JP4914013B2 - プラスチックボトル破砕機及びプラスチックボトル破砕方法 - Google Patents
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Description
発明者が調査・研究したところによると、このようなプラスチックボトルを破砕する実用的な機械は存在しない。従来の破砕機では、刃と刃の間にプラスチックボトル又はその破片が挟まってしまい、十分な破砕ができない。
使用済みプラスチックボトルの収集前に使用者において表面シートを剥がしておくことが推奨されるが、完全を期待することは難しく、収集後に分離する作業が必要になる。
現状、この作業は人の手で行っているが、手間が掛かり、人件費のために処理が高コストになっている。処理コストは、再生業者に販売される再生原料の価格に乗ってくるため、高価格となり、リサイクル事業そのものが採算ベースに乗らないおそれもある。
前記第一の群の刃及び第二の群の刃は、それぞれある方向に沿って並べて設けられており、前記第一の群の刃が移動機構によって移動する際、第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎるよう各群の刃が取り付けられていて、第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎる際に前記プラスチックボトルの破砕が行われるようになっており、
第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎる際、第一の群の各刃の向きと第二の群の各刃の向きが逆になるように、各群の刃が取り付けられおり、
第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎる際の、隣り合う第一の群の刃と第二の群の刃の間隔は、各々50mm以上150mm以下となっているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、使用済みプラスチックボトルの投入口を有する破砕ボックスと、破砕ボックス内に設けられた第一の取付具と、第一の取付具により取り付けられた第一の群の刃と、破砕ボックス内に設けられた第二の取付具と、第二の取付具により取り付けられた第二の群の刃と、第一の取付具を移動させることで第一の群の刃を移動させる移動機構とを備え、使用済みのプラスチックボトルを破砕するプラスチックボトル破砕機であって、
前記第一の群の刃及び第二の群の刃は、それぞれある方向に沿って並べて設けられており、前記第一の群の刃が移動機構によって移動する際、第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎるよう各群の刃が取り付けられていて、第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎる際に前記プラスチックボトルの破砕が行われるようになっており、
第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎる際、第一の群の各刃の向きと第二の群の各刃の向きが逆になるように、各群の刃が取り付けられおり、
第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎる際の、隣り合う第一の群の刃と第二の群の刃の間隔は、各々70mm以上90mm以下となっているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、使用済みプラスチックボトルの投入口を有する破砕ボックスと、破砕ボックス内に設けられた回転体と、回転体を回転させる回転駆動源と、回転体に取り付けられた回転刃と、破砕ボックス内に設けられた固定フレームと、固定フレームに取り付けられた固定刃とを備え、使用済みのプラスチックボトルを破砕するプラスチックボトル破砕機であって、
前記回転刃は、前記回転体の回転軸の方向に沿って複数並べて設けられており、
前記固定刃も、前記回転体の回転軸の方向に沿って複数並べて設けられており、
各回転刃の回転軸の方向における位置は、前記回転体が回転した際に各回転刃が各固定刃の間を通り過ぎる位置となっていて、各回転刃は各固定刃の間を通り過ぎる際に前記プラスチックボトルの破砕が行われるようになっており、
各回転刃は、前記回転駆動源が前記回転体を回転させる向きに刃先が向いた状態で取り付けられており、
各固定刃は、前記回転駆動源が前記回転体を回転させる向きとは逆向きに刃先が向いた状態で取り付けられており、
