JP4983074B2 - 電解コンデンサ - Google Patents

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本発明は、電解コンデンサに関し、さらに詳しくは従来にない高静電容量特性を有する電解コンデンサに関する。
電解コンデンサは、一般的には帯状の高純度のアルミニウム箔に、化学的あるいは電気化学的にエッチング処理を施して、アルミニウム箔表面を拡大させるとともに、このアルミニウム箔をアジピン酸アンモニウム水溶液等の化成液中にて化成処理して表面に酸化皮膜層を形成させた陽極電極箔と、エッチング処理のみを施した高純度のアルミニウム箔からなる陰極電極箔に電極引き出し手段を接続し、マニラ紙等からなるセパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形成する。そして、このコンデンサ素子は、電解コンデンサ駆動用の電解液を含浸した後、アルミニウム等からなる有底筒状の外装ケースに収納する。外装ケースの開口部には弾性ゴムからなる封口体を装着し、絞り加工により外装ケースを密封している。
ここで、コンデンサ素子に含浸される高電導度を有する電解コンデンサ駆動用の電解液として、γ−ブチロラクトンを主溶媒とし、溶質として環状アミジン化合物を四級化したカチオンであるイミダゾリニウムカチオンやイミダゾリウムカチオンを、カチオン成分とし、酸の共役塩基をアニオン成分とした塩を溶解させたものが用いられている(特許文献1、特許文献2参照)。
また、このようなアルミ電解コンデンサにおいて、その静電容量を高めるためには、エッチング箔の実効表面積を拡大し単位面積当たりの静電容量の向上を図っており、エッチング箔の実効表面積を拡大させるエッチング技術の開発が行われている。このようなエッチング技術としては、エッチング液の組成やエッチング時に印加する電流波形の開発が行われている。(特許文献3、4)
特開平08−321440号公報 特開平08−321441号公報 特開2005−203529号公報 特開2005−203530号公報
ところで、このような電解コンデンサは車載用途に用いられるようになっている。車載用途では、車両への搭載スペースに限界があり、用いられる電子部品のスペースは限られている。しかしながら、車載用電子制御機器は多機能化しており、特に、エアバックは運転席から助手席、サイド、カーテンと数が増し、その作動のエネルギー源に用いられる電解コンデンサにはますます大きな静電容量が要求されている。
しかし、前述したように電解コンデンサの搭載スペースには限界があり、これまでと同一サイズでの大容量が求められており、運転席からカーテンまですべてをまかなうには、現在の電解コンデンサの技術では対応することができないほどの静電容量が必要である。
一方、このような電解コンデンサにおいて、基板への表面実装に適したチップ形コンデンサがある。チップ形コンデンサは、有底筒状の外装枠にコンデンサを配置して、外装枠底面の貫通孔からリード線を導出し、このリード線を外装枠の外表面に設けた凹部に収めるように折り曲げたものが主流である。
このような表面実装用のチップ型コンデンサはリフローはんだによって基板に搭載されるが、近年の環境問題から、鉛フリーの高温はんだが用いられるようになっている。また、電解コンデンサへの高容量化の要求は強く、高容量化に伴ってチップ形コンデンサの大型化が進んでいるが、大型化が進むとコンデンサが吸収する熱容量が大きくなってはんだ付け部分の温度が上がらず、さらに高温はんだを用いることではんだ付け性が低下して、高容量のチップ形コンデンサを用いることができないという問題点があった。
そこで、本発明は従来の電解コンデンサでは達成することのできない静電容量の大きな電解コンデンサ、さらには高温リフローはんだ性も良好なチップ形電解コンデンサを提供することをその目的とする。
本発明の第一の電解コンデンサは、表面に酸化皮膜を有する弁金属粒子層を空隙率20〜60%、比表面積20×103〜400×103cm2/cm3として基材の表面に形成した電極材を備えるコンデンサ素子内に、四級化環状アミジニウム塩を含む電解液を含有したことを特徴としている。
本発明の第二の電解コンデンサは、表面に酸化皮膜を有する弁金属粒子層を空隙率20〜60%、比表面積20×103〜400×103cm2/cm3として基材の表面に形成した電極材を備えるコンデンサ素子を内蔵する複数のリード線が同一端面より導出されたコンデンサ本体と、前記コンデンサ本体の封口端に当接して配置される絶縁性台座とからなることを特徴とする。
