JP4942783B2 - 遊技台 - Google Patents

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本発明は、本発明は、スロットマシン(パチスロ機)に代表される遊技台に関する。
従来の遊技台は、電源プラグがコンセントから外されたような場合の非通電状態ではメダル投入口に投入されたメダルをスロットマシン内に取り込まないために、この状態で投入されたメダルがメダル受皿に返却される構成としている。よって、メダルセレクタは、非通電状態では投入されたメダルがメダルセレクタ内の通路から脱落する構成とすると共に、通電状態でメダルセレクタ内の通路を通過する構成としている。たとえば、ブロッカソレノイドが励磁されている場合に、メダルブロッカはメダル選別口内から退避した退避位置にある遊技台の開示がある(特許文献1参照)。
特開2008−246031号公報
上述した遊技台では、遊技台が遊技者による遊技の開始を受け付けている状態では、遊技者が不在の期間が長く続いた場合であっても、メダルブロッカを退避位置に保持してメダル投入を有効にするためにブロッカソレノイドを励磁し続けていた。こうなると励磁された期間が長時間におよぶこともあり、消費電力大や発熱大となることが問題となっていた。そこで、消費電力大等の問題を解決するために、遊技の開始を受け付けている状態では消費電力を低減させる機能を備えることが考えられる。
そこで、一般的な消費電力を低減させる方法として、ブロッカソレノイドへの供給電流をパルス出力方式とし、このパルス出力を消費電力が少なくなるように変化させる方法が考えられる。
例えば、省電力モードで、装飾ランプに供給する電流のデューティ比を制御し、装飾ランプの消費電力を低減させるパチンコ島の提案もされている(例えば、特開平10−216326号公報)。
一方、遊技台では、遊技に使用するメダルを毎遊技投入させるようにすると、遊技者の操作負担になるおそれとなることから、投入されたメダル枚数を電気的に貯留する機能を備えるようにしたが、大量の枚数の電気的な貯留機能を備えるようにすると、トラブル発生時の補償問題が大きくなるおそれとなることから、適度なメダル枚数を電気的に貯留する機能を備えるようにしている。例えば、50枚の貯留を可能に設定している。そこで、遊技にメダル3枚の投入を要する仕様とした場合、最大53枚のメダルを一時に受け付けて、53枚を超えて投入されたメダルを受皿に戻す仕様となっている。従って、遊技台は、53枚目のメダル投入があったと判定した後に54枚目のメダルを受皿に戻すべくメダルブロッカを退避位置からメダル通路内に戻すようにしている。
そこで、53枚目のメダル投入を判定した場合に、通電状態にあったブロッカソレノイドを非通電状態とするが、通電を停止したブロッカソレノイドのコイルが、蓄えた電気エネルギーを逃がしにくい特性を有していることから、非励磁状態となるまでにある程度の時間がかかり、メダルブロッカが退避位置に移動するまでの間に54枚目のメダルの通過を許容してしまう問題があった。そのため、遊技台は、通電状態となっていたブロッカソレノイドを早期に非励磁状態とする機能を備えるようにしていた。
このような遊技台において、上記消費電力大等の問題を解決するために、遊技の開始を受け付けている状態での消費電力を低減させる機能を備えるようにし、加えて、上記メダルブロッカを早期に非励磁状態にする機能を備えるようにした場合、消費電力を低減させた状態(例えば、供給電流をパルス出力方式とした場合におけるパルス出力LOWの状態)でブロッカソレノイドのコイルが非励磁状態となり、意図しない時期にメダルブロッカが退避位置からメダル通路内に移動し、その後に続く消費電力を低減させる機能を働かせた状態(パルス出力LOW→HIGH→LOWを繰り返し行う状態)では、ブロッカソレノイドがメダルブロッカを退避位置に移動させるべく十分な電力を供給されないことによりメダルブロッカが退避位置に戻らなくなってしまう問題が生じた。
本発明は上記の点にかんがみてなされたもので、消費電力等を抑えつつ有効に機能するメダルセレクタを備える遊技台を提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するために、メダル受付開始信号およびメダル受付終了信号を出力可能な遊技制御手段と、前記メダル受付開始信号の入力があってから前記メダル受付終了信号の入力があるまで駆動電力を供給する駆動回路と、ソレノイドコイルに給電することで励磁したソレノイドが、メダル受入/排除機構をメダルの受入れ位置に移動させるメダルセレクタと、を備えた遊技台であって、前記ソレノイドコイルに並列接続し、昇圧用のツェナーダイオードと、該ツェナーダイオードと直列に接続した還流ダイオードとで構成した回生回路と、前記回生回路内の電気経路を、前記メダル受付開始信号の入力があった場合に前記ツェナーダイオードを介さない電気経路とし、前記メダル受付終了信号の入力があった場合に前記ツェナーダイオードを介した電気経路とする、切替回路と、前記メダル受付開始信号の入力があってから所定時間が経過するまでの間は、前記駆動回路に前記メダル受付開始信号を出力し、所定時間が経過した後から前記メダル受付終了信号の入力があるまでは、前記駆動回路に前記メダル受付開始信号と前記メダル受付終了信号とを交互に出力する信号出力回路と、を、備え、前記信号出力回路が前記駆動回路に前記メダル受付開始信号と前記メダル受付終了信号とを交互出力する際に、前記メダル受付終了信号を出力した後、前記メダル受付開始信号を出力するまでの時間を、前記回生回路内の電気経路を前記ツェナーダイオードを介する電気経路としたときの前記ソレノイドコイルの消勢までにかかる時間を越える時間であって、前記回生回路内の電気経路を前記ツェナーダイオードを介さない電気経路としたときの前記ソレノイドコイルの消勢までにかかる時間未満の時間とした、ことを特徴とする。
また本発明は、メダル受付開始信号およびメダル受付終了信号を出力可能な遊技制御手段と、前記メダル受付開始信号の入力があってから前記メダル受付終了信号の入力があるまで駆動電力を供給する駆動回路と、ソレノイドコイルに給電することで励磁したソレノイドが、メダル受入/排除機構をメダルの受入れ位置に移動させるメダルセレクタと、を備えた遊技台であって、前記ソレノイドコイルに並列接続し、昇圧用のツェナーダイオードと、該ツェナーダイオードと直列に接続した還流ダイオードとで構成した回生回路と、前記回生回路内の電気経路を、前記メダル受付開始信号の入力があった場合に前記ツェナーダイオードを介さない電気経路とし、前記メダル受付終了信号の入力があった場合に前記ツェナーダイオードを介した電気経路とする、切替回路と、を備え、前記駆動回路は、前記メダル受付開始信号の入力があってから所定時間が経過する間、通常電力を前記ソレノイドコイルに供給する第1回路と、所定時間経過後から前記メダル受付終了信号の入力があるまでの間、通常電力より低い所定電力を前記ソレノイドコイルに供給する第2回路と、によって構成し、前記通常電力より低い所定電力はデューティー制御によって発生させるものであって、該デューティー制御のデューティー比は、OFFの時間を、前記回生回路内の電気経路を前記ツェナーダイオードを介する電気経路としたときの前記ソレノイドコイルの消勢までにかかる時間を越える時間であって、前記回生回路内の電気経路を前記ツェナーダイオードを介さない電気経路としたときの前記ソレノイドコイルの消勢までにかかる時間未満の時間とした、ことを特徴とする。
また本発明は、前記通常電力は、供給可能な最大電力値である、ことを特徴とする。
また本発明は、前記メダルセレクタは、メダルが転動する案内通路と、前記案内通路内にあるメダルを検出する検出部と、で構成し、前記メダル受入/排除機構は、前記案内通路に突出した突出位置と、前記案内通路から退避した退避位置と、を移動可能な金属部材であり、前記金属部材は、励磁した前記ソレノイドよって移動させられた場合に、メダルの受入れ位置である退避位置に移動する、ことを特徴とする。
本発明によれば、消費電力等を抑えつつ有効に機能するメダルセレクタを備える遊技台を提供することができる。
