JP4990212B2 - 建設機械の電気・油圧駆動装置 - Google Patents

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本発明は、俯仰動作する可動部材を備えたフロント構造を有し、電気駆動システムと油圧駆動システムとを備えたハイブリッド式の建設機械における電気・油圧駆動装置に関するものである。
建設機械として、例えば油圧ショベルは、動力源としてエンジンを搭載するのが一般的であるが、近年においては、蓄電装置を備え、この蓄電装置からの電気エネルギにより油圧ショベルを構成する各部のうちの一部を駆動する構成としたハイブリッド式の油圧ショベルが開発されている。ここで、ハイブリッド式の油圧ショベルに搭載されている蓄電装置への蓄電は、外部電源から供給される構成としたものや、機械に発電機が搭載されて、この発電機を駆動することによって、電力を発生させて、蓄電装置に蓄電させるようにしたものが考えられる。
油圧ショベルは、一般的に、クローラ式の下部走行体に旋回装置を介して上部旋回体を設置する構成としており、この上部旋回体には、運転室と共にフロント構造が装着される。また、上部旋回体には建屋が設けられており、エンジンや蓄電装置,コントロールバルブや作動油タンク,燃料タンク等と共に発電機等の機器類がこの建屋に設けられている。フロント構造は、油圧ショベルにあっては、掘削作業手段から構成され、上部旋回体のフレームに俯仰動作可能に設置したブームと、このブームの先端に回動可能に連結したアームとを有し、アームの先端には土砂の掘削を行うバケットからなるフロントアタッチメントが装着される。
油圧ショベルの走行は走行モータにより行われ、また上部旋回体の旋回は旋回モータにより駆動される。さらに、フロント構造である掘削作業手段を構成するブーム,アーム及びバケットは油圧シリンダにより駆動される。これらが油圧ショベルにおけるアクチュエータであるが、このうちモータは油圧モータと電動モータとがある。そして、運転室内には操作レバー等の操作手段が所定数だけ設けられており、オペレータはこれら操作手段を操作することによって、走行,旋回及びフロント構造の作動を制御するようにしている。
ブームは掘削作業手段全体の荷重を支承するものであり、作業時には俯仰動作が行われる。ブームを仰動させた状態から俯動動作を行う際には、必ず位置エネルギがブーム用油圧シリンダに作用する。通常は、この位置エネルギにより油圧シリンダの縮小方向への加圧力が作用することになり、その結果、ブームの俯動動作時にはこの油圧シリンダからの戻り側の油路に高圧が作用する。この圧力、つまり位置エネルギを電気エネルギに変換して蓄電する、所謂回生機構を設ける構成としたものが、従来から知られている。この回生機構は、前述した戻り側となる油路に油圧モータを接続すると共に、この油圧モータに発電機を接続する構成としている。これによって、高圧の戻り油が流れる際に、発電機を駆動することによって、電力を回生して蓄電装置に蓄電できる。このように、油圧アクチュエータからの戻り油のエネルギを電力として回生する構成としたものが、特許文献1に開示されている。
この特許文献1の構成では、油圧ポンプからの吐出油によりアクチュエータが駆動されるものであり、この油圧ポンプはエンジンにより駆動されるが、油圧ポンプの吸収トルクがエンジンの出力トルクより大きいときには、電動機により不足トルク分を補うようにしている。また、フロント構造におけるブームはブームシリンダにより俯仰動作するが、ブームが上がっているときには、位置エネルギが蓄積されている。従って、ブーム下げ動作、つまり俯動動作時には、ブームシリンダが縮小動作するが、このブームシリンダの縮小動作時には戻り油が高圧になることから、戻り油の油路にポンプモータと、このポンプモータに接続した発電機とを設け、発電機により前述した位置エネルギを電気エネルギとして回生し、蓄電装置に蓄電するようにしている。
特開2003430012号公報
