図1は本発明の実施の形態のディスク収納型ディスク装置の全体構造を示す分解斜視図、図2は、駆動ユニットが介入位置に移動した状態を示す平面図、図3は、ディスクが支持体に装填された状態を示す平面図である。
図1に示すディスク収納型ディスク装置1は箱型の筐体2を有している。図1において、筐体2の基準方向は、図示Z1側が下側、Z2側が上側、X1側が左側、X2側が右側、Y1側が手前側、Y2側が奥側である。また、図示X1−X2方向が横方向、Y1−Y2方向が奥行き方向または前後方向である。
筐体2は、下側から上側に向けて、下部筐体3、中間筐体4および上部筐体5が順に重ねられて組み立てられている。下部筐体3は筐体2の底面6を有し、中間筐体4は、筐体2の前面7と右側面8を有しており、前面7にディスクDが挿入される挿入口23が開口している。上部筐体5は、筐体2の左側面9と後面10および天井面11を有している。
図1に示すように、下部筐体3の底面6の上面には第1の切換え機構12が設けられている。第1の切換え機構12には、図示しない切換えモータの動力によって図示Y1−Y2方向へ駆動されるラック部材30が設けられている。
下部筐体3では、第1の切換え機構12の上にユニット支持ベース13が設けられ、ユニット支持ベース13は、下部筐体3の底面6に設けられた複数のダンパー18によって弾性支持されている。ユニット支持ベース13には、図示Y2方向へ突出する規制軸13aと図示Y1方向へ突出する規制軸13b,13bが設けられている。
下部筐体3では、Y2側の側板の内側にロック部材54が設けられ、ロック部材54に制御穴56が形成されている。ユニット支持ベース13に設けられた規制軸13aは制御穴56内に挿入されている。下部筐体3のY1側の側板の内側にもロック部材(図示せず)が設けられ、このロック部材に2つの制御穴が形成されて、ユニット支持ベース13に設けられた規制軸13b,13bが前記2つの制御穴のそれぞれに挿入されている。
第1の切換え機構12では、ラック部材30の移動力が回動アーム35を介してロック切換えスライダ36に与えられる。ロック切換えスライダ36によって、ロック部材54および、Y1側の側板の内側に設けられた他のロック部材がX1方向またはX2方向へ移動させられる。
ユニット支持ベース13上には駆動ユニット14が設置されている。駆動ユニット14には、ディスクDの中心穴を保持してディスクDを回転駆動する回転駆動部82が設けられている。また、駆動ユニット14は光ヘッド83を有しており、光ヘッド83は、駆動ユニット14に搭載されたスレッド機構によって、回転駆動部82に接近する方向、及び回転駆動部82から離れる方向へ向けて移動する。このとき、光ヘッド83に設けられた対物レンズ83aが、回転駆動部82にクランプされたディスクDの記録面に沿って移動し、ディスクDに記録された情報を読み取ったり、ディスクDに情報を記録したりする。
駆動ユニット14は細長い駆動ベース81を有しており、ユニット支持ベース13には、図示Y2側の端部に垂直に立ち上がる支持軸80が設けられている。駆動ユニット14は、その駆動ベース81が支持軸80に支持されて、支持軸80を中心として水平方向へ回動できるようになっている。図1では、駆動ユニット14が、ディスクDの外周から離れた退避位置にあるが、この退避位置から矢印(a)方向へ回動すると、駆動ユニット14は、図2に示すように、回転駆動部82が下部筐体3のほぼ中心部へ移動して介入位置に設定される。
駆動ユニット14は、第1の切換え機構12によって、前記退避位置と前記介入位置との間を回動させられる。図1に示すように、第1の切換え機構12には、ラック部材30と共に図示Y1−Y2方向へ移動する切換えスライダ34が設けられ、切換えスライダ34に駆動ピン33が固定されている。ラック部材30が図示Y2方向へ移動していると、切換えスライダ34も図示Y2方向へ移動し、駆動ピン33によって、駆動ユニット14が、図1に示す退避位置へ回動させられて保持される。ラック部材30が図示Y1方向へ移動し、これと共に切換えスライダ34が図示Y1方向へ移動すると、駆動ピン33によって、駆動ユニット14が矢印(a)方向へ回動させられて図2に示す介入位置へ移動する。
図3に一点鎖線で示すように、回転駆動部82では、駆動ベース81の回動自由端側(図1のY1側)の上面にスピンドルモータMsが固定され、スピンドルモータMsのモータ軸に回転テーブル86が固定されている。図5に示すように、回転テーブル86には、ディスクDの下面Dbが設置される円盤状の支持面86aと、支持面86aの中心部から上方へ突出してディスクDの中心穴Da内に介入する凸部86bとが一体に形成されている。
回転テーブル86の凸部86b内には、回転テーブル86の回転中心に対して120度の角度配置で、クランプ部材として機能する複数のクランプ爪が設けられ、クランプ爪は、凸部86bの内部に退行した非クランプ姿勢と、凸部86bの周囲から外側へ突出したクランプ姿勢とに動作可能となっている。また、クランプ爪は前記クランプ姿勢方向に向けてばねで付勢されている。
ディスクDが回転テーブル86にクランプされると、ディスクDの下面Dbが回転テーブル86の支持面86aに圧接させられる。そして、回転テーブル86が回転駆動されると、ディスクDと支持面86aとの間に滑りが生じることはなく、ディスクDと回転テーブル86とが一体になって回転させられる。
