JP5012695B2 - 給湯システム - Google Patents

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Description

本発明は、給湯用水の供給に用いられる流体を加熱して加熱装置と、加熱された流体を蓄えるタンクと、充放電可能な電池と、を備える給湯システムに関する。
この種の従来の給湯システムは、ヒートポンプサイクルと、系統電力を蓄電する蓄電池と、加熱された給湯水を貯蔵する貯湯タンクと、を備え、蓄電池の電力によってヒートポンプサイクルを作動させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような蓄電池には、エネルギーの有効活用の観点から、可能な限り効率的な充電および放電が行われることが要求されている。
特開2005−164124号公報
そして、従来の給湯システムにおいては、蓄電池の充電効率および放電効率は温度の影響を大きく受ける。例えば、冬期等の蓄電池の周囲温度が低い場合、または蓄電池の温度が高すぎる場合には、充電効率、放電効率が著しく低下するという問題がある。
そこで、本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、タンク内の蓄熱を活用して、蓄電池の充電および放電の効率向上を図る給湯システムを提供することである。
上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。すなわち、給湯システムに係る請求項1に記載の発明は、給湯用水の供給に用いられる流体を加熱する加熱装置(1)と、加熱装置によって加熱された流体を貯えるタンク(3)と、充電および放電を行う複数の電池(4a)からなる蓄電手段(4)と、タンク内の流体を流通させることにより当該流体の有する熱量を移動させて電池の温度を調節する温度調節手段(7)と、を備え
温度調節手段は、タンク内に貯えられた1次側流体が循環する1次側循環回路(30,33)と、蓄電手段を通過する2次側流体が循環する2次側循環回路(34)と、1次側流体と2次側流体とを熱交換させる熱交換手段(7)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、当該温度調節手段を備えることにより、タンク内の流体を流通させて熱量を移動して電池の温度調節に使用することができる。これにより、電池を冷却および加温することができ、タンク内の蓄熱量は給湯用および充放電効率の確保の両方に有効活用される。したがって、システム全体の省エネルギー化とともに、蓄電池の充電および放電の効率向上を図る給湯システムを提供できる。また、給湯用水である1次側流体は、独立した1次側流路と2次側流路を介した熱交換手段によって2次側流体と熱交換されて電池の温度が調節されるため、各循環回路の流路構成を簡単化できる。また、給湯用水で直接的に電池の温度調節を行わないため、給湯用水の衛生面を確保しやすい。
請求項2に記載の発明は、さらに、蓄電手段を通過した後であって熱交換手段に流入する前の2次側流体と、タンク内に流入する前の1次側流体とを熱的に接触させる熱交換器(39)を備えることを特徴とする。この発明によれば、上記熱交換手段で流入する前の2次側流体の熱をタンクに流入する前の1次側流体に与えることができる。これにより、加熱装置による加熱を補助することができ、省エネルギー化が図れる。
請求項3に記載の発明によると、温度調節手段は、タンク内の流体が蓄電手段を通過して循環するように設けられたタンク循環回路(36,37)を備え、タンク内の流体はタンク循環回路を循環して蓄電手段を直接冷却および加温する。
この発明によれば、タンク内の流体は蓄電手段の電池と熱交換されるので、直接的に電
池の温度が調節される。これにより、簡単な構成で給湯システムの経路を構築することが
でき、システムの小型化が図れる。
請求項4に記載の発明によると、タンク(3)および蓄電手段(4)は同一の筐体(2)内に設けられていることを特徴とする。この発明によれば、電池の温度調節を、タンク内の流体が流通することによる熱量の利用に加え、タンクから放出される熱が空気を介した熱伝達も利用することができる。これにより、タンク内の蓄熱量は流体移動および空気伝播の両方に有効活用されるため、さらにシステムの省エネルギー化が図れる。
請求項5に記載の発明によると、給湯システムは、さらに、蓄電手段の充放電を制御する充放電制御手段(6)を備え、温度調節手段は、タンク内の流体を流通させることにより当該流体の有する熱量を移動させて充放電制御手段の温度を調節することを特徴とする。
この発明によれば、当該温度調節手段によって、蓄電手段と充放電制御手段の両方をタンク内の流体を使用して温度調節することができる。これにより、タンク内の蓄熱量は給湯用および電源関連機器の温度制御の両方に有効活用されるため、さらにシステム全体の省エネルギー化が期待できる。
請求項5に記載の発明によると、タンク(3)および充放電制御手段(6)は同一の筐体(2)内に設けられていることを特徴とする。この発明によれば、充放電制御手段の温度調節を、タンク内の流体が流通することによる熱量の利用に加え、タンクから放出される熱が空気を介した熱伝達も利用することができる。これにより、タンク内の蓄熱量は流体移動および空気伝播の両方に有効活用されるため、さらにシステムの省エネルギー化が図れる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明の一実施形態である第1実施形態の給湯システムについて図1を用いて説明する。図1は本実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。図1では、筐体2内の各部の状態がわかるように、筐体2の前面部を取り外した状態を示している。
本給湯システムは、給湯用水を作成する給湯機部と、電力を供給する電源部とで構成されており、タンク内の流体を流通させることにより当該流体の有する熱量を移動させて電池の温度を調節する温度調節手段を備えている。給湯機部は、給湯用水の供給に用いられる流体を加熱する加熱装置の一例であるヒートポンプユニット1と、当該加熱された流体を貯えるタンク3と、給湯用水等の経路を制御する給湯機能品部5と、からなる。電源部は、充電および放電を行う複数の電池4aからなる蓄電手段4を含んでいる。そして、これらの各部は各種配管等により接続されている。
各部の作動は、システム中の各部を制御可能な制御手段であるシステム制御装置100によって制御される。システム制御装置100は、給湯機能品部5と同様の場所に設けられ、システム全体を制御する単一の制御装置であってもよいし、システム内の各部の制御を担当する複数の制御装置を統合する制御装置であってもよい。
本実施形態の給湯システムは、蓄電手段および貯湯式のヒートポンプ式給湯装置が筐体2内に収納された形態である。本給湯システムは、主に一般家庭用の給湯に使用されるものである。蓄電手段4はラックに収納された複数の電池4aの集合体であり、系統電力、太陽熱エネルギーおよび風力発電等の自然エネルギー等から得られた電力を蓄える。蓄電手段4に蓄えられた電力は、給湯装置用、住宅内の家電機器用、自動車用等に幅広く使用することができる。ヒートポンプ式給湯装置は、タンク3内に蓄えられた給湯用の温水や、ヒートポンプユニット1で沸き上げられた温水を、給湯設定温度を満足する温度に調節して、台所、洗面所、浴室などへの給湯使用側端末に供給する。なお、給湯使用側端末は、シャワー、カラン、手洗い栓などの給湯用水栓や、風呂の浴槽である。
本実施形態の温度調節手段は、タンク3内に貯められた1次側流体(給湯用水)と、蓄電手段4を通過するように強制循環される2次側流体(ブライン)とを熱交換器7で熱交換させることにより、2次側流体を介して電池4aの吸熱および放熱を制御し、電池4aの温度調節を行う。この温度調節は、電池4aが充電および放電を行うときに、充放電効率が効率的に行える温度帯域に電池4aの温度を調節するものである。
