JP5016307B2 - レーザ手術とそのほかの光学応用のための反復フーリエ再構成 - Google Patents

レーザ手術とそのほかの光学応用のための反復フーリエ再構成 Download PDF

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Description

関連出願に対するクロスリファレンス
本件出願は、2003年6月20日に出願された特許文献1(代理人文書番号第018158−021800US号)の部分継続出願であり、2004年3月3日に出願された特許文献2(代理人文書番号第018158−024300US号に関連し、それらのすべての開示は、そのすべての目的について参照によりこれに援用される。
連邦後援研究開発の下における発明者の権利に関する陳述:該当なし
コンパクトディスク上で提出された付属の「シーケンス・リスト」、表、またはコンピュータ・プログラム・リスティングに関する参照:該当なし
本発明は、概して、光学システムの光学エラーの測定に関する。より詳細に述べれば、本発明は、目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定するための改良された方法とシステム、目の光学組織の波面の面/エレベーション・マップを再構成するための改良された方法とシステム、さらに切除パターンを計算するための改良されたシステムに関する。
公知のレーザ眼手術手順は、概して紫外線または赤外線レーザを使用して、目の角膜から角質組織の顕微鏡的薄層を除去する。レーザは、通常、選択された形状の角膜組織を除去し、しばしば目の屈折エラーを矯正する。紫外線レーザ切除は、角膜組織の光分解をもたらすが、概して目の隣接や下部組織に有意な熱障害をもたらさない。照射される分子がより小さい揮発性の断片に光化学的に分解され、直接的に分子間結合を壊す。
レーザ切除手順は、ターゲットされた角膜の角質を除去し、近視、遠視、乱視等を矯正するといった種々の目的のために角膜の等高線を変更することができる。角膜全体にわたる切除エネルギの分布に関するコントロールは、種々のシステムや方法によって提供され、それには切除マスク、固定または可変アパーチャ、コントロール付きスキャニング・システム、目の動きの追跡メカニズム等の使用が含まれる。公知のシステムにおいては、レーザ・ビームが、しばしばレーザ光エネルギの一連の離散的なパルスを構成し、除去される組織の総合的な形状と量が、角膜上に入射されるレーザ・エネルギ・パルスの形状、サイズ、場所、および/または数によって決定される。目の屈折エラーが矯正されるように行う角膜の再整形に使用されるレーザ・パルスのパターンを計算するためには、種々のアルゴリズムを使用することができる。公知のシステムは、赤外線レーザ、紫外線レーザ、フェムト秒レーザ、波長乗算ソリッド・ステート・レーザ等を含む種々の形状のレーザおよび/またはレーザ・エネルギを使用している。代替バージョンの矯正テクニックは、角膜の放射切開、眼球内レンズ、取り外し可能角膜支持構造等を使用する。
公知の角膜矯正治療方法は、近視、遠視、乱視等の標準的な視覚誤りの矯正において概して成功している。しかしながら、すべての成功と同じく、その先の改良が望ましい。現在はそのために、波面測定システムを、実際に特定の患者の目の屈折特性の測定に利用することができる。一例の波面テクノロジ・システムにビスクス・ウェーブスキャン(VISX WaveScan(登録商標))システムがあり、これは、一次と二次の球面円柱エラー、コマを含み、さらにコマに関係する3次と4次の収差、乱視、球面収差を含めた患者の目の全体的な光学システムにわたる収差の量を計ることができるハルトマン−シャック波面レンズレット・アレイを使用する。
目の波面測定は、眼収差マップ、高次の収差マップ、または目の光路全体にわたる収差の評価、たとえば内部収差と角膜表面上の収差の両方の評価を可能にする波面エレベーション・マップの作成に使用することができる。その後、この収差マップを使用してカスタム切除パターンを計算し、外科レーザ・システムにより患者の目の中や上の複雑な収差の矯正が可能となる。波面センサ・データを使用してカスタム化された切除パターンを計算するための公知の方法は、概して級数展開テクニックを使用する目の光学表面の数学的モデリングを伴う。
人間の眼収差の光路差(OPD)または波面の再構成は、種々の用途に利点をもたらすことができる。たとえば、波面マップ、波面屈折、点広がり関数、治療テーブルは、すべて再構成された波面に依存する。
公知の波面再構成は、2つのアプローチに分類することができる:ゾーン再構成とモード再構成である。ゾーン再構成は、初期の適応光学系に使用されていた。より最近では、ゼルニケ多項式の使用からモード再構成が一般的になっている。ゼルニケ多項式の係数は、公知の当てはめテクニック(fitteing technique)を通じて導くことができ、屈折矯正手順は、数学的な級数展開モデルによって示されるとおりに目の光学表面の形状を使用して決定することができる。
表面再構成のゼルニケ関数方法と正常な目についてのその精度は限界を有する。たとえば6次のゼルニケ多項式は、すべての情況において実際の波面を正確に表さない。この矛盾は、円錐角膜状態を伴う目についてもっとも顕著となる。公知のゼルニケ多項式モデリング方法は、誤差または「ノイズ」をもたらすこともあり、それが理想的とは言えない屈折矯正を招きかねない。さらにまた、公知の表面モデリング・テクニックは、いくぶん間接的であり、計算に不必要な誤差を招くことがあるだけでなく、実行するべき物理的矯正の理解に欠けている。
したがって、上記に照らせば、目の光学組織を数学的にモデリングするための改良された方法とシステムを提供することが望ましい。
米国特許出願第10/601,048号 米国仮特許出願第60/550,514号 米国特許第5,520,679号 米国特許第5,144,630号 米国特許第5,742,626号 米国特許第5,782,822号 米国特許第6,090,102号 米国特許第5,646,791号 米国特許第4,665,913号 米国特許第4,669,466号 米国特許第4,732,148号 米国特許第4,770,172号 米国特許第4773,414号 米国特許第5,207,668号 米国特許第5,108,388号 米国特許第5,219,343号 米国特許第5,646,791号 米国特許第5,163,934号 米国特許第6,004,313号 米国特許第6,095,651号 米国特許第6,271,915号 米国特許第5,713,892号 米国特許第5,683,379号 米国特許第6,203,539号 米国特許出願第09/274,999号 米国特許出願第08/468,898号 米国特許第6,673,062号 米国特許出願第10/006,992号 PCT特許出願第PCT/US01/46573号 米国特許第6,099,125号 米国特許第6,000,800号 米国特許第5,258,791号 W.H.サウスウェル(W.H.Southwell)著「ウェーブ−フロント・エスティメーション・フロム・ウェーブ−フロント・スロープ・メジャメンツ(Wave−front estimation from wave−front slope measurements)」J.Opt.Soc.Am、70:p998−1006(1980年) G.ダイ(G.Dai)著「モーダル・ウェーブフロント・リコンストラクション・ウィズ・ゼルニケ・ポリノミアルズ・アンド・カルーネン−ローブ・ファンクション(Modal wave−front reconstruction with Zernike polynomials and Karhunen−Loeve function)」J.Opt.Soc.Am、13:p1218−1225(1996年) リアング(Liang)ほか著「オブジェクティブ・メジャメント・オブ・ウェーブ・アバレーションズ・オブ・ザ・ヒューマン・アイ・ウィズ・ザ・ユーズ・オブ・ハルトマン−シャック・ウェーブ−フロント・センサ(Objective Measutement of Wave Aberrations of the Human Eye with the Use of a Harman−Shack Wave−front Sensor)」J.Opt.Soc.Am、11(7):1949−1957(1994年) シュワイゲルリング,J(Schweigerling,J)ほか著「ユージング・コーニアル・ハイト・マップス・アンド・ポリノミアル・デコンポジション・トゥ・デターミン・コーニアル・アバレーションズ(Using corneal height maps and polynomial decomposition to determine corneal aberrations)」Opt.Vis.Sci、第74巻、第11号(1997年) ギラオ,A(Guirao,A)ほか著「コーニアル・ウェーブ・アバーレーション・フロム・ビデオケラトグラフィ:アキュラシィ・アンド・リミテーションズ・オブ・ザ・手順(Corneal wave aberration from videokeratography: Accuracy and limitations of the procedure)」J.Opt.Soc.Am、第17巻、第6号(2000年) D.R.イシュカンダー(D.R.Ishkander)ほか著「アン・オルタナティブ・ポリノミナル・レプレゼンテーション・オブ・ザ・ウェーブフロント・エラー・ファンクション(An Alternative Polynomial Representation of the Wavefront Error Function)」IEEEトランザクションズ・オン・バイオメディカル・エンジニアリング(IEEE Transactions on Biomedical Engineering)、第49巻、第4号(2002年) ロディエル(Roddier)ほか著「ウェーブフロント・リコンストラクション・ユージング・イタレイティブ・フーリエ・トランスフォームズ(Wavefront reconstruction using iterative Fourier transforms)」Appl.Opt.30、p1325−1327(1991年)
本発明は、欠如した、間違った、またはそのほかの不充分なデータ・ポイントを考慮することのできる新しい反復フーリエ変換方法とシステムを提供する。本発明はまた、決定されたゴール、すなわち最適または合理的な反復回数の決定に使用することのできるメトリックを提供する。さらに本発明は、フーリエ変換アルゴリズムを使用する光学システム内におけるエラーの測定と波面エレベーション・マップの再構成のためのシステム、ソフトウエア、方法を提供する。
第1の側面において、本発明は、目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定する方法を提供する。この方法は、(a)目の光学組織システムから、局所的な勾配のセットを含む光学データを入力すること;(b)その局所的な勾配のセットを基礎として第1の結合勾配フィールドを設定すること;(c)その第1の結合勾配フィールドに対してフーリエ変換を適用することによって第1の再構成済み波面を導くこと;(d)その第1の再構成済み波面を基礎として第1の訂正済み勾配フィールドを提供すること;(e)その第1の訂正済み勾配フィールドを基礎として第2の結合勾配フィールドを設定すること;(f)その第2の結合勾配フィールドに対してフーリエ変換を適用することによって第2の再構成済み波面を導くこと:(g)その第2の再構成済み波面を基礎として光学表面モデルを決定すること;を含む。
いくつかの側面においては、光学データが波面データを含む。またいくつかの側面においては、波面データがアパーチャ内の局所的な勾配または表面勾配のセットを含む。さらに、いくつかの側面においては、アパーチャが目の瞳を含む。
別の側面においては、第1の結合勾配フィールドが第1の外側勾配フィールドと測定済み勾配フィールドを、測定済み勾配フィールドが第1の外側勾配フィールドの内側に配置されるように含み、その際、測定済み勾配フィールドが局所的な勾配のセットに対応し;かつ、第2の結合勾配フィールドは、第2の外側勾配フィールドと測定済み勾配フィールドを、第2の外側勾配フィールドが第1の訂正済み勾配フィールドに対応し、かつ測定済み勾配フィールドが第2の外側勾配フィールドの内側に配置されるように含む。
関連する側面においては、この目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定する方法が、第2の再構成済み波面の少なくとも一部を選択して最終的な再構成済み波面を提供すること、最終的な再構成済み波面を基礎として光学表面モデルを決定することを含む。
関連する側面において、この方法は、前述のステップ(d)から(f)までを繰り返し実行し、第nの結合勾配フィールドに対してフーリエ変換を適用することによって第nの再構成済み波面を導き;その第nの再構成済み波面の少なくとも一部を選択して最終的な再構成済み波面を提供し;その最終的な再構成済み波面を基礎として光学表面モデルを決定することを含む。
関連する側面において、本発明は、目の波面エラーをマッピングする方法を提供する。この方法は、前述したとおりに光学表面モデルを決定すること、その光学表面モデルを基礎として目の波面エラーをマッピングすることを含む。別の関連側面において、本発明は、目の光学組織システムのための矯正切除パターンを計算する方法を提供する。この方法は、前述したとおりに光学表面モデルを決定すること、その光学表面モデルを基礎として矯正切除パターンを計算することを含む。
また別の側面においては、第1の結合勾配フィールドが、第1の外側勾配フィールドと測定済み勾配フィールドを、測定済み勾配フィールドが第1の外側勾配フィールドの内側に配置されるように含み、その際、測定済み勾配フィールドが局所的な勾配のセットに対応し;さらに、第2の結合勾配フィールドが、第2の外側勾配フィールドと測定済み勾配フィールドを含み、その際、第2の外側勾配フィールドが第1の訂正済み勾配フィールドに対応し、かつ測定済み勾配フィールドが第2の外側勾配フィールドの内側に配置される。
関連する側面においては、目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定する方法が、第2の再構成済み波面の少なくとも一部を選択して最終的な再構成済み波面を提供すること、その最終的な再構成済み波面を基礎として光学表面モデルを決定することも含む。
関連する側面においては、この方法が、前述したステップ(d)から(f)までを繰り返し実行し、第nの結合勾配フィールドに対してフーリエ変換を適用することによって第nの再構成済み波面を導くこと;その第nの再構成済み波面の少なくとも一部を選択して最終的な再構成済み波面を提供すること;その最終的な再構成済み波面を基礎として光学表面モデルを決定することを含む。
