JP4936371B2 - 物品付台及びその台 - Google Patents
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Description
この特許文献1において、物品の一端を収容し保持する、複数の開口部(凹部3)を上面に備えた台(板材1)が示されている(特許文献1の第1a図〜第3b図)。
開口部へ収納した物品をぐらつかせず確実に保持するためには、開口部の内径を物品の外径に併せて形成しておく必要がある。
しかし、このように開口部内径と物品外径とをほぼ一致したものとすると、或いは製造時の誤差で開口部内径が物品外径よりも小さいものとなっていた場合、物品の挿入が円滑に行えず、台の形を崩したり、台を破損したりする危惧がある。
一方、円滑に物品を挿入するために、物品の外径よりも台の開口部の内径を大きいものとして余裕を持たせれば、物品の端部を無理なく挿入できるが、収容後の物品の安定が悪く、ぐらついたりする。
勿論、複数の物品を密に集合させるものとすれば、このような安定性の問題も払拭できるかもしれない。
しかし、開封した後は、物品がばらけてしまう危惧があり、例えば店頭で販売するものであれば、個々の物品を台から取り出し陳列棚に移すなどしなければならず、そのまま開封した台に入れて物品を放置することはできない。
しかし、物品の開口部からはみ出した部位は、何の規制も受けないため、極めて不安定である。従って、この特許文献2に示されたものにあっても、シュリンクされなければ、物品が台からばらけてしまう危惧がある。
また、従来この種の台は、PPやPETなどのプラスチックを主成分とするものが一般的であるが、廃棄時の環境対策を重視する観点から、このような素材を採用したものは好ましくない。
即ち、台2は、基体21と、基体から隆起し左右に伸びる1つ又は複数の保持部22とを備えるものである。保持部22は、天板部23と、天板部23に連設された側壁部24とを備えた、基体21上面を底部とする中空体である。天板部23は、複数の開口部4…4が設けられている。側壁部24は、保持部22の前部又は後部を形成するものであり、上記開口部4に連続して開口する延設開口部5が設けられている。側壁部24において延設開口部5の左右を画する、左右の縁の少なくとも何れか一方には、当該左右の縁の他方に向かって伸びるフラップ6が設けられ、延設開口部5は、当該フラップ6にて閉ざされたものである。そして、開口部4の夫々は、各物品1の一端を収容し且つ物品1の当該端部の断面よりも面積が小さく形成されており、物品1一端の一部分が、延設開口部5から外部へはみ出すものであり、当該はみ出し部分を上記フラップ6が押さえている。
尚、紙製の台には、複合紙材製の台を含む。
即ち、保持部22は、上記の天板部23と、前側壁部24aと後側壁部24bの2つの上記側壁部24,24と、開口する左右端部とを備え、左右方向を長手とする直方体であり、天板部23の開口部4…4の夫々は、平面視において天板部23が呈する長方形の長辺に沿って配列されたものである。天板部23の左右両端には、保持部22内部に伸びる端部フラップ7,7が延設され、端部フラップ7の先端は、保持部22内にて、底部に当接する。天板部23の開口部4…4のうち、少なくとも上記保持部22端部に隣接する開口部4,4について、当該開口部4を画する天板部の縁には、天板フラップ8が設けられ、天板フラップ8は、保持部22内部に伸び、保持部22内部にて物品1に沿う。更に、天板フラップ8は、保持部22内部にて端部フラップ7と当接することによって、端部フラップ7の先端が底部から離れて天板部23側に寄るのを防止している。
