JP5024234B2 - トンネル掘削機の到達立坑への到達方法 - Google Patents

トンネル掘削機の到達立坑への到達方法 Download PDF

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本発明は、トンネルを掘削する掘削機が到達立坑に到達する際の到達方法に関するものである。
例えば、特許文献1には、トンネル掘削機を到達立坑内に到達させる際に、まず、到達坑口の内周面から所定の間隔を隔ててその到達立坑内に隔壁を設置し、次に、到達坑口の内周面と隔壁との間にソイルモルタル等の充填材を充填して到達坑口を安定固化させ、しかる後に到達立坑の到達坑口部分及び充填材をトンネル掘削機で掘削して、到達立坑内にトンネル掘削機を到達させる方法が開示されている。
特開平10−184268号公報
しかしながら、特許文献1に記載のトンネル掘削機を到達立坑に到達させる方法では、次のような問題点があった。
(1)トンネル掘削機が到達立坑内に到達した後の充填材の除去作業は、固化している充填材を人力で斫るので、時間がかかり効率が悪い。
(2)トンネル掘削機が到達立坑内に到達した際に、トンネル掘削機と地山との間に被圧地下水が存在していても、充填材は固化しているため、その圧力を検出することができない。そして、充填材をすべて除去するまで、被圧地下水の存在及びその被圧程度を検出することができない。したがって、充填材を除去している最中に被圧地下水が、充填材を破砕して到達立坑内に噴出する可能性がある。
そこで、本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、充填材の除去が容易で、かつ、充填材を除去する前に被圧地下水の有無及びその被圧状況を検出することができるトンネル掘削機の到達立坑への到達方法を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、本発明のトンネル掘削機の到達立坑への到達方法は、前記到達立坑の到達坑口の内周面から所定の間隔を隔てて前記到達立坑内に隔壁を設置する隔壁設置工程と、前記到達立坑内の通常温度では固体状態であり、該通常温度よりも高い所定の温度になると流動状態になる充填材を、前記到達坑口の内周面と前記隔壁との間に流動状態で充填する充填工程と、地山から前記到達立坑内へ前記トンネル掘削機を掘進させて、前記到達坑口の一部及び冷却されて固体状態となった前記充填材を掘削して、前記トンネル掘削機の先頭部が前記充填材内の所定の位置に到達したら掘進を停止する掘進工程と、前記充填材を加熱して流動状態にする流動化工程と、前記流動化工程における前記流動状態の充填材の圧力値を測定し、その圧力値に基づいて、前記流動状態の充填材に被圧地下水の圧力が作用しているか否かを判定する判定工程と、前記判定工程において、前記流動状態の充填材に被圧地下水の圧力が作用していない場合に、前記流動状態の充填材を除去する排出工程とを備えることを特徴とする(第1の発明)。
本発明によるトンネル掘削機の到達立坑への到達方法によれば、到達坑口の内周面と隔壁との間に充填した充填材は、加熱すると流動状態になるので、流動状態の充填材をポンプ等で排出したり、トンネル掘削機に設けられている排土装置で排出することができる。したがって、排出作業を短時間で効率的に実施することができる。
また、判定工程において、トンネル掘削機と地山との間に被圧地下水が存在する場合には、その被圧地下水の圧力が流動状態の充填材に作用して、充填材内の圧力が変化するので、そのときの圧力を測定することにより、被圧地下水の有無及び被圧状況を検出することができる。したがって、充填材を除去する前に、被圧地下水の有無及び被圧状況を把握できる。
本発明において、前記判定工程において、前記流動状態の充填材に被圧地下水の圧力が作用している場合には、前記到達坑口付近の地山内に止水材を注入して地盤改良を行って、前記判定工程を再度実行することとしてもよい。
本発明によるトンネル掘削機の到達立坑への到達方法によれば、被圧地下水の圧力が充填材に作用している場合には、地山の地盤改良を行って充填材内への被圧地下水の流入を防止するので、充填材に作用する被圧地下水の圧力を低減させることができる。
本発明において、前記充填材は、高級アルコール、高級脂肪酸、脂肪酸エステルのいずれかであることとしてもよい。
本発明によるトンネル掘削機の到達立坑への到達方法によれば、高級アルコール、高級脂肪酸及び脂肪酸エステルは、生分解性を有しており、時間が経過すると水と空気に分解されるために、環境に悪影響を与えない。
本発明において、前記充填材は、高級アルコール、高級脂肪酸、脂肪酸エステルのいずれかを含む添加材と砂、スラグ、粘土等の粉粒体とを含有することとしてもよい。