蓄電手段4は、リチウム2次電池、ニッケル水素電池等からなる複数の電池4aの集合体であり、各電池4aは所定間隔を設けて積層されるように所定のラックに設置されている。各電池4aは、ラックに形成される2次側流体の流路4bに囲まれており、当該流路4bを流れる2次側流体に対して熱の授受を行うようになっている。積層配置された電池4aのうち、所定位置の複数の電池4aには、その表面温度を検出する電池サーミスタ23が設けられている。蓄電手段4は、例えば、系統電源から安価な深夜時間帯電力(系統電力の一例)を蓄電する。この場合、深夜時間帯電力は、蓄電手段4への蓄電と、ヒートポンプサイクルの作動との両方に使用されることになる。すなわち、深夜電力の時間帯には、蓄電手段4への蓄電と、ヒートポンプサイクルの作動によるタンク3への蓄熱とが行われる。
ヒートポンプユニット1は、冷媒として臨界温度の低い二酸化炭素を使用するヒートポンプサイクルを有しており、少なくとも圧縮機、放熱器としての水−冷媒熱交換器、可変式減圧器、蒸発器および気液分離器が閉回路を構成するように接続されている。ヒートポンプユニット1は、水−冷媒熱交換器の冷媒流路を流れる高温高圧の冷媒と、水−冷媒熱交換器の水流路を流れる水との間で熱交換を行うことにより、温水を沸き上げる。システム制御装置100は、各種サーミスタからの検出情報を受信し、内蔵されたプログラムで演算を行い、可変式減圧器や圧縮機の運転を制御する。
冷媒として二酸化炭素を使用し、ヒートポンプサイクルを超臨界ヒートポンプで構成した場合、一般的なヒートポンプサイクルよりも高温、例えば、85℃〜90℃程度の湯をタンク3内に蓄えることができる。ヒートポンプユニット1は、主に、タンク3内に貯まっている温水が不足しているときや料金設定の安価な深夜時間帯の深夜電力を利用してタンク3内の湯を沸き上げる沸上げ給湯運転を行う。また、ヒートポンプユニット1は、蓄電手段4に蓄えられた電力を圧縮機等の動作に使用し、ヒートポンプサイクルを作動することもできる。
タンク3は、給湯用の流体を蓄える容器であり、耐食性に優れた金属製、例えば、ステンレス製からなる。本実施形態では、タンク3内の湯を直接給湯用水として出湯するため、タンク3に蓄えられる給湯用の流体は水である。タンク3の下部には、水道水などの市水を取り入れる給水配管(図示せず)が接続されている。
タンク3の外周部には、断熱材が設けられ、給湯用の高温水を長時間に渡って保温することができる。タンク3は縦長形状であり、タンク3内部の貯湯量および貯湯温度を検出するために高さ方向に5個並んだサーミスタからなる缶体サーミスタ20を備えている。各水位におけるタンク3内に満たされた湯もしくは水の温度情報は、システム制御装置100に出力される。したがって、システム制御装置100は、缶体サーミスタ20で検出される温度情報に基づいて、タンク3内上方の沸き上げられた湯とタンク3内下方の沸き上げられる前の水との境界位置を検出できるとともに、これにより貯湯量が検出できるようになっている。
タンク3には、タンク3内の下部とタンク3内の上部とを水−冷媒熱交換器の水流路を経由して連絡する循環配管30が接続されている。循環配管30は、タンク3内の下部の水を水−冷媒熱交換器の水流路で加熱す場合に通る沸き上げ流路である。循環配管30の途中には、タンク3内の水を強制的に循環させるための駆動手段であるポンプ9が設けられている。ヒートポンプサイクルおよびポンプ9が動作することにより、タンク3内の下部の水は加熱された後、タンク3内の上部の高温水部に戻る。さらにタンク3には、水−冷媒熱交換器よりも下流側部位の循環配管30とタンク3内の中間部とを連絡する中間部戻り管31と、水−冷媒熱交換器よりも上流側部位の循環配管30とタンク3内の中間部とを連絡する中間部取出し管32と、が接続されている。
中間部戻り管31は、ヒートポンプユニット1で加熱された水をタンク3内の中間部に戻す場合に通す流路である。循環配管30と中間部戻り管31の接続部には切替弁12が設けられている。切替弁12の上流側には、タンク流入前の水温を検出するタンク流入前サーミスタ21が設けられている。切替弁12は、水−冷媒熱交換器で加熱された温水を、タンク流入前サーミスタ21で検出された水温に応じてタンク3内の上部、またはタンク3内の中間部に流すことができるタンク流入箇所切替手段である。中間部取出し管32は、タンク3内の中間部に貯められた水(中温水)を取り出す場合に通る流路である。循環配管30と中間部取出し管32の合流部には切替弁8が設けられている。切替弁8は、タンク3内の水を、タンク3内の下部、またはタンク3内の中間部から取り出すことを切り替えることができるタンク流出箇所切替手段である。
また、タンク3には、タンク3内上部の高温水部の温水を流出させて給湯使用側端末まで流す給湯配管(図示せず)が接続されている。給湯配管は、シャワー、カラン、手洗い栓、風呂の浴槽などに連通している。この給湯配管は、給湯機能品部5に接続され、その一部は給湯機能品部5に含まれている。
給湯機能品部5は、例えば電磁弁、流量カウンタ、逆止弁、各種サーミスタ、流水スイッチ、ポンプ等およびこれらを接続する配管類を一体化した形態により構成されている。この給湯機能品部5は、配管長さを可能な限り短くして圧力損失や流路抵抗を低減した箱体状のユニット部品として構成することができる。給湯機能品部5は、筐体2内の角部や内壁面部近傍の、タンク3側面の径方向外方のデッドスペースに配置されている。また、給湯機能品部5は、各給湯機能部品や配管等を樹脂材料で形成することにより構成することができ、軽量化して施工性、メンテナンス性を高めることができる。
ここで給湯機能部品としては、給湯用水の流れを制御する働きを有する流路上に配設される部品であり、流体の流れを停止したり、流れ方向を変えたり、配管内の圧力を制御したりする弁や、流体を強制的に動かすポンプ等の駆動部品や、流体を加熱するための装置である。
温度調節手段として用いられる熱交換器7は、取り出されたタンク3内の1次側流体(給湯用水)が流れる1次側配管33の途中に設けられた1次側熱交換流路と、蓄電手段の流路4bと連通する2次側配管34の途中に設けられた2次側熱交換流路と、を互いに熱交換する流路として内部に含んでいる。1次側配管33は、タンク3から流出した1次側流体がヒートポンプユニット1の水−冷媒熱交換器に流入するまでの間に位置する循環配管30の熱交換前部位と、水−冷媒熱交換器から流出した1次側流体がタンク3に流入するまでの間に位置する循環配管30の熱交換後部位と、を接続する流路を構成する。
1次側循環回路は、主に循環配管30と1次側配管33とによって構成される回路であり、タンク3の内部、切替弁8、ポンプ9、切替弁10、熱交換器7、切替弁11、切替弁12、タンク3内部の順に1次側流体が流れる回路である。1次側熱交換流路よりも上流側部位の1次側配管33には、熱交換器7に流入する前の1次側流体の温度を検出する1次側入口サーミスタ22が設けられている。
循環配管30の熱交換前部位には、切替弁10が設けられている。切替弁10は、タンク3内の水を、熱交換器7を経由して熱交換を行うか、または熱交換器7を経由しないで熱交換を行わないかを切り替えることができる熱交換切替手段である。循環配管30の熱交換後部位には、切替弁11が設けられている。切替弁11は、熱交換器7を通過した水を、ヒートポンプユニット1を経由してからタンク3内に送るか、またはヒートポンプユニット1を経由しないでタンク3内に送るかを切り替えることができるタンク流入路切替手段である。
2次側配管34は、蓄電手段の流路4bの流出部と流入部とを接続する循環流路を構成する。流路4bの2次側流体(ブライン)は、2次側配管34内等に予め封入されており、2次側配管34の途中に設けられたポンプ14の駆動力により2次側配管34内を強制的に循環される。2次側循環回路は、主に2次側配管34で構成され、蓄電手段4を通過する流体が循環する回路であり、蓄電手段の流路4b、切替弁13、熱交換器7、ポンプ14、切替弁15、蓄電手段の流路4bの順に2次側流体が流れる回路である。熱交換器7の2次側熱交換流路の入口には、熱交換器7に流入する前の2次側流体の温度を検出する2次側入口サーミスタ24が設けられている。熱交換器7の2次側熱交換流路の出口には、熱交換器7から流出後の2次側流体の温度を検出する2次側出口サーミスタ25が設けられている。
