JP4919512B2 - コンピュータ室の空気調和システム及びその送風ラック - Google Patents
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このため、特許文献1に開示されるように、本出願人らによって、コンピュータシステムで、空気調和システムの送風機に異常が生じた場合の対策として、空気調和機を配備した空調制御する施設において、空気調和機は少なくとも独立駆動する二台以上のファンモータ及びファン並びに二台以上のコイルを備え、該ファンモータは回転制御のためのインバータを備え、通常運転時は全てのファンモータを駆動するとともに全てのコイルを稼働し、どれか1台ファンが停止した異常運転時には駆動しているファンモータの回転数をインバータにより高めるとともにコイルへの熱媒体の供給量を調整し、又は、どれか1台のコイルの稼働が停止した異常運転時には稼働しているコイルへの熱媒体の供給量を調整して、通常運転時の空気調和状態とほぼ同等の状態に維持する空気調和システムが提案されている。
そのため、発熱量が大きくなると、冷却する風量も多くなるため、風速が強くなり、床の送風口から上方に一気に吹き上がってしまい、ラックのサーバに吸い込まれず、従来の空気調和システムでは、大部分の冷気がそのまま天井の還気口に吸収されてしまうという不都合があった。
また、部屋の低位置のサーバーからの温度上昇した排気が、コンピュータ室内に拡散し、床からの冷気と混合してしまい折角の冷気温度を上昇させてしまうという不都合があった。
更に、冷気が効率よくサーバーラックを通過しないので、サーバーラックの発熱負荷に対して、排気風量運転と床下からの吹き出し風量の設定や運転整合の設定を図ることが難しい等の不都合があった。
請求項3の発明は、 前記供給ファンは上下方向に複数設け、少なくとも床からの高さが異なるように配列したことを特徴とする請求項2に記載のコンピュータ室の空気調和システムにおける送風ラックである。
請求項4の発明は、前記送風ラックの高さは、隣り合う電子装置を収納したラックの高さと同じにすることを特徴とする請求項2又は3に記載のコンピュータ室の空気調和システムにおける送風ラックである。
図1はデータセンター施設のコンピュータ室1の1部を示す平面図で、部屋1にはサーバーやルータ等の電子装置を収納したラック2を直線上に並べたラック列3(31,32,33,34)が、平行に4列並列されている(図1は、例として、ラック列は4列であるが何列であっても同じである)。
コンピュータ室1であって、ラック列3の末端部近傍には、空気調和機4が設置され、図1の(2)−断面図である図2に示すように、コンピュータ室1も床11下には冷気通路111が設けられ、この冷気通路111に空気調和機4の送風機41から冷気SAを供給し、吹出グリル又は開口12から上方に吹き出し、他方、コンピュータ室1の天井13に設けられた吸気グリル14で電子装置を冷却した排気を吸気して、還気ダクト15を介して還気RAとして空気調和機4の吸入口42に戻り、冷房能力を有するコイル43によって冷却されて、再び送風機41から冷気SAを供給する。
送風ラック5の構造の詳細は後述するが、ラック2のラック列32の13番目の送風ラック5の位置での図1(3)−(3)の側断面図を図3に示して、図1について更に説明する、
先ず、前提として通常のデータセンター施設のコンピュータ室1の構成として、電子装置を収納した複数のラック列3(31,32,33,34)が並列に配置されているが、図1において、ラック列3が対向する空間を冷却空間領域と排熱空間領域とに交互に配置するように設定する。この実施例では、ラック列31と32とに挟まれた空間を冷却空間領域C1、ラック列32と33とに挟ませた空間を排熱空間領域H1、ラック列33と34との挟まれた空間を冷却空間領域C2と設定している。
同様に、ラック列32の送風ラック5bでは、床11の吹出グリル又は開口12から冷気SAを送風ラック5b内に吸い込み、送風ラック5bの斜めに設けた遮蔽板51によって風向きを左側(図3)水平方向に変え、ラック前面(図3、左側面)に設けた複数の給気ファン52によって冷却空間領域C1に水平又は下向き方向に送風する。
この冷却空間領域C1の冷却空気は、送風ラック5a,5bの左右に位置する発熱する電子装置が収納されたラック列32のラック2に吸い込まれ、通過しながら電子装置の発熱部分を冷却して、冷却空気は排熱され排気となってラック列32(31)の反対側の温度が上昇した排熱空間領域H,H1に排出される。