実施例1に係るスロットマシン100の外観斜視図である。 スロットマシン100の内部構成の概略を示す前面扉102を開いた斜視図である。 スロットマシン100の主制御部300の回路ブロック図である。 スロットマシン100の副制御部400の回路ブロック図である。 スロットマシン100における遊技の基本的制御を示すフローチャートであって、主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 主制御部300のタイマ割込処理について説明する図であって、(a)は主制御部タイマ割込処理で行われる出力ポートデータ出力の内容の一例を示す図であり、(b)は、主制御部300のタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は副制御部400のCPU410が実行するメイン処理のフローチャートであり、(b)は、副制御部400のコマンド入力処理のフローチャートであり、(c)は、副制御部400のストローブ割込み処理のフローチャートであり、(d)は、副制御部400のタイマ割込み処理のフローチャートである。 メダルセレクタ170の組立斜視図である。 メダルセレクタ170の分解斜視図である。 メダルセレクタ170の正面説明図である。 図10におけるX−X′線断面図である。 図10におけるY−Y′線断面図である。 図10におけるZ−Z′線断面図である。 (a)はブロッカソレノイド691の通電状態を示すタイムチャートであり、(b)はブロッカソレノイド691が通電されていない場合のメダルブロッカ692の位置を示す側断面図であり、(c)はブロッカソレノイド691が通電された場合のメダルブロッカ692の位置を示す側断面図であり、(d)はブロッカソレノイド691が通電されている場合のメダルブロッカ692の位置を示す側断面図であり、(e)はブロッカソレノイド691が通電されなくなった場合のメダルブロッカ692の位置を示す側断面図である。 (a)、(b)、(c)は、どのような場合にブロッカソレノイド691によってメダルブロッカ692をメダル通過状態にし、メダル返却状態にするかについて、それぞれ別の例を示す図である。 (a)、(b)、(c)は、図15とは別の例であって、どのような場合にブロッカソレノイド691によってメダルブロッカ692をメダル通過状態にし、メダル返却状態にするかについて、それぞれ別の例を示す図である。 (a)、(b)は、図15および図16とは別の例であって、どのような場合にブロッカソレノイド691によってメダルブロッカ692をメダル通過状態にし、メダル返却状態にするかについて、それぞれ別の例を示す図である。 ブロッカソレノイド駆動部328の内部構成を示すブロック図である。 ブロッカソレノイド駆動部328内の各構成を示す回路図である。 駆動回路353およびスイッチ回路354による、ブロッカソレノイド691の駆動制御について説明する図であって、(a)はツェナーダイオード353aおよびクランプダイオード353bを設けた構成の回路図であり、(b)は(a)の回路における、ブロッカソレノイド691のコイル691bに蓄積された電気エネルギーを逃がす様子を示す図である。 ツェナーダイオード353aがある場合及び、ない場合の、ブロッカソレノイド691の駆動電流を示すグラフである。 メダルブロッカ692を返却状態から通過状態へと変化させる際の、ブロッカソレノイド691の駆動電流について説明する図である。 本発明の第2実施例の構成を示すブロック図である。
以下、図面を用いて、本発明の実施例に係るスロットマシン(遊技台)について詳細に説明する。
(第1実施例)
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の第1実施例に係るスロットマシン100の全体構成について説明する。なお、同図はスロットマシン100の外観斜視図を示したものである。
スロットマシン100は、略箱状の本体101と、この本体101の前面開口部に取り付けられた前面扉102とを有して構成されている。スロットマシン100の本体101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が所定コマ数だけ配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。なお、本実施例では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
また、図柄表示窓113の外枠には、点滅や点灯などの点灯制御によって、後述する有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED(図示省略)が配置されている。
さらに、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部からなる光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間を、リールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン114上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、スロットマシン100に投入されたメダルの数によって予め定まっている。5本の入賞ライン114のうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5本が入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5本に限定されるものではない。
スタートランプ121は、リール110乃至112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ123は、内部抽選において、特定の入賞役(例えば、BB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)等のボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。払出枚数表示器125は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技回数表示器126は、メダル投入時のエラー表示や、ビッグボーナスゲーム中(BBゲーム中)の遊技回数、所定の入賞役の入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器127は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。リールパネルランプ128は、演出用のランプである。
メダル投入ボタン130、131は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると3枚投入されるようになっている。メダル投入口134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130又は131により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入することもできる。精算ボタン132は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル及びベットされたメダルを精算し、メダル払出口155よりメダル受皿156に排出するためのボタンである。メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。
スタートレバー135は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口134に所望する枚数のメダルを投入して、スタートレバー135を操作すると、これを契機としてリール110乃至112が回転し、遊技が開始される。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112に対する停止操作を行うためのボタンであり、各リール110乃至112に対応して設けられている。そして、いずれかのストップボタン137乃至139を操作すると対応するいずれかのリール110乃至112が停止することになる。
ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿156は、メダル払出口155から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿156は、本実施例では発光可能な受皿を採用している。
上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。演出装置190は、例えば開閉自在な扉(シャッター)163が前面に取り付けられた液晶表示装置を含み、この演出装置190には、例えば小役告知等の各種の情報が表示される。音孔160は、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。タイトルパネル162には、スロットマシン100を装飾するための図柄が描かれる。