即ち、この台は、1枚の紙片200から構成される。当該紙片200は、平面視矩形の基体片210と、基体片210の前後の少なくとも一端に第1折り目を以って延設された第1側壁部片241と、第1側壁部片241の基体片210と反対側の端部から第2折り目を以って延設された天板部片230と、天板部片230の第1側壁部片241と反対側の端部から第3折り目を以って延設された第2側壁部片242と、第2側壁部片242の天板部片230と反対側の端部から第4折り目を以って延設された糊代片250とを備える。天板部片230には、その表裏に貫通し且つ第2側壁部片242に接する開口部4…4が複数設けられている。第2側壁部片242は、間隔を開けて、天板部片230の第1側壁部片241と反対側の端部に設けられた複数の側壁部構成片243…243からなり、側壁部構成片243…243の夫々は、天板部片230の隣り合う開口部4…4の間を前方又は後方へ延長するものであり、且つ、隣り合う側壁部構成片243,243の間の間隔が、上記開口部4を前方又は後方に延長する。側壁部構成片243…243の夫々には、隣り合う側壁部構成片243を望む部位に、当該隣り合う側壁部構成片243へ向けて伸びるフラップ片60が延設されている。そして、第1折り目、第2折り目、第3折り目の夫々を谷折りにし、更に第4折り目を山折り又は谷折りにし、糊代片250を基体片210に糊付けすることによって、複数の開口部4…4を備えた天板部片230を天板部とし、第1側壁部片241及び第2側壁部片242を前後の側壁部24,24とし、基体片210を基体21として、当該基体21から隆起する保持部22を形成することができ、上記の隣り合う側壁部構成片243…243間の間隔を、天板部23に連続する延設開口部5とする。
これによって、例えば、店頭に陳列する際、物品を台に載せたまま、陳列することができ、台から物品を取り出して陳列棚などに移す必要がない。
また、台を紙製とすることによって、環境に対し優しいものとした。
図1は、本願発明に係る物品付台の全体斜視図である。図2は、図1の物品付台の台2を構成する紙片の展開図である。図3及び図4は、図2の紙片の組み立て過程を示す展開図である。図5(A)〜(C)は、図2の紙片の組み立て過程を示す要部拡大斜視図である。図6は、図2へ示す紙片について、台として組み立てが完了した状態を示す斜視図である。図7は、図6に示す台に、物品1を収容する過程を示す斜視図である。
各図中、Fは前方を、Bは後方を、Lは左方を、Rは右方を、Uは上方を、Sは下方を、夫々示している。
この実施の形態において、物品1…1として、洗顔フォームを収容したチューブを例に採って説明する。このチューブの口には、円筒状のキャップが嵌められている。この実施の形態において、このキャップが物品1の一端を構成しており、当該キャップ部分が、上記台2に保持される。
以下、上記台2について、更に詳しく説明する。
基体21は、前辺と、後辺と、左辺と、右辺とを備えた平面視矩形状の部材である。
保持部22の夫々は、天板部23と、天板部23に連設された側壁部24,24とを備えた、基体21上面を底部とする中空体である。
具体的には、保持部22の夫々は、上記の天板部23と、前側壁部24aと後側壁部24bの2つの上記側壁部24,24と、開口する左右端部とを備え、左右方向を長手とする直方体である。
前保持部22aの前側壁部24aの下端は、平面視矩形を呈する基体21の前辺と一致し(基体21の前辺を前保持部22a正面の下端辺とし)、後保持部22bの後側壁部24bの下端は、基体21の後辺と一致する(基体21の後辺を後保持部22b背面の下端辺とする)。両保持部22a,22bの左右の幅は、基体21の左右の幅(前辺及び後辺の長さ)と一致する。即ち、両保持部22a,22bの左右両端の下端辺は、基体21の左辺及び右辺の一部である。
また、開口部4…4の夫々は、平面視において、弦を備えた円弧(一部が欠けた円)を呈する。この弦は、平面視長方形の天板部23の長辺の一部をなしている(開口部4が呈する円は、天板部23の長辺に掛かり、欠けたものとなっている)。この円弧の中心角は、180度より大きく(鈍角であり)、これにより、開口部4…4の直径(左右の最大幅w1)は、上記弦の長さより大きい。
この実施の形態において、前保持部22aの開口部4が呈する弦は、前保持部22aの平面視矩形状の天板部23の後辺の一部を構成する。また、後保持部22bが呈する弦は、後保持部22bの平面視矩形状の天板部23の前辺の一部を構成する。
延設開口部5は、側壁部24の上端から下端にかけて設けられており、上下方向の各位置において、延設開口部5の左右の幅w2は、一定である。この延設開口部5の左右の幅w2は、上記開口部5が呈する弦の長さと等しい。