各回転刃が各固定刃の間を通り過ぎる際、隣り合う回転刃と固定刃との間隔は、50mm以上150mm以下となっているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、使用済みプラスチックボトルの投入口を有する破砕ボックスと、破砕ボックス内に設けられた回転体と、回転体を回転させる回転駆動源と、回転体に取り付けられた回転刃と、破砕ボックス内に設けられた固定フレームと、固定フレームに取り付けられた固定刃とを備え、使用済みのプラスチックボトルを破砕するプラスチックボトル破砕機であって、
前記回転刃は、前記回転体の回転軸の方向に沿って複数並べて設けられており、
前記固定刃も、前記回転体の回転軸の方向に沿って複数並べて設けられており、
各回転刃の回転軸の方向における位置は、前記回転体が回転した際に各回転刃が各固定刃の間を通り過ぎる位置となっていて、各回転刃は各固定刃の間を通り過ぎる際に前記プラスチックボトルの破砕が行われるようになっており、
各回転刃は、前記回転駆動源が前記回転体を回転させる向きに刃先が向いた状態で取り付けられており、
各固定刃は、前記回転駆動源が前記回転体を回転させる向きとは逆向きに刃先が向いた状態で取り付けられており、
各回転刃が各固定刃の間を通り過ぎる際、隣り合う回転刃と固定刃との間隔は、70mm以上90mm以下となっているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、前記請求項3又は4の構成において、前記複数の回転刃は、前記回転軸の方向において中央に位置する中央部回転刃と、周辺部に位置する周辺部回転刃とから成っており、中央部回転刃は、周辺部回転刃に対して回転方向前方に変位した位置に取り付けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、前記請求項3又は4の構成において、前記複数の固定刃は、前記回転軸の方向において中央に位置する中央部固定刃と、周辺部に位置する周辺部固定刃とから成っており、中央部固定刃は、周辺部固定刃に対して回転方向後方に変位した位置に取り付けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項7記載の発明は、前記請求項3乃至6いずれかの構成において、前記各回転刃が前記各固定刃の間を通り過ぎる場所の下方には、直径又は幅が所定以下である開口を多数備えた分離具が設けられており、分離具は、落下するプラスチックボトルの破片を大きさに応じて分離するものであって、分離具は、開口を通して落下せずに分離具の上にあるプラスチックボトル又はその破片が前記回転刃によって持ち上げられて破砕される位置に設けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項8記載の発明は、表面がシートで覆われた使用済みのプラスチックボトルを破砕するプラスチックボトル破砕方法であって、請求項1乃至7いずれかに記載のプラスチックボトル破砕機を使用することで、プラスチックボトルを細かなチップ状に破砕するとともにシートを細長い帯状に切断するという構成を有する。
また、請求項5又は6記載の発明によれば、上記効果に加え、各刃の摩耗が均一になるので、特定の刃のみを頻繁に交換しなければならないということはない。
また、請求項7記載の発明によれば、上記効果に加え、所定以下になった破片のみを容易に回収することができる。
また、請求項8記載の発明によれば、プラスチックボトルが細かなチップ状に破砕される一方、にシートは細長い帯状に切断されるので、分離収集が極めて容易であるという効果が得られる。
図1及び図2に示すプラスチックボトル破砕機(以下、単に破砕機)は、破砕ボックス1と、破砕ボックス1内に設けられた回転体2と、回転体2を回転させる回転駆動源21と、回転体2に取り付けられた回転刃3と、破砕ボックス1内に設けられた固定フレーム4と、固定フレーム4に取り付けられた固定刃5とを備えている。
図1に示すように、投入口10には投入ガイド11が接続されている。投入ガイド11は斜めに延びる断面方形の筒状である。
各固定フレーム4の長さ方向は、回転体2の回転軸の方向に一致している。固定刃5は、各固定フレーム4の長さ方向に沿って複数設けられている。各固定刃5は、取付板51により各固定フレーム4に取り付けられている。取付板51は、向かい合う一対の固定フレーム4から内側に突出するよう固定フレーム4に固定されており、板面が鉛直な姿勢である。
尚、回転体2の回転による破砕を効果的にするため、回転体2にはある程度の重量を持たせており、硬いプラスチックボトルPBでも充分に破砕できるようにしている。また、高速回転が必要なため、回転体2の内部はフライホイールの構造となっている。