次に、スロットマシン100の内部構成について説明する。
図2は、スロットマシン100の内部構成の概略を示す前面扉102を開いた斜視図である。
本体部としてのキャビネット101の内部には、主基板収納ケース210、副制御基板収納ケース220及びリールユニット185や、図示を省略した電源ボックス、メダル払出装置180、メダル補助収納部240、中央スピーカユニット、外部中継端子板等の諸装置が配設されている。
リールユニット185は、樹脂製のケース221内にステッピングモータで駆動されるリール110乃至112を個別に着脱可能に取り付けて構成している。そして、このリールユニット185は、ケース221により3本のリールをユニット化し、キャビネット101に設けたリールユニット載置台278に対する着脱を容易に行えるように構成している。また、リールユニット載置台278の下部には、音通路277が取り付けられ、前面扉102がキャビネット101に閉じられた状態で前面扉102に取付られた音通路268と組み合わさるように構成している。中央スピーカユニットから出力された音は、この音通路277および音通路268を通過して外部に出力される。
キャビネット101の内部には、透明な樹脂ケースからなる基板収納ケースが、キャビネット101を構成している後板の上部に取り付けられている。この主基板収納ケース210の内部空間には、スロットマシン100の全体的な制御を行う主制御部300を構成する電気部品を実装した主制御基板が収納されている。
また、図示を省略した電源ボックスは、キャビネット101の後板の壁面に装着され、金属製ケースの内部に、スロットマシン100の諸装置へ必要な電力を供給するための電源基板が収納されている。
さらに、キャビネット101の内部には、メダルを払い出すためのメダル払出装置180(以下、ホッパー180ということがある)が配設してある。メダル払出装置180は、DCモータで駆動されメダルを1枚ずつ払い出すと共に、メダルを払い出す毎に検出信号を出力する払出装置本体515と、払出装置本体515にメダルを供給するとともにメダルを蓄積するメダルタンク510とで構成されている。そして、メダル払出装置180の横には、メダル補助収納部240が置かれており、前記メダル払出装置180がメダルでいっぱいになると、余分なメダルは流れ落ち、このメダル補助収納部240内に蓄積される。
そして、前記主制御基板及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側板には、副制御基板を収納した副基板収納ケース220が配設してある。
一方、キャビネット101の側板にヒンジ装置276を介して蝶着された前面扉102には、演出装置290、この演出装置を制御する演出制御基板を収納した演出制御基板収納ケース274、上部スピーカ272、図柄表示窓113を有するリールパネル270、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダルや遊技者に返却すべきメダル等をメダル受皿156に落下させる際にメダルが通過する通路266等が設けてある。メダルセレクタ170は、さらに、投入されたメダルをメダルタンク510に案内する通路641を備えている。また、前面扉102には扉中継基板280が設けられ、この扉中継基板280には、詳しくは後述するメダルセレクタ170のブロッカソレノイド691を駆動するブロッカソレノイド駆動部328等が実装される。
<制御部の回路構成>
次に、図3および図4を用いて、このスロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信されたコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部400と、によって構成されている。
<主制御部300>
まず、図3を用いて、スロットマシン100の主制御部300について説明する。なお、同図は主制御部300の回路ブロック図を示したものである。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック補正回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、センサやスイッチの状態を常時監視するためのタイマ割り込み処理の周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
さらに、CPU310には、各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等の各種データを記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400においても同様である。また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算スイッチセンサ324、メダル払い出しセンサ326、電源判定回路327の状態を検出し、各センサを監視している。
メダル投入センサ320は、メダル投入口134に投入されたメダルを検出するためのセンサである。スタートレバーセンサ321はスタートレバー135の操作を検出するためのセンサである。ストップボタンセンサ322はストップボタン137乃至139のいずれかが押された場合、どのストップボタンが押されたかを検出するためのセンサである。メダル投入ボタンセンサ323はメダル投入ボタン130、131のいずれかが押下された場合、どのメダル投入ボタンが押されたかを検出するためのセンサである。精算スイッチセンサ324は、精算ボタン132に設けられており、精算ボタン132が一回押されると、貯留されているメダル及びベットされているメダルが精算されて払い出されることになる。メダル払い出しセンサ326は、払い出されるメダルを検出するためのセンサである。電源判定回路327は、スロットマシン100に供給される電源の遮断を検出するための回路である。
CPU310には、更に、入力インタフェース361、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路349を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。入力インタフェース361には、インデックスセンサ325が接続されている。インデックスセンサ325は、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リール110乃至112に設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにハイレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。出力インタフェース370には、メダルセレクタ170のブロッカソレノイド691を駆動するブロッカソレノイド駆動部328と、リールを駆動させるためのモータを制御するリールモータ駆動部330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口155から払出すための装置。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、メダル投入ランプ124等)と、7セグメント(SEG)表示器341(払出枚数表示器125、遊技情報表示器126、貯留枚数表示器127等)が接続されている。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。主制御部300と副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は副制御部400へコマンドを送信するが、副制御部400から主制御部300へ何らかのコマンド等を送信することはできない。
<副制御部400>
次に、図4を用いて、スロットマシン100の副制御部400について説明する。なお、同図は副制御部400の回路ブロック図を示したものである。
副制御部400は、主制御部300より送信された主制御コマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。