本給湯システムは、少なくとも蓄電手段4の充放電を制御する充放電制御手段としてのパワーコンディショナーシステム6(以下、PCS6とする)を備えている。PCS6は、蓄電手段4の充放電を制御する充放電制御手段として機能する他、その他の機器の作動を制御することもできるように構成されている。PCS6は、2次側流体が流れる流路6aによって囲まれており、当該流路6aを流れる2次側流体に対して熱の授受を行うようになっている。PCS6は、筐体2内においてタンク3や蓄電手段4の側方に設けられ、特にタンク3の放出する熱を受けやすくなっている。PCS6には、その表面温度を検出するPCSサーミスタ26が設けられている。
2次側配管34には、流路6aと連通するPCS側配管35が接続されている。PCS側配管35は、熱交換器7から流出した2次側流体が蓄電手段の流路4bに流入するまでの間に位置する2次側配管34の蓄電手段前の部位と、流路4bの出口に位置する2次側配管34の蓄電手段後の部位とを接続する流路を構成する。このようにしてPCS6の流路6aは、このPCS側配管35の途中に配置されるため、蓄電手段の流路4bと並列に接続されることになる。
2次側配管34の蓄電手段前の部位には、切替弁15が設けられている。切替弁15は、熱交換器7で熱交換された2次側流体を、蓄電手段4のみに流すか、PCS6にのみ流すか、または蓄電手段4およびPCS6の両方に流すかを切り替えることができる温度調節対象切替手段である。2次側配管34の蓄電手段後の部位には、切替弁13が設けられている。切替弁13は、切替弁15と連動して動作する温度調節対象切替手段であり、2次側配管34内の流路とPCS側配管35内の流路とを連通状態にする場合には、PCS側配管35側の通路を開放するようにし、PCS側配管35内の流路を閉鎖状態にする場合には、PCS側配管35側の通路を閉鎖して2次側配管34側の通路のみを開放するようする。
システム制御装置100は、マイクロコンピュータを主体として構成され、記憶手段として内蔵するROMまたはRAMには、あらかじめ設定された制御プログラムや更新可能な制御プログラムが設けられている。システム制御装置100は、各サーミスタ20,21,22,23,24、25によって検出された温度情報を取得し、これらの温度情報を用いて所定のプログラムを演算した結果に基づいて、各切替弁8,10,11,12,13,14およびポンプ9,14の作動を制御する。
次に、上記構成の給湯システムの各状態における流体の流れについて図2にしたがって説明する。図2〜図7は本給湯システムにおける各状態の流体の流れを示した模式図である。なお、図2〜図7では、理解を容易にするため、流体の流れに関係がある構成部品のみを示すとともに、流体が流れる配管を実線で示し、流体が流れない配管を破線で示している。
まず、図2は、ヒートポンプユニット1による沸き上げ運転初期の状態を示している。この状態では、タンク3内の下部の溜まっている水は、ポンプ9の駆動力により、循環配管30内に流出し、ヒートポンプユニット1の水−冷媒熱交換器で加熱された後、中間部戻り管31を通ってタンク3内の中間部に戻ってくる。このときの1次側流体の流れは、タンク3内下部、切替弁8、ポンプ9、切替弁10、ヒートポンプユニット1、切替弁11、切替弁12、中間部戻り管31、タンク3内の中間部の順となる。また、2次側流体は駆動されておらず、流れは形成されていない。
次に、図3は、図2よりも沸き上げ運転が進み、目標温度に加熱された温水をタンク3内に供給している沸き上げ運転状態を示している。この状態では、タンク3内の下部の溜まっている水は、ポンプ9の駆動力により、循環配管30内に流出し、ヒートポンプユニット1の水−冷媒熱交換器で目標温度に加熱された後、引き続き循環配管30を通ってタンク3内の上部に高温水として戻ってくる。このときの1次側流体は、タンク3内の下部、切替弁8、ポンプ9、切替弁10、ヒートポンプユニット1、切替弁11、切替弁12、タンク3内の上部の順に循環配管30を流れる。また、2次側流体は駆動されておらず、流れは形成されていない。
次に、図4は、蓄電手段4を冷却する冷却運転の状態を示している。システム制御装置100は、電池4aの温度が所定の温度範囲よりも高いときにこの状態の制御を実行する。所定の温度範囲とは、電池4aが充放電するために効率のよい温度範囲であり、予めシステム制御装置100に記憶されている。この状態では、タンク3内の下部に溜まっている低温の1次側流体は、ポンプ9の駆動力により、循環配管30内に流出し、切替弁10によって1次側配管33側の通路が全開状態にされ、循環配管30側の通路が全閉状態にされることにより、1次側配管33に流れる。そして、1次側流体は、熱交換器7の1次側熱交換流路を経由して、1次側配管33を進み、切替弁11,12の切り替えにより中間部戻り管31を通ってタンク3内の中間部に戻ってくる。冷却運転のときの1次側流体は、タンク3内の下部、切替弁8、ポンプ9、切替弁10、熱交換器7、切替弁11、切替弁12、中間部戻り管31、タンク3内の中間部の順となる冷却回路を流れる。なお、タンク流入前サーミスタ21によって検出されるタンク流入前の流体の温度が65℃以上である場合は、切替弁12によって循環配管30側の通路を100%に開放し、1次側流体をタンク3内の中間部ではなく上部に戻すようにする。
一方、2次側流体は、ポンプ14の駆動力により、蓄電手段の流路4bから2次側配管34内に流出し、切替弁13によって2次側配管34側の通路が全開状態にされ、PCS側配管35側の通路が全閉状態にされることにより、さらに2次側配管34内を流れる。そして、2次側流体は、熱交換器7の2次側熱交換流路に流入し、ここで、1次側熱交換流路を流れる1次側流体に対して放熱し、2次側流体から1次側流体への熱移動が生じ、冷却される。冷却された2次側流体は、切替弁15によって開放された2次側配管34内を進み、蓄電手段の流路4bに戻ってくる。ここで、電池4aは、周囲を流れる冷却後の2次側流体に対して放熱し、電池4aから2次側流体への熱移動が生じ、冷却される。冷却運転のときの2次側流体は、蓄電手段の流路4b、切替弁13、熱交換器7、ポンプ14、切替弁15、蓄電手段の流路4bの順に2次側配管34内を流れる。以上の1次側の流れおよび2次側の流れが繰り返されることにより、電池4aの温度は低下して所定の温度範囲に調節されることになり、高効率の充放電を行える環境に制御される。
次に、図5は、蓄電手段4を温める加温運転のときの状態を示している。システム制御装置100は、電池4aの温度が所定の温度範囲よりも低いときにこの状態の制御を実行する。この状態では、タンク3内の中間部の溜まっている中温の1次側流体を使用して電池4aを加温する。この中温の1次側流体は、ポンプ9の駆動力と切替弁8の切り替えにより中間部取出し管32内に流出し、切替弁10によって1次側配管33側の通路が全開状態にされ、循環配管30側の通路が全閉状態にされることにより、1次側配管33に流れる。そして、1次側流体は、熱交換器7の1次側熱交換流路を経由して、1次側配管33を進み、切替弁11,12の切り替えにより中間部戻り管31を通ってタンク3内の中間部に戻ってくる。加温運転のときの1次側流体の流れは、タンク3内の中間部、切替弁8、ポンプ9、切替弁10、熱交換器7、切替弁11、切替弁12、中間部戻り管31、タンク3内の中間部の順となる。この場合も、タンク流入前サーミスタ21によって検出されるタンク流入前の流体の温度が65℃以上である場合は、切替弁12を制御して、1次側流体をタンク3内の中間部ではなく上部に戻すようにする。