下部筐体3内には、ラック部材30のY1方向への移動位置を検知する複数の検知スイッチが設けられている。いずれかの検知スイッチにより、ラック部材30が図1に示す位置へ移動して、駆動ユニット14が退避位置にあることを検知でき、他の検知スイッチにより、ラック部材30がY1方向の所定位置へ移動し、駆動ユニット14の介入位置への回動が完了したことを検知できる。
図1に示すように、中間筐体4の上部には、底面6と平行な機構ベース15が設けられ、機構ベース15の上に第2の切換え機構16が設けられている。
中間筐体4では、機構ベース15の下側で且つ前面7の内側に移送ユニット17が設けられている。
図2及び図3に示すように、移送ユニット17には1対の移送ローラ112,113が左右に分かれて設けられている。1対の移送ローラ112,113は単一のローラ軸114の外周に設けられている。移送ユニット17には、移送ローラ112,113と対向する合成樹脂製の挟持部材が固定されており、移送ローラ112,113は、ばねの力で前記挟持部材に圧接されている。挿入口23から挿入されたディスクDは1対の移送ローラ112,113と挟持部材とで挟持される。
図1に示すように、下部筐体3の底面には支持軸17aが垂直に固定されており、移送ユニット17のX1側の端部は、支持軸17aに回動自在に支持されている。図1では、移送ユニット17が前面7の内側に沿う待機位置にある。待機位置にある移送ユニット17は、筐体2内に収納されているディスクDの外周縁の外側に位置している。
図1に示すように、第2の切換え機構16には、円弧状の駆動部材37が設けられ、機構ベース15上に設けられた第2の移送モータM2(図示せず)の動力で、駆動部材37がその長手方向に向けて円弧軌跡で移動する。機構ベース15上には回動リンク38が回動自在に支持されている。駆動部材37がY2方向へ向けて移動すると、この駆動部材37の移動力によって、回動リンク38が反時計方向へ回動させられる。このときの回動リンク38の回動力によって、移送ユニット17が、支持軸17aを支点として(b)方向へ回動させられ、図2において破線で示す移送動作姿勢に移動させられる。
図1に示す下部筐体3内には、第1の移送モータM1(図示せず)が設けられている。支持軸17aには伝達歯車17bが回転自在に支持されており、第1の移送モータM1により伝達歯車17bが回転させられる。この伝達歯車17bの回転力は、移送ユニット17内のローラ軸に伝達されて、1対の移送ローラ112,113が回転駆動される。
図1に示すように、上部筐体5の、左側面9と後面10および天井面11で囲まれた領域がディスク収納領域20となっており、ディスク収納領域20には、複数の支持体21が、その厚み方向であるZ1−Z2方向に重なるように並べられて収納されている。この実施の形態では、支持体21が6枚設けられている。また、それぞれの支持体21は薄い金属板で形成されている。
上部筐体5には支持体選択手段22が設けられている。支持体選択手段22には、3本のスクリュー軸25A,25B,25Cが設けられており、それぞれのスクリュー軸25A,25B,25Cが、天井面11に回動自在に支持されている。図2および図3に示すように、複数の支持体21のそれぞれには、3箇所に合成樹脂製の軸受部26A,27A,28Aが固定されている。それぞれの支持体21の軸受部26Aはスクリュー軸25Aに摺動自在に挿通されている。そして、それぞれの支持体21の軸受部27Aはスクリュー軸25Bに、軸受部28Aはスクリュー軸25Cに、それぞれ摺動自在に挿通されている。また、スクリュー軸25A,25B,25Cのそれぞれの外周面には螺旋溝24が形成されており、それぞれの軸受部26A,27A,28Aにおいて内側に向けて形成された凸部がこの螺旋溝24に摺動自在に嵌合している。
図1に示すように、それぞれのスクリュー軸25A,25B,25Cでは、軸の上端部分と下端部分において、螺旋溝24が密なピッチで形成され、軸の中間部分で螺旋溝24が疎のピッチで形成されている。
図示しない選択モータによってスクリュー軸25A,25B,25Cが同期して回転駆動されると、螺旋溝24から、それぞれの軸受部26A,27A,28Aに設けられた前記凸部に対して、Z1方向への下降力またはZ2方向への上昇力が与えられて、それぞれの支持体21が図示Z1−Z2方向へ順番に移動して支持体21の選択動作が行われる。支持体21が螺旋溝24の疎のピッチの部分に位置しているとき、その支持体21は、ほぼ挿入口23と同じ高さの選択位置となり、この選択位置の支持体21と、その下に位置する他の支持体21との間に、駆動ユニット14が入り込める大きな隙間が形成される。
ディスクDは、直径が12cmであって、例えばCD(コンパクト・ディスク)、CD−ROM、DVD(ディジタル・バーサタイル・ディスク)などであり、中心穴Daを有している。
図2および図3に示すように、それぞれの支持体21には3個の保持部材26,27,28が設けられている。それぞれの保持部材26,27,28は合成樹脂製である。保持部材26は軸受部26Aの外周部に回動自在に支持され、保持部材27と保持部材28は、それぞれ軸受部27Aと28Aの外周部に回動自在に支持されている。保持部材26,27,28は、それぞれ支持体21の下面(図示Z1側の面)に設けられているが、図2および図3では、図示の都合上、支持体21を透視して保持部材26,27,28を実線で示している。
