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Pwmインバータの制御装置

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JP4974457B2

Japan

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English
Inventor
鈴木  優人
清 寺澤
Current Assignee
Hitachi Ltd

Worldwide applications
2004 JP

Application JP2004365854A events
2012-07-11
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Description

本発明は、PWMインバータの制御装置に係り、特に、鉄道車両の起動時に発生する電磁騒音を低減する搬送波の周波数拡散方法に関する。
鉄道車両におけるPWMインバータの制御装置では、主回路素子の発熱の問題から搬送波(以下、キャリアと呼ぶ)の周波数を数100〜数kHz程度としてインバータ装置を駆動している。
この周波数帯は人間の可聴周波数帯に含まれるため、車両が動き始めると転動音により掻き消されるが、特に車両の起動時には電動機などから発生する一定の電磁音が騒音となり不快感を与えている。
このため、従来から、キャリア周波数を変調してホワイトノイズ化する、いわゆるキャリア拡散制御の研究が行われており、この一例として下記の方式が提案されている。
1つの記載の方式は、周波数fに対して1/fの関数で変調を加えることにより、人間が聞いた場合に不快感を与えないようにしている(例えば、特許文献1参照)。
他の方式は、電流制御周期を一定に保つようにキャリアの半周期を変調することにより、電磁音のホワイトノイズ化と電流制御を両立させるようにしている(例えば、特許文献2参照)。
また、最近の鉄道車両では回生ブレーキを極低速度まで有効とする、いわゆる全電気ブレーキ停止制御が導入されつつある。この制御を導入するとインバータ周波数Fi≒0[Hz]付近まで回生ブレーキを動作させるため、主回路素子の発熱が問題となる。そこで、回生ブレーキ時に速度の低い領域ではキャリア周波数を小さくする制御が行われている。
特開平6−14557号公報 特開2000−184729号公報
鉄道車両の制御装置では、IGBT等の主回路素子の発熱による破壊を防止するため、ソフトにより素子の温度を推定し、保護を行うための素子損失推定演算が行われている。この演算には、時々刻々変化する電圧、電流等のアナログ量の他にキャリア周波数も精度良く入力する必要がある。しかしながら、上記の従来技術ではキャリア周波数変調による低騒音化については述べられているが、所定範囲内での平均キャリア周波数の変動による素子損失推定演算誤差については考慮されていないため、発熱による保護のタイミングを誤り、阻止破壊に至るおそれがある。
また、全電気ブレーキ停止制御時等のキャリア周波数が小さい状態でキャリア拡散制御を実行すると、キャリア周波数が更に小さくなるため、電流リップルが大きくなり、これによる誤差で全電気ブレーキ停止制御の制御精度が劣化する恐れがある。
本発明の目的は、電磁音による騒音を低減し、さらに低キャリア周波数時に電流制御に悪影響を与えないキャリア拡散制御手段を備えたPWMインバータの制御装置を提供することにある。
上記課題目的を達成するために、基本のキャリア周波数Fc0が所定の値より小さくなる場合は、キャリア周波数に応じて拡散周波数±ΔFcを絞る手段を備えた。
発明によれば、電磁音をホワイトノイズ化することができるため、低騒音化が図れる。
さらに、本発明によれば、基本キャリア周波数が低下しても電流制御精度に悪影響を与えることが無い。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。図1に本発明を適用した一般的な直流電車用PWMインバータ装置の構成を示す。架線の直流電力は、パンタグラフ1、高速度遮断器2、断流器3、および並列接続されたと断流器4抵抗器5とを介して、リアクトル6(以下、フィルタリアクトルと呼ぶ)とコンデンサ7(以下、フィルタコンデンサと呼ぶ)からなるフィルタ回路に入力され、このフィルタ回路で平滑化された直流電力がインバータ装置8に供給される。