一方、2次側流体は、図4のときと同様に冷却回路を流れる。そして、2次側流体は、熱交換器7の2次側熱交換流路に流入し、ここで、1次側熱交換流路を流れる1次側流体から吸熱し、1次側流体から2次側流体への熱移動が生じ、温められる。加温された2次側流体は、切替弁15によって開放された2次側配管34内を進み、蓄電手段の流路4bに戻ってくる。ここで、電池4aは、周囲を流れる加温後の2次側流体から吸熱し、2次側流体から電池4aへの熱移動が生じ、温められる。以上の1次側の流れおよび2次側の流れが繰り返されることにより、電池4aの温度は上昇して所定の温度範囲に調節されることになり、高効率の充放電を行える環境に制御される。
次に、図6は、PCS6を冷却する冷却運転のときの状態を示している。システム制御装置100は、PCS6の温度が所定の温度よりも高いときにこの冷却運転の制御を実行する。所定の温度よりも高温で運転を続けると、PCS6の劣化につながるからである。所定の温度は予めシステム制御装置100に記憶されている。冷却運転の状態では、1次側流体は、図4のときと同様に冷却回路を流れる。この場合も、タンク流入前サーミスタ21によって検出されるタンク流入前の流体の温度が65℃以上である場合は、切替弁12を制御して、1次側流体をタンク3内の中間部ではなく上部に戻すようにする。
一方、2次側流体は、ポンプ14の駆動力により、PCS6の流路6aからPCS側配管35内に流出し、切替弁13によって2次側配管34内に流れる。そして、2次側流体は、熱交換器7の2次側熱交換流路に流入し、ここで、1次側熱交換流路を流れる低温の1次側流体に対して放熱し、2次側流体から1次側流体への熱移動が生じ、冷却される。冷却された2次側流体は、切替弁15によって開放されたPCS側配管35内を進み、PCS6の流路6aに戻ってくる。ここで、PCS6は、周囲を流れる冷却後の2次側流体に対して放熱し、PCS6から2次側流体への熱移動が生じ、冷却される。この場合の2次側流体は、PCS6の流路6a、切替弁13、熱交換器7、ポンプ14、切替弁15、PCS6の流路6aの順にPCS側循環回路を流れる。以上の1次側の流れおよび2次側の流れが繰り返されることにより、PCS6の温度は低下して所定の温度範囲に調節されることになり、PCS6の劣化を防げる。
次に、図7は、蓄電手段4とPCS6の両方を同時に冷却する冷却運転のときの状態を示している。システム制御装置100は、電池4aの温度が所定の温度範囲よりも高く、かつPCS6の温度が所定の温度よりも高いときにこの状態の制御を実行する。冷却運転の状態では、1次側流体は、図4のときと同様の流れになる。この場合も、タンク流入前サーミスタ21によって検出されるタンク流入前の流体の温度が65℃以上である場合は、切替弁12を制御して、1次側流体をタンク3内の中間部ではなく上部に戻すようにする。
一方、2次側流体については、切替弁13によって2次側配管34側の通路とPCS側配管35側の通路との両方が全開状態にされるとともに、ポンプ14の駆動力により、蓄電手段の流路4bから2次側配管34内に流出する流れと、PCS6の流路6aからPCS側配管35内に流出する流れとが生じ、切替弁13で合流して2次側配管34内に流れる。そして、合流した流れは、熱交換器7の2次側熱交換流路に流入し、ここで、1次側熱交換流路を流れる低温の1次側流体に対して放熱し、2次側流体から1次側流体への熱移動が生じ、冷却される。冷却された2次側流体は、切替弁15によって開放された蓄電手段4側の通路とPCS6側の通路とに分流し、蓄電手段の流路4bとPCS6の流路6aに戻ってくる。ここで、電池4aおよびPCS6は、それぞれ周囲を流れる冷却後の2次側流体に対して放熱し、それぞれ冷却される。以上の1次側の流れおよび2次側の流れが繰り返されることにより、蓄電手段4およびPCS6の温度はそれぞれ低下して所定の温度範囲および所定の温度に調節されることになる。
次に、本給湯システムにおいて、蓄電手段4を温度調節する制御について説明する。図8は、蓄電手段4の温度調節制御の一例を示すメインフローチャートである。本給湯システムは、深夜時間帯電力を利用して行われる通常の貯湯水を沸き上げる運転と同時並行で、または時間をずらして蓄電手段4の温度調節を実施する。蓄電手段4の温度調節に係るフローチャート中の各処理は、システム制御装置100によって実行される。なお、フローチャート中に記載する温度の具体的数値は一例にすぎず、本実施形態では、電池が充放電するために効率のよい所定の温度範囲を25℃〜40℃とした場合に基づいて説明する。
まず、ステップ10で、蓄電手段4の状態が充電前または放電前のいずれかであるか否かを判定する。ステップ10で充電前または放電前のいずれかであると判定すると、次にステップ20で、電池サーミスタ23によって検出された電池4aの温度が20℃以下であるか否かを判定し、電池4aの温度が20℃を超えていると再びステップ10の処理に戻る。
ステップ20で、電池4aの温度が20℃以下であると判定すると、次に低温状態の電池4aを温める加温運転を開始し、この運転を制御する(ステップ30)。この加温運転制御では、1次側流体の流れはタンク3内の中間部に溜まっている中温水を熱交換器7に導き、ヒートポンプユニット1の水−冷媒熱交換器に流さずにタンク3内の中間部に戻すように制御され、2次側流体の流れは蓄電手段の流路4bのブラインを熱交換器7に導き、再び蓄電手段の流路4bに戻すように制御される。つまり、前述の図5に示す流体流れを形成する。
そして、この加温運転制御においては、例えば2次側出口サーミスタ25が検出する熱交換器7出口の温度が所定の温度範囲の上限値(40℃)になるように、1次側のポンプ9の回転数を制御する。このように熱交換器7出口の温度が高い温度に設定されると、2次側流体の温度が上昇し、電池4aの温度も上昇する。この加温運転制御は、電池4aの温度が25℃以上になるまで継続される。ステップ40で電池4aの温度が25℃以上であると判定すると、加温運転を停止するように各部を制御し(ステップ50)、再びステップ10の処理に戻る。
一方、ステップ10で充電前または放電前のいずれかでもないと判定すると、次に、蓄電手段4の状態が充電中または放電中のいずれかであるか否かを判定する(ステップ60)。充電中または放電中のいずれでもないと判定すると、再びステップ10の処理に戻る。ステップ60で、充電中または放電中のいずれでもないと判定すると、ステップ70で、電池4aの温度が所定の温度範囲の一例である25℃以上40℃以下であるか否かを判定し、電池4aの温度がこの所定の温度範囲内にあれば温度調節運転を行わず再びステップ10の処理に戻る。
電池4aの温度が所定の温度範囲内でないと判定すると、電池4aが所望の充放電効率を発揮できるようにするため、ステップ80で温度調節運転の制御を実行する。図9は図8のメインフローチャートにおける温度調節運転制御のサブルーチンである。
温度調節運転制御では、まず、ステップ81で、電池4aの温度が、所定の温度範囲の下限値(20℃)未満、または上限値(40℃)超過のいずれに該当するかを判定する。電池4aの温度が、所定の温度範囲の上限値を超えていると判定すると、前述の図4で説明した冷却運転を実施する。冷却運転では、まず1次側流体が冷却回路を流れる冷却回路運転を実施する(ステップ82)。そして、2次側流体が蓄電手段の流路4bと熱交換器7とを循環する電池側循環回路を流れる電池側循環回路運転を実施する(ステップ83)。このときの2次側のポンプ14の回転数は、一定値に制御する。これにより1次側流体と2次側流体は熱交換器7を通過するときに熱交換し、温度の高い2次側流体は1次側流体に対して放熱し、冷却される。
このとき、ステップ84で、1次側のポンプ9を以下のように制御して、電池4aの温度を所定の温度範囲になるようにする。すなわち、1次側のポンプ9の回転数は、2次側出口サーミスタ25が検出する熱交換器7出口の温度を監視しながら、電池サーミスタ23で検出される電池4aの温度が所定の温度範囲(25℃以上40以下)になるまでフィードバック制御される。ステップ85で、電池4aの温度が所定の温度範囲(25℃以上40以下)であると判定すると、本制御を終了する。