使用済みのプラスチックボトルPBは潰され圧縮されて収集され、投入ガイド11の上端開口110に入れられる。入れられたプラスチックボトルPBは、投入ガイド11にガイドされ、投入口10から破砕ボックス1内に入る。投入の前、同時又は後に回転駆動源21が動作し、回転体2を回転させる。図4(a)に示すように、回転体2に衝突しながら、回転体2の回転に伴って同じ向きに転がる。そして、刃が上を向いている他方の側の固定刃5の間を回転刃3が通り過ぎる際、固定刃5と回転刃3とに挟まれて破砕される。破砕により生じた破片Fのうち小さい物は、固定刃5の間から落ちる。落ちた破片Fは、下方の分離具6の上に落下する。分離具6の上に落下した破片Fは、所定以下の小さいものである場合、分離具6の開口60を通ってさらに落下する。落下した破片Fは、受け容器7に達する。
また、分離具6の上に乗ったままの破片Fは、図4(b)に示すように、分離具6に沿って回転刃3が回転する際に回転刃3によって持ち上げられる。この破片Fは、刃先が下を向いている一方の固定刃5の間を回転刃3が通り過ぎる際にさらに破砕される。この破砕により生じた破片Fは、落下して分離具6に達し、所定以下の小さいものは分離具6の開口60を通って受け容器7に達する。
このような動作を繰り返して、プラスチックボトルPBは小さな破片Fに破砕され、受け容器7に破片Fが貯まっていく。相当量の破片Fが貯まったら、受け容器7を引き出し、破片Fを集めて袋などに入れ、次の処理に回す。
一方、本実施形態のように、中央部回転刃301〜303が回転方向前方に変位していると、投入されたプラスチックボトルが、回転体2の回転に伴って回転刃3に当たりながら転がる過程で外側にシフトしていくため、より外側の(周辺部の)回転刃3と固定刃5で破砕が行われる。また、例えば最も中央の回転刃301で破砕が行われた際、その破砕により生じた破片は外側に向けて飛散し、次の破砕の際にはより外側の回転刃3と固定刃5によって破砕が行われる。このようなことから、破砕ボックス1の側壁に当たって戻ってくる分と相殺され、各刃によって均一に破砕が行われる。このため、各刃301〜305,5の摩耗が均一になる。
例えば、二つの群の刃がともに回転刃であっても良い。即ち、二つの回転体が同じ高さに設け、各回転体の回転軸を水平で互いに平行とする。それぞれ回転体には、180度隔てて二つの群の回転刃を取り付ける。各群の回転刃は、回転軸の方向に沿って所定間隔をおいて並べて設ける。
一方の回転体の各群の回転刃は刃先が時計回りの向きに向いており、この回転体は回転駆動源により時計回りに回転するようにする。他方の回転体の各群の回転刃は刃先が反時計回りの向きに向いており、この回転体は回転駆動源により反時計回りに回転するようにする。
尚、この実施形態において、さらに固定刃を設けるようにしても良い。例えば、左側の回転体のさらに左側に固定フレームと固定刃を設け、右側の回転体のさらに右側に固定フレームと固定刃とを設ける。このようにすると、中央の回転刃同士の通過の際に加えて、左右の固定刃の所を回転刃が通過する際にも破砕が行える。
また、上記実施形態では、回転体2には180度隔てて二つの群の回転刃3が設けられたが、120度ずつ隔てて三つの群の回転刃3としたり、90度ずつ隔てて四つの群の回転刃3としたりしても良い。
10 投入口
2 回転体
3 回転刃
4 固定フレーム
5 固定刃
6 分離具
7 受け容器
Claims (8)
- 使用済みプラスチックボトルの投入口を有する破砕ボックスと、破砕ボックス内に設けられた第一の取付具と、第一の取付具により取り付けられた第一の群の刃と、破砕ボックス内に設けられた第二の取付具と、第二の取付具により取り付けられた第二の群の刃と、第一の取付具を移動させることで第一の群の刃を移動させる移動機構とを備え、使用済みのプラスチックボトルを破砕するプラスチックボトル破砕機であって、
前記第一の群の刃及び第二の群の刃は、それぞれある方向に沿って並べて設けられており、前記第一の群の刃が移動機構によって移動する際、第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎるよう各群の刃が取り付けられていて、第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎる際に前記プラスチックボトルの破砕が行われるようになっており、
第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎる際、第一の群の各刃の向きと第二の群の各刃の向きが逆になるように、各群の刃が取り付けられおり、
第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎる際の、隣り合う第一の群の刃と第二の群の刃の間隔は、各々50mm以上150mm以下となっていることを特徴とするプラスチックボトル破砕機。 - 使用済みプラスチックボトルの投入口を有する破砕ボックスと、破砕ボックス内に設けられた第一の取付具と、第一の取付具により取り付けられた第一の群の刃と、破砕ボックス内に設けられた第二の取付具と、第二の取付具により取り付けられた第二の群の刃と、第一の取付具を移動させることで第一の群の刃を移動させる移動機構とを備え、使用済みのプラスチックボトルを破砕するプラスチックボトル破砕機であって、
