JP4966053B2 - 農作業機の昇降制御装置 - Google Patents
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Description
前記制御装置を、前記作業装置の対地高さを検出する高さ検出手段からの検出値と、この検出値を微分して得られる変化速度とを、前記昇降駆動機構を作動制御する前記対地高さ情報として、演算した前記変化速度が設定範囲を越える変化であると、前記偏差が前記不感帯内にあっても、その変化方向と反対方向へ前記作業装置を作動させるように構成してあることを特徴とする。
前記制御装置を、前記演算した前記変化速度が設定範囲を越える変化が作業装置上昇方向への変化であるときにだけ、前記作業装置を下降方向へ作動させるように構成してあるものである。
前記高さ検出手段を、前記作業装置に接地追従可能に支持された接地体の揺動角度を前記検出値として検出する角度センサで構成してあるものである。
前記作業装置に接地追従可能に支持された接地体の揺動角度を検出する角度センサと、前記接地体の角速度を検出する角速度センサとを備え、
前記制御装置を、これら角度センサの検出情報と角速度センサの検出情報とを、前記昇降駆動機構を作動制御する前記対地高さ情報として、前記角速度が設定範囲を越える変化であると、前記偏差が不感帯内にあっても、その変化方向と反対方向へ前記作業装置を作動させるように構成してあることを特徴とする。
前記制御装置を、前記角速度センサで検出された角速度が設定範囲を越える変化が作業装置上昇方向への変化であるときにだけ、前記作業装置を下降方向へ作動させるように構成してあるものである。
走行機体に昇降自在に連結した作業装置の昇降駆動機構を、検出された対地高さ情報に基づいて前記作業装置の対地高さと設定高さとの偏差が不感帯内に入るように作動制御して、前記作業装置の対地高さを前記設定高さに維持させる制御装置を備えたことを特徴とする。
前記制御装置を、前記昇降速度検知手段で検出された昇降速度が設定範囲を越える変化が作業装置上昇方向への変化であるときにだけ、前記作業装置を下降方向へ作動させるように構成してあるものである。
図2の制御ブロック図に示すように、走行機体3に装備されたマイコン利用の制御装置22には、前記角度センサ21、前記油圧シリンダ5の作動を司る電磁制御弁23、ポテンショメータからなる制御感度調節器24、植付けレバー25の操作位置を検知するポテンショメータ26、十字操作式の優先操作レバー27の操作を検知するスイッチ機構28、走行機体3に装備された植付けクラッチ29を入り切り操作する電動モータ30、各マーカ17のロックを解除する電磁ソレノイド31、苗植付け装置4が所定の上限位置まで上昇されたことを検知する上限スイッチ32、等が接続されている。
SFの目標姿勢が略前後水平に設定され、それより段数が小さくなるほど(3〜1)、目標値θ0が減少変更されて、接地体SFの目標姿勢が前下がり方向に変更され、段数が大き
くなるほど(5〜7)、目標値θ0が増大変更されて、接地体SFの目標姿勢が前上り方向
に変更されるようになっている。
Fの接地面前端が後部支点pから離れることで接地反力を受けやすくなるとともに、接地体SFを下方に接地付勢するセンサバネ36のバネ荷重が小さくなり、苗植付け装置4の浮沈に伴って接地体SFが敏感に揺動変位する状態となる。逆に、接地体SFの目標姿勢が前上がり(目標値θ0が大きく)に設定されるほど、接地体SFの接地面前端が後部支
点pに近づくことで接地反力を受けにくくなるとともに、センサバネ36のバネ荷重が大きくなり、苗植付け装置4の浮沈に伴う接地体SFの揺動が鈍感な状態となる。
ると、検出値θが基本的な昇降制御における目標値θ0の不感帯内にあっても、角速度ω
に正比例した速度で優先的に下降制御が実行される(♯104)。苗植付け装置4が急激に
田面Tに対して下降して、接地体SFが上方揺動する方向への角速度ωが基準値ω0を越
えると、検出値θが目標値θ0の不感帯内にあっても、角速度ωに比例した速度で優先的
に上昇制御が実行される(♯105)。
サ21からの検出値θが目標値θ0と比較され(♯106,♯107)、苗植付け装置4の浮上
によって接地体SFが目標姿勢より下方揺動して、検出値θが目標値θ0を不感帯εより
下まわっていると、目標値θ0と検出値θとの偏差(θ0-θ)に正比例した速度での下降
制御が実行される(♯108)。苗植付け装置4の沈下によって接地体SFが目標姿勢より
上方揺動して、検出値θが目標値θ0を不感帯εより上まわっていると、目標値θ0と検出値θとの偏差(θ0-θ)に正比例した速度で上昇制御が実行される(♯109)。苗植付け
