JP5043477B2 - 樹脂成型装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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従来の樹脂成型装置においては、樹脂パッケージ501の平面形状での四辺の中央の近傍に四本のイジェクトピン508が個々に配置されているのみであった。
この従来の樹脂成型装置においては、樹脂パッケージ601の平面形状での四隅の近傍に四本のイジェクトピン608が個々に配置されているのみであった。
従来の樹脂成型装置のイジェクトピン708の配置では、樹脂パッケージ701は外側より下部金型703から離れ始め、最後に中央部が離れる。また、従来のイジェクトピン708の本数では、樹脂と金型との密着性が高いため、下部金型703より無理やり離そうとすると、図9(b)のように、樹脂パッケージ701に過剰な負荷を与えてしまい、樹脂パッケージ701が大きく反ってしまっていた。そして、樹脂パッケージ701の反り量が大きくなると、内部の半導体素子が割れてしまう問題が発生した。
さらに、本発明によれば、下部キャビティが形成されている下部金型と、上部キャビティが形成されている上部金型と、下部金型と上部金型とを接離自在に支持している金型支持機構と、下部金型と上部金型との接合により一体とされた下部キャビティと上部キャビティとに溶融した樹脂を注入する樹脂注入機構と、下部キャビティに出没する位置に配置されている複数の第1のイジェクトピンと、第1のイジェクトピンを下部キャビティに出没させる樹脂離型機構と、を備えた樹脂成型装置を準備する工程と、
上部キャビティと下部キャビティとの間に半導体素子を搭載する工程と、
上部キャビティと下部キャビティに、樹脂注入機構から樹脂を注入することにより、半導体素子を封止して樹脂パッケージを形成する工程と、
樹脂パッケージを形成する工程の後、複数の第1のイジェクトピンを樹脂パッケージ表面に押し当て、樹脂パッケージを下部金型から離型する工程と、
を有し、
樹脂パッケージの平面形状での外周近傍に複数の第1のイジェクトピンが配置されているとともに複数の第1のイジェクトピンの内側に少なくとも一本の第2のイジェクトピンが配置され、
複数の第1のイジェクトピンの内側に配置された第2のイジェクトピンは、複数の第1のイジェクトピンよりも太く、
樹脂パッケージを下部金型から離型する工程では、樹脂パッケージの表面における周縁部を、複数の第1のイジェクトピンで突き上げ、樹脂パッケージの表面の中央部を、複数の第1のイジェクトピンの内側に配置された第2のイジェクトピンで突き上げることを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
図1は、本実施形態の樹脂成形装置を説明する模式図である。
図1(a)は、本実施形態の樹脂成形装置の模式的な平面図である。また、図1(b)は、本実施形態の樹脂成形装置の模式的な縦断正面図である。
本実施形態の樹脂成形装置は、半導体装置の樹脂パッケージ101を成型する樹脂成型装置であって、平面形状が矩形の樹脂パッケージ101の下半部を成型する下部キャビティ102が形成されている下部金型103と、樹脂パッケージ101の上半部を成型する上部キャビティ104が形成されている上部金型105と、下部金型103と上部金型105とを接離自在に支持している金型支持機構106と、下部金型103と上部金型105との接合により一体とされた下部キャビティ102と上部キャビティ104とに溶融した樹脂を注入する樹脂注入機構107と、下部金型103の下部キャビティ102に出没する位置に配置されている複数のイジェクトピン108、109と、イジェクトピン108、109を下部キャビティ102に出没させる樹脂離型機構110と、を有し、樹脂パッケージの平面形状での四隅の近傍に四本のイジェクトピン108が配置されているとともに四本のイジェクトピン108の内側に一本のイジェクトピン109が配置されている。
図2は、本実施形態の樹脂パッケージ101と下部金型103の離型時の動作を示す模式図である。