このため、図5(C)へ示すように、開口部4の左右の最大幅w1は、延設開口部5の左右の幅w2よりも大きい(言い換えると、延設開口部5の左右の幅w2は、開口部4の左右の最大幅w1より小さい)。
開口部4は、物品1の一端を収容するものであり、開口部4の内径(最大径)は、物品1の対応する箇所(この実施の形態においてチューブのキャップ)の外径と等しい。また、開口部4の夫々は、各物品1の一端を収容し且つ物品1の当該端部の断面よりも面積が小さく形成されている。従って、物品1を開口部1内へ収容することによって、物品1の端部(キャップ)の側部の一部が、延設開口部5から保持部22の外へはみ出す。しかし、上記の通り、延設開口部5の左右の幅w2は、開口部4の左右の幅w1より小さいため、延設開口部5から、物品1の端部全体が保持部22の外部へ脱落することはない。
天板部23における当該開口部4…4を画する各縁には、天板フラップ8が設けられている。天板フラップ8は、保持部22内部に伸び、保持部22内部にて物品1に沿う。
上記保持部22の左右端部に隣接する開口部4,4の天板フラップ8,8は、当接部81を備え、当該当接部81にて、保持部22内部で、端部フラップ7と当接し、端部フラップ7の先端が底部から離れて天板部23側に寄るのを防止している。
図2へ示す通り、この実施の形態において、台2は、1枚の紙片200から構成される。紙片200には、ボール紙や他の厚紙を採用することができる。
当該紙片200は、図2へ示すように、平面視矩形の基体片210と、基体片210の前後の両端に第1折り目x1を以って延設された第1側壁部片241と、第1側壁部片241の基体片210と反対側の端部から第2折り目x2を以って延設された天板部片230と、天板部片230の第1側壁部片241と反対側の端部から第3折り目x3を以って延設された第2側壁部片242と、第2側壁部片242の天板部片230と反対側の端部から第4折り目x4を以って延設された糊代片250とを備える。上記の第1側壁部片241の前後の幅と第2側壁部片242の前後の幅とは、等しい。
第2側壁部片242は、間隔を開けて、天板部片230の第1側壁部片241と反対側の端部に設けられた複数の側壁部構成片243…243にて構成されている。
側壁部構成片243…243の夫々は、天板部片230の隣り合う開口部4…4の間を前方又は後方へ延長するものであり、且つ、隣り合う側壁部構成片243…243の間の間隔が、上記開口部4を前方又は後方に延長する。
上記の切り込み40は、円弧状の区間と、円弧の両端を繋ぐ弦区間とを備える。
正確には、切り込み40の円弧状の区間は、第2折り目x2に最も近接する部位に設けられた第5折り目x5を挟んで、第5折り目x5の左右に形成された、2つの円弧区間40a,40aにて構成される。当該第5折り目x5にて、天板フラップ片80は、天板部片230と繋がっている。2つの円弧区間40a,40aは、同心に形成され、第5折り目x5と共に、上記円弧状の区間を構成している。
このため、第2側壁部片242,242のフラップ片60,60は、上記天板フラップ片80の迂回、即ち、天板フラップ片80の張り出しに対応して、第4折り目x4側へ後退する部分を備える。
上記の迂回区間40cは、天板フラップ片80の弦から突出する糊代用舌片82を象るものであり、上記両直線区間40b,40b間に、第6折り目x6を備える。
一方、天板フラップ片80のうち、左端に位置する天板フラップ片80の折り目yは、当該天板フラップ片80の直線区間40b,40bのうち左側の直線区間40bの右端と、当該天板フラップ片80の第5折り目x5の左側に位置する円弧区間40aの中点と右端との間とを、結ぶ線である。この天板フラップ片80において、折り目yにより左側の部位が、当接部片810である。
各折り目yは、ミシン目その他の切れ込みとして形成され、これにて、当接部片810は、当接部81として、谷折りにし易いものとなっている。
上記の基体片210は、第8折り目x8を介して、その左右に、補強片211,211が延設されている。