装置4の対地高さが設定高さにあって、検出値θが不感帯ε以内で目標値θ0に近い状態
にあると、制御中立状態が維持される(♯110)。このように、接地体SFが目標姿勢に
維持されることで田面Tに対する苗植付け装置4の対地高さの安定化が図られる。
図4に、自動昇降制御の第2例のブロック図が、図5に、その制御フロー図がそれぞれ示されている。この例においては、接地体SFが上下揺動する際の前記角速度(変化速度)ωを、接地体SFに取り付けた振動型ジャイロセンサなどの角速度センサ33で直接に検出するよう構成されている。
較され(♯203)、苗植付け装置4が急激に田面Tに対して上昇して、接地体SFが下方
揺動する方向への角速度ωが基準値ω0を越えると、検出値θが基本的な昇降制御におけ
る目標値θ0の不感帯内にあっても角速度ωに正比例した速度で優先的に下降制御が実行
される(♯204)。苗植付け装置4が急激に田面Tに対して下降して、接地体SFが上方
揺動する方向への角速度ωが基準値ω0を越えると、検出値θが目標値θ0の不感帯内にあっても角速度ωに正比例した速度で優先的に上昇制御が実行される(♯205)。
サ21からの検出値θが目標値θ0と比較され(♯206,♯207)、苗植付け装置4の浮上
によって接地体SFが目標姿勢より下方揺動し、検出値θが目標値θ0を不感帯εより下
まわっていると、目標値θ0と検出値θとの偏差(θ0-θ)に正比例した速度での下降制
御が実行される(♯208)。苗植付け装置4の沈下によって接地体SFが目標姿勢より上
方揺動し、検出値θが目標値θ0を不感帯εより上まわっていると、目標値θ0と検出値θとの偏差(θ0-θ)に正比例した速度で上昇制御が実行される(♯209)。苗植付け装置
4の対地高さが設定高さにあって、検出値θが不感帯ε以内で目標値θ0に近い状態にあ
ると、制御中立状態が維持される(♯210)。このように、接地体SFが目標姿勢に維持
されることで田面Tに対する苗植付け装置4の対地高さの安定化が図られる。
図6に、自動昇降制御の第3例のブロック図が、図7に、その制御フロー図がそれぞれ示されている。この例においては、苗植付装置4の適所に加速度センサ34が装備されて、その検出値gを積分して苗植付装置4の昇降速度vを演算するよう構成されている。
苗植付け装置4が急激に田面Tに対して下降して、接地体SFが上方揺動する方向への昇降速度vが基準値v0を越えると、検出値θが目標値θ0の不感帯内にあっても昇降速度vに正比例した速度で優先的に上昇制御が実行される(♯306)。
ンサ21からの検出値θが目標値θ0と比較され(♯307,♯308)、苗植付け装置4の浮
上によって接地体SFが目標姿勢より下方揺動して、検出値θが目標値θ0を不感帯εよ
り下まわっていると、目標値θ0と検出値θとの偏差(θ0-θ)に正比例した速度での下
降制御が実行される(♯309)。苗植付け装置4の沈下によって接地体SFが目標姿勢よ
り上方揺動し、検出値θが目標値θ0を不感帯εより上まわっていると、目標値θ0と検出値θとの偏差(θ0-θ)に正比例した速度で上昇制御が実行される(♯310)。苗植付け装置4の対地高さが設定高さにあって、検出値θが不感帯ε以内で目標値θ0に近い状態にあると、制御中立状態が維持される(♯311)。このように、接地体SFが目標姿勢に維持されることで田面Tに対する苗植付け装置4の対地高さの安定化が図られる。
図8に、自動昇降制御の第4例のブロック図が、図9に、その制御フロー図がそれぞれ示されている。この例においては、接地体SFが上下揺動する際の前記角速度(変化速度)ωを検出する角速度センサ33だけが装備されており、苗植付け装置4が上限まで上昇されて接地体SFが前下がり揺動限界になった姿勢からの振り上げ揺動角度が、角速度センサ33で検出された角速度ωを積分して演算取得され、その演算値が接地体SFの揺動角度を示す検出値θとされる。
次に、角速度センサ33で検出された角速度ωが予め入力設定された基準値ω0と比較され(♯403)、苗植付け装置4が急激に田面Tに対して上昇して、接地体SFが下方揺動する方向への角速度ωが基準値ω0を越えると、検出値θが基本的な昇降制御における目標値θ0の不感帯内にあっても角速度ωに正比例した速度で優先的に下降制御が実行される(♯404)。苗植付け装置4が急激に田面Tに対して下降して、接地体SFが上方揺動する方向への角速度ωが基準値ω0を越えると、検出値θが目標値θ0の不感帯内にあっても角速度ωに正比例した速度で優先的に上昇制御が実行される(♯405)。