本発明によるトンネル掘削機の到達立坑への到達方法によれば、高級アルコール、高級脂肪酸及び脂肪酸エステルは、生分解性を有しており、時間が経過すると水と空気に分解されるために、環境に悪影響を与えない。また、高級アルコール、高級脂肪酸、脂肪酸エステルのいずれかを含む添加材と砂、スラグ、粘土等の粉粒体とを混合することにより、値段の高い高級アルコール、高級脂肪酸、脂肪酸エステルを含む添加材の量を少なくすることができるために、充填材の材料費を低減することが可能となる。
本発明において、前記高級アルコールは、ラウリルアルコールであることとしてもよい。
本発明によるトンネル掘削機の到達立坑への到達方法によれば、高級アルコールはラウリルアルコールであり、一般的な原材料であるために、原材料の入手が容易である。
本発明において、前記高級脂肪酸は、ラウリン酸であることとしてもよい。
本発明によるトンネル掘削機の到達立坑への到達方法によれば、高級脂肪酸はラウリン酸であり、一般的な原材料であるために、原材料の入手が容易である。
本発明において、前記脂肪酸エステルは、ステアリン酸エステルであることとしてもよい。
本発明によるトンネル掘削機の到達立坑への到達方法によれば、脂肪酸エステルはステアリン酸エステルであり、一般的な原材料であるために、原材料の入手が容易である。
本発明において、前記隔壁は、前記充填材を加熱するための加熱装置を備えることとしてもよい。
本発明によるトンネル掘削機の到達立坑への到達方法によれば、隔壁は充填材を加熱するための加熱装置を備えるために、充填材を短時間で流動状態にすることが可能となる。
本発明において、前記隔壁は、前記充填材を冷却するための冷却装置を備えることとしてもよい。
本発明によるトンネル掘削機の到達立坑への到達方法によれば、隔壁は充填材を冷却するための冷却装置を備えるために、充填材を短時間で固体状態にすることが可能となる。
本発明のトンネル掘削機の到達立坑への到達方法を用いることにより、充填材を充填した状態で、トンネル掘削機と地山との間の地下水の有無及びその被圧状況を検出することができる。また、固体状態の充填材を流動化させることにより、充填材を短時間で除去することができる。
以下、本発明に係るトンネル掘削機の到達立坑への到達方法の好ましい実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1及び図2は、それぞれ本発明の第一実施形態に係る到達立坑1の側面図及び平面図である。なお、以下の図において、本発明の説明に不要な部分の図示は省略している。
図1及び図2に示すように、到達立坑1は、筒状の土留め壁2によって囲まれており、この内部の底盤3にはコンクリートが打設されている。この到達立坑1は、シールド機4(詳細は後述する)の到達予定位置に構築され、シールド機4の到達作業を行うための作業領域として使用される。シールド機4は、土留め壁2の到達坑口5部分を掘削して到達立坑1内に進入する。
到達立坑1内には、到達坑口5の内周面6から内方に所定の間隔を隔てて隔壁7が設置されている。また、端面が内周面6に当接するとともに、隔壁7の外周を囲うように鋼枠8が設置され、到達坑口5と隔壁7との間に密閉された空間Sが形成されている。そして、その空間S内には、到達立坑1内の通常温度では固体状態であり、該通常温度よりも高い所定の温度では流動状態になる充填材9が充填されている。
充填材9は、高級アルコールのラウリルアルコールを含む添加材(例えば、カルコール2098(製品名、カルコール:登録商標、花王株式会社製))である。
到達立坑1内の通常温度である20℃前後では、ラウリルアルコール(本実施形態においては、カルコール2098)は固体状態で、シールド機4によって容易に掘削可能な地山21と同等の一軸圧縮強度(例えば、0.5〜1.0MPa程度)を有している。
充填材9を製造・供給するための注入装置10が地上に設けられている。注入装置10は、充填材9を貯留するとともに温度管理を行うための温度調整器付きタンク11と、この充填材9を注入管12を介して供給するための注入ポンプ13とから構成される。
充填材9は、ラウリルアルコールの融点(本実施形態においては、カルコール2098の融点である23.5℃〜26.5℃)以上になるとラウリルアルコールが液化するために、流動状態となる。そのため、温度調整器付きタンク11の内部は、充填材9が流動状態に保持されるように、例えば、約26℃程度に設定されている。
充填材9は、上記融点以上で保温され、流動状態で到達坑口5と隔壁7との間に充填される。
充填材9が充填される側の隔壁7の面14には、流動状態での充填材9の圧力を測定するための圧力計15が取り付けられている。
また、充填材9が充填される側と反対側の隔壁7の面16には、複数のペルチェ素子17が取り付けられている。ペルチェ素子17は、ペルチェ素子17に流れる電流の向きを変えることにより、隔壁7に接している面を加熱又は冷却し、隔壁7を介して充填材9を加熱又は冷却するものである。