また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、ライン表示LEDの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。
さらに、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、図柄表示窓113の外枠に配設され、点滅や点灯などの点灯制御によって有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED420、前面扉102の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
CPU410には、データバスを介して主制御部300から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472等が接続されている。
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、たとえば副制御部400に設定された所定の情報を遊技店の係員等が確認できるようになっている。更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、リールパネルランプ128、タイトルパネルランプ170、払出口ストロボ171を制御する。タイトルパネルランプ170は、タイトルパネル162を照明するランプであり、払出口ストロボ171は、メダル払い出し口155の内側に設置されたストロボタイプのランプである。なお、CPU410は、扉・液晶画面制御部490への信号送信は、デマルチプレクサ419を介して実施する。扉・液晶画面制御部490は、液晶表示装置157及び扉装置163を制御する制御部である。
<主制御部300の処理>
図5はスロットマシン100における遊技の基本的制御を示すフローチャートである。遊技の基本的制御は主制御部300のCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、同図の処理を実行する。また、各処理の実行によって得られた情報は副制御部400に送信する。
以下、この処理について説明する。電源投入が行われると、まず、S101で初期処理が実行される。ここでは各種の初期化処理が行われる。また、ブロッカソレノイド駆動部328によってブロッカソレノイド691を励磁して、後述のメダルブロッカ692をメダル通路内から退避位置へと移動させて(メダル通過状態にして)、投入されたメダルをスロットマシン100内に導いてその数がカウントされるようにする。このブロッカソレノイド駆動部328の制御は、後述の主制御部300のタイマ割込処理で出力ポートにデータ出力されて行われる。
S102ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー130が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればS103へ進む。このとき、ブロッカソレノイド駆動部328は、ブロッカソレノイド691の励磁を解除して、メダルブロッカ692を退避位置からメダル通路内へと移動させて(メダル返却状態にして)、投入されたメダルをメダル受皿156へと導く。このブロッカソレノイド駆動部328の制御は、後述の主制御部300のタイマ割込処理で出力ポートにデータ出力されて行われる。
S103では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。S104では乱数発生器で発生させた乱数を取得する。S105では、現在の遊技状態に応じてROMに格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。S106では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
S107では全リール110乃至112の回転を開始させる。S108では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをS106で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとS109へ進む。
S109では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に、「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)については、今回の遊技で入賞しなかった場合は、次回の遊技に内部当選フラグがONの状態が維持される。所謂フラグの持ち越しが行われる。
S110では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。S111では遊技状態制御処理を行う。以上により1ゲームが終了し、メダルブロッカ692は退避位置からメダル通路内へと移動させる。以降S102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
ところで、このS111からS102の間では、ブロッカソレノイド駆動部328によってブロッカソレノイド691を励磁して、後述のメダルブロッカ692をメダル通路内から退避位置へと移動させて(メダル通過状態にして)、投入されたメダルをスロットマシン100内に導いてその数がカウントされるようにする。このブロッカソレノイド駆動部328の制御は、後述の主制御部300のタイマ割込処理で出力ポートにデータ出力されて行われる。なお、メダル通路内にあったメダルブロッカ692を退避位置へ移動させる処理は、
S101およびS111で行うようにしたが、S102でメダルの投入の有無をチェックする処理の前に行うようにしてもよい。
<主制御部300タイマ割込処理>
次に、図6を用いて、主制御部300のタイマ割込処理について説明する。なお、図6(a)はこの主制御部タイマ割込処理で行われる出力ポートデータ出力の内容の一例を示す図であり、図6(b)は、主制御部300のタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するタイマ回路315を備えており、このタイマ割込信号を契機として、主制御部メイン処理に割り込んで主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始し、主制御部タイマ割込処理の終了後には主制御部メイン処理の割り込まれた処理の時点に戻る。
図6(b)を参照すると、ステップS201では、CPU310の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避するタイマ割込開始処理や、入力ポートのデータを取得して実行する処理などの各種処理を行う。
ステップS202では、割り込み処理が実行されたときの状態に応じてパネル更新処理を行う。
ステップS203では、主制御部CPU310の出力ポートにデータを出力する。なお、本実施例では、図6(a)を参照して分かるように、出力ポート1のビットD5に、メダルセレクタ170のブロッカソレノイド691の駆動を指示するセレクタ_ON信号を割り当てており、この信号を、出力インタフェース370を介してブロッカソレノイド駆動部328に出力し、これを受けたブロッカソレノイド駆動部328はブロッカソレノイド691の駆動を制御する。すなわち、遊技状態に応じて、投入されたメダルをスロットマシン100内に受け入れて受け付けるメダル通過状態と、投入されたメダルを受皿156に返却するメダル返却状態とを切り替える。
ステップS204では、副制御部400に対して各種コマンドを出力する。
ステップS205では、電断判定回路327による低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS206に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)には、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等を行うタイマ割込終了処理などの各種処理を実行し、その後、図5に示した主制御部300メイン処理に復帰する。
一方、ステップS206では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM313の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断時処理を行う。
<副制御部400の処理>
