以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明によるカーソル操作装置を用いた映像表示システムの第1の実施形態を示す構成図であって、1はTV受像機、2はTV画面、3はリモコン受光部、4はカーソル、5はカーソル可動エリア、5aは輪郭線、6はリモコン、7はポインティングデバイス、8はスライダ、9は第1のエリア、10は第2のエリアである。
同図において、リモコン6は、TV受像機1を操作するためのものであって、電源ボタンを初めとして各種の操作手段が設けられており、かかる操作手段を操作することにより、その操作に応じた指令信号が赤外線などの光でもってLED(図示せず)から送信される。TV受像機1は、この赤外線をリモコン受光部3で受光することにより、この指令信号を受信し、この指令信号に応じた機能を実行する。
ここで、リモコン6には、操作手段の1つとして、ポインティングデバイス7が設けられている(なお、リモコン6の操作手段としては、このポインティングデバイス7のみを図示し、これ以外の操作手段の図示を省略している)。ポインティングデバイス7は、そのエリアがその中心点を中心とする円状の第1エリア9とその周りの環状の第2のエリア10とに区分され、これら第1エリア9,第2のエリア10内を移動可能にスライダ8が設けられた構成をなしている。
このスライダ8は、ユーザが指先(図示せず)でタッチしてポインティングデバイス7の面に平行にこの指先を移動させることにより、第1,第2のエリア9,10内で移動する。スライダ8を指先でタッチすると、これに応じた指令信号が、上記のようにして、TV受像機1に送信され、これにより、TV受像機1では、そのTV画面2上にカーソル可動エリア5がその輪郭線でもって表示されるとともに、このカーソル可動エリア5内にカーソル4が表示される。
TV画面2でのカーソル可動エリア5はリモコン6のポインティングデバイス7での第1のエリア9に対応するものであって、カーソル可動エリア5の中心点が第1のエリア9の中心点に該当し、カーソル可動エリア5の中心点からの方向は第1のエリア9の中心点からの方向に対応している。即ち、ポインティングデバイス7で、図示するように、その中心点を原点とし、リモコン6の図示する長手方向をY座標軸方向、これに垂直な方向をX座標軸方向とする座標系を想定すると、TV画面2でのカーソル可動エリア5では、その中心点から上下方向がポインティングデバイス7でのY座標軸に対応し、その中心点から左右方向がポインティングデバイス7でのX座標軸に対応する。また、カーソル可動エリア5内で、その中心点からの距離はポインティングデバイス7での第1のエリア9での中心点からの距離と所定の関係(例えば、カーソル可動エリア5の半径と第1のエリア9の半径との関係)で対応付けられている。
従って、カーソル可動エリア5内の位置と第1のエリア9内の位置とは一対一に対応し、また、それらの中心点からの方向も一対一に対応している。
そこで、リモコン6のポインティングデバイス7において、スライダ8を指先でタッチして第1のエリア9内を移動させると、カーソル可動エリア5内において、このスライダ8の移動方向に応じた方向にこのスライダ8の移動距離に応じた移動距離だけ移動し、スライダ8の到達位置に応じた位置にカーソル4が位置することになる。
また、リモコン6のポインティングデバイス7での第2のエリア10は、TV画面2でカーソル可動エリア5を移動させるためのものであって、スライド8がこの第2のエリア10内に入ると、カーソル可動エリア5がTV画面2上を移動する。この場合のカーソル移動エリア5の移動方向は、ポインティングデバイス7での中心点から見た第2のエリア10でのスライダ8の位置の方向に対応する方向であり、スライダ8がこの第2のエリア9内に存在する限り、TV画面2ないにおいて、カーソル可動エリア5が移動し続ける。
これにより、TV画面2上で、カーソル4の移動はカーソル可動エリア5内に制限されるが、スライダ8をポインティングデバイス7の第2のエリア10内に移動させることにより、このカーソル可動エリア5を移動させることができるので、カーソル2をTV画面2内の任意の位置に設定することができる。
なお、TV画面2上でカーソル可動エリア5の輪郭線5aは、表示されてもよいし、表示されなくてもよい。以下では、説明の都合上、表示されるものとして説明する。後述の実施形態においても、同様である。
また、以上は、TV受像機1についてのものであったが、PCやレコーダなどのカーソルを表示する表示画面を有する映像表示装置についても同様である。このことも、また、後述の実施形態においても、同様である。
図2は図1に示す映像表示システムのシステム構成を示すブロック図であって、同図(a)は映像表示装置をレコーダ機能を備えたTV受像機1のシステム構成を、また、同図(b)はPCとしたときのシステム構成を夫々示すものであり、11,11’はCPU(中央処理装置)、12は情報表示部、13,13’は記憶装置、14,14’はネットワークI/F(インタフェース)、15,15’はリムーバブルメディアI/F、16,16’は電源、17,17’はバス、18はマウス、19はディスプレイ、20はキーボードである。また、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
図2(a)において、レコーダ機能を備えたTV受像機1の映像表示システムは、CPU11やリモコン受光部3,情報表示部12,記憶装置13,ネットワークI/F14,リムーバブルメディアI/F15などがバス17を介して相互に接続された構成をなしており、TV受像機1の稼動時には、電源16からこれら各部に電力が供給される。ここで、情報表示部12は、図1におけるTV画面2である。記憶部13には、CPU11のプログラムやメニュー画面,カーソル4などの映像が記憶されている。ネットワークI/F14はアンテナ(図示せず)から放送番組情報を取り込んだり、ネットワーク(図示せず)を介して情報のやり取りをしたりするものであり、リムーバルメディアI/Fは、DVDやCDなどのリムーバブルメディアを着脱可能とし、かかるリムーバブルメディアで映像情報などの記録・再生を行なうことができるようにするものである。
