を含む信号機情報を車載装置に対して送信する。一方、車載装置は、信号機情報に含まれる複数の未確定時間情報に基づいて、複数の未確定の現示期間に対して確定を望むそれぞれの要望値を含む要望情報を生成可能に構成されている。このように構成することで、信号サイクル内で複数の灯色の現示期間が未確定である場合に、車両側の都合に応じてそれぞれの灯色に対する要望を行うことができる。
さらに、本発明の路車間通信システムを構成する車載装置においては、信号機情報に含まれる未確定時間情報における現示期間の変動幅の範囲内で、その現示期間に対する要望値を決定するように構成してもよい(請求項6)。このように構成することで、信号制御装置側で採用不可能な現示期間を車両側から要望してしまうことを防止できる。
ところで、信号機情報に基づいて行うことができる運転支援には、対象とする交通信号機の灯色に応じて様々な種類がある。そして、運転支援の種類に応じて必要となる自車両関連情報の内容も異なり、また、その自車両関連情報の内容に応じて灯色の現示期間に対する要望も変わってくる。
この点について、請求項7に記載の路車間通信システムは、次のような特徴を有する。車載装置は、自車両関連情報として自車両の現在地に関する情報と、方向指示器の作動状況の情報を少なくとも取得する。これにより、交差点の手前での方向指示器の作動状況に基づいて、交差点で進行方向を特定できる。そして、信号機情報に特定方向(例えば、右折や左折)のみへの進行を許可する矢印信号に関する未確定時間情報が含まれ、かつ、車両情報取得手段により自車両の現在地に関する情報と、その矢印信号の指す方向への方向指示器の作動を示す情報とが得られた場合、その矢印信号に対する要望値を含む要望情報を生成する。
上記構成は、車両が交差点で右折(又は左折)しようとしているときに、右折(又は左折)専用の矢印信号における未確定の現示期間に対して自車両の都合に応じた要望値を信号制御装置に送信するものである。要望の具体的内容としては、例えば、交差点までの距離や速度に応じて、矢印信号の現示中に車両が交差点に到達してそのまま通過可能な現示期間を要望値とすることが考えられる。
別の事例として、請求項8に記載の路車間通信システムは、次のような特徴を有する。車載装置は、自車両関連情報として自車両の現在地に関する情報と、速度の情報を少なくとも取得する。そして、信号機情報に進行許可を示す青信号に関する未確定時間情報が含まれ、かつ、車両情報取得手段により自車両の現在地に関する情報と、車速の情報とが得られた場合、その青信号に対する要望値を含む要望情報を生成する。
上記構成は、青信号における未確定の現示期間に対して自車両の都合に応じた要望値を信号制御装置に送信することで、車両が交差点を円滑に通過できるようにするためのものである。要望の具体的内容としては、例えば、交差点までの距離や速度に応じて、青信号の現示中に車両が交差点に到達してそのまま通過可能な現示期間を要望値とすることが考えられる。
別の事例として、請求項9に記載の路車間通信システムは、次のような特徴を有する。車載装置は、自車両関連情報として自車両の現在地に関する情報と、速度の情報を少なくとも取得する。そして、信号機情報に進行禁止を示す赤信号に関する未確定時間情報が含まれ、かつ、車両情報取得手段により自車両の現在地に関する情報と、車速の情報とが得られた場合、その赤信号に対する要望値を含む要望情報を生成する。
上記構成は、赤信号における未確定の現示期間に対して自車両の都合に応じた要望値を信号制御装置に送信することで、赤信号による停止時間を極力なくすためのものである。要望の具体的内容としては、例えば、交差点までの距離や速度に応じて、車両が交差点に到達するまでに赤信号の現示期間が終了し、次の青信号で交差点を通過可能になるような現示期間を要望値とすることが考えられる。
ところで、信号制御装置が車両からの要望に基づいて灯色の現示期間を確定する際、車両からの要望の他にも、交差点周辺における他の交通状況等を考慮するようにしてもよい。そこで、請求項10に記載の路車間通信システムのように構成するとよい。すなわち、信号制御装置は、さらに、制御対象の交通信号機の設置された交差点周辺の交通状況に関する交通状況情報を取得する(交通状況情報取得手段)。この交通状況情報としては、例えば、交差点付近を走行する車両や、交差点を横断中の歩行者や自転車等の交通対象物に関する検出情報(存否、数量、位置、速度等)、交差する道路の優先度等が挙げられる。また、車両については、一般車両、公共車両、あるいは緊急車両といった種別を交通状況情報として取得するようにしてもよい。
そして、車両側から受信した要望値に加え、取得した交通状況情報を加味して現示期間を確定する。具体的には、車両側からの要望に応じて灯色の現示期間を確定することで、要望元の車両以外に何らかの影響を受ける他の交通対象物が存在する場合、その影響の妥当性を考慮して、交差点全体の交通がより円滑な方向へ推移するような現示期間に確定するといった運用方法が考えられる。あるいは、歩行者や緊急車両、優先度の高い別の道路から進入してくる車両といった、要望元の車両より優先して通行させるべき交通対象物が交差点周辺に存在する場合は、その優先すべき交通対象物の通行を最優先にして現時期間を決定するようにしてもよい。もちろん、車両側からの要望どおりに現示期間を決定しても他の交通対象に対して不適切な影響がなければ、車両から受信した要望値をそのまま現示期間として確定すればよい。
このように構成することで、信号制御装置において、車両側からの要望と交差点周辺の交通状況とを併せて考慮した妥当性の高い現時期間を決定することができ、それにより、交差点での交通の円滑化に寄与する。
つぎに、請求項11〜請求項19に記載の車載装置は、それぞれ請求項1〜請求項9に記載の路車間通信システムを構成する車載装置と同様の構成を有するものである。この車載装置を搭載した車両が上記信号制御装置の設置された交差点を通行する際には、本発明の路車間通信システムについて記載した上述の効果と同様の効果を得られる。
実施形態の路車間通信システムの概略構成を示すブロック図である。 信号サイクルの一例を示す説明図である。 信号制御装置と車載装置との間の通信手順を示すラダーチャートである。 信号機情報の内容を示す説明図である。 車載装置における信号機情報の管理状況を示す説明図である。 車両情報取得処理の手順を示すフローチャートである。 現示期間要望判断処理の手順を示すフローチャートである。 要望対象となる信号灯色を決定するための方法を示す説明図である。 要望情報の一例を示す説明図である。 運転支援制御処理の手順を示すフローチャートである。 信号協調型運転支援リストの一例を示す説明図である。 現示期間要望分析処理の一例を示す
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は下記の実施形態に何ら限定されるものではなく様々な態様にて実施することが可能である。
[路車間通信システムの構成の説明]
まず、図1に基づいて実施形態の路車間通信システムの構成を説明する。路車間通信システムは、道路を走行する車両に搭載される車載装置1と、道路交差点に設置された交通信号機における灯色の現示期間を制御する信号制御装置2とからなる。
