JP4918646B2 - Ni3(Si,Ti)系金属間化合物からなるメタノールからの水素製造用触媒,水素製造方法、水素製造装置 - Google Patents

Ni3(Si,Ti)系金属間化合物からなるメタノールからの水素製造用触媒,水素製造方法、水素製造装置 Download PDF

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Description

本発明は,Ni3(Si,Ti)系金属間化合物からなるメタノールからの水素製造用触媒、及びこの触媒を用いた水素製造方法及び装置に関する。
水素は、燃料電池の燃料として注目されている。このような燃料としての水素の製造方法としては、これまでに様々なものが知られている。その一例は、触媒を用いて以下の式のようにメタノールを水素と一酸化炭素に分解する方法である。
CH3OH→2H2+CO
水素を分解する触媒としては様々の種類のものが知られているが、近年、金属間化合物であるNi3Alがメタノール分解反応に対して高い触媒活性を示すことが示され、この知見に基づき、Ni3Al箔からなる水素製造用触媒が提案された(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2007−75799号公報
特許文献1に記載のNi3Al箔からなる水素製造用触媒は、高い触媒性能を示しているが、特許文献1では、Ni3Al箔は、Ni3Alの単結晶塊を作製し、それを圧延するという、比較的製造コストが高い方法で作製されている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり,高い触媒性能を示し且つ箔の製造が安価な、メタノールからの水素製造用触媒を提供するものである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明によれば,Si:7.5〜12.5原子%,Ti:9.0〜11.5原子%,残部はNiからなる組成の合計重量に対してB:25〜500重量ppmを含むNi3(Si,Ti)系金属間化合物からなることを特徴とするメタノールからの水素製造用触媒が提供される。
本発明者らは,鋭意研究を行った結果,上記組成のNi3(Si,Ti)系金属間化合物は、メタノール分解反応に対して高い触媒性能を示し、Ni3(Si,Ti)系金属間化合物からなる水素製造用触媒を使えば高効率でメタノールを分解して水素を製造できることを見出した。
また、Ni3(Si,Ti)系金属間化合物は、好ましくは箔状にして使用されるが、Ni3(Si,Ti)系金属間化合物箔は、多結晶である鋳塊を圧延することによって容易に製造することができるので、単結晶塊を製造する必要がなく、安価に製造することができる。
また、本発明は、上記水素製造用触媒を400〜700℃の温度に加熱し、加熱された触媒に対してガス状のメタノールを接触させることによって前記メタノールを分解して水素を生成する工程を備える水素製造方法も提供する。この方法によれば、高効率でメタノールを分解して水素を製造できる。
また、本発明は、上記水素製造用触媒と、前記触媒を加熱する加熱部と、前記触媒に対してガス状のメタノールを供給するメタノール供給部とを備える水素製造装置も提供する。この装置を用いれば、上記の水素製造方法を容易に実施することができる。
なお,本明細書において,「〜」は,端の点を含む。
1.メタノールからの水素製造用触媒
本発明の一実施形態のメタノールからの水素製造用触媒は、Si:7.5〜12.5原子%,Ti:9.0〜11.5原子%,残部はNiからなる組成の合計重量に対してB:25〜500重量ppmを含むNi3(Si,Ti)系金属間化合物からなることを特徴とする。
1−1.Ni3(Si,Ti)系金属間化合物
以下,Ni3(Si,Ti)系金属間化合物に含まれる各元素について詳述する。