保持部材26と支持体21との間には、付勢部材として引っ張りコイルばね29aが掛けられており、保持部材26が反時計方向(γ2方向)へ回動付勢されている。支持体21にはストッパ(図示せず)が設けられ、保持部材26がγ2方向へ大きく回動しすぎないように規制されている。保持部材27は引っ張りコイルばね29bによって時計方向(γ4方向)へ付勢されており、支持体21に設けられたストッパ(図示せず)によって、γ4方向へ大きく回動しすぎないように規制されている。同様に、保持部材28は、引っ張りコイルばね29cによってγ4方向へ付勢されており、支持体21に設けられたストッパ(図示せず)によって、γ4方向へ大きく回動しすぎないように規制されている。
それぞれの保持部材26,27,28には、保持爪26b,27b,28bが一体に形成されている。保持爪26b,27b,28bは、支持体21の下面に間隔を空けて対向しており、支持体21の下面に供給されたディスクDの外周部が、支持体21の下面と、各保持爪26b,27b,28bとの間に保持される。保持部材26は、その基端部分が引っ張りコイルばね29aの付勢力で、ディスクDの外周縁に圧接させられ、保持部材27と保持部材28も、その基端部分が引っ張りコイルばね29b,29cの付勢力でディスクDの外周縁に圧接されている。そして、ディスクDの外周部が、それぞれの保持部材26,27,28と支持体21の下面との間に挟まれているとともに、ディスクの外周縁は、それぞれの保持部材26,27,28の付勢力により3方向から把持されている。
図2と図3に示すように、筐体2の左側面9の内側には保持解除部材403が設けられ、筐体2の後面10の内側には保持解除部材404が設けられている。いずれかの支持体21が、選択位置へ移動すると、選択位置に至った支持体21に設けられている保持部材26が、保持解除部材403の駆動爪403aに対向する。同時に、選択位置に至った支持体21の保持部材27が、保持解除部材404の駆動爪404aに対向し、選択位置に至った支持体21の保持部材28が、保持解除部材404の駆動爪404bに対向する。
図3では、保持解除部材403がY1方向に移動しており、保持解除部材404がX2方向へ移動しているため、保持解除部材403と404から、選択位置の支持体21に設けられた保持部材26,27,28に力が作用しておらず、引っ張りコイルばね29a,29b,29cの付勢力で、保持部材26,27,28でディスクDが保持されている。支持体21が選択位置に位置しているときに、保持解除部材403がY2方向へ移動すると、保持解除部材403の駆動爪403aによって保持部材26がγ1方向へ回動させられる。また、保持解除部材404がX1方向へ移動すると、保持解除部材404の駆動爪404a,404bによって、保持部材27と保持部材28がγ3方向へ回動させられる。そして、選択位置の支持体21の下面において、保持部材26,27,28がディスクDの外周縁から離れ、ディスクDの保持が解除される。
図2および図3に示すように、筐体2の左側面9と後面10との角部の内側には、選択位置にある支持体21にディスクDが保持されていることを検知する保持検知部180が設けられている。保持検知部180には光学検知素子181が設けられており、光学検知素子181は発光素子と受光素子とが対向して構成されている。光学検知素子181は、筐体2内に1つだけ設けられて筐体2に固定されており、選択位置に移動した支持体21の保持部材28のみが、この光学検知素子181に対向する。各支持体21に設けられているそれぞれの保持部材28には検知部28hが一体に突出形成されている。
支持体21が選択位置に移動すると、選択された支持体21に設けられた保持部材28の検知部28hが光学検知素子181に対向する。このとき、図2に示すように、選択位置に移動した支持体21にディスクDが保持されていない場合には、保持部材28が引っ張りコイルばね29cによってγ4方向へ大きく回動させられているため、検知部28hが光学検知素子181の発光素子と受光素子との間に介入し、発光素子からの検知光が検知部28hによって遮られて遮光状態となり、検知出力がOFFとなる。
また、図3に示すように、選択位置にある支持体21にディスクDが装填されているときには、ディスクDの外周縁で保持部材28が押され、保持部材28がγ3方向へ少し回動させられて保持位置となる。保持部材28が図3に示す保持位置になると、保持部材28と一体の検知部28hが光学検知素子181から抜け出て、発光素子からの検知光が通光状態となり、光学検知素子181の検知出力がONとなる。なお、本実施の形態では、光学検知素子181の検知出力がONのときが第1の出力状態であり、OFFのときが第2の出力状態である。
図3に示す、CPUを主体とする制御部203では、光学検知素子181の検知出力の切り換わりを監視することで、選択位置の支持体21にディスクDが位置決めされて保持されているディスク装填状態であるか、または選択位置の支持体21にディスクDが保持されていないかを認識できる。