そして、シールド機4が到達立坑1内に進入して充填材9中を掘進する際に、シールド機4の推進力に対して充填材9及び隔壁7を支持するための支持装置18が設けられている。
支持装置18は、シールド機4の推進力に対して隔壁7が移動しないように支持する支保工材19と、隔壁7と支保工材19との間に設けられ、シールド機4の推進力を支保工材19に確実に伝達するための複数のジャッキ20とから構成されている。
次に、本実施形態に係るシールド機4の到達立坑1内への到達方法について施工手順にしたがって説明する。
図3は、到達坑口5付近の拡大図である。図3に示すように、到達坑口5の内周面6から所定の間隔を隔てて隔壁7を設置する。そして、端面がその内周面6に当接するとともに、隔壁7の外周を囲うように鋼枠8を設置し、到達坑口5と隔壁7との間に密閉された空間Sを形成する。
次に、温度調整器付きタンク11内で流動状態に保温された充填材9を、空間S内に注入管12を介して充填する。充填材9を充填した状態での充填材9内の圧力を圧力計15で測定し、その測定値を初期圧力とする。
充填材9を充填後、ペルチェ素子17の隔壁7に接している面を冷却するように通電し、隔壁7を介して充填材9を冷却する。充填材9は、冷却されることにより、短時間で固体状態となる。
図4は、シールド機4の概略全体図である。
図4に示すように、シールド機4は、地山21を掘削するカッター22と、掘削した土砂を後方へ排出するための排土装置23と、これらの機器を内包するための筒状の躯体24とから構成される。
図5及び図6は、それぞれシールド機4の到達立坑1内への到達状態を示す側面図及び平面図である。
図5及び図6に示すように、地山21から到達立坑1内へシールド機4を掘進させて、土留め壁2の到達坑口5部分及び固体状態となった充填材9を掘削し、シールド機4を到達立坑1内に進入させる。シールド機4の先頭部が充填材9内の所定の位置に到達したら掘進を停止する。
次に、ペルチェ素子17の隔壁7に接している面を加熱するように通電し、隔壁7を介して充填材9を加熱する。加熱すると充填材9が徐々に流動化する。この状態で、シールド機4と地山21との間、すなわち、オーバーカット部OCに被圧地下水が存在している場合には、被圧地下水の圧力が流動化状態の充填材9に作用して、充填材9内の圧力が上記初期圧力よりも大きくなるので、被圧地下水の存在を検出することができる。さらに、その圧力の値と初期圧力との差から地下水の被圧程度を把握することができる。充填材9内の圧力の値が上記初期圧力よりも大きい場合は、被圧地下水が存在しているので、充填材9を流動化して除去すると、被圧地下水が噴出する可能性がある。このため、一旦、充填材9の加熱を停止して流動化を中止し、トンネル25の周囲26の地盤改良を行う。
なお、被圧地下水の圧力が流動状態の充填材9に作用しても、充填材9は周囲を鋼枠8及び隔壁7で覆われているので、被圧地下水により充填材9が到達立坑1内に噴出することはない。
図7及び図8は、それぞれトンネル25の周囲26を地盤改良した状態を示す側面図及び平面図である。
図7及び図8に示すように、トンネル25の周囲26に薬液等を注入して地盤改良を行い、オーバーカット部OCへの被圧地下水の流入を防止する。なお、本実施形態においては、トンネル25の周囲26に薬液等を注入する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、シールド機4内からオーバーカット部OCを介して地山21に薬液等を注入してもよい。
そして、再び、充填材9内の圧力を測定する。そこで、上記初期圧力よりも高い圧力の値が測定されたら、再度、上記止水対策を実施する。
一方、オーバーカット部OCに被圧地下水が存在しない場合や上記止水対策が良好に実施された場合には、充填材9内の圧力の値は上記初期圧力とほぼ同じになる。これらの場合には、充填材9の流動化を継続するとともに、シールド機4の排土装置23を作動させて、流動化した充填材9をシールド機4の排土装置23で排出する。なお、本実施形態においては、流動化した充填材9を排土装置23で排出する方法について説明したが、これに限定されるものではなく、充填材9中を真空ポンプ等で排出してもよく、また、両方を併用してもよい。
充填材9を加熱して溶解させることで、隔壁7を撤去する前に充填材9を除去することができるため、確実に湧水状況を把握することができる。また、湧水が有る場合には、止水対策を実施して完全に湧水を止めて、その後に隔壁7を撤去するので、安全に撤去作業を実施することができる。
すべての充填材9を除去した後に隔壁7を撤去し、シールド機4の分解、搬出作業を行う。