車載装置1は、位置特定部10、外部機器接続部11、表示部12、音声出力部13、無線通信部15、及び制御部16等を備えている。
このうち、位置特定部10は、車速センサ32や、図示しないGPS受信機、ジャイロスコープ等による検出信号に基づいて車両の現在地や進行方向を特定し、その特定したデータを制御部16に入力するためのものである。外部機器接続部11は、車両に搭載されているレーダ・カメラ31、車速センサ32、作動処理部33等、他のECU(Electronic Control Unit)等の各種機器との間で通信を行うためのインタフェースであり、各機器から送信されてくる車両情報のデータを制御部16に入力する。レーダ・カメラ31は、自車両周辺に存在する他車両等の対象物を検知するための装置である。車速センサ32は、自車両の速度を検出するための装置である。作動制御部33は自車両の各部(ウインカ、アクセル、ブレーキ、等の被制御部)の作動制御を行うための装置である。
表示部12は、画像を表示する液晶パネル等の表示面を備えた表示装置であり、制御部16からの制御に基づいて各種の運転支援画像を表示する。画像を表示する表示面は、車両の運転席から視認可能な場所に配置される。音声出力部13は、音声を出力するスピーカ等を備えた音声出力装置であり、制御部16からの制御に基づいて運転支援に関する各種の案内音声を出力する。
無線通信部15は、路傍に設置された信号制御装置2との間で双方向の無線通信(路車間通信)を行うための通信装置である。この路車間通信に用いる通信様式としては、例えばETC(登録商標)システム等で用いられる狭域通信(DSRC)や、VICS(登録商標)等で用いられる電波ビーコン及び光ビーコンの技術を用いることが考えられる。あるいは、2011年(予定)のアナログテレビ放送の終了後に利用区分が再編される予定の700MHz帯の電波を利用することも考えられる。この700MHz帯の電波は、DSRCで用いられる5.8GHz帯の電波と比較して波長が長いため、回折を起こし易い。そのため、建築物が密集する都市部において、建物の影からでも良好に通信が行うことができる。
制御部16は、CPU,ROM,RAM等からなる周知のコンピュータ装置で構成されており、車載装置1の各部を統括制御する。この制御部16は、ROM等に記憶されたプログラムに従って各種の運転支援に関する処理を実行する。なお、本実施形態では、路車間通信により信号制御装置2から取得した信号機情報に基づく、灯色の現示期間の要望に関する処理(詳細は後述)や、取得した信号機情報に基づく運転支援に関する処理(詳細は後述)を実行する。
信号制御装置2は、無線通信部21、制御部22及び周辺状況取得部23を備える。
このうち、無線通信部21は、道路を走行する車両に搭載された車載装置1との間で双方向の無線通信(路車間通信)を行うための通信装置である。この路車間通信に用いる通信様式としては、上述の車載装置1と同様のものを用いる。
制御部22は、CPU,ROM,RAM等からなる周知のコンピュータ装置で構成されており、信号制御装置2の各部を統括制御し、自ら管理する信号サイクルのジュールに従って交差点に設置された交通信号機3の青、黄、赤及び右折専用の矢印等の各信号灯の点灯、消灯及び点滅を制御する。なお、本実施形態では、この制御部22は、自信号制御装置2で管理している信号機情報の送信に関する処理(詳細は後述)や、車両側からの要望に応じて灯色の現示期間を確定する処理(詳細は後述)を実行する。
周辺状況取得部23は、制御対象の交通信号機3の設置された交差点周辺の交通状況に関する検出情報を取得し、これを制御部22に入力するためのものである。具体的には、交差点付近を走行する車両や、交差点を横断中の歩行者や自転車等の交通対象物に関する検出情報(存否、数量、位置、速度等)等を取得するための、レーダ、カメラ、センサ、通信装置等が挙げられる。また、公共車両や緊急車両といった特定の車両を判別できるような構成であってもよい。
ここで、本実施形態の信号制御装置2が制御する交通信号機3の信号サイクルについて、図2に基づき説明する。
図2(a)は、本実施形態の交通信号機3で繰返される信号サイクルを示す図である。なお、この図においては、時間を横軸にとり、2サイクル分の信号サイクルを記載している。この図に示すとおり、交通信号機3の信号サイクルは、現示する信号の灯色が青、黄(1回目)、矢印、黄(2回目)、赤の順に遷移する5つのステップを信号サイクルの単位として、この単位サイクルを繰返すようになっている。なお、信号サイクルにおける各信号灯色の現示期間は固定的なものではなく、所定の変動幅の範囲でサイクルごとに変化する。これは、本実施形態の信号制御装置2がその時々によって適切な遷移タイミングに変更する制御を行うためである。そのため、信号制御装置2においては、将来の信号サイクルにおける各灯色の現示期間を自らが確定するまで、その灯色の現示期間は所定の変動幅を有する未確定の現示期間として扱う。
図2(b)は、車載装置1が信号サイクルにおける特定の灯色に対して現示期間の確定要望する際に、要望対象の灯色を指定するための方法を示す図である。ここでは、現示中の灯色からが属する信号サイクルを1サイクル目とし、次の青信号から始まるサイクルを2サイクル目と数える。
例えば、現示中の黄(1回目)信号の次の矢印信号に対して現示期間の確定を要望する場合、指定灯色「矢印」、指定サイクル「1」、要望値「ta」といった内容を含む要望情報が車載装置1側から信号制御装置へ通知される。ここでいう、指定灯色とは、要望の対象となる灯色である。また、指定サイクルとは、要望対象の灯色が属する信号サイクルの順序であり、1番目の信号サイクルであれば1、2番目の信号サイクルであれば2となる。また、要望値とは、要望対象の灯色の現示期間として確定してほしいと車両側が望む時間の値である。
一方、前述の矢印信号より更に先にある、2サイクル目の青信号に対して現示期間の確定を要望する場合、指定灯色「青」、指定サイクル「2」、要望値「tb」といった内容を含む要望情報が車載装置1側から信号制御装置へ通知される。
[路車間通信の手順の説明]
つぎに、車載装置1と信号制御装置2との間で行われる路車間通信の手順の一例について、図3のラダーチャートに基づいて説明する。
信号制御装置2は、自らが管理している信号サイクルのスケジュールに関する信号機情報を、無線通信部21を介して外部に常時送信している。信号機情報の送信は例えば100msごとに行われ、信号制御装置2の無線通信圏内に存在する車両がその送信間隔で信号機情報を受信できるようになっている。また、信号制御装置2は、通信相手を特定しないブロードキャストによって信号機情報を発信する。なお、信号機情報には、現時点から所定数の先までの信号サイクルについて、各信号サイクルに属する灯色の現示期間を示す情報が含まれている。その中には、既に確定した現示期間を示す情報もあれば、所定の変動幅(ここではt1〜t2とする)を持った未確定の現示期間を示す情報も含まれる。