リモコン受光部3でリモコン6から指令信号の赤外線を受光すると、CPU11はこの指令信号に応じた機能を実行する制御を行ない、ネットワークI/F14を介してアンテナから放送番組やネットワークを介して情報を取り込み、情報表示部12で映像表示したり、リムーバブルメディアI/F15に装着されたリムーバブルメディアへ記録したりする。
また、リモコン6のポインティングデバイス7の操作による赤外線がリモコン受光部3で受光されると、CPU11は、そのときの指令信号に応じて、記憶装置13からメニュー画面やカーソル4の映像情報を読み取り、上記のように、情報表示部12でメニュー画面やカーソル4を表示させ、また、カーソル4の移動などのカーソル操作を行なわせる。
このPCの場合には、従来と同様、マウス18などの操作によっても、カーソル操作を行なうことができる。
図2(b)において、PCの映像表示システムは、CPU11’やリモコン受光部3,マウス18,ディスプレイ19,キーボード20,記憶装置13’,ネットワークI/F14’,リムーバブルメディアI/F15’などがバス17’を介して相互に接続された構成をなしており、PCの稼動時には、電源16’からこれら各部に電力が供給される。ここで、ディスプレイ19は、図1でのTV画面2のように、リモコン6やキーボード20,マウス18の操作に応じて、画面やカーソルが表示されるものである。記憶部137には、CPU11’のプログラムやメニュー画面,カーソル4などの映像が記憶されている。ネットワークI/F14’はインタネットなどのネットワーク(図示せず)に接続されており、かかるネットワークをインタネット情報や放送番組情報の入力や所定情報の出力を行なうものであり、リムーバルメディアI/F15’は、DVDやCDなどのリムーバブルメディアを着脱可能とし、かかるリムーバブルメディアで各種情報などの記録・再生を行なうことができるようにするものである。
リモコン受光部3でリモコン6から指令信号の赤外線を受光すると、CPU11’はこの指令信号に応じた機能を実行する制御を行ない、ネットワークI/F14’を介してインターネットや放送番組情報を取り込み、ディスプレイ19で映像表示したり、リムーバブルメディアI/F15’に装着されたリムーバブルメディアへ記録したりする。
また、リモコン6のポインティングデバイス7の操作による赤外線がリモコン受光部3で受光されると、CPU11’は、そのときの指令信号に応じて、記憶装置13’からメニュー画面やカーソル4の映像情報を読み取り、上記のように、ディスプレイ19でメニュー画面やカーソル4を表示させ、また、カーソル4の移動などのカーソル操作を行なわせる。
図3は図1における本発明によるカーソル装置装置の第1の実施形態でのポインティングデバイス7の一具体例を示す構成図であって、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)の分断線A−A’に沿う断面図であり、21はリモコン6のケース、21aは開口、22はスティック、23はリング、24は円板、25は位置検出部、26はスプリングである。また、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
図3(a),(b)において、リモコン6(図1)のケース21でのポインティングデバイス7が設けられた箇所には、円形状の開口21が設けられ、ケース21内のこの開口21に対向して、かつ摺動可能に位置検出部25が設けられている。この位置検出部25には、そこから直立して先端が開口21の開口面(開口21aでのケース21の面に平行な面)から突出した細いスティック22が設けられ、その開口21から突出した先端部に、例えば、円板状のスライダ8が設けられている。このスティック8は、その底面が開口21の開口面よりも上側ににあるように、スティック22に取り付けられている(なお、スライダ8はスティック22と一体形成されたものでもよい)。また、スティック22は、これを中心とする円板24が取り付けられており、ケース21の下面とこの円板24との間に、押圧部材、例えば、スプリング26によって中心位置が開口21aの中心軸に一致するように付勢され、かつケース21の下面と円板24の上面とに対してスライド可能にリング23が設けられている。
ここで、円板24の半径は開口21aの半径よりも大きく、リング23の内径は開口21aの半径よりも小さいが、外径は開口21aの半径よりも大きく設定されている。
スティック22は押込み可能であって、指先でスライダ8に軽く触ると(以下、これをタッチ操作という)、スティック22はわずかに押し込まれ、また、スライダ8を押し込むと(以下、これをクリック操作という)、スティック22は大きく押し込まれる。但し、スライダ8がクリック操作されても、スライダ8の底面が開口21の上面(従って、ケース21の上面)により下がることはない。
指先でスライダ8にタッチし、上記のように、スライダ8をケース21の面に平行な方向に移動させると(即ち、タッチ操作されると)、これとともに、スティック22,円板24,位置検出部25が移動し、位置検出部25が図示しないセンサに対して移動することにより、スライダ8の開口21aの中心点(これが、上記のポインティングデバイス7の中心点となる)からの移動方向及び移動量が検出され、この検出された移動方向,移動量からスティック22、従って、スライダ8の開口21a内での位置が検出される。
