(パチンコ機の構成)
図1及び図2に示されるように、パチンコ機10の前面下部には、化粧パネルとなる下飾り12が取り付けられている。
また、パチンコ機10の下飾り12の上部には、ガラス板14を装着したガラス枠16が配置されており、ガラス枠16は左側端部が軸支されて開閉可能に取り付けられている。このガラス枠16の裏面側には、矩形状の開口部が設けられ、交換可能とされた遊技盤ユニット18がセットされており、遊技盤ユニット18は、ガラス枠16を閉塞した状態でガラス板14に対向するようになっている。
ガラス枠16におけるガラス板14の周囲には、遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅し照明による演出効果を生み出す照明演出用の表示灯20が配置されており、上部には、遊技の効果音をステレオ出力するスピーカ22L、22Rが配設されている。
ガラス枠16の下部には、一体皿24が配置されている。この一体皿24の右側下部には打球の発射力(飛距離)を調整するための発射ハンドル26が取り付けられている。
また、一体皿24の中央部は、若干手前に突き出て矩形状の筐体部24Aが形成されている。この矩形状の筐体部24Aは、その内部に前記スピーカ22L、22Rが中高音域を担うスピーカであるのに対して、低音域を担うウーファースピーカ22WF(図8のブロック図参照)が配設され、低音出力用スピーカボックスとしての役目を有している。
この筐体部24Aの上面には、払い出し指示ボタンや発射一時的ボタン、並びにカード式の場合のクレジット数を表示する表示部等が集約された操作パネル部25が設けられている。この操作パネル部25には、遊技者の意志を制御系へ指示するための操作手段としての操作ボタン27が設けられている。この操作ボタン27の操作信号そのものには、意味はなく、制御系にプログラミングされた遊技仕様によって決まるものである。
(遊技盤の構成)
図3に示される遊技盤ユニット18は、基板となるベニヤ板に樹脂製シート状のセルが貼着されてそのセルの表面が盤面となっており、盤面の外周端部付近に、円弧状の外レール102及び内レール104が取り付けられている。これらの外レール102及び内レール104によって囲まれた円形状の領域は、発射装置(図示省略)から発射されて打ち込まれた遊技球PBが釘や役物等により弾かれながら自重落下により移動可能な遊技領域19を構成している。
遊技盤ユニット18のほぼ中央には、本発明の入賞装置であるセンター役物105が配置されている。センター役物105は、各種演出等の映像を表示する液晶表示器(LCD)106を備えている。
このLCD105では、通常は当該パチンコ機のテーマ等に応じたキャクラタ等を登場させる様々な動画像や、遊技の進行上の状況(後述する抽選の結果)を報知する画像(以下、総称して「演出画像」という)を表示する。
ここで、本実施の形態では、前述した操作ボタン27は、このLCD105の表示制御に関連する指示を行うものである。すなわち、予め設定してある操作有効期間中に、操作ボタン27が操作される毎に、それ以後の遊技におけるLCD105を用いた演出画像の表示が、実行する/実行しない、の何れかに切り替わるようになっている。言い換えれば、遊技者の意志で、「LCD105への演出画像の表示制御の実行/非実行を選択できる。」ということができる。
本実施の形態では、前記操作ボタン27の操作有効期間を、発射ハンドル26の非操作時としており、この操作有効期間において、前記操作ボタン27に内蔵したLED等を点灯させるようにして、操作有効期間であることを報知するようにしてもよい。
なお、図示は省略したが、遊技盤ユニット18におけるセンター役物105以外の遊技領域には、パチンコ球PBが当接することで予期せぬ方向へ跳ね返らせる釘や、予期せぬ方向へ方向転換させる風車等が取り付けられている。
上記センター役物105では、その最上端からパチンコ球PBを受入れることで、内部の特定領域200においてパチンコ球を流動に絡めた様々な演出を実行する。
遊技盤ユニット18の遊技領域におけるセンター役物105に向かって左側は、主となる遊技球流路であり、前述した釘や風車に混じって通過ゲート(スルーチャッカー)107が設けられている。前記通過ゲート107を遊技球が通過すると、普通図柄抽選が実行される。
遊技盤ユニット18の遊技領域におけるセンター役物105の直下には、前記センター役物105の最上端からパチンコ球PBを受入れる時期と受入れない時期とを形成するトリガとして、始動入賞口(スタートチャッカ)108が設けられている。
なお、ここでは、始動入賞口108として、センター役物105の直下に、1個のみの構成としているが、この数や位置は、遊技仕様によって決まるものである。
ここで、前記普通図柄抽選に当選すると、この始動入賞口108に設けられた電動チューリップ109が所定時間開放し、始動入賞口108への入賞確率が高まるようになっている。
本実施の形態では、最も単純な構成として、単一の始動入賞口108を示し、また、汎用的な遊技仕様として、この始動入賞口108にパチンコ球PBが入賞することで、センター役物105の最上端に配設された一対の羽根部材202を所定時間開放するようにしている。
また、始動入賞口108のさらに下部には、アタッカー(大入賞口)110、アウト口112がそれぞれ設けられている。
(センター役物105)
図4には、本実施の形態に係るセンター役物105の概略構造が示されている。
センター役物105は、全体として、側壁部204によって周囲が覆われており、その内外とが完全に仕切られている。従って、遊技盤ユニット18上のパチンコ球PBは、前述した羽根部材202の開放によって開口する受入口206以外から、センター役物105の内側の特定領域200に入り込むことはない。
