JP4955601B2 - コモンレール式燃料噴射制御装置における圧力制御電磁弁の駆動方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置 - Google Patents

コモンレール式燃料噴射制御装置における圧力制御電磁弁の駆動方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置 Download PDF

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本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置において用いられる圧力制御電磁弁の駆動方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置に係り、特に、レール圧制御の安定性、燃料噴射制御動作の信頼性向上等を図ったものに関する。
近年、ディーセルエンジンに代表される内燃機関への燃料供給を制御する装置として、コモンレール式燃料噴射制御装置が広く採用されるに至っており、より安定したレール圧制御による的確な燃料噴射制御を実現する等の観点から、様々なレール圧制御が提案されている。
そのようなレール圧制御の一つとして、例えば、特開2003−41986号公報には、コモンレールへ燃料を高圧圧送する高圧ポンプの上流側、すなわち、燃料タンクと高圧ポンプとの間に設けられた電磁式の低圧制御弁と、コモンレールからの戻し燃料の通路に設けられた電磁式の高圧制御弁を用い、エンジンの運転状況に応じて、いずれか一方を閉ループ制御とし、他方を開ループ制御として、それぞれの駆動状態を制御することで、より適切なレール圧制御が実現できるようにしたいわゆる2ガバナ制御が開示されている。
また、上述のような2ガバナ制御をより進化させた制御形態として、例えば、特開2005−127322号公報には、上述の公報例と同様、高圧ポンプの上流側に設けられた低圧制御弁のみを閉ループ制御とする制御モード、高圧ポンプの下流側に設けられた高圧制御弁のみを閉ループ制御とする制御モード、及び、双方の制御弁共に閉ループ制御とする制御モードの3つのモードを、エンジンの運転状態に応じて使い分けるようにしたものが開示されている。
特開2003−41986号公報(第3−6頁、図1−図4) 特開2005−127322号公報(第7−13頁、図1及び図2)
ところで、上述の従来装置において、コモンレールから燃料を排出する際の圧力を制御可能に設けられた高圧制御弁は、通常、いわゆる周波数駆動、すなわち、所定の駆動周波数で通電駆動されるようになっており、かかる高圧制御弁は、電流零で開弁状態となるものと、電流零で閉弁状態となるものの2通りがあり、いずれのタイプを用いる場合にあっても電流値で弁開度を変え、それによってレール圧を調整するものとなっている。
かかる高圧制御弁の駆動周波数は、例えば、大凡1KHz前後が使用されるが、高圧制御弁を構成するアーマチュアとその一方の先端部に設けられた弁部材としてのバルブボールは、この駆動周波数による電磁力の方向の変化と共にあるリフト領域を非常に小さい振幅で往復動することとなる。
例えば、このような高圧制御弁を、閉弁状態とする場合や、弁開度の比較的大きな状態、換言すれば、高圧制御弁を通過する燃料が比較的大きな状態、すなわち、アーマチュア及びバルブボールのリフトが大きい状態とされる場合には、上述のようなアーマチュア及びバルブボールの小さい振幅での往復動は何ら問題を生じないが、先に述べたような3つの制御モードによりレール圧制御を行うものにおいて、次述するような問題を生ずる。
すなわち、3つの制御モードの使い分けによりレール圧制御が行われるよう構成されたものにあっては、高圧制御弁と低圧制御弁の双方を閉ループ制御でレール圧を制御する制御モードから、高圧制御弁を全閉状態とする一方、低圧制御弁を閉ループ制御することでレール圧の制御を行う制御モードへ移行する場合があるが、この場合、レール圧の変動を抑圧し、円滑な動作確保等のため、高圧制御弁を徐々に閉弁状態としてゆくようにする。
このため、バルブボールがシート部分にある程度接近してくると、先に述べたようにバルブボールとアーマチュアが小さな振幅で往復動せしめられた状態で、弁開度が小さくされてゆくために、バルブボールのシート部分への接触が生じ、その反動で反シート部側へ、本来の往復動以上に変位してしまい、必要以上の弁開度となるため、不要なレール圧の低下を招き、レール圧制御の安定性、信頼性を損ねるという問題がある。
かかる問題へ対する対策として、簡易的には、例えば、高圧制御弁の駆動周波数を引き上げることがことが考えられるが、この駆動周波数の引き上げは、高圧制御弁への通電駆動に用いられるトランジスタのオン・オフ動作周波数の引き上げであり、それによって、トランジスタにおける発熱の増大を招くため、放熱対策などが必要となるだけでなく、より高い周波数での駆動に適するトランジスタを用いる必要が生ずる等によるコスト高を招く等の問題を生むため、それらの妥協点において駆動周波数を設定する必要があり、必ずしも充分に満足できる解決策を与えるものではない。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、電磁弁の周波数駆動に起因する弁部材とシート部との不要な接触を確実に回避し、レール圧の落ち込みを抑圧し、ひいては、円滑な燃料噴射を提供することのできるコモンレール式燃料噴射制御装置における圧力制御電磁弁の駆動方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置を提供するものである。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係る圧力制御電磁弁の駆動方法は、