ここで、リング23の中心軸が開口21aの中心軸に一致しているときのこのリング23の内壁より内側のエリアが上記のポインティングデバイス7の第1のエリア9であり、同じ状態でのこのリング23の内壁から開口21aの内壁までのエリアがポインティングデバイス7の第2のエリア10である。図3(a)において、リング23よりも内側のエリアが第1のエリア9であり、リング23のエリアが第2のエリア10である。
また、スライダ8を強く押し込んでクリック操作すると、かかる状態も位置検出部25で検出され、クリック操作が行なわれることが検出される。また、このクリック操作時においても、スライダ8を移動させることができ、後述するように、ドラッグ&ドロップなどのマウスの右ボタンを操作したときと同様の機能(マウスダウン/アップイベント)を持たせることもできる。
以上のスライダ8の操作に応じた位置検出部25による検出出力がリモコン6で処理されてTV受像機1(図1)などに送信され、そのCPUなどで処理されてスライダ8の操作に応じた画面表示がなされる。
図4は図3に示すポインティングデバイス7の操作状態を示す図であって、同図(a)はスライダ8をポインティングデバイス7の第1のエリア9の縁部まで操作したときの状態、同図(b)はスライダ8をポインティングデバイス7の第2のエリア10まで操作したときの状態を夫々示し、同図(a),(b)の(イ)は平面図、同じく(ロ)は断面図である。なお、図3に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
図4(a)において、スライダ8が第1のエリア9内を移動しているときには、これに伴ってスティック22や円板24,位置検出部25も同時に移動し、スティック8の移動方向と位置とが検出され、この検出結果に応じて、図1で説明したように、カーソル4がカーソル可動エリア5内を移動する。このとき、リング23は、スプリング26により、このリング3の中心軸が開口21aの中心軸に一致した状態に保持されている。そして、図4(a),(イ)に示すように、スライダ8が第1のエリア9の縁部に達すると、図4(a),(ロ)に示すように、スティック22がリング23の内壁面に当接する。これが、スライダ8の第1のエリア9での移動の限界である。
図4(a)に示す状態から、さらに、スライダ8を第2のエリア10側に移動させると、スティック22がリング23をその内壁側からその半径方向に押すことになり、これにより、リング23は、ケース21の内面にスライドしながら、円板24とともに移動する。このとき、スライダ8は、その底面がケース21の表面をスライドするか、あるいは、ケース21の表面からわずかに離れて移動する。これにより、第2のエリア10での移動中では、指先に加わる加重が大きくなり、あるいは、リング23が移動開始するときに(即ち、第2のエリア10での移動を開始するときに)生ずる反力が指先に加わる触感(タクタイルフィードバック)があるようにすることもでき、これにより、ユーザはスライダ8が第2のエリア10に移動したことを認識することができる。
図4(b),(イ)に示すように、スライダ8が第2のエリアの限界まで移動した状態では、図4(b),(ロ)に示すように、スティック22はケース21の開口21aの内壁面に当接しており、これにより、スライダ8の第2のエリアでの移動が制限される。
なお、ここでは、スライダ8が第1のエリア9にあるか、第2のエリア10にあるかの判定は、位置検出部25によって検出されるスライダ8の位置によって判定することができるが、リング23の外周に沿って複数のスイッチを設け、このリング23の移動開始によっていずれかのスイッチがオンすることにより、スライダ8が第2のエリア10に入ったことを検知するようにしてもよい。あるいは、スイッチの代わりに、圧力センサであってもよい。
次に、図5〜図12により、図1に示す第1の実施形態でのカーソル操作方法について説明する。
図5は図1におけるTV画面2におけるカーソル可動エリア5内でのカーソル4の操作方法を示す図であって、同図(a)はTV画面2内でのカーソル4の位置の変化を、同図(b)はこれに対するポインティングデバイス7での操作を夫々示すものであり、Sは指先である。また、前出図面に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
図5(a),(イ)はカーソル4がTV画面2でのカーソル可動エリア5の中心部に位置している状態を示しており、この場合には、図5(b),(イ)に示すように、指先Sでタッチされたスライダ8はポインティングデバイス7の第1エリア9の中心部にある。
かかる状態から指先Sでスライダ8を右方向(以下では、「方向」は図面上での方向を言うことになる)にスライドさせると、これに応じてカーソル4もカーソル可動エリア5内を右方向に移動し、図5(b),(ロ)に示すように、スライダ8が第1のエリア9の第2のエリア10との境界近傍に達すると、図5(a),(ロ)に示すように、カーソル4もカーソル可動エリア5の境界(輪郭線5a)の近傍に達する。そして、さらに、例えば、図5(b),(ハ)に示すように、指先Sでスライダ8を第1のエリア9と第2のエリア10との境界に沿って時計廻り方向にスライドさせると、図5(a),(ハ)に示すように、カーソル4がカーソル可動エリア5の境界に沿って時計廻り方向に移動する。
このようにして、スライダ8をポインティングデバイス7の第1のエリア9内でスライドさせることにより、カーソル4をカーソル可動エリア5内の任意の位置に移動させることができる。
図6は図1におけるTV画面2でのカーソル可動エリア5の移動操作方法の一具体例を示す図であって、同図(a)はTV画面2内でのカーソル可動エリア5の移動を、同図(b)はこれに対するポインティングデバイス7での操作を夫々示し、図5に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