図3へ示す通り、先ず、上記の端部フラップ片70,70は、第7折り目x7,x7にて谷折りにされ、天板部片230に重ねられる。また、上記の補強片211,211の上面に接着剤が塗布され、この図3に示す通り、補強片211,211は、第8折り目x8にて谷折りにされ、基体片210に重ねられ、当該基体片210に糊付けされる。
接着剤の塗布後、第2折り目x2にて、天板部片230が、谷折りにされ、第1側壁部片241に重ねられる。このとき、接着剤にて、基体片210及び補強片211,211の、図3にて三角印で示す第1折り目x1寄りの位置に、糊代用舌片82…82が糊付さされ、同じく、図3にて三角印で示す、基体片210及び補強片211,211の前後について中央位置に、糊代片250,250が糊付けされる。
図4は、上記の糊付け後の台2の状態を示している。台2としては、この図4へ示す状態で完成する。
図5(A)は、図4の要部を斜視図として示すものであり、この図5(A)へ示す状態から第3折り目x3にて、天板部片230と第2側壁部片242とを山折りにし、且つ第2折り目x2にて第1側壁部片241から天板部片230を開いて起し、図5(B)へ示すように、基体片210(及び補強片211)から第2側壁部片242を折り起す。
図5(C)へ示す通り、上記にて、天板部片230に対し第2側壁部片242を、第1側壁部片241に対し天板部片230を、夫々ほぼ直角となるように起す。このとき、上記にて基体片210及び補強片211へ糊付けされた糊代用舌片82…82は、基体片210及び補強片211に残り、その結果、天板フラップ片80は、天板フラップ8として保持部22内部に入り込み、天板部片230に開口部4が形成される(開口する)。また、このとき、上記左右両端に位置する天板フラップ片80,80の当接部片810,810即ち、当接部81,81が、その左右の端部フラップ片70,70を押圧して起す。各接部片810は、端部フラップ片70の押圧にて、天板フラップ片80の他の部位に対し折り目yにて谷折りになり、より広い範囲で端部フラップ片70と当接し、端部フラップ片70(端部フラップ7)を押圧する。
このようにして、基体片210が基体21となり、また、第1側壁部片241と第2側壁部片242とが夫々前側壁部24aと後側壁部24bの何れかとなり、天板部片230が天板部23となって、保持部22が形成され、図6へ示す通り、台2として使用可能な状態となる。
この図8〜図10に示す実施の形態について、図1〜図7に示す実施の形態との相違点を中心に説明する。従って、この図8〜図10へ示す実施の形態について、特に言及しない事項については、図1〜図7へ示す実施の形態と同様である。
図8へ示す通り、この台2を構成する紙片200において、天板フラップ片80を画する切れ込み40の弦区間は、図1〜図7へ示す実施の形態と異なり、迂回区間40cを備えない。即ち弦区間は、1本の直線区間として形成されている。このため、天板フラップ8…8(天板フラップ片80…80)の夫々は、上記の糊代用舌片82…82を備えない。従って、この実施の形態において、糊付けされるのは、補強片211,211と、糊代片250,250のみである。
しかし、物品1を収容する際に、物品1に押圧されて、天板フラップ8が開口部4から保持部22の内部へ押し込まれる。このとき、天板フラップ8の左右何れかの端部が、端部フラップ片70を押圧し、図10へ示すように、端部フラップ7として起立させることができる。
この図8〜図10について、上述の各相違点以外の構成については、図1〜図7に示す実施の形態と同様である。
図1〜図10へ示す実施の形態との相違点を中心に、この図11に示す実施の形態について説明する。
図11(A)に示す台2は、図12へ示す紙片200を用いて形成することができる。この台紙200は、図2へ示す紙片200の後方B側に位置する第2側壁部片242と当該第2側壁部片242に隣接する糊代片250との間に、接続片260と、上記とは別に、第2側壁部片242と、天板部片230と、第1側壁部片241とを設けたものである。