燃料タンクの燃料が高圧ポンプによりコモンレールへ加圧、圧送され、当該コモンレールに接続された燃料噴射弁を介して内燃機関へ高圧燃料の噴射を可能としてなると共に、前記高圧ポンプの上流側に低圧制御電磁弁が、前記高圧ポンプの下流側に高圧制御電磁弁が、それぞれ設けられ、前記低圧制御電磁弁と前記高圧制御電磁弁の駆動制御により、前記コモンレールのレール圧を制御可能としてなるコモンレール式燃料噴射制御装置における前記高圧制御電磁弁の駆動制御方法であって、
前記低圧制御電磁弁及び高圧制御電磁弁が共に閉ループで制御されている状態にあって、前記高圧制御電磁弁における弁のバウンド現象が生じ得る状態にあると、レール圧制御に関する所定のパラメータに基づいて判断される場合に、前記高圧制御電磁弁の駆動周波数を高くするよう構成されてなるものである。
また、上記本発明の目的を達成するため、コモンレール式燃料噴射制御装置は、
燃料タンクの燃料が高圧ポンプによりコモンレールへ加圧、圧送され、当該コモンレールに接続された燃料噴射弁を介して内燃機関へ高圧燃料の噴射を可能としてなると共に、前記高圧ポンプの上流側に低圧制御電磁弁が、前記高圧ポンプの下流側に高圧制御電磁弁が、それぞれ設けられ、電子制御ユニットにより前記低圧制御電磁弁及び前記高圧制御電磁弁が駆動制御されて前記コモンレールのレール圧を制御可能としてなるコモンレール式燃料噴射制御装置であって、
前記電子制御ユニットは、
前記低圧制御電磁弁及び高圧制御電磁弁が共に閉ループで制御されている状態にあるか否かを判定し、前記低圧制御電磁弁及び高圧制御電磁弁が共に閉ループで制御されている状態にあると判定された場合に、前記高圧制御電磁弁における弁のバウンド現象が生じ得る状態にあるか否かを、レール圧制御に関する所定のパラメータに基づいて判定し、前記高圧制御電磁弁における弁のバウンド現象が生じ得る状態にあると判定された際に、前記高圧制御電磁弁の駆動周波数を高くするよう構成されてなるものである。
本発明によれば、圧力制御電磁弁のバウンド現象が生じる可能性のある場合に、その駆動周波数を高くし、周波数駆動に起因する弁部材の往復動の振幅を小さくするよう構成したので、弁部材とシート部との不用意な接触を確実に回避することができ、従来と異なり、いわゆるバウンド現象によるレール圧の不連続な変化を招くことなく、円滑な燃料噴射を実現し、ひいては、快適な車両走行を提供することのできるという効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図4を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態におけるコモンレール式燃料噴射制御装置における圧力制御電磁弁の駆動方法が適用されるコモンレール式燃料噴射制御装置の構成例について、図1を参照しつつ説明する。
この図1に示されたコモンレール式燃料噴射制御装置Sは、燃料を貯蔵する燃料タンク1と、燃料タンク1の燃料を高圧ポンプ装置50へ供給する低圧フィードポンプ2と、高圧燃料の圧送を行う高圧ポンプ装置50と、この高圧ポンプ装置50により圧送された高圧燃料を蓄えるコモンレール10と、このコモンレール10から供給された高圧燃料を図示されない内燃機関の気筒へ噴射供給する複数の燃料噴射弁13と、燃料噴射制御処理や後述する圧力センサ故障診断処理などを実行する電子制御ユニット(図1においては「ECU」と表記)40を主たる構成要素として構成されたものとなっている。
なお、上述のそれぞれの構成要素は、電子制御ユニット40を除いて、燃料通路で接続されており、図1においては、高圧燃料通路37を太線で、低圧燃料通路18a〜18cを細線で、燃料還流路30a〜30cを破線で、それぞれ表している。また、図1において、電気配線を一点鎖線で表している。
低圧フィードポンプ2は、燃料タンク1に貯蔵された燃料を、低圧燃料通路18a〜18cを介して高圧ポンプ5の加圧室5aへ供給するようになっている。本発明の実施の形態における低圧フィードポンプ2は、電磁低圧ポンプが用いられており、電子制御ユニット40による通電制御によって所定の流量の低圧燃料を圧送するよう構成されたものとなっている。
高圧ポンプ装置50は、高圧ポンプ5と、流量制御弁8と、圧力調整弁14などを主たる構成要素として構成されたものとなっている。
高圧ポンプ5は、低圧フィードポンプ2によって圧送され、燃料吸入弁6を介して加圧室5aに導入された低圧燃料を、プランジャ7によって加圧し、燃料吐出弁9及び高圧燃料通路37を介してコモンレール10に圧送するようになっているものである。
本発明の実施の形態における高圧ポンプ5は、燃料タンク1から低圧燃料通路18a、18bを介して高圧ポンプ5内へ送られる低圧燃料が、一旦、カム室16内に流入せしめられ、そこからさらに低圧燃料通路18cを介して加圧室5aへ導入されるよう構成されたものとなっている。