以上の本発明の電解コンデンサに用いる電極材は、表面に酸化皮膜を有する弁金属粒子層を空隙率20〜60%、比表面積20×103〜400×103cm2/cm3として基材の表面に形成した電極材であって、従来の電極箔の数倍の静電容量を有している。
このような本発明の電解コンデンサ用電極材において、前記弁金属粒子層を空隙率20〜60%、比表面積30×103〜400×103cm2/cm3として形成した電極材は、前記弁金属粒子の一次粒子が、その粒子径を少なくとも0.005〜0.1μmの範囲で所定の分布をもって混在している。粒径の小さい粒子によって静電容量は高くなり、粒径の大きい粒子によって空隙が確保できるので電解コンデンサを作成した後電解液との反応で生成される酸化皮膜による目詰まりを抑制することができる。したがって、粒径の小さい粒子の数を多くすることによって、静電容量の大きな電極材が得られ、粒径の大きい粒子の数を多くすることによって静電容量の安定性を高めることができる。
また、本発明の電解コンデンサ用電極材は、弁金属がアルミニウムであり、表面に酸化皮膜を有する弁金属粒子層のAl/O組成比が2.0〜5.5であるので、静電容量の安定性を有することができ、さらにこの組成比の酸素の含有率によって弁金属粒子同士の接合性が向上する。
つぎに、表面に酸化皮膜を有する弁金属粒子層を空隙率20〜60%、比表面積20×103〜70×103cm2/cm3として基材の表面に形成した電極材は、弁金属粒子層に前記弁金属粒子が粒子径0.2μm以上のものを含んでいるので、弁金属粒子間に大きな空隙を設けることができる。したがって、陽極化成によって陽極酸化皮膜を形成した際に、酸化皮膜によって空隙が埋まってしまうというようなことが抑制され、高い静電容量を得ることができる。
また、本発明の電解コンデンサ用電極材は、弁金属がアルミニウムであり、表面に酸化皮膜を有する弁金属粒子層のAl/O組成比が2.0〜125であるので、静電容量の安定性を有することができ、さらにこの組成比の酸素の含有率によって弁金属粒子同士の接合性が向上する。
以上のような本発明の電極材とγ−ブチロラクトンと環状アミジン化合物の四級塩を含む電解液を含有する低比抵抗の電解液を用いる本発明の第一の電解コンデンサは、前記電極材と電解液との電気化学的安定性が良好であり、低ESR特性を有し、これまでにない高静電容量特性を有する電解コンデンサを実現することができる。
また、本発明の電極材は高い静電容量を有しているので、従来と同等の静電容量を従来より小さな箔面積によって達成することができる。したがって、従来では高温はんだリフローではんだ付けができなかった大型のチップ型電解コンデンサと同等の静電容量を有する小型のチップ型電解コンデンサを得ることができる。したがって、この電極材を備えるコンデンサ素子を内蔵する複数のリード線が同一端面より導出されたコンデンサ本体と、前記コンデンサ本体の封口端に当接して配置される絶縁性台座とからなる本発明の第二のチップ型電解コンデンサとすることによって、高温リフローはんだ性が良好な小型サイズでありながら、高静電容量を有するチップ型電解コンデンサを実現することができる。
本発明に用いる電解コンデンサ用電極材は、表面に酸化皮膜を有する弁金属粒子層を有する電極材であって、弁金属粒子層の空隙率は、20〜60%、好ましくは25〜55%、さらに好ましくは30〜50%である。そして、比表面積は、30×103〜400×103cm2/cm3、好ましくは70×103〜400×103cm2/cm3、さらに好ましくは90×103〜400×103cm2/cm3である。
比表面積は本発明の電極材に静電容量を有する皮膜を形成し、同様の皮膜を形成したプレーン箔の静電容量と面積から算出する。また、空隙率は水銀圧入法で測定することができる。
また、前記電極材は、前記弁金属粒子の一次粒子が、その粒子径を少なくとも0.005〜0.1μmの範囲で所定の分布をもって混在している。このような小さな粒子によって高い静電容量が得られ、大きな粒子によって空隙が確保できるので電解コンデンサを作成した後電解液との反応で生成される酸化皮膜による目詰まりを抑制することができる。したがって、粒径の小さい粒子の数を多くすることによって、静電容量の大きな電極材が得られ、粒径の大きい粒子の数を多くすることによって静電容量の安定性を高めることができる。
また、前記電極材は、弁金属がアルミニウムであり、表面に酸化皮膜を有する弁金属粒子層のAl/O組成比が2.0〜5.5である。Al/O組成比は、GDS分析によって測定、算出することができる。