一方、ステップ81で、電池4aの温度が所定の温度範囲の下限値(25℃)未満であると判定すると、前述の図5で説明した加温運転を実施する。加温運転では、まず1次側流体が冷却回路を流れる加温回路運転を実施する(ステップ86)。そして、2次側流体が蓄電手段の流路4bと熱交換器7とを循環する電池側循環回路を流れる電池側循環回路運転を実施する(ステップ87)。これにより1次側流体と2次側流体は熱交換器7を通過するときに熱交換し、温度の低い2次側流体は1次側流体から吸熱し、温められる。
このとき、ステップ88で、1次側のポンプ9を以下のように制御して、電池4aの温度を所定の温度範囲になるようにする。すなわち、1次側のポンプ9の回転数は、冷却運転で説明したステップ84と同様にフィードバック制御される(ステップ88)。そして、ステップ89で、電池4aの温度が所定の温度範囲(25℃以上40以下)であると判定すると、本制御を終了する。
次に、PCS6を冷却して温度調節する制御について説明する。図10はPCS6の冷却制御の一例を示すメインフローチャートである。PCS6の温度調節制御は、蓄電手段4の温度調節制御と同様に、深夜時間帯電力を利用して行われる通常の貯湯水を沸き上げる運転と同時並行で、または時間をずらして実施される。また、PCS6の温度調節制御は、前述の図7のように蓄電手段4の温度調節制御と同時に行ってもよいし、前述の図6のように単独で行ってもよい。PCS6の温度調節に係るフローチャート中の各処理は、システム制御装置100によって実行される。
まず、ステップ100で、PCSサーミスタ26によって検出されたPCS6の温度が80℃を超えているか否かを判定し、PCS6の温度が80℃未満であれば、PCS6を冷却する必要はないため、本温度調節制御は行わず終了する。
ステップ100で、PCS6の温度が80℃を超えていると判定すると、前述の図6で説明した冷却運転を実施する。この冷却運転では、まず1次側流体が冷却回路を流れる冷却回路運転を実施する(ステップ110)。そして、2次側流体がPCS6の流路6aと熱交換器7とを循環するPCS側循環回路を流れるPCS側循環回路運転を実施する(ステップ120)。このときの2次側のポンプ14の回転数は、一定値に制御する。これにより1次側流体と2次側流体は熱交換器7を通過するときに熱交換し、温度の高い2次側流体は1次側流体に対して放熱し、冷却される。
このとき、ステップ130で、1次側のポンプ9を以下のように制御して、PCS6の温度を劣化が促進されない所定の温度範囲(60℃以上80以下)になるようにする。すなわち、1次側のポンプ9の回転数は、PCSサーミスタ26で検出されるPCS6の温度が所定の温度範囲(60℃以上80以下)になるまでフィードバック制御される。ステップ140で、PCS6の温度が所定の温度範囲であると判定すると、本制御を終了する。
また、PCS6の温度調節制御と蓄電手段4の温度調節制御とを同時並行する場合には、ステップ130の1次側ポンプ9の回転数をPCS6の温度調節制御によって行い、熱交換器7出口の温度を監視しながら、切替弁13の開度を調整することにより、PCS6の温度と電池4aの温度の両方を同時に調節してもよい。
本給湯システムは、例えば、家庭用空調装置の室外ユニットのように、家屋の軒下または集合住宅のベランダなどの室外に設置され装置である。そして、この種の装置は、家屋の軒下またはベランダなどの狭隘地に設置する場合には、奥行き方向が薄くなるような向きに配置されることになる。
筐体2は、本給湯システムの主要部の外殻を構成する箱体であり、天面、側面、背面、前面および底部により囲まれ、ヒートポンプ側が開放されている容器である。筐体2の底部には、鉛直方向下方に向けて伸長する脚部2aが設けられている。脚部2aは設置用の基礎にアンカーボルト等で固定されている。
筐体2の内部には、タンク3、蓄電手段4およびPCS6が収納されており、これらが同一の閉鎖空間に配置されている。このため、タンク3から放出される熱は閉鎖空間に滞留するので、この空間の空気温度が上昇して蓄電手段4およびPCS6を温め、蓄電手段4およびPCS6の温度を上昇させる。これにより、タンク3内流体の蓄熱を使用することと合わせた相乗効果によって、蓄電手段4およびPCS6をさらに温熱することができ、特に寒冷地区の冬期には有用である。
本実施形態に係る給湯システムがもたらす作用効果を以下に述べる。本給湯システムは、給湯用水の供給に用いられる流体を加熱するヒートポンプユニット1と、ヒートポンプユニット1によって加熱された流体を貯えるタンク3と、充電および放電を行う複数の電池4aからなる蓄電手段4と、タンク3内の流体を流通させることにより当該流体の有する熱量を移動させて電池4aの温度を調節する温度調節手段の一例である熱交換器7と、を備える。
この構成によれば、温度調節手段である熱交換器7を介することにより、給湯用水の供給に用いられるタンク3内の流体を電池4aの温度調節に使用することができる。これにより、タンク3内の蓄熱量は給湯用および充放電効率の確保の両方に有効活用されるため、電池の充放電の効率向上ばかりでなくシステム全体の省エネルギー化が図れる。
(第2実施形態)
第2実施形態の給湯システムは、第1実施形態の給湯システムに対して、中間部戻り管31と中間部取出し管32を廃止したものであり、中間部取出し管32の代わりにタンク上部取出し管32Aを備えた変形例である。また、中間部戻り管31を備えていないことに伴い切替弁12も廃止されている。図11は、本実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。
図11に示すように、本給湯システムは、前述の図5に示す加温運転を行う場合に、タンク3内の上部に存在する高温の給湯用水を熱交換器7に供給することができる。このため、電池4aを加温する効果が大きく、電池4aを迅速に加温することができ、電池4aの充放電の効率性をさらに向上することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態の給湯システムは、第2実施形態の給湯システムに対して、PCS6を廃止した変形例である。また、PCS6を備えていないことに伴い、PCS側配管35、切替弁13および切替弁15も廃止されている。図12は、本実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。本給湯システムは、第2実施形態の給湯システムと同様の作用効果を奏する。
(第4実施形態)
第4実施形態の給湯システムは、第1実施形態の給湯システムに対して、PCS6を廃止した変形例である。また、PCS6を備えていないことに伴い、PCS側配管35、切替弁13および切替弁15も廃止されている。図13は、本実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。本給湯システムは、PCS6を冷却する構成を備えていないことを除けば、第1実施形態の給湯システムと同様の作用効果を奏する。
(第5実施形態)
第5実施形態の給湯システムは、第3実施形態の給湯システムに対して、熱交換器7を廃止した変形例である。また、熱交換器7を備えないことに伴い、1次側流体と2次側流体との熱交換によって電池4aの温度調節を図るという方式を採用せず、タンク3内の水を直接蓄電手段の流路4bに流して電池4aを直接的に冷却および加温する方式を採用している。図14は、本実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。
