JP4911318B2 - 磁気ランダムアクセスメモリ及びその動作方法 - Google Patents

磁気ランダムアクセスメモリ及びその動作方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁気ランダムアクセスメモリ及びその動作方法に関する。特に、本発明は、磁気ランダムアクセスメモリにおける書き込み制御に関する。
磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)は、高集積・高速動作の観点から有望な不揮発性メモリである(例えば、特開2003−272375号公報、特開2002−140889号公報、特開2004−5972号公報、特開2003−346475号公報など参照)。MRAMにおいては、TMR(Tunnel MagnetoResistance)効果などの「磁気抵抗効果」を示す磁気抵抗素子が利用される。その磁気抵抗素子には、例えばトンネルバリヤ層が2層の強磁性体層で挟まれた磁気トンネル接合(MTJ; Magnetic Tunnel Junction)が形成される。その2層の強磁性体層は、磁化の向き(orientation)が固定されたピン層(pinned layer)と、磁化の向きが反転可能なフリー層(free layer)から構成される。
ピン層とフリー層の磁化の向きが“反平行”である場合のMTJの抵抗値(R+ΔR)は、磁気抵抗効果により、それらが“平行”である場合の抵抗値(R)よりも大きくなることが知られている。MRAMは、このMTJを有する磁気抵抗素子をメモリセルとして用い、その抵抗値の変化を利用することによってデータを不揮発的に記憶する。メモリセルに対するデータの書き込みは、フリー層の磁化の向きを反転させることによって行われる。
MRAMに対するデータの書き込み方法として、従来、アステロイド方式やトグル方式が知られている。これらの書き込み方式によれば、メモリセルサイズにほぼ反比例して、フリー層の磁化を反転させるために必要な反転磁界が大きくなる。つまり、メモリセルが微細化されるにつれて、書き込み電流が増加する傾向にある。
微細化に伴う書き込み電流の増加を抑制することができる書き込み方式として、「スピン注入方式(例えば、Grollier et al, Spin-polarized current induced switching in Co/Cu/Co pillars, Applied Physics Letters, Vol. 78, pp. 3663, 2001.、Yagami and Suzuki, Research Trends in Spin Transfer Magnetization Switching (スピン注入磁化反転の研究動向),日本応用磁気学会誌,Vol. 28, No. 9, 2004.参照)」が提案されている。スピン注入(spin transfer)方式によれば、強磁性導体にスピン偏極電流(spin-polarized current)が注入され、その電流を担う伝導電子のスピンと導体の磁気モーメントとの間の直接相互作用によって磁化が反転する(以下、「スピン注入磁化反転:Spin Transfer Magnetization Switching」と参照される)。スピン注入磁化反転の概略を、図1を参照することによって説明する。
図1において、磁気抵抗素子1は、磁性体層であるフリー層2とピン層4、及びフリー層2とピン層4に挟まれた非磁性体層であるトンネルバリヤ層3を備えている。ここで、磁化の向きが固定されたピン層4は、フリー層2よりも厚くなるように形成されており、スピン偏極電流を作る機構(スピンフィルター)としての役割を果たす。フリー層2とピン層4の磁化の向きが平行である状態は、データ“0”に対応付けられ、それらが反平行である状態は、データ“1”に対応付けられている。
図1に示されるスピン注入磁化反転は、CPP(Current Perpendicular to Plane)方式により実現され、書き込み電流IWは膜面に垂直に注入される。具体的には、データ“0”からデータ“1”への遷移時、書き込み電流IWはピン層4からフリー層2へ流れる。この場合、スピンフィルターとしてのピン層4と同じスピン状態を有する電子が、フリー層2からピン層4に移動する。そして、スピントランスファー(スピン角運動量の授受)効果により、フリー層2の磁化が反転する。一方、データ“1”からデータ“0”への遷移時、書き込み電流IWはフリー層2からピン層4へ流れる。この場合、スピンフィルターとしてのピン層4と同じスピン状態を有する電子が、ピン層4からフリー層2に移動する。スピントランスファー効果により、フリー層2の磁化が反転する。
このように、スピン注入磁化反転では、スピン電子の移動により、データの書き込みが行われる。膜面に垂直に注入されるスピン偏極電流の方向により、フリー層2の磁化の向きを規定することが可能である。ここで、書き込み(磁化反転)の閾値は電流密度に依存することが知られている。従って、メモリセルサイズが縮小されるにつれ、磁化反転に必要な書き込み電流が減少する。メモリセルの微細化に伴って書き込み電流が減少するため、スピン注入磁化反転は、MRAMの大容量化の実現にとって重要である。
いずれの書き込み方式であれ、MRAMの書き込み動作においては、フリー層の磁化状態を変化させる必要がある。そのため、メモリセルに所望のデータが書き込めない確率(以下、「誤書き込み確率」と参照される)が存在する。消費電力を抑制するために書き込み電流を小さくしたり、高速化のため書き込み時間を短くしたりすることは、誤書き込み確率の増加の原因となる。
特開2003−115577号公報には、書き込み不良の抑制を目的とした不揮発性磁気薄膜メモリ装置の記録再生方法が開示されている。この記録再生方法によれば、情報の記録が行われる前に、試し書き用のメモリセルに試し書きが行われる。その試し書きの記録確認が行われた後、正規のデータ書き込みが実行される。この場合、書き込み時間は増大するが、温度環境が異なる状況においても正常に書き込み動作が行われる確率が上がる。
本発明の目的は、消費電力を低減することができるスピン注入方式の磁気ランダムアクセスメモリ及びその動作方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、誤書き込み確率を低減することができるスピン注入方式の磁気ランダムアクセスメモリ及びその動作方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、書き込み時間の増大を抑制することができるスピン注入方式の磁気ランダムアクセスメモリ及びその動作方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、動作速度の低下を防止することができるスピン注入方式の磁気ランダムアクセスメモリ及びその動作方法を提供することにある。
この発明のこれらの目的とそれ以外の目的と利益とは以下の説明と添付図面とによって容易に確認することができる。
本発明の第1の観点において、MRAMの動作方法は、(A)磁気抵抗素子を有するメモリセルに書き込み電流を供給し、スピン注入方式に基づいて所望のデータを書き込むステップと、(B)メモリセルに所望のデータが書き込まれたか否かの判定を行うステップとを有する。上記(B)ステップは、上記(A)ステップの最中に実行される。
この動作方法は、(C)メモリセルに所望のデータが書き込まれたと判定された場合、書き込み電流の供給を終了させるステップを更に有する。これにより、消費電力が低減される。また、上記(A)ステップにおいて、書き込み電流が時間的に増加すると好適である。