なお、本実施形態においては、充填材9を充填した後に測定した流動状態の充填材9の初期圧力と、シールド機4が到達した後に固体状態の充填材9を流動化する際に測定した圧力の値とを比較して、被圧地下水の存在を確認する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、初期圧力を測定せずに、固体状態の充填材9を流動化する際の圧力のみを測定してよく、オーバーカット部OCに被圧地下水が存在する場合には、そのときの圧力が著しく上昇するので被圧地下水の存在を検出することができる。
以上説明したように、本実施形態のシールド機4の到達方法によれば、到達坑口5と隔壁7との間の空間S内に充填した充填材9は、加熱すると流動状態になるので、シールド機4の排土装置23で排出することができる。したがって、排出作業を短時間で効率的に実施することができる。
また、固体状態の充填材9を流動化しつつ、充填材9内の圧力を測定することにより、被圧地下水の有無及び被圧状況を検出することができる。したがって、充填材9を除去する前に、オーバーカット部OC内の被圧地下水の有無及び被圧状況を把握できる。そして、オーバーカット部OCに被圧地下水が存在する場合には、トンネル25の周囲26に地盤改良等の止水対策を実施することにより、オーバーカット部OCへの地下水の流入が無くなり、充填材9を除去する際の地下水の噴出が防止されるので、安全に充填材9の除去作業を行うことができる。
また、充填材9のラウリルアルコールは生分解性を有するために、時間が経過すると水と空気に分解されて消失するので、環境に悪影響を与えない。そして、ラウリルアルコールは一般的な原材料であるために、原材料の入手が容易である。
さらに、隔壁7には充填材9を加熱及び冷却するためのペルチェ素子17が取り付けられているので、隔壁7を介して充填材9を加熱及び冷却することができる。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。以下の説明において、第一実施形態に対応する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
第二実施形態は、ラウリルアルコールを含む添加材と、砂や粘土からなる粉粒体27とを含む充填材28を用いたものである。
図9は、本発明の第二実施形態に係る充填材28を充填した状態を示す図である。
図9に示すように、到達坑口5の内周面6と隔壁7との間に充填材28が充填されている。充填材28は、上述したラウリルアルコール(例えば、カルコール2098)を含む添加材と、砂や粘土の粉粒体27とを含有する。
なお、本実施形態においては、粉粒体27として砂や粘土を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、粉粒体27として、例えば、フライアッシュ、高炉スラグ、ベントナイト等を用いてもよく、また、粉粒体27を単体で用いるだけでなく、組み合わせて用いてもよい。
第一実施形態と同様に、充填材28は、到達立坑1内の通常温度である20℃前後では固体状態で、23.5℃〜26.5℃以上になると液化して流動状態となる。
本実施形態のシールド機4の到達方法によれば、ラウリルアルコールを含む添加材と、砂、粘土等の粉粒体27とを混合することにより、値段の高い高級アルコールを含む添加材の量を少なくすることができるために、充填材28の材料費を低減することが可能となる。
なお、上述した各実施形態においては、充填材9、28として高級アルコールのラウリルアルコールを用いる方法について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、高級脂肪酸のラウリン酸(例えば、ルナックL−70(製品名、ルナック:登録商標、花王株式会社製))や脂肪酸エステルのステアリン酸エステル等を用いてもよく、これらは、到達立坑1内の通常温度である20℃前後では、固体状態となり、地山21と同程度の一軸圧縮強度(例えば、0.5〜1.0MPa程度)を有するともに、到達立坑1内が通常温度よりも高くなり融点(例えば、ルナックL−70の場合は32℃〜36℃)以上になると、それぞれ流動状態となるので、高級アルコールのラウリルアルコールと同様に取り扱うことができる。また、高級脂肪酸のラウリン酸及び脂肪酸エステルのステアリン酸エステルも生分解性を有するために、時間が経過すると水と空気に分解されて消失し、環境に悪影響を与えない。
また、上述した各実施形態においては、被圧地下水の存在を確認した後にトンネル25の周囲26の地盤を改良する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、シールド機4を掘進させる前に、予めトンネル25部分及びその周囲26を地盤改良しておいてもよい。