信号制御装置2との無線通信圏内にいる車両の車載装置1は、信号制御装置2から発信されている信号機情報を受信する。受信した信号機情報は、信号機情報に含まれる識別情報(ID)ごとに制御部16のRAM等に記憶しておく。そして、現示期間要望判断処理(詳細は後述)において、信号制御装置2から受信した信号機情報に含まれる未確定の現示期間に対して確定を望む要望値を算出し、その要望値を含む要望情報を信号制御装置2に送信する(現示期間要望通知)。この現示期間要望判断処理では、所定の車両情報に基づく自車両側の事情や、現示期間を要望可能な灯色等の交通信号機側の事情に基づき、自車両が交差点を手際よく円滑に通行できるようにするための要望値を算出する。
車載装置1から現示期間要望通知を受信した信号制御装置2は、現示期間要望分析処理(詳細は後述)において、車載装置1から受信した要望値と、周辺状況取得部23により取得した検出情報とを分析し、要望された灯色の現示期間を確定する。この処理では、車両側からの要望と取得した検出情報とを総合的に判断し、交差点全体の交通がより円滑な方向へ推移するような現示期間に確定する。
そして、従前の信号機情報における変動幅(t1〜t2)を持つ未確定の現示期間を、確定した現示期間(t3)に更新する。そして、更新した最新の信号機情報を外部に送信する。
一方、車載装置1が新たに信号機情報を受信すると、制御部16のRAMに既に記憶している該当の信号機情報を新たに受信した信号機情報の内容に更新する。そして、運転支援制御処理(詳細は後述)において、受信した信号機情報の確定した現示期間のタイミング及びその信号灯色に応じて、情報報知、速度案内、速度制御、注意喚起といった交差点通行時のための所定の運転支援を行う。
[信号機情報の詳細な説明]
つぎに、信号制御装置2から車載装置1へ送信される信号機情報の詳細な内容について図4を参照しながら説明する。
図4に示すように、信号機情報は、信号制御装置2の制御対象の交通信号機の識別情報(ID)が記述される「交通信号機ID」のフィールド、信号機情報が送信された時刻が記述される「送信時刻」のフィールド、制御対象の交通信号機の設置された交差点の位置を特定するための情報(位置座標や接続する道路の識別情報等)が記述された「交差点位置情報」のフィールド、及び、交通信号機の信号サイクルのスケジュールに関する情報が記述された「灯色情報」のフィールドからなる。
さらに、灯色情報のフィールドには、このフィールドに含まれる信号サイクルの情報数(J)と、実行順に1番目のサイクルからJ番目のサイクルまでの各信号サイクルに対応する灯色情報とが含まれる。なお、1サイクル目の灯色情報が現時点で実行している信号サイクルに関する情報であり、2サイクル目以降の灯色情報がその後に実行予定の将来の信号サイクルに関する情報である。
各信号サイクルに対応する灯色情報のフィールドには、さらに、1サイクルに含まれる灯色の情報数(N)と、表示順に1番目からN番目までの各灯色に対応する情報が含まれる。なお、1サイクル目の灯色情報における1番目の灯色に対応する情報が、現時点で表示中の灯色に関する情報に該当する。
各灯色に対応する情報には、その灯色の種類(青、黄、赤、矢印等)を示す情報や、その灯色の現示期間が未確定である場合の変動幅(変動上限値及び変動下限値)を示す情報、現示期間が確定している場合の確定値を示す情報が含まれる。現示期間の変動上限値は、確定値として採用される可能性のある最長の現示期間を示す値であり、変動下限値は、確定値として採用される可能性のある最短の現示期間を示す値である。これらの変動上限値及び変動下限値からなる変動幅は、例えば灯色ごとに予め設定された規定値としてもよいし、信号制御装置2が過去に確定した現示期間の統計に基づいて算出するようにしてもよい。
灯色に関する情報として変動上限値及び変動下限値のみが設定され、確定値が設定されていない場合、その灯色の現示期間は未確定として扱う。一方、灯色に関する情報として確定値が設定されていれば、その灯色の現示期間は確定したものとして扱われ、この確定値に沿ったタイミングで交通信号機3の灯色の切替えが行われる。あるいは、灯色に関する情報に確定値の項目を設けることなく、変動上限値と変動下限値とが同値に設定されている状態を以って、その灯色の現示期間が確定したものとするような構成にしてもよい。
つぎに、車載装置1における信号機情報の管理状況について、図5を参照しながら説明する。車載装置1は、信号制御装置2から信号機情報を受信すると、その受信した信号機情報を制御部16のRAMの所定領域に保存する。なお、車載装置1が異なるN台の信号制御装置2からそれぞれ信号機情報を受信した場合、信号機情報に含まれる識別情報である交通信号機IDごとに1からN番までの信号機情報を保存する。また、同じ信号制御装置2から再び信号機情報を受信した場合、その信号機情報の交通信号機IDに該当の既存の信号機情報を新たに受信した信号機情報の内容に更新する。これにより、同時期に複数の信号制御装置2から信号機情報を受信している場合に、1台の信号制御装置2につき最新の信号機情報のみが保存されるようになっている。
[車両情報取得処理の説明]
つぎに、車載装置1の制御部16が実行する車両情報取得処理の内容について、図6のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は車両の稼働中において常時実行される。
車載装置1の制御部16は、S101で、外部機器接続部11を介して車両側の作動制御部33からウインカ(方向指示器)の作動状況に関するウインカ情報を取得する。S102では、外部機器接続部11を介して車速センサ32から自車両の速度に関する車速情報を取得する。S103では、位置特定部10から自車両の現在地に関する位置情報を取得する。S104では、外部機器接続部11を介して車両側の作動制御部33からアクセルの操作状況(開度等)に関するアクセル情報を取得する。S105では、外部機器接続部11を介して車両側の作動制御部33からブレーキの作動状況(ブレーキ強度等)に関するブレーキ情報を取得する。S106では、レーダ・カメラ31等の各種センサによる検知情報を取得する。
続くS107では、S101からS106の各ステップで取得した車両情報を、制御部16のRAMに設けられた状態管理メモリ領域に記録する。記録後、計時用のカウントダウンタイマーを所定時間(例えば、100ms)にセットする(S108)。つづいて、経過時間分に応じてタイマーの値を減算し(S109)、タイマーの設定時間が満了したか否かを判定する(S110)。
タイマーの設定時間が満了していない場合(S110:NO)、一定時間だけ待機する時間待ち処理を行い(S111)、S109の処理へ戻る。一方、S109〜S111の処理を繰返した結果、S110においてタイマーの設定時間が満了した場合(S110:YES)、S101の処理へ戻り、再び車両情報の取得を開始する。
[現示期間要望判断処理の説明]
つぎに、車載装置1の制御部16が実行する現示期間要望判断処理の内容について、図7のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、例えば車両が信号制御装置2による制御対象の交通信号機の設置されている交差点から所定距離範囲内に到達した場合等、特定の条件を満たしたときに実行される。
車載装置1の制御部16は、まず、無線通信圏内の信号制御装置2から取得した信号機情報を制御部16のRAMの所定領域から読出し(S201)、複数の異なる信号制御装置2から信号機情報を取得しているか否かを判定する(S202)。