上記(B)ステップは、(B1)書き込み電流(IW)が流れる配線の所定の位置における電位をモニタするステップと、(B2)その電位と参照電位とを比較し電位が所望のデータに応じた値であるか否かを検出することにより、上記判定を行うステップとを含む。
上記(B2)ステップは、上記(A)ステップの間、リアルタイムに行われてもよい。
本発明に係る動作方法は、(D)上記(A)ステップが終わるまでにメモリセルに所望のデータが書き込まれなかったと判定された場合、上記(A)ステップの期間を延長するステップを更に有してもよい。あるいは、その動作方法は、(E)上記(A)ステップが終わるまでにメモリセルに所望のデータが書き込まれなかったと判定された場合、メモリセルに所望のデータを再度書き込むステップを更に有してもよい。これにより、誤書き込み率が低減される。
上記(B2)ステップは、上記(A)ステップ中の所定のタイミングで行われてもよい。本発明に係る動作方法は、(D)その所定のタイミングにメモリセルに所望のデータが書き込まれていなかったと判定された場合、上記(A)ステップの期間を延長するステップを更に有してもよい。あるいは、その動作方法は、(E1)その所定のタイミングにメモリセルに所望のデータが書き込まれていなかったと判定された場合、上記(A)ステップを終了させるステップと、(E2)メモリセルに所望のデータを再度書き込むステップとを更に有してもよい。これにより、誤書き込み率が低減される。
また、上記(B)ステップは、(B1)書き込み電流が流れる配線の所定の位置における電位と書き込み電との間の比を算出するステップと、(B2)その比と参照値とを比較し、その比が所望のデータに応じた値であるか否かを検出することにより、上記判定を行うステップとを含んでもよい。
上記(B2)ステップは、上記(A)ステップの間、リアルタイムに行われてもよい。
本発明に係る動作方法は、(D)上記(A)ステップが終わるまでにメモリセルに所望のデータが書き込まれなかったと判定された場合、上記(A)ステップの期間を延長するステップを更に有してもよい。上記(D)ステップにおいて、書き込み電流が時間的に増加すると好適である。あるいは、その動作方法は、(E)上記(A)ステップが終わるまでにメモリセルに所望のデータが書き込まれなかったと判定された場合、メモリセルに再書き込み電流を供給することによって所望のデータを再度書き込むステップを更に有してもよい。上記(E)ステップにおける再書き込み電流が、上記(A)ステップにおける書き込み電流よりも大きいと好適である。また、上記(E)ステップにおいて、再書き込み電流が時間的に増加すると好適である。これにより、誤書き込み率が低減される。
上記(B2)ステップは、上記(A)ステップ中の所定のタイミングで行われてもよい。本発明に係る動作方法は、(D)所定のタイミングにメモリセルに所望のデータが書き込まれていなかったと判定された場合、書き込み電流を時間的に増加させるステップを更に有してもよい。上記(A)ステップの期間が延長されてもよい。あるいは、その動作方法は、(E1)所定のタイミングにメモリセルに所望のデータが書き込まれていなかったと判定された場合、上記(A)ステップを終了させるステップと、(E2)メモリセルに再書き込み電流を供給することによって、所望のデータを再度書き込むステップとを更に有してもよい。上記(E2)ステップにおける再書き込み電流が、上記(A)ステップにおける書き込み電流よりも大きいと好適である。また、上記(E2)ステップにおいて、再書き込み電流が時間的に増加すると好適である。これにより、誤書き込み率が低減される。
本発明に係る動作方法は、(F)上記(A)ステップと同時に、所望のデータに応じたバイアス磁界を磁気抵抗素子に印加するステップを更に有してもよい。
本発明の第2の観点において、スピン注入方式のMRAMが提供される。そのMRAMは、磁気抵抗素子を有するメモリセルと、電流供給回路と、コントローラを備える。電流供給回路は、メモリセルに書き込まれるデータに応じた方向の書き込み電流を、磁気抵抗素子に供給する。コントローラは、電流供給回路による書き込み電流の供給を制御する。また、コントローラは、書き込み電流が供給される所定の書き込み期間の最中に、データがメモリセルに書き込まれたかどうかの判定を行う。
本発明に係るMRAMにおいて、メモリセルにデータが書き込まれたと判定された場合、コントローラは、書き込み電流の供給を終了させるように電流供給回路に指示する。これにより、消費電力が低減される。また、コントローラは、所定の書き込み期間中に書き込み電流を時間的に増加させるように電流供給回路に指示すると好適である。
コントローラは、書き込み電流が流れる配線の所定の位置における電位と参照電位との比較を行う比較器を有してもよい。その比較器は、上記比較に基づいて電位がデータに応じた値であるか否かを検出することにより、上記判定をリアルタイムに行う。所定の書き込み期間が終わるまでにメモリセルにデータが書き込まれなかったと判定された場合、コントローラは、書き込み電流が供給される期間を延長するように電流供給回路に指示してもよい。あるいは、コントローラは、書き込み電流の供給を再度行うように電流供給回路に指示してもよい。これにより、誤書き込み率が低減される。
コントローラは、書き込み電流が流れる配線の所定の位置における電位をモニタする電位モニタを有してもよい。その場合、コントローラは、所定の書き込み期間中の所定のタイミングにおいて、電位がデータに応じた値であるか否かを判断することにより上記判定を行う。所定のタイミングにメモリセルにデータが書き込まれていないと判定された場合、コントローラは、書き込み電流が供給される期間を延長するように電流供給回路に指示してもよい。あるいは、コントローラは、書き込み電流の供給を終了した後書き込み電流の供給を再度行うように電流供給回路に指示してもよい。これにより、誤書き込み率が低減される。
コントローラは、書き込み電流が流れる配線の所定の位置における電位と書き込み電流との間の比を算出し、その比と参照値との比較を行う演算器を有してもよい。その演算器は、上記比較に基づいてその比がデータに応じた値であるか否かを検出することにより、上記判定をリアルタイムに行う。所定の書き込み期間が終わるまでにメモリセルにデータが書き込まれなかったと判定された場合、コントローラは、書き込み電流が供給される期間を延長するように電流供給回路に指示してもよい。その場合、コントローラは、延長期間において書き込み電流を時間的に増加させるように電流供給回路に指示すると好適である。あるいは、コントローラは、再書き込み電流の供給を行うように電流供給回路に指示してもよい。その場合、再書き込み電流が、書き込み電流よりも大きいと好適である。再書き込み電流が、時間的に増加してもよい。これにより、誤書き込み率が低減される。
コントローラは、書き込み電流が流れる配線の所定の位置における電位と書き込み電流との間の比を算出する演算器を有してもよい。その場合、コントローラは、所定の書き込み期間中の所定のタイミングにおいて、その比がデータに応じた値であるか否かを判断することにより判定を行う。所定のタイミングにメモリセルにデータが書き込まれていないと判定された場合、コントローラは、書き込み電流を時間的に増加させるように電流供給回路に指示してもよい。書き込み電流が供給される期間が延長されてもよい。あるいは、コントローラは、書き込み電流の供給を終了した後再書き込み電流の供給を行うように電流供給回路に指示してもよい。その場合、再書き込み電流が、書き込み電流よりも大きいと好適である。再書き込み電流が、時間的に増加してもよい。これにより、誤書き込み率が低減される。
本発明に係るMRAMは、更に、磁気抵抗素子と磁気的に結合した書き込み線と、その書き込み線に補助書き込み電流を供給する補助電流供給回路とを備えてもよい。補助書き込み電流により発生する磁界は、磁気抵抗素子に印加される。コントローラは、書き込み電流(IW)の供給と同時に、補助書き込み電流を供給するように補助電流供給回路に指示する。