前述したように、ブームの俯動動作時には、位置エネルギが作用しており、戻り油の油路は高圧になることから、この位置エネルギを電力として回生することは可能である。そして、このエネルギの回生を行うと、その分だけブームの俯動動作に対する負荷が大きくなり、速度が低下することになる。特に、フロント構造の位置や姿勢によっては、またブームに作用する荷重によっては、つまりブームの現在の状況によっては、常にエネルギ回生動作を伴わせるのは好ましくないことがある。
作業効率を低下させずに十分エネルギ回生機能を発揮できることもあるが、ブームの位置や状態等によっては、エネルギの回生を行ったのでは、ブームに動作遅れが生じて、作業効率が低下することがあり、またオペレータの作業時の実感に対する違和感が生じ、操作に混乱を生じさせる可能性もある。例えば、ブームを高速で下げるために、操作手段の操作量を大きくしたとしても、ブームが意図した速度で動かない場合があり、また本来であれば、バケットにおける土砂の収容量に応じてブームの動作速度が変化するが、この土砂の収容量とブームの動作速度との間に十分な対応関係が得られないこともある。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、操作手段の操作性をオペレータの意図した通りに保つようになし、しかも効率的な電力回生を可能にすることにある。
前述した目的を達成するために、本発明は、操作手段により制御されて、油圧シリンダを駆動することにより俯仰動作する可動部材を備えたフロント構造を有し、前記油圧シリンダからの戻り油の油路に油圧モータを設け、この油圧モータの出力軸に発電機を接続し、少なくとも前記可動部材の俯動動作時に、前記油圧シリンダからの戻り油により前記油圧モータを回転駆動して、前記発電機により発電して蓄電装置に蓄電可能とした建設機械において、前記操作手段の操作時に、前記発電機に対して、前記油圧モータで駆動して発電作用させるか、または電動機として機能させて前記油圧モータを駆動するかの指令を与える制御手段を備え前記発電機または前記油圧モータに回転数検出手段を接続し、前記制御手段には前記操作手段の操作量に応じた前記発電機の目標回転数が設定されており、前記回転数検出手段で実測した回転数が入力されて、この実測回転数と目標回転数とを比較し、実測回転数が目標回転数より大きいときには、前記発電機を前記油圧モータにより駆動して発電を行い、実測回転数が目標回転数より小さいときには、前記油圧モータ前記発電機により駆動するように制御する構成としたことをその特徴とするものである。また、本発明は、操作手段により制御されて、油圧シリンダを駆動することにより俯仰動作する可動部材を備えたフロント構造を有し、前記油圧シリンダからの戻り油の油路に油圧モータを設け、この油圧モータの出力軸に発電機を接続し、少なくとも前記可動部材の俯動動作時に、前記油圧シリンダからの戻り油により前記油圧モータを回転駆動して、前記発電機により発電して蓄電装置に蓄電可能とした建設機械において、前記操作手段の操作時に、前記発電機に対して、前記油圧モータで駆動して発電作用させるか、または電動機として機能させて前記油圧モータを駆動するかの指令を与える制御手段を備え、前記発電機または前記油圧モータに回転数検出手段を設け、また前記油路に圧力センサを設け、前記制御手段には前記操作手段の操作量に応じた前記発電機の目標回転数と目標圧力とが設定されており、前記回転数検出手段による実測回転数と目標回転数とから速度偏差に基づく減圧比を求めて、前記目標圧力をこの減圧比で補正した補正目標圧力を演算し、この補正目標圧力値と前記圧力センサで検出した実測圧力値とを比較するようにし、実測圧力値が補正目標圧力値より高いときには、前記発電機が電動機となるようにして前記油圧モータを駆動し、実測圧力値が補正目標圧力値より低いときには、前記発電機を前記油圧モータにより駆動して発電を行うように制御する構成としたことを特徴とするものである。