また、カム室16と加圧室5aとを接続する低圧燃料通路18cの途中には、電磁式の流量制御弁(低圧制御電磁弁)8が設けられており、要求されるレール圧及び要求噴射量に応じて電子制御ユニット40の駆動制御を受けて低圧燃料の流量を調節し、加圧室5aへ送出できるようになっている。
一方、流量制御弁8の上流側には、圧力調整弁14が低圧燃料流路18cから分岐して接続されて、流量制御弁8と並列的に配設されており、圧力調整弁14は、さらに、燃料タンク1に通じる燃料還流路30aに接続されたものとなっている。
かかる圧力調整弁14は、その前後の差圧、すなわち、低圧燃料通路18a〜18cやカム室16内の圧力と、圧力調整弁14よりも燃料タンク1側の燃料還流路30a内の圧力との差が、所定値を超えた際に開弁状態となるオーバーフローバルブを用いたものとなっている。
このため、低圧フィードポンプ2によって低圧燃料が圧送されている状態においては、低圧燃料流路18a〜18c及びカム室16内の圧力が、燃料還流路30a内の圧力に対して所定の差圧分だけ大きく維持されることとなる。
一方、コモンレール10には、高圧燃料通路39を介して複数の燃料噴射弁13が接続されており、高圧ポンプ5から圧送され蓄積された高圧燃料が各燃料噴射弁13へ供給されるようになっている。
このコモンレール10には、レール圧センサ21及び圧力制御弁(高圧制御電磁弁)12が取り付けられている。
圧力制御弁12は、例えば、電磁式比例制御弁が用いられ、コモンレール10に蓄積された高圧燃料の一部を、燃料還流路30bに放出する量を調節できるようになっており、これによってコモンレール10内の圧力を減圧できるようになっている。
レール圧センサ21で検出された実レール圧の信号は、電子制御ユニット40へ入力され、実レール圧が目標レール圧となるよう行われる流量制御弁8と圧力制御弁12の駆動制御に供されるものとなっている。
燃料噴射弁13は、公知の電磁制御式のものやピエゾ式のものが用いられており、電子制御ユニット40によりその駆動制御が行われて、図示されない内燃機関の気筒内へ高圧燃料が噴射されるようになっている。なお、燃料噴射弁13からのリターン燃料は、燃料還流路30cを介して燃料タンク1へ戻されるようになっている。
電子制御ユニット40は、例えば、公知・周知の構成を有してなるマイクロコンピュータ(図示せず)を中心に、RAMやROM等の記憶素子(図示せず)を有すると共に、燃料噴射弁13を駆動するための駆動回路(図示せず)や、流量制御弁8や圧力制御弁12への通電を行うための通電回路(図示せず)を主たる構成要素として構成されたものとなっている。
かかる電子制御ユニット40には、先に述べたようにレール圧センサ21の検出信号が入力される他、エンジン回転数やアクセル開度などの各種の検出信号が、図示されないエンジンの動作制御や燃料噴射制御に供するために入力されるようになっている。
次に、かかる構成のコモンレール式燃料噴射制御装置において行われるレール圧制御について概括的に説明する。
本発明の実施の形態においては、流量制御弁8と圧力制御弁12とによってレール圧の制御が行われるようになっている。
圧力制御弁12によるレール圧制御は、コモンレール10からの高圧燃料の放出量を調節し、レール圧を直接的に制御できる一方、流量制御弁8によるレール圧制御は、高圧ポンプ5の加圧室5aへの低圧燃料の供給量を調節し、それによってコモンレール10への高圧燃料の圧送量を調節し、レール圧を制御するものである。
本発明の実施の形態においては、電子制御ユニット40により、このような流量制御弁8と圧力制御弁12のそれぞれのレール圧制御の違いを生かして、次述するように第1乃至第3の制御モードが内燃機関の運転状況に応じて適宜選択されて、レール圧制御が行われるようになっている。
最初に、第2の制御モードについて説明すれば、この制御モードにおいては、流量制御弁8が開ループで制御される一方、圧力制御弁12が閉ループで制御されるものとなっている。
流量制御弁8によって調節され、加圧室5aに供給される低圧燃料の流量は、高圧ポンプ5の回転数に応じて規定されているため、加圧室5a内で高圧化される高圧燃料は、高圧ポンプ5の回転数に応じて定量的にコモンレール10に圧送されるものとなっている。
また、高圧ポンプ5の加圧室5aへの低圧燃料の供給量は、コモンレール10に圧送される高圧燃料の流量が目標レール圧を達成するために必要な流量以上となるように設定されている。
そして、圧力制御弁12の開度が、レール圧センサ21によって検出された実レール圧に基づいて電子制御ユニット40によりフィードバック制御され、所定量の高圧燃料がコモンレール10から放出されることによって、実レール圧が目標レール圧に調整されるようになっている。
この第2の制御モードは、圧力制御弁12によりレール圧が直接的に制御されるため、レール圧制御の応答性に優れている。また、比較的大量の高圧燃料がコモンレールに定量的に圧送されるため燃料温度を上昇させ易いという長所もある。但し、大量の高圧燃料をコモンレール10に供給した上で、圧力制御弁12から高圧燃料の一部を放出する制御であるため、燃費が非効率的になり易く、そのため、この第2の制御モードは、内燃機関の始動時や燃料温度が低下している状態等において行われるようになっている。
次に、第3の制御モードについて説明すれば、この制御モードは、流量制御弁8が閉ループで制御される一方、圧力制御弁12が開ループで制御されるものとなっている。
かかる第3の制御モードにおいて、圧力制御弁12は全閉状態とされ、コモンレール10からの圧力制御弁12を介しての高圧燃料の放出は行われないため、この圧力制御弁12によるレール圧制御は実質的に行われない。