Siの含有量は,7.5〜12.5原子%であり,例えば,10.0〜12.0原子%である。Siの具体的な含有量は,例えば,7.5,8.0,8.5,9.0,9.5,10.0,10.5,11.0,11.5,12.0又は12.5原子%である。Siの含有量の範囲は,ここで例示した数値の何れか2つの間であってもよい。
Tiの含有量は,9.0〜11.5原子%であり,例えば,9.0〜10.0原子%である。Tiの具体的な含有量は,例えば,9.0,9.5,10.0,10.5,11.0又は11.5原子%である。Tiの含有量の範囲は,ここで例示した数値の何れか2つの間であってもよい。
Niの含有量は,例えば,78.5〜81.0原子%であり、例えば,79〜80原子%である。Niの具体的な含有量は,例えば,78.5,79.0,79.5,80.0,80.5又は81.0原子%である。Niの含有量の範囲は,ここで例示した数値の何れか2つの間であってもよい。
上記各元素の含有量は,Si,Ti及びNiの含有量の合計が100原子%になるように適宜調整される。
Bの含有量は,25〜500重量ppm,例えば,25〜100重量ppmである。Bの具体的な含有量は,例えば,25,40,50,60,75,100,150,200,300,400又は500重量ppmである。Bの含有量の範囲は,ここで例示した数値の何れか2つの間であってもよい。
本実施形態の水素製造用触媒の具体的な組成は,例えば,表1に示す組成(又は表1に示す組成のうちの何れか2つの間の範囲の組成)に上記含有量のBを添加したものである。
1−2.Ni3(Si,Ti)系金属間化合物箔
Ni3(Si,Ti)系金属間化合物箔(以下、「Ni3(Si,Ti)箔」と称する。)は、好ましくは、厚さが20〜200μmの箔である。
Ni3(Si,Ti)箔は、上記実施形態の組成のNi3(Si,Ti)系金属間化合物の鋳塊に対して均質化熱処理を行った後,圧延及び焼鈍を繰り返し行い,その後,冷間圧延を行うことによって製造することができる。
以下,各工程について詳細に説明する。
1−2−1.鋳塊作製工程
まず,上記実施形態で示した組成の鋳塊からなる試料を作製する。一例では、Ni,Si,Tiの地金とBを秤量したものをアーク溶解炉で溶解,鋳造した鋳塊からなる試料を作製することができる。
1−2−2.均質化熱処理
次に,得られた試料に対して均質化熱処理を施す。均質化熱処理の条件は,特に限定されない。均質化熱処理は,例えば,真空中950〜1100℃で24〜48時間行うことができる。
1−2−3.圧延及び焼鈍の繰り返し工程
次に,均質化熱処理の試料に対して圧延及び焼鈍を繰り返し行って試料を薄板に加工する。圧延後の焼鈍によって試料を再結晶化させて圧延による加工硬化を除去するとともに結晶粒を細粒化する工程を繰り返すことによって,比較的容易に薄板に加工することができる。
圧延は,例えば,350℃以下,好ましくは250〜350℃の温度で行うことができる。圧延は,1パスでの圧延率が0.5〜1.5%になるように行うことが好ましく,10〜20パスで行うことが好ましい。圧延は,圧延率が10%以上,好ましくは10〜50%,さらに好ましくは15〜30%になるように行うことが好ましい。なお,本明細書において,「1パスでの」と明示しない場合は,「圧延率」とは,複数パスでの圧延による厚さの総減少量の割合を意味する。
焼鈍の条件は,試料を再結晶化させることができるものであればよい。焼鈍の温度は,例えば,900〜1100℃にすることができる。焼鈍の時間は,例えば0.5〜5時間にすることができる。
圧延及び焼鈍は,所望の厚さ(例えば2mm以下)の薄板が得られるまで繰り返す。具体的には,圧延及び焼鈍は,3回以上,好ましくは4回以上繰り返す。
1−2−4.冷間圧延工程
次に,得られた試料に対して圧延率90%以上で冷間圧延を行う。この冷間圧延によって金属間化合物圧延箔が得られる。圧延及び焼鈍の繰り返し工程と冷間圧延工程は,得られる箔の厚さが200μm以下,例えば20〜200μm以下になるように実施することが好ましい。