このセンター役物105の背面には矩形の開口部が設けられ、前記LCD106が嵌め込まれている。なお、このLCD106の前側空間並びに周囲空間が、パチンコ球PBが流動する球演出空間となる。なお、前側空間はLCD106の表示面が遊技盤ユニット18の遊技領域面よりも紙面奥側に位置しており、所謂奥行き感のある演出空間ステージ208を構成している
センター役物105の最上端部には、前述したように一対の羽根部材202が左右対称に設けられている。この羽根部材202は、閉止状態では互いに縦(立直)方向とされ、開放状態では下端部が中心となって互いに外向きに回転する構造となっている。
一対の羽根部材202はそれぞれ羽根部材ソレノイド210への通電、非通電によって開閉動作がなされる。
一対の羽根部材202の開放状態では、受入口206からパチンコ球PBが受け入れ可能であり、その際、羽根部材202がガイド板の役目を果たすようになっている。
受入口206から特定領域200に受け入れたパチンコ球PBは、まず一対の受入センサ212の何れかによって検出され、第1の振分部材214へ至るようになっている。
この第1の振分部材214は、前記LCD106の上辺に沿って設けられた筒状の水平連通路216内において、LCD106の上辺かつ中央に位置している。
第1の振分部材214は、横長の薄板形状であり、その左右方向中央に回転軸214Aが設けられ、シーソーの如く、左下がり、或いは右下がりに傾斜するように可動する。
この第1の振分部材214は、第1の振分ソレノイド218の通電、非通電によって回転軸214Aを中心として回転し、前記左下がり位置、又は右下がり位置の2位置間の何れかに保持されるようになっている。
第1の振分部材214が、図3に示すような左下がり位置になった場合は、パチンコ球PBは水平連通路216に沿って図3の左方向へ転動する。このパチンコ球PBの転動は、左ルートセンサ220によって検出される(後述する「パットインルート」確定)。
一方、第1の振分部材214が右下がり位置になった場合は、パチンコ球PBは水平連通路216に沿って図3の右方向へ転動する。このパチンコ球PBの転動は、右ルートセンサ222によって検出される(後述する「ナイスショットルート」確定)。
水平連通路216の図3の左端は、LCD106の左辺に沿って設けられた左端連通路224と連通している。
図4に示される如く、左端連通路224は、前記演出空間ステージ208の奥側から手前側までの緩やかな傾斜路で構成された緩斜面通路224Aと、この緩斜面通路224Aの最手前側でLCD106の下辺位置まで落下する落下通路224Bと、この落下通路224Bの最下端において特定領域200の中央へ若干転動させた後、奥側へ転動させる転動通路224Cと、が直列に接続された立体的な構造となっている。
ここで、転動通路224Cにおける奥側への転動する斜面の途中には、第1のキャラクタ226が配設されている。この第1のキャラクタ226は、ゴルフクラブのパター226Aを把持している。パター226Aは、前記斜面を横切るように、振り子動作するようになっている。
このパター226Aは、パターソレノイド228の通電・非通電によって動作し、パチンコ球PBの転動タイミングと一致したときに、パチンコ球PBをはじき、LCD106の下辺に沿って設けられた演出空間ステージ208上の転動通路224Dを図3の左から右に向けて転動することになる。なお、パチンコ球PBの転動タイミングとパター226Aの動作のタイミングが合わない場合は、パチンコ球PBは、転動通路224Cの奥側に設けられた外れ口230(図4参照)へ案内されるようになっている。
前記パター226Aで打ち出したときの転動方向先端、すなわち演出空間ステージ208の右端部近傍には、ゴルフ場のグリーンに見立てた回転体232が配設されている。この回転体232の詳細については後述するが、以下、このパター226Aの動作によるパチンコ球PBの移動通路224Dを経由しての回転体232への接近ルートを「パットインルート」という。
前記水平連通路216の図3の右端は、LCD106の右辺よりも外側に設けられた第1の右端連通路234と連通している。
第1の右端連通路234は、パチンコ球PBをLCD106の右辺に沿って落下させるが、略S字状に屈曲しておりその落下速度が抑制されている。
第1の右端連通路234は、LCD106の下辺よりも若干上位の位置が下端部となっている。この下端部までは、パチンコ球PBは、落下速度が抑制された状態で落下し、スロープ236に受け渡されるようになっている。
スロープ236は、前記演出空間ステージ208の右端部近傍に配設された前記回転体232の真上まで延長されており、パチンコ球PBをこの回転体232の真上まで転動させる傾斜面となっている。
回転体232の真上に位置するスロープ236の延長方向先端部には、所謂1穴クルーン238が形成されている。
図4及び図5に示される如く、1穴クルーン238は、パチンコ球PBの外径よりも若干大きい円弧皿形状であり、その底部中央にはパチンコ球PBの外径とほぼ同一の貫通孔238Aが設けられている。この結果、パチンコ球PBがスロープ236上を転動し、1穴クリーン236に至ると、所定の半径の円軌跡を描きながら徐々に半径が小さくなって、最終的に貫通孔238Aから落下するという動作がなされる。すなわち、1穴クルーン238は、所定の時間をかけて、回転体232に落下させる遅延機能という役目を有している。
なお、以下、この1穴クルーン238の貫通孔238Aから落下して回転体232へ至るルートを、「チップインルート」という。
前記第1の右端連通路234における水平連通路216との連通位置よりも若干下方には、第2の右端連通路240の上端部と連通する分岐部242が設けられている。