図6(a),(イ)はカーソル4がTV画面2でのカーソル可動エリア5の縁部に位置している状態を示しており、この場合には、図6(b),(イ)に示すように、指先Sでタッチされたスライダ8はポインティングデバイス7の第1エリア9と第2のエリア10との右側境界の近傍にある。
かかる状態から指先Sでスライダ8をさらに右方向にスライドさせると、図6(b),(ロ)に示すように、スライダ8が第2のエリア10に入り込み、図6(a),(ロ)に示すように、カーソル可動エリア5が破線から実線に変化するように、図6(a),(イ)に示すもとの位置から予め決められた所定の速度でスライド8の移動方向と同じ右方向に移動する。そして、図6(b),(ハ)に示すように、スライダ8をそのまま第2のエリア10内に保持しておくと、図6(b),(ハ)に示すように、カーソル可動エリア5が移動し続ける。
ここで、カーソル可動エリア5の移動方向は、第2のエリア10でのスライダ8のポインティングデバイス7の中心点(即ち、第1のエリア9での中心位置)から見た方向と同じ方向であり、従って、第2のエリア10内でスライダ8の位置を変化させ、このスライダ8のポインティングデバイス7の中心点からの方向を変化させた場合には、TV画面2でのカーソル可動エリア5の移動方向も、同様に、変化する。
このようにして、TV画面2でのカーソル4の目標位置(選択対象物の位置)がカーソル可動エリア5からはずれている場合には、スライダ8をポインティングデバイス7の第2のエリア10でのこの目標位置の方向に相当する方向の位置に設定することにより、この目標位置をカーソル可動エリア5内に入るようにすることができる。
なお、スライダ8が第2のエリア10内にあるときには、図4(b)で説明したように、スライダ8のスティック22により、リング23がスプリング26(図3(b))の付勢力に抗して変位されているので、この状態で、図6(b),(ニ)に示すように、指先Sをスライダ8から離すと、スプリング26の付勢力により、リング23が図4(a)に示すもとの状態に戻ることになり、従って、スライダ8が第1のエリア9に戻って図6(a),(ニ)に示す状態に戻ることになる。この場合、TV画面2でのカーソル可動エリア5の位置やこのカーソル可動エリア5内でのカーソル4の位置は変化しない。従って、この状態から第1のエリア9内でのスライダ8の操作が可能となり、カーソル4をカーソル可動エリア5内で位置変化させることができる。このことは、他の実施形態においても同様である。
図7は図6に示す具体例での処理の一連の流れを示すフローチャートである。
同図において、スライダ8に指先をタッチしてスライダ8の操作状態になると(ステップ100)、位置検出部25(図3(b))によってスライブ8のポインティングデバイス7内での位置が検出される(ステップ101)。この検出された位置が第1のエリア9内であるときには(ステップ102で“Yes”)、図5で説明したように、TV画面のカーソル可動エリア(仮想領域)5内でのカーソル操作ができる(ステップ103)。
検出されたスライダ8の位置が第1のエリア内でないとき、即ち、第2のエリア10内であるときには(ステップ102の“No”)、図6で説明したように、ポインティングデバイス7の中心点からスライダ8の位置を結ぶ方向であって、この中心点から遠ざかる方向に一定速度でカーソル可動エリア5を移動させる(ステップ104)。
図8は図1におけるTV画面2におけるカーソル可動エリア5の移動操作方法の他の具体例を示す図であって、同図(a)はTV画面2内でのカーソル可動エリア5の移動を、同図(b)はこれに対するポインティングデバイス7での操作を夫々示すものであり、図6に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
図8(a),(イ)及び図8(b),(イ)は、図8(a),(イ)及び図8(b),(イ)と同様の状態を示すものである。また、図8(a),(ロ)及び図8(b),(ロ)は、図6(a),(ロ)及び図6(b),(ロ)と同様の状態を示すものであるが、スライダ8は第2のエリア10内の第1のエリア9と第2のエリア10との境界近傍にあるものとしている。
この具体例は、第2のエリア10において、スライダ8がポインティングデバイス7の中心点から遠ざかるほど(これは、例えば、先の位置検出部25や圧力センサで検出することができる。)、TV画面2でのカーソル可動エリア5の移動速度が速くなるようにしたものである。
そこで、スライダ8が、図8(b),(ロ)に示すように、第2のエリア10内の第1のエリア9と第2のエリア10との境界近傍にあるときには、図8(a),(ロ)に示す速度でカーソル可動エリア5が移動したものとすると、図8(b),(ハ)に示すように、スライダ8を第1のエリア9と第2のエリア10との境界から離れるようにスライドさせたときには、図8(a),(ハ)に示すように、カーソル可動エリア5はより高速に移動することになる。
この具体例においても、先の図6に示した実施形態と同様、スライダ8が第2のエリア10内にある、例えば、図8(b),(ハ)に示すこの状態で、図8(b),(ニ)に示すように、指先Sをスライダ8から離すと、スプリング26の付勢力により、スライダ8が第1のエリア9に戻って図8(a),(ニ)に示す状態に戻ることになる。この場合も、TV画面2でのカーソル可動エリア5の位置やこのカーソル可動エリア5内でのカーソル4の位置は変化しない。
このように、この具体例では、スライダ8の第2のエリア10内での位置に応じてTV画面2でのカーソル可動エリア5の移動速度を変化させることができるので、カーソル可動エリア5からカーソル4の目標位置までの距離に応じてこの移動速度を調整することができ、カーソル可動エリア5からカーソル4の目標位置までの距離にかかわらず、目標位置へのカーソル4の位置設定を迅速に行なうことができる。