図1は、スピン注入磁化反転を説明するための図である。 図2は、本発明に係る書き込み制御を要約的に示すフローチャートである。 図3は、本発明の第1の実施の形態に係るMRAMの構成を示す回路ブロック図である。 図4は、第1の実施の形態に係る書き込み線デコーダの構成例を示す回路図である。 図5は、第1の実施の形態に係る書き込み制御の一例を示すタイミングチャートである。 図6は、第1の実施の形態に係る書き込み制御の他の例を示すタイミングチャートである。 図7は、第1の実施の形態に係る書き込み制御の更に他の例を示すタイミングチャートである。 図8は、本発明の第2の実施の形態に係るMRAMの構成を示す回路ブロック図である。 図9は、第2の実施の形態に係る書き込み制御の一例を示すタイミングチャートである。 図10は、第2の実施の形態に係る書き込み制御の他の例を示すタイミングチャートである。 図11は、第2の実施の形態に係る書き込み制御の更に他の例を示すタイミングチャートである。 図12は、第2の実施の形態に係る書き込み制御の更に他の例を示すタイミングチャートである。 図13は、第2の実施の形態に係る書き込み制御の更に他の例を示すタイミングチャートである。 図14は、本発明の第3の実施の形態に係るMRAMの構成を示す回路ブロック図である。 図15は、第3の実施の形態に係る書き込み制御の一例を示す回路図である。 図16は、第3の実施の形態に係る書き込み制御の他の一例を示すタイミングチャートである。 図17は、第3の実施の形態に係る書き込み制御の更に他の例を示すタイミングチャートである。 図18は、本発明の第4の実施の形態に係るMRAMの構成を示す回路ブロック図である。 図19は、第4の実施の形態に係る書き込み制御の一例を示すタイミングチャートである。 図20は、第4の実施の形態に係る書き込み制御の他の例を示すタイミングチャートである。 図21は、第4の実施の形態に係る書き込み制御の更に他の例を示すタイミングチャートである。 図22は、第4の実施の形態に係る書き込み制御の更に他の例を示すタイミングチャートである。 図23は、第4の実施の形態に係る書き込み制御の更に他の例を示すタイミングチャートである。 図24は、本発明の第5の実施の形態に係るMRAMの構成を示す回路ブロック図である。
添付図面を参照して、本発明による磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM;Magnetic Random Access Memory)及びその動作方法を説明する。本発明に係るMRAMは、「スピン注入方式」によりデータの書き込みが行われる。
図2は、本発明の実施の形態に係るデータ書き込みの手順を要約的に示すフローチャートである。まず、所定の書き込み期間中、スピン注入方式に基づいて、対象メモリセルに対して所望のデータの書き込みが実行される(ステップS1)。ここで、書き込み電流の値は、一定であっても、時間的に増加してもよい。その所定の書き込み期間の最中、対象メモリセルに所望のデータが書き込まれたか否かの判定が行われる(ステップS2)。その判定は、所定の書き込み期間中にリアルタイムに行われてもよいし、所定の書き込み期間中の所定のタイミングにおいて行われてもよい。
対象メモリセルに所望のデータが書き込まれた場合(Pass)、Pass処理が実行される(ステップS3)。具体的には、所定の書き込み期間中であっても、書き込み電流の供給が停止し、書き込み処理は終了する。一方、対象メモリセルに所望のデータが書き込まれていない場合(Fail)、Fail処理が実行される(ステップS4)。例えば、書き込み期間が延長される、または、再書き込み処理が行われる、あるいは、書き込み電流が時間的に増加するように制御される。
以下、図2に示された手順を実現するための回路構成例と共に、本発明に係る書き込み制御方式を詳細に説明する。
1.第1の実施の形態
1−1.回路構成
図3は、本発明の第1の実施の形態に係るMRAMの構成を示す回路ブロック図である。このMRAMは、複数のメモリセル10がマトリックス状に配置されたメモリセルアレイを備えている。各メモリセル10は、図1に示された磁気抵抗素子1と、選択トランジスタ9を有している。図1に示されたように、磁気抵抗素子1は、フリー層2、トンネルバリヤ層3、及びピン層4を備えている。磁化の向きが固定されたピン層4は、フリー層2よりも厚くなるように形成されており、スピン偏極電流を作る機構(スピンフィルター)としての役割を果たす。磁気抵抗素子1の膜面に垂直に注入される書き込み電流IWにより、メモリセル10に所望のデータが書き込まれる。その書き込み電流IWの方向は、書き込まれる所望のデータに依存して決定される。
磁気抵抗素子1の一端は、第1書き込み線21に接続され、その他端は、選択トランジスタ9のソース/ドレインの一方に接続されている。選択トランジスタ9のソース/ドレインの他方は、第2書き込み線22に接続されている。選択トランジスタ9のゲートは、選択線31に接続されている。複数の第1書き込み線21と複数の第2書き込み線22は、書き込み線デコーダ20に接続されている。複数の選択線31は、選択線デコーダ30に接続されている。
MRAMは、更に、書き込み電流発生回路40と書き込み制御回路50を備えている。
書き込み電流発生回路40は、書き込み電流IWを、書き込み線デコーダ20を通してメモリセル10に供給する。書き込み制御回路50は、各回路に制御信号を送ることによって、各回路の動作を制御する。
書き込み電流発生回路40は、書き込み制御回路50から、書き込み電流IWを調整するための書き込み制御信号CONを受け取る。書き込み電流発生回路40は、その書き込み制御信号CONに応答して、書き込み電流IWの供給、変更、停止を行う。
選択線デコーダ(選択線ドライバ)30は、書き込み制御回路50から、対象メモリセルのアドレスに関連する選択線アドレス信号ADDSを受け取る。選択線デコーダ30は、その選択線アドレス信号ADDSに基づいて、対象メモリセルにつながる1本の選択線31を駆動する。これにより、対象メモリセルの選択トランジスタ9がONする。
書き込み線デコーダ(書き込み線ドライバ)20は、書き込み制御回路50から、書き込み電流IWの方向を示す電流方向信号DIRを受け取る。書き込み電流IWの方向は、対象メモリセルに書き込まれるデータに依存して決定される。また、書き込み線デコーダ20は、書き込み制御回路50から、対象メモリセルのアドレスに関連する書き込み線アドレス信号ADDWを受け取る。書き込み線デコーダ20は、その書き込み線アドレス信号ADDWに基づいて、対象メモリセルにつながる第1書き込み線21と第2書き込み線22を駆動する。これにより、書き込み電流発生回路40から出力される書き込み電流IWは、電流方向信号DIRが示す方向に一致するように、メモリセル10(磁気抵抗素子1)を流れる。
電流方向信号DIRに一致する方向に書き込み電流IWを供給するための書き込み線デコーダ20の一例が、図4に示されている。図4において、1本の書き込み線21と1本の書き込み線22、すなわち、1つの磁気抵抗素子1に対する構成が示されている。書き込み線デコーダ20は、インバータINV1〜INV3、NチャネルトランジスタN1〜N6を備えている。第1書き込み線21は、NチャネルトランジスタN1,N5を介して、書き込み電流発生回路40に接続されている。また、第1書き込み線21は、NチャネルトランジスタN2,N5を介して、グランドに接続されている。第2書き込み線22は、NチャネルトランジスタN3,N6を介して、書き込み電流発生回路40に接続されている。また、第2書き込み線22は、NチャネルトランジスタN4,N6を介して、グランドに接続されている。