関連する側面において本発明は、目の光学組織表面を修正する方法を提供する。この方法は、前述したとおりに矯正切除パターンを計算すること;その矯正切除パターンに従い、目にレーザ切除を適用することによって光学組織表面を修正することを含む。
第2の側面において本発明は、目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定するためのシステムを提供する。このシステムは、(a)光学組織システムを通してイメージを伝達するための光源;(b)伝達されたイメージを検出することによって光学組織システムについて局所的な勾配のセットを決定するために配向されたセンサ;(c)センサに結合されたプロセッサ:(d)プロセッサに結合されたメモリを含み、このメモリは、プロセッサによる実行のための複数のコード・モジュールをストアするべく構成される。複数のコード・モジュールは、(i)局所的な勾配のセットを基礎として第1の結合勾配フィールドを設定するためのモジュール;(ii)この第1の結合勾配フィールドに対してフーリエ変換を適用することによって第1の再構成済み波面を導くためのモジュール;(iii)この第1の再構成済み波面を基礎として第1の訂正済み勾配フィールドを提供するためのモジュール;(iv)この第1の訂正済み勾配フィールドを基礎として第2の結合勾配フィールドを設定するためのモジュール;(v)この第2の結合勾配フィールドに対してフーリエ変換を適用することによって第2の再構成済み波面を導くためのモジュール;(vi)この第2の再構成済み波面を基礎として目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定するためのモジュール;を含む。この側面の中で述べられ、またこの明細書を通じて記述されているモジュールは、データ処理ソフトウエアおよび/またはハードウエアを含み、また別のデータ処理構造と統合することもできる。
関連する側面において本発明は、目の光学組織システムの波面エラーをマッピングするためのシステムを提供する。このシステムは、前述した目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定するためのシステムとともに、その光学表面モデルを基礎として目の波面エラーをマッピングするためのモジュールを含む。別の関連側面においては、本発明が、目の光学組織システムについて矯正切除パターンを計算するためのシステムを提供する。このシステムは、前述した目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定するためのシステムとともに、その光学表面モデルを基礎として目についての矯正切除パターンを計算するためのモジュールを含む。さらに別の側面においては、本発明が目の光学組織表面を修正するためのシステムを提供する。このシステムは、前述した目の光学組織システムについて矯正切除パターンを計算するためのシステムとともに、その矯正切除パターンを基礎として目の光学組織表面を修正するためのレーザを含む。
第3の側面において本発明は、目の光学組織システムに対応する光学表面モデルを決定するためのシステムを提供する。このシステムは、(a)光学組織システムを通してイメージを伝達するための手段;(b)イメージからの光路内において、伝達されたイメージを基礎として光学組織システムについての局所的な勾配のセットを決定するための手段;(c)この局所的な勾配を決定する手段に結合された、局所的な勾配のセットを基礎として第1の結合勾配フィールドを設定するための手段;(d)この第1の結合勾配フィールドを設定する手段に結合された、第1の結合勾配フィールドに対するフーリエ変換の適用を基礎として第1の再構成済み波面を導くための手段;(e)この第1の再構成済み波面を導く手段に結合された、第1の再構成済み波面を基礎として第1の訂正済み勾配フィールドを提供するための手段;(f)この第1の訂正済み勾配フィールドを提供する手段に結合された、第1の訂正済み勾配フィールドを基礎として第2の結合勾配フィールドを設定するための手段;(g)この第2の結合勾配フィールドを設定する手段に結合された、第2の結合勾配フィールドに対するフーリエ変換の適用を基礎として第2の再構成済み波面を導くための手段;(h)この第2の再構成済み波面を導く手段に結合された、第2の再構成済み波面を基礎として目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定するための手段;を含む。
第4の側面において本発明は、コンピュータ可読ストレージ媒体上にストアされたコンピュータ・プログラムを提供する。このコンピュータ・プログラムは、(a)目の光学組織システムを通してイメージを伝達するためのコード;(b)伝達されたイメージを基礎として目の光学組織システムについて局所的な勾配のセットを決定するためコード;(c)この局所的な勾配のセットを基礎として第1の結合勾配フィールドを設定するためのコード;(d)この第1の結合勾配フィールドに対するフーリエ変換の適用を基礎として第1の再構成済み波面を導くためのコード;(e)この第1の再構成済み波面を基礎として第1の訂正済み勾配フィールドを提供するためのコード;(f)この第1の訂正済み勾配フィールドを基礎として第2の結合勾配フィールドを設定するためのコード;(g)この第2の結合勾配フィールドに対するフーリエ変換の適用を基礎として第2の再構成済み波面を導くためのコード;(h)この第2の再構成済み波面を基礎として目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定するためのコード;を含む。関連する側面においては、コンピュータ・プログラムが、光学表面モデルを基礎として矯正切除パターンを計算するためのコードも含む。さらに別の関連する側面においては、コンピュータ・プログラムが、その矯正切除パターンを基礎としてレーザ・エネルギを目に伝えるためのコードも含む。
1つの側面において、本発明は、目の光学組織を再構成する方法を提供する。この方法は、目の光学組織を通してイメージを伝達することを含む。伝達されたイメージから表面の勾配が目の光学組織にわたって測定される。この表面の勾配に対してフーリエ変換アルゴリズムが適用されて、目の光学組織に対応する表面が再構成される。
いくつかの実施態様においては、表面勾配データの測定が、ハルトマン−シャック・センサ・アッセンブリを用いて行われる。イメージは、光学組織によって複数のビームレットとして伝達され、表面勾配は、勾配の配列の形式となる。各勾配は、目の光学組織の関連する部分に対応し、各ビームレットは、光学組織を通り、対応する勾配に従って伝達される。その種の実施態様においては、測定される表面が、波面表面または波面エレベーション・マップの形式となる。
一実施態様においては、フーリエ変換アルゴリズムが、高速フーリエ変換または離散的フーリエ分解と逆フーリエ変換を適用することができる。いくつかのフーリエ変換アルゴリズムは、平均勾配フィールドを含み、再構成された表面から傾斜を除去することができる。単位円を基礎とするゼルニケ多項式とは異なり、フーリエ変換は、再構成において利用可能なすべての情報を使用する。
フーリエ再構成表面によって示されるとおりに再構成された目の光学組織に基づいて計算される矯正切除パターンを計算し、目と整列させることができる。矯正切除パターンは、通常、目の光学特性に所望の変更をもたらすべく、光学組織のエレベーションにおいて提案される変更を含む。この矯正切除パターンが導かれた後、レーザ切除を使用して光学組織の表面を修正することができる。
別の側面において本発明は、目の光学組織を測定するための方法を提供する。この方法は、光学組織を通してイメージを伝達することを含む。伝達されたイメージからこの光学組織にわたる局所的な勾配が決定される。目の波面エラーが、目の光学組織にわたる表面の勾配に対してフーリエ変換アルゴリズムを適用することによってマッピングされる。
局所的な勾配の測定は、ハルトマン−シャック・センサ・アッセンブリによって行うことができる。平均勾配フィールドを波面エラーに加算すれば、傾斜を補正することができる。波面エラーがマッピングされた後は、マッピングされた目の波面エラーを基礎としてレーザ切除治療テーブルを作成すること、矯正切除パターンに従い、レーザ切除によって光学組織の表面を修正することができる。
さらに、別の側面において本発明は、光学組織の波面エラーを測定するためのシステムを提供する。このシステムは、プロセッサに結合されるメモリを含む。メモリは、プロセッサによる実行のための複数のコード・モジュールをストアするべく構成することができる。複数のコード・モジュールは、光学組織を通してイメージを伝達するためのモジュール、伝達されたイメージから光学組織にわたる局所的な勾配を決定するためのモジュール、目の光学組織にわたる表面の勾配に対してフーリエ変換アルゴリズムを適用することによって目の波面エラーをマッピングするためのモジュールを含む。
このシステムは、プロセッサに結合された、目の光学組織を通してソース・イメージを伝達するためのイメージ・ソースを含む。イメージは、光のポイントまたは小スポット、またはそのほかの適切なイメージとすることができる。またこのシステムは、ハルトマン−シャック・センサ・アッセンブリ等の、プロセッサに結合された波面センサ・システムを含むこともできる。
このシステムは、光学組織のポジションを追跡する1ないしは複数のカメラを含む。その種の実施態様においては、前述した複数のコード・モジュールが、波面エラーをカメラ(1ないしは複数)によって獲得された光学組織のイメージに対して位置合わせするためのモジュールも含む。
いくつかの実施態様においては、システムが、カスタム化したレーザ切除プログラムまたは切除テーブルを光学組織の再構成済み表面を基礎として計算するためのモジュールを含む。前述の測定システムは、レーザ・システムと通信することができる。このレーザ・システムは、矯正切除パターンに従って光学組織にレーザ・エネルギを伝えるべくプログラムできるレーザを含む。
さらに別の側面において本発明は、コンピュータ可読ストレージ媒体上にストアされたコンピュータ・プログラムを提供する。このプログラムは、目の光学組織を通してイメージを伝達するためのコード、目の光学組織にわたって伝達されたイメージから局所的な勾配を測定するためのコード、目の光学組織にわたる表面の勾配に対してフーリエ変換アルゴリズムを適用することによって目の波面エラーをマッピングするためのコードを含む。
いくつかの実施態様においては、このコンピュータ・プログラムが、フーリエ再構成された表面によって示されるとおりの目の光学組織を基礎として切除パターンを計算するためのコード、その矯正切除パターンに従って光学組織へのレーザ・エネルギの引き渡しをコントロールするためのコード、および/またはマッピングされた波面エラーと目の光学組織のイメージを整列させるためのコードを含む。
本発明の方法と装置は、その使用のための1ないしは複数のキットとして提供することができる。たとえばこのキットは、目の光学組織システムに対応する光学表面モデルを決定するためのシステムを含む。その種のキットは、オプションとして本発明に関連して説明したほかのシステムの任意のコンポーネントと本発明に関連する任意のほかの材料もしくはアイテムをさらに含む。使用のための命令は、前述したとおりの方法のうちのいずれも示すことができる。さらにここで理解されるように、本発明に従ったシステムは、上記の方法ステップのいずれを実行するべく構成してもよい。
これらの、そのほかの側面については、以下の図面、説明、特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本発明は、高速高精度フーリエまたは反復フーリエ変換アルゴリズムを使用して、目の光学組織システムについての光学表面モデルを数学的に決定し、あるいは、目の光学組織を数学的に再構成するためのシステム、ソフトウエア、方法を提供する。
本発明は、光屈折角膜切除術(PRK)、光治療的角膜切除術(PTK)、レーザ角膜内切削形成(LASIK)等のレーザ眼手術手順の精度と効率の向上に有用である。本発明は、目の光学エラーを測定するための方法を改善し、したがって、より正確な屈折切除プログラムを計算することによって屈折手順の光学精度の改善を提供する。1つの特定の実施形態においては、本発明が、異常な目の治療的波面ベースの切除に関係する。
本発明は、現存するレーザ・システム、波面測定システム、そのほかの光学測定デバイスとの使用に対して容易に適応することができる。光学システムのエラーの測定と矯正のための、より直接的な(したがって、ノイズとそのほかのエラーの傾向が少ない)方法を提供することによって、本発明は角膜の彫刻を容易にし、その結果、治療された目が、望ましい視力の正常な20/20スレッショルドを一様に超える。本発明のシステム、ソフトウエア、方法は、主としてレーザ眼手術システムに関して述べられているが、本発明を、そのほかの、眼鏡レンズ、眼球内レンズ、コンタクト・レンズ、角膜リング移植、膠原性角膜組織熱リモデリング等の目の治療手順とシステムにおける使用にも適応できることを理解する必要がある。
ここで図1を参照すると、本発明のレーザ眼手術システム10は、レーザ・ビーム14を生成するレーザ12を含む。レーザ12は、患者Pの目にレーザ・ビーム14を向けるレーザー搬送光学16と光学的に結合されている。搬送光学支持構造(簡明のため図示せず)が、レーザ12を支持するフレーム18から延びている。顕微鏡20が搬送光学支持構造上にマウントされており、この顕微鏡は、しばしば目の角膜の撮像に使用される。
レーザ12は、概してエキシマ・レーザを含み、理想的には約193nmの波長を有するレーザ光のパルスを生成するアルゴン−フッ素レーザを含む。レーザ12は、患者の目におけるフィードバック安定化フルエンスを提供するべく設計され、レーザー搬送光学16を介して引き渡される。また本発明は、紫外線または赤外線の代替ソース、特に目の隣接および/または下部組織に有意の障害を生じさせることなく角膜組織をコントロール可能に切除するべく適合されたものにも有用と見られる。代替実施形態においては、レーザ・ビーム・ソースが、リン(Lin)に対する特許文献3と特許文献4、メッド(Mead)に対する特許文献5に述べられているような193〜215nmの間の波長を有するソリッド・ステート・レーザ・ソースを使用するが、これらの特許文献のすべての開示は、参照によってこれに援用されている。別の実施形態においては、レーザ・ソースがテルフェア(Telfair)に対する特許文献6と特許文献7に開示されているような赤外線レーザであり、そのすべての開示は参照によってこれに援用されている。したがってエキシマ・レーザは、切除ビームの例示的なソースであり、ほかのレーザを本発明に使用してもよい。