前記第一の群の刃及び第二の群の刃は、それぞれある方向に沿って並べて設けられており、前記第一の群の刃が移動機構によって移動する際、第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎるよう各群の刃が取り付けられていて、第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎる際に前記プラスチックボトルの破砕が行われるようになっており、
第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎる際、第一の群の各刃の向きと第二の群の各刃の向きが逆になるように、各群の刃が取り付けられおり、
第一の群の各刃が第二の群の各刃の間を通り過ぎる際の、隣り合う第一の群の刃と第二の群の刃の間隔は、各々70mm以上90mm以下となっていることを特徴とするプラスチックボトル破砕機。 - 使用済みプラスチックボトルの投入口を有する破砕ボックスと、破砕ボックス内に設けられた回転体と、回転体を回転させる回転駆動源と、回転体に取り付けられた回転刃と、破砕ボックス内に設けられた固定フレームと、固定フレームに取り付けられた固定刃とを備え、使用済みのプラスチックボトルを破砕するプラスチックボトル破砕機であって、
前記回転刃は、前記回転体の回転軸の方向に沿って複数並べて設けられており、
前記固定刃も、前記回転体の回転軸の方向に沿って複数並べて設けられており、
各回転刃の回転軸の方向における位置は、前記回転体が回転した際に各回転刃が各固定刃の間を通り過ぎる位置となっていて、各回転刃は各固定刃の間を通り過ぎる際に前記プラスチックボトルの破砕が行われるようになっており、
各回転刃は、前記回転駆動源が前記回転体を回転させる向きに刃先が向いた状態で取り付けられており、
各固定刃は、前記回転駆動源が前記回転体を回転させる向きとは逆向きに刃先が向いた状態で取り付けられており、
各回転刃が各固定刃の間を通り過ぎる際、隣り合う回転刃と固定刃との間隔は、50mm以上150mm以下となっていることを特徴とするプラスチックボトル破砕機。 - 使用済みプラスチックボトルの投入口を有する破砕ボックスと、破砕ボックス内に設けられた回転体と、回転体を回転させる回転駆動源と、回転体に取り付けられた回転刃と、破砕ボックス内に設けられた固定フレームと、固定フレームに取り付けられた固定刃とを備え、使用済みのプラスチックボトルを破砕するプラスチックボトル破砕機であって、
前記回転刃は、前記回転体の回転軸の方向に沿って複数並べて設けられており、
前記固定刃も、前記回転体の回転軸の方向に沿って複数並べて設けられており、
各回転刃の回転軸の方向における位置は、前記回転体が回転した際に各回転刃が各固定刃の間を通り過ぎる位置となっていて、各回転刃は各固定刃の間を通り過ぎる際に前記プラスチックボトルの破砕が行われるようになっており、
各回転刃は、前記回転駆動源が前記回転体を回転させる向きに刃先が向いた状態で取り付けられており、
各固定刃は、前記回転駆動源が前記回転体を回転させる向きとは逆向きに刃先が向いた状態で取り付けられており、
各回転刃が各固定刃の間を通り過ぎる際、隣り合う回転刃と固定刃との間隔は、70mm以上90mm以下となっていることを特徴とするプラスチックボトル破砕機。 - 前記複数の回転刃は、前記回転軸の方向において中央に位置する中央部回転刃と、周辺部に位置する周辺部回転刃とから成っており、中央部回転刃は、周辺部回転刃に対して回転方向前方に変位した位置に取り付けられていることを特徴とする請求項3又は4記載のプラスチックボトル破砕機。
- 前記複数の固定刃は、前記回転軸の方向において中央に位置する中央部固定刃と、周辺部に位置する周辺部固定刃とから成っており、中央部固定刃は、周辺部固定刃に対して回転方向後方に変位した位置に取り付けられていることを特徴とする請求項3又は4記載のプラスチックボトル破砕機。
- 前記各回転刃が前記各固定刃の間を通り過ぎる場所の下方には、直径又は幅が所定以下である開口を多数備えた分離具が設けられており、分離具は、落下するプラスチックボトルの破片を大きさに応じて分離するものであって、分離具は、開口を通して落下せずに分離具の上にあるプラスチックボトル又はその破片が前記回転刃によって持ち上げられて破砕される位置に設けられていることを特徴とする請求項3乃至6いずれかに記載のプラスチックボトル破砕機。
- 表面がシートで覆われた使用済みのプラスチックボトルを破砕するプラスチックボトル破砕方法であって、請求項1乃至5いずれかに記載のプラスチックボトル破砕機を使用することで、プラスチックボトルを細かなチップ状に破砕するとともにシートを細長い帯状に切断することを特徴とするプラスチックボトル破砕方法。
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