次に、副制御部400の処理について説明する。図7(a)は副制御部400のCPU410が実行するメイン処理のフローチャートである。
まず、ステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS302では、コマンド入力処理(詳細は後述する)を行う。
ステップS303では、演出データの更新処理を行う。この演出データの更新処理では、演出を制御するための動作制御データの更新を行う。S304では、S303で更新した演出データの中に副制御部400の各演出デバイスのドライバに出力するデータがあるか否かを判定する。該当する場合はS305へ進み、該当しない場合はS306へ進む。S305では副制御部400の演出デバイスのドライバにデータをセットする。データのセットにより演出デバイスがそのデータに応じた演出を実行する。S306ではS303で更新した演出データの中に扉・液晶画面制御部490に送信する制御コマンドがあるか否かを判定する。該当する場合はS307へ進み、該当しない場合はS302へ戻る。S307では扉・液晶画面制御部490に制御コマンドを送信してS302へ戻る。
次に、図7(b)を用いて、副制御部400のコマンド入力処理について説明する。S401ではコマンド格納エリアに少なくとも1つの制御コマンドが格納されているか否かを判定する。該当する場合はS402へ進み、該当しない場合はS401へ戻る。S402では、コマンド格納エリアから制御コマンドを一つ取得し、制御コマンドに応じた処理を実行する。取得した制御コマンドはコマンド格納エリアから消去する。
次に、図7(c)を用いて、副制御部400のストローブ割込み処理について説明する。このストローブ割込み処理は、副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。ストローブ割込み処理のステップS501では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM413に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図7(d)を用いて、副制御部400のタイマ割込み処理について説明する。副制御部400は所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込みを発生するハードウェアタイマであるタイマ回路415を備えており、このタイマ割込みを契機として、副制御部400タイマ割込み処理を実行する。なお、副制御部400は汎用タイマの設定(10ms)としており、S601ではこの汎用タイマの更新を行う。
<メダルセレクタ170の構造>
続いて、本実施例のメダルセレクタ170の構造について説明する。
図8はメダルセレクタの組立斜視図、図9は分解斜視図である。また、図10はメダルセレクタの正面説明図、図11は図10におけるX−X′線断面図、図12は図10におけるY−Y′線断面図、図13は図10におけるZ−Z′線断面図である。
メダルセレクタ170は、メダル投入口134に投入されたメダルを選別し、サイズの小さい不正なメダルを選別してメダル受皿156に排出すると共に、正規のメダルを取り込んでホッパー180のメダルタンク510に送り出すユニット化された装置である。即ち、このメダルセレクタ170は、図8、図9に示すように、メダル通路を形成するセレクタ本体ユニット681と、このセレクタ本体ユニット681に着脱自在に設けられる側面ガイドユニット682と、投入されたメダルMをメダル受皿156に案内する開閉及び着脱可能なカバーガイド683と、から構成されている。尚、メダルセレクタ170は、取付基板684を介してスロットマシン100の前面扉102の裏面側に、着脱可能に取り付られる。
セレクタ本体ユニット681は、メダル選別口611を開設した平面形状がほぼコ字状のベース基板612を中心に構成してある。上記メダル選別口611は、底辺がメダルMの移送方向に沿って下り傾斜する斜めに開設した横長な開口であって、このメダル選別口611の下縁付近には、投入されたメダルMが転動しながらメダルタンク510の方向へ移動するメダル通路を形成する移送ガイド685が、ネジ等の止着手段651によって取り付けてある。
上記メダル選別口611の上縁付近には、スペーサ部材661を設ける。このスペーサ部材661は、例えば合成樹脂製の板材であって、ほぼメダルMと同じ厚さを有し、前記ベース基板612にネジ663等の止着手段で着脱可能に取り付けられている。また、上記スペーサ部材661は、投入されて転動するメダルMの上縁が係止する係止爪662を有し、転動するメダルMの上部一側をガイドする上部ガイド666を構成する。
前記メダル選別口611には、投入されたメダルMを、遊技者の操作に応じて、メダル受皿156に返却するためのメダル返却装置687が臨ませてある。このメダル返却装置687は、図11に示すように、遊技者が操作した返却ボタン133に対応する受圧部671を有する返却プレート672が、軸673を支点に回動自在に装着され、この軸673に嵌装した戻りスプリング674により、前記返却プレート672の先端部675を、前記メダル選別口611から追い出す方向に付勢している。このため、通常では、返却プレート672の先端部675が前記メダル選別口611から外れているので、当該返却プレート672の影響を受けることなく、投入されたメダルMが、図9に示す取付基板684に設けた断面ほぼJ字状の搬送樋641を介して、ホッパー180のメダルタンク510へ向けて移送される。
一方、遊技者が、メダル詰まりを解除するために、返却ボタン133を操作すると、当該ボタン133の押圧部133aが、返却プレート672の受圧部671を押圧し、返却プレート672が前記戻りスプリング674の付勢に抗して回動し、先端部675がメダル選別口611の中に突入する。すると、突入した先端部675により、メダル通路に詰まったメダルMが落下してメダル受皿156に返却される。
前記メダル選別口611には、投入されたメダルMを側面からガイドする側面ガイドユニット682を臨ませる。この側面ガイドユニット682は、前記したベース基板612に対して回動自在且つ着脱自在に設けられている。即ち、前記したメダル返却装置687の軸673を、この側面ガイドユニット682も支軸621として共有し、当該軸621に嵌装した装着スプリング622により、着脱自在且つ回動自在に装着してある。
このため、側面ガイドユニット682は、装着時に、前記したベース基板612に対峙するガイド基板623を有し、このガイド基板623に軸受部624と、後述する押圧片625とが装着してある。上記軸受部624は、ガイド基板623の一部をほぼコ字状に屈曲成型し、屈曲先端部に軸受溝624aを形成したものである。尚、ガイド基板623の上流側の上縁が外向きに屈曲されて、ベース基板612と対峙したときの間隔を拡げて、メダル投入口134に投入されたメダルMを、前記ベース基板612と間に落とし込むようになっている。
また、前記装着スプリング622は、中央部分に係止端部622aが形成してあり、前記軸受溝624aに前記軸673を嵌着したときに、この係止端部622aが前記ガイド基板623に開設した係止口626に係止することにより、側面ガイドユニット682がセレクタ本体ユニット681に装着される。
側面ガイドユニット682は、可動型押出しガイド627を備える。即ち、この可動型押出しガイド627は、前記ガイド基板623に軸628により回動自在に設けられると共に、この軸628に巻装したトーションスプリング629によりメダルMを押圧する方向に緩く付勢され、当該可動型押出しガイド627の押圧片625の先端が、前記メダル選別口611に臨んでいる。
前記メダル選別口611の下縁付近には、投入されたメダルMが転動するメダル転動面652を有する移送ガイド685が、メダルMの下部一側をガイドするベース基板612に対して止着されている。
この移送ガイド685は、例えば図12、13等に示すように、前記したスペーサ部材661とほぼ同じ厚さを有する板材であって、ネジ等の止着手段651によって、前記メダル選別口611の下縁から若干下がった位置に取り付けてある。また、この移送ガイド685は、メダルMが転動して流下するように下り傾斜が設けてある。そして、メダルセレクタ170を、図9に示す取付基板684に装着した場合に、前記移送ガイド685の流下端が、前記した取付基板684の搬送樋641の入口に連絡し、投入されたメダルMをホッパー180のメダルタンク510へ移送するメダル通路を形成する。