レーザ12とレーザー搬送光学16は、概してコンピュータ・システム22の指示の下にレーザ・ビーム14を患者Pの目に向ける。コンピュータ・システム22は、しばしばレーザ・ビーム14を選択的に調整して角膜を部分的にレーザ・エネルギのパルスに暴露し、あらかじめ決定済みの角膜を彫刻し、目の屈折特性を変更する。多くの実施形態においては、レーザ12とレーザー搬送光学16がともにコンピュータ・システム22のコントロールの下に置かれて所望のレーザ彫刻プロセスをもたらし、コンピュータ・システムは、レーザ・パルスのパターンを与える(かつオプションとして修正する)。パルスのパターンは、治療テーブルの形式で有体媒体29のマシン可読データで記述することができ、この治療テーブルは、切除監視システムのフィードバック・システムから提供されるリアルタイム・フィードバック・データに応じて、自動化されたイメージ分析システムからコンピュータ・システム22へ入力される(またはシステム・オペレータによってプロセッサにマニュアル入力される)フィードバックに従って調整することができる。レーザ治療システム10とコンピュータ・システム22は、このフィードバックに応じて彫刻治療を継続および/または終了することができ、オプションとしてこのフィードバックを少なくとも部分的に基礎としてプラン済み彫刻を修正することができる。
当業者によって理解されるとおり、追加のコンポーネントとサブシステムをレーザ・システム10とともに含めることができる。たとえば、特許文献8に開示されているように空間的および/または時間的積分器を含め、レーザ・ビーム内のエネルギの分布をコントロールしてもよく、当該特許文献のすべての開示は、参照によってこれに援用されている。切除エフルエント・エバキュエータ/フィルタ、アスピレータ、そのほかのレーザ手術システムの付属コンポーネントについてはこの分野で公知である。レーザ切除手順を実行するために適したシステムの追加の詳細は、譲渡が共通する特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15、特許文献16、特許文献17、特許文献18に見つけることが可能であり、これらの特許の完全な開示は参照によってこれに援用されている。また適切なシステムは、アルコン(Alcon)、ボシュロム(Bausch & Lomb)、ナイデック(Nidek)、ウェーブライト(WaveLight)、レーザサイト(LaserSight)、シュウィンド(Schwind)、ツァイス−メディテック(Zeiss−Meditec)等によって製造および/または販売されている商業的に入手可能な屈折レーザ・システムを含む。
図2は、本発明のレーザ・システム10によって使用することのできる一例のコンピュータ・システム22の簡略化したブロック図である。コンピュータ・システム22は、通常、バス・サブシステム54を介して多数の周辺デバイスと通信することができる少なくとも1つのプロセッサ52を含む。これらの周辺デバイスには、メモリ・サブシステム58とファイル・ストレージ・サブシステム60を含むストレージ・サブシステム56、ユーザ・インターフェース入力デバイス62、ユーザ・インターフェース出力デバイス64、ネットワーク・インターフェース・サブシステム66が含まれる。ネットワーク・インターフェース・サブシステム66は、外部ネットワーク68および/または波面測定システム30等のほかのデバイスに対するインターフェースを提供する。
ユーザ・インターフェース入力デバイス62は、キーボード、マウス、トラックボール、タッチ・パッド、あるいはグラフィック・タブレットといったポインティング・デバイス、スキャナ、フット・ペダル、ジョイスティック、ディスプレイ内に組み込まれたタッチスクリーン、音声認識システム等のオーディオ入力デバイス、マイクロフォン、そのほかのタイプの入力デバイスを含む。ユーザ入力デバイス62は、しばしば、本発明の任意の方法を実装するコンピュータ実行可能コードを有体ストレージ媒体29からダウンロードするために使用されることもある。概して言えば、「入力デバイス」という表現の使用には、種々の従来的デバイスとプロプラエタリ・デバイスとコンピュータ・システム22に対して情報を入力する方法を含むことが意図されている。
ユーザ・インターフェース出力デバイス64は、ディスプレイ・サブシステム、プリンタ、ファクシミリ・マシン、あるいはオーディオ出力デバイス等の非視覚的ディスプレイを含む。ディスプレイ・サブシステムは、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)等のフラット・パネル・デバイス、投影デバイス等とすることができる。またディスプレイ・サブシステムは、オーディオ出力デバイス等の非視覚的ディスプレイを提供することもできる。概して言えば「出力デバイス」という表現の使用には、種々の従来的デバイスとプロプラエタリ・デバイスとコンピュータ・システム22からユーザに情報を出力する方法を含むことが意図されている。
ストレージ・サブシステム56は、本発明の種々の実施形態の機能を提供する基本プログラミングとデータ構造をストアしている。たとえば、本発明の方法の機能を実装するデータベースとモジュールを、ここで述べているとおり、ストレージ・サブシステム56内にストアすることができる。これらのソフトウエア・モジュールは、概してプロセッサ52によって実行される。分散環境においては、ソフトウエア・モジュールが複数のコンピュータ・システム上にストアされ、複数のコンピュータ・システムのプロセッサによって実行される。ストレージ・サブシステム56は、通常、メモリ・サブシステム58とファイル・ストレージ・サブシステム60を含む。
メモリ・サブシステム58は、通常、多数のメモリを含み、それにはプログラム実行の間に命令とデータをストアするためのメイン・ランダム・アクセス・メモリ(RAM)70、固定された命令がストアされる読み出し専用メモリ(ROM)72が含まれる。ファイル・ストレージ・サブシステム60は、プログラムとデータ・ファイルのための持続的(不揮発性)ストレージであり、オプションとして波面センサ・データ、波面勾配、波面エレベーション・マップ、治療マップ、および/または切除テーブルを実装することのできる有体ストレージ媒体29(図1)を含む。ファイル・ストレージ・サブシステム60は、ハードディスク・ドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク・ドライブとともに関連する着脱可能媒体、コンパクト・ディジタル読み出し専用メモリ(CD−ROM)ドライブ、光学ドライブ、DVD、CD−R、CD−RW、ソリッド・ステート・取り外し可能・メモリ、および/またはそのほかの着脱可能媒体カートリッジまたはディスクを含む。これらのドライブの1ないしは複数は、コンピュータ・システム22に結合された別のサイトにある別の接続されたコンピュータ上のリモート・ロケーションに配置されることもある。本発明の機能を実装するモジュールは、ファイル・ストレージ・サブシステム60にストアすることができる。
バス・システム54は、コンピュータ・システム22の種々のコンポーネントとサブシステムが意図されたとおりに互いに通信できるようにする。コンピュータ・システム22の種々のサブシステムとコンポーネントは、物理的に同一の場所に存在する必要はなく、分散ネットワーク内の種々の場所に分散されてもよい。ここにはバス・サブシステム54が単一のバスとして略図的に示されているが、バス・サブシステムの代替実施形態は、複数のバスを使用することができる。
コンピュータ・システム22は、それ自体、パーソナル・コンピュータ、ポータブル・コンピュータ、ワークステーション、コンピュータ端末、ネットワーク・コンピュータ、波面測定システムまたはレーザ手術システム内のコントロール・システム、メイン・フレーム、あるいは任意のそのほかのデータ処理システムを含む種々のタイプのものとすることができる。コンピュータとネットワークの進化し続けるという性質から、図2に図示されているコンピュータ・システム22の記述は、本発明の一実施形態を例示するための特定の例として意図されているに過ぎない。図2に図示されているコンピュータ・システムより多くの、あるいは少ないコンポーネントを有するほかの多くの構成のコンピュータ・システム22が可能である。
ここで図3を参照すると、波面測定システム30が簡略化された形式で略図的に例示されている。非常に一般的な意味において、波面測定システム30は、患者の目を出る勾配マップの局所的な傾斜を検出するべく構成されている。ハルトマン−シャックの原理を基礎とするデバイスは、一般にアパーチャを覆う一様な勾配マップをサンプリングするレンズレット・アレイを含み、通常はそれが目の出口瞳になる。その後、勾配マップの局所的な傾きが分析され、その結果、波面表面またはマップが再構成される。
より詳細に述べると、波面測定システム30は、ソース・イメージを目Eの光学組織34を介して投影し、網膜Rの面上にイメージ44を形成するレーザ等のイメージ・ソース32を含む。網膜Rからのイメージは、目の光学システム(たとえば、光学組織34)によって伝達され、システムの光学構成37によって波面センサ36上に結像される。波面センサ36は、光学組織34内の光学的エラーを測定するためおよび/または光学組織切除治療プログラムを決定するためのコンピュータ・システム22’に信号を伝える。コンピュータ22’は図1と2に例示したコンピュータ・システム22と同一もしくは類似のハードウエアを有することができる。コンピュータ・システム22’は、コンピュータ・システム22と通信することができ、それがレーザ・システム10を管理するか、あるいは波面測定システム30とレーザ・システム10のコンピュータ・システム22、22’のコンポーネントの一部または全部を結合するか、または別体とすることができる。望ましい場合には、波面センサ36からのデータを有体媒体29、I/Oポート、イントラネットまたはインターネット等のネットワーク接続66等を介してレーザ・コンピュータ・システム22に送信してもよい。
波面センサ36は、概してレンズレット・アレイ38とイメージ・センサ40を含む。網膜Rからのイメージが光学組織34を介して伝達されてイメージ・センサ40の表面に結像され、瞳Pのイメージも同様にレンズレット・アレイ38の表面上に結像されると、伝達されたイメージをレンズレット・アレイがビームレット42に分割し、分割したビームレットを(システムのほかの光学コンポーネントとともに)イメージ・センサ40の表面上に結像する。イメージ・センサ40は、通常、電荷結合デバイスつまり「CCD」を含み、これらの個別のビームレットの特性を検出し、それらを使用して光学組織34の関連する領域の特性を決定することができる。特に、イメージ44が光点または光の小スポットを含む場合には、伝達されたスポットのビームレットによって結像されたときの場所が、光学組織の関連する領域の局所的な勾配を直接示すことができる。
目Eは、概して前向きANTと後ろ向きPOSを定義する。イメージ・ソース32は、概して、図3に示されているとおり、光学組織34を介して後ろ向きに網膜R上にイメージを投影する。光学組織34は、再びイメージ44を網膜から、前向きに波面センサ36に伝達する。実際に網膜R上に形成されるイメージ44は、イメージ・ソースが光学組織34によって最初に伝達されるとき、目の光学システム内に不完全があれば、それによってひずみを受ける。オプションとしてイメージ・ソースの投影光学構成46を、イメージ44のひずみを抑えるように構成すること、あるいは調整することができる。
いくつかの実施形態においては、イメージ・ソースの光学構成46が光学組織34の球面および/または円柱エラーの補償によってより低次の光学的エラーを低減させる。光学組織のより高次の光学エラーもまた、変形可能ミラー(後述)等の適応光学エレメントの使用を通じて補償することができる。網膜R上のイメージ44にポイントまたは小スポットを形成するべく選択されたイメージ・ソース32の使用は、波面センサ36によって提供されるデータの分析を容易にする。イメージ44のひずみは、光学組織34の、瞳50より小さい中心領域48を介してイメージ・ソースを伝達することによって制限することができ、それは、瞳の中心部分が周辺部分より光学エラーを受けにくいことによる。特定のイメージ・ソースの構造とは無関係に、概して、良好に定義され、正確に形成されたイメージ44を網膜R上に持たせることが有利である。
一実施形態においては、波面センサ・システム30のコンピュータ可読媒体29すなわちメモリ内に、波面データを、ハルトマン−シャックセンサ・イメージのイメージ・スポット分析から獲得されたx、y波面勾配値、瞳カメラ51(図3)によって測定されるx、y瞳中心の、ハルトマン−シャック・レンズレット・アレイの公称中心からのオフセットを含む2つの別々の配列でストアすることができる。この種の情報は、目の波面エラーに関するすべての利用可能な情報を含み、波面もしくはその任意部分の再構成に充分である。その種の実施形態においては、1回を超えてハルトマン−シャック・イメージを再処理する必要がなく、勾配配列のストアに必要なデータ空間も大きくない。たとえば、8mmの直径を有する瞳のイメージを取り扱うために、20×20サイズ(つまり400エレメント)の配列で充分であろう。ここで認識できるように、別の実施形態においては、波面センサ・システムのメモリ内に単一配列または複数配列で波面データをストアすることができる。
本発明の方法は、イメージ44の検出に言及して述べらることになるが、一連の波面センサ・データの読みに採用できることを理解する必要がある。たとえば、波形データの読みの時系列は、より正確な光学組織の収差の全体的な決定を提供する補助となる。光学組織が短時間の間に形状を変更することから、複数の時間的に分離された波面センサ測定は、屈折矯正手順のための基礎として光学特性の単一スナップショットに頼ることを回避できる。さらに別の代替も利用可能であり、それには異なる構成、配置、および/または向きの目を用いて目の波面センサ・データを得ることも含まれる。たとえば、参照によりすべての開示をこれに援用している特許文献19に述べられているとおり、波面測定システム30を用いた目の整列の維持を、しばしば患者自身が、固定ターゲット上に焦点することによって補助することになる。当該特許文献に述べられているとおり、固定ターゲットの位置を変化させることによって、目が種々の距離および/または角度における視野の撮像に適合または適応している間に、目の光学特性を決定することができる。
目の光軸の位置は、瞳カメラ52から提供されるデータを参照することによって検証することができる。例示の実施形態においては、瞳カメラ52が瞳50を撮像し、それにより光学組織に対する波面センサ・データの位置合わせのために瞳のポジションを決定する。