前記電極材は、陰極として用いると好適であるが、陰極化成を施してもよい。さらに極低圧の陽極化成を施すことによって電解コンデンサ用陽極材として用いることもできる。化成方法は通常電解コンデンサ用アルミニウム箔の化成方法と同様の化成方法を用いることができる。
つぎに、本発明の電解コンデンサ用電極材は、表面に酸化皮膜を有する弁金属粒子層を有する電極材であって、弁金属粒子層の空隙率は、20〜60%、好ましくは22〜58%、さらに好ましくは25〜55%である。そして、比表面積は、20×103〜70×103cm2/cm3、好ましくは30×103〜60×103cm2/cm3、さらに好ましくは35×103〜55×103cm2/cm3である。
また、前記電極材は、弁金属粒子層に粒子径が0.2μm以上の表面に酸化皮膜を有する弁金属粒子を含んでいるので、弁金属粒子間に大きな空隙を設けることができる。したがって、陽極化成によって陽極酸化皮膜を形成した際に、酸化皮膜によって空隙が埋まってしまうというようなことが抑制され、高い静電容量を得ることができる。
また、前記電極材は、弁金属がアルミニウムであり、表面に酸化皮膜を有する弁金属粒子層のAl/O組成比が2.0〜125であるので、静電容量の安定性を有することができ、さらにこの組成比の酸素の含有率によって弁金属粒子同士の接合性が向上する。
前記電極材は、陽極化成を施すことによって電解コンデンサ用陽極材として用いると好適である。化成方法は通常電解コンデンサ用アルミニウム箔の化成方法と同様の化成方法を用いることができる。
基材は、種々の金属や、場合によっては樹脂シートを用いることができるが、アルミニウムが好ましい。アルミニウムの純度は、99wt%から99.999wt%が好ましい。基材の厚みは15〜200μmが好ましい。
以上のような電極材は、通常の蒸着法によって得ることができる。表面に酸化皮膜を有する弁金属粒子層を形成するには、酸素を含む不活性ガス雰囲気内で蒸着を行う。不活性ガスとしては、アルゴン、窒素等を用いることができる。不活性ガスの圧力は0.05〜0.8Pa、酸素分圧は不活性ガスの圧力の1/10以下が好ましい。
以下、本発明の第二の電解コンデンサについて、説明する。
本発明に用いる電解液はγ−ブチロラクトンと環状アミジン化合物の四級塩を含むものであるが、環状アミジ ン化合物の四級塩は環状アミジ ン化合物を四級化したカチオンをカチオン成分とする塩である。
アニオン成分となる酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、安息香酸、トルイル酸、エナント酸、マロン酸等を挙げることができる。
また、カチオン成分となるテトラアルキルアンモニウムとしては、テトラメチルアンモニウム、トリメチルエチルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム等を挙げることができる。また、環状アミジ ン化合物を四級化したカチオンとは、N,N,N’−置換アミジ ン基をもつ環状化合物を四級化したカチオンであり、N,N,N’−置換アミジ ン基をもつ環状化合物としては、以下の化合物が挙げられる。すなわち、イミダゾール単環化合物(1─メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1,4─ジメチル─2─エチルイミダゾール、1─フェニルイミダゾール等のイミダゾール同族体、1−メチル−2−オキシメチルイミダゾール、1−メチル−2−オキシエチルイミダゾール等のオキシアルキル誘導体、1−メチル−4(5)−ニトロイミダゾール、1,2−ジメチル−4(5)−ニトロイミダゾール等のニトロおよびアミノ誘導体)、ベンゾイミダゾール(1−メチルベンゾイミダゾール、1−メチル−2−ベンジルベンゾイミダゾール等)、2−イミダゾリン環を有する化合物(1─メチルイミダゾリン、1,2−ジメチルイミダゾリン、1,2,4−トリメチルイミダゾリン、1,4−ジメチル−2−エチルイミダゾリン、1−メチル−2−フェニルイミダゾリン等)、テトラヒドロピリミジン環を有する化合物(1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノネン等)等である。