そして、前記移送ガイド685のメダル転動面652を、メダルMの下部一側をガイドする下部ガイド688としてのベース基板612側が低くなるように、傾斜させている。
遊技者が投入したメダルMが、規定の外径よりも小さい不正なメダルの場合には、メダルMの上縁が、上部ガイド66である係止爪662に係止しなかったり、係止しても係止幅が僅かなので、側面ガイドである押出しガイド627により側方を緩く押圧されると、容易にメダルMが転倒して、メダル選別口611から落下し、受皿156に返却される(図12参照)。
前記のようにして、メダル通路を転動して送り出し口に達した正規のメダルMは、メダル通路の終端付近に臨ませたメダル投入センサSによって検出される。これにより、投入されたメダルMが規定枚数に達したときには、ブロッカソレノイド691を作動させて、メダルブロッカ692をメダル選別口611内に突入させて、以後、投入されるメダルMを、強制的にメダル受皿156に返却するようになっている(図13参照)。また、前記ブロッカソレノイド691は、所定の絵柄が揃って、メダルMの再投入なしに再遊技が可能なときにも作動して、誤って投入されるメダルMを返却する(図13参照)。そして、前記メダル投入センサSを通過した正規のメダルMは、図9に示す取付基板684の搬送樋641を介してホッパー180のメダルタンク510へ貯留されることになる。
<ブロッカソレノイド691およびメダルブロッカ692の動作>
ここで、ブロッカソレノイド691およびメダルブロッカ692の動作について、図14を参照しながら説明する。図14(a)はブロッカソレノイド691の通電状態を示すタイムチャートであり、図14(b)はブロッカソレノイド691が通電されていない場合のメダルブロッカ692の位置を示す側断面図であり、図14(c)はブロッカソレノイド691が通電された場合のメダルブロッカ692の位置を示す側断面図であり、図14(d)はブロッカソレノイド691が通電されている場合のメダルブロッカ692の位置を示す側断面図であり、図14(e)はブロッカソレノイド691が通電されなくなった場合のメダルブロッカ692の位置を示す側断面図である。なお、この図に示している動作タイミングはオン/オフの瞬間に切り替わる理論上の動きであり、実際の動作タイミングは回路構成に応じてずれが生じる。
本実施例では、ブロッカソレノイド691は鉄心691aにコイル691bを巻き回してなる電磁石で構成されており、ブロッカソレノイド691が通電されていない場合には消勢し、断面L字状の鉄板であるメダルブロッカ692は、たとえばコイルばねである弾性部材692aの収縮力によって鉄心691aから引き離された状態になる。一方、ブロッカソレノイド691が通電されると付勢し、弾性部材692aの収縮力に対抗してメダルブロッカ692を吸引し、鉄心691aにメダルブロッカ692を吸着する。
たとえばスロットマシン100の電源を落としている場合のようにブロッカソレノイド691が通電されていないとき(図14(a)がOFFのとき)には、図14(b)のように、メダルブロッカ692の上部先端がメダル通路すなわちメダル選別口611内に突入して、メダルMをメダル受皿156に返却する。
その後、メダルMを受け付ける場合には、ブロッカソレノイド691が通電され(図14(a)がONになり)、図14(c)のように、メダルブロッカ692が鉄心691aに吸着して、メダルブロッカ692の上部先端はメダル通路すなわちメダル選別口611内から退避し、メダルMはメダル通路を転動してメダル投入センサSの位置を通過してホッパー180へと誘導される。
その後、ブロッカソレノイド691が通電され続けているときには(図14(a)がONのままのときには)、図14(d)のように、メダルブロッカ692は鉄心691aに吸着したままで、メダルブロッカ692の上部先端はメダル通路すなわちメダル選別口611内から退避したままになり、メダルMはメダル通路を転動してメダル投入センサSの位置を通過してホッパー180へと誘導される。
さらにその後、メダルMを受け付けずに返却する事由が生じた場合には、ブロッカソレノイド691の通電を停止し(図14(a)がOFFになり)、図14(e)のように、弾性部材692aの収縮力によってメダルブロッカ692は鉄心691aから引き離され、メダルブロッカ692の上部先端がメダル通路すなわちメダル選別口611内に突入して、メダルMをメダル受皿156に返却する。
<メダル通過状態、メダル返却状態の例>
ここで、どのような場合に、ブロッカソレノイド691によってメダルブロッカ692をメダル通過状態にし、メダルブロッカ692をメダル返却状態にするかについて、例をあげて説明する。図15(a)、(b)、(c)、図16(a)、(b)、(c)、図17(a)、(b)、は、それぞれ別の例を示す図である。なお、これらの例は、スロットマシン100に貯留可能な最大のクレジット数を50枚とし、規定数すなわち1回の遊技でベット可能な最大のメダル数を3枚とした場合で示している。
図15(a)の例では、クレジットが48枚以下でメダルブロッカ692が通過状態のときに、遊技者が、4枚のメダルを投入し、その後にスタートレバー135を操作した場合を示している。
この場合、3枚目までのメダル投入で遊技の規定枚数に達し、4枚目のメダル投入はクレジットとして貯留される。その後スタートレバー135が操作された時点で、メダルブロッカ692は返却状態になる。
図15(b)の例では、クレジットが49枚でメダルブロッカ692が通過状態のときに、遊技者が、4枚のメダルを投入した場合を示している。
この場合、3枚目までのメダル投入で遊技の規定枚数に達し、4枚目のメダル投入は50枚目のクレジットとして貯留される。これにより受け付け可能な最大枚数に達したため、この時点で、メダルブロッカ692は返却状態になる。
図15(c)の例では、精算ボタン132が押された場合を示している。
この場合、精算ボタン132が押されたことにより、クレジット枚数すなわちスロットマシン100に電子的に貯留されている枚数およびベットされている枚数のメダルを、メダル払出処理によってメダル払出口155よりメダル受皿156に排出する。この排出中には、メダルブロッカ692は返却状態になる。
図16(a)の例では、遊技終了時であってボーナス終了時の場合を示している。
この場合、遊技中にはメダルブロッカ692は返却状態にあり、第3回胴停止ボタンが押された後すなわちストップボタン137乃至139のすべてのボタンが押された後、ボーナスの終了演出待機が終了するまでの時間(図16(a)の時間A)と、自動精算を行う場合の自動精算によるメダル払出処理が終了するまでの時間(図16(a)の時間B)と、打止めを行う場合の打止め解除が行われるまでの時間(図16(a)の時間C)とを合計した時間の経過後に、メダルブロッカ692は通過状態になる。
図16(b)の例では、遊技終了時であって、ボーナス終了時以外かつ再遊技作動時以外の場合を示している。
この場合、遊技中にはメダルブロッカ692は返却状態にあり、第3回胴停止ボタンが押された後すなわちストップボタン137乃至139のすべてのボタンが押された後、以下の(イ)、(ロ)および(ハ)のうちのいずれかの時間(図16(b)の時間D)が経過し、さらに51.136msの経過後に、メダルブロッカ692は通過状態になる。
(イ) 特定の図柄組合せが表示した場合:特定の表示演出待機が終了するまでの時間。
(ロ) (イ)以外で入賞による遊技メダルの払出しをする場合:メダル払出信号出力終了かつメダル払出処理が終了するまでの時間。
(ハ) (イ)、(ロ)以外の場合:第3回胴停止ボタン停止処理+ブレーキング保持時間100.768ms+ブレーキング終了から停止ボタンOFFになるまでの時間。
図16(c)の例では、遊技終了時であって再遊技作動時の場合を示している。
この場合、遊技中にはメダルブロッカ692は返却状態にあり、第3回胴停止ボタンが押された後すなわちストップボタン137乃至139のすべてのボタンが押された後、その後に再遊技がされるので、スタートレバー受付可能状態に達するまでの時間(図16(c)の時間E)が経過してもメダルブロッカ692は返却状態のままになる。
図17(a)の例では、スロットマシン100の6段階設定値の変更または確認する場合を示している。
スロットマシン100のでは、遊技における当選のし易さ等の条件を6段階に設定可能にしている。この6段階の設定値を変更または確認している場合、メダルブロッカ692は返却状態のままになる。
図17(b)の例では、エラー時の場合を示している。