波面測定システムの代替実施形態を図3Aに示す。図3Aのシステムの主要コンポーネントは、図3のそれに類似である。それに加えて図3Aは、変形可能ミラーの形式で適応光学エレメント53を含む。ソース・イメージは、網膜Rへの伝達の間に変形可能ミラー98から反射され、この変形可能ミラーは、網膜Rとイメージ・センサ40の間において伝達されるイメージの形成に使用される光路に沿っている。変形可能ミラー98は、コンピュータ・システム22によるコントロール付きで変形され、網膜上に形成されるイメージ、あるいはそれに続いて形成される網膜上に形成されたイメージのひずみを制限し、結果として得られる波面データの精度を向上させることができる。図3Aのシステムの構造と使用については、より完全な記述が特許文献20にあり、当該特許文献は、参照によりその完全な開示がこれに援用されている。
目と切除を測定するための波面測定システムの実施形態のコンポーネントは、カリフォルニア州サンタクララのビスクス・インコーポレーテッド(VISX, INCORPORATED)から入手可能なビスクス・ウェーブスキャン(VISX WaveScan(登録商標))のエレメントを含む。一実施形態は、前述したとおりの変形可能ミラーを伴うウェーブスキャン(WaveScan(登録商標))を含む。波面測定システムの代替実施形態については、参照により開示をすべてこれに援用している特許文献21の中に述べられている。
ゼルニケ多項式を用いたモード再構成をはじめ、モード再構成とゾーン再構成の比較については、非特許文献1によって詳細が論じられている。それに関連して非特許文献2は、種々の波面再構成エラーの詳細な分析を、ゼルニケ多項式を用いたモード再構成を用いて提供している。ゼルニケ多項式は、非特許文献3の中でリアング(Liang)ほかによって提案されているとおり、光学表面のモデリングに採用されてきた。これらの文献のそれぞれのすべての内容は、参照によってこれに援用されている。
正常な目に関する表面再構成のゼルニケ関数の方法とその精度については、非特許文献4と非特許文献5の中で正常な角膜形状について詳細にわたって研究されている。また、非特許文献6は、6次のゼルニケ多項式の再構成方法がバティア−ウルフ多項式の方法と比較して低い適合を提供することを報告している。これらの文献のそれぞれのすべての内容は、参照によってこれに援用されている。
モード波面再構成は、通常、波面を基本関数のセットに展開することを必要とする。波面展開のベース関数としてゼルニケ多項式を使用することは、円形の瞳についてゼルニケ多項式が完全な直交関数のセットであるという事実によって波面テクノロジの分野に受け入れらてきた。それに加えて、焦点外れ、乱視、コマ、球面収差等のいくつかの低次のゼルニケ・モードは、古典的な収差を表す。残念ながら、ゼルニケ多項式の使用には欠点も見られる。ゼルニケのベース関数が、特に高次についてアパーチャ近傍で急速な変動を有することから、ゼルニケ係数内のわずかな変化が波面表面に大きな影響をもたらすことがある。さらに、低次と高次のゼルニケ・モードの間における収差の均衡に起因して、ゼルニケ級数の切り捨てが一貫性のないゼルニケ係数をもたらす。
ゼルニケの再構成に伴う上記の問題のいくつかを解決するために、発明者らはほかのベース関数に注目した。フーリエ級数は、その堅牢な高速フーリエ変換(FFT)アルゴリズムに起因して有利なベース関数であると見られた。また、フーリエ級数の導関数もまたフーリエ級数である。非有界関数(すなわち、境界条件のない関数)については、フーリエ再構成を使用して、勾配データのセットからその関数を直接評価することができる。しかしながら、このテクニックを波面テクノロジに使用することは、波面再構成が通常、有界関数もしくは瞳開口を伴う関数に関係することから困難なものとなり得る。
反復フーリエ再構成テクニックは、無制限のアパーチャ関数を伴う有界関数に適用することが可能である。言い換えると、関数のアパーチャは円形、環、楕円、方形、矩形、あるいはそのほかの任意の形状とすることができる。この種のアプローチは、非特許文献7の中で論じられており、当該文献のすべての内容は、参照によりこれに援用されている。しかしながらその種のアプローチは、角膜反射、不良CCDピクセル等に起因する欠落データ・ポイントを説明することによって有意に改善される。
1.目の光学組織システムのための光学表面モデルの決定
本発明は、高速かつ正確な反復フーリエ変換あるとを使用して目の光学組織システムのための光学表面モデルを数学的に決定するシステム、ソフトウエアと方法を提供する。
A.目の光学組織システムからの光学データの入力
光学組織システムから光学データを生成するためのデバイスと方法には多様なものがある。収差計または収差測定器のカテゴリには、古典的なフォロプタと波面アプローチが含まれる。トポグラフィ・ベースの測定デバイスと方法もまた、光学データの生成に使用することができる。しばしば、光学組織システムの低次と高次両方の収差の測定に波面デバイスが使用される。特に波面分析は、通常、目の光学システムを通してイメージを伝達すること、伝達したイメージを基礎として光学組織システムについての表面勾配のセットを決定することを伴う。表面勾配は、光学データの決定に使用することができる。
B.光学データに対する反復フーリエ変換の適用による光学表面モデルの決定
図4は、本発明の一実施形態に従った方法を実行するための簡略化したモジュールのセットを略図的に例示している。これらのモジュールは、プロセッサ52(図2)によって処理されるコンピュータ可読媒体上のソフトウエア・モジュール、ハードウエア・モジュール、またはそれらの組み合わせとすることができる。波面収差モジュール80は、通常、波面センサからデータを受け取り、イメージされた光学組織システム全体の収差とそのほかの光学特性を測定する。波面センサからのデータは、通常、前述したとおり、イメージ(小スポットまたは光点)の伝達によって生成される。波面収差モジュール80は光学的な勾配の配列または勾配マップを生成する。波面収差モジュール80からの光学的勾配データは、フーリエ変換モジュール82に渡すことができ、その際、光学表面もしくはそのモデル、または波面エレベーション表面マップを、光学的勾配データから数学的に再構成することができる。
ここで理解する必要があるが、勾配データが、実際に光学組織システム全体にわたって配置される収差の効果を示すことになるため、光学表面もしくはそのモデルが実際の組織表面と正確に整合する必要はない。それにもかかわらず、勾配から導出される収差を訂正するべく行われる光学組織表面上における訂正が、光学組織システムを矯正する必要がある。ここで用いている「光学組織表面」または「光学表面モデル」等の用語は、理論上の組織表面(たとえば、波面センサ・データから導かれる)、実際の組織表面、および/または治療目的で形成される組織表面(たとえば、LASIK手順の間に、角膜組織を切開することによって、角膜上皮と角質のフラップの置換を可能にし、下部の角質を露出させる)を含む。
フーリエ変換モジュール82によって波面エレベーション表面マップが生成された後は、光学組織内の光学的エラーの治療もしくは改善を行うレーザ切除治療の生成のためにレーザ治療モジュール84に波面勾配マップを渡すことができる。
図5は、レーザ切除治療を生成する1つのフーリエ・ベースの方法のデータ・フローと方法ステップを例示した詳細なフローチャートである。例示の方法は、プロセッサと当該プロセッサに結合されたメモリを含むシステムによって通常は実行される。メモリは、この方法のステップを実行するための命令とアルゴリズムを有する複数のモジュールをストアするべく構成できる。
ここで認識できるとおり、本発明が、ステップの順序または例示の特定のステップに限定される必要はなく、本発明の範囲から逸脱することなくより多くの、あるいはより少ないステップを持たせるといったこの方法に対する種々の修正を行うことができる。比較目的から、波面エレベーション・マップを生成する級数展開方法を破線で示した。
波面センサ(ハルトマン−シャック・センサ等)を含む波面測定システムを使用して、目の光学組織の1ないしは複数の置換マップ90(たとえば、ハルトマン−シャック置換マップ)を獲得することができる。置換マップは、イメージを目の光学組織を通して伝達し、出てきた波面表面を検出することによって獲得できる。
置換マップ90から、目の光学組織にわたる表面勾配または勾配マップ92(たとえば、ハルトマン−シャック勾配マップ)を計算することが可能である。勾配マップ92はハルトマン−シャック・センサの各レンズレットのためのそれぞれの場所から計算される局所化された勾配の配列を含む。
勾配マップに対してフーリエ変換を適用し、数学的に光学組織を再構成し、あるいは光学表面モデルを決定することができる。フーリエ変換は、通常、再構成された光学組織または光学表面モデルを、波面エレベーション・マップの形式で出力する。本発明の目的から、フーリエ変換という用語は、反復フーリエ変換も含むものとする。
高速フーリエ変換(FFT)等のフーリエ変換再構成方法の方が、現在使用されている6次のゼルニケまたは多項式再構成方法の数倍も高速であり、より高精度に実際の波面の再構成をもたらすことがわかった。好適なことは、フーリエ再構成が、再構成に使用される空間周波数を、利用可能なデータ密度に関するナイキスト限界に制限し、エイリアシングなしにより良好な解を与えることである。何らかのアプリオリな理由によって、使用する空間周波数を制限することが望ましい場合には、計算の途中のフーリエ変換空間内において勾配の変換の切り捨てを行うことによってそれを行うことができる。利用可能な波面の小部分をサンプリングすること、あるいはその偏心が望ましい場合には、フーリエ変換演算の前に、勾配データに対して単純なマスク演算を行うことによってそれが達成できる。瞳のサイズと瞳のセンタリングが必要となるゼルニケ再構成方法とは異なり、高速フーリエ変換にはこの種の問題が影響しない。
さらに波面センサが、規則的な間隔のグリッド上において勾配マップのx、y成分を測定することから、データが帯域制限され、データは、計測器内のレンズレットの間隔(通常、レンズレットの間隔は約0.8mmと約0.1mmの間から出ることはなく、通常は約0.4mmである)に対応するナイキスト・レートより大きい空間周波数を含まない。データが規則的な間隔を有する直交座標系グリッド上にあることから、フーリエ変換等の非ラジアル再構成方法が、帯域制限付きのデータと良好に調和する。
フーリエ変換とは対照的に、勾配マップ92からの波面エレベーション・マップ100の生成に級数展開テクニックが使用される場合には勾配マップ92と選択された展開級数96が使用されて適切な展開級数係数98が導出される。組織表面のモデリングに特に有利な数学的級数展開の形式は、ゼルニケ多項式である。0次から6次までの項または0次から10次までの項を含む代表的なゼルニケ多項式のセットが使用される。各ゼルニケ多項式Znに関する係数anは、たとえば標準的な最小二乗当てはめテクニックを使用して決定される。ゼルニケ多項式の係数anの数は、制限することができる(たとえば、約28の係数)。
光学表面のモデリングについてエレベーション・マップを生成することが一般に好都合であると考えられているが、ゼルニケ多項式(および、おそらくはすべての級数展開)は、エラーを導く。それにもかかわらず、ゼルニケ多項式とそれらの係数の組み合わせとゼルニケ係数の和99は、波面エレベーション・マップ100の計算を許し、場合によっては非常に正確に波面エレベーション・マップ100を再構成することができる。
ある種の場合、特に目の光学組織内のエラーが球面の場合には、ゼルニケ再構成がフーリエ変換再構成より正確となる。したがって、いくつかの実施形態においては、本発明のモジュールに、フーリエ変換モジュール94とゼルニケ・モジュール96、98、99を両方ともに含めることができる。その種の実施形態においては、2つのモジュールによって獲得された再構成後の表面が、比較モジュール(図示せず)によって比較され、2つのモジュールのうちいずれがより正確な波面エレベーション・マップを提供するかが決定される。続いて、より正確な方の波面エレベーション・マップを100、102において使用し、治療マップと切除テーブルをそれぞれ計算することができる。
一実施形態においては、波面エレベーション・マップ・モジュール100がモジュールのそれぞれから波面エレベーション・マップを計算し、それらの波面エレベーション・マップのそれぞれから勾配フィールドを計算することができる。1つの構成においては、比較モジュールがメリット関数を適用して、それぞれの勾配マップと、オリジナルの測定済み勾配マップの間の差を決定することができる。メリット関数の一例は、平方二乗平均勾配エラー、RMSgradであり、次式から求められる:
Figure 0005016307
これにおいて;
Nは、サンプリングされる場所の数、
(x,y)は、サンプリングの場所、
∂W(x,y)/∂xは、再構成された波面勾配のx成分、
∂W(x,y)/∂yは、再構成された波面勾配のy成分、
Dx(x,y)は、勾配データのx成分、
Dy(x,y)は、勾配データのy成分である。
ゼルニケ再構成からの勾配マップの方がより正確であれば、ゼルニケ再構成が使用される。フーリエ再構成の方がより正確であれば、フーリエ再構成が使用される。
波面エレベーション・マップが計算された後は、それに続いて波面エレベーション・マップ100から、光学組織の規則的(球面および/または円柱)と不規則エラーを除去するように治療マップ102を計算することができる。治療マップ102と特定レーザ・システムのレーザ切除パルス特性104を組み合わせることによって、切除パルスの位置、サイズ、形状、および/または数の切除テーブル106が求められる。
レーザ治療切除テーブル106は、パルス列内の各レーザ・ビーム・パルスについて、目の上におけるレーザ・ビームの水平と垂直位置を含む。治療間のビームの直径は、約0.65mmから6.5mmまで変化させることができる。治療切除テーブル106は、通常、数百パルスから5000もしくはそれを超える数のパルスまで含み、レーザ・ビームの数は、除去する材料とレーザ治療テーブルによって採用されるレーザ・ビームの直径に伴って変化する。切除テーブル106は、局所化された熱を回避し、治療プログラムの中断等があった場合の不規則な切除を最小化するようにオプションの個別のパルスのソーティングによって最適化される。その後、レーザ切除により、治療テーブル106に従って目の切除を行うことができる。