インバータ装置8は、インバータ制御装置12から出力されるPWM信号SPWMに基づいて前記直流電力を可変電圧、可変周波数の3相交流電力に変換し、誘導電動機10に供給する。
CT9a,9b,9cは、インバータ装置8と誘導電動機10を接続する3相の配線にそれぞれ挿入され、誘導電動機10に流れる各相電流Iu、Iv、Iwを検出する。
速度信号発生器11は、誘導電動機10の回転軸に取り付けられ、回転数に応じた速度信号SPGを出力する。
インバータ制御装置12は、前記フィルタコンデンサ7の電圧Ecfと電流検出器9a,9b,9cから出力される誘導電動機10の相電流Iu,Iv,Iwおよび速度信号発生器11の情報を取り込み、これに基づいて前記PWM信号SPWMを生成する。
以下、同図を用いて、本発明に関するインバータ制御装置12の概略構成について説明する。インバータ制御装置12は、ベクトル制御演算部121を中心にPWM制御演算部122、キャリア周波数演算部123、素子損失推定演算部124、および速度信号変換部125からなる。
速度信号変換部125は、前記速度信号発生器11から出力された速度信号SPGを誘導電動機10のロータ周波数Frに変換する。鉄道車両における一般的な誘導電動機は4極モータであり、また、速度信号発生器は、誘導電動機のロータ1回転当り60パルスの信号を出力するため、速度信号SPGとロータ周波数Frの間には、下記(1)式の関係が成り立つ。
Figure 0004974457
ベクトル制御演算部121は、アナログ信号で入力されるフィルタコンデンサ電圧Ecfおよび相電流Iu,Iv,Iwをアナログ/デジタル変換処理を介して取り込み、デジタル演算に都合の良い値に換算したフィルタコンデンサ電圧Ecfおよび相電流Iu,Iv,Iwと上記ロータ周波数Frを基に演算を実行し、インバータ周波数Fi、電圧指令Vcおよび偏角δを出力する。
キャリア周波数演算部123は、後述のようにPWM信号SPWMを生成するための拡散制御されたキャリア周波数Fcを出力する。
PWM制御演算部122は、上記インバータ周波数Fi、電圧指令Vc、偏角δおよびキャリア周波数Fcを基に、所定の電圧と周波数の交流電力を発生するためのPWM信号SPWMを生成する。これにより、インバータ装置8を介して誘導電動機10が駆動される。
素子損失推定演算部124は、ベクトル制御演算部121から出力されるフィルタコンデンサ電圧Ecfと相電流Iu,Iv,Iwおよびキャリア周波数Fcを基に主回路素子の損失を求め、これによる発熱が予め定めた値を超えると推定される場合は、まず、キャリア周波数演算部123に対してキャリア周波数低下信号SFCを出力し、更に危険と判断した場合はPWM制御演算部122に対してゲートストップ信号SGSを出力する。
次に、本発明のキャリア周波数演算部123について詳細に説明する。図2に本実施例のキャリア周波数演算部123の構成を示す。キャリア周波数演算部123は、定数1231と、定数1232と、定数1233と、スイッチ1234と、テーブル1235と、乗算器1236と、加算器1237とを有している。
定数1231は通常走行時の電圧指令Vcに応じて変化するキャリア周波数パターンFcp、定数1232は発熱異常時の電圧指令Vcに応じて変化するキャリア周波数パターンFch、定数1233はキャリア周波数変動分ΔFcであり、予め設定した定数である。また、テーブル1235は−1.0〜+1.0の係数k1を出力するテーブルであり、キャリア周波数演算部123が起動される毎に係数k1は更新される。
テーブル1235に格納されるテーブルデータの一例を図3に示す。テーブルデータは、不連続、かつ規則性の無い1024個のデータで構成されており、全データの平均値は≒0となるように選択される。これにより、テーブルデータが一巡したときのキャリア周波数Fcの平均値は≒Fc0となり、キャリア周波数を変動させることによる発熱の増加は、発生しない。
以下、本キャリア周波数演算部123の動作を説明する。まず、通常走行時は、スイッチ1234により定数1231のキャリア周波数パターンFcpが選択され、電圧指令Vcに応じた基本キャリア周波数Fc0が出力される。一方、テーブル1235から求める係数k1と定数1233のキャリア周波数変動分ΔFcを乗算器1236で乗算して最終的なキャリア周波数変動分ΔFc’を求め、このキャリア周波数変動分ΔFc’と基本キャリア周波数Fc0を加算器1237により加算し、キャリア周波数Fcとして出力する。このキャリア周波数Fc算出手順を式で表すと、下記(2)式のようになる。
Figure 0004974457