一方、流量制御弁8は、その弁開度が、実レール圧を基にしてフィードバック制御され、コモンレール10へ圧送される高圧燃料の流量が調節されることによって、実レール圧が目標レール圧となるように制御されるものとなっている。
この第3の制御モードでは、加圧室5aに供給される低圧燃料の流量を制御することにより、コモンレール10に圧送される高圧燃料の流量が調節されるため、必要なときに必要な量の高圧燃料がコモンレール10へ圧送できるので、駆動トルクを必要以上に増大させることなく、燃費の効率化が図られるものとなっている。
かかる第3の制御モードは、流量制御弁8の弁開度を変えてからレール圧が変動するまでに時間差が生ずるため、レール圧を急速に減圧した場合等におけるレール圧制御の応答性が、先の第2の制御モードに比して劣っている。
このような第2及び第3の制御モードのそれぞれの特徴を生かし、双方の短所を補う制御モードとして、第1の制御モードがある。
すなわち、第1の制御モードにおいては、流量制御弁8及び圧力制御弁12が共に閉ループで制御され、コモンレール10に圧送される高圧燃料の流量とコモンレール10からの高圧燃料の放出量がバランスよく調節されて、レール圧制御の負担が分散できるものとなっている。
ところで、圧力制御弁12は、電子制御ユニット40に設けられた駆動回路(図示せず)によって通電制御されるようになっており、本発明の実施の形態においては、通電電流(通電量)零で、開弁状態となり、通電量を増加するに従い弁開度が小さくなるようなものとなっている。さらに、通電電流は、所定の繰り返し周波数(駆動周波数)を有するものとなっており、圧力制御弁12は、いわゆる周波数駆動されるものとなっている。この駆動周波数は、大凡1KHz前後が使用される。
圧力制御弁12自体の構造は、公知・周知の構成を有するもので、概説すれば、例えば、棒状に形成されたアーマチュア(図示せず)の一端に球状に形成された弁部材としてのバルブボール(図示せず)が取着され、このバルブボールがシート部(図示せず)に着座することにより閉弁状態となる一方、シート部から離間するに従い弁開度が大きくなるよう構成されているものである。
バルブボールはアーマチュアと共に、通電電流零の状態において、ばねなどの弾性部材などによりシート部とは反対方向へ常時押圧されるようになっている。
一方、図示されないソレノイドへ通電が開始されることによって、アーマチュアは、その軸方向で上述の弾性部材による押圧力に抗してシート部方向へ変位(リフト)されるようになっており、そのリフト量は、ほぼ通電量に比例するものとなっている。すなわち、換言すれば、通電量に比例して、バルブボールがシート部へ接近してゆき、弁開度が小さくなるように構成されたものとなっている。
かかる圧力制御弁12の通電電流は、上述のように所定の駆動周波数を有するものとなっているため、アーマチュア(図示せず)は、通電電流による本来のリフトとは別に、その軸方向において、あるリフト領域を駆動周波数に応じた小さい振幅で往復動するものとなっている。
このため、圧力制御弁12は、弁開度が小さな駆動状態とされると、バルブボール(図示せず)がシート部に極接近した状態となるが、この際、上述の駆動周波数に起因する小さい振幅での往復動によって、バルブボールがシート部に接触し、その反動で反シート部側へ、必要以上にリフトしてしまう現象(バウンド現象)を招く虞がある。この現象が生ずると、レール圧が不要に低下してしまい、安定したレール圧制御が確保できなくなり、エンジンに対する適切な燃料噴射が損なわれ、エンジン動作における安定性、信頼性の低下を招くことになる。
かかる不都合を回避する観点から、本発明の実施の形態においては、次述するように圧力制御弁12の駆動周波数を所定の条件の下で切り替える駆動制御が電子制御ユニット40により実行されるようになっている。
図2には、電子制御ユニット40において実行される本発明の実施の形態における圧力制御弁の駆動処理の手順を表したサブルーチンフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつ圧力制御弁の駆動処理について説明する。
図2に示された一連の処理は、特に、圧力制御弁12の駆動周波数を切り替えるための駆動処理に関するもので、電子制御ユニット40において実行される燃料噴射制御などのための様々な制御処理の一つとして実行されるものである。
処理が開始されると、最初に、レール圧制御の制御モードの読み込みが行われ(図2のステップS102参照)、制御モードが先に説明した第1の制御モードであるか否かが判定されることとなる(図2のステップS104参照)。
すなわち、本発明の実施の形態におけるコモンレール式燃料噴射制御装置においては、先に説明したようにレール圧制御が、3つの制御モードを種々選択して実行されるようになっており、ステップS102においては、その3つの制御モードのいずれが実行されているかの情報が、図示されないレール圧制御処理から読み込まれる。この制御モードの読み込み及び判定は、例えば、図示されないレール圧制御処理において、3つの制御モードのいずれが実行されているかを区別するために、一般に良く用いられるようなフラグを用いた認識処理を行っている場合には、そのフラグを流用すると好適である。すなわち、具体的には、フラグを読み込み、そのフラグの値によって、第1の制御モードであるか否かを判定するようにすると好適である。