建設機械として、例えば油圧ショベルの場合には、フロント構造として掘削作業手段が設けられる。この掘削作業手段はブーム,アーム及びバケットから構成されるものであって、ブームは上部旋回体に俯仰動作可能に設置されている。従って、ブームの俯動動作時には、このブームを駆動する油圧シリンダに位置エネルギが必ず作用している。このために、ブームにおける位置エネルギを電気エネルギとして回生することができる。勿論、これ以外の各部材に対しては、位置エネルギなり、慣性エネルギなりが作用しており、これらのエネルギを電気エネルギとして回収するように構成することもできる。このために蓄電装置に発電機を接続し、この発電機は油圧シリンダからの戻り油で駆動される油圧モータにより回転駆動する構成とする。
ここで、油圧モータで発電機が駆動される場合には、本来の発電作用を行って、蓄電装置に蓄電することができる。このときには、発電により消費したエネルギ分だけフロント構造における可動部材が減速する。逆に、蓄電装置からの電力を発電機に供給して回転駆動することによって、電動機として機能させることもできる。このときには可動部材を増速することになる。操作手段の操作時に、その操作量に応じて、油圧モータで発電機を駆動して発電させるか、電動機として機能させて、油圧モータを駆動して増速させるかを決定するために、制御手段が設けられている。この制御手段による制御は、速度制御とすることができ、またトルク制御を行うようにすることも可能である。
速度制御を行う場合には、発電機に回転数検出手段を接続する。なお、回転数検出手段は発電機ではなく、油圧モータに設けるようにしても良い。そして、制御手段には操作手段の操作量に応じた発電機の目標回転数を設定しておく。例えば、制御手段に操作信号に基づく目標回転数の変化を示すテーブルの形式等で記録しておく。そして、可動手段の操作を行ったときに、前述した回転数検出手段で実測した回転数を制御手段に入力して、この実測回転数と目標回転数とを比較する。比較の結果、実測回転数が目標回転数より大きいときには、発電機を油圧モータにより駆動して発電を行い、実測回転数が目標回転数より小さいときには、油圧モータを発電機により駆動するように制御する。
一方、トルク制御を行う場合には、発電機または油圧モータに回転数検出手段を設け、また戻り側の油路に圧力センサを設ける。そして、制御手段には操作手段の操作量に応じた発電機の目標回転数と目標圧力とを設定しておく。まず、回転数検出手段による実測回転数と目標回転数とから速度偏差に基づく減圧比を求めて、目標圧力をこの減圧比で補正した補正目標圧力を演算により求める。そして、この補正目標圧力値と圧力センサで検出した実測圧力値とを比較して、実測圧力値が補正目標圧力値より高いときには、発電機を電動機としての機能を発揮させて、油圧モータを駆動して発電を行い、実測圧力値が補正目標圧力値より低いときには、発電機を油圧モータにより駆動して発電を行うように制御する。
操作手段を操作して可動部材を作動させたときに、その操作時の態様に応じて良好な操作性が得られ、しかもこの可動部材の操作における操作性に影響を与えない範囲で最大限に電力回生を行うことができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1に建設機械の一例として、油圧ショベルを示す。油圧ショベルは、クローラ式走行手段を左右に設けた下部走行体1を有し、この下部走行体1上には旋回装置2を介して上部旋回体3が設置されている。上部旋回体3には、フロント構造としての掘削作業機4が装着されており、また運転室5及び建屋6が設けられている。掘削作業機4は、上部旋回体3のフレームに俯仰動作可能に設けたブーム7と、ブーム7に回動可能に連結して設けたアーム8と、このアーム8の先端に設けたバケット9とから構成されている。
図2に示したように、左右のクローラ式走行手段はそれぞれ油圧モータ10,11により駆動されるものであり、また旋回装置2の駆動もモータにより行われるが、図2の構成では、旋回用のモータは油圧モータではなく、電動機12で構成している。なお、旋回駆動も油圧モータから構成することもできる。ブーム7はブームシリンダ13で、またアーム8はアームシリンダ14で、さらにバケット9はバケットシリンダ15により駆動されるものである。ここで、各シリンダ13〜15は油圧シリンダである。これら油圧モータ10,11及び電動機12、さらにブームシリンダ13〜15は、それぞれの可動部材である掘削作業機4を駆動するアクチュエータである。