書き込み線アドレス信号ADDWは、NチャネルトランジスタN5,N6のゲートに供給される。書き込み線アドレス信号ADDWが“High”になると、図示されている1本の第1書き込み線21と1本の第2書き込み線22が選択される。電流方向信号DIRは、NチャネルトランジスタN1のゲートに供給され、また、インバータINV1を通して、NチャネルトランジスタN2のゲートに供給される。更に、電流方向信号DIRは、インバータINV2を通して、NチャネルトランジスタN3のゲートに供給され、また、インバータINV2,INV3を通して、NチャネルトランジスタN4のゲートに供給される。
電流方向信号DIRが“High”の場合、NチャネルトランジスタN1,N4がONし、NチャネルトランジスタN2,N3がOFFする。これにより、第1書き込み線21と書き込み電流発生回路40が電気的につながり、第2書き込み線22とグランドが電気的につながる。その結果、書き込み電流IW(第1書き込み電流IW1)が、第1書き込み線21から、磁気抵抗素子1を通り抜けて、第2書き込み線22へ流れる。一方、電流方向信号DIRが“Low”の場合、NチャネルトランジスタN2,N3がONし、NチャネルトランジスタN1,N4がOFFする。これにより、第1書き込み線21とグランドが電気的につながり、第2書き込み線22と書き込み電流発生回路40が電気的につながる。その結果、書き込み電流IW(第2書き込み電流IW2)が、第2書き込み線22から、磁気抵抗素子1を通り抜けて、第1書き込み線21へ流れる。
図3に戻って、本実施の形態に係るMRAMは、更に、判定回路60を備えている。この判定回路60は、図2で示されたステップS2の処理を担う回路である。つまり、判定回路60は、対象メモリセルの磁気抵抗素子1の抵抗値を検出し、対象メモリセルに所望のデータが書き込まれているか否かの判定を行うための回路である。
磁気抵抗素子1の抵抗値を検出するためには、例えば、書き込み電流IWが流れる配線の所定の位置における電位が用いられるとよい。図3においては、例として、書き込み電流発生回路40と書き込み線デコーダ20との間のノード41における電位V41が用いられる。書き込み電流IWが一定の場合、磁気抵抗素子1の抵抗値が大きくなれば電位V41も大きくなり、その抵抗値が小さくなれば電位V41も小さくなる。つまり、電位V41は、磁気抵抗素子1の抵抗値を反映している。判定回路60は、その電位V41に基づいて、対象メモリセルに所望のデータが書き込まれているか否かの判定を行う。
より具体的には、本実施の形態に係る判定回路60は、電位V41と参照電位Vrefを比較する比較器61を備えている。参照電位Vrefは、データ「0」に対応する電位V41とデータ「1」に対応する電位V41との間の中間電位に設定される。従って、比較器61は、電位V41と参照電位Vrefを比較することにより、その電位V41が所望のデータに応じた値であるか否かを検出することができる。言い換えれば、比較器61は、電位V41と参照電位Vrefを比較することにより、対象メモリセルに所望のデータが書き込まれているか否か判定することができる。
比較器61は、比較の結果を表す比較結果信号SCを、書き込み制御回路50に出力する。例えば、電位V41が参照電位Vrefより小さい場合、比較結果信号SCは“Low”であり、電位V41が参照電位Vrefより大きい場合、比較結果信号SCは“High”である。この比較結果信号SCは、書き込み制御回路50に常時出力される。フリー層2の磁化が反転し、磁気抵抗素子1の抵抗値が変化すると、比較結果信号SCのレベルも即座にスイッチする。つまり、比較器61は、上述の判定をリアルタイムに行い、判定結果を示す比較結果信号SCを書き込み制御回路50にリアルタイムに供給していると言える。
書き込み制御回路50は、比較器61(判定回路60)からの比較結果信号SCに応答して、図2で示されたステップS3やステップS4の処理を実行する。つまり、書き込み制御回路50は、比較結果信号SCに応答して、書き込み電流発生回路40の動作を制御する。
書き込み電流IWの供給という観点から、書き込み電流発生回路40、書き込み線デコーダ20、及び選択線デコーダ30は、「電流供給回路」を構成していると言える。一方、書き込み電流IWの制御という観点から、判定回路60と書き込み制御回路50は、「コントローラ」を構成していると言える。「電流供給回路」は、書き込まれるデータに応じた方向の書き込み電流IWを、対象メモリセルの磁気抵抗素子1に供給する。「コントローラ」は、電流供給回路に各種指示を与えることによって、電流供給回路による書き込み電流IWの供給を制御する。また、本実施の形態によれば、そのコントローラは、書き込み期間の最中に、所望のデータが対象メモリセルに書き込まれたかどうかの判定を行う(図2;ステップS2)。
1−2.書き込み制御
次に、本実施の形態に係る書き込み制御が詳細に説明される。以下の説明においては、データ「0」が格納されたメモリセル10にデータ「1」を記録する際の書き込み制御が例として示される。メモリセル10にデータ「1」が書き込まれた場合、磁気抵抗素子1の抵抗値は増加する。従って、ノード41の電位V41も増加する。
(Pass処理)
図5には、本実施の形態に係る書き込み制御の一例が示されており、書き込み電流IW、電位V41、及び比較結果信号SCが示されている。所定の書き込み期間PWは、時刻tsから時刻teまでの期間として規定されている。書き込み期間PW中、比較器61は、上述の判定をリアルタイムに行っている(ステップS2)。時刻tsから時刻t1の期間、電位V41は参照電位Vrefより小さく、比較結果信号SCは“Low”である。
書き込み期間PW中の時刻t1において、フリー層2の磁化が反転し、電位V41が参照電位Vrefより大きくなる。その結果、比較結果信号SCのレベルは、“Low”から“High”にスイッチする。書き込み制御回路50は、即座に書き込み電流発生回路40に指示を出し、書き込み電流IWの供給を終了させる(ステップS3)。書き込み電流IWの供給は、書き込み期間PW中の時刻t2において終了する。従って、消費電力が低減される。
尚、データ「1」が格納された対象メモリセルに同じデータ「1」が記録される場合、最初から比較結果信号SCは“High”である、すなわち、所望の書き込みデータに対応したレベルになっている。よって、書き込み期間PWが開始すると、即座に書き込み電流IWの供給が停止する。当然、書き込み動作の前に、対象メモリセルに格納されているデータ値が予めチェックされ(先読み処理)、同一データが格納されている場合には、書き込み動作が行われなくてもよい。
(Fail処理:延長)
図6には、本実施の形態に係る書き込み制御の他の例が示されている。書き込み期間PW中、比較器61は、上述の判定をリアルタイムに行っている(ステップS2)。この例においては、所定の書き込み期間PWが終わるまでに、フリー層2の磁化が反転しない。
比較結果信号SCは、書き込み期間PWにわたって“Low”のままであり、時刻teにおいても所望のデータに応じた“High”レベルにならない。その場合、書き込み制御回路50は、書き込み期間PWを延長するように書き込み電流発生回路40に指示を出す(ステップS4)。これにより、スピン電子の注入量(移動量)の増加が期待され、フリー層2の磁化が反転することが期待される。
時刻teより後の時刻t1において、フリー層2の磁化が反転し、電位V41が参照電位Vrefより大きくなる。その結果、比較結果信号SCのレベルは、“Low”から“High”にスイッチする。書き込み制御回路50は、即座に書き込み電流発生回路40に指示を出し、書き込み電流IWの供給を終了させる。時刻t2において、書き込み電流IWの供給は停止する。尚、書き込みエラーの発生は稀であり、このようなFail処理もごくたまにしか実行されないことに留意されたい。