ここで、複数の異なる信号制御装置2から信号機情報を取得せず、単独の信号制御装置2のみから信号機情報を取得している場合(S202:NO)、その受信した信号機情報の内容と、制御部16のRAM内の状態管理メモリ領域に格納されている車両情報とに基づき、未確定の現示期間を確定させるための要望対象となる灯色と、その現示期間に対して確定を望む要望値とを設定する(S203)。なお、要望対象の灯色及び要望値の設定方法の詳細な説明については後述する。続くS204では、設定した要望対象の灯色及び要望値を含む要望情報を当該信号機情報の送信元である信号制御装置2へ送信し、本処理を終了する。なお、受信した信号機情報に含まれる全ての灯色情報において現時期間が確定している場合は、要望値の設定及び要望情報の送信は行わない。
一方、S202の判定において複数の異なる信号制御装置2から信号機情報を取得していると判定した場合(S202:YES)、それらの信号機情報の中に自車両の進路上にある交差点に該当する信号機情報が存在するか否かを判定する(S205)。なお、進路上の交差点は、例えば自車両に搭載されているナビゲーション装置(図示なし)の地図データや走行経路に関する情報を取得して判断したり、位置特定部10で取得した現在地及び進行方向と交差点の位置情報とに基づいて判断する。自車両の進路上にある交差点に該当する信号機情報が存在する場合は(S205:YES)、S206の処理へ進み、存在しない場合は(S205:NO)、本処理を終了する。
続くS206では、受信した複数の信号機情報の内容と、制御部16のRAM内の状態管理メモリ領域に格納されている車両情報とに基づき、要望対象の信号制御装置2と、その信号制御装置2に対応する信号機情報における要望対象となる灯色と、その灯色の現示期間に対して確定を望む要望値とを設定する。なお、要望対象の信号制御装置2は、自車両の進路上の交差点に設置された信号制御装置2の中から、自車両の走行状況に適したものを選択する。また、要望対象として選択する信号制御装置2は、1つでもよいし複数でもよい。
そして、設定した要望対象の灯色及び要望値を含む要望情報を、当該要望対象の信号制御装置2へ送信し(S207)、本処理を終了する。なお、要望対象の信号制御装置2から受信した信号機情報に含まれる全ての灯色情報において現時期間が確定している場合は、要望値の設定及び要望情報の送信は行わない。
つぎに、上記現示期間要望判断処理のS203及びSS206で要望対象の灯色及び要望値を設定する方法ついて、図8を参照しながら説明する。
図8(a)〜(f)は、要望対象の灯色を決定するために行う論理演算の手順をMIL論理記号を用いて表記した論理式である。この(a)〜(f)の各論理式における入力値A〜Iは、図8下部の真偽表に記載のとおり、車両情報又は信号機情報の内容に応じて「真」又は「偽」の何れかの値がそれぞれ割当てられる。また、(a)〜(f)の各論理式における出力値Z1〜Z6は、各入力値に基づく論理演算の結果に応じて「真」又は「偽」の何れかの値をとる。そして、図8の下部の真偽表に記載のとおり、各出力値の真偽に応じて特定の灯色に対する現示期間の要望の要否が決定される。なお、この図8に示す事例では、図2(a)に例示した信号サイクルのモデルを対象としている。
図8(a)の論理式では、入力値A,Bの論理積と、入力値Dとの論理積により出力Z1が算出される。入力値Aは、ウインカが交通信号機の矢印信号と一致する方向を指示している内容のウインカ情報が車両情報に存在する場合に「真」の値が割当てられ、前記ウインカ情報が存在しない場合に「偽」の値が割当てられる。入力値Bは、自車両の現在地に関する位置情報が車両情報に存在する場合に「真」の値が割当てられ、前記位置情報が存在しない場合に「偽」の値が割当てられる。入力値A,Bの論理積は、入力値A,Bが共に「真」である場合のみ「真」となり、それ以外は「偽」となる。入力値Dは、信号機情報において1サイクル目の「矢印信号」の現示期間が未確定である場合に「真」の値が割当てられ、1サイクル目の「矢印信号」の現示期間が確定している場合に「偽」の値が割当てられる。出力値Z1は、入力値A,Bの論理積及び入力値Dが共に「真」である場合のみ「真」となり、それ以外は「偽」となる。出力値Z1が「真」の場合、1サイクル目の「矢印信号」を要望対象の灯色に設定し、出力値Z1が「偽」の場合、1サイクル目の「矢印信号」に対して現示期間の要望を行わない。
出力値Z1が「真」となった場合、現在地から交差点までの距離及び現在の車速に応じて、1サイクル目の矢印信号の現示期間中に可能な限り自車両を停止させずに交差点を通過できるような現示期間を算出し、これを当該灯色に対する要望値とする。さらに、自車両の速度に加えて、交差点手前における前方車両の速度や混雑度合いを加味して通過時刻を予想し、要望値を算出するようにしてもよい。なお、要望値は、信号機情報における当該灯色の現示期間の変動幅、すなわち、現示期間の変動上限値から変動下限値までの範囲内の時間に設定する(他の灯色についても同様)。
図8(b)の論理式では、入力値A,Bの論理積と、入力値Eとの論理積により出力Z2が算出される。入力値A,Bの内容は上述のとおりである。入力値Eは、信号機情報において2サイクル目の「矢印信号」の現示期間が未確定である場合に「真」の値が割当てられ、2サイクル目の「矢印信号」の現示期間が確定している場合に「偽」の値が割当てられる。出力値Z2は、入力値A,Bの論理積及び入力値Eが共に「真」である場合のみ「真」となり、それ以外は「偽」となる。出力値Z2が「真」の場合、2サイクル目の「矢印信号」を要望対象の灯色に設定し、出力値Z2が「偽」の場合、2サイクル目の「矢印信号」に対して現示期間の要望を行わない。
なお、2サイクル目の矢印信号の現示期間に対して要望を行うケースとしては、次のような状況を想定している。自車両が交差点を右折するために右折専用車線にて右ウインカを作動させながら待機しており、かつ、その右折専用車線が先行車両により渋滞している状況において、右折専用車両における走行履歴(平均速度、位置情報)を元に1サイクル目の右折矢印信号の現示期間が満了するまでに交差点の通過が望めない場合、2サイクル目の右折矢印信号に対して現示期間の要望値を算出する。
図8(c)の論理式では、入力値B,Cの論理積と、入力値Fとの論理積により出力Z3が算出される。入力値Bの内容は上述のとおりである。入力値Cは、自車両の速度に関する車速情報が車両情報に存在する場合「真」の値が割当てられ、前記車速情報が存在しない場合「偽」の値が割当てられる。入力値B,Cの論理積は、入力値B,Cが共に「真」である場合のみ「真」となり、それ以外は「偽」となる。入力値Fは、信号機情報において1サイクル目の「青信号」の現示期間が未確定である場合に「真」の値が割当てられ、1サイクル目の「青信号」の現示期間が確定している場合に「偽」の値が割当てられる。出力値Z3は、入力値B,Cの論理積及び入力値Fが共に「真」である場合のみ「真」となり、それ以外は「偽」となる。出力値Z3が「真」の場合、1サイクル目の「青信号」を要望対象の灯色に設定し、出力値Z3が「偽」の場合、1サイクル目の「青信号」に対して現示期間の要望を行わない。