また、図示した油圧ショベルは、動力源としてエンジン16と電動機12とを備えたハイブリッド式のものであり、電動機12に電力を供給するために、蓄電装置、つまりバッテリ17が設けられている。エンジン16は油圧ポンプ18を駆動するものであり、油圧ポンプ18から供給される圧油により走行用の油圧モータ10,11及びブームシリンダ13〜15が駆動されるが、これらは油圧制御弁19により制御される。油圧制御弁19はアクチュエータ毎に設けた制御弁から構成され、これら各制御弁は操作レバー等の操作手段20により切り換え操作が行われる。旋回用操作手段21は制御器22に接続されており、この制御器22は旋回用の電動機12に接続した旋回用インバータ23を制御するために設けられている。
さらに、油圧ショベルには発電機24が搭載されており、この発電機24は増速機25を介してエンジン16と接続されている。発電機24はエンジン16により駆動されて、電力を生じさせるものであり、この発電機24は回生用インバータ32を介してバッテリ17に接続されている。また、油圧ショベルの作動時において、エネルギを回収して、電力として回生するために、回生用発電機27が設けられており、この回生用発電機27で回生した電力はコンバータ26を介してバッテリ17に蓄電されることになる。ここで、回生用発電機27はまたバッテリ17を電源とした電動機としても機能するものであって、これによってアクチュエータの増速を行える構成となっている。
ここで、油圧ショベルの作動時に電力として回生可能なエネルギとしては、慣性エネルギと位置エネルギとである。例えば、旋回装置2の電動機12を作動させて、上部旋回体3を旋回させ、旋回用操作手段21により停止命令を発生すると、上部旋回体3が慣性力により動作を継続させようとするので、旋回動作の制御性を良好にするためには、ブレーキ作用を発揮させなければならない。このブレーキ作用は、通常は、慣性エネルギを熱に変換して、放出していたものであるが、この慣性エネルギを電力に回生するために、電動機12を発電機として機能させることができる。
また、掘削作業機4を構成する各部を作動させると、状況によっては位置エネルギが蓄積される。これらのうち、ブーム7を俯仰動作させると、仰動動作時には、掘削作業機4の全重量がブームシリンダ13に作用することになり、この重量に抗して動作させることになる。この状態から、俯動動作に入ると、位置エネルギが必ずブームシリンダ13に作用することになる。この位置エネルギによりブームシリンダ13からの戻り油が高圧となるが、従来は絞りを介して作動油タンクに還流させるようになし、位置エネルギは熱に変換して放出していた。本発明では、この位置エネルギを電気エネルギとして回生し、このときに生じる電力をバッテリ17に蓄電させる構成としている。ここで、掘削作業機4を構成するブーム7,アーム8及びバケット9のうち、ブーム7の俯動動作時にはブームシリンダ13の戻り油路はは必ず高圧状態となり、位置エネルギが作用する。一方、アーム8やバケット9は、動作態様によっては電気エネルギとして回生可能な位置エネルギが存在することもあり、また存在しない場合もある。従って、アームシリンダ14,バケットシリンダ15にも回生機能を持たせることもできる。
そこで、ブーム7の俯動動作時に位置エネルギを電気エネルギとして回生する構成の一例を図3及び図4に示す。これら図3,図4は本発明の第1の実施の形態であり、ここでは速度制御を行うようにしている。そして、以下の説明においては、ブーム7の俯動動作時にブームシリンダ13に作用する位置エネルギを回収するものとしたが、これ以外の動作時に油圧シリンダに作用する位置エネルギや慣性エネルギをも回収の対象とするように構成しても良い。