図14に示すように、本給湯システムは、タンク3内の下部の流体をポンプ9の駆動力により蓄電手段の流路4bを通してタンク3内の上部に送るように設けられた配管された第1の温調用配管36と、タンク3内の上部の流体をポンプ9の駆動力により蓄電手段の流路4bを通してタンク3内の下部に送るように設けられた配管された第2の温調用配管37と、を備えている。第1の温調用配管36は、タンク3内の流体が蓄電手段を通過して強制的に循環されるタンク循環回路を構成する。また、第2の温調用配管37は、第1の温調用配管36および循環配管30とともに、タンク3内の流体が蓄電手段を通過して強制的に循環されるタンク循環回路を構成する。
第1の温調用配管36は、循環配管30内を流れる流体がポンプ9から流出した部位の循環配管30と、タンク3内の上部とを蓄電手段の流路4bを介して接続する配管である。この第1の温調用配管36の構成により、タンク3内の下部、循環配管30、第1の温調用配管36、蓄電手段の流路4b、第1の温調用配管36、タンク3内の上部の順に、タンク3内部の流体が循環する循環経路が形成される(図14の実線矢印で示した経路)。この循環経路は冷却回路を構成し、循環経路を流れる流体は冷却運転において電池4aを冷却する。
第2の温調用配管37は、循環配管30内を流れる流体がポンプ9に流入する前に位置する部位の循環配管30と、第1の温調用配管36とを接続する配管である。この第2の温調用配管37の構成により、タンク3内の上部、第1の温調用配管36、蓄電手段の流路4b、第1の温調用配管36、第2の温調用配管37、循環配管30、タンク3内の上部の順に、タンク3内部の流体が循環する循環経路が形成される(図14の破線矢印で示した経路)。この循環経路は加温回路を構成し、循環経路を流れる流体は加温運転において電池4aを温める。
ポンプ9よりも上流側で循環配管30と第2の温調用配管37とが接続される部位には、切替弁8Aが設けられている。切替弁8Aは、冷却回路と加温回路とを切り替えることができる回路切替手段である。ポンプ9よりも下流側で循環配管30と第1の温調用配管36とが接続される部位には、切替弁10Aが設けられている。切替弁10Aは、ポンプ9を流出した流体を第1の温調用配管36に流すか、引き続き循環配管30に流すかを切り替えることができる切替手段であり、切替弁8Aとともに、冷却回路と加温回路との切り替えにも寄与している。
本給湯システムにおける温度調節手段は、冷却回路および加温回路であり、これら各回路には流体の流れに寄与する各構成部品が設けられている。
次に、蓄電手段4を冷却する冷却運転について説明する。冷却運転では、タンク3内の下部に溜まっている低温の流体は、ポンプ9の駆動力により、循環配管30内に流出し、切替弁8Aによって循環配管30側の通路が全開状態にされ、第2の温調用配管37側の通路が全閉状態にされることにより、ポンプ9に流入する。
そして、低温の流体は、切替弁10Aによって第1の温調用配管36側の通路が全開状態にされ、循環配管30側の通路が全閉状態にされることにより、第1の温調用配管36内に流入し、蓄電手段の流路4bに流れる。ここで、低温の流体は、より温度の高い電池4aから吸熱するので、電池4aから流体への熱移動が生じ、電池4aは冷却される。電池4aから熱を奪って温度上昇した流体は、蓄電手段の流路4bから流出して第1の温調用配管36を通り、タンク3の上部からタンク3の内部に戻ってくる。この冷却運転のときのタンク3内の低温流体は、タンク3内の下部、切替弁8A、ポンプ9、切替弁10A、蓄電手段の流路4b、タンク3内の上部の順となる冷却回路を流れる。以上の冷却回路を循環する流れが繰り返されることにより、電池4aの温度は低下して所定の温度範囲に調節されることになり、高効率の充放電を行える環境に制御される。
次に、蓄電手段4を温める加温運転について説明する。加温運転では、タンク3内の上部にある高温の流体は、ポンプ9の駆動力、切替弁8Aおよび切替弁10Aの通路確保により、第1の温調用配管36に流出して蓄電手段の流路4bに流れる。このとき、切替弁8Aは、第2の温調用配管37の通路とポンプ9側の循環配管30の通路とを連通するように制御され、切替弁10Aは、循環配管30側の通路を全開状態にし、第1の温調用配管36側の通路を全閉状態にするように制御される。蓄電手段の流路4bに流入した高温の流体は、温度の低い電池4aに対して放熱するので、流体から電池4aへの熱移動が生じ、電池4aは温められる。電池4aに熱を放出して温度低下した流体は、蓄電手段の流路4bから流出して第2の温調用配管37を通り、さらに循環配管30を通ってタンク3の上部からタンク3の内部に戻ってくる。
この加温運転のときのタンク3内の高温流体は、タンク3内の上部、蓄電手段の流路4b、切替弁8A、ポンプ9、切替弁10A、ヒートポンプユニット1の水−冷媒熱交換器、タンク3内の上部の順となる加温回路を流れる。以上の加温回路を循環する流れが繰り返されることにより、電池4aの温度は上昇して所定の温度範囲に調節されることになり、高効率の充放電を行える環境に制御される。
本実施形態に係る給湯システムがもたらす作用効果を以下に述べる。本給湯システムは、熱交換器7を備えない温度調節手段により電池4aの温度調節を行うことできる。このため、簡単な構成で給湯システムを構築することができ、システムの小型化が図れる。
(第6実施形態)
第6実施形態の給湯システムは、第5実施形態の給湯システムに対してさらに、図1と同様のタンク流入箇所切替手段と、蓄電手段の流路4bに対するタンク流出入箇所切替手段とを備えた変形例である。図15は、本実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。
タンク流入箇所切替手段は、タンク3内の水を蓄電手段4で熱交換後やヒートポンプユニット1で加熱後、タンク3内の上部に戻すか、中間部に戻すかを切り替えることができる手段である。タンク流入箇所切替手段は、タンク3内に向かう流れを、循環配管30に引き続き送るか、中間部戻り管31に送るかを切り替える切替弁12と、タンク流入前サーミスタ21とを含んでいる。切替弁12は、タンク流入前サーミスタ21が検出した水温が中温(例えば30〜60℃の範囲)である場合は中間部戻り管31に送りタンク3内の中間部に戻し、高温(60℃以上)である場合は循環配管30に送りタンク3内の上部に戻すように制御される。
タンク流出入箇所切替手段は、電池サーミスタ23が検出する電池温度に応じて、冷却運転時に蓄電手段の流路4bから流出した流体をタンク3内の上部に戻すか、中間部に戻すかを切り替えることができる手段であるとともに、加温運転時に蓄電手段の流路4bに流入させる流体をタンク3内の上部から取り出すか、中間部から取り出すかを切り替えることができる手段である。タンク流出入箇所切替手段は、第1の温調用配管36、第2の温調用配管37、第3の温調用配管38および切替弁16を含んでいる。
第3の温調用配管38は、タンク3内の上部と蓄電手段4との間に位置する部位の第1の温調用配管36と、タンク3内の中間部とを接続する配管である。切替弁16は、第3の温調用配管38と第1の温調用配管36との接続部に設けられ、流路の切り替えを行う。
冷却運転において、タンク3内の下部に溜まっている低温の流体は、ポンプ9の駆動力により、循環配管30内に流出し、切替弁8Aによる循環配管30側の通路開放および切替弁10Aによる第1の温調用配管36側の通路開放によって、ポンプ9に流入した後、第1の温調用配管36を流れて流路4bに流入する。そして、低温の流体は、電池4aを冷却して温度上昇された後、流路4bから流出して第1の温調用配管36を通り、タンク3内に戻る。タンク3内に戻るときには、電池サーミスタ23の検出温度が中温(例えば30〜60℃の範囲)であれば切替弁16により第3の温調用配管38側の通路が開放されてタンク3の中間部に戻され、高温(例えば60℃以上)であれば切替弁16により第1の温調用配管36側の通路が開放されてタンク3の中間部に戻される(図15における実線矢印参照)。以上のように熱交換後の流体の温度に応じて、タンク3内に戻す位置を制御するため、タンク3内に形成される温度層を乱さないようにして蓄熱エネルギーの有効利用が図れる。