図3に示すように、回転テーブル86を回転させるスピンドルモータMsは駆動部201で駆動され、保持検知部180の検知出力は検出部202で検出される。そして、駆動部201と検出部202は制御部203で制御される。また、駆動ユニット14の各移動位置を検出する検知スイッチや、クランプ部材のクランプ完了動作を検知する検出スイッチなども、検出部202で検出される。
次に、ディスク収納型ディスク装置1の動作を説明する。
以下では、筐体2の前面7の図示Y1側に位置する操作部やリモートコントローラを操作して、ディスク収納領域20内に位置している支持体21のうちの、ディスクDを保持していない空の支持体21を選択し、挿入口23から挿入されたディスクDを空の支持体21に供給して保持させる動作を説明する。
(支持体の選択動作)
前記操作により、ディスク収納領域20内の空の支持体21が指定されると、図1に示す第1の切換え機構12のラック部材30と切換えスライダ34がY2方向へ移動し、図3において破線で示されるように、駆動ユニット14が、筐体2の右側面8の内側に沿う退避位置に移動する。また、図1に示す第2の切換え機構16が動作し、駆動部材37がY1方向へ移動し、回動リンク38が時計方向へ回動させられて、図3に示すように、移送ユニット17が筐体2の前面7の内側に沿う待機位置に設定される。
上記のように、駆動ユニット14と移送ユニット17の双方が、支持体21に保持されているディスクDの外周縁から離れた位置にある状態で、支持体選択手段22が始動させられ、3個のスクリュー軸25A,25B,25Cが同期して回転させられる。そして、スクリュー軸25A,25B,25Cに形成された螺旋溝24によって、各支持体21が図示Z1−Z2方向へ移動させられ、前記操作で指定された空の支持体21が挿入口23とほぼ同じ高さの選択位置に移動して、支持体21の選択動作が終了する。
このとき、図2に示すように、選択位置に停止した支持体21がディスクDを保持していないため、この支持体21に設けられた保持部材28と一体の検知部28hが、保持検知部180に設けられた光学検知素子181の発光素子と受光素子との間に介入し、発光素子からの検知光が検知部28hによって遮られて遮光状態となり、光学検知素子181の検知出力がOFFとなる。制御部203は、光学検知素子181の検知出力がOFFになったことで、ディスクDを保持していない空の支持体21が選択位置で停止していることを認識できる。
また、支持体21が選択されているとき、図1に示すように、ロック切換えスライダ36はY2方向へ移動しており、ロック部材54がX2方向へ移動させられているため、このロック部材54に形成された制御穴56の対向規制部56aで、ユニット支持ベース13に設けられた規制軸13aが押し下げられて規制され、同様に、Y1側に設けられた他方のロック部材に形成された制御穴の対向規制部で、ユニット支持ベース13に設けられた規制軸13b,13bが押し下げられて規制されている。よって、ユニット支持ベース13が筐体2の底面6に向けて押し下げられ、ダンパー18,18,18が押しつぶされて、ユニット支持ベース13と共に駆動ユニット14が下降させられている。
空の支持体21が選択位置に移動して停止すると、制御部203から指令が与えられ、下部筐体3に設けられた切換えモータが始動して第1の切換え機構12が始動し、ラック部材30と切換えスライダ34がY1方向へ移動して、切換えスライダ34に固定されている駆動ピン33によって、駆動ユニット14が(a)方向へ回動させられ、図2に示す介入位置まで回動して停止する。このとき、前述のように、ユニット支持ベース13は筐体2の底面6に向けて押し下げられているため、回転駆動部82の回転テーブル86の凸部86bは、選択位置にある支持体21の下面よりもZ1側へ距離を空けて離れた位置にある。
前記のように、空の支持体21が選択位置へ移動して停止し、その後に駆動ユニット14が回動し、図2に示す介入位置に至って停止すると、図2に示すように、保持解除部材403がY2方向へ移動させられて、保持解除部材403の駆動爪403aによって、挿入口23に最も近い位置の保持部材26がγ1方向へ回動させられる。ただし、他の保持部材27と28は、γ4方向へ回動させられたままである。
さらに、挿入口23の内側に設けられた図示しないシャッタが開放させられ、挿入口23から筐体2内へディスクDを挿入することが可能になる。
(ディスク搬入動作)
挿入口23内のシャッタが開放された状態で、ディスクDが挿入口23から筐体2内に挿入されると、挿入口23の内側に位置する挿入検知手段によってディスクDの挿入が検知され、移送ユニット17が始動する。
まず、図1に示す下部筐体3の内部に設けられた第1の移送モータM1(図示せず)が始動し、第1の移送モータM1で伝達歯車17bが回転させられる。この伝達歯車17bの回転力が、移送ユニット17内のローラ軸114に伝達されて、移送ローラ112,113がディスク搬入方向へ回転駆動される。挿入口23から挿入されたディスクDは、移送ユニット17内に設けられた低摩擦材料の摺動パッドと、移送ローラ112,113とで挟まれ、移送ローラ112,113の回転力により筐体2の内部に向けて送り込まれる。