ステップS104においてレール圧の制御モードが第1の制御モードではないと判定された場合(NOの場合)には、ステップS118の処理へ進み、圧力制御弁12の駆動周波数が予め定められている所定の駆動周波数に設定(初期設定)されることとなる。
すなわち、第1の制御モード以外の制御モードにおいては、先に説明したように圧力制御弁12のアーマチュア及びボールバルブ(図示せず)が、周波数駆動されることによる小さな振幅での往復動に起因してシート部へ接触するような事態は発生しないため、圧力制御弁12は、本来の所定の駆動周波数で駆動されることとなる。
なお、ステップS118の処理後は、図示されないメインルーチンへ戻り、他の処理がなされた後に、所定のタイミングでこの図2に示された処理が再度実行されることとなる。
一方、ステップS104において、レール圧の制御モードが第1の制御モードであると判定された場合(YESの場合)には、ステップS106の処理へ進み、エンジン回転数Ne、指示噴射量Q、及び、指示ポンプ吐出量Mの読み込みが行われることとなる。
ここで、エンジン回転数Ne、指示噴射量Q、及び、指示ポンプ吐出量Mは、電子制御ユニット40において実行されている他の制御、すなわち、エンジン制御や燃料噴射制御のための処理において用いられているデータである。したがって、これらは、図2に示された一連の処理の実行のためだけに特別に必要とされるものではないので、先の制御モードの場合と同様に、これらが用いられている他の制御処理から読み込んで流用するのが好適である。
なお、ここで、エンジン回転数Neは、図示されない回転センサにより検出され、電子制御ユニット40へ入力されるようになっているものである。
一方、指示噴射量Qは、燃料噴射弁13によって噴射されるべき燃料の量であり、また、指示ポンプ吐出量Mは、高圧ポンプ5からコモンレール10に対して吐出されるべき燃料の量、すなわち、換言すれば、高圧ポンプ5からコモンレール10に供給されるべき燃料の量である。
これら指示噴射量Q及び指示ポンプ吐出量Mは、電子制御ユニット40において実行される図示されない燃料噴射制御処理において、その時々のエンジンの動作状況に応じて所定の演算式あるいはマップ検索等によって算出されるものである。したがって、先の制御モードの読み込み(図2のステップS102参照)同様、これらの演算算出を行っている制御処理における演算結果を読み込み、流用すれば良いものである。
次いで、ステップS108において、圧力制御弁12の通過流量Bの演算算出が行われる。
この通過流量Bは、コモンレール10から圧力制御弁12を介して燃料還流路30bに放出されるべき燃料の量であり、B=M−Q−Rとして算出される量である。ここで、Mは、ステップS106において読み込まれた指示ポンプ吐出量、Qは、同じくステップS106において読み込まれた指示噴射量Qである。また、Rは、リターン流量を意味し、具体的には、燃料噴射弁13からの燃料タンク1へ戻される燃料の量である。かかるリターン流量は、レール圧と燃料噴射弁13への通電時間とで定まるもので、例えば、種々のレール圧及び燃料噴射弁13への通電時間におけるリターン流量を試験やシミュレーションにより求めることができる。したがって、試験等によって取得されたデータをマップ化し、又は、演算式化する等し、そのマップ等を、ステップS108において用いてその時々のリターン流量を算定するようにすると好適である。。
なお、通過流量Bは、上述のように演算により求める他に、圧力制御弁12の下流側に流量計を設けて実測し、その実測データを用いるようにしても良い。
通過流量Bが上述のように算出された後は、その算出された通過流量Bが所定の閾値以下であるか否かが判定されることとなる(図2のステップS110参照)。
このように通過流量Bが所定の閾値以下であるか否を判定することは、先に述べた圧力制御弁12を所定の駆動周波数で駆動制御することにより生ずる図示されないボールバルブの小さな振幅での往復動に起因するシート部への接触が発生する状況にあるか否か、換言すれば、ボールバルブのバウンド現象が生ずる状況にあるか否かを判定することを意味する。
そして、ステップS110において、通過流量Bが所定の閾値以下ではないと判定された場合(NOの場合)、換言すれば、上述したような圧力制御弁12におけるボールバルブ(図示せず)の小さな振幅での往復動に起因するシート部への接触が発生する状況にないと判定された場合には、先に説明したように本来の所定の駆動周波数での駆動が続行されることとなる(図2のステップS118参照)。
一方、ステップS110において、通過流量Bが所定の閾値以下であると判定された場合(YESの場合)、換言すれば、先に説明した圧力制御弁12におけるバウンド現象が発生する状況にあると判定された場合には、指示レール圧の読み込みが行われる(図2のステップS112)。
ここで、指示レール圧は、先の指示噴射量Q等と同様、エンジンの動作状況に応じて演算算出されるコモンレール10のレール圧であり、先の指示噴射量Q及び指示ポンプ吐出量M同様、これらの演算算出を行っている制御処理における演算結果を読み込み、流用すればよいものである。
そして、読み込まれた指示レール圧が所定の閾値以上であるか否かが判定されることとなる(図2のステップS114)。なお、ここで、「所定の閾値」は、先のステップS110における「所定の閾値」とは、別個のものであり、換言すれば、「所定のレール圧」である。