出力値Z3が「真」となった場合、現在地から交差点までの距離及び現在の車速に応じて、1サイクル目の青信号の現示期間中に可能な限り自車両を停止させずに交差点を通過できるような現示期間を算出し、これを当該灯色に対する要望値とする。さらに、自車両の速度に加えて、交差点手前における前方車両の速度や混雑度合いを加味して通過時刻を予想し、要望値を算出するようにしてもよい。
図8(d)の論理式では、入力値B,Cの論理積と、入力値Gとの論理積により出力Z4が算出される。入力値B,Cの内容は上述のとおりである。入力値Gは、信号機情報において2サイクル目の「青信号」の現示期間が未確定である場合に「真」の値が割当てられ、2サイクル目の「青信号」の現示期間が確定している場合に「偽」の値が割当てられる。出力値Z4は、入力値B,Cの論理積及び入力値Gが共に「真」である場合のみ「真」となり、それ以外は「偽」となる。出力値Z4が「真」の場合、2サイクル目の「青信号」を要望対象の灯色に設定し、出力値Z4が「偽」の場合、2サイクル目の「青信号」に対して現示期間の要望を行わない。
なお、2サイクル目の青信号の現示期間に対して要望を行うケースとしては、次のような状況を想定している。自車両が交差点を直進予定で、かつ、交差点手前の進路上で先行車両により渋滞が発生している状況において、従前の走行履歴(平均速度、位置情報)を元に1サイクル目の青信号の現示期間が満了するまでに交差点の通過が望めない場合、2サイクル目の青信号に対して現示期間の要望値を算出する。
図8(e)の論理式では、入力値B,Cの論理積と、入力値Hとの論理積により出力Z5が算出される。入力値B,Cの内容は上述のとおりである。入力値Hは、信号機情報において1サイクル目の「赤信号」の現示期間が未確定である場合に「真」の値が割当てられ、1サイクル目の「赤信号」の現示期間が確定している場合に「偽」の値が割当てられる。出力値Z5は、入力値B,Cの論理積及び入力値Hが共に「真」である場合のみ「真」となり、それ以外は「偽」となる。出力値Z5が「真」の場合、1サイクル目の「赤信号」を要望対象の灯色に設定し、出力値Z5が「偽」の場合、1サイクル目の「赤信号」に対して現示期間の要望を行わない。
出力値Z5が「真」となった場合、現在地から交差点までの距離及び現在の車速に応じて、自車両が交差点に到達する予想時刻の前に要望対象の赤信号の現示期間が終了し、自車両が交差点を無停止で通過できるような現示期間を算出する。これを当該灯色に対する要望値とする。さらに、自車両の速度に加えて、交差点手前における前方車両の速度や混雑度合いを加味して到達時刻を予想し、要望値を算出するようにしてもよい。
図8(f)の論理式では、入力値B,Cの論理積と、入力値Iとの論理積により出力Z6が算出される。入力値B,Cの内容は上述のとおりである。入力値Iは、信号機情報において2サイクル目の「赤信号」の現示期間が未確定である場合に「真」の値が割当てられ、2サイクル目の「赤信号」の現示期間が確定している場合に「偽」の値が割当てられる。出力値Z6は、入力値B,Cの論理積及び入力値Iが共に「真」である場合のみ「真」となり、それ以外は「偽」となる。出力値Z6が「真」の場合、2サイクル目の「赤信号」を要望対象の灯色に設定し、出力値Z6が「偽」の場合、2サイクル目の「赤信号」に対して現示期間の要望を行わない。
なお、2サイクル目の青信号の現示期間に対して要望を行うケースとしては、次のような状況を想定している。自車両が交差点を直進予定で、かつ、交差点手前の進路上で先行車両により渋滞が発生している状況において、2サイクル目の青信号の現示期間においてもなお交差点を通過することが望めない場合、可能な限り早期に交差点を通過できるように2サイクル目の赤信号に対して現示期間の要望値を算出する。
つぎに、上述の現示期間要望判断処理(図7)の204又はS207で信号制御装置2に対して送信する要望情報の具体的な内容について、図9を参照しながら説明する。
図9(a)は、1つの信号制御装置2に対して複数の灯色に関する要望を同時に行う場合に送信する要望情報の事例を示している。要望情報には、要望対象となる信号灯色、その灯色に対して要望する現示期間(要望値)、要望対象となる信号制御装置に割当てられている識別情報(交通信号機ID)、要望対象の灯色が属する信号サイクルの番号(信号サイクル指定)、自車両の識別情報(車両ID)等の情報が含まれる。この図9(a)に示す要望情報は、1つの信号制御装置2(交通信号機ID:AAA)に対して、1サイクル目の赤信号、2サイクル目の青信号、及び2サイクル目の矢印信号の各灯色に関する要望値を同時に通知する事例である。
この要望情報の事例は、2サイクル目の矢印信号の現示期間中に交差点を右折することを目標として、この矢印信号よりも前の灯色に対しても現示期間の要望をすることを想定したものである。このように、1つの信号制御装置2に対して複数の灯色に関する要望を同時に行う場合には、交差点を通過する際の目標とする灯色に対する要望だけでなく、それ以前の灯色に対しても同時に要望を行うことが考えられる。
図9(b)の要望情報は、複数の信号制御装置2に対して同時に要望を行う場合に送信する事例を示している。この要望情報では、1つ目の信号制御装置2(ID:AAA)に対して1サイクル目の赤信号に関する要望値を通知し、2つ目の信号制御装置2(ID:BBB)に対して2サイクル目の青信号に関する要望値を通知する。
この要望情報の事例は、自車両の進路前方直近にある交差点に設置された信号制御装置2だけでなく、その交差点を通過した後の次の進路上の交差点に設置された信号制御装置2に対しても要望をすることを想定したものである。このように、複数の信号制御装置2に対して同時に要望を行う場合には、進路前方直近の交差点だけでなく、その先の進路上の交差点に設置された信号制御装置2に対して同時に要望を行うことが考えられる。
[運転支援制御処理の説明]
つぎに、車載装置1の制御部16が実行する運転支援制御処理の内容について、図10のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、例えば車両が運転支援の目標となる直近の交差点から所定距離範囲内に到達した場合等、特定の条件を満たしたときに実行される。
車載装置1の制御部16は、まず、運転支援の目標となる交差点に設置されている交通信号機に関する信号機情報を受信済みであるか否かを判定する(S301)。信号機情報を受信済みである場合(S301:YES)はS302の処理へ進み、信号機情報を受信していない場合(S301:NO)はS308の処理へ進む。
信号機情報を受信済みである場合に進むS302では、その信号機情報を読出す。そして、その読出した信号機情報の灯色情報において、灯色の現示期間が確定しているか否かを判定する。ここでは、信号機情報に含まれる全ての灯色情報において現示期間が確定している場合に肯定判定をする構成でもよいし、信号機情報に含まれる灯色情報のうち、先頭の灯色から運転支援に必要な所定数の灯色の現示期間が連続して確定している場合に肯定判定をする構成でもよい。S303で肯定判定をした場合(S303:YES)、S304の処理へ進む。一方、否定判定をした場合(S303:NO)、上述の現示期間要望判断処理(図7参照)を起動し(S307)、本処理を終了する。