一実施形態においては、レーザ切除テーブル106が、種々の代替メカニズムを使用してレーザ・ビーム14を調整し、所望の彫刻を得ることができる。レーザ・ビーム14は、1ないしは複数の可変アパーチャを使用して選択的に制限することができる。可変アイリスと可変幅スリットを有する一例の可変アパーチャ・システムが、特許文献22に記述されており、参照によってそのすべての開示がこれに援用されている。またレーザ・ビームは、特許文献23と特許文献24、1999年3月22日に出願された特許文献25の中で述べられているように、レーザ・スポットのサイズと目の軸からのオフセットを変化させることによって調整することもでき、これらの特許文献のすべての開示は、参照によってこれに援用されている。
さらに別の代替も可能であり、それには、たとえば特許文献9(そのすべての開示は、参照によってこれに援用されている)によって述べられているように、目の表面を覆うレーザ・ビームのスキャンと各場所におけるパルス数および/または停止時間をコントロールすること;1995年6月6日に出願された特許文献26(そのすべての開示は、参照によってこれに援用されている)の中で述べられているように、切除用のレーザ・ビーム14の光路内にマスクを使用して角膜上に入射するビームのプロファイルを変化させること;可変サイズのビーム(通常、可変幅のスリットおよび/または可変直径のアイリス・ダイアフラムによってコントロールされる)が角膜全体にわたってスキャンされる混成プロファイル−スキャニング・システム等が含まれる。
その種の切除テーブルを準備するための一例の方法とシステムが、特許文献27の中に記述されており、その開示はすべて参照によってこれに援用されている。
次に、本発明の一実施形態に従ってフーリエ変換アルゴリズムを使用する表面勾配データからの表面再構成のための数学的展開について説明する。この種の数学的アルゴリズムは、通常、フーリエ変換モジュール82(図4)、フーリエ変換ステップ94(図5)、またはそのほかの、波面表面を再構成する同等のソフトウエアまたはハードウエア・モジュールによって組み込まれる。ここで理解できるとおり、以下に説明するフーリエ変換アルゴリズムは単なる例に過ぎず、この特定の実装に本発明が限定されるべきではない。
最初に、関数s(x,y)によって表される表面が存在し、この表面の勾配を与えるデータ∂s(x,y)/∂xと∂s(x,y)/∂yが存在するものとする。ゴールは、これらの勾配データから表面s(x,y)を求めることである。
この表面は、すべての空間にわたって局所的に積分可能であり、その結果、それをフーリエ変換によって表すことができる。したがって、この表面のフーリエ変換は次式によって与えられる:
Figure 0005016307
続いて表面を、次式を使用して変換係数S(u,v)から再構成することができる:
Figure 0005016307
ここで式(2)を使用し、その表面に関するフーリエ係数の項を用いた勾配のx成分∂s(x,y)/∂xの表現を得ることができる:
Figure 0005016307
積分の下の微分から次式を得る:
Figure 0005016307
式(3)と同様にして、フーリエ係数の項を用いた勾配のy成分の表現が与えられる。
Figure 0005016307
勾配のx成分はx、yの関数であることから、それをフーリエ変換から結果としてもたらされる係数によって表すこともできる。ここでdx(x,y)=∂s(x,y)/∂xとすると、(2)を導いたロジックの結果として次式を得る:
Figure 0005016307
それにおいて
Figure 0005016307
式(3)は、式(5)と等しくなければならず、類似の項を調べることによって、概してこれは次式が真のときに限って可能であると見られる:
Figure 0005016307
または
Figure 0005016307
y勾配成分についての類似の展開は、式(4)を用いて次のように導かれる:
Figure 0005016307
ここで注意が必要であるが、式(7)と(8)は、Dx(u,v)とDy(u,v)が次の関係を伴って関数的に依存する:
Figure 0005016307
このようにして、最初に2つの勾配フィールドdxとdyの離散的なフーリエ分解を行って離散的なフーリエ勾配係数Dx(u,v)とDy(u,v)を生成することによって、勾配データから表面を再構成することができる。これらの成分(7)と(8)は、表面S(u,v)のフーリエ係数を求めるために使用される。それらもまた、逆離散的フーリエ変換とともに使用されて、表面s(x,y)が再構成される。
上記の扱い方は、表面のフーリエ係数を求めるために一方もしくは他方が使用されることから、離散的フーリエ勾配係数の非対称使用をもたらす。この方法は、ラプラシアン、すなわち次式によって与えられる2次微分演算子の多項式を使用する:
Figure 0005016307
または
Figure 0005016307
したがって、ラプラシアンが表面の関数s(x,y)に作用するとき、次式の結果が得られる:
Figure 0005016307
または
Figure 0005016307
上で求められた2番目の形式を使用し、合計の最初の積分の中の∂s(x,y)/∂xに式(3)を、2番目の項の中の∂s(x,y)/∂yに式(4)を代入すると、表面のラプラシアンは次のように求まる:
Figure 0005016307
式(9)は、2次元関数のラプラシアンのフーリエ係数が、関数自体のフーリエ係数の−(u2+v2)倍に等しいことを示しており、その結果、次式を得る:
Figure 0005016307
ここで、ラプラシアンをすでに定義したとおりdx(x,y)とdy(x,y)の項で表現すると、次式が得られる:
Figure 0005016307
またdy(x,y)について式(5)と類似の式の使用を介して次式を得る:
Figure 0005016307
式(9)と式(10)は等しくなければならず、それらを比較すると、それには次式が成立することが必要とわかる:
Figure 0005016307
または
Figure 0005016307
前述と同じくDx(u,v)とDy(u,v)は、測定済み勾配フィールドの成分のフーリエ変換を取ることによって見つかる。その後これらを式(11)の中に使用して表面自体のフーリエ係数を求めるが、それもまたそれらから再構成される。この方法は、再構成におけるすべての利用可能な情報を使用する効果を有するが、ゼルニケ多項式の方法はすべての利用可能な情報の使用に失敗している。
ここで注意が必要であるが、s(x,y)を、新しい関数s(x,y)’と原点を通る傾斜された平面の和として表現してもよい。この和は次式で与えられる:
Figure 0005016307
その後、x、yに関してf(x,y)の1階部分導関数が次式によって与えられる:
Figure 0005016307
ここで、式(6)を導いた手順と同一の手順に従えば、これらの部分導関数のフーリエ変換、Dx(u,v)とDy(u,v)が次のようになることがわかる:
Figure 0005016307
式(12)と(13)においてδ(u,v)は、ディラックのデルタ関数であり、u=v=0の場合には値1を取り、それ以外には値0を取る。式(11)内において式(12)と(13)を使用すると、表面のフーリエ変換の式を次のように表すことができる:
Figure 0005016307
ここで認識されるように、上記の式の項は、uとvがともにゼロでない場合にデルタ関数がゼロとなり、項が消えることからS(u,v)の値にまったく影響を持たないことが可能である。しかしながら唯一の別のケースにおいては、uとvがともにゼロになり、その場合にも項が消えることになる。このことは、再構成された表面が一意的でなく、表面のファミリのメンバであり、各面場は異なる傾斜付き平面(または直線)部分を有することを意味する。したがって、所定の勾配フィールドによって表される一意的な表面を再構成するためには、正しい傾斜が復元されなければならない。傾き修正は、いくつかの方法で行うことができる。
傾斜した平面の勾配の成分aとbが、その表面上のすべてのポイントにおいて同一であることから、1つのポイントで正しい値を見つけることができれば、最初に再構成した表面s(x,y)’に表面(ax+by)を加算することによって一度にすべての部分にそれを適用することができる。これは、1つのポイントにおけるs(x,y)’の勾配を求め、与えられた成分からその成分を減ずることによって行うことができる。差が、一定の勾配値aとbである。しかしながら、実データの使用時は、常にノイズが存在し、したがって平均を使用してaとbを求めることが最良となる。これを行う有効な方法の1つは、与えられた勾配フィールドの平均の勾配成分を求め、それらの平均をaとbとして使用する方法である。
Figure 0005016307
これにより、再構成された表面が次式で与えられる:
Figure 0005016307
これにおいてs(x,y)’は、前述したフーリエ再構成方法を使用して求められる。
次に、離散的高速フーリエ変換方法を使用するこの方法の具体化について見ていく。2次元の離散的高速フーリエ変換に使用されているアルゴリズムは、次式によって与えられる:
Figure 0005016307
逆変換は、次式によって与えられる:
Figure 0005016307
これらの式が具体化されるとき、通常、NとMが等しくなるように選択される。演算の高速化のため、それらには一般に2のべき乗が取られる。式(12)と(13)は、この関数が間隔dxとdyによって離隔された場所においてサンプリングされることを前提とする。アルゴリズムの簡素化のため、以下において示すとおり、通常はdxとdyが等しく設定される。
式(12)において、nを配列f(n,m)内におけるxデータの指数とし、kを変換配列F(k,l)内における変数uの指数とする。
離散的なケースではxが距離dxによって離隔され、そのため式(12)が使用される場合には、nのインクリメントごとにxがdxだけ変更されるという前提から開始する。したがって、座標系を適切に選択すれば、瞳データxの位置を次式によって表すことができる:
x=(n−1)dx
その結果:
(n−1)=x/dx
同様に(m−1)もy/dyに等しく設定することができる。これらの関係を用いると、式(12)は次のようになる:
Figure 0005016307
この離散的な式の指数の項を、その積分形式(1)と比較すると次のことがわかる:
u=2π(k−1)/Ndx、
v=2π(l−1)/Mdy
ここでこれらの式において、Ndxはサンプリングされる領域のx幅であり、Mdyはサンプリングされる領域のy幅であることに気付く。そこで次のように置く:
Ndx=X、全体のx幅
Mdy=Y、全体のy幅 (14)
これにより上記の式が次のようになる:
u(k)=2π(k−1)/X、
v(l)=2π(l−1)/Y (15)
式(15)によって、勾配成分dx(n,m)とdy(n,m)の離散的高速フーリエ変換から求められたフーリエ係数Dx(k,l)とDy(k,l)は、次のように表面S(k,l)の離散的フーリエ係数に変換することができる:
Figure 0005016307
この式は、前述したNがMに等しく、かつdxがdyに等しく選択されるとき、すなわちX=Yのとき簡略化される。その場合、次式のようになる:
Figure 0005016307
ここで式(13)における値u(k)とv(l)について、kが1からNまで、lが1からMまで変化すると考える。k=l=1のときは、u=v=0であり、指数が値1を取る。k=l=2となるようにuとvが1インクリメントされると、uとvが単位増分duとdvだけインクリメントされる:
u(2)=2π/X=du、
v(2)=2π/Y=dv
kまたはlのインクリメントごとに、uまたはvがそれぞれ量duまたはdvだけインクリメントされ、その結果、kまたはlの任意の値についてu(k)とv(l)が次のように表される:
u(k)=(k−1)du
v(l)=(l−1)dv
このプロセスは、k=Nとl=Mとなるまで続き、その時点においては次のようになる:
u(N)=2π(N−1)/X=2π(N)/X−2π/X=2π(N)/X−du
v(M)=2π(M−1)/X=2π(M)/X−2π/X=2π(M)/X−dv
しかし、ここで式(13)において、これらの条件が保たれるときに指数の取る値を考える。以下においては、指数を積で表す:
Figure 0005016307
式(15)を得るために使用したロジックと同じロジックを使用すると、u(N)とv(M)の値が次のようになる:
u(N)=−du
v(M)=−dv
この事実を用いて、ここでk>1とl>1について、u(k+1)とu(N−k)の間とv(l+1)とv(M−l)の間において次のような相関を行う:
u(k)=−u(N−k+2)
v(l)=−v(M−l+2)
式(15)に照らせば:
u(N−k+2)=−2π(k−1)/X、
v(M−l+2)=−2π(l−1)/Y (17)
式(15)を実装するためには、Dx(k,l)とDy(k,l)が行列配列として構成され、したがって行列の乗算方法を使用してS(k,l)を行列配列として構成できるように係数(k−1)と(lー1)を構成することが最良であることにまず注意する。
DxとDyがN×N要素の正方配列であり、(kー1)の配列、K(k,l)がN×N配列であり、それらの行はすべて同じ、0(k=1)で始まって値ceil(N/2)−1まで整数1の間隔で増加する整数からなるものとする。この「ceil」は、次に高い整数にN/2を切り上げる演算子であり、Nが奇数の場合を説明するために使用されている。続いて、式(17)内に与えられている関係に照らして、次の行要素に値−floor(N/2)が与えられる。「floor」は、次に低い整数にN/2を切り下げる演算子であり、上記同様にNが奇数の場合を説明するためのものである。値−floor(N/2)を伴う行要素に続く要素は、1だけインクリメントされ、これが最後の要素に到達し(k=N)、値−lを取るまで続く。このようにして行列|Dx|が項ごとに行列|K|と乗じられ、おなじkの値を伴う|Dx|の各項が正しい整数によって、したがって適正なuの値によって乗じられる。
同様に行列|L(k,l)|は、N×N配列であり、それらの列はすべて同じ、0(k=1)で始まって値ceil(N/2)−1まで整数1の間隔で増加する整数からなるものとする。その場合、式(17)内に与えられている関係に照らして、次の列要素に値−floor(N/2)が与えられる。値−floor(N/2)を伴う列要素に続く要素は、1だけインクリメントされ、これが最後の要素に到達し(l=N)、値−lを取るまで続く。このようにして行列|Dy|が項ごとに行列|L|と乗じられ、同じlの値を伴う|Dy|の各項が正しい整数によって、したがって適正なvの値によって乗じられる。