図9は図8に示す具体例での処理の一連の流れを示すフローチャートであって、図7に対応するステップには同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図において、位置検出されたスライダ8の位置が第2のエリア10内であるときには(ステップ102の“No”)、ポインティングデバイス7の中心点からスライダ8の位置を結ぶ方向で第1のエリア9と第2のエリア10との境界からスライダ8の位置までの距離Lを測定し(ステップ105)、また、ポインティングデバイス7の中心点からスライダ8の位置を結ぶ方向Dを測定し(ステップ106)、TV画面2において、カーソル移動エリア5を測定した方向Dに対応する方向に測定した距離Lに応じた速度で移動させる(ステップ107)。
図10は図1におけるTV画面2におけるカーソル可動エリア5の移動操作方法のさらに他の具体例を示す図であって、同図(a)はTV画面2内でのカーソル可動エリア5の移動を、同図(b)はこれに対するポインティングデバイス7での操作を夫々示すものであり、図8に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
この具体例は、スライダ8を指先Sでスライドさせてカーソル4やカーソル可動エリア5を移動させる点については、先の図5〜図8に示す具体例と同様であるが、スライダ8から指先Sを離したときの動作が異なるものである。
図10(b),(イ)は指先Sでスライダ8をポインティングデバイス7の第2のエリア10内に移動させた状態を示すものであって、かかる状態では、図10(a),(イ)に示すように、カーソル可動エリア5が移動しているが、このとき、スライダ8から指先Sを離すと、図10(b),(ロ)に示すように、スライダ8がポインティングデバイスの中心点に自動的に戻り、これとともに、TV画面2では、カーソル4がそのときのカーソル可動エリア5の中心点に自動的に移動(復帰)する。
これによると、カーソル可動エリア5をTV画面2内の所望の目標位置を含む位置に移動させた後、スライダ8から指先Sを離すと、カーソル4がこのカーソル可動エリア5の中心点に戻るから、この中心点から目標位置にカーソル4を移動させることができ、カーソル可動エリア5の移動操作後のスライダ5の操作開始位置が決まったものとなるので、カーソル可動エリア5の移動操作からカーソル操作への一連の操作がし易くなる。
なお、スライダ8が第1のエリア9内にあるときにスライダ8から指先Sを離しても、スライダ8の第1のエリア9内での位置は変化せず、カーソル4はカーソル可動エリア5内で位置固定されている。
なお、このように、第2のエリア10内にあるスライダ8をポインティングデバイスの中心点に復帰させる手段としては、例えば、図3(b)において、信号検出部25の底面に永久磁石を設け、また、位置検出部25の図示しない摺動面のポインティングデバイス7の中心点に対応する位置に電磁石を設け、ポインタ8が第2のエリア10内にあって指先Sが離されたことが検知されると、電磁石に通電してこれと永久磁石とを作用させるようにする手段など考えられる。
図11はこの第1の実施形態でのポインティングデバイス7のクリック機能の一具体例を示す図であって、同図(a)はTV画面内での動作を、同図(b)はこれに対するポインティングデバイスでの操作を夫々示すものであり、27はアイコンである。また、前出図面に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
ポインティングデバイス7では、先に説明したように、マウスの右ボタンの操作と同様のクリック操作が可能であり、この具体例は、かかる操作によるマウスダウンイベントの一例として、ドラッグ&ドロップの機能について説明するものである。
図11(a),(イ)は、図11(b),(イ)に示すスライダ8のタッチ操作状態で、TV画面2上での1つのアイコン27をカーソル4がフォーカス(選択)した状態を示すものである。
かかる状態でスライダ8を指先Sで押し込むクリック操作をし(押し込まれた状態のスライダ8を黒丸で示す)、そのままスライダ8をスライドさせると、TV画面2上では、カーソル4が移動するとともに、アイコン27もこのカーソル4とともに移動(ドラッグ)する。そして、図11(b),(ロ)に示すように、スライダ8をポインティングデバイス7の第2のエリア10内にスライドさせると、図8または図10で説明したように、カーソル4とカーソル可動エリア5との間で位置関係が保たれながら、カーソル可動エリア5が移動するが、このとき、図11(a),(ロ)に示すように、アイコン27もカーソル4とともに移動する。即ち、このときも、アイコン27はカーソル4に引っ張られることになり、ドラッグが継続する。
そして、アイコン27がTV画面2上の所定の位置に達し、図11(b),(ハ)に示すように、スライダ8をポインティングデバイス7の第2のエリア10から第1のエリア9に戻すと、図11(a),(ハ)に示すように、カーソル可動エリア5の位置が固定され、次いで、図11(b),(ニ)に示すように、スライダ8の指先Sによる押圧を解除すると(タッチ状態あるいはスライダ8から指先Sを離した状態)、図11(a),(ニ)に示すように、アイコン27も位置が固定(ドロップ)される。
なお、以上は、ポインティングデバイス7でスライダ8を第2のエリア10にスライドさせ、カーソル可動エリア5を移動させながらドラッグ&ドロップを行なうものであったが、図11(b),(イ)に示すように、スライダ8を第1のエリア10内にある場合でも、このスライダ8をスライドさせることにより、図11(a),(イ)において、カーソル可動エリア5内でドラッグ&ドロップを行なわせることができる。
