JP4941722B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents
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本発明によれば、車速が所定の値以下(ゼロを含む)であるという所定の条件下での転舵時に、転舵内側の転舵輪の接地荷重が相対的に小さくされて、対応する回転部材の回転抵抗が低減する。操舵部材の操舵力は、差動機構を介して、主に回転抵抗が低減された回転部材を回転し、対応する転舵輪の転舵量が多くなる。回転抵抗の低い転舵内側の転舵輪側の回転部材を主に回転させて転舵を行うので、転舵に必要な力(トルク)を少なくできる。また、この場合、据え切りや低速走行時の操舵等、一般的に操舵に大きな力が必要とされるときに、回転抵抗の少ない回転部材を主に回転させて操舵を達成でき、操舵に必要な力が少なくて済む。一方、左回転部材および右回転部材の差動回転を望まないときに、例えば、車速が高いときに、左右の回転部材の回転量を同じにでき、その結果、左右の転舵輪の転舵量を同じにできる。
図1は、本発明の一実施の形態にかかる車両用操舵装置1を車両前方側から見たときの概略構成を示す模式図である。
図1を参照して、車両用操舵装置1は、自動車等の車両に備えられるものであり、ステアリングホイール等の操舵部材2と、操舵部材2に連なる操舵軸3と、操舵軸3に自在継手4を介して連結される中間軸5と、中間軸5に自在継手6を介して連なる回転伝達機構7と、回転伝達機構7に連なる差動機構8と、差動機構8に連なる左舵取り機構9Lおよび右舵取り機構9Rと、差動制限機構10と、を備えている。
差動機構8は、左舵取り機構9Lおよび右舵取り機構9Rの後述する左回転部材19Lおよび右回転部材19Rの互いの差動回転を許容するものであり、回転伝達機構7の従動歯車12と一体回転可能に連結されたケース13を含んでいる。
左舵取り機構9Lは、左転舵輪18Lを操向するものであり、左回転部材19Lと、左回転部材19Lに形成されたねじ軸20Lに螺合するナット部材21Lと、ナット部材21Lとタイロッド22Lを介して連結されるナックルアーム23Lとを含んでいる。
ナット部材21Lは、左回転部材19Lの回転に伴い左回転部材19Lの軸方向に相対移動する。ナット部材21Lおよびねじ軸20Lによって、ねじ機構が形成されている。なお、ナット部材21Lとねじ軸20Lとの間に複数の玉等からなる転動体を介装してボールねじ機構を形成してもよい。ナックルアーム23Lは、左転舵輪18Lに連結されている。上記の構成により、左転舵輪18Lの転舵に連動して左回転部材19Lが回転する。
右回転部材19Rは、細長い棒状に形成された軸部材であり、一端が他方のサイドギヤ17に一体回転可能に連結されている。右回転部材19Rの他端側に上記ねじ軸20Rが形成されている。右回転部材19Rは、図示しない軸受によって回転自在に且つ軸方向移動を規制されて支持されている。
上記の構成により、運転者から操舵部材2に付与された操舵トルクは、操舵軸3等を介して差動機構8のケース13に伝達され、このケース13が軸線24回りに回転する。ケース13が軸線24回りに回転すると、左回転部材19Lおよび右回転部材19Rが連動して回転し、対応するナット部材21L,21Rが軸方向に移動する。上記対応するナット部材21L,21Rの移動に伴い、対応するナックルアーム23L,23Rの回動が引き起こされ、対応する転舵輪18L,18Rがそれぞれ転舵する。
差動制限機構10は、左回転部材19Lと一体回転可能に連結された第1のクラッチ板25と、第1のクラッチ板25に近接して配置され、ケース13に一体回転可能に連結された第2のクラッチ板26と、右回転部材19Rと一体回転可能に連結された第3のクラッチ板27と、第3のクラッチ板27に近接して配置され、ケース13に一体回転可能に連結された第4のクラッチ板28と、を含んでいる。