このように指示レール圧が所定の閾値以上であるか否かを判定するのは、先の通過流量Bが所定の閾値以下であり、指示レール圧が所定の閾値以上の場合に、先に述べたような圧力制御弁12におけるバウンド現象が発生する確率が非常に高く、そのため、判断の確実性をより高めるためである。
そして、ステップS114において、指示レール圧が所定の閾値以上ではないと判定された場合(NOの場合)には、圧力制御弁12におけるバウンド現象が発生する状況ではないとして、先に説明したステップS118の処理が実行され、一連の処理が一旦終了されることとなる。
一方、ステップS114において、指示レール圧が所定の閾値以上であると判定された場合(YESの場合)には、圧力制御弁12におけるバウンド現象が発生する状況にあるとして、圧力制御弁12の駆動周波数の切り替えが行われることとなる(図2のステップS116参照)。
すなわち、圧力制御弁12の所定の駆動周波数が、それよりも高い駆動周波数(以下、この駆動周波数を便宜的に「切替駆動周波数」と称する)に切り替えられることとなる。
ここで、切替駆動周波数を、初期設定される所定の駆動周波数よりも高い周波数とするのは、より高い駆動周波数とすることによって、先に説明したアーマチュアの軸方向の往復動の振幅が小さくなり、ボールバルブとシート部との接触回避を図ることができるためである。
なお、具体的に、所定の駆動周波数に対して、切替駆動周波数がどの程度の高い周波数とすべきかは、圧力制御弁12の具体的な電気的特性や、装置全体の条件等によって異なるものであり、特定の値に限定されるべきものではなく、圧力制御弁12の具体的な電気的特性等に基づいて実験やシミュレーション結果によって設定するのが好適である。
このようにして駆動周波数に切り替えが行われた後は、一連の処理が一旦終了され、図示されないメインルーチンへ戻り、他の処理がなされた後に、所定のタイミングでこの図2に示された処理が再度実行されることとなる。
なお、上述のように、所定の場合だけ駆動周波数を上げるのではなく、常時、高い駆動周波数とする方法が考えられるが、この場合、駆動用トランジスタのオン・オフ周波数の上昇による発熱増加の問題等に加えて、弁開度の変化、すなわち、ある弁開度からある弁開度へ弁開度を変える際に、それに応じて通電量を変えてもアーマチュアが即座にリフトしなくなる傾向(渋り現象)を生むという問題がある。この現象は、駆動周波数の上昇に伴い、より顕在化する傾向にある。
そのため、本発明の実施の形態のように、所定の場合に限って駆動周波数を高くすることは、駆動周波数を高くすることに起因して生ずる種々の問題に対する方策としては、極端な不都合を生ずることなく現実的な妥当な解決策と言い得るものである。
次に、上述した圧力制御弁12の駆動方法による駆動周波数の切り替えについて、具体的な車両動作状態との関連において、図3及び図4を参照しつつ説明することとする。
最初に、図3を参照しつつ、車両が定速走行状態から加速される際における圧力制御弁12の駆動周波数の切り替えについて説明する。
まず、図3において、時刻t0から時刻t1までは車両が定速走行状態にあり、時刻t1において加速操作、すなわち、アクセル(図示せず)が踏み込まれ車両が加速状態とされたと仮定する。
かかる前提の下、加速操作がなされるまでの定速走行状態においては、指示噴射量、エンジン回転数、指示レール圧、指示PCVセット圧、指示ポンプ吐出量、及び、圧力制御弁12の通過流量(PCV通過流量)は、いずれもほぼ一定状態である(図3(A)〜3(D)参照)。なお、ここで、指示PCVセット圧は、圧力制御弁12における圧力、換言すれば、圧力制御弁12の弁開度である。この指示PCVセット圧は、レール圧制御処理において演算算出されるものである。
そして、かかる状態にあって、圧力制御弁12の駆動周波数は、初期設定された所定の駆動周波数となっている(図3(E)参照)。
かかる車両の定速走行状態において、レール圧制御は、先に説明した第1の制御モードが実行されるようになっている。
そして、時刻t1において加速操作がなされると、指示噴射量が加速に応じた量に増加され(図3(A)参照)、エンジン回転数が徐々に増加し始めると共に(図3(B)参照)、指示レール及び指示PCVセット圧も増加されることとなる(図3(C)参照)。
レール圧制御は、この時刻t1以降、後述する時刻t3において第3の制御モードへ移行するまでの間は、第1の制御モードから第3の制御モードへ徐々に移行する移行モードとされる。
一方、指示ポンプ吐出量は、加速操作がなされた以後(時刻t1以後)、徐々に減量されてゆくと共に、PCV通過流量も徐々に減少してゆくこととなる(図3(D)参照)。
また、PCV駆動周波数は、加速初期の段階においては、未だ所定の駆動周波数に維持されるものとなっている(図3(E)参照)。
時間の経過と共に、指示PCVセット圧がさらに上昇してゆく一方、指示ポンプ吐出量及びPCV通過流量はさらに低下してゆき、時刻t2において、PCV通過流量が所定の閾値以下に達しており、且つ、指示レール圧が所定値以上に達しているとすると、この時点からPCV駆動周波数は、所定の駆動周波数よりも高い切替駆動周波数に切り替えられることとなる(図3(C)〜図3(E)、及び、図2のステップS110〜S116参照)。