この分岐部242には、第2のキャラクタ244が配設されている。この第2のキャラクタ244は、鳥(例えば、ゴルフ場でボールを咥えて持ち去ってしまうカラスをイメージ)を模した形状で、「くちばし」を第1の右端連通路234に向けて配置している。
第2のキャラクタ244は、分岐振分手段として機能するものであり、くちばしソレノイド246の通電・非通電によって、くちばしを第1の右端連通路234に突出したり、待避させるように動作する。
ここで、くちばしが第1の右端連通路234から待避された状態では、パチンコ球PBは、この第1の右端連通路234に沿って落下して、前記スロープ236へと至ることになる。このパチンコ球PBの第1の右端連通路234からスロープ236への受け渡しは、チップインルートセンサ247によって検出されるようになっている。
一方、くちばしが第1の右端連通路234に突出したときにパチンコ球PBが通過すると、当該パチンコ球PBがくちばしによって第2の右端連通路240へ弾き飛ばされるようになっている。
第2の右端連通路240は、所謂ジグザグに傾斜面が形成、すなわち、傾斜方向の異なる傾斜面が交互に配置され、パチンコ球PBが左右に転動しながら落下していく構成となっている。
LCD106の下辺の演出空間ステージ208と同位の位置まで落下したパチンコ球PBは、図3の右端から前記回転体232までの傾斜面通路240Aに沿って転動し、回転体232へと到達するようになっている。なお、以下、この第2の右端連通路240を経た流動路で回転体232へ至るルートを「ホールインワンルート」という。
この第2の右端連通路240を通過するパチンコ球PBは、ホールインワンセンサ248によって検出されるようになっている。
以下、回転体232の構造について説明する。
回転体232は、円柱形状であり、上端面が部分球面形状であり略中央部が最も上に凸となっている。この最も上に凸となる位置に対向するように、前記1穴クルーン238が配設されている。
演出空間ステージ208には円溝208Aが形成され、回転体232が収容されている。回転体232は、その底面(下端面)が平面とされ、前記円溝208Aの底部がこの底面を支持している。この状態で、回転体232の底面からは回転軸232Cが演出空間ステージ208の下方に延出され、モータ250の回転軸と連結されている。これにより、回転体232は、円溝208A内で本実施の形態では矢印X方向に回転する構成となっている。この円溝208Aの底部には、回転体232の周縁に対向する位置に、2個の貫通孔252、254(図5参照)が設けられ、それぞれ第1のV入賞路256、第2のV入賞路258(図3参照)と連通している。尚、回転体232の回転方向は、本実施形態では、図4,図5に示す矢印Xの方向としているが、回転体232の回転方向は、V入賞路256,258の入賞結果に対する遊技仕様との関連を考慮して決めればよく、遊技仕様次第では、本実施形態とは異なり図4,図5に示す矢印X方向とは逆の方向であっても良い。
また、この第1のV入賞路256及び第2のV入賞路258には、第1のV入賞センサ260、第2のV入賞センサ262がそれぞれ設けられている。また、円溝208Aに連続するように外れ口案内路263(図4、図5参照)が形成されている。
回転体232の周縁には、略均等に8カ所の位置にパチンコ球PBを受ける切欠部232A、232Bが形成されている。
切欠部232A、232Bは、1個のV入賞可能な当たり切欠部232Aと、7個のV入賞不可能な外れ切欠部232Bとに分類される。これらの切欠部232A、232Bは、それぞれ、当たり切欠部232Aは、前記第1のV入賞路256、又は、第2のV入賞路258、外れ切欠部232Bは、外れ口案内路263へそれぞれパチンコ球PBを案内する役目を有している。V入賞路として複数(第1のV入賞路256、第2のV入賞路258)設けたのは、V入賞に対応する特典を異ならせる等に利用可能であり、例えば、一方はアタッカー110の開閉ラウンド数を比較的多くし(16ラウンド等)、他方は比較的少なく(2〜5ラウンド等)したり、開閉ラウンド数をV入賞の都度抽選するといった選択が可能である(異なる仕様の特別遊技状態の設定)。
上記例では、例えば第1のV入賞の場合は16ラウンドの特別遊技に一意的に決めておき、第2のV入賞の場合は2〜5ラウンドの特別遊技のいずれかを抽選、又は、1〜16ラウンドの何ラウンドにするかを抽選で決めるようにすればよい。
なお、前記第1のV入賞通路256、第2のV入賞通路258は、前記回転体232によって隠蔽され、当たり切欠部232Aが上部に対峙した場合を除き遊技者から見えない構造となっている。これは、意図的に隠蔽したものであり、第1のV入賞通路256、第2のV入賞通路258が通常は見えなくすることで、遊技者が有利な方を狙い難くする役目を持たせている。
また、7個の外れ切欠部232Bは、回転体232の外周側から受け入れ可能(すなわち、パットインルートから受け入れ可能)であり、その内の3個は中央からも受け入れ可能(すなわち、チップインルートから受け入れ可能)である(図4,図5,図6参照)。
一方、当たり切欠部232Aは、外周側、中央の両方から受け入れ可能(すなわち、パットインルート、チップインルートから受け入れ可能)となっている。
さらに、当たり切欠部232Aは、ホールインワンルートからのパチンコ球PBを唯一受け入れることが可能である。すなわち、ホールインワンルートから傾斜面通路240Aを通ってパチンコ球PBが回転体232へ到達すると、図6(A),図6(B)に示すように外れ切欠部232Bは壁面が妨げとなって受け入れることができず、当たり切欠部232Aが対応したときのみ受け入れることができる。