図3において、ブーム7を俯仰動作させるブームシリンダ13には、このブーム7の重量だけでなく、アーム8及びバケット9の重量と、バケット9に収容した土砂等の重量が作用する。従って、ブームシリンダ13には質量Mが作用した状態になっており、この質量Mは状況により変化する。ブームシリンダ13の作動によりブーム7を俯動動作させる際には、そのボトム室13Bが戻り側となり、作動油タンク28に戻り油が還流することになるが、このときに質量M分の位置エネルギがブームシリンダ13に作用している。この位置エネルギを電気エネルギに回生するために、ボトム室13Bから作動油タンク28に至る油路29に回生用油圧モータ30が接続されている。回生用油圧モータ30には減速機31を介して回生用発電機27が接続されている。また、回生用発電機27はバッテリ17を電源とした電動機としても機能することもできるものである。そして、この回生用発電機27に回生用インバータ32が接続されている。
ここで、回生用発電機27を発電機として作動させるか、または電動機として作動させるかを決定するために、回生用発電機27には回転数検出器33が設けられており、この回転数検出器33によって、回生用発電機27の実際の回転数が検出される。一方、ブーム操作手段20Bには、回生用発電機27の制御手段としての制御器34が接続されており、この制御器34によりブーム操作手段20Bの操作量が検出される。そして、制御器34によって、ブーム操作手段20Bの操作量に基づくブーム7の動作速度が決定され、回生用インバータ32を介して、制御信号が回生用発電機27に出力される。ブーム7を高速で作動させる際には、ブーム操作手段20Bの操作量を大きくし、ブーム7は低速で作動させる際には、ブーム操作手段20Bの操作量を小さくする。ブーム操作手段20Bの操作量に対するブーム7の動作速度は、回生用発電機27の回転数を検出することにより検出することができるものであり、回転数検出器33を回生用発電機27に設けたのはこのためである。
図3の回路において、ブーム用のブームシリンダ13の縮小時における加速度は、回生用油圧モータ30が設けられていない場合に比べて、回生用油圧モータ30を設けた方の加速が低下する。従って、回生用油圧モータを設けた場合に、設けない場合と同等の加速度を得るには、回生用発電機27を電動機として駆動してトルクを与える必要がある。
そこで、図4に示したように、制御器34には、ブーム操作手段20Bの操作量に対するブーム7の動作速度の比、具体的にはブーム操作手段20Bの操作量に応じた回生用発電機27の目標回転数についてのテーブルTを記録しておく。回生用インバータ32は、加算器35と、PID制御器36と、インバータ制御器37とから構成されている。加算器35ではブーム操作手段20Bの操作量に基づく目標回転数と、回転数検出器33で検出した実測回転数とからその偏差を求め、PID制御器36によってこの偏差に基づいた制御信号をインバータ制御器37に出力する。そして、このインバータ制御器37からの出力信号に基づいて回生用発電機27が駆動制御される。即ち、インバータ制御器37からの出力は交流電流であって、目標回転数とじっそく回転数との間の偏差を求め、この偏差が大きいときには、その偏差が小さくなるように出力交流電流の電流定数を調整することになる。
ブーム7を俯動動作させるために、オペレータはブーム操作手段20Bを操作するが、この操作時に、ブーム7を高速で動かしたいときには、ブーム操作手段20Bの操作量を大きくし、低速で動かすときには、ブーム操作手段20Bの操作量を小さくする。この操作量信号は制御器34に入力されて、ブーム7の俯動動作の速度が目標回転数として設定される。ここで、ブーム7の俯動動作時には、安全性や衝撃緩和等の観点から、戻り油の油路29を制限する。このブーム7の動作速度の減速ために、可変絞りを設けて位置エネルギの作用を熱エネルギに変換するのではなく、回生用発電機27を駆動して、この減速分を回生して電力に変換するように構成している。