図2(a)は、本実施形態の樹脂パッケージ101と下部金型103の離型前を示す模式図であり、図2(b)は、本実施形態の樹脂パッケージ101と下部金型103の離型開始時を示す模式図であり、図2(c)は、本実施形態の樹脂パッケージ101と下部金型103の離型後を示す模式図である。
ボンディングの終了後、半導体素子を搭載したリードフレームを下部キャビティ102にセットする。金型支持機構106により、下部金型103と上部金型105が接合し、下部キャビティ102と上部キャビティ104を一体化する。この一体化された下部キャビティ102と上部キャビティ104に、樹脂注入機構107から液状化した樹脂を圧送して流し込む。特定の圧力及び時間を与えることで、樹脂は硬化する。その後、樹脂離型機構110により、イジェクトピン108、109を突き上げ、樹脂パッケージ101の端と中央部を下部金型103から同時に離型させる。
例えば、イジェクトピン108とイジェクトピン109で、動作をするタイミングをずらしたり、あるいは突き上げ速度に差をもたせたりすることができる。
これにより、樹脂パッケージ101の端と中央部の離型を同時に開始させることができる(図2(b))。また、樹脂パッケージ101の端と中央部は、同時に下部金型103から離型することができる(図2(c))。したがって、樹脂パッケージ101の反りを抑え、成形後の樹脂パッケージ101を問題なく下部金型103から離すことができる。
本実施形態によれば、従来四本あったイジェクトピンを五本に増やし、樹脂パッケージに対して均等に配置させることにより、増加したイジェクトピンの突き上げ量を分散させることができる。これにより、樹脂パッケージへ与える反り量を少なくことができる。
従来のイジェクトピンは、樹脂パッケージの外周に対応する位置にのみ配置されていたため、樹脂パッケージの中央部は、下型金型に最後まで密着することとなる。したがって、樹脂パッケージへ与える反り量が増えることとなる。
一方、本実施形態によれば、従来の樹脂成型装置の場合、樹脂パッケージが下部金型より最後に離れていた部分(樹脂パッケージ中央部)に対応する位置にイジェクトピンを追加し五本とすることで、樹脂パッケージの端と中央部を同時に下部金型から離型させることができる。これにより、樹脂パッケージへ与える反り量を従来よりも少なくすることができ、樹脂パッケージ内部の半導体素子が割れてしまうという問題を解決することができる。
また、半導体素子へ反りダメージを与えてしまった樹脂パッケージは反りに弱くなるため、エンドユーザへ渡った後で不具合を発生させる可能性もあるが、本実施形態によれば、このような問題も低減させることができる。
これにより、様々な種類の樹脂や樹脂パッケージの形状に応じて、適宜反りの発生を最低限に抑える調整を行うことができる。
図3は、本実施形態の樹脂成形装置を説明する模式図である。
図3(a)は、本実施形態の樹脂成形装置の模式的な平面図である。また、図3(b)は、本実施形態の樹脂成形装置の模式的な縦断正面図である。
本実施形態の樹脂成形装置は、半導体装置の樹脂パッケージ301を成型する樹脂成型装置であって、平面形状が矩形の樹脂パッケージ301の下半部を成型する下部キャビティ302が形成されている下部金型303と、樹脂パッケージ301の上半部を成型する上部キャビティ304が形成されている上部金型305と、下部金型303と上部金型305とを接離自在に支持している金型支持機構306と、下部金型303と上部金型305との接合により一体とされた下部キャビティ302と上部キャビティ304とに溶融した樹脂を注入する樹脂注入機構307と、下部金型303の下部キャビティ302に出没する位置に配置されている複数のイジェクトピン308、309と、イジェクトピン308、309を下部キャビティ302に出没させる樹脂離型機構310と、を有し樹脂パッケージの平面形状での四辺の中央の近傍に四本のイジェクトピン308が配置されているとともに四本のイジェクトピン308の内側に一本のイジェクトピン309が配置されている
図4は、本実施形態の樹脂パッケージ301と下部金型303の離型時の動作を示す模式図である。