図11(b),(ロ)に示すように、スライダ8が第2のエリア10内にあって、図11(a),(ロ)に示すドラッグが行なわれているときに、スライダ8への押下が解除されても、アイコン27はそのときの位置にドロップされる。
このようにして、この第1の実施形態では、ポインティングデバイス7がクリック操作可能であって、かかる操作をすることにより、マウスボタンのダウン/アップ操作をしたときのどうさ(マウスダウン/アップイベント)と同様の動作を行なわせることができる。
図12は図11に示す具体例での処理の一連の流れを示すフローチャートであって、図9に対応するステップには同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図において、ステップ100〜107は図9と同様であるので、説明を省略する。
図11(b),(イ)に示すように、スライダ8が第1のエリア9内を移動しているときも(ステップ103)、また、図11(b),(ロ)に示すように、スライダ8が第1のエリア10内にあるときも(ステップ107)、スライダ8が押下されているときには(ステップ108の“Yes”)、マウスダウンイベントが発生される(ステップ109)。この場合には、例えば、図11(a),(イ)や図11(a),(ロ)に示すように、アイコン27のドラッグが行なわれる。また、スライダ8が押下されていないときには(ステップ108の“No”)、マウスダウンイベントが発生されないが(ステップ108の“No”及びステップ110の“No”)、スライダ8が押下されている状態からこの押下が解除されると(ステップ110の“Yes”)、マウスアップイベントが発生される(ステップ111)。この場合には、例えば、図11(a),(ニ)に示すように、アイコン27の所望位置へのドロップが行なわれる。
ところで、TV画面2でのカーソル可動エリア5は、設定により、図13(a),(b),(c)に示すように、その大きさを変更することができる。
カーソル可動エリア5が小さい場合には、このカーソル可動エリア5内でカーソル4のより細かい操作が可能となり、カーソル4のより精度の高い位置設定が可能となるが、目標位置がこのカーソル可動エリア5から離れている場合、カーソル可動エリア5の必要移動量が多くなり、このカーソル可動エリア5の移動操作が頻繁になることになるし、また、その移動操作時間も長くなる。
一方、図13(c)に示すように、カーソル可動エリア5が大きい場合には、目標位置がこのカーソル可動エリア5から離れていても、このカーソル可動エリア5の必要移動量は小さく、目標位置を直ちにカーソル可動エリア5内にいれるようにすることが可能であるが、カーソル可動エリア5内でのカーソル4の細かい位置設定が難しくなり、精度良く位置設定するのに時間を要することになる。
このように、カーソル可動エリア5は一長一短があるが、ユーザによってはカーソル可動エリア5が大きいのを好む場合もあるし、小さいのを好む場合も或る。このため、リモコン6には、カーソル可動エリア5の大きさを変更するための操作手段を設け、ユーザがこれを操作することにより、このユーザの好みの大きさに設定することができるようにする。
また、TV画面2に表示される映像画面の特性に応じて、カーソル可動エリア5の大きさを変化させるようにすることもできる。これは、表示する映像画面がカーソルの目標位置がまとまった場所にある映像画面であるか、TV画面2上で分散した位置にあるかを表わす情報が予め映像画面毎に設定されており、TV受像機1が表示する映像画面に応じて該当するかかる情報を取得し、この情報に応じてリモコン6のポインティングデバイス7での第1のエリア9とカーソル可動エリアとでの位置関係を調整するようにする。
図14は本発明によるカーソル操作装置の第2の実施形態でのTV画面におけるカーソル可動エリアの移動操作方法の一具体例を示す図であって、同図(a)はTV画面内でのカーソル可動エリアの移動を、同図(b)はこれに対するポインティングデバイスでの操作を夫々示すものであり、28はカーソル可動エリア、28Uは上辺、28Dは下辺、28Rは右辺、28Lは左辺、29はポインティングデバイス、29Uは上辺、29Dは下辺、29Rは右辺、29Lは左辺、30は第1のエリア、31は第2のエリアである。また、前出図面に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
この第2の実施形態では、図14に示すように、リモコン6のポインティングデバイス29が矩形状もしくは正方形状をなしており、また、TV受像機のTV画面2に表示されるカーソル可動エリア28も、ポインティングデバイス29に相似した矩形状もしくは正方形状をなしている。
このポインティングデバイス29の構成は、先の実施形態のポインティングデバイス7の図3に示した構成と同様の構成をなしており、内側の矩形または正方形状のエリアが上記の第1のエリア9と同等の動作が行なわれる第1のエリア30をなしており、その周囲に上記の第2のエリア10と同等の動作が行なわれる第2のエリア31が設けられている。
スライダ8は、上記のスライダ8と同様、ポインティングデバイス29の第1のエリア30内を任意にスライド可能であり、これにより、TV画面2のカーソル可動エリア28では、スライダ8の第1のエリア30内でのスライドの方向に応じた方向に、移動した距離に応じた距離をカーソル4が移動する。
ポインティングデバイス29の第2のエリア31にスライダ8がある場合には、TV画面2では、先の実施形態でのカーソル可動エリア5のように、カーソル可動エリア28に対するカーソル4の位置関係を保持したままカーソル可動エリア28が移動するのであるが、その移動方向は、カーソル可動エリア28の上辺28Uに垂直な方向(上方向)、下辺28Dに垂直な方向(下方向)、右辺28Rに垂直な方向(右方向)、左辺28Lに垂直な方向(左方向)である。また、スライダ8が第2のエリア31の角部(折れ曲がり部)にあるときには、その角部に対応するカーソル可動部28の角部をこのカーソル可動エリア28の中心から見た方向にこのカーソル可動部エリア28が移動する。従って、カーソル可動部28は、8通りの方向に移動可能である。