S303で肯定判定をした場合に進むS304では、制御部16のROM等の記憶装置に予め格納されている信号協調型運転支援リスト(図11参照)を読出す。この信号協調型運転支援リストは、信号機情報に基づいて信号の現示状況と協調して実施する運転支援の一覧であり、図11に示すとおり、支援対象の灯色別に自車両で採用できる運転支援の内容を規定したものである。ここでいう支援対象の灯色とは、支援対象の交差点への到達予想時期における灯色である。そして、支援対象の灯色に対応する運転支援は、その灯色を目標として自車両が円滑に交差点へ到達することができるように運転者を支援する内容になっている。
図11に示す事例では、支援対象の灯色が青信号や矢印信号等、交差点の通行を許可する灯色である場合、情報報知、車速案内、車速制御等の運転支援を採用可能になっている。情報報知は、交差点到達時の灯色を運転者に通知する。車速案内は、自車両が交差点手前で停止することなく青信号や矢印信号の現示期間中に通過できるようにするための目標速度を運転者に案内する。車速制御は、自車両の速度を目標速度に近づくように自動的に調節する。
また、支援対象の灯色が赤信号である場合、情報報知、車速案内、車速制御、注意喚起等の運転支援を採用可能になっている。情報報知は、交差点到達時の灯色を運転者に通知する。車速案内は、自車両が交差点手前の所定位置で安全に停止できるようにするための目標速度を運転者に案内する。車速制御は、自車両の速度を目標速度に近づくように自動的に調節する。注意喚起は、自車両の速度を自動的に目標速度に近づける車速制御、赤信号に対する注意を促すメッセージを運転者に報知する。
図10のフローチャートの説明に戻る。S305では、信号協調型運転支援リストの中から、自車両の状況(現在地や交差点までの距離、速度等)及び信号機情報に基づく信号の現示状況に応じて、支援対象となる灯色に対応する優先度の高い運転支援を上述の信号協調型運転支援リストの中から選択する。例えば、自車両が交差点を直進する場合、交差点手前で停止することなく青信号の現示期間中に通過することが可能な状況では、その青信号を支援対象の灯色に設定し、対応する運転支援を選択する。反対に、自車両が交差点を直進する場合、青信号の現示期間中に通過することができず、赤信号により交差点手前で停止することを余儀なくされる状況では、その赤信号を支援対象の灯色に設定し、対応する運転支援を選択する。
続いて、S305で選択した運転支援を実施し(S306)、本処理を終了する。運転支援の実施は、自車両の状況(現在地や交差点までの距離、速度等)及び信号機情報に基づく信号の現示状況に応じた所定のタイミングで実施する。運転者に対する情報報知や注意喚起は、表示部12による画像の表示や音声出力部13による音声メッセージの出力により行う。また、速度制御は、外部機器接続部11を介してアクセルの開度やブレーキの強度を調節することにより行う。
一方、S301で信号機情報を受信していないと判定した場合(S301:NO)に進むS308では、RAMの状態管理メモリ領域に記憶している車両情報を読出す。続いて、制御部16のROM等の記憶装置に予め格納されている自立型運転支援リストを読出す(S310)。この自立型運転支援リストは、信号の現示状況とは協調せず、自車両の走行状況のみに基づいて実施する運転支援の一覧である。なお、自車両の走行状況に基づいて実施する運転支援は周知のものであり、本発明の要旨ではないので詳細な説明については省略する。
つぎに、S310では、自立型運転支援リストの中から、自車両の状況(現在地や交差点までの距離、速度等)に適合する優先度の高い運転支援を選択する。そして、その選択した運転支援を実施し(S311)、本処理を終了する。運転支援の実施は、自車両の状況(現在地や交差点までの距離、速度等)に応じた所定のタイミングで実施する。
[現示期間要望分析処理の説明]
つぎに、信号制御装置2の制御部22が実行する現示期間要望分析処理の内容について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。この処理は、制御部22によって常時繰返し実行される。
信号制御装置2の制御部22は、まず、無線通信圏内を走行する車両から自身の交通信号機IDに対応する要望情報を受信したか否かを判定する(S401)。要望情報を受信していない場合(S401:NO)は、この処理を繰返し、要望情報を受信した場合(S402:YES)は、S402の処理へ進む。S402では、車両から受信した要望情報のデータを分析し、要望情報に含まれる要望対象の灯色、要望値、信号サイクル指定等の情報内容を解釈する。
つぎに、周辺状況取得部23により取得した交差点周辺の交通状況を分析する(S403)。具体的には、交差点付近を走行する車両や、交差点を横断中の歩行者や自転車等の交通対象物に関する情報内容(存否、数量、位置、速度等)を解釈する。また、バス等の公共車両や、警察車両、救急車、消防車等の緊急車両といった特定車両の通行状況についても分析する。
そして、S402における要望情報の分析結果と、S403における交差点周辺の交通状況の分析結果とを総合して分析することにより、受信した要望情報のとおりに灯色の現示期間を確定するか否かを判定する(S404)。ここでは、車両側からの要望どおりに現示期間を決定しても他の交通対象に対して不適切な影響がないと判断した場合に肯定判定をする。ここでいう不適切な影響とは、要望元の車両よりも優先されるべき交通対象(例えば、歩行者、緊急車両、優先度の高い別の道路から進入してくる他車両等)の円滑な通行を妨げるような状況を指す。車両側からの要望どおりに灯色の現示期間を確定することで、要望元の車両より優先して通行させるべき他の交通対象が不適切な影響を受ける可能性があると判断した場合、否定判定をする。あるいは、交差点を通過した先の道路が渋滞しており、青信号で交差点に進入しても交差点の途中で停止せざるを得ない状況のように、要望どおりに現示期間を確定したとしても要望元の車両が交差点を円滑に通過できない状況である場合にも、否定判定をする。
S404で肯定判定をした場合(S404:YES)、車両から受信した要望情報に基づき、要望対象の灯色の現示期間を要望値で示される値に確定し、その確定した現示期間を反映した信号機情報を生成する(S405)。その後、確定した現示期間が反映された信号機情報は、無線通信部21を介して無線通信部21を介して外部に送信される。
一方、S404で否定判定をした場合(S405:NO)、交差点周辺の交通状況及び車両から受信した要望情報に基づき、要望対象の灯色に対して、要望元の車両及び他の交通対象物を含めた交差点全体の交通がより円滑な方向へ推移するような現示期間を設定し、これを現示期間の確定値とする(S406)。例えば、歩行者や緊急車両、優先度の高い別の道路から進入してくる車両といった、要望元の車両より優先して通行させるべき交通対象物が交差点周辺に存在する場合は、その優先すべき交通対象物が優先して交差点を通行できるような現時期間を設定する。また、他の交通対象物に対する影響を最小限にしつつ、要望元の車両からの要望値になるべく近い確定値を設定するようにしてもよい。また、交差点を通過した先の道路が渋滞しており、青信号で交差点に進入しても交差点の途中で停止せざるを得ない状況では、青信号に対する要望値に関わらず、早期に当該青信号の現示期間が打切られるように確定値を設定してもよい。