次に、発熱異常時は、素子損失推定演算部124からキャリア周波数低下信号SFCが出力されるため、これに応じてスイッチ1234が切り替わり、定数1232のキャリア周波数パターンFchが選択され、上記と同様に電圧指令Vcに応じた基本キャリア周波数Fc0が出力される。以下の処理は上記通常走行時と同じである。ここで、キャリア周波数パターンFcp,Fchは通常Fcp≧Fchとなるように設定する。
このようにして得られたキャリア周波数Fcを基に生成されるPWM信号SPWMによりインバータ装置8を介して誘導電動機10が駆動される。
以上のように、本実施例によれば、キャリア周波数Fcの平均値が≒Fc0となるため、素子の損失増加を防止するとともに、素子損失推定演算の演算誤差を最小限にすることができ、さらに、電磁音をホワイトノイズ化することができるため、低騒音化も図れる。
図4に本発明の他の実施例のキャリア周波数演算部123の構成を示す。図中図2と同じ記号は同意味のため説明を省略する。この実施例では、定数1238と、力行/回生判別処理1239と、処理123Aと、第2のスイッチ123Bと、第2の乗算器123Cを負荷した点に特徴を有している。
図4において、定数1238は電圧指令Vcに応じて変化する第三のキャリア周波数パターンFcbであり、予め設定した定数である。また、力行/回生判別処理1239は力行/回生判別処理であり、回生ブレーキ時に切替信号SBを出力する。処理123Aは基本キャリア周波数Fc0’がFc1からFc2の間で0.0から1.0に連続的に変化する係数k2を出力する演算を行う。
以下、本キャリア周波数演算部123の動作を、図2と異なる部分について説明する。まず、力行時はスイッチ1234により基本キャリア周波数Fc0が選択され、電圧指令Vcに応じた最終的な基本キャリア周波数Fc0’が出力される。一方、最終的な基本キャリア周波数Fc0’に応じて処理123Aから求まる係数k2とテーブル1235から求まる係数k1を乗算器123Cで乗算して係数k3を求め、更に、この係数k3と定数1233のキャリア周波数変動分ΔFcを乗算器1236で乗算した最終的なキャリア周波数変動分ΔFc’を求める。このキャリア周波数変動分Fc’と基本キャリア周波数Fc0’を加算器1237により加算し、キャリア周波数Fcとして出力する。このキャリア周波数Fc算出手順を式で表すと、下記(3)式のようになる。
Figure 0004974457
次に、回生ブレーキ時は力行/回生判別処理1239からブレーキ信号SBが出力されるため、これに応じてスイッチ123Bが切り替わり、定数1238のキャリア周波数パターンFcBが選択され、上記と同様に電圧指令Vcに応じた基本キャリア周波数Fc0’が出力される。以下の処理は上記力行時と同じである。ここで、キャリア周波数パターンFcp,Fch,Fcbは通常Fcp≧Fch≧Fcbとなるように設定する。
図5に本実施例を適用したキャリア周波数特性の一例を示す。同図はパルスモードを電圧指令Vcが0≧Vc≧Vc2の範囲はバイポーラ変調モード、Vc2<Vc<100%の範囲はキャリア周波数を最大値Fcmaxまで変化させる過変調モード、以降は1パルスモードで構成し、力行時のキャリア周波数パターンFcpとFchが等しく、回生ブレーキ時のキャリア周波数パターンFcbを電圧指令Vcが0%≦Vc≦Vc1の小さい範囲で徐々に低下させる場合である。
本実施例において、キャリア拡散制御は図示網掛け部の範囲で適用するため、回生ブレーキ時に基本キャリア周波数Fc0’がFc1まで低下しても電流制御精度に悪影響を与えることが無い。
本発明の実施形態を示す図。 本発明の第一の実施例の構成を示す図。 本発明の定数テーブルのデータ例を示す図。 本発明の第二の実施例の構成を示す図。 本発明の第二の実施例の適用例を示す図。
符号の説明
1 直流架線
2 高速遮断器
3,5 断流器
4 充電抵抗器
6 フィルタリアクトル
7 フィルタコンデンサ
8 インバータ装置
9a,9b,9c 電流検出器
10 誘導電動機
11 速度信号発生器
12 インバータ制御装置
121 ベクトル制御演算部
122 PWM制御演算部
123 キャリア周波数演算部
124 素子損失推定演算部
125 速度信号変換部
1231,1232,1238 キャリア周波数パターン定数
1233 キャリア周波数変動分定数
1234,123B スイッチ
1235 定数テーブル
1236,123C 乗算器
1237 加算器
1239 力行/回生判別処理
123A 係数k2演算処理