図14(b),(イ)は、スライダ8が第1のエリア30でのこの第1のエリア30と第2のエリア31との右側の境界(以下、第1のエリア30の辺という)近傍にある状態を示しているが、このとき、TV画面2では、図14(a),(イ)に示すように、カーソル可動エリア28の右辺28R近傍に位置している。かかる状態で、図14(b),(ロ)に示すように、指先Sでスライダ8を第1のエリア30の右辺から第2のエリア31内に移動させると、図14(a),(ロ)に示すように、カーソル可動エリア28に対するカーソル4の位置関係を保持したまま、カーソル可動エリア28がその右辺28Rの方向(右方向)に移動する。
即ち、スライダ8が第2のエリア31でのポインティングデバイス29の右辺29R側のエリアにあるときには、カーソル可動エリア28がその右辺28Rの方向(右方向)に移動し、第2のエリア31でのポインティングデバイス29の左辺29L側のエリアにあるときには、カーソル可動エリア28がその左辺28Lの方向(左方向)に移動し、第2のエリア31でのポインティングデバイス29の上辺29U側のエリアにあるときには、カーソル可動エリア28がその上辺28のU方向(上方向)に移動し、第2のエリア31でのポインティングデバイス29の下辺29U側のエリアにあるときには、カーソル可動エリア28がその下辺28Uの方向(左方向)に移動する。
また、スライダ8が第2のエリア31でのポインティングデバイス29の右辺29R側のエリアと上辺29U側のエリアとの間の角部にあるときには、カーソル可動エリア28は右上斜め方向に移動し、第2のエリア31でのポインティングデバイス29の上辺29U側のエリアと左辺29L側のエリアとの間の角部にあるときには、カーソル可動エリア28は左上斜め方向に移動し、第2のエリア31でのポインティングデバイス29の左辺29L側のエリアと下辺29D側のエリアとの間の角部にあるときには、カーソル可動エリア28は左下斜め方向に移動し、第2のエリア31でのポインティングデバイス29の下辺29D側のエリアと右辺29R側のエリアとの間の角部にあるときには、カーソル可動エリア28は右下斜め方向に移動する。
以上により、この第2の実施形態においても、先の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、この第2の実施形態においても、図6または図8に示すように、TV画面2でのカーソル可動エリア33が移動するようにしてもよいし、ポインティングデバイス7の第2のエリア10内にスライドされたズライダ8から指先を離したとき、図6,図8または図10に示すように動作するようにしてもよい。
また、この第2の実施形態においても、図13で説明したように、カーソル可動エリア28が変更できるようにすることもできる。
図15は本発明によるカーソル操作装置の第3の実施形態でのTV画面におけるカーソル可動エリアの移動操作方法の一具体例を示す図であって、同図(a)はTV画面内でのカーソル可動エリアの移動を、同図(b)はこれに対するポインティングデバイスでの操作を夫々示すものであり、32はブロックカーソル、33はカーソル可動エリア、34は選択対象物であり、前出図面に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
この第3の実施形態では、図15に示すように、TV画面2にマトリックス状に配列されるアイコンなどの選択対象物34をブロックカーソル32で選択するものである。このブロックカーソル32は、縦横複数個ずつの選択対象物を含むカーソル可動エリア33が設定され、このカーソル可動エリア33内の選択対象物34を選択できるものである。カーソル32は、このカーソル可動エリア33内を選択対象物34間を1つずつ(単位で)上下左右斜めに移動可能であって、かかる移動は、ポインティングデバイス7の第1のエリア9でのスライドによって行なわれる。この第1のエリア9の直径はカーソル可動エリア33の選択対象物の縦横配列の個数に対応するものであって、図示するように、カーソル可動エリア33内に縦横3×3個の選択対象物が配列されているとすると、ポインティングデバイス7の第1のエリア9において、スライダ8をこの第1のエリア9の辺部の1つの点から他の点に垂直方向にスライドさせることにより、ブロックカーソル32はカーソル可動エリア33での垂直方向に配列されている3個の選択対象物に沿って順に移動する。同様に、スライダ8をこの第1のエリア9の辺部の1つの点から他の点に水平方向にスライドさせることにより、ブロックカーソル32はカーソル可動エリア33での水平方向に配列されている3個の選択対象物に沿って順に移動する。なお、この場合、スライダ8が第1エリア9の中心部を通るように、垂直,水平方向にスライドさせると、カーソル可動エリア33内では、ブロックカーソル32が中心部に垂直,水平方向に配列される対象物34の列を移動する。
また、スライダ8がポインティングデバイス7の第2のエリア10にあるときには、先の実施形態と同様、TV画面2上でカーソル可動エリア33を移動させることができる。この場合、カーソル可動エリア33の移動方向は、先の実施形態と同様、第2のエリア10でのスライダ8の位置に応じたものである。