また,一度の冷間圧延によって所望の厚さの箔が得られない場合は,冷間圧延の後に焼鈍を行ってその後再度冷間圧延を行うことによって箔の厚さをさらに薄くすることができる。この際の焼鈍の温度は,例えば800〜1000℃にすることができる。焼鈍の時間は,例えば0.5〜2時間にすることができる。
2.水素製造方法
本発明の水素製造方法は、上記記載の水素製造用触媒を400〜700℃の温度に加熱し、加熱された触媒に対してガス状のメタノールを接触させることによって前記メタノールを分解して水素を生成する工程を備える。
水素製造用触媒の温度は、400〜700℃であり、例えば、440〜600℃である。この温度は、具体的には、例えば、400,410,420,430、440,450,460,470,480,490,500,510,520,530,540,550,560,570,580,590,600,610,620,630,640,650,660,670,680,690又は700℃である。この温度は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
ガス状のメタノールは、液体状のメタノールを加熱することによって得られる。液体状のメタノールの供給速度LHSV(liquid hourly space velocity、1時間に供給される液体の体積/触媒の幾何学的表面積)は、特に限定されないが、例えば、0.001〜0.02m3-1-2であり、具体的には、例えば、0.001,0.002,0.003,0.004,0.005,0.006,0.007,0.008,0.009,0.010,0.011,0.012,0.013,0.014,0.015,0.016,0.017,0.018,0.019又は0.020m3-1-2である。メタノールの供給速度LHSVは、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
また、ガス状のメタノールは、キャリアガスとともに触媒に接触させることが好ましい。キャリアガスの種類は、特に限定されないが、窒素等の不活性ガスが好ましい。
水素は、CH3OH→2H2+COという反応によってメタノールが分解されることによって得られるので、分解反応によって得られるガスは少なくとも水素と一酸化炭素を含む混合ガスである。混合ガスからの水素の分離方法は、特に限定されないが、一例では、混合ガスに水素透過フィルターを通過させることによって水素を分離することができる。
3.水素製造装置
図1を用いて、本発明の一実施形態の水素製造装置について説明する。図1は、本実施形態の水素製造装置の構成を示す。
本実施形態の水素製造装置は、上記記載の水素製造用触媒1と、触媒1を加熱する加熱部3と、触媒1に対してガス状メタノールを供給するメタノール供給部5とを備える。この装置を用いることによって上記の水素製造方法を容易に実施することができる。
加熱部3の構成は、特に限定されないが、一例では、加熱部3には、アルミニウムブロック炉を用いることができる。加熱部3は、触媒1を440〜700℃に加熱することができる。
メタノール供給部5は、触媒1に対してガス状のメタノールを供給できるものであればその構成は特に限定されないが、一例では、液体状のメタノールを収容するメタノール収容部7と、メタノール収容部7から液体状のメタノールを送り出すポンプ9と、液体状のメタノールを蒸発させてガス状のメタノールにする蒸発器11を備える。蒸発器11には、ガス化されたメタノールを触媒1に向けて搬送するキャリアガスを供給するキャリアガス供給部13が接続されていてもよい。
さらに、触媒1よりも下流側には水素透過フィルター15が配置されていてもよい。この場合、メタノールが分解されて生成される混合ガスにこのフィルターを通過させることによって水素を分離することができる。
4.効果実証実験
本発明の水素製造用触媒を用いてメタノールを分解して水素を製造することによって本発明の水素製造用触媒が優れた触媒性能を有していることを実証した。
4−1.Ni3(Si,Ti)箔からなる水素製造用触媒の作製