本発明に用いる電解液に用いる溶媒にはγ-ブチロラクトンを用いるものであるが、プロトン性極性溶媒、非プロトン性溶媒を混合して用いることができる。プロトン性極性溶媒としては、一価アルコール類(エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類およびオキシアルコール化合物類(エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メトキシプロピレングリコール、ジメトキシプロパノール等)などが挙げられる。また、非プロトン性の極性溶媒としては、アミド系(N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックアミド等)、ラクトン類(δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン等)、スルホラン系(スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン等)、環状アミド系(N−メチル−2−ピロリドン等)、カーボネイト類(エチレンカーボネイト、プロピレンカーボネイト、イソブチレンカーボネイト等)、ニトリル系(アセトニトリル等)、スルホキシド系(ジメチルスルホキシド等)、2−イミダゾリジノン系〔1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチルー2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(n−プロピル)−2−イミダゾリジノン等)、1,3,4−トリアルキル−2−イミダゾリジノン(1,3,4−トリメチルー2−イミダゾリジノン等)〕などが代表として、挙げられる。
また、電解コンデンサの寿命特性を安定化する目的で、ニトロフェノール、ニトロ安息香酸、ニトロアセトフェノン、ニトロベンジルアルコール、2−(ニトロフェノキシ)エタノール、ニトロアニソール、ニトロフェネトール、ニトロトルエン、ジニトロベンゼン等の芳香族ニトロ化合物を添加することができる。
また、電解コンデンサの安全性向上を目的として、電解液の耐電圧向上を図ることができる非イオン性界面活性剤、多価アルコールと酸化エチレン及び/または酸化プロピレンを付加重合して得られるポリオキシアルキレン多価アルコールエーテル化合物、ポリビニルアルコールを添加することもできる。
また、本発明の電解コンデンサ用電解液に、硼酸、多糖類(マンニット、ソルビット、ペンタエリスリトールなど)、硼酸と多糖類との錯化合物、コロイダルシリカ等を添加することによって、さらに耐電圧の向上をはかることができる。
また、漏れ電流の低減の目的で、オキシカルボン酸化合物等を添加することができる。
また、陰極引き出し手段の少なくとも封口ゴムとの接触部の表面には、Al2 3 、SiO2 、ZrO2 などからなるセラミックスコーティング層等の絶縁層を形成したり、ホウ酸アンモニウム水溶液、リン酸アンモニウム水溶液あるいはアジピン酸アンモニウム水溶液等による陽極酸化処理によって形成した酸化アルミニウム層を形成することができる。
また、本発明の電解コンデンサにおいて、陰極として用いる電極材に、窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化タンタル、窒化ニオブから選ばれた金属窒化物、又は、チタン、ジルコニウム、タンタル、ニオブから選ばれた金属を被覆することができる。
そして、本発明の第二のチップ型電解コンデンサは以下のように形成される。以上の電極材にリード線を接続し、電極材の間にセパレータを介在させて巻回してコンデンサ素子を形成し、電解液を含浸する。ついで、このコンデンサ素子を有底円筒状のアルミ製外装ケ−スに収納し、リード線を封口部材の貫通孔に挿通した後ケースの開放端部を封口部材にて封口する。
つぎに、リード線が導出されたコンデンサ本体の封口端面に絶縁板台座を当接配設し、絶縁板台座の貫通孔にリード線を挿通し、絶縁板台座の下面に沿って折り曲げて、本発明のチップ型電解コンデンサは形成される。
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1−1)0.1Paの圧力の窒素と窒素の圧力の1/10以下の圧力の酸素雰囲気内で、25μmの99.9wt%のアルミニウムシートにアルミニウムを蒸着して本発明の電極材を作成した。この電極材の金属粒子層の空隙率は45%、比表面積は2×105cm2/cm3であった。この電極材の表面に窒化チタン層を形成して陰極材として用いる。
(実施例1−2)0.3Paの圧力の窒素と窒素の圧力の1/10以下の圧力の酸素雰囲気内で、25μmの99.9wt%のアルミニウムシートにアルミニウムを蒸着して本発明の電極材を作成した。この電極材の金属粒子層の空隙率は45%、比表面積は5×104cm2/cm3であった。その後、アジピン酸アンモニウム水溶液中で陽極化成を行って
陽極材を作成した。