このような受け入れ条件を実現するために、回転体232の切欠部232A、232Bの周縁には、適宜壁面232A1,232B1,232B2が形成され、この壁面(232B1,232B2)がパチンコ球PBの流入を阻止したり、許可したり(壁面232A1)させることが可能となっている。
ここで、本実施の形態に係るセンター役物105において、V入賞確率(第1のV入賞路256又は第2のV入賞路258へ至る確率)Ptは、前記第1の振分部材214による振分確率(左:Pa、右:Pb[Pa+Pb=1])、パター226Aの動作タイミングによる回転体232への打ち出し確率Pc、くちばしの動作タイミングによる第2の右端連通路240への弾き飛ばし確率(第1:Pd、第2:Pe[Pd+Pe=1])、並びに回転体232の回転タイミングによる切欠部232A、232Bへの受け入れ確率(パットインルート:Pf=1/8、チップインルート:Pg:1/4、ホールインワンルートPh:1/1)に依存することになる。
なお、ここで述べる確率は、抽選によりものではなく、センター役物105内の構成物各部の構造から予測もしくは予定される確率であり、実際の遊技機においてもほぼ当てはまるものの、個別の遊技機毎には、個々の遊技球の動き、振動、構成部材の各個所における材質の微妙な差異、汚れ具合、当該遊技球と他の遊技球との衝突の影響等々、種々の要因でその確率は微妙に異なる。
そのため、例えば設計上1/1、即ち100%の確率となるはずの場合であっても上記種々の要因により必ずしも確率100%とはならない可能性があり、実際の遊技機としては各確率数値の前に「ほぼ」或いは「略」を付けた値の確率となる。
上述及び以下の実施の形態の説明において記載する確率は、いずれも構造上予定される確率を示しており、上記理由から実際の遊技機では各数値の前に「ほぼ」或いは「略」を付けて理解するとよい。
ここで、例えば、V入賞確率を1/10とした場合について説明する。この場合、Pa=7/8、Pb=1/8、Pc=1/2、Pd=7/8、Pe=1/8に設定すると、以下のようなV入賞確率を得ることができる(表1参照)。
すなわち、パットインルートのV入賞確率Pt1は、Pa、Pc、Pfの積であるので、(7/8)×(1/2)×(1/8)=7/128となる。
また、チップインルートのV入賞確率Pt2は、Pb、Pd、Pgの積であるので、(1/8)×(7/8)×(1/4)=7/256となる。
さらに、ホールインワンルートのV入賞確率Pt3は、Pb、Pe、Phの積であるので、(1/8)×(1/8)×(1/1)=1/64となる。
これにより、総合のV入賞確率Ptは、Pt1、Pt2、Pt3の和であるので、(7/128)+(7/256)+(1/64)=1/10.24(≒1/10)となる。なお、上記確率は一例であり、それぞれのルートに関連する確率Pa〜Phを適宜設定することで、所望のV入賞確率の設定が可能である。
次に、本実施の形態におけるセンター役物105の一部として取り付けられている電気制御部品、すなわち、動作部材並びにその駆動源、センター役物105内を流動するパチンコ球PBの位置を検出するために各部に設けられたセンサをブロック化して示す。
図7に示される如く、センター役物105には、その裏面側等に電気部品の配線を集約したセンター役物基板264が設けられており、各部への配線は、着脱可能なコネクタ266を介して電気的に接続されるようになっている。コネクタ266は、単一の電気部品を担うものもあれば、複数の電気部品を担うものも存在し、電気部品の数、設置スペース等に基づいて適宜選択されて適用されるものである。
また、センター役物基板264は、パチンコ機10の主制御部150や演出制御部152(共に後述/図8参照)と電気的に接続するためのハーネス268がコネクタ270を介して接続されている。
センター役物基板264には、出力系として2個の羽根部材ソレノイド210、第1の振分ソレノイド218、パターソレノイド228、くちばしソレノイド246、モータ250が接続されている。
羽根部材ソレノイド210は、一対の羽根部材202をそれぞれ独立して開閉動作させるときに駆動(通電/非通電)する。
第1の振分ソレノイド218は第1の振分部材214の傾斜方向を変更動作させるときに駆動(通電/非通電)する。
パターソレノイド228は、第1のキャラクタ226を把持するパター226Aを振り子動作させるときに駆動(通電/非通電)する。
くちばしソレノイド246は、第2のキャラクタ244のくちばしを第1の右端連通路234に突出/待避動作させるときに駆動(通電/非通電)する。
モータ250は、回転体232を回転させる場合に駆動する。
一方、センター役物基板264には、入力系として2個の受入れセンサ212、左ルートセンサ220、右ルートセンサ222、チップインルートセンサ247、ホールインワンセンサ248、第1のV入賞センサ260、第2のV入賞センサ262が接続されている。
受入れセンサ212は、羽根部材202が開放されたときにパチンコ球PBが受け入れられたか否かを判断するために設けられている。
左ルートセンサ220は、受け入れられたパチンコ球PBが左ルート(パットインルートに確定)に案内されたか否かを判断するために設けられている。
右ルートセンサ222は、受け入れられたパチンコ球PBが右ルート(チップインルート又はホールインワンルートの何れかであるがこの時点では未確定(総称して「ナイスショットルート」という)に案内されたか否かを判断するために設けられている。
チップインルートセンサ247は、パチンコ球PBが右ルートに案内された後、第1の右端連通路234を通過するか(チップインルート)否かを判断するために設けられている。