そして、指示噴射量が所定量以上にあって、指示PCVセット圧が所定圧以上となる一方、PCV通過流量が零、すなわちち、換言すれば、圧力制御弁12が閉弁状態に達した時刻t3において、レール圧制御は、第1の制御モードから第3の制御モードへの移行状態を終えて完全に第3の制御モードとなり、同時に、PCV駆動周波数は、初期値へ戻されることとなる(図3(A)、図3(C)〜図3(E)参照)。
次に、図4を参照しつつアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)が減少する際における圧力制御弁12の駆動周波数の切り替えについて説明する。
まず、図4において、時刻t0から時刻t1までは車両が定速走行している状態にあり、第3の制御モードによりレール圧制御が行われている区間である。
そして、時刻t1において、アクセルペダル(図示せず)の踏み込みが徐々に弛められ始めて、車両の減速状態が開始されている。すなわち、アクセルペダルの踏み込みが徐々に弛められてゆくに従い指示噴射量が減じられると共に(図4(A)参照)、指示PCVセット圧、指示レール圧及び指示ポンプ吐出量が徐々に低下してゆくこととなり(図4(C)及び図4(D)参照)、それによって、エンジン回転数が徐々に低下してゆくこととなる(図4(B)参照)。
一方、PCV通過流量は、アクセルペダルの踏み込みが弛められてから暫くして、徐々に増加せしめられるものとなっている(図4(D)参照)。
また、レール圧制御は、アクセルペダルの踏み込みが弛められ始めた時刻t1以降時刻t3までの間は、先の第3の制御モードから、時刻t3以降に完全に第1の制御モードへ移るための移行モードとなっている。
そして、時刻t1以降時刻t2に至る間は、PCV通過流量が閾値以下で、且つ、指示レール圧が所定圧以上となるため、PCV駆動周波数は、所定の駆動周波数よりも高い切替駆動周波数に切り替えられるものとなっている(図4(C)〜図4(E)参照)。
時刻t2以降は、指示噴射量は殆ど絞られる一方(図4(A)参照)、指示ポンプ吐出量、圧力制御弁12の通過流量が徐々に増加されてゆき(図4(D)参照)、それと共に、エンジン回転数、指示PCVセット圧及び指示レール圧は、徐々に低下してゆくものとなっている(図4(B)及び図4(C)参照)。
そして、指示ポンプ吐出量及びPCV通過流量がそれぞれの所定の高い値となった時刻t3以降においては、レール圧制御は、完全に第1の制御モードとなる(図4(D)参照)。
なお、圧力制御弁12の駆動周波数を所定の高い駆動周波数に切り替える条件として、レール圧制御が第1の制御モードにあり、PCV通過流量が閾値以下であり、かつ、指示レール圧が所定値以上であることが必要となることは上述した通りであるが、図2においては、便宜上、これらの条件の判断を、第1の制御モードか否かの判断(図2のステップS104参照)を始めとして、連続的に判断されるように示したが、実際には、電子制御ユニット40内において、これらの判断は、並列的に行われるものとなっており、図2のように連続的に判断されること、及び、その順序は、駆動周波数の切り替え(図2のステップS116参照)に必須の条件ではない。したがって、レール圧制御が第1の制御モードにない、PCV通過流量が閾値以下ではない、または、指示レール圧が所定値以上ではないと、いずれかが先に判断された場合には、その時点で、圧力制御弁12の駆動周波数は、所定の駆動周波数とされる(初期設定)こととなる。
また、本発明の実施の形態においては、圧力制御弁12の駆動周波数を所定の高い駆動周波数に切り替える条件として、レール圧制御が第1の制御モードにあり、PCV通過流量が閾値以下であり、かつ、指示レール圧が所定値以上であることとしたが、これに限定されるものではなく、圧力制御弁12におけるバウンド現象が生じ得る状況との相関関係が把握できれば、他のパラメータを用いて判断するようにしても良い。具体的には、例えば、圧力制御弁12の通過流量、燃料温度、エンジン冷却水温度等の条件と、エンジン回転数や噴射量等との組み合わせによって判断するようにしても良い。
本発明の実施の形態における圧力制御弁の駆動方法が適用されるコモンレール式燃料噴射制御装置の構成例を示す構成図である。 図1に示されたコモンレール式燃料噴射制御装置に用いられる電子制御ユニットにおいて実行される本発明の実施の形態における圧力制御弁の駆動処理の手順を表したサブルーチンフローチャートである。 車両が定速走行の後に加速される際における圧力制御弁の駆動周波数の切り替えを模式的に説明する説明図であって、図3(A)は指示噴射量の時間的変化を模式的に示す説明図、図3(B)はエンジン回転数の時間的変化を模式的に示す説明図、図3(C)は指示レール圧及び指示PCVセット圧の時間的変化を模式的に示す説明図、図3(D)は指示ポンプ吐出量及びPCV通過流量の時間的変化を模式的に示す説明図、図3(E)はPCV駆動周波数の時間的変化を模式的に示す説明図である。 車両が定速走行状態からアクセル開度が小さくされる際における圧力制御弁の駆動周波数の切り替えを模式的に説明する説明図であって、図4(A)は指示噴射量の時間的変化を模式的に示す説明図、図4(B)はエンジン回転数の時間的変化を模式的に示す説明図、図4(C)は指示レール圧及び指示PCVセット圧の時間的変化を模式的に示す説明図、図4(D)は指示ポンプ吐出量及びPCV通過流量の時間的変化を模式的に示す説明図、図4(E)はPCV駆動周波数の時間的変化を模式的に示す説明図である。
符号の説明
5…高圧ポンプ
8…流量制御弁
10…コモンレール
12…圧力制御弁
13…燃料噴射弁
40…電子制御ユニット