加温運転において、電池サーミスタ23の検出温度が所定の温度範囲の下限値よりもかなり低い温度であるときは電池4aを迅速に温度上昇させる必要があるため、切替弁16によって循環配管30側の通路が開放され、タンク3内の上部の高温流体が流路4bに送られる(図15における破線矢印参照)。流路4bで電池4aを加熱した高温流体は、ポンプ9の駆動力、切替弁8Aおよび切替弁10Aによる通路確保により、第2の温調用配管37を経由して循環配管30に流れ、前述の切替弁12による通路切り替えにより、タンク3内の中間部または上部に戻される(図15における破線矢印参照)。
また、電池サーミスタ23の検出温度が前者より高く、所定の温度範囲の下限値に対してわずかに低い温度であるときは電池4aを小さい熱量で加温すれば良いので、切替弁16によって第3の温調用配管38側の通路が開放され、タンク3内の中間部の中温流体が流路4bに送られる。流路4bで電池4aを加熱した中温流体は、前者の高温流体の場合と同様に、第2の温調用配管37を経由して循環配管30に流れ、前述の切替弁12による通路切り替えにより、タンク3内の中間部に戻される(図15における破線矢印参照)。
(第7実施形態)
第7実施形態の給湯システムは、第1実施形態の給湯システムの変形例であり、蓄電手段4Aをタンク3の上方に配置した構成である点が異なっている。図16は、本実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。本給湯システムは、第1実施形態の給湯システムと同様の作用効果を奏する。また、本給湯システムは、蓄電手段4Aをタンク3の側方に配置していないことを除けば、第1実施形態の給湯システムと同様の作用効果を奏する。
さらに、蓄電手段4をタンク3の上方に配置したことにより、タンク3から放出される熱を筐体2内の上部で受けやすくなり、空気によって蓄電手段4を加温する効果が期待できる。
さらに、蓄電手段4Aは、前述の蓄電手段4と違って、流路4bに対する流体の流入方向および流出方向が電池4a間の流路4bの伸長方向に沿う方向となるように配置されている。複数の電池4aは、その長手方向面が上下方向に沿う状態で所定間隔をあけて横方向に積層するように配置されている。これにより、電池4a間の各流路4bは上下方向に伸長するように設けられている。さらに、2次側配管34と流路4bは、蓄電手段4の上部および下部において接続されている。以上の構成により、流路4bに流入した流体は、電池4a間のすべての流路4bについて上下方向に沿うように流れるため、流路4bにおける流体の流れの偏りがなくなり、各流路4bで略均一な流れが形成される。したがって、各電池4aにおいて流体と電池4aとの熱交換が確実に行われる。
(第8実施形態)
第8実施形態の給湯システムは、第7実施形態の給湯システムに対して、中間部戻り管31と中間部取出し管32を廃止したものであり、中間部取出し管32の代わりにタンク上部取出し管32Aを備えた変形例である。また、中間部戻り管31を備えていないことに伴い切替弁12も廃止されている。図17は、本実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。本給湯システムは、第2実施形態の給湯システムと同様の作用効果を奏する。また、本給湯システムは、蓄電手段4Aをタンク3の側方に配置していないことを除けば、第2実施形態の給湯システムと同様の作用効果を奏する。
また、図17に示すように、本給湯システムは、加温運転を行う場合に、タンク3内の上部に存在する高温の給湯用水を熱交換器7に供給することができる。このため、電池4aを加温する効果が大きく、電池4aを迅速に加温することができ、電池4aの充放電の効率性をさらに向上することができる。
(第9実施形態)
第9実施形態の給湯システムは、第7実施形態の給湯システムに対して、PCS6を廃止した変形例である。また、PCS6を備えていないことに伴い、PCS側配管35、切替弁13および切替弁15も廃止されている。図18は、本実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。本給湯システムは、PCS6を冷却する構成を備えていないことを除けば、第7実施形態の給湯システムと同様の作用効果を奏する。また、本給湯システムは、蓄電手段4Aをタンク3の側方に配置していないことを除けば、第4実施形態の給湯システムと同様の作用効果を奏する。
(第10実施形態)
第10実施形態の給湯システムは、第8実施形態の給湯システムに対して、PCS6を廃止した変形例である。また、PCS6を備えていないことに伴い、PCS側配管35、切替弁13および切替弁15も廃止されている。図19は、本実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。本給湯システムは、PCS6を冷却する構成を備えていないことを除けば、第8実施形態の給湯システムと同様の作用効果を奏する。また、本給湯システムは、蓄電手段4Aをタンク3の側方に配置していないことを除けば、第3実施形態の給湯システムと同様の作用効果を奏する。
(第11実施形態)
第11実施形態の給湯システムは、第9実施形態の給湯システムに対して、熱交換器7を廃止した変形例である。また、熱交換器7を備えないことに伴い、1次側流体と2次側流体との熱交換によって電池4aの温度調節を図るという方式を採用せず、タンク3内の水を直接蓄電手段の流路4bに流して電池4aを直接的に冷却および加温する方式を採用している。図20は、本実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。本給湯システムは、PCS6を冷却する構成を備えていないことを除けば、第9実施形態の給湯システムと同様の作用効果を奏する。また、本給湯システムは、蓄電手段4Aをタンク3の側方に配置していないことを除けば、第6実施形態の給湯システムと同様の作用効果を奏する。
(第12実施形態)
第12実施形態の給湯システムは、第10実施形態の給湯システムに対して、熱交換器7を廃止した変形例である。また、熱交換器7を備えないことに伴い、1次側流体と2次側流体との熱交換によって電池4aの温度調節を図るという方式を採用せず、タンク3内の水を直接蓄電手段の流路4bに流して電池4aを直接的に冷却および加温する方式を採用している。図21は、本実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。本給湯システムは、PCS6を冷却する構成を備えていないことを除けば、第10実施形態の給湯システムと同様の作用効果を奏する。また、本給湯システムは、蓄電手段4Aをタンク3の側方に配置していないことを除けば、第5実施形態の給湯システムと同様の作用効果を奏する。
(第13実施形態)
第13実施形態の給湯システムは、第1実施形態の給湯システムに対して、蓄電手段4等を通過した後であって熱交換器7に流入する前の2次側流体と、タンク3内に流入する前の1次側流体とを熱的に接触させる補助的熱交換手段を備えた変形例である。図22は、本実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。本給湯システムは、熱交換器39を備えていることを除けば、第1実施形態の給湯システムと同様の作用効果を奏する。
図22に示すように、この補助的熱交換手段は、切替弁11と切替弁12とを連絡する循環配管30の途中に設けられた1次側通路39aと、切替弁13と熱交換器7の2次側熱交換流路とを連絡する2次側配管34の途中に設けられた2次側通路39bと、を内部に含んでいる熱交換器39で構成される。そして、1次側通路39aを流れる1次側流体と2次側通路39bを流れる2次側流体との間で熱交換が行われるようになっている。