Claims (8)
Hide Dependent

  1. 変調波とキャリアに従ってPWMパルスを発生するPWMパルス発生手段を有し、誘導電動機を駆動するインバータ装置を前記PWMパルスにより制御するPWMインバータ制御装置において、
    前記PWMパルス発生手段で使用する前記キャリアのキャリア周波数を、キャリアの基本周波数から拡散周波数±ΔFcで拡散させるキャリア周波数拡散手段と、を備え、
    前記キャリア周波数拡散手段は、前記キャリアの基本周波数が所定の値よりも小さい場合に、前記拡散さキャリア周波数の上限値と下限値の幅を前記キャリアの基本周波数が小さくなるに従って狭くする拡散周波数調整手段を備えたことを特徴とするPWMインバータ制御装置。
  2. 請求項1記載のPWMインバータ制御装置において、
    前記拡散周波数調整手段は、力行/回生判断部を備え、該力行/回生判断部が回生運転状態と判断した場合に、前記キャリアの基本周波数が小さくなるに従って、前記拡散周波数±ΔFcの上限値と下限値の幅を小さくする
    ことを特徴とするPWMインバータ制御装置。
  3. 請求項1または請求項2記載のPWMインバータ制御装置において、
    前記キャリア周波数拡散手段が、前記拡散周波数±ΔFcの平均値が所定の範囲で≒0となるように前記キャリア周波数を拡散する
    ことを特徴とするPWMインバータ制御装置。
  4. 請求項3記載のPWMインバータ制御装置において、
    前記キャリア周波数拡散手段は、全データの平均値が≒0であり、不連続なデータからなる定数テーブルを基に、前記拡散周波数±ΔFcを発生する
    ことを特徴とするPWMインバータ制御装置。
  5. 変調波とキャリアに従ってPWMパルスを発生するPWMパルス発生手段を有し、誘導電動機を駆動するインバータ装置を前記PWMパルスにより制御するPWMインバータ制御装置において、
    変調波とキャリアによってPWMパルスを発生するPWMパルス発生手段であるPWM制御演算部と、
    前記キャリアの基本周波数を拡散周波数±ΔFcで拡散させ、前記PWM制御演算部で使用する拡散制御されたキャリア周波数を出力するキャリア周波数拡散手段であるキャリア周波数演算部と、
    前記誘導電動機の相電流Iu,Iv,Iwおよび速度信号Frならびに前記インバータ装置の入力のフィルタコンデンサ電圧efcに基づいてインバータの周波数Fi、電圧指令Vc、偏角δおよびフィルタコンデンサ電圧Ecf、相電流Iu,Iv,Iwを演算するベクトル制御演算部と、
    前記ベクトル制御演算部から出力されるフィルタコンデンサ電圧Ecf、相電流Iu,Iv,Iwおよび前記キャリア周波数演算部から出力されるキャリア周波数Fcを基に主回路素子の損失を求め、発熱が予め定めた値を超えると推定される場合は前記キャリア周波数演算部に対してキャリア周波数低下信号SFCを出力し、さらに危険と判断した場合には前記PWM制御演算部に対してゲートストップ信号SGSを出力する素子損失推定演算部と
    を備え、
    前記キャリア周波数拡散手段であるキャリア周波数演算部は、前記キャリアの基本周波数が所定の値よりも小さい場合に、前記拡散キャリア周波数の上限値と下限値の幅を前記キャリアの基本周波数の大きさに応じて変化させる拡散周波数調整手段を備えたことを特徴とするPWMインバータ制御装置。
  6. 請求項5記載のPWMインバータ制御装置において、
    前記拡散周波数調整手段は、力行/回生判断部を備え、該力行/回生判断部が回生運転状態と判断した場合に、前記基本周波数が小さくなるに従って、前記拡散周波数±ΔFcの上限値と下限値の幅を小さくすることを特徴とするPWMインバータ制御装置。
  7. 請求項5記載のPWMインバータ制御装置において、
    前記キャリアの周波数に加算する前記拡散周波数±ΔFcの平均値がほぼ0となるような不連続かつ不規則に選択したデータで構成した定数テーブルを備えたことを特徴とするPWMインバータ制御装置。
  8. 請求項7記載のPWMインバータ制御装置において、
    前記キャリア周波数拡散手段は、不連続なデータからなる定数テーブルを基に、前記拡散周波数±ΔFcを発生し、前記定数テーブルの全データの平均値は≒0となることを特徴とするPWMインバータ制御装置。