この排熱空間領域H1には、同様に、ラック列33により形成される次の冷却空間領域C2から、ラック列33のラック2の電子装置の発熱部分を冷却した排気が排出され、排熱空間領域H1が形成される。
排熱空間領域H1(H)の温度が上昇した排気は、送風ラック5b,5cの給気ファン52の空間と遮蔽板を隔てて反対側の排気ファン53によって吸い込まれ、送風ラック5b,5c及び排気ファン53のほぼ真上に位置する天井13に設けられた吸気グリル14で吸気され、還気ダクト15を介して還気RAとして空気調和機4の吸入口42に戻る。
したがって、ラック列3が対向する空間を冷却空間領域C1,C2と排熱空間領域H,H1とが交互に配置され、ラック列3で各冷却空間領域C1,C2と排熱空間領域H,H1とが比較的明確に隔てられ、排熱空間領域H,H1の温度が上昇した空気が、冷却空間領域C1,C2に流れ込む量が少なくなる。
次に、送風ラック5の構造の詳細を説明する。
図4は、送風ラック5の実施例1で、図4(a)は全体の前面図、図4(b)は上方から平面図、図4(c)は側面図である。
本実施例での送風ラック5の外枠54は、発熱部分を有する電子装置を収納する隣り合うラック2とほぼ同じ高さ、及び同じ奥行寸法にしてあり、前面には前面パネル541にはパネルの全面に亘って、小型の供給ファン52を上下方向に複数(6台)設け、この複数台の配列は、床からの高さが異なるように設置し 、床から天井に近い上面パネル544に亘って、ほぼ均等距離を置いて整然と上下方向に2列6台の合計12台が配置されている。この送風ラック5の外枠54の高さを、他の電子装置を収納するラック2と同じ高さ奥行きにしたことは、コンピュータ室内でのラック列3の高さを送風ラック5を含めてほぼ同じにして、各冷却空間領域C1,C2と排熱空間領域H,H1とを比較的明確に隔てて形成するためである。勿論、送風ラックを後から増設する場合や、互いの規格が異なる場合等もあるので、ラックの高さは、必ずしも、統一する必要はない。
また、送風ラック5の左右側面には空気の通過がないような板状の側面パネル542,543が設けられている。排気空間側で排気空間に連なる天井側の上面には大型の排気ファン53を1台を取り付けた上面パネル544が設けられる。更に、底面545には吹出グリル又は全面開口12に対応して冷気SAを取り込む開口が設けられ、背面546には排気を吸い込む面であるので全面開口である。小型の給気ファン52の数が多いほど1台当たりの風速は弱くなり、高さ方向の風速分布も細かく設定でき、冷却空間領域を形成し易く、8台から16台でその効果が顕著で本実施例1の12台が最適であった。
この遮蔽板51の適所には、給気ファン52及び排気ファン53を制御する制御ボックス56が設けられ、制御ボックス55は操作パネル56での設定により操作され、電源プラグより電源が供給される。
この実施例1では、早い風速の大量の冷気SAが吹出グリル又は開口12から送り込まれても、遮蔽板51にぶつかり減速して主に水平方向に風向きが変更され、更に、6台の給気ファン52によって広範囲に分散して水平方向に送風されるので、風速も弱く、一気に天井13の吸気グリル14に向かうことがなく、冷気空間領域に漂い、送風ラック5の周囲の電子装置を収納したラック2に吸い込まれ、十分に電子装置を冷却してラック2の反対側に送風されて排熱空間領域H,H1に排出され、温度が上昇した排気は、再び送風ラック5の排気ファン53に吸い込まれて、吸気グリル14で吸気され、還気ダクト15を介して還気RAとして空気調和機4の吸入口42に戻る。本実施例1では、排気ファン53については、大型のファンを1台にしたので、コストが軽減され保守も容易である。
また、遮蔽板51の裏表では、冷気と排気が存在することから、温度差が生じるので冷気を暖めないように、遮蔽板51面に断熱材を貼り付けてもよい。
この実施例2でも、早い風速の大量の冷気SAは、遮蔽板51にぶつかり減速して主に水平方向に風向きが変更され、更に、複数の給気ファン52によって広範囲に分散して水平方向に送風されるので、風速も弱く冷気が漂う冷気空間領域を形成し、自然に周囲の電子装置を収納したラック2に吸い込まれ、十分に電子装置を冷却してラック2の反対側に送風されて排熱空間領域H,H1に排出され、温度が上昇した排気は、再び送風ラック5の排気ファン53に吸い込まれて、吸気グリル14で吸気され、還気ダクト15を介して還気RAとして空気調和機4の吸入口42に戻る。本実施例2では、複数の小型の排気ファン53Aを設けたので、満遍なく広い範囲から排気を吸込むので、排熱空間領域H,H1での温度の偏在が少なくなる。