(Fail処理:再書き込み)
図7には、本実施の形態に係る書き込み制御の他の例が示されている。書き込み期間PW中、比較器61は、上述の判定をリアルタイムに行っている(ステップS2)。この例においては、所定の書き込み期間PWが終わるまでに、フリー層2の磁化が反転しない。
比較結果信号SCは、書き込み期間PWにわたって“Low”のままであり、時刻teにおいても所望のデータに応じた“High”レベルにならない。その場合、書き込み制御回路50は、通常通り書き込み制御を終了した後、再度書き込み制御を実行する(ステップS4)。
再書き込み期間PRWは、時刻trsから時刻treまでの期間として規定される。書き込み制御回路50は、再書き込み期間PRWに再書き込み電流IWを供給するように書き込み電流発生回路40に指示を出す。これにより、スピン電子の注入量(移動量)の増加が期待され、フリー層2の磁化が反転することが期待される。時刻trsから時刻t1の期間、電位V41は参照電位Vrefより小さく、比較結果信号SCは“Low”である。再書き込み期間PRW中の時刻t1において、フリー層2の磁化が反転し、電位V41が参照電位Vrefより大きくなる。その結果、比較結果信号SCのレベルは、“Low”から“High”にスイッチする。書き込み制御回路50は、即座に書き込み電流発生回路40に指示を出し、再書き込み電流IWの供給を終了させる。時刻t2において、再書き込み電流IWの供給は停止する。
このような再書き込み処理は、所定の回数繰り返されてもよい。所定の回数の再書き込み処理によっても、対象メモリセルにデータが書き込まれない場合、その対象メモリセルは不良セル(不良ビット)として記憶領域に登録される。以降、その不良セルの代わりに、その不良セルに対応付けられた代替セルが用いられる。尚、書き込みエラーの発生は稀であり、このようなFail処理もごくたまにしか実行されないことに留意されたい。
1−3.効果
以上に説明されたように、本実施の形態に係るMRAMによれば、対象メモリセルにデータが書き込まれたか否かが書き込み期間PW中にリアルタイムに判定される。所望のデータが書き込まれた場合、書き込み電流IWの供給は、書き込み期間PW中に終了する。
従って、消費電力が低減される。一方、所定の書き込み期間PW中が終わるまでにデータが書き込まれなかった場合、延長処理や再書き込み処理が実行される。これにより、所望のデータが対象メモリセルに書き込まれる確率が増加し、誤書き込み確率が減少する。よって、MRAMの信頼性が向上する。
また、本実施の形態によれば動作速度の低下が防止される。その理由は次の通りである。誤書き込み(書き込みエラー)の発生は稀であるため、1回の書き込み制御が終了する度にベリファイが行われると、動作速度が低下してしまう。しかしながら、本実施の形態によれば、1回の書き込み制御の最中にデータのベリファイが実行される。ほとんどの場合、延長処理や再書き込み処理は実施されないので、書き込み時間の増大が抑制される。
従って、動作速度の低下が防止される。すなわち、本発明によれば、誤書き込み確率が低減され、且つ、高速動作が維持される。このような制御は、MRAMだからこそ可能である。
更に、誤書き込み確率が低減されるため、エラー補正回路(ECC(Error Correction Code)回路)は、熱擾乱によるデータ破壊のみを対処すればよい。これにより、エラー補正回路の巨大化が防止される。従って、本発明によれば、回路面積が低減される。
2.第2の実施の形態
2−1.回路構成
図8は、本発明の第2の実施の形態に係るMRAMの構成を示す回路ブロック図である。図8において、図3と同様の構成には同一の符号が付され、その説明は適宜省略される。本実施の形態において、判定回路60は、演算比較器62を備えている。演算比較器62には、電位V41と共に、書き込み電流IWの値を示す電流信号SIが入力される。そして、演算比較器62は、電位V41と書き込み電流IWとの間の“比”を算出し、その“比”と所定の参照値との比較を行う。その“比”は、電位V41を書き込み電流IWで割った値、あるいは、書き込み電流IWを電位V41で割った値である。
演算比較器62が電位V41と書き込み電流IWとの間の比を算出する理由は、次の通りである。書き込み電流IWが変化する場合、磁気抵抗素子1の抵抗値が変わらなくても、電位V41が変化してしまう。その場合、データ書き込みを判定するために、電位V41と所定の参照電位Vrefを単純に比較することはできなくなる。書き込み電流IWの変動に応じて変化する参照電位Vrefが用意されてもよいが、本実施の形態によれば、電位V41と書き込み電流IWとの間の比が算出される。その比には書き込み電流IWの変動の影響は現れないため、ある所定の参照値を用いることによって、磁気抵抗素子1の抵抗値の変化を検出することが可能となる。言い換えれば、電位V41を書き込み電流IWで規格化することによって、書き込み電流IWが変化した場合においても、容易に抵抗値の変化を検出することが可能となる。
例として、電位V41を書き込み電流IWで割った値が、その比として用いられる。その場合、磁気抵抗素子1の抵抗値が大きくなれば比(V41/IW)も大きくなり、その抵抗値が小さくなれば比(V41/IW)も小さくなる。参照値Vrefは、データ「0」に対応する比とデータ「1」に対応する比との間の中間値に設定される。演算比較器62は、比(V41/IW)と参照値Vrefを比較することにより、対象メモリセルに所望のデータが書き込まれているか否か判定することができる。演算比較器62は、比較の結果を表す比較結果信号SCを、書き込み制御回路50に出力する。この比較結果信号SCは、書き込み制御回路50に常時出力される。つまり、演算比較器62は、上述の判定をリアルタイムに行い、判定結果を示す比較結果信号SCを書き込み制御回路50にリアルタイムに供給していると言える。
2−2.書き込み制御
スピン注入方式の場合、書き込み閾値に影響するファクターの1つが「電流密度」である、という報告がある。従って、フリー層2の磁化が反転するまで、書き込み電流IWを徐々に、又は、段階的に増加させることも可能である。本実施の形態によれば、書き込み電流IWが時間的に増加する。書き込み電流IWが変動した場合でも、演算比較器62が上述の比を算出するため、その比と所定の参照値Vrefを簡単に比較することが可能である。
(Pass処理)
図9には、本実施の形態に係る書き込み制御の一例が示されており、書き込み電流IW、電位V41、比(V41/IW)、及び比較結果信号SCが示されている。所定の書き込み期間PWは、時刻tsから時刻teまでの期間として規定されている。図9において、書き込み電流IWは、書き込み期間PWの間、時間的に増加していく。それに伴い、電位V41も時間的に増加していく。比(V41/IW)は、磁気抵抗素子1の抵抗値が変化しない限り、一定の値に保たれる。
書き込み期間PW中、演算比較器62は、上述の判定をリアルタイムに行っている(ステップS2)。時刻tsから時刻t1の期間、比(V41/IW)は参照値Vrefより小さく、比較結果信号SCは“Low”である。書き込み期間PW中の時刻t1において、フリー層2の磁化が反転し、比(V41/IW)が参照値Vrefより大きくなる。その結果、比較結果信号SCのレベルは、“Low”から“High”にスイッチする。書き込み制御回路50は、即座に書き込み電流発生回路40に指示を出し、書き込み電流IWの供給を終了させる(ステップS3)。書き込み電流IWの供給は、書き込み期間PW中の時刻t2において終了する。従って、消費電力が低減される。
(Fail処理:延長)