この構成により、2次側配管34内を循環する2次側流体の熱を熱交換器39でタンク3に流入する前の1次側流体に与えることができる。これにより、ヒートポンプユニット1による沸き上げ運転と蓄電手段4やPCS6といった電源部機能品の作動とが同時に行われている場合には、1次側流体は2次側流体との熱交換により温度上昇するため、本補助的熱交換手段はヒートポンプユニット1による沸き上げを補助することができる。これにより、目標沸き上げ温度を低く制御でき、沸き上げ運転の省エネルギー化が図れる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
例えば、ヒートポンプユニット1の回路を流れる作動冷媒は、二酸化炭素に限定されるものではなく、フロン等の他の冷媒であってもよい。
また、上記実施形態のヒートポンプユニット1は、冷媒の圧力が臨界圧力以上となる超臨界ヒートポンプサイクルによるものであるが、これに限定されるものではなく、冷媒の圧力が臨界圧力未満のヒートポンプサイクルによるものよい。
また、第1実施形態〜第6実施形態、および第13実施形態の各給湯システムにおいても、蓄電手段が、流路4bに対する流体の流入方向および流出方向が電池4a間の流路4bの伸長方向に沿う方向となるように配置される構成であってもよい。
また、上記各実施形態において、PCS6の加温制御および冷却制御は熱交換器7を用いて行う形態を説明しているが、この方式に限定するものではなく、例えば、図14、図15、図20および図21を用いて示す実施形態において蓄電手段4をPCS6に置き換えた方式であってもよい。つまり、タンク3内の水をPCS6の流路6aに流してPCS6を直接的に冷却および加温する方式を採用してもよい。
また、上記各実施の形態において、電池4aの温度が所定の温度範囲外となると、冷却または加温運転を行う形態を説明しているが、電池4aの充電を完了させるのに必要な時間、外気温度、電池4aの温度、缶体サーミスタ20のうち下方に配されるサーミスタで検出される温度のうち、少なくともいずれか1つから、電池4aを所定の温度範囲内とするのに必要な冷却もしくは加熱の運転時間を算出し、ヒートポンプユニット1の沸上げ給湯運転開始時間よりも当該算出された運転時間だけ前にずらして冷却もしくは加熱運転を開始させてもよい。
また、上記各実施の形態において、電池4aの温度を本給湯システム内を流れる水によって調節する形態を説明したが、ヒートポンプユニット1の蒸発器を通過した空気によって温度を調節する形態としてもよい。
第1実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。 第1実施形態の給湯システムにおいて、ヒートポンプユニット1による沸き上げ運転初期状態の流体の流れを示した模式図である。 目標温度に沸き上げられた温水をタンク3内に供給している沸き上げ運転状態における流体の流れを示した模式図である。 蓄電手段4を冷却する状態における流体の流れを示した模式図である。 蓄電手段4を加温する状態における流体の流れを示した模式図である。 PCS6を冷却する状態における流体の流れを示した模式図である。 蓄電手段4とPCS6の両方を同時に冷却するときの状態における流体の流れを示した模式図である。 第1実施形態の給湯システムにおいて、蓄電手段4の温度調節制御の一例を示すメインフローチャートである。 図8のメインフローチャートにおける温度調節運転のサブルーチンである。 第1実施形態の給湯システムにおいて、PCS6の冷却制御の一例を示すメインフローチャートである。 第2実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。 第3実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。 第4実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。 第5実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。 第6実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。 第7実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。 第8実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。 第9実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。 第10実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。 第11実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。 第12実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。 第13実施形態の給湯システムの構成を示した模式図である。
符号の説明
1…ヒートポンプユニット(加熱装置)
2…筐体
3…タンク
4…蓄電手段
4a…電池
6…パワーコンディショナーシステム(充放電制御手段)
7…熱交換器(温度調節手段、熱交換手段)
30…循環配管(1次側循環回路)
33…1次側配管(1次側循環回路)
34…2次側配管(2次側循環回路)
36…第1の温調用配管(タンク循環回路)
37…第2の温調用配管(タンク循環回路)
39…熱交換器

Claims (6)

  1. 給湯用水の供給に用いられる流体を加熱する加熱装置(1)と、
    前記加熱装置によって加熱された流体を貯えるタンク(3)と、
    充電および放電を行う複数の電池(4a)からなる蓄電手段(4)と、
    前記タンク内の流体を流通させることにより前記流体の有する熱量を移動させて前記電池の温度を調節する温度調節手段(7)と、
    を備え
    前記温度調節手段は、前記タンク内に貯えられた1次側流体が循環する1次側循環回路(30,33)と、前記蓄電手段を通過する2次側流体が循環する2次側循環回路(34)と、前記1次側流体と前記2次側流体とを熱交換させる熱交換手段(7)と、を備えることを特徴とする給湯システム。
  2. さらに、前記蓄電手段を通過した後であって前記熱交換手段に流入する前の前記2次側流体と、前記タンク内に流入する前の前記1次側流体とを熱的に接触させる熱交換器(39)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の給湯システム。
  3. 給湯用水の供給に用いられる流体を加熱する加熱装置(1)と、
    前記加熱装置によって加熱された流体を貯えるタンク(3)と、
    充電および放電を行う複数の電池(4a)からなる蓄電手段(4)と、
    前記タンク内の流体を流通させることにより前記流体の有する熱量を移動させて前記電池の温度を調節する温度調節手段(7)と、
    を備え
    前記温度調節手段は、前記タンク内の流体が前記蓄電手段を通過して循環するように設けられたタンク循環回路(36,37)を備え、前記タンク内の流体は前記タンク循環回路を循環して前記蓄電手段を直接冷却および加温することを特徴とする給湯システム。
  4. 前記タンク(3)および前記蓄電手段(4)は同一の筐体(2)内に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の給湯システム。
  5. さらに、前記蓄電手段の充放電を制御する充放電制御手段(6)を備え、
    前記温度調節手段は、前記タンク内の流体を流通させることにより前記流体の有する熱量を移動させて前記充放電制御手段の温度を調節することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の給湯システム。
  6. 前記タンク(3)および前記充放電制御手段(6)は同一の筐体(2)内に設けられていることを特徴とする請求項に記載の給湯システム。
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