送風ラック5の左右両側及び正面側(図示せず)には電子装置を内蔵したラック2が配置され、そのパネル21は風通しが良いように、パンチング等による細孔211が施されたパネル21であり、電子装置の送風ファン22が設けられている。送風ラック5の複数の給気ファン52からの冷気SAは、左右や正面側の水平方向或いは若干下向きに送風されているので、水平移動してラック2のパネル21の細孔211や電子装置の送風ファン22に吸い込まれ、電子装置の発熱部材を冷却して、排熱空間領域H,H1に排気する。
続いて、実施例1の送風ラック5の背面での排熱空間領域H,H1から排気する状態を図7に示して説明する。
ラック2内で電子装置の発熱部材を冷却し、温度が上昇した冷気は排気となって、図6でのラック2の反対側のラック2のパネルの細孔(211)や電子装置等の排気ファン23から、排熱空間領域H,H1に排気される。この排熱空間領域H,H1に漂う排気は、実施例1の送風ラック5の上面パネル544に設けられた大型の排気ファン53によって集められ、吸気グリル14で吸気され、還気ダクト15を介して還気RAとして空気調和機4に戻る。
更に、ラック列3中で発熱量が偏在することがあっても、送風ラック5の密度や配置を適宜変えることで全体として温度分布を平均化できる。また、ラック2自体で発熱量が偏在することがあっても、送風ラック5自体に供給ファン52が上下方向に床からの高さが異なるように配列されているので、この複数の各送風ファン52の送風量を制御することにより、局部的なラック2においても温度分布を平均化できる。送風ファン52は小型で多ければ多いほど、冷気の分布を細かく設定できるが、余り多くなると送風ファン52の制御やメンテナンスが面倒になる。
例えば、実施例では、送風ラック5の給気ファン52の吹出方向を水平方向にしているが、冷気が一気に天井の吸気グリル14に向かう方向でなければ、下向方向、及び、左右水平方向は勿論のこと、正面側や多少斜め上向きでもよく、要は、冷気が冷却空間領域Cに漂うような吹出方向であればよい。また、送風ラック5の各送風ファンの制御は、所定箇所に設けた温度センサーに連動して、自動制御するようにしてもよい。
1…コンピュータ室、11…床、111…冷気通路、
12…開口(吹出グリル)、13…天井、14…吸気グリル、15…還気ダクト、
2…ラック、21…パネル、211…細孔、22…送風ファン、23…排気ファン
3,31,32,33,34…ラック列
4…空気調和機、41…ファン、42…吸入口、43…コイル、
5,5a,5b,5c,5d…送風ラック、51…遮蔽板、52…給気ファン、
53、53A…排気ファン、54…外枠、541…前面パネル、542,543…側面パネル、
544,544A…上面パネル、545…底面、546,546A…背面、
55…制御ボックス、56…操作パネル
Claims (4)
- 電子装置を収納した複数のラック列が並列に配置された施設において、
対向するラック列間の空間が冷却空間領域と排熱空間領域とに交互に配置され、
該ラック列の所定の箇所には送風ラックを配置し、
該送風ラックの一方の面に水平又は下向き方向に送風する給気ファンを設けて空気調和機からの冷却空気を冷却空間領域に供給し、
該冷却空間領域の冷却空気は電子装置を通過させて排熱空間領域に排気し、前記送風ラックの反対側の面に該排熱空間領域の空気を吸い込む排気ファンを設け、
該排熱空間領域の排気を空気調和機に還気することを特徴とするコンピュータ室の空気調和システム。 - 電子装置を収納した複数のラック列が並列に配置された施設において、
対向するラック列間の空間が冷却空間領域と排熱空間領域とに交互に配置され、
該ラック列の所定の箇所には送風ラックを配置し、
該送風ラックは一方の面に水平又は下向き方向に送風する給気ファンを設けて空気調和機からの冷却空気を冷却空間領域に供給し、
該冷却空間領域の冷却空気は電子装置を通過させて排熱空間領域に排気し、前記送風ラックは反対側の面に前記排熱空間領域の空気を吸い込む排気ファンを設け、
前記ラックの内側には、給気ファンを有する空間と排気ファンを有する空間との間に空気の流れを遮蔽する遮蔽板を設け、
該排熱空間領域の排気を空気調和機に還気することを特徴とするコンピュータ室の空気調和システムにおける送風ラック。 - 前記供給ファンは上下方向に複数設け、少なくとも床からの高さが異なるように配列したことを特徴とする請求項2に記載のコンピュータ室の空気調和システムにおける送風ラック。
- 前記送風ラックの高さは、電子装置を収納した隣り合うラックの高さと同じにすることを特徴とする請求項2又は3に記載のコンピュータ室の空気調和システムにおける送風ラック。
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