式(15)の分母は、項ごとに|K|をそれ自体に乗じ、|L|をそれ自体に乗じることによって作られる行列の和から行列|D|を作り出すことによって得られる。|D|の(1,1)の要素は常にゼロでありゼロによる除算の問題を回避するため、|D|が作られた後に1に等しく設定される。|K|と|L|の(1,1)の要素もまたこの時点においてゼロであり、これは、|S|の(1,1)の要素をゼロに等しく設定する効果を有する。これは、式(12)の値がk=l=1のときに関数f(x,y)のすべての値の合計となることを考えることによって認識できるとおり、再構成済み表面の平均のエレベーションがゼロであることを意味する。この合計がゼロであれば、この関数の平均値はゼロになる。
ここで、行列|A|と|B|の項ごとの乗算を|A|.*|B|によって記号化し、|B|による|A|の項ごとの除算を|A|./|B|によって記号化する。これにより行列形式で式(16)を次式のように書き直すことができる:
Figure 0005016307
共通因数(−iX/2π)は、位置または「周波数」(フーリエ変換空間の変数)のいずれの関数でもない。したがって、これはグローバル・スケーリング因数である。
式(18)をコーディングするときの実際上の問題として、変換行列DxとDyが最初に、位置(floor(N/2)+1,floor(N/2)+1)にu=v=0を配置する標準の離散的フーリエ変換クワドラント・シフト・テクニックを使用して「シフト」されると、KとLの形成がよりシンプルになる。その後、Kの行とLの列を次式から形成する:
行=[1,2,3,...N−2,N−1,N]−(floor(N/2)+1)
列=行T
シフト後の行列を使用する式(18)を用いて行列|S|を求めた後、|S|を逆シフトしてから、逆離散的フーリエ変換(13)を使用してs(x,y)を求める。
最後のステップは、傾斜フィールドdx(n,m)とdy(n,m)の平均値を求めることである。平均値は、評価され、上記のステップにおいて求められたs(x,y)の値に加算された各表面のポイントについてのそれぞれのx、yの値によって乗算されて、完全な再構成済み表面を与える。
実験結果
ここでは、級数展開(たとえばゼルニケ多項式)再構成方法、直接積分再構成方法、フーリエ変換再構成方法の表面再構成を比較したいくつかのテスト方法を詳細に説明する。
ここでは詳細に述べていないが、認識されるとおり、本発明が波面エレベーション・マップを再構成するための直接積分アルゴリズムとモジュールの使用も含む。フーリエ変換モジュール、直接積分モジュール、ゼルニケ・モジュールの使用は、自家撞着もしくは相互排他ではなく、望ましい場合には結合できる。たとえば、図5のモジュールにおいて、例示されたモジュールに加えて、あるいはその代替として直接積分モジュールを含めてもよい。直接積分モジュールと方法についてのより完全な説明は、いずれも「直接波面ベース角膜切除治療プログラム(ダイレクト・ウェーブフロント−ベースド・コーニアル・アブレーション・プログラム;Direct Wavefront−Based Corneal Ablation Treatment Program)」と題された、同時係属の2001年12月6日に出願された特許文献28と2001年11月6日に出願された特許文献29に記述されており、それらの完全な開示は、参照によってこれに援用されている。
種々の方法を比較するため、プラスチック上に対する表面の切除を行い、種々の再構成方法を、直接表面測定と比較し、それらの方法の精度を決定した。これらのテスト用に作成された異なるテスト表面は次のとおりである:
(1)6mmの瞳上における+2の切除:その際、切除中心が瞳中心に対して約1mmオフセットされた;
(2)直径2.5mm、高さ1.5μm、偏心1.0mmの「バンプ」を有する老眼形状I;
(3)直径2.0mm、高さ1.0μm、偏心0.5mmの「バンプ」を有する老眼形状II。
切除される表面は、波面センサ・システム30(図3と3A参照)によって撮像され、ハルトマン−シャック・スポット図が処理されて波面勾配が獲得された。また切除される表面は、フェーズ・シフト・テクノロジーズ(Phase Shift Technologies)によって製造されたマイクロXCAM(Micro XCAM)表面マッピング干渉計によってもスキャンされ、高精度表面エレベーション・マップが生成された。マイクロXCAM(Micro XCAM)によって直接測定されたエレベーション・マップが、異なるアルゴリズムのそれぞれによって再構成されたエレベーション・マップと比較された。もっとも低い平方二乗平均(RMS)誤差を伴うアルゴリズムを、表面の再構成においてもっとも効果的であると見なした。
直接測定と数学的再構成のいずれにおいても、訂正を必要とする系統的「傾斜」が存在し得る。直接測定の場合には、表面に適合する平面を差し引くことによってデータから表面内の傾斜(標本を保持する標本ステージ内の傾斜によって導かれた)を除去した。
数学的再構成については、波面測定システム内のレンズレット・アレイに対する角度と空間的な位置が、再構成表面内の傾斜と中心のオフセットを導いた。頂点等の支配的な特徴を同定し、再構成表面内のこの特徴の位置に整合するべく全体の表面データを平行移動することによって「中心ずれ」を訂正するアライメントを行った。
傾斜を除去するために一実施形態においては、再構成された表面のx軸とy軸に沿った直線プロファイルを、測定された表面の対応するプロファイルと比較した。測定された表面に対して、再構成された表面の傾きを評価した。また同じ、中心の値面とに使用した支配的な特徴(たとえば頂点)の高さにおける差も決定した。これらの傾きと高さの差によって定義される平面を、再構成された表面から差し引いた。別の実施形態においては、フーリエ変換アルゴリズム内の傾斜が、再構成プロセスにおいてゼロに設定されるx、yの勾配のフーリエ変換のDC成分からもたらされると決定した。その結果として、全体の波面の正味の勾配が失われる。平均勾配フィールドを含めることによって再構成された表面の「傾斜除去」を行った。ここで認識されるとおり、この種の方法を本発明のモジュールに組み込んで再構成結果から傾斜を取り除くことができる。
偏心のある+2レンズについて、再構成された表面と直接測定された表面の比較を図6に例示する。この図6に示されているとおり、すべての再構成方法は、表面と良好に調和した。再構成結果に関するRMS誤差は次のとおりである:
フーリエ:0.2113e−3
直接積分:0.2912e−3
ゼルニケ(6次):0.2264e−3
図7は、老眼形状Iの再構成結果の断面を示している。これからわかるように、ゼルニケの6次の再構成がバンプの特徴を過剰に広げている。そのほかの再構成結果は、表面とのより良好な調和を提供している。4つの再構成方法に関するRMS誤差は次のとおりである:
フーリエ:0.1921e−3
直接積分:0.1849e−3
ゼルニケ(6次):0.3566e−3
ゼルニケ(10次):0.3046e−3
図8は、老眼形状IIの再構成結果の断面を示している。これらのデータは図7のそれと質的に類似している。4つの再構成方法に関するRMS誤差は次のとおりである:
フーリエ:0.1079e−3
直接積分:0.1428e−3
ゼルニケ(6次):0.1836e−3
ゼルニケ(10次):0.1413e−3
上記の結果から、約1〜2ミリメートルを超える大きさの特徴を伴う滑らかな表面については6次のゼルニケの再構成が充分であることがわかった。しかしながら老眼形状内のバンプ等のより鋭い特徴については、ほかの再構成方法と比較すると、6次のゼルニケの再構成は実際の表面との充分な調和をもたらさない。
異常な目と外科治療を要する目には、より鋭い形状または角膜表面の曲率における局所的に急激な変化が存在することがある。それに加えて、小さく、かつ鋭い特徴を伴う治療は、老眼と一部の高い異常型の目に適用されることがある。
出願人らは、フーリエ変換がより良好な結果を提供する理由の一部が、ゼルニケ再構成アルゴリズム(円にわたって定義され、瞳を円として近似する)とは異なり、フーリエ変換アルゴリズム(をはじめ、直接積分アルゴリズム)が利用可能なデータを完全に使用し、瞳の実際の形状(通常はわずかに長円である)を基礎とする演算を考慮に入れていることであると考える。離散的フーリエ解析の帯域幅は、波面測定計測器のサンプリング周波数の半分である。したがって、フーリエ方法は、すべての勾配フィールドのデータ・ポイントを使用することができる。さらに、フーリエ変換アルゴリズムが本質的に周波数カットオフを有することから、フーリエアルゴリズムは、データ・サンプリング間隔によって表現できるより高いすべての周波数をフィルタ・アウト(つまり、ゼロにセット)し、エイリアシング等のアーティファクトが再構成結果に導かれることを防止する。最後に、多くの波面測定システムが正方グリッド上で波面表面のサンプリングを行っており、またフーリエ方法が正方グリッド上で実行されることから、フーリエ方法は、波面計測器からの入力データと良好に適合する。
これに対してゼルニケ方法は、半径と角度の項(たとえば極座標)を使用するため、ゼルニケ方法は、中心ポイントと周辺ポイントに異なる重み付けを行う。より高次の多項式が使用されて波面の小さな詳細が再構成される場合には、振幅内における振動が半径の関数として一様でない。それに加えて、任意の与えられた多項式について、ゼロを除く経線指標値のための経線項が正弦関数になる。ゼルニケ項によって導かれる頂点と谷は、瞳の中心から離れるほど大きくなる。さらに、波面の一様でない空間周波数サンプリングも導かれる。したがって同一の多項式の項が、瞳の中心において、周辺におけるより小さな波面内の変動を取り扱うことができる。瞳のエッジにおける局所的な変動の良好なサンプルを得るためには、より多くの数のゼルニケ項が使用されなければならない。残念ながら、より多くの数のゼルニケ項は、瞳中心において過剰サンプリングを招き、エイリアシング等のアーティファクトをもたらす。フーリエ方法は、一様な空間サンプリングを提供することからその種のアーティファクトは回避される。
臨床データに関する追加のデータを図9〜11に示す。波面を再構成するフーリエ方法を、臨床データから波面を再構成する6次のゼルニケ方法と直接積分方法と比較した。再構成された波面は、その後、微分して勾配フィールドを計算した。計算と測定による勾配フィールドの間における平方二乗平均(RMS)差を再構成の質の測定として使用した。
再構成のテスト方法は次のとおりである:3つのアルゴリズム(すなわち、ゼルニケ、フーリエ、直接積分)を使用して収差の量が大きい目に対応する波面を再構成した。計算に使用した瞳のサイズは半径3mmであった。再構成された波面の勾配フィールドと、測定した勾配フィールドを比較した。各サンプリング・ポイントにおける勾配のx、y成分を二乗して合計した。合計の平方根は、表面の曲率に関する情報を提供する。この種の数は、サンプリング・ポイントの総数によって乗じた勾配の平均の大きさに等しい。たとえば、0の量は、平坦または平面の波面に対応する。勾配フィールドのRMS偏差とその量の比は、再構成の質の程度を与える。たとえば、この比が小さいほど、再構成された波面が直接測定された波面と近い。異なる再構成のRMS偏差とその量の比(前述)は次のとおりである:
ゼルニケ(6次):1.09
ゼルニケ(10次):0.82
直接積分:0.74
フーリエ:0.67
図9は、計算と測定による勾配フィールドの間の差のベクトル・プロットを例示している。ゼルニケのプロット(「Zフィールド」として示す)は、10次までの項を使用する再構成に関する。図11は、最高で6次までの項を使用するゼルニケ再構成アルゴリズムが、波面上の小さく鋭い特徴を正確に再構成できないことを示している。図10に示されるように、最高が10次の項のゼルニケ・アルゴリズムは、小さく鋭い特徴をより良好に再構成する。結果からわかるとおり、測定された勾配とのRMS偏差は、フーリエ方法について最小である。
次に、本発明の一実施形態に従ってフーリエ変換アルゴリズムを使用する光学表面モデルの決定のための数学的展開について説明する。
波面テクノロジにおいては、人間の目等の光学システムの光路差(OPD)を測定することができる。波面検出には種々のテクニックがあるが、ハルトマン−シャック波面検出は、視覚収差の測定のための一般的なテクニックになっている。ハルトマン−シャック・デバイスは、通常、瞳等のアパーチャをサブ−アパーチャのセットに分割する;それぞれが、レンズレット・アレイから投影される1つのエリアに対応する。ハルトマン−シャック・デバイスが各サブ−アパーチャの局所的な傾斜(または勾配)を測定することから、波面再構成のために局所的な傾斜を使用することが望ましいと見られる。
ここで、W(x,y)を再構成されることになる波面とし、x軸におけるW(x,y)の局所的な傾斜を∂W(x,y)/∂xとし、y軸における傾斜を∂W(x,y)/∂yとする。さらに、c(u,v)をW(x,y)のフーリエ変換とすると、W(x,y)は、c(u,v)の逆フーリエ変換になる。したがって、次式を得る:
Figure 0005016307
これにおいてc(u,v)は展開係数である。式(19)においてx、yの部分導関数をそれぞれ取ると、次式が得られる:
Figure 0005016307
W(x,y)のx導関数のフーリエ変換をcu、W(x,y)のy導関数のフーリエ変換をcvとしてそれぞれ表す。フーリエ変換の定義から次式を得る:
Figure 0005016307
式(21)は、逆フーリエ変換フォーマットにより次のように書くこともできる:
Figure 0005016307
式(20)と(22)を比較すると、次式を得る:
u(u,v)=i2πuc(u,v) (23)
v(u,v)=i2πvc(u,v) (24)
式(23)の両辺にuを、式(24)の両辺にvをそれぞれ乗じ、それらを加えると次式が得られる:
ucu(u,v)+vcv(u,v)=i2π(u2+v2)c(u,v) (25)
式(25)から、フーリエ展開係数が次のように求まる:
Figure 0005016307
したがって、波面のフーリエ変換が次式のとおり求まる:
Figure 0005016307
この結果、式(27)の逆フーリエ変換を取れば、次式のように波面を得る:
Figure 0005016307
式(28)は、波面再構成についての最終解である。つまり、波面の傾斜データがわかれば、式(27)を使用してフーリエ級数の係数の計算が可能であると言うことができる。続いて式(28)を用いて、未知の波面を再構成することができる。ハルトマン−シャックのアプローチにおいては、局所的な波面の傾斜のセットが測定され、したがってこのアプローチは、式(27)の適用に向いている。