[実施形態に記載の構成と特許請求の範囲に記載の構成との対応]
上記実施形態の路車間通信システムの各部構成と、特許請求の範囲に記載の構成との対応は次のとおりである。車載装置1の位置特定部10、外部機器接続部11及びこの外部機器接続部11に接続しているレーダ・カメラ31、車速センサ32、作動制御部33が、特許請求の範囲における車両情報取得手段に相当する。また、制御部16が要望情報生成手段及び運転支援制御手段に相当する。また、制御部16及び無線通信部15が、信号機情報取得手段及び要望情報送信手段に相当する。一方、信号制御装置2における無線通信部21及び制御部22が、特許請求の範囲における信号機情報送信手段及び要望情報受信手段に相当する。また、制御部22が確定手段に相当する。また、周辺状況取得部23が交通状況情報取得手段に相当する。
[効果]
実施形態の路車間通信システムによれば、下記の効果を奏する。
(1)交通信号機において将来の灯色の現示期間が変動幅を有する未確定の状態である場合、車載装置1は信号制御装置2から受信した信号機情報に基づいて、特定の灯色における未確定の現示期間を自車両の都合(走行状況や周辺状況)を反映した要望値に確定させるための要望を行うことができる。一方、信号制御装置2側では、灯色の現示期間を確定する際、車載装置1から受信した要望情報を判断材料にすることができる。そして、信号制御装置2が確定した現示期間が反映された信号機情報が車載装置1に通知されることで、確定した現示期間を車両側で知ることが可能になる。その結果、確定された灯色の現示期間に基づいて信号サイクルと協調した適切な運転支援を行うことができる。
(2)個々の信号制御装置2ごとに割当てられた固有の交通信号機IDを信号機情報に含むことで、車載装置1側で同時期に複数受信した信号機情報に対応する複数の信号制御装置2を区別し、個別に要望情報の設定及び送信を行うことができる。
(3)1つの交通信号機の信号サイクルについて複数の灯色の現示期間が未確定である場合に、車載装置1は複数の未確定の現示期間に対する要望値を一度に行うことができる。これにより、より緊密に信号サイクルと協調した運転支援を行うことができる。
(4)信号制御装置2が車両からの要望に基づいて灯色の現示期間を確定する際、車両からの要望の他にも、交差点周辺における他の交通状況を加味して現示期間を設定することができる。これにより、車両側からの要望と交差点周辺の交通状況とを併せて考慮した妥当性の高い現時期間を決定することができ、それにより、交差点での交通の円滑化に寄与する。
1…車載装置、10…位置特定部、11…外部機器接続部、12…表示部、13…音声出力部、15…無線通信部、16…制御部、2…信号制御装置、21…無線通信部、22…制御部、23…周辺状況取得部、3…交通信号機、31…レーダ・カメラ、32…車速センサ、33…作動制御部。

Claims (19)

  1. 交差点に設置された交通信号機の灯色の現示期間を制御し、道路を走行する車両との間で無線による情報通信を行う信号制御装置と、車両に搭載され、前記信号制御装置との間で無線による情報通信を行う車載装置をと有する路車間通信システムであって、
    前記信号制御装置は、
    制御対象の交通信号機の信号サイクルに関するサイクル情報と、その信号サイクルの灯色に関する変動幅のある未確定の現示期間を示す未確定時間情報とを含む信号機情報を前記車載装置に対して送信する信号機情報送信手段と、
    前記車載装置から、特定の灯色の現示期間に対する要望値を含む要望情報を受信する要望情報受信手段と、
    前記要望情報受信手段により受信した要望情報で示される現示期間の要望値に基づいて、当該灯色の現示期間を確定する確定手段とを備え、
    前記信号機情報送信手段は、前記確定手段により確定した現示期間を示す確定時間情報を更に含む前記信号機情報を前記車載装置に対して送信し、
    前記車載装置は、
    自車両の都合に関する所定の自車両関連情報を取得する車両情報取得手段と、
    前記信号制御装置から前記信号機情報を受信する信号機情報受信手段と、
    前記車両情報取得手段により取得した自車両関連情報と、前記信号機情報受信手段により受信した信号機情報とに基づき、特定の灯色の未確定の現示期間に対して確定を望む要望値を含む要望情報を生成する要望情報生成手段と、
    前記要望情報生成手段により生成した要望情報を前記信号制御装置に対して送信する要望情報送信手段とを備え、
    前記信号機情報受信手段は、前記信号制御装置において前記要望情報に基づき確定された確定時間情報を更に含む前記信号機情報を受信すること
    を特徴とする路車間通信システム。
  2. 請求項1に記載の路車間通信システムにおいて
    前記車載装置は、
    前記信号機情報受信手段により受信した信号機情報に含まれる確定時間情報に基づき、その確定した現示期間に応じた所定の運転支援を実行する運転支援制御手段を更に備えること
    を特徴とする路車間通信システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記車載装置は、前記信号機情報受信手段により受信した信号機情報に未確定の現示期間を示す未確定時間情報が含まれず、確定した現示期間を示す確定時間情報のみが現示期間を示す情報として含まれる場合、要望情報の生成及び送信を行わないこと
    を特徴とする路車間通信システム。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記信号制御装置では、
    前記信号機情報送信手段は、制御対象の交通信号機の識別情報を更に含む前記信号機情報を前記車載装置に対して送信し、
    前記車載装置では、
    前記要望情報生成手段は、複数の前記信号制御装置からそれぞれ受信した前記信号機情報に含まれる識別情報に基づき要求対象の信号制御装置を特定し、その特定した信号制御装置ごとに対応する前記要望情報を個別に生成し、
    前記要望情報送信手段は、要求対象の信号制御装置ごとに個別に生成した前記要望情報を、対応する信号制御装置あてにそれぞれ送信すること
    を特徴とする路車間通信システム。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記信号制御装置では、
    前記信号機情報送信手段は、信号サイクルにおける複数の灯色にそれぞれ対応する複数の未確定時間情報を含む信号機情報を前記車載装置に対して送信し、
    前記車載装置では、
    前記要望情報生成手段は、前記信号機情報に含まれる複数の未確定時間情報に基づいて、複数の未確定の現示期間に対して確定を望むそれぞれの要望値を含む要望情報を生成可能に構成されていること
    を特徴とする路車間通信システム。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記車載装置では、
    前記要望情報生成手段は、前記信号機情報に含まれる未確定時間情報における現示期間の変動幅の範囲内で、その現示期間に対する要望値を決定すること
    を特徴とする路車間通信システム。
  7. 請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記車載装置では、