以下の方法で,Ni3(Si,Ti)箔からなる水素製造用触媒を作製した。
4−1−1.鋳塊作製工程
まず,表2に示す組成になるようにNi,Si,Tiの地金(それぞれ純度99.9重量%)とBを秤量したものをアーク溶解炉で溶解,鋳造した厚さ10mmの鋳塊からなる試料を作製した。アーク溶解炉の雰囲気は,まず,溶解室内を真空排気し,その後不活性ガス(アルゴンガス)に置換した。電極は,非消耗タングステン電極を用い,鋳型には水冷式銅ハースを使用した。
4−1−2.均質化熱処理工程
次に,鋳造偏析を解消し,上記試料を均質化するために,1050℃で48時間保持の真空熱処理(炉冷)を行った。
4−1−3.温間圧延及び焼鈍工程
次に,上記工程で得られた試料に対して,温間圧延と焼鈍を5度繰り返すことにより厚さ2mmの薄板を作製した。
温間圧延では,試料を大気中で300℃に加熱し,2段圧延機を用いて,1パスの圧下量を約0.1mmとして,10〜20パスの圧延を行った。試料は,1パス毎に加熱した。焼鈍は,真空中で1000℃,5時間(炉冷)の条件で行った。
4−1−4.冷間圧延及び焼鈍工程
次に,上記工程で得られた薄板に対して,室温で冷間圧延を行った。冷間圧延は,途中で焼鈍を行わずに圧延率が90%となるように行った。冷間圧延は,加工が進むにつれて,大径2段圧延機→小径2段圧延機の順に圧延機を変えて行った。冷間圧延後の試料の厚さは,0.2mmであった。
次に、冷間圧延後の試料に対して焼鈍を行った。焼鈍は、真空中で1000℃,1時間(炉冷)の条件で行った。
次に、焼鈍後の試料に対して室温で冷間圧延を行い、厚さ40μmの箔を得た。この箔をそのまま水素製造用触媒として用いた。冷間圧延は,途中で焼鈍を行わずに圧延率が80%となるように行った。冷間圧延は,小径2段圧延機を用いて行った。
4−2.メタノール分解実験
次に、作製したNi3(Si,Ti)箔を水素製造用触媒として用いてメタノールを分解させて水素を製造する実験を行った。この実験は、図2に示す固定床流通式触媒反応装置を用いて行った。
4−2−1.温度依存性試験
以下の方法で温度依存性試験を行った。
まず、2枚の6mm×63.5mm×40μmのNi3(Si,Ti)箔をそれぞれ図3に示すように渦巻状に変形させ、その後、これらの箔を石英チューブ内に配置して500℃に加熱し、その状態で水素のみを流量30ml/分で1時間流して、Ni3(Si,Ti)箔の表面の還元処理を行った。
次に、水素の供給を停止させ、Ni3(Si,Ti)箔の温度を240℃に下げ、その後、窒素のみを流量30ml/分で30分流して、反応装置内部の水素を窒素で置換した。
次に、ポンプの作用によりLHSVが0.00412m3-1-2となるように液体状のメタノールをメタノール収容部から蒸発器に供給し、蒸発器で蒸発させてガス化し、ガス状のメタノールを窒素(キャリアガスとして機能する。)と共に石英チューブ内に導入し、ガス状のメタノールとNi3(Si,Ti)箔と接触させ、石英チューブからの排出ガスの成分をガスクロマトグラフで測定し、排出ガスの全流量をソープバブルメーターで測定した。Ni3(Si,Ti)箔の温度は、30分ごとに40℃ずつ上昇させた。
この測定によって得られた結果を図4及び図5に示す。図4は、反応温度(Ni3(Si,Ti)箔の温度)とメタノール転化率との関係を示すグラフであり、図5は、反応温度と、各種ガスの生成速度との関係を示すグラフである。
図4を参照すると、480℃以上ではメタノールの分解が起こり、温度が上がるにつれて転化率が高くなったことが分かる。また、図5を参照すると、全ての温度域でH2O,CH4,CO2は、ほとんど生成されず、480℃以上の温度では、H2とCOがほぼ2:1で生成したことが分かる。このことは、CH3OH→2H2+COという反応によってメタノールが分解される割合が極めて高かったことを示している。
4−2−2.時間依存性試験
以下の方法で時間依存性試験を行った。