しかしながら、場合によっては上記の波面再構成アプローチが非有界関数に限定されることがある。境界条件(たとえばアパーチャ境界)を伴う波面評価を得るためには反復再構成アプローチが有効であることを出願人は見出した。まず、上記のアプローチに従って初期解を提供し、それにより関数境界より大きい正方グリッドに対する関数値を与える。これは、以下に述べるが、データ・ポイントを小さい非ゼロの値にセットすることに類似している。続いて、評価済み波面の局所的な傾斜を計算することができる。次のステップにおいては、すべての既知の局所的な傾斜データ、すなわちハルトマン−シャック・デバイスからの測定された勾配が、計算された傾斜を上書きすることができる。更新された傾斜を基礎として、上記のアプローチを再び適用し、波面の新しい評価を得ることができる。この手順を、あらかじめ定義済みの反復回数に到達するか、あらかじめ定義済みの評価基準が満たされるまで反復する。
ウェーブスキャン(WaveScan(登録商標))ソフトウエア内では、フーリエ再構成の実装に3つの主要なアルゴリズムが使用されている。これらのアルゴリズムは、全体の反復フーリエ再構成を具体化するための基礎である。第1のアルゴリズムは、反復フーリエ再構成自体である。第2のアルゴリズムは、ウェーブスキャン(WaveScan(登録商標))デバイス内に表示する屈折を計算するためのものである。第3のアルゴリズムは、平方二乗平均(RMS)誤差をレポートするためのものである。
A.波面表面の再構成
図12に一例の反復アプローチを例示する。このアプローチは、目の光学組織システムからの光学データの入力を伴って開始する。しばしば、この光学データは、波面測定デバイスによって生成された波面データとなり、測定済み勾配フィールド200として入力されることになるが、この測定済み勾配フィールドは、アパーチャ内の局所的な勾配のセットに対応する。続いて反復フーリエ変換が光学データに適用され、光学表面モデルが決定される。このアプローチは、第1の結合勾配フィールド210を設定し、それが第1の外側勾配フィールドの内側に配置された測定済み勾配フィールド200を含む。第1の外側勾配フィールドは、平面波もしくは非有界関数に対応させることが可能であり、これは平面にわたって一定値W(x,y)を有し、任意のアパーチャとともに使用することができる。
場合によっては、測定済み勾配フィールド200が欠落、誤り、あるいはそのほかの不充分なデータを含むことがある。その場合には、結合勾配フィールド210の設定時にその種のデータ・ポイントを無視し、良好と考えられる測定済み勾配フィールド200の値だけを使用することが可能である。無視されることになる測定済み勾配フィールド200内のポイントには、第1の外側勾配フィールドに対応する値が割り当てられる。フーリエ変換を適用することによって、第1の結合勾配フィールド210を使用して第1の再構成済み波面220を導き、続いてそれを使用して第1の訂正済み勾配フィールド230を提供する。
第1の訂正済み勾配フィールド230の内側に配置された測定済み勾配フィールド200を含む第2の結合勾配フィールド240が設定される。本質的に、第2の外側勾配フィールドは、測定済み勾配フィールド200によって置換されていない第1の訂正済み勾配フィールド230の部分である。上記と類似の方法により、第2の結合勾配フィールド240の設定時には、有効と考えられる測定済み勾配フィールド200の値だけを使用することが可能である。フーリエ変換を適用することによって、第2の結合勾配フィールド240を使用して第2の再構成済み波面250を導く。第2の再構成済み波面250、もしくはその少なくとも一部を使用し、最終的な再構成済み波面290を提供することができる。その後、この最終的な再構成済み波面290を基礎として光学表面モデルを決定することが可能になる。
オプションとして、第2の結合勾配フィールドをさらに反復することができる。たとえば、第2の再構成済み波面250を使用して第(n−1)の勾配フィールド260を提供することができる。その後、第(n−1)の訂正済み勾配フィールド260の内側に配置された測定済み勾配フィールド200を含む第(n)の結合勾配フィールド270が設定できる。本質的に、第(n)の外側勾配フィールドは、測定済み勾配フィールド200によって置換されていない第(n−1)の訂正済み勾配フィールド260の部分である。フーリエ変換を適用することによって、第(n)の結合勾配フィールド270を使用して第(n)の再構成済み波面280を導く。第(n)の再構成済み波面280もしくはその部分を使用して、最終的な再構成済み波面290を提供することができる。その後、この最終的な再構成済み波面290を基礎として光学表面モデルを決定することが可能になる。実際に各反復は、特に境界または瞳もしくはアパーチャの周辺について、連続して再構成された波面をより現実に近づけることができる。
ここで、x方向における波面の傾斜をdZx、y方向における波面の傾斜をdZyで表し、ハルトマン−シャック・デバイスがdZxとdZyとして表される局所的な波面傾斜を測定すると仮定する。波面の計算においては、評価済み波面wの局所的な傾斜のストアに2つの一時的な配列cxとcyの使用が役立つ。また、FFT、iFFT、FFTShift、iFFTShiftといった標準的な関数の実装も有用である。
一例のアルゴリズムは、次のように記述される:
1.測定(ハルトマン−シャック・デバイスから)の中のデータを表していないデータ・ポイントに対して、非常に小さいがゼロでない値をセットする(mark=1.2735916e−99)
2.10回の反復について反復再構成を開始する
a.勾配フィールドがmarkに等しくないオリジナルのデータ・ポイントについて、勾配フィールドdZxとdZyを勾配フィールド配列cxとcyにコピーする
b.cxとcyの高速フーリエ変換(FFT)をそれぞれ計算する
c.ステップbにおいて獲得された配列のクワドラント・スワッピング(FFTShift)を行う
d.式(26)に従ってc(u,v)を計算する
e.ステップdにおいて獲得された配列のクワドラント・スワッピング(iFFTShift)を行う
f.ステップeにおいて獲得された配列の逆フーリエ変換(iFFT)を行う
g.更新後の表面の評価w(ステップeからの配列の実部)を計算する
h.wから更新後の勾配を計算する(x、yに対するwの導関数)
i.反復回数が10に等しくなったら終了する
3.ステップ2のhからの評価を使用して平均勾配を計算する
4.ステップ2のhから獲得された勾配フィールドから平均勾配を差し引き、傾き/傾斜成分を除去する
5.ステップ2のb〜gを適用し、最終的な波面の評価を得る。
B.波面の屈折の計算
波面を構成するとき、波面の屈折の計算が、ゼルニケ再構成の使用時より難しくなることがある。その理由は、ゼルニケ再構成を用いてゼルニケ係数が求まった後は、次に示す公式から波面の屈折を直接求められることによる:
Figure 0005016307
これにおいてc2 -2、c2 0、c2 2は、2次のゼルニケ係数を、Sは球面を、Cは円柱を、θは円柱の軸をそれぞれ表す。しかしながらフーリエ再構成を用いる場合、古典的収差に関連付けされるフーリエ係数がまったくない。したがって、式(29)〜(31)を使用して屈折を計算するためにゼルニケ分解を行ってゼルニケ係数を求める必要がある。
ゼルニケ分解は、ゼルニケ多項式関数のセットを伴う表面に対する当てはめを、最小二乗センスを伴って、すなわち当てはめ後の平方二乗平均(RMS)誤差が最小化されるように試みる。最小二乗の基準を達成するためには、特異値分解(SVD)を、それが最小二乗の基準に基づく反復アルゴリズムであることから使用することが可能である。
ここで次式のように波面がゼルニケ展開として表現されるものと仮定する:
Figure 0005016307
またはディジタル化のときは行列形式で次のようになる:
W=Z・c (33)
これにおいてWは、波面マップの2−DのM×M行列であり、ZはNレイヤの行列を伴うM×M×Nのテンソルであり、そのそれぞれは単位係数を伴う特定のゼルニケ・モードの1つの表面を表し、cは、ゼルニケ係数のセットを含む列ベクトルである。
既知のWをcについて解くことを考えた場合、いわゆる一般化したZの逆行列を獲得すれば次式のように単純になる:
c=Z+・W (34)
特異値分解(SVD)アルゴリズムは、任意の行列の一般化した逆行列を最小二乗センスで計算することができる。したがって、
Z=U・w・VT (35)
を有していれば、左傾数のセットの最終解は次式のようになる:
c=V・w-1・UT・W (36)
SVDにおける1つの考慮事項は、カットオフ固有値の決定である。上記の式においてwは、対角要素が固有値の対角行列であり、最大から最小に向かって配列されている。しかしながら多くの場合、最小固有値がゼロに近すぎてその値の逆数が過大になる可能性があり、したがって入力表面行列内のノイズを増幅する可能性がある。この行列の逆行列を求める問題を防止するためには、最大固有値対カットオフ固有値の比とする条件数rを定義すると望ましいことがある。カットオフ固有値より小さいすべての固有値は、逆行列演算に使用されないか、単純にゼロが逆数として置かれる。一実施形態においては、100から1000までの条件数が使用することができる。別の実施形態においては、200の条件数が使用されることがある。
ゼルニケ分解が実装された後は、式(29)〜(31)を使用して球面、円柱をはじめ円柱の軸を求めることが可能である。しかしながら通常、屈折は、測定平面からの距離である頂点距離において与えられる。頂点距離をdで表し、次に示す公式を使用して新しい屈折計算することができる(円柱の軸は変化しない):
Figure 0005016307
アルゴリズムは、次のように記述できる:
1.球面と円柱の予備補償を、反復フーリエ再構成アルゴリズムによって評価された波面に加える
2.ステップ1からの表面を分解して最初の5つのゼルニケ係数を獲得する
3.式(29)〜(31)を適用して屈折を計算する
4.式(37)を使用して頂点距離に対する屈折の再調整を行う
5.円柱表記に従って屈折を表示する。
C.波面の平方二乗平均(RMS)計算
最後に波面の平方二乗平均(RMS)誤差を計算することができる。この場合においてもゼルニケ再構成を使用すると、RMS誤差の計算が単純になる。逆に、反復フーリエ再構成を用いると、前述したとおり、よりそれが難しくなることがある。この場合においては、波面屈折を計算するためにゼルニケ分解が必要であり、したがって、それをRMS誤差の計算に利用することができる。
RMS誤差の場合は、3つの異なるカテゴリを使用することができる:低次RMS、高次RMS、総合RMSである。低次RMSについては、次に示す公式を使用することができる:
Figure 0005016307
これにおいてc3、c4、c5は、それぞれ乱視、焦点ずれ、乱視のゼルニケ係数である。高次RMSについては、次に示す公式を使用することができる:
Figure 0005016307
これにおいてViは、i番目の場所における波面表面の値を表し、オーバースコア付きのvは、瞳内の平均波面表面の値を表し、nは、瞳内の場所の総数を表す。総合RMSについては、次に示す公式を使用することができる:
Figure 0005016307
アルゴリズムは次のとおりである:
1.低次RMSについては式(38)を使用する
2.高次RMSについては式(39)を使用する
3.総合RMSについては式(39)を使用する
収束
反復フーリエ変換アルゴリズムにおいて必要とされる反復の数を評価するために収束を使用することができる。前述したとおり、反復フーリエ再構成アルゴリズムは、非有界関数に作用する。しかしながら、前述した実施形態においては、瞳関数が境界として使用されていたことから、式(27)と(28)が適切な解を提供しないことがあり得る。それにもかかわらず本発明に従ったアルゴリズムを用いると、有界関数の良好な解を得ることが可能である。表1は、いくつかのゼルニケ・モードについて再構成後の平方二乗平均(RMS)値を示しており、それぞれは1ミクロンのRMS入力を有する。
Figure 0005016307
一例として、図13に、それぞれ1、2、5、10の反復を伴う反復フーリエ・テクニックを用いた乱視項(Z3)の波面再構成の表面プロットを示す。より現実的なケースについて、図14に、それぞれ1、2、5、10の反復を伴う反復フーリエ・テクニックを用いた実際の目の波面再構成の表面プロットを示し、それが単一の非対称ゼルニケ項より高速に収束することを例証する。極めて明確に10回の反復がゼルニケ入力を伴う入力RMS誤差の90%超のリカバリを達成することが現れているが、5回の反復は、目の中に純粋な円柱が存在しない限り充分であろう。
補外
反復フーリエ変換方法とシステムは欠落、誤り、またはそのほかの不充分なデータ・ポイントを説明することができる。たとえば、場合によっては測定済み勾配フィールド200が不充分なデータを含むことがある。そのような場合には、結合勾配フィールド210の設定時にその種のデータ・ポイントを無視し、良好と考えられる測定済み勾配フィールド200の値だけを使用することが可能である。
この研究に使用するためにウェーブツール(WaveTool)と呼ばれる研究用ソフトウエア・プログラムが開発された。ソフトウエアは、反復フーリエ再構成の実装を伴ってC++を用いて記述され、慎重にテストされて結果がマトラブ(Matlab)コードを用いて得られた結果と比較された。テストの間は、波面再構成を行う間にフーリエ再構成が勾配フィールドの評価を行わなければならなくなるように上端行、下端行、または上下両端の行が欠落データと仮定された。別のケースにおいては、中央パターンの1つが欠落していると仮定され、角膜反射に起因するデータの欠落をシミュレーションした。予備補償ありと予備補償なしの再構成後の波面をプロットし、変化を示す。同時に、平方二乗平均(RMS)誤差をはじめ屈折の比較を行う。各波面は、10回の反復を伴って再構成された。
演算には1つの目だけが使用された。オリジナルのH−Sパターンは、勾配フィールドの15×15の配列からなり、演算可能な最大の瞳は6mmである。データの欠落があるケースでは、データが欠落しているとき、6mmの瞳についての波面を計算する上で補外が有効である。表2は、いくつかの欠落データのケースについて、屈折における変化、総合RMS誤差をはじめ表面RMS誤差を(欠落データがないものとの比較として)示している。
通常、CCDカメラが矩形形状であることから、測定済み勾配フィールドが垂直方向において欠落したエッジを有する可能性がある。しばしば、水平方向のすべてのデータが取り込まれるが、垂直方向のデータが欠落していることがある。その種のケースでは、測定済み勾配フィールドが、上端行、下端行、またはその両方に欠落を有することがある。
Figure 0005016307
図15は、種々の欠落データのケースについて、予備補償ありと予備補償なしの再構成後の波面を示している。上の行が予備補償ありの波面を、下の行が予備補償なしの波面を示す。次に示すケースが例示されている:(a)欠落データなし;(b)上端行の欠落;(c)下端行の欠落;(d)上下両端の行の欠落;(e)中央ポイントの欠落;(f)4つのポイントの欠落。これらの結果は、少量のデータの欠落が実際的な問題ではないこと、アルゴリズムが合理的に正確な波面を再構成できることを支持していると見られる。