ディスクDが図2に示す位置まで送り込まれると、第2の切換え機構16に設けられた第2の移動モータM2(図示せず)が始動し、図1に示す円弧状の駆動部材37がY2方向へ移動させられ、回動リンク38が反時計方向へ回動させられる。このときの回動リンク38の回動力によって、移送ユニット17が、支持軸17aを支点として(b)方向へ回動させられ、図2において破線で示す移送動作姿勢に停止させられる。この間、第1の移送モータM1は動作し続け、ディスクDは、移送ローラ112,113の回転力と、移送ユニット17の(b)方向への回動動作の双方によって、支持体21の下面に向けて移動させられる。このとき、ディスクDは、選択位置にある支持体21の下面と、回転駆動部82の上端との間の隙間内を通過して、支持体21の下面に移動させられる。
移送ユニット17において移送ローラ112,113と摺動パッドとで挟持されているディスクDが、選択位置にある支持体21の下面に供給されると、ディスクDの外周部が、支持体21の下面と保持部材27の保持爪27bとの間に挟まれ、且つ、支持体21の下面と保持部材28の保持爪28bとの間に挟まれる。さらに、ディスクDの外周縁によって、保持部材28がγ3方向へ押されて回動させられ、保持部材28に設けられた検知部28hが光学検知素子181から抜け出て、光学検知素子181の検知出力がONになる。
制御部203では、挿入口23からディスクDが挿入されたことが検知されたときを計測の開始時とし、それから所定の時間以内に、光学検知素子181の検知出力がONになれば、ディスクDが、選択位置の支持体21の下面に設置されたものと判断する。そして、光学検知素子181がONになったときに、第1の移送モータM1を停止し、移送ローラ112,113の回転を停止させる。よって、ディスクDは、選択位置の支持体21の下面に供給された状態で、且つ図2において破線で示す移送動作位置で停止している移送ユニット17の移送ローラ112,113と摺動パッドとで挟持された状態で停止する。
なお、挿入口23へディスクDが挿入されたことが検知されてから所定の時間以内に光学検知素子181がONにならなかったときには、ディスクDが空の支持体21の下面に正常に搬入されなかったと判断し、第1の移送モータM1を逆転させて、移送ローラ112,113をディスク搬出方向へ回転させ、さらに第2の移送モータM2を始動して、移送ユニット17を時計方向へ回動させて図2において実線で示す待機位置まで移動させ、ディスクDを挿入口23から排出させる動作を行う。
(回転駆動部へのディスクの受け渡し動作)
光学検知素子181がONになり、挿入されたディスクDが選択位置の支持体21の下面に供給された後に、ディスクDの形状が正常か否かの検査が行われる。この検査のために、支持体21の下面に供給されているディスクDが、駆動ユニット14の回転駆動部82に設けられた回転テーブル86に受け渡される。
この受け渡し動作では、まず、図1に示す第1の切換え機構12が始動し、ラック部材30と切換えスライダ34がY1方向へ移動し、さらに回動アーム35を介してロック切換えスライダ36がY1方向へ移動させられる。よって、下部筐体3のY2側に設けられているロック部材54がX1方向へ移動させられ、ユニット支持ベース13に設けられている規制軸13aが、ロック部材54に形成された制御穴56の受け渡し規制部56bに案内されて、規制軸13aがZ2方向へ持ち上げられて保持される。同様に、下部筐体3のY1方向に設けられた他方のロック部材の受け渡し規制部によって、規制軸13b,13bが持ち上げられて保持される。
その結果、それぞれのダンパー18がZ2方向へ弾性的に伸びてユニット支持ベース13がZ2方向へ持ち上げられ、駆動ユニット14が一緒に上昇して、回転駆動部82の回転テーブル86に設けられた凸部86bが、選択位置の支持体21の下面に位置しているディスクDの中心穴Da内に入り込む。さらに、第1の切換え機構12が始動し、ラック部材30と切換えスライダ34がY1方向へ移動すると、その移動力が駆動ユニット14内のクランプ機構に伝達され、回転テーブル86の凸部86bの外周からクランプ爪が突出して、支持体21の下面に位置するディスクDの中心穴Daが、駆動ユニット14の回転駆動部82にクランプされる。
その後に、図1に示す第2の切換え機構16が動作し、移送ユニット17が、図2に示す破線の姿勢から時計方向へ回動して、実線で示す待機位置へ復帰する。このとき、移送ローラ112,113は、ディスクDを搬入したときと同じ方向へ回転させる。移送ローラ112,113がディスクDの面で転動しながら、移送ユニット17が待機位置へ復帰し、移送ローラ112,113がディスクDから離れる。
さらに、図3に示す保持解除部材404がX1方向へ移動して、保持部材27と保持部材28がγ3方向へ回動させられる。前述のように、ディスクDが支持体21の下面に供給されるときに、保持部材26が予めγ1方向へ回動させられているため、回転駆動部82にクランプされているディスクDの外周部から、全ての保持部材26,27,28の保持爪26b,27b,28bが外れる。