スロットマシン100においては、エラーが発生した場合には、そのエラーを報知するようにしている。このエラー報知をしてからエラー解除がされるまでの間、メダルブロッカ692は返却状態になる。
<ブロッカソレノイド駆動部328の構成>
次に、ブロッカソレノイド691を駆動するブロッカソレノイド駆動部328の構成について説明する。図18はブロッカソレノイド駆動部328の内部構成を示すブロック図である。また、図19はブロッカソレノイド駆動部328内の各構成を示す回路図である。
ブロッカソレノイド駆動部328は、CPU310からの信号の立ち上がりを契機にした所定時間幅のワンショットパルスを含む信号を出力するタイマ回路350と、所定周波数のクロック信号を出力するクロック回路351と、CPU310からの信号、タイマ回路350からの信号およびクロック回路351からのクロック信号に基づいて論理信号を出力するロジック回路352と、ロジック回路352からの論理信号に基づいてブロッカソレノイド691に通電する駆動回路353と、CPU310からの信号に基づいて駆動回路353の回路を切り替えるスイッチ回路354と、を有する。
CPU310は、メダルブロッカ692を返却状態にする場合にLOW信号を出力し、メダルブロッカ692を通過状態にする場合にHIGH信号を出力する。このCPU310からのHIGH信号が各請求項でいうメダル受付開始信号であり、LOW信号が各請求項でいうメダル受付終了信号である。
タイマ回路350は、RC回路及びインバータによって、CPU310からの信号の立ち上がりを契機にした所定時間幅のワンショットパルスを含む信号を生成して出力する。
クロック回路351は、RC回路及びインバータによって、所定周波数で所定時間幅のクロック信号を生成して出力する。
ロジック回路352は、CPU310からの信号とタイマ回路350からの信号とを入力するNAND回路352aと、CPU310からの信号とクロック回路351からのクロック信号とを入力するNAND回路352bと、NAND回路352aの出力信号とNAND回路352bの出力信号とを入力するNAND回路352cとを有する。このロジック回路352が、請求項1でいう信号出力回路に相当する。
駆動回路353は、アノードをDC24V側に接続したツェナーダイオード353aと、ツェナーダイオード353aのカソード側にカソードが接続されたクランプダイオード353bと、クランプダイオード353bのアノード側とアースとの間をスイッチングするスイッチング素子353cとを有する。ツェナーダイオード353aとクランプダイオード353bとスイッチング素子353cとは直列に接続され、ブロッカソレノイド691はツェナーダイオード353aのアノードとクランプダイオード353bのアノードとの間に並列接続される。
スイッチ回路354は基準電圧の違いからフォトカプラ354aを介してスイッチングを行う。スイッチ回路354は、CPU310からの信号がHIGHのとき、ツェナーダイオード353aのカソード側からツェナーダイオード353aのアノード側への短絡を行い、CPU310からの信号がLOWのときには、このツェナーダイオード353aの短絡を行わない。
<ブロッカソレノイド駆動部328の動作>
<メダルブロッカ692を返却状態にする場合の動作>
次に、ブロッカソレノイド駆動部328の動作を説明する。
図20は、駆動回路353およびスイッチ回路354による、ブロッカソレノイド691の駆動制御について説明する図であって、(a)はツェナーダイオード353aおよびクランプダイオード353bを設けた構成の回路図であり、(b)は(a)の回路における、ブロッカソレノイド691のコイル691bに蓄積された電気エネルギーを逃がす様子を示す図である。図20(b)において、上のグラフはスイッチング素子353cのオン/オフを示すものであり、下のグラフは、上のグラフのオン/オフに応じた、(a)に示すVFの電位を示すものである。図20(b)において横軸は時間である。また、図21は、ツェナーダイオード353aがある場合及び、ない場合の、ブロッカソレノイド691の駆動電流を示すグラフであり、横軸は時間である。
ブロッカソレノイド691は、上述のように、鉄心691aにコイル691bを巻き回してなる電磁石であり、通電した後にその通電を停止したときコイル691bに蓄積された電気エネルギーを逃がしにくい特性を有する。このため、この特性によって、通電を停止してもしばらく、ブロッカソレノイド691へのメダルブロッカ692の吸着が継続する。ところが、上述のように、遊技者が連続的にメダルを投入したときであってもクレジット最大枚数および既定枚数の合計を超えたときには、そのメダル投入は、スロットマシン100内に飲み込むことなく、メダル受皿156に排出する必要があり、これが可能なようにブロッカソレノイド691への通電の停止とともにメダルブロッカ692を速やかにメダル返却状態にする必要がある。
そこで、本実施例では、ブロッカソレノイド691に並列接続し、昇圧用のツェナーダイオード353aと、このツェナーダイオード353aと直列に接続したクランプダイオード(還流ダイオード)353bとで構成した回生回路を設けている。
図20(a)に示す、ツェナーダイオード353aおよびクランプダイオード353bをブロッカソレノイド691に並列接続した構成によれば、ブロッカソレノイド691に通電した後にその通電を停止したとき、図20(b)に示すように、ツェナーダイオード353aのツェナー電圧まで昇圧した後にツェナーダイオード353aおよびクランプダイオード353bの経路で回生電流を生じ、VFの電位は、約4ms経過後に電源の24Vと同電位になる。なお、図20(b)においては、ツェナーダイオード353aがある場合と、ない場合とを比較して示すよう、ツェナーダイオード353aがない場合のVFの電位を破線で示してある。図21にも同様に、ツェナーダイオード353aがある場合と、ない場合とを比較して示してある。
このように、ツェナーダイオード353aがない場合にはブロッカソレノイド691が消勢するまでに約20msかかり、ツェナーダイオード353aがある場合にはブロッカソレノイド691が消勢するまでに約4msかかる。そこで本実施例では、ブロッカソレノイド691へのメダルブロッカ692の吸着を継続する場合には、ツェナーダイオード353aを短絡した構成にして消勢までの約20ms未満の時間で、スイッチング素子353cをデューティ制御して消費電力の低減を図り、一方、メダルブロッカ692を通過状態から返却状態へと変化させる際には、ツェナーダイオード353aを挿入した構成にして消勢までを約4msという非常に短時間で実現し、これにより、遊技者が連続的にメダルを投入したときであってもクレジット最大枚数および既定枚数の合計を超えたときに、そのメダル投入を、スロットマシン100内に飲み込むことなく、メダル受皿156に排出することが可能となる。
<メダルブロッカ692の通過状態が継続しているときの動作>
上述のように、CPU310は、メダルブロッカ692を通過状態にする場合にHIGH信号を出力する。メダルブロッカ692の通過状態が継続しているときには、ロジック回路352は、クロック回路351で生成したクロック信号でスイッチング素子353cをデューティ制御し、これにより低電流状態にすることができ、消費電力の低減を実現することができる。また、デューティ制御をしているときには、ツェナーダイオード353aを短絡しているので、メダルブロッカ692が返却状態になってしまうことがない。
<メダルブロッカ692を通過状態にする場合の動作>
メダルブロッカ692が一旦通過状態になり、この通過状態を継続させる場合には、ブロッカソレノイド691がメダルブロッカ692を吸引する吸引力はそれほど強くなくてもよく、デューティ制御を行っても通過状態を継続させるのに必要な吸引力が得られる。
ところが、メダルブロッカ692を返却状態から通過状態へと変化させる際には、メダルブロッカ692が静止している状態から動かしだすために、また弾性部材692aの収縮力に対抗して吸引するために、強い吸引力が必要となる。このため、ブロッカソレノイド691をデューティ制御した場合、その強い吸引力を得られない虞がある。
そこで本実施例では、タイマ回路350を設けてワンショットパルスを生成して出力し、メダルブロッカ692を返却状態から通過状態へと変化させる際には、省電力のためのパルス駆動制御をしない構成としている。この様子を図22に示す。図22は、メダルブロッカ692を返却状態から通過状態へと変化させる際の、ブロッカソレノイド691の駆動電流について説明する図である。図22において横軸は時間である。