Claims (12)

  1. 燃料タンクの燃料が高圧ポンプによりコモンレールへ加圧、圧送され、当該コモンレールに接続された燃料噴射弁を介して内燃機関へ高圧燃料の噴射を可能としてなると共に、前記高圧ポンプの上流側に低圧制御電磁弁が、前記高圧ポンプの下流側に高圧制御電磁弁が、それぞれ設けられ、前記低圧制御電磁弁と前記高圧制御電磁弁の駆動制御により、前記コモンレールのレール圧を制御可能としてなるコモンレール式燃料噴射制御装置における前記高圧制御電磁弁の駆動制御方法であって、
    前記低圧制御電磁弁及び高圧制御電磁弁が共に閉ループで制御されている状態にあって、前記高圧制御電磁弁における弁のバウンド現象が生じ得る状態にあると、レール圧制御に関する所定のパラメータに基づいて判断される場合に、前記高圧制御電磁弁の駆動周波数を高くすることを特徴とするコモンレール式燃料噴射制御装置における高圧制御電磁弁の駆動制御方法。
  2. レール圧制御に関する所定のパラメータに基づく判断は、レール圧の目標値が所定圧以上で、且つ、高圧制御電磁弁を介した燃料の通過流量が所定の閾値以下である場合に、前記高圧制御電磁弁における弁のバウンド現象が生じ得る状態にあると判断することを特徴とする請求項1記載のコモンレール式燃料噴射制御装置における高圧制御電磁弁の駆動制御方法。
  3. 低圧制御電磁弁又は高圧制御電磁弁のいずれかが開ループ制御状態となった場合に、高圧制御電磁弁の駆動周波数を所定周波数へ戻すことを特徴とする請求項2記載のコモンレール式燃料噴射制御装置における高圧制御電磁弁の駆動制御方法。
  4. レール圧の目標値が所定圧を下回った場合に、高圧制御電磁弁の駆動周波数を所定周波数へ戻すことを特徴とする請求項2記載のコモンレール式燃料噴射制御装置における高圧制御電磁弁の駆動制御方法。
  5. 高圧制御電磁弁を介した燃料の通過流量が所定の閾値を上回った場合に、高圧制御電磁弁の駆動周波数を所定周波数へ戻すことを特徴とする請求項2記載のコモンレール式燃料噴射制御装置における高圧制御電磁弁の駆動制御方法。
  6. 低圧制御電磁弁又は高圧制御電磁弁のいずれかが開ループ制御状態となるか、レール圧の目標値が所定圧を下回るか、高圧制御電磁弁を介した燃料の通過流量が所定の閾値を上回るか、いずれかの状態となった場合に、高圧制御電磁弁の駆動周波数を所定周波数へ戻すことを特徴とする請求項2記載のコモンレール式燃料噴射制御装置における高圧制御電磁弁の駆動制御方法。
  7. 燃料タンクの燃料が高圧ポンプによりコモンレールへ加圧、圧送され、当該コモンレールに接続された燃料噴射弁を介して内燃機関へ高圧燃料の噴射を可能としてなると共に、前記高圧ポンプの上流側に低圧制御電磁弁が、前記高圧ポンプの下流側に高圧制御電磁弁が、それぞれ設けられ、電子制御ユニットにより前記低圧制御電磁弁及び前記高圧制御電磁弁が駆動制御されて前記コモンレールのレール圧を制御可能としてなるコモンレール式燃料噴射制御装置であって、
    前記電子制御ユニットは、
    前記低圧制御電磁弁及び高圧制御電磁弁が共に閉ループで制御されている状態にあるか否かを判定し、前記低圧制御電磁弁及び高圧制御電磁弁が共に閉ループで制御されている状態にあると判定された場合に、前記高圧制御電磁弁における弁のバウンド現象が生じ得る状態にあるか否かを、レール圧制御に関する所定のパラメータに基づいて判定し、前記高圧制御電磁弁における弁のバウンド現象が生じ得る状態にあると判定された際に、前記高圧制御電磁弁の駆動周波数を高くするよう構成されてなることを特徴とするコモンレール式燃料噴射制御装置。
  8. 電子制御ユニットは、レール圧制御に関する所定のパラメータに基づく判定は、レール圧の目標値が所定圧以上で、且つ、高圧制御電磁弁を介した燃料の通過流量が所定の閾値以下であるか否かを判定し、レール圧の目標値が所定圧以上で、且つ、高圧制御電磁弁を介した燃料の通過流量が所定の閾値以下であると判定された場合に、前記高圧制御電磁弁における弁のバウンド現象が生じ得る状態にあると判断するよう構成されてなることを特徴とする請求項7記載のコモンレール式燃料噴射制御装置。
  9. 電子制御ユニットは、低圧制御電磁弁又は高圧制御電磁弁のいずれかが開ループ制御状態とされた際に、前記高圧制御電磁弁の駆動周波数を所定周波数へ戻すよう構成されてなることを特徴とする請求項8記載のコモンレール式燃料噴射制御装置。
  10. 電子制御ユニットは、レール圧の目標値が所定圧を下回った場合に、高圧制御電磁弁の駆動周波数を所定周波数へ戻すよう構成されてなることを特徴とする請求項8記載のコモンレール式燃料噴射制御装置。
  11. 電子制御ユニットは、高圧制御電磁弁を介した燃料の通過流量が所定の閾値を上回った場合に、高圧制御電磁弁の駆動周波数を所定周波数へ戻すよう構成されてなることを特徴とする請求項8記載のコモンレール式燃料噴射制御装置。
  12. 電子制御ユニットは、低圧制御電磁弁又は高圧制御電磁弁のいずれかが開ループ制御状態となるか、レール圧の目標値が所定圧を下回るか、高圧制御電磁弁を介した燃料の通過流量が所定の閾値を上回るか、いずれかの状態が成立したと判定された際に、高圧制御電磁弁の駆動周波数を所定周波数へ戻すよう構成されてなることを特徴とする請求項8記載のコモンレール式燃料噴射制御装置。
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