10回の反復を用いると、反復フーリエ再構成は、入力データとの比較において90%を超える精度を提供することができる。またこのアプローチは、角膜反射に起因する瞳の内側における測定データの欠落、またはCCD検出器の外側における測定データの欠落のいずれについても恩典をもたらすことができる。
本発明の範囲内において種々の修正が可能である。たとえば、前述の切除モニタリング・システムのフィードバック・システム内において、各レーザ・パルスの持続する間および/または休止間に患者の目のリアルタイム術間測定を行うために本発明のフーリエ−ベースの方法を使用してもよい。フーリエ−ベースの方法は、それらの測定の精度が高く、高速であることから、特にその種の用途に適している。種々のパラメータ、変数、係数等を例示の方法ステップまたはシステム・モジュール内に組み込むことが可能である。例示の手段として、また明瞭な理解のために特定の実施形態についていくつかの詳細を説明してきたが、種々の適応、変更、修正が当業者には自明であろう。ここでは、レンズレットを使用する波面システムを参照して本発明を説明しているが、目の中を通過する光の角度を測定するといったほかの適切な波面システムを採用してもよい。たとえば、光線追跡収差計、チェルニング収差計、動的検影法の原理を使用するシステムを本発明とともに使用することができる。これらのシステムは、それぞれ、テキサス州ベルエアのトレイシー・テクノロジーズ(TRACEY Technologies)、ドイツ、エアランゲンのウェーブライト(Wavelight)、カリフォルニア州フリーモントのナイデック(Nidek)から入手することができる。また本発明を、特許文献30、特許文献31、特許文献32に開示されているような立体解像屈折計とともに実施してもよく、これらの特許文献の完全な開示は、参照によってこれに援用されている。本発明から恩典を受けると見られる治療としては、レーザ角膜手術に加えて、眼球内レンズ、コンタクト・レンズ、眼鏡、そのほかの外科的方法が挙げられる。したがって、本発明の範囲は、付随する特許請求の範囲によってのみ限定される。
本発明の実施形態に従ったレーザ切除システムを例示した斜視図である。 本発明の実施形態に従ったコンピュータ・システムの簡略化したブロック図である。 本発明の実施形態に従った波面測定システムを例示した説明図である。 本発明の別の実施形態に従った別の波面測定システムを例示した説明図である。 本発明の1つの方法を実行するモジュールの簡略化したセットを図式的に例示した説明図である。 フーリエ変換アルゴリズムを使用して角膜切除治療プログラムを決定する方法を図式的に例示したフローチャートである。 直接積分再構成、6次のゼルニケ多項式再構成、10次のゼルニケ多項式再構成、フーリエ変換再構成の比較を、6mmの瞳上に+2の切除を有する表面について図式的に例示したグラフである。 直接積分再構成、6次のゼルニケ多項式再構成、10次のゼルニケ多項式再構成、フーリエ変換再構成の比較を、老眼表面について図式的に例示したグラフである。 直接積分再構成、6次のゼルニケ多項式再構成、10次のゼルニケ多項式再構成、フーリエ変換再構成の比較を、別の老眼表面について図式的に例示したグラフである。 フーリエ変換再構成アルゴリズム(F勾配)、ゼルニケ多項式再構成アルゴリズム(Z勾配)、直接積分再構成アルゴリズム(D勾配)によって得られた再構成後の波面と、直接測定波面から計算された勾配フィールドにおける差を例示したチャートである。 フーリエ、10次のゼルニケ、直接積分の再構成について再構成後の波面の強度プロットを例示したチャートである。 フーリエ、6次のゼルニケ、直接積分の再構成について再構成後の波面の強度プロットを例示したチャートである。 本発明の一実施形態に従ったアルゴリズムを例示したフローチャートである。 本発明の一実施形態に従った波面再構成の表面プロットを例示したチャートである。 本発明の一実施形態に従った波面再構成の表面プロットを例示したチャートである。 欠落データのありなしについて波面マップの比較を例示したチャートである。
符号の説明
10 レーザ眼手術システム;レーザ治療システム;レーザ・システム、12 レーザ、14 レーザ・ビーム、16 レーザー搬送光学、18 フレーム、20 顕微鏡、22 コンピュータ・システム、22’ コンピュータ・システム、29 有体媒体;有体ストレージ媒体;コンピュータ可読媒体、30 波面測定システム、32 イメージ・ソース、34 光学組織、36 波面センサ、37 光学構成、38 レンズレット・アレイ、40 イメージ・センサ、42 ビームレット、44 イメージ、46 投影光学構成、48 中心領域 、50、 瞳、51 瞳カメラ、52 プロセッサ;瞳カメラ、53 適応光学エレメント

Claims (11)

  1. 目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定する方法であって:
    (a)目の光学組織システムから、局所的な勾配のセットを含む光学データを入力すること;
    (b)前記局所的な勾配のセットを基礎として第1の結合勾配フィールドを設定すること;
    (c)前記第1の結合勾配フィールドに対してフーリエ変換を適用することによって第1の再構成済み波面を導くこと;
    (d)前記第1の再構成済み波面を基礎として第1の訂正済み勾配フィールドを提供すること;
    (e)前記第1の訂正済み勾配フィールドを基礎として第2の結合勾配フィールドを設定すること;
    (f)前記第2の結合勾配フィールドに対してフーリエ変換を適用することによって第2の再構成済み波面を導くこと;
    (g)前記第2の再構成済み波面を基礎として前記光学表面モデルを決定すること;
    を含む方法。
  2. 目の波面エラーをマッピングする方法であって:
    請求項1に記載の方法に従って光学表面モデルを決定すること;
    前記光学表面モデルを基礎として前記目の波面エラーをマッピングすること;
    を含む方法。
  3. 目の光学組織システムのための矯正切除パターンを計算する方法であって:
    請求項1に記載の方法に従って光学表面モデルを決定すること;
    前記光学表面モデルを基礎として前記矯正切除パターンをプロセッサが計算すること;
    を含む方法。
  4. 目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定するシステムであって:
    (a)前記光学組織システムを通してイメージを伝達する光源;
    (b)前記伝達されたイメージを検出することによって前記光学組織システムについて局所的な勾配のセットを決定するために配向されたセンサ;
    (c)前記センサに結合されたプロセッサ;
    (d)前記プロセッサに結合され、前記プロセッサによる実行のための複数のコード・モジュールをストアするべく構成されたメモリを含み、前記複数のコード・モジュールが:
    (i)前記局所的な勾配のセットを基礎として第1の結合勾配フィールドを設定するモジュール;
    (ii)前記第1の結合勾配フィールドに対してフーリエ変換を適用することによって第1の再構成済み波面を導くモジュール;
    (iii) 前記第1の再構成済み波面を基礎として第1の訂正済み勾配フィールドを提供するモジュール;
    (iv)前記第1の訂正済み勾配フィールドを基礎として第2の結合勾配フィールドを設定するモジュール;
    (v)前記第2の結合勾配フィールドに対してフーリエ変換を適用することによって第2の再構成済み波面を導くモジュール;
    (vi)前記第2の再構成済み波面を基礎として前記目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定するモジュール;
    を含むシステム。
  5. 目の光学組織システムに対応する光学表面モデルを決定するシステムであって:
    (a)前記光学組織システムを通してイメージを伝達する手段;
    (b)前記イメージからの光路内において、前記伝達されたイメージを基礎として前記光学組織システムについて局所的な勾配のセットを決定する手段;
    (c)前記局所的な勾配を決定する手段に結合され、前記局所的な勾配のセットを基礎として第1の結合勾配フィールドを設定する手段;
    (d)前記第1の結合勾配フィールドを設定する手段に結合され、前記第1の結合勾配フィールドに対するフーリエ変換の適用を基礎として第1の再構成済み波面を導く手段;
    (e)前記第1の再構成済み波面を導く手段に結合され、前記第1の再構成済み波面を基礎として第1の訂正済み勾配フィールドを提供する手段;
    (f)前記第1の訂正済み勾配フィールドを提供する手段に結合され、前記第1の訂正済み勾配フィールドを基礎として第2の結合勾配フィールドを設定する手段;
    (g)前記第2の結合勾配フィールドを設定する手段に結合され、前記第2の結合勾配フィールドに対するフーリエ変換の適用を基礎として第2の再構成済み波面を導く手段;
    (h)前記第2の再構成済み波面を導く手段に結合され、前記第2の再構成済み波面を基礎として前記目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定する手段;
    を含むシステム。
  6. コンピュータ可読ストレージ媒体上にストアされたコンピュータ・プログラムであって:
    (a)目の光学組織システムを通してイメージを伝達するコード;
    (b)前記伝達されたイメージを基礎として前記目の光学組織システムについて局所的な勾配のセットを決定するコード;
    (c)前記局所的な勾配のセットを基礎として第1の結合勾配フィールドを設定するコード;
    (d)前記第1の結合勾配フィールドに対するフーリエ変換の適用を基礎として第1の再構成済み波面を導くコード;
    (e)前記第1の再構成済み波面を基礎として第1の訂正済み勾配フィールドを提供するコード;
    (f)前記第1の訂正済み勾配フィールドを基礎として第2の結合勾配フィールドを設定するコード;
    (g)前記第2の結合勾配フィールドに対するフーリエ変換の適用を基礎として第2の再構成済み波面を導くコード;
    (h)前記第2の再構成済み波面を基礎として前記目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定するコード;
    を含むコンピュータ・プログラム。
  7. 目の光学組織を再構成するための計算方法であって:
    前記目の光学組織を通してイメージを伝達すること;
    前記目の光学組織にわたって前記伝達されたイメージから表面の勾配を測定すること;
    前記表面の勾配に対してフーリエ変換アルゴリズムを適用して、前記目の光学組織に対応する表面を再構成するための計算を行うこと;
    前記再構成された表面から傾斜を除去するために平均勾配フィールドを加算することまたは前記再構成された表面内の中心ずれアライメントを訂正することとフーリエ再構成された表面によって示されるとおりの前記目の光学組織を基礎として矯正切除パターンを計算すること、前記計算することは、前記目の光学特性に所望の変更をもたらすべく、前記光学組織のエレベーションにおいて提案される変更を導くこと;を含み、プロセッサが、前記の再構成するための計算を行うこと、前記の加算すること、訂正することおよびパターンを計算すること、を行う、前記方法。
  8. 目の光学組織を測定する方法であって:
    前記光学組織を通してイメージを伝達すること;
    前記伝達されたイメージから前記光学組織にわたって局所的な勾配を決定すること;
    前記目の光学組織にわたる前記表面の勾配に対してフーリエ変換アルゴリズムとゼルニケ多項式再構成アルゴリズムとを適用することによって前記目の波面エラーをマッピングすること;
    を含む方法。
  9. 目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定するシステムであって:
    プロセッサ;
    前記プロセッサに結合され、前記プロセッサによる実行のための複数のコード・モジュールをストアするべく構成されたメモリを含み、前記複数のコード・モジュールが:
    前記光学組織を通してイメージを伝達するモジュール;
    前記伝達されたイメージから前記光学組織にわたる局所的な勾配を決定するモジュール;
    前記局所的な勾配を基礎として勾配フィールドを設定するモジュール;
    第1の再構成を提供するために第1の空間周波数限界での第1の再構成アルゴリズムを前記局所的な勾配のセットへ適用するモジュール;
    第2の再構成を提供するために第2の空間周波数限界での第2の再構成アルゴリズムを前記局所的な勾配のセットへ適用するモジュール;
    前記第1の再構成と前記第2の再構成のうちどちらが高精度の再構成であるか決定するモジュール;
    前記高精度の再構成を基礎として前記光学表面モデルを決定するモジュール;
    を含み、
    前記第2の空間周波数限界は前記第1の空間周波数限界よりも小さいことを特徴とするシステム。
  10. コンピュータ可読ストレージ媒体上にストアされた、目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定するコンピュータ・プログラムであって:
    前記目の光学組織を通してイメージを伝達するコード;
    前記目の光学組織にわたって前記伝達されたイメージから局所的な勾配を測定するコード;
    前記局所的な勾配のセットを基礎として勾配フィールドを設定するコード;
    第1の空間周波数限界での第1の再構成アルゴリズムを適用すること、および、第2の空間周波数限界での第2の再構成アルゴリズムを適用することによって、前記勾配のデータから再構成を導くコード;
    前記再構成から前記光学表面モデルを決定するコード;
    を含むコンピュータ・プログラム。
  11. 目の光学組織システムのための光学表面モデルを決定するシステムであって:
    目の光学組織システムから光学データを入力する手段;
    波面エレベーション・マップを提供するために前記光学データを第1の変換再構成アルゴリズムに適用する手段;
    前記波面エレベーション・マップを基礎として前記目の光学組織システムのための前記光学表面モデルを決定する手段;
    を含み、
    前記光学データは、波面センサデバイスから得られる目の波面センサイメージと対応することを特徴とするシステム。
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