(比較例1−1)塩酸、硫酸、硝酸の混合液を電解液に用い、周波数50Hz以下、電流密度を1A/cm2以下の交流電流を99.9wt%のアルミニウムシートに印加して芯厚が25μmとなるようにエッチング処理を行って陰極箔を作成し、表面に窒化チタン層を形成した。
(比較例1−2)塩酸、硫酸、硝酸の混合液を電解液に用い、周波数20Hz以下、電流密度を1A/cm2以下の交流電流を99.9wt%のアルミニウムシートに印加して芯厚が25μmとなるようにエッチング処理を行って、その後アジピン酸アンモニウム水溶液中で化成して陽極箔を作成した。
本発明の第一の電解コンデンサの実施例について説明する。
これらの電極材に電極引き出し手段を接続し、セパレータを介して巻回し、コンデンサ素子を形成する。ここで、電極引き出し手段の封口ゴムとの接触部にセラミックコーティング層を形成した。
これらの電極材に電極引き出し手段を接続し、セパレータを介して巻回し、コンデンサ素子を形成する。ここで、電極引き出し手段の封口ゴムとの接触部にセラミックコーティング層を形成した。
上記のように構成したコンデンサ素子に、アルミ電解コンデンサの駆動用の電解液を含浸する。この電解液を含浸したコンデンサ素子を、有底筒状のアルミニウムよりなる外装ケースに収納し、外装ケースの開口端部に、ブチルゴム製の封口体を挿入し、さらに外装ケースの端部を絞り加工することによりアルミ電解コンデンサの封口を行う。
そして、電解液はγ−ブチロラクトン75部、フタル酸1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム25部の組成のものを用いた。
これらの電解コンデンサの初期値と105℃負荷試験の結果を(表1)に示す。
以上のように、陰極に本発明の電極材を用いた実施例1は従来のエッチング箔である比較例より静電容量は20%向上している。さらに、陽極にも本発明の電極材を用いた実施例2は、エッチング箔70%向上しており、本発明の電解コンデンサは従来の電解コンデンサでは実現することのできない静電容量特性を有することがわかる。
本発明の第二の電解コンデンサの実施例について説明する。
上記の電極材に電極引き出し手段を接続し、セパレータを介して巻回し、コンデンサ素子を形成する。ここで、電極引き出し手段の封口ゴムとの接触部にセラミックコーティング層を形成した。
上記のように構成したコンデンサ素子に、アルミ電解コンデンサの駆動用の電解液を含浸する。この電解液を含浸したコンデンサ素子を、有底筒状のアルミニウムよりなる外装ケースに収納し、外装ケースの開口端部に、ブチルゴム製の封口体を挿入し、さらに外装ケースの端部を絞り加工することによりアルミ電解コンデンサの封口を行う。そして、貫通孔を有する絶縁性台座の貫通孔に電極引き出し手段であるリード線を挿通して折り曲げ、コンデンサの封口端に絶縁性台座を当接して配置して、チップ型コンデンサを作成する。
そして、電解液はγ−ブチロラクトン75部、フタル酸1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム25部の組成のものを用いた。
(実施例1)実施例1−1を陰極に用い、比較例1−2を陽極に用いて、φ16×25Lのチップ型コンデンサを作成した。静電容量は5900μFであった。
(実施例2)実施例1−1を陰極に用い、実施例1−2を陽極に用いてφ14.5×25Lのチップ型コンデンサを作成した。静電容量は6100μFであった。
(比較例)比較例1−1を陰極に用い、比較例1−2を陽極に用いてφ18×25Lのチップ型コンデンサを作成した。静電容量は6150μFであった。
これらの電解コンデンサをピーク温度260℃のリフローはんだを行ったところ、実施例1、2のはんだ付けは良好であり、比較例のはんだ付けでは不良品が発生した。以上から、本発明のチップ型電解コンデンサは、高温リフローはんだが可能な高静電容量特性を有するチップ型電解コンデンサであることがわかる。

Claims (2)

  1. 表面に酸化皮膜を有する弁金属粒子層を空隙率20〜60%、比表面積20×103〜400×103cm2/cm3とし、前記弁金属粒子がその粒子径を少なくとも0.005〜0.1μmの範囲で小さな弁金属粒子と大きな金属粒子とをそれぞれ多く含む分布で混在して基材の表面に形成した電極材を備えるコンデンサ素子内に、四級化環状アミジニウム塩を含む電解液を含有した電解コンデンサ。
  2. 弁金属がアルミニウムであり、表面に酸化皮膜を有する弁金属粒子層のAl/O組成比が2.0〜125である請求項記載の電解コンデンサ。
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