そして、上述した各実施形態においては、シールド機4を用いてシールド工法で到達立坑1に到達する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、推進機を用いて推進工法で到達立坑1に到達する場合にも適用可能である。
さらに、上述した各実施形態において、隔壁7の側面にペルチェ素子17を設置して充填材28を加熱及び冷却する方法について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、お湯で充填材9、28を加熱したり、水で充填材9、28を冷却したりしてもよい。
本発明の第一実施形態に係る到達立坑の側面図である。 本発明の第一実施形態に係る到達立坑の平面図である。 到達坑口付近の拡大図である。 シールド機の概略全体図である。 シールド機の到達立坑内への到達状態を示す側面図である。 シールド機の到達立坑内への到達状態を示す平面図である。 トンネルの周囲を地盤改良した状態を示す側面図である。 トンネルの周囲を地盤改良した状態を示す平面図である。 本発明の第二実施形態に係る充填材を隙間に充填した状態を示す図である。
符号の説明
1 到達立坑
2 土留め壁
3 底盤
4 シールド機
5 到達坑口
6 内周面
7 隔壁
8 鋼枠
9 充填材
10 注入装置
11 温度調整器付きタンク
12 注入管
13 注入ポンプ
14 充填材が充填される側の隔壁の面
15 圧力計
16 充填材が充填される側と反対側の隔壁の面
17 ペルチェ素子
18 支持装置
19 支保工材
20 ジャッキ
21 地山
22 カッター
23 排土装置
24 躯体
25 トンネル
26 周囲
27 粉粒体
28 充填材
S 空間
OC オーバーカット部

Claims (9)

  1. トンネル掘削機を到達立坑に到達させるための到達方法において、
    前記到達立坑の到達坑口の内周面から所定の間隔を隔てて前記到達立坑内に隔壁を設置する隔壁設置工程と、
    前記到達立坑内の通常温度では固体状態であり、該通常温度よりも高い所定の温度になると流動状態になる充填材を、前記到達坑口の内周面と前記隔壁との間に流動状態で充填する充填工程と、
    地山から前記到達立坑内へ前記トンネル掘削機を掘進させて、前記到達坑口の一部及び冷却されて固体状態となった前記充填材を掘削して、前記トンネル掘削機の先頭部が前記充填材内の所定の位置に到達したら掘進を停止する掘進工程と、
    前記充填材を加熱して流動状態にする流動化工程と、
    前記流動化工程における前記流動状態の充填材の圧力値を測定し、その圧力値に基づいて、前記流動状態の充填材に被圧地下水の圧力が作用しているか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程において、前記流動状態の充填材に被圧地下水の圧力が作用していない場合に、前記流動状態の充填材を除去する排出工程とを備えることを特徴とするトンネル掘削機の到達立坑への到達方法。
  2. 前記判定工程において、前記流動状態の充填材に被圧地下水の圧力が作用している場合には、前記到達坑口付近の地山内に止水材を注入して地盤改良を行って、前記判定工程を再度実行することを特徴とする請求項1に記載のトンネル掘削機の到達立坑への到達方法。
  3. 前記充填材は、高級アルコール、高級脂肪酸、脂肪酸エステルのいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載のトンネル掘削機の到達立坑への到達方法。
  4. 前記充填材は、高級アルコール、高級脂肪酸、脂肪酸エステルのいずれかを含む添加材と砂、スラグ、粘土等の粉粒体とを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のトンネル掘削機の到達立坑への到達方法。
  5. 前記高級アルコールは、ラウリルアルコールであることを特徴とする請求項3又は4に記載のトンネル掘削機の到達立坑への到達方法。
  6. 前記高級脂肪酸は、ラウリン酸であることを特徴とする請求項3又は4に記載のトンネル掘削機の到達立坑への到達方法。
  7. 前記脂肪酸エステルは、ステアリン酸エステルであることを特徴とする請求項3又は4に記載のトンネル掘削機の到達立坑への到達方法。
  8. 前記隔壁は、前記充填材を加熱するための加熱装置を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のトンネル掘削機の到達立坑への到達方法。
  9. 前記隔壁は、前記充填材を冷却するための冷却装置を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載のトンネル掘削機の到達立坑への到達方法。
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