    前記車両情報取得手段は、前記自車両関連情報として自車両の現在地に関する情報と、方向指示器の作動状況の情報を少なくとも取得し、
    前記要望情報生成手段は、前記信号機情報に特定方向のみへの進行を許可する矢印信号に関する未確定時間情報が含まれ、かつ、前記車両情報取得手段により自車両の現在地に関する情報と、その矢印信号の指す方向への方向指示器の作動を示す情報とが得られた場合、その矢印信号に対する要望値を含む要望情報を生成すること
    を特徴とする路車間通信システム。
  8. 請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記車載装置では、
    前記車両情報取得手段は、前記自車両関連情報として自車両の現在地に関する情報と、速度の情報を少なくとも取得し、
    前記要望情報生成手段は、前記信号機情報に進行許可を示す青信号に関する未確定時間情報が含まれ、かつ、前記車両情報取得手段により自車両の現在地に関する情報と、車速の情報とが得られた場合、その青信号に対する要望値を含む要望情報を生成すること
    を特徴とする路車間通信システム。
  9. 請求項1ないし請求項8の何れか1項に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記車載装置では、
    前記車両情報取得手段は、前記自車両関連情報として自車両の現在地に関する情報と、速度の情報を少なくとも取得し、
    前記要望情報生成手段は、前記信号機情報に進行禁止を示す赤信号に関する未確定時間情報が含まれ、かつ、前記車両情報取得手段により自車両の現在地に関する情報と、車速の情報とが得られた場合、その赤信号に対する要望値を含む要望情報を生成すること
    を特徴とする路車間通信システム。
  10. 請求項1ないし請求項9の何れか1項に記載の路車間通信システムにおいて、
    前記信号制御装置では、
    制御対象の交通信号機の設置された交差点周辺の交通状況に関する交通状況情報を取得する交通状況情報取得手段を更に備え、
    前記確定手段は、前記要望値に加え、前記交通状況情報取得手段により取得した交通状況情報を加味して現示期間を確定すること
    を特徴とする路車間通信システム。
  11. 交差点に設置された交通信号機の灯色の現示期間を制御する信号制御装置との間で無線による情報通信を行う車載装置であって、
    自車両の都合に関する所定の自車両関連情報を取得する車両情報取得手段と、
    前記信号制御装置から、交通信号機の信号サイクルに関するサイクル情報と、その信号サイクルの灯色に関する変動幅のある未確定の現示期間を示す未確定時間情報とを含む信号機情報を受信する信号機情報受信手段と、
    前記車両情報取得手段により取得した自車両関連情報と、前記信号機情報受信手段により受信した信号機情報とに基づき、特定の灯色の未確定の現示期間に対して確定を望む要望値を含む要望情報を生成する要望情報生成手段と、
    前記要望情報生成手段により生成した要望情報を前記信号制御装置に対して送信する要望情報送信手段とを備え、
    前記信号機情報受信手段は、前記交信号制御装置において前記要望情報に基づき確定された確定時間情報を更に含む前記信号機情報を受信すること
    を特徴とする車載装置。
  12. 請求項11に記載の車載装置において
    前記信号機情報受信手段により受信した信号機情報に含まれる確定時間情報に基づき、その確定した現示期間に応じた所定の運転支援を実行する運転支援制御手段を更に備えること
    を特徴とする車載装置。
  13. 請求項11又は請求項12に記載の車載装置において、
    前記信号機情報受信手段により受信した信号機情報に未確定の現示期間を示す未確定時間情報が含まれず、確定した現示期間を示す確定時間情報のみが現示期間を示す情報として含まれる場合、要望情報の生成及び送信を行わないこと
    を特徴とする車載装置。
  14. 請求項11ないし請求項13の何れか1項に記載の車載装置において、
    前記信号機情報受信手段は、交通信号機の識別情報を更に含む前記信号機情報を受信し、
    前記要望情報生成手段は、複数の前記信号制御装置からそれぞれ受信した前記信号機情報に含まれる識別情報に基づき要求対象の信号制御装置を特定し、その特定した信号制御装置ごとに対応する前記要望情報を個別に生成し、
    前記要望情報送信手段は、要求対象の信号制御装置ごとに個別に生成した前記要望情報を、対応する信号制御装置あてにそれぞれ送信すること
    を特徴とする車載装置。
  15. 請求項11ないし請求項14の何れか1項に記載の車載装置において、
    前記信号機情報受信手段は、信号サイクルにおける複数の灯色にそれぞれ対応する複数の未確定時間情報を含む信号機情報を受信し、
    前記要望情報生成手段は、前記信号機情報に含まれる複数の未確定時間情報に基づいて、複数の未確定の現示期間に対して確定を望むそれぞれの要望値を含む要望情報を生成可能に構成されていること
    を特徴とする車載装置。
  16. 請求項11ないし請求項15の何れか1項に記載の車載装置において、
    前記要望情報生成手段は、前記信号機情報に含まれる未確定時間情報における現示期間の変動幅の範囲内で、その現示期間に対する要望値を決定すること
    を特徴とする車載装置。
  17. 請求項11ないし請求項16の何れか1項に記載の車載装置において、
    前記車両情報取得手段は、前記自車両関連情報として自車両の現在地に関する情報と、方向指示器の作動状況の情報を少なくとも取得し、
    前記要望情報生成手段は、前記信号機情報に特定方向のみへの進行を許可する矢印信号に関する未確定時間情報が含まれ、かつ、前記車両情報取得手段により自車両の現在地に関する情報と、その矢印信号の指す方向への方向指示器の作動を示す情報とが得られた場合、その矢印信号に対する要望値を含む要望情報を生成すること
    を特徴とする車載装置。
  18. 請求項11ないし請求項17の何れか1項に記載の車載装置において、
    前記車両情報取得手段は、前記自車両関連情報として自車両の現在地に関する情報と、速度の情報を少なくとも取得し、
    前記要望情報生成手段は、前記信号機情報に進行許可を示す青信号に関する未確定時間情報が含まれ、かつ、前記車両情報取得手段により自車両の現在地に関する情報と、車速の情報とが得られた場合、その青信号に対する要望値を含む要望情報を生成すること
    を特徴とする車載装置。
  19. 請求項11ないし請求項18の何れか1項に記載の車載装置において、
    前記車両情報取得手段は、前記自車両関連情報として自車両の現在地に関する情報と、速度の情報を少なくとも取得し、
    前記要望情報生成手段は、前記信号機情報に進行禁止を示す赤信号に関する未確定時間情報が含まれ、かつ、前記車両情報取得手段により自車両の現在地に関する情報と、車速の情報とが得られた場合、その赤信号に対する要望値を含む要望情報を生成すること
    を特徴とする車載装置。
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