詳しくは、後方B側に位置する第2側壁部片242の後方B側へ第9折り目x9を介して接続片260が延設され、当該接続片260の後方B側に、第10折り目x10を介して更に第2側壁部片242が延設され、当該別の第2側壁部片242の後方B側に更に天板部片230が延設され、当該天板部片230の後方B側に、更に第1側壁部片241が延設され、当該第1側壁部片241の後方B側に第11折り目x11を介して上記の糊代片250が延設されているのである。
図12へ示す展開状態の紙片200の、上面に接着剤を塗布された補強片211,211と、全ての端部フラップ片70…70とを谷折りにして、基体片210及び天板部片230に重ねた後、前方F側糊代片250の上面,後方B側糊代片250の下面、及び、上記接続片260の上面に接着剤を塗布する。そして、基体210の直前後の第1側壁部片214と天板部片230と第2側壁部片242とを折り起し、更に、この基体片210の後方側において、基体片210の直後方Bの第2側壁部片242より更に後方B側に設けられた、第2側壁部片242と第1側壁部片214と天板部片230とを折り起す。このとき、図12に示す状態を基準に、第9折り目x9を山折り目とし、同じく第10折り目x10を山折り目とし、第11折り目x11を谷折り目とする。
このような紙片200の組み立てによって、図11(A)へ示す通り、折り起された上記各第1側壁部片241…241及び各第2側壁部片242…242が、夫々、前後の側壁部24a,24bとなり、天板部片230が天板部23となり、基体片210が基体21となって、保持部22を3つ備えた台2が完成する。
図11(B)へ示す通り、組み立てにより、折り起された上記各第1側壁部片241…241及び各第2側壁部片242…242が、夫々、前後の側壁部24a,24bとなり、天板部片230が天板部23となり、基体片210が基体21となって、保持部22を4つ備えた台2が完成する。
上記の図11〜図13へ示す実施の形態についても、特に言及しない事項については、図1〜図10に示す実施の形態と同様である。
図8〜図10へ示す実施の形態では、図1〜図7に示す実施の形態の紙片200(天板フラップ片80)が持つ糊代用舌片82…82を備えず、台2を組み立てた際直ちに、天板フラップ片80が、開口部4…4から離脱するものではなかった。
この図14〜図16に示す実施の形態では、このように、天板フラップ片80に糊代用舌片82…82を設けないタイプのものにおいて、図1〜図7に示す実施の形態と同様、台2の組み立て時に、天板フラップ片80を開口部4…4から離脱させることができる。
図14は、この台2を形成する紙片200の展開平面図であり、図15及び図16に、この紙片200を用いて台2を形成する手順を示す。
図14に示す通り、この紙片200は、図8へ示す紙片200の糊代片250,250の前後に、第12折り目x12を介して、副糊代片270を延設したものである。また、図8に示す紙片200では、補強片211,211の左右の幅(両補強片211,211の左右の幅の合計幅)は、基体片210の左右の幅よりも小さく、第8折り目x8,x8にて補強片211,211を基体片210に折り重ねても、基体片210の上面全体を覆うものではなかった。一方のこの図14〜図16へ示す実施の形態では、両補強片211,211の左右の幅の合計は、基体片210の左右の幅とほぼ等しく、図15へ示す通り、基体片210へ折り畳んだ際は、ほぼ基体片210の上面全体を覆う。このように形成することによって、折り畳んだ後の補強片211の先端と、基体片210との間に段差を生じさせず、それ以降の折り畳みや糊付け等の工程が行い易い。
補強片211,211の上面と、図14へ×印で示す位置即ち天板フラップ片80…80とへ、接着剤を塗布する。そして、図15へ示す通り、補強片211,211を基体片210へ、また、各端部フラップ片70…70を天板部片230,230へ、更に、糊代片250を第2側壁部片242へ、夫々谷折りにすることによって、折り畳む。
上記において、糊代片250,250は、第4折り目x4,x4にて谷折りにされ、天板部片230,230へ重ねられ、このとき、天板フラップ片80…80は、塗布された接着剤により、副糊代片270(図14において三角印で示す位置)へ糊付けされる。