その後、第1の切換え機構12が動作し、ラック部材30と切換えスライダ34がY1方向へ移動すると、その移動力が、回動アーム35を介してロック切換えスライダ36に与えられ、ロック切換えスライダ36がY1方向へ移動して、ロック部材54がさらにX1方向へ移動させられる。よって、ユニット支持ベース13に設けられた規制軸13aが、ロック部材54に設けられた制御穴56の駆動逃げ部56c内に位置し、また規制軸13b,13bが、Y1側に設けられた他のロック部材に形成された制御穴の駆動逃げ部内に位置する。よって、ユニット支持ベース13はダンパー18で弾性支持される。このとき、回転駆動部82にクランプされたディスクDが、選択位置の支持体21の下面から下方へやや離れる。
(第1の検査動作)
図4は、ディスクの外周部の形状を検査する第1の検査動作F1のフローチャートを示している。以下のフローチャートの説明では、それぞれのステップを「S」で示している。なお、このフローチャートの各ステップは、図3に示す制御部203内でプログラムとして実行される。
第1の検査動作F1では、ステップS101において、制御部203の制御動作により、駆動ユニット14のスレッド機構が始動させられ、光ヘッド83がディスクDの外周部に向かって移動させられる。図5に示すように、光ヘッド83の対物レンズ83aが、ディスクDにおいて検知光を反射できる情報記録面の最外周端に対向したとき(S102)、光ヘッド83の位置が外周部となり、S103において光ヘッド83の移動が停止させられる。
駆動ユニット14の構造として、対物レンズ83aが情報記録面の最外周端に対向したときに、光ヘッド83がその移動範囲の終端に至るものである場合は、光ヘッド83を移動範囲の終端までに移動し、それ以上はスレッド機構が動かなくなったときにS103の光ヘッドの停止位置となる。あるいは、駆動ユニット14に、光ヘッド83の移動位置を検知する検知手段が設けられ、この検知手段により、光ヘッド83が、その対物レンズ83aが情報記録面の最外周端に至ったことが検知されたときに、S103において、光ヘッドの移動を停止させてもよい。
S104では、図3に示す駆動部201によってスピンドルモータMsが駆動され、回転テーブル86にクランプされたディスクDが回転させられる。このときの回転テーブル86の回転速度は、情報を再生するときの回転速度よりも遅い速度で、回転テーブル86を回転させて、ディスクDの外周部の検査を行う。
S105では、光ヘッド83に設けられた半導体レーザなどの発光素子から検知光であるレーザ光を発光させ、対物レンズ83aでディスクDの情報記録面の最外周端にレーザ光を照射する。情報記録面からの反射戻り光は、対物レンズ38aで補足され、光ヘッド83内のホトトランジスタなどの受光素子で反射戻り光が検知される。S106では、ディスクDの外周部の全周において、反射戻り光を検知できたか否かを監視する。
ここで、光ヘッド83の内部には、フォーカスサーボ機構が設けられている。このフォーカスサーボ機構では、光ヘッド83内の固定部と、対物レンズ83aを保持した可動部との、一方の側に磁石が設けられ他方の側にコイルが設けられている。このフォーカスサーボ機構により、対物レンズ83aが、その光軸方向へ微駆動される。また、前記受光素子で受光した反射戻り光の受光パターンが識別されて、対物レンズ83aから与えられるレーザ光の焦点が情報記録面に一致しているか否か検出される。この検出出力がフィードバックされ、フォーカスサーボ機構が動作させられて、対物レンズ83aから与えられるレーザ光が情報記録面に常に合焦するように制御される。
S105とS106では、前記フォーカスサーボ機構を動作させ、レーザ光を情報記録面に合焦させた状態で、受光素子で反射戻り光を受光する。第1の検査動作F1は、ディスクDの外周部に欠損があるか否か、または外周部が円形であるか否かを検査するので、フォーカスサーボ機構を動作させず、ディスクDの情報記録面に、合焦状態であるか否かにかかわらずレーザ光を照射し、その反射戻り光を受光素子で検知してもよい。しかし、フォーカスサーボ機構を動作させ、情報記録面にレーザ光を合焦させることで、ディスクDの外周部に欠損部があるか否かなどを正確に検知できるようになる。
図4のS107において、ディスクDの外周部の全周から検知光の反射戻り光が得られているときは、外周縁が円形で欠損部の無い正常なディスクであると判断し、S108でスピンドルモータMsを停止させる。また、S109で、光ヘッド83からのレーザ光の照射を停止する。そして、S110へ移行し、回転テーブル86に保持されているディスクDを選択位置の支持体21に受け渡してディスクDを収納する動作に移行する。
S106において、ディスクDの外周部のいずれかの箇所に、検知光の反射戻り光が得られない箇所がある場合は、S111で、ディスクの外形は異常であると判断し、S112でスピンドルモータMsを停止させ、S113で光ヘッド83からの発光を停止させ、第2の検査動作F2に移行する。
(ディスク収納動作)
図4のS110でのディスク収納動作は次のようにして行われる。
このディスク収納動作では、第1の切換え機構12が動作して、ラック部材30がY2方向へ移動させられ、回動アーム35が時計方向へ回動させられて、ロック切換えスライダ36がY2方向へ移動させられる。