このようにして、この第3の実施形態においても、カーソル可動エリア33内でのカーソル操作やTV画面2内でのカーソル可動エリア33の位置調整をすることができ、先の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、この第3の実施形態においても、図6または図8に示すように、TV画面2でのカーソル可動エリア33が移動するようにしてもよいし、ポインティングデバイス7の第2のエリア10内にスライドされたズライダ8から指先を離したとき、図6,図8または図10に示すように動作するようにしてもよい。
また、この第3の実施形態においても、図13で説明したように、カーソル可動エリア33が変更できるようにすることもできる。
図16は図1におけるポインティングデバイスの他の具体例を示す構成図であって、35U,35D,35L,35Rはスイッチであり、図3及び図4に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図(a)に示すように、スライダ8のスティック22(図3)が取り付けられている円板24に対向した4つの異なる方向の位置に夫々、スイッチ35U,35D,35L,35Rが設けられており、スライダ8を移動させることにより、スライダ8が第1のエリア9の縁部に達すると、円板24がスイッチ35U,35D,35L,35Rのいずれかを押圧するように、スイッチ35U,35D,35L,35Rの位置が設定されている。
ここで、円板24がこれらスイッチ35U,35D,35L,35Rを押圧しないスライダ8の移動可能範囲が上記の第1のエリア9であって、図16(b)に示すように、これらスイッチ35U,35D,35L,35Rのいずれかが円板24によって押圧されることにより、TV画面2(図1)でカーソル可動エリア5(図1)が押圧されたスイッチに対応付けられた方向に移動する。ここでは、スイッチ35Uは表示画面2での上方向が対応付けられており、以下、スイッチ35D,35L,35Rは夫々、表示画面2での下方向,左方向,右方向が対応付けられている。従って、図16(b)の場合には、円板24はスイッチ35Rを押圧しているから、表示画面2上では、カーソル可動エリア5が右方向に移動することになる。
図17は図1におけるポインティングデバイスのさらに他の具体例を示す構成図であって、36Uは上キー,36Dは下キー,36Lは左キー,36Rは右キーであり、図3及び図4に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図(a)に示すように、スライダ8が突出したリモコンのケース21の開孔21a(図3)周囲4つの異なる方向の位置に夫々、十字キー、即ち、上キー36U,下キー36D,左キー36L,右キー36Rが設けられている。これら上キー36U,下キー36D,左キー36L,右キー36Rは、それを押圧操作するように、TV画面2上でカーソル可動エリア5(図1)を押圧操作されたキーに対応付けられた方向に移動させるものである。即ち、上キー36Uが押圧操作されると、TV画面2上では、カーソル可動エリア5が上方向に移動し、下キー36Dが押圧操作されると、TV画面2上では、カーソル可動エリア5が下方向に移動し、左キー36Lが押圧操作されると、TV画面2上では、カーソル可動エリア5が左方向に移動し、右キー36Rが押圧操作されると、TV画面2上では、カーソル可動エリア5が右方向に移動する。図17(b)は右キー36Rが押圧操作された状態を示すものであり、図示しないが、TV画面2上では、カーソル可動エリア5が右方向に移動することになる。
図18は図1におけるポインティングデバイスのさらに他の具体例を示す構成図であって、同図(イ)は平面図、同図(ロ)は縦断面図であり、21bは開口21aの縁部の傾斜面である。また、図3及び図4に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図(a),(イ),(ロ)に示すように、スライダ8のスティック22は、ケース21の開口21a内にあって、スライダ8にタッチしないとき、あるいはスライダ8をタッチ操作して移動させるときには、円板24の上面、従って、ケース21の上面に対して直立している。
そして、スライダ8を移動操作し、図18(b),(イ),(ロ)に示すように、開口21aの縁部に達してスティック22が開口21aの縁部に当接すると、スライダ8の操作により、スティック22を開口21aの傾斜面21bに沿って傾斜させることができる。ここで、図示しないが、この傾斜面21bには、例えば、16個のスイッチが等間隔に配置されており、スティック22を開口21aの傾斜面21bに沿って傾斜させると、このスティック22により、これらスイッチのいずれかが押圧されることになり、これにより、TV画面2上では、カーソル可動エリア5(図1)が押圧されたスイッチに対応付けられた方向に移動する。図18(b)に示す状態では、例えば、TV画面2上でカーソル可動エリア5が右方向に移動する。
図19(a)は図1におけるポインティングデバイスのさらに他の具体例を示す平面図、同図(b)はその一変形例を示す平面図であって、81,82はスライダ、21a1,21a2はケースの開口、37は十字キーである。
同図(a)に示すように、この具体例では、リモコンのケースの左右側に2つの開口21a1,21a2が形成され、これら開口21a1,21a2に夫々スライダ81,82が設けられている。開口21a1は、スライダ81の移動操作によってTV画面2上のカーソル可動エリア5(図1)内でカーソル4が移動するものであり、先の第1のエリア9(図1)に相当するエリアを形成する。また、開口21a2は、スライダ82の移動操作によってTV画面2上でカーソル可動エリア5が移動するものであり、先の第1のエリア10(図1)に相当するエリアを形成する。
このように、2つのスライダ81,82を左右に配列して設けることにより、カーソル操作を両手で行なうことができる。
なお、この具体例の一変形例として、図19(b)に示すように、図19(a)でのスライダ82の代わりに、十字キー37を用いるようにしてもよい。