ホールインワンセンサ248は、パチンコ球PBが右ルートに案内された後、第2の右端連通路240を通過するか(ホールインワンルート)否かを判断するために設けられている。
第1のV入賞センサ260は、回転体232の当たり切欠部232Aにパチンコ球PBが入り、第1のV入賞路256へ案内されたか否かを判断するために設けられている。
第2のV入賞センサ262は、回転体232の当たり切欠部232Aにパチンコ球PBが入り、第2のV入賞路258へ案内されたか否かを判断するために設けられている。
なお、上記において、ハーネス268は分割されており、基本的には、図8に示される如く、入力系(センサ群)、出力系(アクチュエータ群)が、パチンコ球PBの入賞または通過の入力を受けてこの入力信号に基づく抽選及びこの抽選結果に基づく本遊技機の遊技状態に係る制御を行う主制御部150と、この主制御部150の制御に基づき各種表示装置106,126の表示制御、センター役物105内の各種部品の駆動制御、各種スピーカー22の制御による音声制御等、遊技の演出に係る部分の制御を行う演出制御部152とに分類されて接続されている。
(制御系の構成)
次に、図8を用いてパチンコ機10の制御系について説明する。図8に示されるように、本実施形態に係るパチンコ機10の制御系は、主制御部150を中心として構成されており、この主制御部150には、演出制御部152と払出制御部154とが接続されている。主制御部150には、遊技に関する基本的なプログラムが記憶されており、この主制御部150からの命令信号に基づいて、各部の動作が制御されるようになっている。
主制御部150からは盤用外部端子190を介してホールコンピュータへ遊技の進行状態を示す情報(始動入賞信号や大当たり信号、図柄確定回数信号)が送信される。
演出制御部152には、図柄制御部156を介してLCD106が接続されている。また、演出制御部152は、遊技盤100の各種遊技部品に設けられた照明演出用の発光素子126の点灯、消灯、及び点滅を制御し、さらに、スピーカ22L、22Rを作動させて効果音等の出力を制御する。
この演出制御部152に制御されるLCD106には、演出映像が表示され、スピーカ22L、22Rからはその演出時のBGMが出力される。これにより、遊技者は、視覚及び聴覚を通じて、演出図柄による演出を楽しむことができる。
また、演出制御部152には、センター役物105に設けられたパター226Aを動作させるパターソレノイド228、第2のキャラクタ244のくちばしを動作させるくちばしソレノイド246、回転体232を回転させるモータ250、第1の振分部材214を動作させる第1の振分ソレノイド218が接続されている。
また、払出制御部154には、払出装置160及び発射制御部164が接続され、発射制御部164には発射装置40が接続されている。この払出制御部154は、パチンコ機10内に設けられた払出装置160を作動させて、賞球又は貸し球の払い出し及び停止動作と払出数を制御する。また、発射制御部164は、遊技者による発射ハンドル26(図1参照)の操作により発射装置40を作動させて、遊技球PBの発射開始、及び、発射ハンドル26の操作量に応じた発射力を制御する。
さらに、払出制御部154では、枠用外部端子191を介して払出情報をホールに設置されたホールコンピュータへ送信するようになっている。
主制御部150には、通過ゲート107(図2参照)を通過するパチンコ球PBを検出する通過ゲートセンサ300、始動入賞口108への入賞球を検出する始動口センサ302、特別遊技状態の際に開放するアタッカー110への入賞球を検出するアタッカーセンサ304が接続されている。
また、主制御部150及び演出制御部152には、センター役物105内に設けられた各種センサが、センター役物基板264を経由して、接続されている。
すなわち、主制御部150には、コネクタ268(図7参照)を介して、受入れセンサ212、左ルートセンサ220、右ルートセンサ222、チップインセンサ247、ホールインワンセンサ248、第1のV入賞センサ260、第2のV入賞センサ262がそれぞれ接続されており、これらの各センサは、入賞球の検出時にその検出信号を主制御部150へ出力する。なお、必要に応じて、アタッカー110内には、大当たり処理のラウンドを継続するきっかけとなる継続ゾーンが設けられている場合には、この継続ゾーの通過したことを検出する継続センサ(図示省略)が配設される。
さらに、主制御部150には、始動入賞口108に設けられた電動チューリップ109を作動させる電動チューリップソレノイド306、アタッカー110の開閉扉を開放/閉塞させるアタッカーソレノイド308、羽根部材202を開閉させる羽根部材ソレノイド210がそれぞれ接続されている。
ここで、図1に示す操作パネル部25に設けられた操作ボタン27は、演出制御部152に接続されており、この操作ボタン27の操作に基づいて、演出制御部152では、図柄制御部156に対して、LCD106での演出表示を実行するか否かを指示する。
ここで、操作ボタン27で表示演出有り(実行)を指示すると(第1のモード)、LCD106では、抽選の結果が当選/落選に関係なく、複数列(ここでは、3列)の図柄変動パターン演出を実行し、最終的に停止した図柄の配列状態で当選/落選を報知する。なお、2図柄が停止した時点で、当選の可能性がある、所謂リーチ状態になると、様々なリーチ演出を実行する。
一方、操作ボタン27で表示演出無し(非実行)を指示すると(第2のモード)、LCD106では、基本的には、表示演出を実行しない。但し、前記リーチ状態になった場合に限り、演出表示を必要最小限図柄変動(ここでは、「○」「×」の繰り返し表示後、何れかに停止すること)、最小限の報知を行う。なお、抽選の結果が当選のときのみであってもよい。
以下に本実施の形態の作用を説明する。