このとき、ロック部材54がX2方向へその全移動範囲のほぼ半分の距離だけ移動させられ、その時点で前記モータが停止する。よって、規制軸13aが、ロック部材54に形成された制御穴56の受け渡し規制部56bに保持されて、また規制軸13b,13bが、Y1側に位置する他のロック部材の受け渡し規制部で保持されて、ユニット支持ベース13と駆動ユニット14が持ち上げられて受け渡し位置へ移動する。そして、回転テーブル86にクランプされているディスクDが、選択位置にある支持体21の下面に押し付けられる。
その後、図3に示す保持解除部材403がY1方向へ移動し、保持解除部材404がX2方向へ移動して、ディスクDの保持部材26,27,28による拘束が解除される。このとき、引っ張りコイルばね29a,29bの弾性力により、保持部材26がγ2方向へ付勢され、保持部材27がγ4方向へ付勢されるため、この保持部材26と保持部材27とでディスクDが挟持される。また、拘束が解除された保持部材28は、引っ張りコイルばね29cによってγ4方向へ回動させられるが、この保持部材28がディスクDの外周面に当たるために、γ4方向へ大きく回動することがなく、保持部材28の検知部28hが光学検知素子181から抜け出た状態であり、光学検知素子181の検知出力はONとなる。
さらに、ラック部材30がY2方向へ移動させられ、切換えスライダ34がY2方向へ移動させられて、クランプ機構が解除状態に動作し、クランプ爪が回転テーブル86の凸部86b内に退行して、ディスクDのクランプが解除される。
次に、第1の切換え機構12のラック部材30がY2方向へ移動させられ、ロック切換えスライダ36がY2方向へ移動させられ、ロック部材54がX2方向へ動作させられ、規制軸13aがロック部材54の対向規制部56aで下降させられて保持され、他のロック部材の対向規制部で規制軸13b,13bが下降させられて保持される。よって、駆動ユニット14は支持体21に収納されたディスクDの下面Dbから下方へ離れた、図2に示す介入位置となる。
さらに、ラック部材30がY2方向へ移動させられ、切換えスライダ34がY2方向へ移動させられて、駆動ユニット14が反時計方向((a)方向と逆方向)へ回動させられ、図3において破線で示す退避位置へ移動し、駆動ユニット14が支持体21に保持されているディスクDの外周縁から離れる。
よって、支持体選択手段22が動作し、スクリュー軸25A,25B,25Cが回転させられ、選択位置に有った支持体21が、正常なディスクDを保持してディスク収納領域20内に収納される。
(第2の検査動作)
図4の第1の検査動作F1において、正常なディスクと判断されない場合は、図6の第2の検査動作F2に移行する。
図4のS112でスピンドルモータMsが停止した後に、図6のS201に移行し、駆動ユニット14のスピンドルモータMsを始動し、回転テーブル86を回転させる。
スピンドルモータMsには周波数検知器(FG)が設けられている。この周波数検知器では、モータのロータに回転方向へ交互に着磁された磁極が設けられ、ステータ側に前記磁極に対向するジグザグパターンの検出パターンが設けられている。この実施の形態では、ロータの1回転でのFG出力が18パルスである。図3に示すように、ディスクDの外周部のうちの保持部材28が当たる部分d1と、保持部材27が当たる部分d2との角度θ1はほぼ80度である。そのため、図6のS202では、FGパルスを4パルスだけカウントできたら、S203に移行し、スピンドルモータMsにブレーキを掛けて停止させる。これにより、図3に示す、ディスクDの外周部のd2部分が保持部材28に対向できる位置に至る。
S203でスピンドルモータMsが停止した後に、図1に示す第1の切換え機構12が動作させられ、ロック切換えスライダ36がY1方向へ移動させられ、ロック部材54がX1方向へ移動させられて、ユニット支持ベース13が再び持ち上げられる。回転テーブル86に保持されているディスクDは、選択位置に停止している支持体21の下面に設置される。そして、図3に示す保持解除部材404がX2方向へ移動させられ、保持解除部材404による保持部材27と保持部材28への拘束が解除される。保持部材27は引っ張りコイルばね29bの付勢力でγ4方向へ回動させられるとともに、保持部材28が引っ張りコイルばね29cの付勢力によりγ4方向へ回転させられる。
S204では光学検知素子181の出力を確認する。ディスクDの外周部のd2部分が損傷していなければ、またはこのd2部分が、正常なディスクの円形の外周縁上に位置していれば、保持部材28がディスクDの外周部のd2部分の外周縁に当たって、保持部材28がγ4方向へ大きく回動することはない。よって、光学検知素子181は通光状態であり、その出力はONである。つまり、ディスクDを図3の位置から角度θ1だけ回転させた後に、駆動ユニット14を上昇させ回転テーブル86に保持されているディスクDを支持体21の下面に押し付け、保持部材28の拘束を解除して光学検知素子181の出力を監視することにより、外周部のd2部分が正常な形状であるか否かを確認できる。
もし、このときに、光学検知素子181の出力がOFFになったら、S205において、ディスクDの外周部のd2部分に大きな損傷があると判断し、S206においてディスクの収納は不可と判定する。