一方、差動制限機構10がオンにされているとき、図示しない油圧ポンプが駆動されて油圧が発生し、この油圧で、図2に示すように、第1および第2のクラッチ板25,26を互いに摩擦接触させるとともに、第3および第4のクラッチ板27,28を互いに摩擦接触させる。これにより、左回転部材19L、右回転部材19Rおよび差動機構8のケース13が一体回転可能となる。
なお、本実施の形態では、車高調整機構として油圧シリンダを用いた例を説明するが、空気圧、ガス圧等の流体圧を用いた機構や、他の動力源を用いた機構を採用してもよい。
左転舵輪18Lに対する車体31の高さHLとは、例えば、地面Sに垂直な方向に関する、左転舵輪18Lと車体31の左端部32Lとの間の距離をいう。
シリンダ本体34L内の第1および第2の油室には、圧油が供給されて差圧が生じるようになっており、この差圧でピストン35Lを駆動する。
ロッド36Lの先端には、受け部材38Lが設けられている。受け部材38Lは、コイルばね29Lの一端および油圧ダンパー30Lの一端を互いに連結する連結部材39Lを受けており、受け部材38Lと連結部材39Lとは左転舵輪18Lの転舵に伴い相対摺動可能である。ロッド36Lが上下に移動することに伴い、コイルばね29Lの一端および油圧ダンパー30Lの一端がそれぞれ上下に移動する。
右転舵輪18Rに対する車体31の高さHRとは、例えば、地面Sに垂直な方向に関する、右転舵輪18Rと車体31の右端部32Rとの間の距離をいう。
シリンダ本体34R内の第1および第2の油室には、圧油が供給されて差圧が生じるようになっており、この差圧でピストン35Rを駆動する。
ロッド36Rの先端には、受け部材38Rが設けられている。受け部材38Rは、コイルばね29Rの一端および油圧ダンパー30Rの一端を互いに連結する連結部材39Rを受けており、受け部材38Rと連結部材39Rとは、右転舵輪18Rの転舵に伴い相対摺動可能である。ロッド36Rが上下に移動することに伴い、コイルばね29Rの一端および油圧ダンパー30Rの一端がそれぞれ上下に移動する。
左車高調整機構33L、右車高調整機構33Rおよび差動制限機構10は、CPU,RAMおよびROMを含む制御部42によって駆動制御される。
制御部42には、操舵部材2の操舵中立位置からの操作量としての操舵角θwを検出する操舵角センサ43と、車両の速度(車速V)を検出する車速センサ44とがそれぞれ接続されている。操舵角センサ43からは、操舵角θwに応じた信号が制御部42に入力され、車速センサ44からは、車速Vに応じた信号が制御部42に入力される。
本実施の形態の特徴の1つは、所定の条件が満たされた状態で転舵されるときに、車高調整機構33L,33Rによって、一方の転舵輪としての転舵内側の転舵輪の接地荷重を、他方の転舵輪としての転舵外側の転舵輪の接地荷重と比べて小さくする点にある。
なお、以下では、車両用操舵装置1による操舵動作について説明するが、各転舵輪18L,18Rを右側に転舵する右転舵についてのみ説明する。各転舵輪18L,18Rを左側に転舵する左転舵については、右転舵と同様であるので、説明を省略する。
車速Vが上記所定の車速V1よりも高く(V>V1)上記所定の条件が満たされていない場合、制御部42は、差動制限機構10をオンにする。このとき、制御部42は、左転舵輪18Lに対する車体31の高さHLと、右転舵輪18Rに対する車体31の高さHRとが相等しくなるように左車高調整機構33Lおよび右車高調整機構33Rを駆動する。
この状態で、図2に示すように、運転者によって操舵部材2が操作されると、操舵部材2に付与された操舵トルクが、操舵軸3や回転伝達機構7等を介してケース13に伝達され、ケース13、左回転部材19Lおよび右回転部材19Rが一体回転する。
図1を参照して、一方、車速Vが上記所定の車速V1以下(V≦V1。ゼロを含む。)のとき、制御部42は、差動制限機構10をオフにする。これにより、左回転部材19L、右回転部材19Rおよび差動機構8のケース13は、互いに差動回転可能となる。