(パチンコ機10の遊技の流れ(一例))
パチンコ機10による遊技では、遊技者が発射ハンドル26を操作すると、一球づつ発射装置によって上方へ発射される。発射された遊技球PBは、外レール102に沿って遊技盤ユニット18の遊技領域に打ち込まれ、遊技釘や風車に当たり方向を変えながら遊技領域内を落下する。そして、入賞せずに遊技領域の下端部に至った遊技球PBはアウト口からパチンコ機10内に回収される。
また、遊技球PBが遊技領域内に設けた入賞口に入賞したり、通過ゲートを通過すると、それぞれの遊技仕様に基づく処理(例えば、抽選等)が実行されると共に、LCD106への画像表示演出、スピーカ22L、22Rを用いた音演出等が実行される。
例えば、図9に示される如く、始動入賞口108にパチンコ球PBが入賞すると、センター役物105の最上端に位置する羽根部材202を所定時間開放し、センター役物105内の特定領域への受入れを可能とする。
(センター役物105内のパチンコ球の流動)
以下、図9のタイミングチャートに従い、センター役物105内での遊技球PBの流動について説明する。図9のタイミングチャートは前述した表1の確率値に準ずる。なお、くちばしソレノイド246は遊技の状態に関係なく、常に所定の周期で動作している。
羽根部材208が開放されているときパチンコ球PBがセンター役物105内に受け入れられると、パチンコ球PBはまず第1の振分部材214に落下する。
第1の振分部材214は、所定の確率Paで左下がり傾斜、所定の確率Pbで右下がり傾斜となるように動作しており、パチンコ球PBの受け入れタイミングにより水平連通路216の左側へ流下するか、右側に流下する。例えば、表1の確率であれば、7/8の確率で左側へ流下し、1/8の確率で右側へ流下する。
(1) パットインルート
水平連通路216の左側へ流下したパチンコ球PBは、左端連通路224に沿って転動する。
すなわち、緩斜面通路224Aにより、演出空間ステージ208の奥側から手前側まで流下し、落下通路224Bにより最手前側でLCD106の下辺位置まで落下し、転動通路224Cにより演出空間ステージ208の中央へ若干転動させた後、奥側へ転動させる。
このように、左端連通路224は、複数の通路が直列、かつ立体的に結合されているため、パチンコ球PBの動きが変化に富み、視覚的に遊技性を持たせることができる。
転動通路224Cにおける奥側への転動する斜面の途中には、第1のキャラクタ226が配設され、パター226Aを振り子の如く動作させる。このため、パチンコ球PBは所定の確率Pc(表1ではPc=1/2)でパチンコ球PBを演出空間ステージ208へ向けて打ち出し、パチンコ球PBを転動通路224D上を移動させて回転体232方向へ方向転換させることができる(パットインルート)。なお、タイミングが悪く、パター226Aが空振りした場合は、パチンコ球PBは外れ口230へ導かれる。
(2) チップインルート
水平連通路216の右側へ流下したパチンコ球PBは、LCD106の図3の右側に設けられた第1の右端連通路234に案内され落下していく。このとき、分岐部242において、第2のキャラクタ244のくちばしが、所定の確率Pd(表1では、確率7/8)で第1の右端連通路234から待避しており、パチンコ球PBはこのくちばしに干渉することなく落下し、スロープ236に受け渡される。
このスロープ236により、パチンコ球PBをこの回転体232の真上まで転動し、1穴クルーン238によって、所定の時間をかけながら(所定の半径の円軌跡を描きながら徐々に半径が小さくなって、最終的に貫通孔238Aから落下するという動作を経由する遅延機能)、回転体232に落下させる。これにより、遊技者は回転体232の回転状態と落下タイミングとの関係に期待感を持つことになり、遊技性を加味した視覚的な演出とすることができる。
(3) ホールインワンルート
水平連通路216の右側へ流下したパチンコ球PBは、LCD106の図3の右側に設けられた、第1の右端連通路234に案内されるが、分岐部242において、第2のキャラクタ244のくちばしが、所定の確率Pe(表1では、確率1/8)で第1の右端連通路234に突出する動作を実行しており、このタイミングとパチンコ球PBの分岐部242への到達時期が一致すると、くちばしによりパチンコ球PBは第2の右端連通路240に弾き飛ばされる。
第2の右端連通路240は、所謂ジグザグに傾斜面が形成されており、パチンコ球PBが左右に転動しながら、時間をかけて落下していく。これにより、パチンコ球PBの動作を視覚的に楽しむ時間を形成することができる。
上記第2の右端連通路240によって、LCD106の下辺と同位の位置まで落下したパチンコ球PBは、図3の右端から演出空間ステージ208上の傾斜面通路240Aに導かれて前記回転体232までの傾斜面通路240Aに沿って転動し、回転体232へ到達する。
(4) 各ルートからのV入賞
まず、前記パットインルートによって回転体232に至ると、パチンコ球PBは回転体232の外周、かつ図3の左側から接近するため、回転体232に設けられた8個(全て)の切欠部232A、232Bへ流入が可能である。言い換えれば、所定の確率Pf(表1では、確率1/8)で当たり切欠部232Aへ流入する。
次に、前記チップインルートによって回転体232に至ると、パチンコ球PBは回転体232の中央に落下するため、回転体232に設けられた4個の切欠部232A、232Bへ流入が可能である。言い換えれば、所定の確率Pg(表1では、確率1/4)で当たり切欠部232Aへ流入する。
また、前記ホールインワンルートによって回転体232に至ると、パチンコ球PBは回転体232の外周、かつ図3の右側から傾斜面通路240Aに導かれて接近するが、本実施の形態では、回転体232の回転軸232Cの傾斜や、当たり切欠部232A及び外れ切欠部232Bの流入口の形状により、当たり切欠部232Aへの入賞確率Phを定めている(表1及び図6の形態では、確率1/1)。