図4(a)は、本実施形態の樹脂パッケージ301と下部金型303の離型前を示す模式図であり、図4(b)は、本実施形態の樹脂パッケージ301と下部金型303の離型開始時を示す模式図であり、図4(c)は、本実施形態の樹脂パッケージ301と下部金型303の離型後を示す模式図である。
ボンディングの終了後、半導体素子を搭載したリードフレームを下部キャビティ302にセットする。金型支持機構306により、下部金型303と上部金型305が接合し、下部キャビティ302と上部キャビティ304を一体化する。この一体化された下部キャビティ302と上部キャビティ304に、樹脂注入機構307から液状化した樹脂を圧送して流し込む。特定の圧力及び時間を与えることで、樹脂は硬化する。その後、樹脂離型機構310により、イジェクトピン308、309を突き上げ、樹脂パッケージ301の端と中央部を下部金型303から同時に離型させる。
例えば、イジェクトピン308とイジェクトピン309で、動作をするタイミングをずらしたり、あるいは突き上げ速度に差をもたせたりすることができる。
たとえば、実施形態で述べた樹脂成型装置は、パッケージ中央へイジェクトピンを追加することで離型時のパッケージ反り量を低減させる構造を有するが、パッケージの大きさによっては、このパッケージ中央へ追加したイジェクトピンを太くしてもよい。これにより、更にパッケージへ与える反り量の低減を図ることが可能となる。
図5(a)、(b)は、樹脂パッケージの平面形状での四隅の近傍に四本のイジェクトピン108が配置されているとともに四本のイジェクトピン108の内側に4本のイジェクトピン109が配置されている。図5(c)、(d)は、樹脂パッケージの平面形状での四隅の近傍に四本のイジェクトピン108が配置されているとともに四本のイジェクトピン108の内側に五本のイジェクトピン109が配置されている。
図6(a)は、樹脂パッケージの平面形状での四辺の中央の近傍に四本のイジェクトピン308が配置されているとともに四本のイジェクトピン308の内側に四本のイジェクトピン309が配置されている。図5(b)は、樹脂パッケージの平面形状での四隅の近傍に四本のイジェクトピン308が配置されているとともに四本のイジェクトピン308の内側に五本のイジェクトピン309が配置されている。
102 下部キャビティ
103 下部金型
104 上部キャビティ
105 上部金型
106 金型支持機構
107 樹脂注入機構
108 イジェクトピン
109 イジェクトピン
110 樹脂離型機構
301 樹脂パッケージ
302 下部キャビティ
303 下部金型
304 上部キャビティ
305 上部金型
306 金型支持機構
307 樹脂注入機構
308 イジェクトピン
309 イジェクトピン
310 樹脂離型機構
501 樹脂パッケージ
502 下部キャビティ
503 下部金型
504 上部キャビティ
505 上部金型
506 金型支持機構
507 樹脂注入機構
508 イジェクトピン
510 樹脂離型機構
601 樹脂パッケージ
602 下部キャビティ
603 下部金型
604 上部キャビティ
605 上部金型
606 金型支持機構
607 樹脂注入機構
608 イジェクトピン
610 樹脂離型機構
701 樹脂パッケージ
702 下部キャビティ
703 下部金型
708 イジェクトピン
Claims (9)
- 半導体装置の樹脂パッケージを成型する樹脂成型装置であって、
平面形状が矩形の前記樹脂パッケージの下半部を成型する下部キャビティが形成されている下部金型と、
前記樹脂パッケージの上半部を成型する上部キャビティが形成されている上部金型と、
前記下部金型と前記上部金型とを接離自在に支持している金型支持機構と、
前記下部金型と前記上部金型との接合により一体とされた前記下部キャビティと前記上部キャビティとに溶融した樹脂を注入する樹脂注入機構と、
前記下部金型の前記下部キャビティに出没する位置に配置されている複数のイジェクトピンと、
前記イジェクトピンを前記下部キャビティに出没させる樹脂離型機構と、を有し、
前記樹脂パッケージの平面形状での外周近傍に四本の前記イジェクトピンが均等に配置されているとともに前記四本の前記イジェクトピンの内側に少なくとも一本の前記イジェクトピンが配置され、