姿勢より下方揺動して検出値θが目標値θ0を不感帯εより下まわると、目標値θ0と検出値θとの偏差(θ0-θ)に正比例した速度での下降制御が実行される(♯408)。接地体SFが目標姿勢より上方揺動して検出値θが目標値θ0を不感帯εより上まわると、目標値θ0と検出値θとの偏差(θ0-θ)に正比例した速度で上昇制御が実行される(♯409)。苗植付け装置4の対地高さが設定高さにあって、検出値θが不感帯ε以内で目標値θ0に近い状態にあると、制御中立状態が維持される(♯410)。このように、接地体SFが目標姿勢に維持されることで田面Tに対する苗植付け装置4の対地高さの安定化が図られる。
(1)上記のように、作業装置が苗植付け装置4の場合、苗植付け装置4の浮上に伴う浮き苗や植付け苗の倒れの発生が問題となるが、苗植付け装置4の沈下に伴う深植えは致命的な問題とはならないので、苗植付け装置4が上昇方向へ変化する速度が基準値を越える時だけ優先的な下降制御が実行され、苗植付け装置4が下降方向へ変化する速度が基準値を越えても優先的な上昇制御を行わない簡易な形態で実施することもできる。
4 作業装置
5 昇降駆動機構
21 角度センサ
22 制御装置
33 角速度センサ
θ 検出値
ω 角速度(変化速度)
v 昇降速度(変化速度)
Claims (7)
- 走行機体に昇降自在に連結した作業装置の昇降駆動機構を、検出された対地高さ情報に基づいて前記作業装置の対地高さと設定高さとの偏差が不感帯内に入るように作動制御して、前記作業装置の対地高さを前記設定高さに維持させる制御装置を備えた農作業機の昇降制御装置であって、
前記制御装置を、前記作業装置の対地高さを検出する高さ検出手段からの検出値と、この検出値を微分して得られる変化速度とを、前記昇降駆動機構を作動制御する前記対地高さ情報として、演算した前記変化速度が設定範囲を越える変化であると、前記偏差が前記不感帯内にあっても、その変化方向と反対方向へ前記作業装置を作動させるように構成してある農作業機の昇降制御装置。 - 前記制御装置を、前記演算した前記変化速度が設定範囲を越える変化が作業装置上昇方向への変化であるときにだけ、前記作業装置を下降方向へ作動させるように構成してある請求項1記載の農作業機の昇降制御装置。
- 前記高さ検出手段を、前記作業装置に接地追従可能に支持された接地体の揺動角度を前記検出値として検出する角度センサで構成してある請求項1または2記載の農作業機の昇降制御装置。
- 走行機体に昇降自在に連結した作業装置の昇降駆動機構を、検出された対地高さ情報に基づいて前記作業装置の対地高さと設定高さとの偏差が不感帯内に入るように作動制御して、前記作業装置の対地高さを前記設定高さに維持させる制御装置を備えた農作業機の昇降制御装置であって、
前記作業装置に接地追従可能に支持された接地体の揺動角度を検出する角度センサと、前記接地体の角速度を検出する角速度センサとを備え、
前記制御装置を、これら角度センサの検出情報と角速度センサの検出情報とを、前記昇降駆動機構を作動制御する前記対地高さ情報として、前記角速度が設定範囲を越える変化であると、前記偏差が不感帯内にあっても、その変化方向と反対方向へ前記作業装置を作動させるように構成してある農作業機の昇降制御装置。 - 前記制御装置を、前記角速度センサで検出された角速度が設定範囲を越える変化が作業装置上昇方向への変化であるときにだけ、前記作業装置を下降方向へ作動させるように構成してある請求項4記載の農作業機の昇降制御装置。
- 走行機体に昇降自在に連結した作業装置の昇降駆動機構を、検出された対地高さ情報に基づいて前記作業装置の対地高さと設定高さとの偏差が不感帯内に入るように作動制御して、前記作業装置の対地高さを前記設定高さに維持させる制御装置を備えた農作業機の昇降制御装置であって、
前記作業装置に接地追従可能に支持された接地体の揺動角度を検出する角度センサを備えるとともに、前記作業装置の昇降速度を検出する昇降速度検知手段を備え、
前記制御装置を、これら角度センサの検出情報と前記昇降速度検知手段の検出情報とを、前記昇降駆動機構を作動制御する対地高さ情報として、前記昇降速度検知手段で検出された前記昇降速度が設定範囲を越えると、前記偏差が不感帯内にあっても、その変化方向と反対方向へ前記作業装置を作動させるように構成してある農作業機の昇降制御装置。 - 前記制御装置を、前記昇降速度検知手段で検出された昇降速度が設定範囲を越える変化が作業装置上昇方向への変化であるときにだけ、前記作業装置を下降方向へ作動させるように構成してある請求項6記載の農作業機の昇降制御装置。
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