ディスクDの外周部分のd2部分が正常であると判断すると、図6のS208に移行し、スピンドルモータMsを再び始動し、回転テーブル86を回転させて、ディスクDの外周部のd3部分を保持部材28に対向する位置に移動させる。d3部分がその位置に至ったらスピンドルモータMsを停止させる。保持部材27の基端部がディスクDの外周縁に当たる位置と、保持部材26の基端部がディスクDの外周縁に当たる位置との角度θ2はほぼ200度であるため、S209ではFGパルスを10パルスだけカウントしたときに、S210に移行し、スピンドルモータMsにブレーキを掛けて回転テーブル86を停止させる。
このときのディスクDの回転動作としては、ディスクDが支持体21の下面に押し付けられ、且つ保持部材27と保持部材28が引っ張りコイルばね29b,29cの弾性力でディスクDの外周縁に圧接させられたままの状態で、スピンドルモータMsを回転させる。または、保持解除部材404をX1方向へ移動させ、保持部材27と保持部材28とをディスクDの外周縁から離した状態で、スピンドルモータMsを回転させ、支持体21の下面に接触しているディスクDをθ2だけ回転させる。その後に、保持解除部材404をX2方向へ移動させて、保持部材27と保持部材28をディスクDの外周縁に圧接させる。
あるいは、保持解除部材404をX1方向へ移動させ、保持部材27と保持部材28とをディスクDの外周縁から離し、さらに図1に示す第1の切換え機構12を動作させ、ロック部材54によりユニット支持ベース13と駆動ユニット14をZ1方向へ下降させ、回転テーブル86に保持されているディスクDを選択位置の支持体21の下面から離してから、スピンドルモータMsを始動して回転テーブル86を回転させる。そして、回転テーブル86とディスクDが角度θ2だけ回転した後に、駆動ユニット14をZ1方向へ上昇させ、ディスクDを支持体21の下面に押し付けてから、保持解除部材404をX2方向へ移動させて、保持部材27と保持部材28の拘束を解除してもよい。
ディスクDをθ2だけ回転させ、部分d3が保持部材28に対向する位置へ移動させて、保持解除部材404による保持部材28の保持を解除させた後に、S211において光学検知素子181の出力を確認する。光学検知素子181がONであれば、ディスクDの外周部のd3部分が正常な形状であると判断される。このときに、光学検知素子181がOFFになった場合には、S205に移行してd3部分が損傷しているなど正常な形状ではないと判断し、S206において、このディスクDを支持体21に収納するのは不可であると判断する。
S211において、光学検知素子181がONのときには、S212に移行して、再びスピンドルモータMsを始動し、回転テーブル86とともにディスクDを回転させる。このとき、S213では、FGパルスを4パルスだけカウントしたらS214に移行しスピンドルモータMsを停止させる。これにより、図3に示すように、ディスクDの外周部分のd1部分が保持部材28に対向する。
このときの、ディスクDの回転は、ディスクDを支持体21の下面に押し付け且つ保持部材27,28をディスクの外周縁に圧接させたまま行ってもよいし、ディスクDを支持体21の下面に押し付け、保持部材27,28をディスクDの外周縁から離して行ってもよい。あるいは、ディスクDを支持体21の下面から離してディスクDを回転させてもよい。
S215では、ディスクDの外周部のd1部分が保持部材28に対向し、保持解除部材404による保持部材28の拘束が解除されたときの、光学検知素子181の検知出力を監視する。光学検知素子181の出力がONであれば、ディスクDの外周部のd1部分の形状が正常である。光学検知素子181の出力がOFFになったら、S205に移行してディスクの外形が異常であると判断し、S206に移行してディスクDの収納を不可と判断する。
S215の時点で、ディスクDの外周部のd1部分とd2部分およびd3部分の全てが正常であると判断されると、保持部材28でd1部分を正常に保持でき、保持部材27でd2部分を正常に保持でき、保持部材26でd3部分を正常に保持できる。よって、S217に移行し、図4に示すS110と同様にディスクDを支持体21の下面に保持させて、ディスクDをディスク収納領域20に収納させる。
図6のS206において、ディスクの収納が不可と判断されたら、S207において、操作部の表示装置にディスクの収納が不可であることを表示する。そして、検査後のディスクDは、回転駆動して再生動作などを可能とし、あるいは挿入口23からの排出を可能とするが、ディスク収納領域20内には収納させない。
なお、ディスク収納領域20内に収納されている他の支持体21を選択して、選択された支持体21に保持されているディスクDを回転テーブル86にクランプして再生動作などを行った後、このディスクDを再び支持体21に保持させて収納するときに、前記検査動作を行うことが好ましい。ただし、この場合の検査は第2の検査動作F2のみ行うことで、ディスクDの外周部の損傷の無い部分を保持部材26,27,28で保持させることができる。
また、ディスクDが挿入口23から挿入されて回転テーブル86にクランプされ、前記検査動作の後に、このディスクDが支持体21に受け渡されたときに、どの支持体21に保持されているディスクが第1の検査動作で外形異常と判断されたかを、制御部203内のメモリに記憶させておき、その後に、ディスクを選択して再生動作などを行った後に、第1の検査動作F1で外形異常と判断されたディスクDのみに対して第2の検査動作F2を行って、その後に支持体21に受け渡してもよい。