車両を操向するために、運転者が操舵部材2を右回転(右転舵)し、操舵角θwがゼロ以外の値になると、図3に示すように、制御部42が、右車高調整機構33Rを駆動してロッド36Rを上昇させ、連結部材39Rおよびコイルばね29Rを介して車体31の右端部32Rを上昇させる。これにより、転舵内側の転舵輪としての右転舵輪18Rに対する車体31の高さHRを、転舵外側の転舵輪としての左転舵輪18Lに対する車体31の高さHLと比べて高く(HR>HL)する。
操舵部材2からの操舵トルクは、回転伝達機構7等を介してケース13に伝達され、ケース13を回転させるが、ケース13の回転に伴う各回転部材19L,19Rの回転量CL,CRは、回転抵抗の小さい右回転部材19Rが相対的に多く、回転抵抗の大きい左回転部材19Lが相対的に小さい。
各転舵輪18L,18Rを操舵中立状態に戻すときも、右転舵輪18Rに対する車体31の高さHRを相対的に高くするとともに、左転舵輪18Lに対する車体31の高さHLを相対的に低くした状態を維持しておき、操舵部材2の回転操作により、右回転部材19Rを相対的に多く回転させ、左回転部材19Lを相対的に少なく回転させる。
さらに、車速Vが所定の値V1より大きいときに、差動制限機構10によって左回転部材19Lおよび右回転部材19Rの差動回転を制限している。これにより、左回転部材19Lおよび右回転部材19Rの差動回転を望まない高速走行時に、各回転部材19L,19Rの回転量を同じにでき、その結果、各転舵輪18L,18Rの転舵量を同じにできる。高速走行時であれば、操舵に必要な力は少なくて済み、転舵の内側の右転舵輪18Rの接地荷重WRが大きくても、大きな操舵トルクは必要ない。
しているので、据え切りや低速走行時の操舵等、一般的に操舵に大きな力が必要とされるときに、回転抵抗の少ない右回転部材19Rを主に回転させて操舵を達成でき、操舵に必要な力が少なくて済む。
また、車高調整機構33L,33Rと電動モータ45のそれぞれの出力を適正な値に設定することで、これら車高調整機構33L,33Rおよび電動モータ45の出力の総和を低減でき、更なる省エネ化を達成できる。
また、回転伝達機構7に代えて、中間軸5に連なる駆動プーリと、ケース13に連なる従動プーリと、これらのプーリ間に巻き掛けられたベルトとで回転伝達機構を構成してもよい。
さらに、転舵外側の転舵輪の接地荷重を、転舵内側の転舵輪の接地荷重と比べて小さくするようにしてもよい。この場合、車高調整機構33L,33Rによって、転舵外側の転舵輪に対する車体31の高さが、転舵内側の転舵輪に対する車体31の高さと比べて高くなるようにされる。
Claims (2)
- 操舵部材に連なる駆動部材と、
駆動部材と連動回転可能に連なる従動部材と、
左転舵輪の転舵に連動して回転する左回転部材および右転舵輪の転舵に連動して回転する右回転部材と、
従動部材に連結されたケースを含み、左回転部材および右回転部材の差動回転を許容する差動機構と、
左転舵輪および右転舵輪の接地荷重を調整するための接地荷重調整機構と、
車速が所定の値以下(ゼロを含む)であるという所定の条件が満たされた状態で操舵されるときに、転舵内側の転舵輪の接地荷重を転舵外側の転舵輪の接地荷重と比べて小さくするように接地荷重調整機構を制御する制御部と、
上記所定の条件が満たされていないときに、左回転部材および右回転部材の差動回転を制限する差動制限機構とを備えることを特徴とする車両用操舵装置。 - 請求項1において、上記接地荷重調整機構は、各上記転舵輪に対する車体の高さを調整する車高調整機構を含み、上記制御部は、上記所定の条件が満たされた状態で操舵されるときに、車高調整機構によって、上記転舵内側の転舵輪に対する車体の高さを上記転舵外側の転舵輪に対する車体の高さと比べて高くするようにしてある車両用操舵装置。
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