図10には、本実施の形態に係る書き込み制御の他の例が示されている。所定の書き込み期間PW中、書き込み電流IWは所定の値に設定されている。この例においては、その所定の書き込み期間PWが終わるまでに、フリー層2の磁化が反転しない。比較結果信号SCは、書き込み期間PWにわたって“Low”のままであり、時刻teにおいても所望のデータに応じた“High”レベルにならない。その場合、書き込み制御回路50は、書き込み期間PWを延長するように書き込み電流発生回路40に指示を出す(ステップS4)。ここで、書き込み制御回路50は、延長期間において書き込み電流IWを増加させるように書き込み電流発生回路40に指示を出す。これにより、フリー層2の磁化が反転しやすくなることが期待される。尚、書き込みエラーの発生は稀であり、このようなFail処理もごくたまにしか実行されないことに留意されたい。
時刻teから、書き込み電流IWは時間的に増加していく。それに伴い、電位V41も時間的に増加していく。比(V41/IW)は、磁気抵抗素子1の抵抗値が変化しない限り、時刻teより前と同じレベルに保たれる。時刻t1において、フリー層2の磁化が反転し、比(V41/IW)が参照値Vrefより大きくなる。その結果、比較結果信号SCのレベルは、“Low”から“High”にスイッチする。書き込み制御回路50は、即座に書き込み電流発生回路40に指示を出し、書き込み電流IWの供給を終了させる。
時刻t2において、書き込み電流IWの供給は停止する。このように、本例によれば、延長期間中、フリー層2の磁化が反転するまで、書き込み電流IWが時間的に増加する。
図11には、更に他の例が示されている。この例においては、所定の書き込み期間PW中にも書き込み電流IWが増加する。そして、その所定の書き込み期間PWが終わるまでに、フリー層2の磁化が反転しないので、書き込み制御回路50は、書き込み期間PWを延長するように書き込み電流発生回路40に指示を出す(ステップS4)。延長期間中にも書き込み電流IWは増加する。延長期間中の書き込み電流IWの増加率は、所定の書き込み期間PW中の増加率より大きく設定されてもよい。時刻t1において、フリー層2の磁化が反転し、比較結果信号SCのレベルは、“Low”から“High”にスイッチする。時刻t2において、書き込み電流IWの供給は停止する。このように、本例によれば、フリー層2の磁化が反転するまで、書き込み電流IWが時間的に増加する。
(Fail処理:再書き込み)
図12には、本実施の形態に係る書き込み制御の他の例が示されている。所定の書き込み期間PW中、書き込み電流IWは所定の値に設定されている。この例においては、所定の書き込み期間PWが終わるまでに、フリー層2の磁化が反転しない。比較結果信号SCは、書き込み期間PWにわたって“Low”のままであり、時刻teにおいても所望のデータに応じた“High”レベルにならない。その場合、書き込み制御回路50は、通常通り書き込み制御を終了した後、再度書き込み制御を実行する(ステップS4)。
再書き込み期間PRWは、時刻trsから時刻treまでの期間として規定される。書き込み制御回路50は、再書き込み期間PRWに再書き込み電流IWを供給するように書き込み電流発生回路40に指示を出す。ここで、その再書き込み電流IWが書き込み期間PW中の書き込み電流IWよりも大きくなるように、書き込み制御回路50は書き込み電流発生回路40に指示を出す。これにより、フリー層2の磁化が反転しやすくなることが期待される。
時刻trsから時刻t1の期間、比(V41/IW)は、時刻teより前と同じレベルに保たれる。再書き込み期間PRW中の時刻t1において、フリー層2の磁化が反転し、比(V41/IW)が参照値Vrefより大きくなる。その結果、比較結果信号SCのレベルは、“Low”から“High”にスイッチする。書き込み制御回路50は、即座に書き込み電流発生回路40に指示を出し、再書き込み電流IWの供給を終了させる。時刻t2において、再書き込み電流IWの供給は停止する。
図13には、更に他の例が示されている。この例においては、所定の書き込み期間PW中に書き込み電流IWが増加する。そして、その所定の書き込み期間PWが終わるまでに、フリー層2の磁化が反転しないので、書き込み制御回路50は、再書き込み制御を実行する(ステップS4)。再書き込み電流IWの初期値は、書き込み電流IWの初期値より大きく設定されると好適である。また、再書き込み期間PRW中にも再書き込み電流IWは増加する。再書き込み電流IWの増加率は、書き込み電流IWの増加率より大きく設定されてもよい。時刻t1において、フリー層2の磁化が反転し、比較結果信号SCのレベルは、“Low”から“High”にスイッチする。時刻t2において、再書き込み電流IWの供給は停止する。
このような再書き込み処理は、所定の回数繰り返されてもよい。所定の回数の再書き込み処理によっても、対象メモリセルにデータが書き込まれない場合、その対象メモリセルは不良セル(不良ビット)として記憶領域に登録される。以降、その不良セルの代わりに、その不良セルに対応付けられた代替セルが用いられる。
2−3.効果
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。更に、書き込み電流IWが増加するように制御されるため、所望のデータが対象メモリセルに書き込まれる確率がより増加し、誤書き込み確率が更に減少する。よって、MRAMの信頼性が更に向上する。尚、アステロイド方式の場合、所望のデータが対象メモリセルに書き込まれなかったからといって、書き込み電流を増加させることは困難である。それは、書き込み電流が、対象メモリセル以外のメモリセルにも影響を与えてしまうからである。一方、スピン注入方式の場合、磁気抵抗素子1を貫通する書き込み電流IWは、対象メモリセルにだけ作用するので、書き込み電流IWの増加が他のメモリセルに影響を与えることはない。本実施の形態に係る書き込み制御は、スピン注入方式ならではの制御であると言える。
3.第3の実施の形態
3−1.回路構成
図14は、本発明の第3の実施の形態に係るMRAMの構成を示す回路ブロック図である。図14において、図3と同様の構成には同一の符号が付され、その説明は適宜省略される。本実施の形態において、判定回路60は、ノード41の電位V41をモニタする電位モニタ63を備えている。
判定回路60は、必ずしもリアルタイムに上記判定を行わなくてもよい。書き込み制御回路50は、書き込み期間PW中の所定のタイミングで、ベリファイ指示信号VERを電位モニタ63へ出力する。電位モニタ63は、電位V41(あるいは電位V41に関する情報)に基づき、その所定のタイミングにおいて所望のデータが書き込まれているかどうかの判定を行う。そして、電位モニタ63は、その判定の結果を示すベリファイ結果信号SVを書き込み制御回路50へ出力する。書き込み制御回路50は、電位モニタ63(判定回路60)からのベリファイ結果信号SVに応答して、図2で示されたステップS3やステップS4の処理を実行する。つまり、書き込み制御回路50は、ベリファイ結果信号SVに応答して、書き込み電流発生回路40の動作を制御する。
3−2.書き込み制御
(Pass処理)
図15には、本実施の形態に係る書き込み制御の一例が示されており、書き込み電流IW、電位V41、及び電位V41の時間微分値ΔV41が示されている。所定の書き込み期間PWは、時刻tsから時刻teまでの期間として規定されている。また、上述の判定は、書き込み期間PW中の所定のタイミングTJで行われるとする。