ところで、ブーム7を駆動するブームシリンダ13に作用する質量Mは、例えばバケット9に収容した土砂の量に応じて変化する。また、ブーム操作手段20Bの操作量によっても加速特性が変化する。以上のことから、ブームシリンダ13に作用している位置エネルギを最大限回収すると共に、ブーム7の動作の効率性を確保する。即ち、状況によっては回生用油圧モータ30により回生用発電機26を駆動したのでは、ブーム7の動作が極端に遅くなり、作業の効率性が失われることになる。そこで、ブーム操作手段20Bの操作量に応じてブーム7の動作速度を決定するが、回生用発電機27の回転数が目標回転数以下である場合には、回生用発電機26を電動機として機能させて、回生用油圧モータ30を回転駆動することによって、ブーム7の動作速度を増速させる。
従って、図4に示したように、ブーム操作手段20Bが操作されたときに、制御器34において、この操作量に対応する目標回転数が割り出される。一方、ブーム操作手段20Bの操作によって、ブームシリンダ13の作動が開始される。これによって、回生用発電機27の回転数を回転数検出器33で検出して、偏差分に応じて回生用インバータ32を制御して、目標回転数となるように回生用発電機27の回転数を制御する。目標回転数より回転数検出器33で検出した実測回転数の方が高い場合には、必要な限りの電力の回生を行うことになる。ただし、例えばバケット9が空の状態で、ブーム操作手段20Bによる操作量が小さく、しかもその操作の開始直後では、目標回転数が得られないことがあり、回生用発電機27によって電力の回生を行っていたのでは、ブーム7の動きが極めて遅くなってしまう。この場合には、バッテリ17から回生用発電機27に電力を供給して、この回生用発電機27を電動機として機能させて、回生用油圧モータ32を回転駆動する。これによって、ブーム7の動きが増速され、作業効率が向上することになる。
次に、図5及び図6は本発明の第2の実施の形態を示すものであり、前述した第1の実施の形態では速度制御を行うようにしたが、この第2の実施の形態では、トルク制御を行うよう構成している。
図5から明らかなように、ブームシリンダ13のボトム室13Bから回生用油圧モータ30に至る油路29内の圧力を測定する圧力センサ40が設けられており、制御器41には、回転数検出器33により検出される回生用発電機27の実測回転数についての情報に加えて、圧力センサ40から出力される油路29の圧力、つまりブームシリンダ13のボトム室13B内の圧力が入力される。なお、本実施の形態において、圧力センサ40及び制御器41以外の構成については、前述した第1の実施の形態と同一または均等な部材であるから、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図6に制御器41と回生用インバータ32との構成を示す。ブーム操作手段20Bからの操作信号が制御器41に入力されるが、制御器41には、ブーム操作手段20Bの操作量に関する信号レベルと、目標回転数との関係についてのテーブルT1及び目標圧力との関係についてのテーブルT2が記録されている。ブーム操作手段20Bが操作されると、その操作量に基づいてテーブルT1から回生用発電機27の目標回転数に関する信号Vrefが出力される。一方、回転数センサ33からは、回生用発電機27の実際の回転数に関する信号Vrelが検出される。そして、前述した第1の実施の形態で説明したように、これら信号Vrefと信号Vrelは加算器35で加算されて、速度偏差ΔVが得られる。
また、制御器41において、ブーム操作手段20Bの操作信号に基づいて、目標圧力Prefが求められ、この目標圧力Prefが出力される。さらに、制御器41は、速度偏差ΔVに対する減圧比のテーブルT3を備えており、このテーブルT3に基づいて、速度偏差ΔVに基づく回転数による圧力を補正する信号が出力されて、積算器42において積算されて、補正目標圧力Pref´が得られる。この補正目標圧力Pref´と圧力センサ40から出力される実測圧力Prelとを加算器43において、それらの圧力偏差ΔPが求められる。さらに、比例器44において、この圧力偏差ΔPに所定の係数を掛けることによって、回生用インバータ32に対するトルク指示信号が出力される。その結果、このトルク指示信号に基づいた回生用インバータ23の出力電流により回生用発電機27が駆動されることになる。