このような動作によって、糊代用下片82を備えない図14〜図16においても、図1〜図7に示す実施の形態と同様、組み立て時に、天板フラップ片80から開口部4を開放することができ、また、このとき天板フラップ片80に押圧されて、端部フラップ片70,70が、保持部22内にて起立する。
上記図14〜図16へ示す実施の形態についても、特に言及しない事項については、図1〜図10へ示す実施の形態と同様である。
また、この実施の形態では、図17へ示す通り、天板部片230から、天板フラップ片80を画する切り込み40の弦区間は、第3折り目x3と一致せず、第5折り目x5側に後退している。即ち、当該弦区間とフラップ片60,60との間には、間隔が開けられている。このように形成することによって、組み立ての際に、フラップ片60,60が、天板フラップ片80の弦区間に干渉せず、円滑な組み立てが行える。
弦区間の形態については、上記に限定するものではなく、第3折り目x3と干渉しないものであれば、他の形状、例えば曲線を備えた区間として形成することもできる。
図17へ示す状態において、両補強片211,211の上面全体に接着剤を塗布する。そして、図18へ示す通り、第8折り目x8,x8にて、補強片211,211を、基体片210へ向けて谷折りにし、基体片210の上面へ補強片211,211を重ねて糊付けする。このとき、副糊代片280…280は、第1側壁部片241,241の上に重ねられる(糊付けはされない)。
その後、図19へ示す通り、第7折り目x7,x7にて、端部フラップ70…70を谷折りにして、天板部片230,230へ重ねる。また、糊代片250,250を第4折り目x4にて谷折りにし、第2側壁部片242,242へ重ねる。
この端部フラップ70…70及び糊代片250,250の折込みは、補強片211,211より先に行っても、同時に行ってもよい。
その後、図20へ示す通り、第2折り目x2,x2にて、上記の天板部片230,230を山折りにして、第1側壁部片241…241の上に重ねる。このとき、糊代片250,250が、上記補強片211,211の上に重ねられ、補強片211,211へ糊付けされる。また、同時に、上記の副糊代片280…280の上、即ち図19において三角印で示す位置に、天板フラップ片80…80が糊付けされる。以上にて、図20へ示す台2が完成する。
以上にて、台2が使用可能な状態となるのである。
具体的には、この台紙200は、図17へ示す紙片200の後方B側に位置する第2側壁部片242と当該第2側壁部片242に隣接する糊代片250との間に、接続片260と、上記とは別に、第2側壁部片242と、天板部片230と、第1側壁部片241とを設けたものである。
即ち、後方B側に位置する第2側壁部片242の後方B側へ第9折り目x9を介して接続片260が延設され、当該接続片260の後方B側に、第10折り目x10を介して更に第2側壁部片242が延設され、当該別の第2側壁部片242の後方B側に更に天板部片230が延設され、当該天板部片230の後方B側に、更に第1側壁部片241が延設され、当該第1側壁部片241の後方B側に第11折り目x11を介して上記の糊代片250が延設されているのである。
この図22へ示す紙片200においても、補強片211,211の前後に、副糊代片280…280が設けられており、台形成時の、補強片211,211及び副糊代片280…280の糊付けや折込みは、図18〜図21へ示す実施の形態と同様であり、この補強片211,211及び副糊代片280…280の糊付けや折込み後の工程については、図12へ示す台紙と同様である。
尚、図示はしないが、図17へ示す台紙において、図13へ示す構成を採ることにより、保持部22を4列として実施することもできる。
この図22に示す台について、特に言及しなかった事項については、図12及び図17へ示す実施の形態と同様である。
例えば、間仕切り301にて隔された1区画に、上下2段に物品付台100を重ねて収容すれば、1つの梱包用箱300へ、8個の物品付台100を収容することができる。
上記の各実施の形態において、台2は、物品1を載せるものを示したが、上下逆、即ち、台2は物品に載せられるものであっても実施可能である。