タイマ回路350は、CPU310からの信号の立ち上がりを契機とした所定時間幅のワンショットパルスを生成して出力する(図22参照)。このタイマ回路350からの出力信号がHIGHでありかつCPU310からの信号がHIGHであれば、ロジック回路352は、NAND回路352bの出力にかかわらず、HIGHを出力し、スイッチング素子353cはオン状態のままになる。このため、ワンショットパルスがHIGHの間、ブロッカソレノイド691の駆動電流はパルス駆動制御がない状態で上がり、メダルブロッカ692を返却状態から通過状態へと変化させる際に必要な強い吸引力が得られる。
(第2実施例)
図18や図19に示した第1実施例では、クロック回路351やロジック回路352等によってデューティ制御をおこなうようにしたが、本発明はこれに限られるものではない。この第1実施例と別の例を第2実施例として図23に示す。図23は、本発明の第2実施例の構成を示すブロック図である。
この第2実施例では、第1実施例のブロッカソレノイド駆動部328の代わりにブロッカソレノイド駆動部356を有する。他の構成は第1実施例と同様であるので詳しい説明は省略する。
ブロッカソレノイド駆動部356は、CPU310からの信号に基づいてPWM(パルス幅変調)制御をおこなうPWM駆動回路357と、CPU310からの信号に基づいてPWM駆動回路357内の回生回路を第1実施例と同様に切り替えるスイッチ回路358とを有する。
PWM駆動回路357は、第1実施例と同様の回生回路と、メダルブロッカ692を返却状態から通過状態へと変化させる際の所定時間幅だけPWM制御を行わないようにするためにその所定時間を計時するタイマ回路357aとを有する。このPWM駆動回路357が、第2実施例でいう駆動回路に相当する。
この第2実施例のように、ブロッカソレノイド691の駆動電流のデューティ制御を、PWM制御によって行っても本発明は実現可能である。
(効果)
以上説明した本発明によれば、消費電力等を抑えつつ有効に機能するメダルセレクタを備える遊技台を提供することができる。
また、本発明によれば、低電流にするデューティ制御をしているときには、ツェナーダイオード353aを短絡しているので、メダルブロッカ692が返却状態になってしまうことがない。
また、本発明によれば、メダルブロッカ692を通過状態から返却状態に切り替える際には、ツェナーダイオード353aを挿入するので、メダルが連続投入されたとしても、メダルセレクタ170が有効に機能し、返却すべきメダルを間違いなく返却することができる。
なお、上述の各実施例では、メダルセレクタ170として、ブロッカソレノイド691やメダルブロッカ692を有するとともにメダル通路を形成するセレクタ本体ユニット681と、セレクタ本体ユニット681に着脱自在に設けられる側面ガイドユニット682と、投入されたメダルをメダル受皿156に案内するカバーガイド683と、からなる構成を開示したが、本発明はこれに限られるものではなく、メダルセレクタが、ブロッカソレノイド駆動部328や356を含む構成通してもよい。
本発明に係る遊技台は、スロットマシンなどに代表される遊技台に適用することができる。
100 スロットマシン
101 本体
102 前面扉
110 左リール
111 中リール
112 右リール
113 図柄表示窓
114 入賞ライン
120 入賞ライン表示ランプ
121 スタートランプ
123 告知ランプ
124 メダル投入ランプ
125 払出枚数表示器
126 遊技回数表示器
127 貯留枚数表示器
128 リールパネルランプ
130 メダル投入ボタン
132 精算ボタン
133 メダル返却ボタン
134 メダル投入口
135 スタートレバー
137〜139 ストップボタン
140 ドアキー孔
150 上部ランプ
151 サイドランプ
152 中央ランプ
153 腰部ランプ
154 下部ランプ
155 メダル払出口
156 メダル受皿
160 音孔
162 タイトルパネル
163 扉
170 メダルセレクタ
190 演出装置
270 装飾パネル
272 上部スピーカ
274 演出制御基板収納ケース
290 演出装置
328、356 ブロッカソレノイド駆動部
691 ブロッカソレノイド

Claims (4)

  1. メダル受付開始信号およびメダル受付終了信号を出力可能な遊技制御手段と、
    前記メダル受付開始信号の入力があってから前記メダル受付終了信号の入力があるまで駆動電力を供給する駆動回路と、
    ソレノイドコイルに給電することで励磁したソレノイドが、メダル受入/排除機構をメダルの受入れ位置に移動させるメダルセレクタと、
    を備えた遊技台であって、
    前記ソレノイドコイルに並列接続し、昇圧用のツェナーダイオードと、該ツェナーダイオードと直列に接続した還流ダイオードとで構成した回生回路と、
    前記回生回路内の電気経路を、前記メダル受付開始信号の入力があった場合に前記ツェナーダイオードを介さない電気経路とし、前記メダル受付終了信号の入力があった場合に前記ツェナーダイオードを介した電気経路とする、切替回路と、
    前記メダル受付開始信号の入力があってから所定時間が経過するまでの間は、前記駆動回路に前記メダル受付開始信号を出力し、所定時間が経過した後から前記メダル受付終了信号の入力があるまでは、前記駆動回路に前記メダル受付開始信号と前記メダル受付終了信号とを交互に出力する信号出力回路と、
    、備え、
    前記信号出力回路が前記駆動回路に前記メダル受付開始信号と前記メダル受付終了信号とを交互出力する際に、前記メダル受付終了信号を出力した後、前記メダル受付開始信号を出力するまでの時間を、前記回生回路内の電気経路を前記ツェナーダイオードを介する電気経路としたときの前記ソレノイドコイルの消勢までにかかる時間を越える時間であって、前記回生回路内の電気経路を前記ツェナーダイオードを介さない電気経路としたときの前記ソレノイドコイルの消勢までにかかる時間未満の時間とした、
    ことを特徴とする遊技台。
  2. メダル受付開始信号およびメダル受付終了信号を出力可能な遊技制御手段と、
    前記メダル受付開始信号の入力があってから前記メダル受付終了信号の入力があるまで駆動電力を供給する駆動回路と、
    ソレノイドコイルに給電することで励磁したソレノイドが、メダル受入/排除機構をメダルの受入れ位置に移動させるメダルセレクタと、
    を備えた遊技台であって、
    前記ソレノイドコイルに並列接続し、昇圧用のツェナーダイオードと、該ツェナーダイオードと直列に接続した還流ダイオードとで構成した回生回路と、
    前記回生回路内の電気経路を、前記メダル受付開始信号の入力があった場合に前記ツェナーダイオードを介さない電気経路とし、前記メダル受付終了信号の入力があった場合に前記ツェナーダイオードを介した電気経路とする、切替回路と、を備え、
    前記駆動回路は、
    前記メダル受付開始信号の入力があってから所定時間が経過する間、通常電力を前記ソレノイドコイルに供給する第1回路と、所定時間経過後から前記メダル受付終了信号の入力があるまでの間、通常電力より低い所定電力を前記ソレノイドコイルに供給する第2回路と、
    によって構成し、
    前記通常電力より低い所定電力はデューティー制御によって発生させるものであって、該デューティー制御のデューティー比は、OFFの時間を、前記回生回路内の電気経路を前記ツェナーダイオードを介する電気経路としたときの前記ソレノイドコイルの消勢までにかかる時間を越える時間であって、前記回生回路内の電気経路を前記ツェナーダイオードを介さない電気経路としたときの前記ソレノイドコイルの消勢までにかかる時間未満の時間とした、
    ことを特徴とする遊技台。
  3. 前記通常電力は、
    供給可能な最大電力値である、
    ことを特徴とする請求項2に記載の遊技台。
  4. 前記メダルセレクタは、
    メダルが転動する案内通路と、前記案内通路内にあるメダルを検出する検出部と、で構成し、
    前記メダル受入/排除機構は、
    前記案内通路に突出した突出位置と、前記案内通路から退避した退避位置と、を移動可能な金属部材であり、
    前記金属部材は、
    励磁した前記ソレノイドよって移動させられた場合に、メダルの受入れ位置である退避位置に移動する、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のうちのいずれか1項に記載の遊技台。
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