従って、ブームシリンダ13に作用する質量Mに応じた速度でブーム7が俯動動作することになる。例えば、バケット9に多量の土砂が収容されている場合には、この俯動動作が高速になり、バケット9の収容土砂が少量となり、また空の状態となっておれば、それだけ俯動動作の速度が低下する。これによって、オペレータは、ブーム7の動作状態を確認すれば、このブーム7に作用している質量Mの大きさ、即ちバケット9における土砂の収容量を認識できる。いずれにしても、回生用発電機27が駆動されるようになり、この負荷分の発電が行われて、俯動動作に基づく質量Mの位置エネルギが電気エネルギに変換される。
本発明の建設機械の一例としての油圧ショベルの構成説明図である。 図1の油圧ショベルの動作機構を構成する回路構成図である。 本発明の第1の実施の形態を示すブーム用油圧シリンダの回生装置の構成説明図である。 図3の回生用インバータの回路構成図である。 本発明の第2の実施の形態を示すブーム用油圧シリンダの回生装置の構成説明図である。 図5の回生用インバータの回路構成図である。
符号の説明
1 下部走行体 2 旋回装置
3 上部旋回体 4 掘削作業機
7 ブーム 8 アーム
9 バケット 13〜15 油圧シリンダ
16 エンジン 17 バッテリ
18 油圧ポンプ 20B ブーム用操作手段
27 回生用発電機 29 油路
32 回生用インバータ 34,41 制御器
40 圧力センサ

Claims (2)

  1. 操作手段により制御されて、油圧シリンダを駆動することにより俯仰動作する可動部材を備えたフロント構造を有し、前記油圧シリンダからの戻り油の油路に油圧モータを設け、この油圧モータの出力軸に発電機を接続し、少なくとも前記可動部材の俯動動作時に、前記油圧シリンダからの戻り油により前記油圧モータを回転駆動して、前記発電機により発電して蓄電装置に蓄電可能とした建設機械において、
    前記操作手段の操作時に、前記発電機に対して、前記油圧モータで駆動して発電作用させるか、または電動機として機能させて前記油圧モータを駆動するかの指令を与える制御手段を備え
    前記発電機または前記油圧モータに回転数検出手段を接続し、前記制御手段には前記操作手段の操作量に応じた前記発電機の目標回転数が設定されており、前記回転数検出手段で実測した回転数が入力されて、この実測回転数と目標回転数とを比較し、実測回転数が目標回転数より大きいときには、前記発電機を前記油圧モータにより駆動して発電を行い、実測回転数が目標回転数より小さいときには、前記油圧モータ前記発電機により駆動するように制御する構成としたことを特徴とする建設機械の電気・油圧駆動装置。
  2. 操作手段により制御されて、油圧シリンダを駆動することにより俯仰動作する可動部材を備えたフロント構造を有し、前記油圧シリンダからの戻り油の油路に油圧モータを設け、この油圧モータの出力軸に発電機を接続し、少なくとも前記可動部材の俯動動作時に、前記油圧シリンダからの戻り油により前記油圧モータを回転駆動して、前記発電機により発電して蓄電装置に蓄電可能とした建設機械において、
    前記操作手段の操作時に、前記発電機に対して、前記油圧モータで駆動して発電作用させるか、または電動機として機能させて前記油圧モータを駆動するかの指令を与える制御手段を備え、
    前記発電機または前記油圧モータに回転数検出手段を設け、また前記油路に圧力センサを設け、前記制御手段には前記操作手段の操作量に応じた前記発電機の目標回転数と目標圧力とが設定されており、前記回転数検出手段による実測回転数と目標回転数とから速度偏差に基づく減圧比を求めて、前記目標圧力をこの減圧比で補正した補正目標圧力を演算し、この補正目標圧力値と前記圧力センサで検出した実測圧力値とを比較するようにし、実測圧力値が補正目標圧力値より高いときには、前記発電機が電動機となるようにして前記油圧モータを駆動し、実測圧力値が補正目標圧力値より低いときには、前記発電機を前記油圧モータにより駆動して発電を行うように制御する構成としたことを特徴とする建設機械の電気・油圧駆動装置。
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