また、上記において、物品1…1は、洗顔フォームを収容したチューブとしたが、洗顔フォーム以外のものを収容したチューブであっても実施できる。更に、物品1…1として、このようなチューブに限定するものではなく、瓶などの他のボトル容器に実施することもできる。
また、上記の各実施の形態において、この物品付台は、物品と、台とのみにて構成されるものであった。この他、物品付台は、フィルムでシュリンクラップされたものであっても実施できる。
2 台
4 開口部
5 延設開口部
6 フラップ
7 端部フラップ
8 天板フラップ
21 (台2の)基体
22 (台2の)保持部
23 (保持部22の)天板部
24 (保持部22の)側壁部
Claims (4)
- 複数の物品と、当該複数の物品を載せる紙製の台とを備えた物品付台において、
台は、基体と、基体から隆起し左右に伸びる1つ又は複数の保持部とを備えるものであり、
保持部は、天板部と、天板部に連設された側壁部とを備えた、基体上面を底部とする中空体であり、
天板部には、複数の開口部が設けられ、
側壁部は、保持部の前部又は後部を形成するものであり、上記開口部に連続して開口する延設開口部が設けられ、
側壁部において延設開口部の左右を画する、左右の縁の少なくとも何れか一方には、当該左右の縁の他方に向かって伸びるフラップが設けられ、延設開口部は、当該フラップにて閉ざされたものであり、
開口部の夫々は、各物品の一端を収容し且つ物品の当該端部の断面よりも面積が小さく形成されており、物品一端の一部分が、延設開口部から外部へはみ出すものであり、当該はみ出し部分を上記フラップが押さえていることを特徴とする物品付台。 - 開口部の左右の最大幅は、延設開口部の左右の幅よりも大きいものであることを特徴とする請求項1記載の物品付台。
- 保持部は、上記の天板部と、前側壁部と後側壁部の2つの上記側壁部と、開口する左右端部とを備え、左右方向を長手とする直方体であり、
天板部の開口部の夫々は、平面視において天板部が呈する長方形の長辺に沿って配列されたものであり、
天板部の左右両端には、保持部内部に伸びる端部フラップが延設され、
端部フラップの先端は、保持部内にて、底部に当接するものであり、
天板部の開口部のうち、少なくとも上記保持部端部に隣接する開口部について、当該開口部を画する天板部の縁には、天板フラップが設けられ、天板フラップは、保持部内部に伸び、保持部内部にて物品に沿うものであり、
更に、天板フラップは、保持部内部にて端部フラップと当接することによって、端部フラップの先端が底部から離れて天板部側に寄るのを防止していることを特徴とする請求項1又は2記載の物品付台。 - 1枚の紙片から構成され、
当該紙片は、平面視矩形の基体片と、基体片の前後の少なくとも一端に第1折り目を以って延設された第1側壁部片と、第1側壁部片の基体片と反対側の端部から第2折り目を以って延設された天板部片と、天板部片の第1側壁部片と反対側の端部から第3折り目を以って延設された第2側壁部片と、第2側壁部片の天板部片と反対側の端部から第4折り目を以って延設された糊代片とを備え、
天板部片には、その表裏に貫通し且つ第2側壁部片に接する開口部が複数設けられ、
第2側壁部片は、間隔を開けて、天板部片の第1側壁部片と反対側の端部に設けられた複数の側壁部構成片からなり、側壁部構成片の夫々は、天板部片の隣り合う開口部の間を前方又は後方へ延長するものであり、且つ、隣り合う側壁部構成片の間の間隔が、上記開口部を前方又は後方に延長するものであり、側壁部構成片の夫々には、隣り合う側壁部構成片を望む部位に、当該隣り合う側壁部構成片へ向けて伸びるフラップ片が延設されたものであり、
第1折り目、第2折り目、第3折り目の夫々を谷折りにし、更に第4折り目を山折り又は谷折りにし、糊代片を基体片に糊付けすることによって、複数の開口部を備えた天板部片を天板部とし、第1側壁部片及び第2側壁部片を前後の側壁部とし、基体片を基体として、当該基体から隆起する保持部を形成することができ、上記の隣り合う側壁部構成片間の間隔を、天板部に連続する延設開口部とするものであることを特徴とする台。
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