図15に示される例において、フリー層2の磁化はタイミングTJより前の時刻t1で反転し、その結果、電位V41は参照電位Vrefより大きくなる。その後、所定のタイミングTJで、書き込み制御回路50による指示に応答して、上述の判定が行われる。このタイミングTJにおいて、電位V41は既に、参照電位Vrefより大きい、すなわち、所望のデータに応じた値になっている。従って、電位モニタ63は、“Pass”を示すベリファイ結果信号SVを書き込み制御回路50へ出力する。書き込み制御回路50は、即座に書き込み電流発生回路40に指示を出し、書き込み電流IWの供給を終了させる(ステップS3)。書き込み電流IWの供給は、書き込み期間PW中の時刻t2において終了する。従って、消費電力が低減される。
判定において、電位V41の代わりに、電位V41の時間微分値ΔV41が用いられてもよい。その場合、判定回路60は更に、電位V41の微分演算を行う微分回路を有している。図15に示された例の場合、時刻t1において、磁化の反転に応じて電位V41は変化し、時間微分値ΔV41にはパルス状の変化(反転パルス)が現れる。時間微分値ΔV41と所定の基準値Ref1を比較することにより、その基準値Ref1に達する反転パルスを検出することができる(データ「0」書き込みの場合、基準値Ref2が用いられる)。判定回路60は、反転パルスが検出されたことを記憶し、判定タイミングTJにおいて、反転パルスの有無に基づき上述の判定を行う。尚、時間微分値ΔV41は、既出の第1の実施の形態において用いられてもよい。
(Fail処理:延長)
図16には、本実施の形態に係る書き込み制御の他の例が示されている。上述の判定は、書き込み期間PW中の所定のタイミングTJで行われるとする。この例においては、その所定のタイミングTJにおいて、フリー層2の磁化はまだ反転していない。つまり、タイミングTJにおいて、電位V41は所望のデータに応じた値になっていない。従って、電位モニタ63は、“Fail”を示すベリファイ結果信号SVを書き込み制御回路50へ出力する。その場合、書き込み制御回路50は、書き込み期間PWを延長するように書き込み電流発生回路40に指示を出す(ステップS4)。これにより、スピン電子の注入量(移動量)の増加が期待され、フリー層2の磁化が反転することが期待される。
延長書き込み期間PEWは、時刻teから時刻teeまでの期間として規定される。この延長書き込み期間PEWは、例えば、1クロックサイクルに設定される。延長書き込み期間PEWの時刻t1において、フリー層2の磁化が反転し、電位V41が参照電位Vrefより大きくなる。延長書き込み期間PEWが終了すると、書き込み電流IWの供給も終了する。尚、電位V41の時間微分値ΔV41が判定に用いられてもよい。
(Fail処理:再書き込み)
図17には、本実施の形態に係る書き込み制御の他の例が示されている。上述の判定は、書き込み期間PW中の所定のタイミングTJで行われるとする。この例においては、その所定のタイミングTJにおいて、フリー層2の磁化はまだ反転していない。つまり、タイミングTJにおいて、電位V41は所望のデータに応じた値になっていない。従って、電位モニタ63は、“Fail”を示すベリファイ結果信号SVを書き込み制御回路50へ出力する。その場合、書き込み制御回路50は、書き込み電流発生回路40に指示を出し、書き込み電流IWの供給を停止させる。時刻t1において、書き込み電流IWの供給は強制的に終了させられる。続いて、書き込み制御回路50は、再度書き込み制御を実行する(ステップS4)。
再書き込み期間PRWは、時刻trsから時刻treまでの期間として規定される。書き込み制御回路50は、その再書き込み期間PRWに再書き込み電流IWを供給するように書き込み電流発生回路40に指示を出す。これにより、スピン電子の注入量(移動量)の増加が期待され、フリー層2の磁化が反転することが期待される。再書き込み期間PRWの時刻t2において、フリー層2の磁化が反転し、電位V41が参照電位Vrefより大きくなる。その後、再書き込み期間PRW中の所定のタイミングTJにおいて、上述の判定が再度行われる。この場合、電位V41は既に、所望のデータに応じた値になっている。従って、電位モニタ63は、“Pass”を示すベリファイ結果信号SVを書き込み制御回路50へ出力する。書き込み制御回路50は、即座に書き込み電流発生回路40に指示を出し、再書き込み電流IWの供給を終了させる。時刻t3において、再書き込み電流IWの供給は終了する。尚、電位V41の時間微分値ΔV41が判定に用いられてもよい。
また、このような再書き込み処理は、所定の回数繰り返されてもよい。所定の回数の再書き込み処理によっても、対象メモリセルにデータが書き込まれない場合、その対象メモリセルは不良セル(不良ビット)として記憶領域に登録される。以降、その不良セルの代わりに、その不良セルに対応付けられた代替セルが用いられる。
3−3.効果
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
4.第4の実施の形態
4−1.回路構成
図18は、本発明の第4の実施の形態に係るMRAMの構成を示す回路ブロック図である。図18において、図3と同様の構成には同一の符号が付され、その説明は適宜省略される。本実施の形態において、判定回路60は、モニタ演算器64を備えている。モニタ演算器64には、電位V41と共に、書き込み電流IWの値を示す電流信号SIが入力される。そして、モニタ演算器64は、電位V41と書き込み電流IWとの間の“比”を算出する。その“比”は、電位V41を書き込み電流IWで割った値、あるいは、書き込み電流IWを電位V41で割った値である。
書き込み制御回路50は、書き込み期間PW中の所定のタイミングで、ベリファイ指示信号VERをモニタ演算器64へ出力する。モニタ演算器64は、算出した“比”(あるいは“比”に関する情報)に基づき、その所定のタイミングにおいて所望のデータが書き込まれているかどうかの判定を行う。そして、モニタ演算器64は、その判定の結果を示すベリファイ結果信号SVを書き込み制御回路50へ出力する。書き込み制御回路50は、モニタ演算器64(判定回路60)からのベリファイ結果信号SVに応答して、図2で示されたステップS3やステップS4の処理を実行する。つまり、書き込み制御回路50は、ベリファイ結果信号SVに応答して、書き込み電流発生回路40の動作を制御する。
4−2.書き込み制御
本実施の形態によれば、書き込み電流IWが時間的に増加する。書き込み電流IWが変動した場合でも、モニタ比較器64が上述の比を算出するため、その比と所定の参照値Vrefを簡単に比較することが可能である。例として、電位V41を書き込み電流IWで割った値が、その比として用いられる。参照値Vrefは、データ「0」に対応する比とデータ「1」に対応する比との間の中間値に設定される。
(Pass処理)
図19には、本実施の形態に係る書き込み制御の一例が示されており、書き込み電流IW、電位V41、比(V41/IW)、及び比の時間微分値Δ(V41/IW)が示されている。所定の書き込み期間PWは、時刻tsから時刻teまでの期間として規定されている。また、上述の判定は、書き込み期間PW中の所定のタイミングTJで行われるとする。図19において、書き込み電流IWは、書き込み期間PWの間、時間的に増加していく。それに伴い、電位V41も時間的に増加していく。比(V41/IW)は、磁気抵抗素子1の抵抗値が変化しない限り、一定の値に保たれる。
図19に示される例において、フリー層2の磁化はタイミングTJより前の時刻t1で反転し、その結果、比(V41/IW)は参照値Vrefより大きくなる。その後、所定のタイミングTJで、書き込み制御回路50による指示に応答して、上述の判定が行われる。このタイミングTJにおいて、比(V41/IW)は既に、参照値Vrefより大きい、すなわち、所望のデータに応じた値になっている。従って、モニタ演算器64は、“Pass”を示すベリファイ結果信号SVを書き込み制御回路50へ出力する。書き込み制御回路50は、即座に書き込み電流発生回路40に指示を出し、書き込み電流IWの供給を終了させる(ステップS3)。書き込み電流IWの供給は、書き込み期間PW中の時刻t2において終了する。従って、消費電力が低減される。