回転体232において、外れ切欠部232Bに流入したパチンコ球PBは、外れ口案内路263に案内され外れ口へ至る。一方、当たり切欠部232Aに流入したパチンコ球PBは、第1のV入賞路256又は第2のV入賞路258へ案内される。
なお、第1のV入賞路256に案内されるか、第2のV入賞路258に案内されるかは回転体232の回転方向に依存することになる。本実施の形態では、回転体232は矢印X方向に回転しているので、ホールインワンルートの場合は第1のV入賞路256に案内され、パットインルートの場合は第2のV入賞路258に案内され、チップインルートの場合はパチンコ球PBが入ったときの当たり切欠部232Aの回転位置に依存することになる。
以上説明したように本実施の形態によれば、センター役物105内において、パチンコ球PBをさまざまなルート(パットインルート、チップインルート、ホールインワンルート)に、所定の確率で案内し、それぞれのルート毎に、V入賞する確率を異ならせたため、パチンコ球PBの流動自体が遊技性に関連し、パチンコ球PBを用いた視覚的な演出が有意義なものとなり、遊技性を向上することができる。
また、ルートの分岐を複数箇所(本実施の形態では2箇所)としたため、遊技状態の変化を期待する時間を長くとることでき、パチンコ球PBの流動演出の有用性を持続させることができる。
(遊技仕様の一例)
図10のフローチャート、並びに図11のタイミングチャートに従い、本実施の形態に係るセンター役物105を用いたパチンコ機全体としての遊技仕様に基づく遊技の流れの一例を示す。なお、図11のタイミングチャートは、操作ボタン27の操作によりLCD106の「表示演出有り」を指示し、第1のモードで遊技進行が制御されたときにLCD106に表示演出される各列(合計3列)の図柄変動パターンの変動時間と、「表示演出無し」を指示し、第2のモードで遊技進行が制御されたときにLCD106に表示される最小限報知図柄の変動パターンの変動時間と、の同期状態を検証するためのものである。
ところで、上記図10及び図11に基づく遊技仕様に基づく遊技の流れに先立ち、本実施の形態では、遊技が長時間実行されないとき、LCD106の表示形態のデフォルト設定に戻すように制御している。
すなわち、図12は、デフォルト帰還制御ルーチンであり、ステップ350では、発射装置40が作動中か否かが判断され、否定判定されるとステップ352へ移行して現在計時中か否かが判断される。このステップ352で否定判定された場合は、ステップ354で計時を開始し、ステップ356へ移行する。また、ステップ352で肯定判定された場合には、計時中であるため、ステップ356へ移行する。
ステップ356では、計時している時間が所定時間継続したか否かが判断され、否定判定の場合は、計時を継続したまま、このルーチンは終了する。このルーチンは電源がオンの間は常に繰り返し実行される。
また、ステップ356で、肯定判定されると、ステップ358へ移行して全ての始動入賞時において、LCD106を用いて表示演出を実行するように指示し、ステップ360へ移行する。ステップ360では、計時を中止し、かつ計時の際の計数値をリセットし、このルーチンは終了する。
また、前記ステップ350で肯定判定、すなわち、発射装置40が作動していると判断されると、ステップ360へ移行して、計時を中止し、かつ計時の際の計数値をリセットし、このルーチンは終了する。
これにより、先の遊技者が遊技を終了して退座した後、所定時間以上が経過し、新たな遊技者が着座したとき、本発明を適用した遊技機においては、操作ボタン27を操作して改めて指示しなくてもLCD106では全ての抽選の機会において、演出表示を実行するため、この新たな遊技者の遊技に支障を与えることがない。なお、仮に、同一の遊技者が所定時間以上遊技を進行させない場合に、デフォルト設定に戻ったとしても、それは遊技者自身の問題であり、遊技の進行に支障はない。逆に、短時間で遊技者が交替してもデフォルト設定に戻る方を優先するように上記ステップ356の所定時間を設定することが好ましい。
次に、前述の図10及び図11に従い、遊技の流れを説明する。
ステップ400では、始動入賞口108にパチンコ球PBが入賞したか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ402へ移行して、現時点での操作ボタン27による指示(演出表示実行/非実行)を認識し、ステップ404へ移行する。
ステップ404において、前記指示が「表示する」の場合はステップ406へ移行し、LCD106を用いた図柄変動パターン演出を開始する。
前記図柄変動パターン演出が所定時間(t1)継続されると、ステップ408では、3列の内、2列が停止(仮停止)してリーチとなったか否かが判断される。
ステップ408でリーチとなったと判定(肯定判定)されると、ステップ410へ移行して、全停止(最終列の停止)を待ち(リーチから最終停止まで時間t2)、次いで、ステップ412で、停止した図柄列が当たりか否かを判断する。
このステップ412で「当たり」と判定されると、ステップ414へ移行して当たり処理を実行し、次いでステップ416へ移行してアタッカー110を所定ラウンド開放するといった大当たり処理を実行する。
より具体的には、アタッカー110の開放ラウンド回数の設定(抽選)等を実行し、決定したラウンド数でアタッカー110を開閉動作し、このルーチンは終了する。