前記樹脂パッケージの平面形状の中心には、一本の前記イジェクトピンを備え、
前記樹脂パッケージの平面形状の中心に備える一本の前記イジェクトピンは、前記樹脂パッケージの平面形状での外周近傍に均等に配置されている四本の前記イジェクトピンよりも太いことを特徴とする樹脂成型装置。 - 前記樹脂パッケージの平面形状での四隅の近傍に四本の前記イジェクトピンが個々に配置されているとともに前記四本の前記イジェクトピンの内側に少なくとも一本の前記イジェクトピンが配置されている請求項1に記載の樹脂成型装置。
- 前記樹脂パッケージの平面形状での四辺の中央の近傍に四本の前記イジェクトピンが個々に配置されているとともに前記四本の前記イジェクトピンの内側に少なくとも一本の前記イジェクトピンが配置されている請求項1に記載の樹脂成型装置。
- 前記四本の前記イジェクトピンと、前記四本の前記イジェクトピンの内側に配置された少なくとも一本の前記イジェクトピンとが、それぞれ独立に動作する請求項1乃至3いずれかに記載の樹脂成型装置。
- 下部キャビティが形成されている下部金型と、上部キャビティが形成されている上部金型と、前記下部金型と前記上部金型とを接離自在に支持している金型支持機構と、前記下部金型と前記上部金型との接合により一体とされた前記下部キャビティと前記上部キャビティとに溶融した樹脂を注入する樹脂注入機構と、前記下部キャビティに出没する位置に配置されている複数の第1のイジェクトピンと、前記第1のイジェクトピンを前記下部キャビティに出没させる樹脂離型機構と、を備えた樹脂成型装置を準備する工程と、
前記上部キャビティと前記下部キャビティとの間に半導体素子を搭載する工程と、
前記上部キャビティと前記下部キャビティに、前記樹脂注入機構から樹脂を注入することにより、前記半導体素子を封止して樹脂パッケージを形成する工程と、
樹脂パッケージを形成する前記工程の後、複数の前記第1のイジェクトピンを前記樹脂パッケージ表面に押し当て、前記樹脂パッケージを前記下部金型から離型する工程と、
を有し、
前記樹脂パッケージの平面形状での外周近傍に複数の前記第1のイジェクトピンが配置されているとともに複数の前記第1のイジェクトピンの内側に少なくとも一本の第2のイジェクトピンが配置され、
複数の前記第1のイジェクトピンの内側に配置された前記第2のイジェクトピンは、複数の前記第1のイジェクトピンよりも太く、
前記樹脂パッケージを前記下部金型から離型する前記工程では、前記樹脂パッケージの前記表面における周縁部を、複数の前記第1のイジェクトピンで突き上げ、前記樹脂パッケージの前記表面の中央部を、複数の前記第1のイジェクトピンの内側に配置された前記第2のイジェクトピンで突き上げることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 外周近傍に配置された四本の前記第1のイジェクトピンが、均等に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記樹脂パッケージの平面形状での四隅の近傍に四本の前記第1のイジェクトピンが個々に配置されているとともに四本の前記第1のイジェクトピンの内側に少なくとも一本の前記第1のイジェクトピンが配置されている請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記樹脂パッケージの平面形状での四辺の中央の近傍に四本の前記第1のイジェクトピンが個々に配置されているとともに四本の前記第1のイジェクトピンの内側に少なくとも一本の前記第2のイジェクトピンが配置されている請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
- 四本の前記第1のイジェクトピンと、四本の前記第1のイジェクトピンの内側に配置された少なくとも一本の前記第2のイジェクトピンとが、それぞれ独立に動作する請求項6乃至8いずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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