まず、2枚の6mm×31.8mm×40μmのNi3(Si,Ti)箔をそれぞれ図3に示すように渦巻状に変形させ、その後、これらの箔を石英チューブ内に配置して500℃に加熱し、その状態で水素のみを流量30ml/分で1時間流して、Ni3(Si,Ti)箔の表面の還元処理を行った。
次に、水素の供給を停止させ、Ni3(Si,Ti)箔の温度を440℃、480℃、520℃の何れかに設定した。同時に、窒素のみを流量30ml/分で流して、実験装置内部の水素を窒素で置換した。
次に、ポンプの作用によりLHSVが0.00412m3-1-2となるように液体メタノールをメタノール収容部から蒸発器に供給し、蒸発器で蒸発させてガス化し、ガス状のメタノールを窒素と共に石英チューブ内に導入し、ガス状のメタノールとNi3(Si,Ti)箔と接触させ、石英チューブからの排出ガスの成分をガスクロマトグラフで測定し、排出ガスの全流量をソープバブルメーターで測定した。Ni3(Si,Ti)箔の温度は、上記の設定温度で一定に保った。
この測定によって得られた結果を図6及び図7(a)〜(c)に示す。図6は、反応温度が440℃、480℃、520℃のそれぞれの場合についての反応時間とメタノール転化率との関係を示すグラフであり、図7(a)〜(c)は、それぞれ、反応温度が440℃、480℃、520℃の場合についての、反応時間と各種ガスの生成速度との関係を示すグラフである。
図6を参照すると、何れの温度の場合でも時間が経過するに従ってメタノール転化率が上昇したことが分かる。このことは、Ni3(Si,Ti)箔からなる触媒の性能が使用中に向上したことを意味している。また、図7(a)〜(c)を参照すると、何れの温度の場合でも、長時間経過後もCH4やCO2の生成速度が極めて0に近いままであり、長時間が経過してもCH3OH→2H2+COという反応によってメタノールが分解される割合が極めて高かったことを示している。
本発明の一実施形態の水素製造装置を示す構成図である。 本発明の効果検証実験でのメタノール分解実験で用いた固定床流通式触媒反応装置を示す構成図である。 図2の固定床流通式触媒反応装置の石英チューブ内に配置するNi3(Si,Ti)箔の形状を示す写真である。 本発明の効果検証実験での温度依存性試験の結果を示す、反応温度とメタノール転化率との関係を示すグラフである。 本発明の効果検証実験での温度依存性試験の結果を示す、反応温度と、各種ガスの生成速度との関係を示すグラフである。 本発明の効果検証実験での時間依存性試験の結果を示す、反応温度が440℃、480℃、520℃のそれぞれの場合についての、反応時間とメタノール転化率との関係を示すグラフである。 (a)〜(c)は、本発明の効果検証実験での時間依存性試験の結果を示す、反応時間と、各種ガスの生成速度との関係を示すグラフであり、(a)〜(c)は、それぞれ、反応温度が440℃、480℃、520℃の場合に対応する。

Claims (6)

  1. Si:7.5〜12.5原子%,Ti:9.0〜11.5原子%,残部はNiからなる組成の合計重量に対してB:25〜500重量ppmを含むNi3(Si,Ti)系金属間化合物からなることを特徴とするメタノールからの水素製造用触媒。
  2. Si:10.0〜12.0原子%,Ti:9.0〜10.0原子%である請求項1に記載の触媒。
  3. 前記金属間化合物は、厚さが20〜200μmの箔である請求項1又は2に記載の触媒。
  4. 請求項1〜3の何れか1つに記載の触媒を400〜700℃の温度に加熱し、
    加熱された触媒に対してガス状のメタノールを接触させることによって前記メタノールを分解して水素を生成する工程を備える水素製造方法。
  5. 前記温度は、440℃〜600℃である請求項4に記載の方法。
  6. 請求項1〜3の何れか1つに記載の触媒と、前記触媒を加熱する加熱部と、前記触媒に対してガス状のメタノールを供給するメタノール供給部とを備える水素製造装置。
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