また、前記ステップ412で「外れ」と判定(否定判定)されると、ステップ418へ移行して、羽根部材202を1.2秒間/1回開放し、ステップ420へ移行する。これにより、遊技球PBがセンター役物105内へ流入する可能性があり、上記センター役物105内での遊技球PBを用いた遊技が進行する。なお、羽根部材202が開放すると、第1の振分部材214を作動させ、第1のキャラクタ226のパター226Aを作動させる。
ステップ420では、前述した何れかのルートを介して、最終的に第1のV入賞口252に入賞したか否かが判断され、肯定判定されるとステップ414へ移行する。また、ステップ420で否定判定されると、ステップ422へ移行して、前述した何れかのルートを介して、最終的に第2のV入賞口254に入賞したか否かが判断され、肯定判定されるとステップ414へ移行する。また、ステップ422で否定判定されるとステップ424へ移行する。
ステップ424では、外れの演出(特に、何もしない場合も含む)を実行し、このルーチンは終了する。
前記ステップ408におけるリーチか否かの判断において、リーチではないと判定(否定判定)されると、ステップ408からステップ426へ移行する。
ステップ426では、全停止(最終列の停止)を待ち(リーチから最終停止まで時間t2)、次いで、ステップ428で、羽根部材202を0.4秒間/1回開放し、ステップ420へ移行する。これにより、僅かではあるが、遊技球PBがセンター役物105内へ流入する可能性があるため、ステップ420、422を実行し、その結果に応じて、ステップ414(当たり処理)又はステップ424(外れ処理)へ移行する。
上記は、操作ボタン27において、LCD106を用いた図柄変動パターン演出を実行したときの処理の流れであり(図11の(A)乃至(C)参照)、前記ステップ402の操作ボタン27の認識において、指示が「表示しない」の場合、ステップ404からステップ430へ移行する。
ステップ430では、今回の抽選の結果の報知において、図柄変動パターン演出を実行したと仮定したときの2図柄停止までの時間t1、並びに2図柄停止から全停止までの時間t2を読出し、次いでステップ432で時間t1が経過したか否かが判断される。
ステップ432で肯定判定されると、ステップ434へ移行して、図柄変動パターン演出を実行したと仮定したときリーチ状態か否かが判断される。
ステップ434でリーチ状態と判定(肯定判定)されると、ステップ436へ移行して、時間t2に相当する時間、LCD106を用いて、最小限図柄の変動(「○」又は「×」の単純な交互表示)を実行し、次いで、ステップ438で、停止した最小限図柄が「○」か「×」かを判断する。
このステップ438で「○」と判定されると、ステップ440へ移行して当たり処理を実行し、次いでステップ442へ移行してアタッカー110を所定ラウンド開放するといった大当たり処理を実行する。
より具体的には、アタッカー110の開放ラウンド回数の設定(抽選)等を実行し、決定したラウンド数でアタッカー110を開閉動作し、このルーチンは終了する。
また、前記ステップ438で「×」と判定されると、ステップ444へ移行して、羽根部材202を1.2秒間/1回開放し、ステップ446へ移行する。これにより、遊技球PBがセンター役物105内へ流入する可能性があり、上記センター役物105内での遊技球PBを用いた遊技が進行する。なお、羽根部材202が開放すると、第1の振分部材214を作動させ、第1のキャラクタ226のパター226Aを作動させる。
ステップ446では、前述した何れかのルートを介して、最終的に第1のV入賞口252に入賞したか否かが判断され、肯定判定されるとステップ440へ移行する。また、ステップ446で否定判定されると、ステップ448へ移行して、前述した何れかのルートを介して、最終的に第2のV入賞口254に入賞したか否かが判断され、肯定判定されるとステップ440へ移行する。また、ステップ448で否定判定されるとステップ450へ移行する。
ステップ450では、外れの演出(特に、何もしない場合も含む)を実行し、このルーチンは終了する。
前記ステップ434におけるリーチ状態か否かの判断において、リーチ状態ではないと判定(否定判定)されると、ステップ434からステップ452へ移行する。
ステップ452では、時間t2だけ待ち、次いで、ステップ454で、羽根部材202を0.4秒間/1回開放し、ステップ446へ移行する。これにより、僅かではあるが、遊技球PBがセンター役物105内へ流入する可能性があるため、ステップ446、448を実行し、その結果に応じて、ステップ440(当たり処理)又はステップ450(外れ処理)へ移行する。
本実施の形態によれば、遊技者の操作ボタン27の選択操作により、表示演出の有無を選択指示することができるため、遊技者の嗜好に応じた遊技の実行が可能となる。特に、遊技者の選択操作(指示操作)により、外れの場合の演出を無くして、遊技そのもに集中できるようにすることができる。この場合、リーチや大当たり等、特定の演出については、表示演出を実行(本実施の形態では、最小限図柄「○」、「×」)するため、遊技者は大当たりの可能性の高い遊技のときのみ演出を楽しむことができる。
また、本実施の形態によれば、外れの場合の演出を無くして、遊技者が遊技そのものに集中できるようにすると共に、リーチや大当たり等、特定の抽選結果に係る演出については、操作ボタン27の操作指示に関わらず、遊技者に表示演出を楽しませるようにし、また、そのときは、長短の違いはあるが、羽根部材202を開放させるようにしたため、当たりの可能性が残っていることで、遊技者の趣向性を継続させることができる。
さらに、本実施の形態によれば、始動入賞後、表示演出が行われる場合と(第1のモード)、行われない場合と(第2のモード)を設けたことで、単一の遊技機(パチンコ機10)の中で多用な遊技性を持たせることができる。