判定において、比(V41/IW)の代わりに、その時間微分値Δ(V41/IW)が用いられてもよい。その場合、判定回路60は更に、比(V41/IW)の微分演算を行う微分回路を有している。図19に示された例の場合、時刻t1において、磁化の反転に応じて比(V41/IW)は変化し、時間微分値Δ(V41/IW)にはパルス状の変化(反転パルス)が現れる。時間微分値Δ(V41/IW)と所定の基準値Ref1を比較することにより、その基準値Ref1に達する反転パルスを検出することができる(データ「0」書き込みの場合、基準値Ref2が用いられる)。判定回路60は、反転パルスが検出されたことを記憶し、判定タイミングTJにおいて、反転パルスの有無に基づき上述の判定を行う。尚、時間微分値Δ(V41/IW)は、既出の第2の実施の形態において用いられてもよい。
(Fail処理:延長)
図20には、本実施の形態に係る書き込み制御の他の例が示されている。上述の判定は、書き込み期間PW中の所定のタイミングTJで行われるとする。この例においては、その所定のタイミングTJにおいて、フリー層2の磁化はまだ反転していない。つまり、タイミングTJにおいて、比(V41/IW)は所望のデータに応じた値になっていない。
従って、モニタ演算器64は、“Fail”を示すベリファイ結果信号SVを書き込み制御回路50へ出力する。その場合、書き込み制御回路50は、書き込み期間PWを延長するように書き込み電流発生回路40に指示を出す(ステップS4)。更に、書き込み制御回路50は、書き込み電流IWを増加させるように書き込み電流発生回路40に指示を出す。その結果、書き込み電流IWは、タイミングTJ直後の時刻t1から、時間的に増加し始める。これにより、フリー層2の磁化が反転しやすくなることが期待される。
延長書き込み期間PEWは、時刻teから時刻teeまでの期間として規定される。この延長書き込み期間PEWは、例えば、1クロックサイクルに設定される。延長書き込み期間PEWの時刻t2において、フリー層2の磁化が反転し、比(V41/IW)が参照値Vrefより大きくなる。延長書き込み期間PEWが終了すると、書き込み電流IWの供給も終了する。尚、時間微分値Δ(V41/IW)が判定に用いられてもよい。
図21には、更に他の例が示されている。この例においては、書き込み期間PWの開始から書き込み電流IWが増加する。そして、所定のタイミングTJの時点でフリー層2の磁化が反転していないので、書き込み制御回路50は、書き込み期間PWを延長するように書き込み電流発生回路40に指示を出す(ステップS4)。時刻t1の後も、書き込み電流IWは時間的に増加する。時刻t1後の書き込み電流IWの増加率は、それまでの増加率より大きく設定されてもよい。延長書き込み期間PEW中の時刻t2において、フリー層2の磁化が反転し、比(V41/IW)が参照値Vrefより大きくなる。延長書き込み期間PEWが終了すると、書き込み電流IWの供給も終了する。尚、時間微分値Δ(V41/IW)が判定に用いられてもよい。
(Fail処理:再書き込み)
図22には、本実施の形態に係る書き込み制御の他の例が示されている。上述の判定は、書き込み期間PW中の所定のタイミングTJで行われるとする。この例においては、その所定のタイミングTJにおいて、フリー層2の磁化はまだ反転していない。その場合、書き込み制御回路50は、書き込み電流発生回路40に指示を出し、書き込み電流IWの供給を停止させる。時刻t1において、書き込み電流IWの供給は強制的に終了させられる。続いて、書き込み制御回路50は、再度書き込み制御を実行する(ステップS4)。
再書き込み期間PRWは、時刻trsから時刻treまでの期間として規定される。書き込み制御回路50は、その再書き込み期間PRWに再書き込み電流IWを供給するように書き込み電流発生回路40に指示を出す。ここで、その再書き込み電流IWが書き込み期間PW中の書き込み電流IWよりも大きくなるように、書き込み制御回路50は書き込み電流発生回路40に指示を出す。これにより、フリー層2の磁化が反転しやすくなることが期待される。
再書き込み期間PRWの時刻t2において、フリー層2の磁化が反転し、比(V41/IW)が参照値Vrefより大きくなる。その後、再書き込み期間PRW中の所定のタイミングTJにおいて、上述の判定が再度行われる。この場合、比(V41/IW)は既に、所望のデータに応じた値になっている。従って、モニタ演算器64は、“Pass”を示すベリファイ結果信号SVを書き込み制御回路50へ出力する。書き込み制御回路50は、即座に書き込み電流発生回路40に指示を出し、再書き込み電流IWの供給を終了させる。時刻t3において、再書き込み電流IWの供給は終了する。尚、時間微分値Δ(V41/IW)が判定に用いられてもよい。
図23には、更に他の例が示されている。この例においては、書き込み期間PWの開始から書き込み電流IWが増加する。そして、所定のタイミングTJの時点でフリー層2の磁化が反転していないので、書き込み制御回路50は、再書き込み制御を実行する(ステップS4)。再書き込み電流IWの初期値は、書き込み電流IWの初期値より大きく設定されると好適である。また、再書き込み期間PRW中にも再書き込み電流IWは増加する。再書き込み電流IWの増加率は、書き込み電流IWの増加率より大きく設定されてもよい。
再書き込み期間PRW中の時刻t2において、フリー層2の磁化が反転する。その後、再書き込み期間PRW中の所定のタイミングTJにおいて、上述の判定が再度行われる。
この場合、比(V41/IW)は既に、所望のデータに応じた値になっている。従って、書き込み制御回路50は、即座に書き込み電流発生回路40に指示を出し、再書き込み電流IWの供給を終了させる。時刻t3において、再書き込み電流IWの供給は終了する。
尚、比(V41/IW)の時間微分値Δ(V41/IW)が判定に用いられてもよい。
このような再書き込み処理は、所定の回数繰り返されてもよい。その場合、書き込み処理と判定処理が交互に繰り返される。書き込み処理が繰り返されるにつれて、書き込み電流IWが段階的に増加していく。所定の回数の再書き込み処理によっても、対象メモリセルにデータが書き込まれない場合、その対象メモリセルは不良セル(不良ビット)として記憶領域に登録される。以降、その不良セルの代わりに、その不良セルに対応付けられた代替セルが用いられる。
4−3.効果
本実施の形態によれば、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
5.第5の実施の形態
図24は、本発明の第5の実施の形態に係るMRAMの構成を示す回路ブロック図である。図24において、図3と同様の構成には同一の符号が付され、その説明は適宜省略される。本実施の形態に係るMRAMは、更に、補助書き込み線71を備えている。補助書き込み線71は、磁気抵抗素子1の近傍に配置されており、その補助書き込み線71を流れる電流により発生する磁界は、磁気抵抗素子1に印加される。つまり、補助書き込み線71は、磁気抵抗素子1と磁気的に結合している。
本実施の形態によれば、スピン注入のため上述の書き込み電流IWが供給されると同時に、補助書き込み電流IW’が補助書き込み線71に供給される。その補助書き込み電流IW’により発生する磁界は、データ書き込みを補助するバイアス磁界の役割を果たす。
つまり、フィールド書き込みとスピン注入書き込みの協働によって、所望のデータの書き込みが行われる。補助書き込み電流IW’の方向は、対象メモリセルに書き込まれるデータに応じて反転し、バイアス磁界の向きも、そのデータに応じて逆転する。
このような補助書き込み電流IW’を供給するために、本実施の形態に係るMRAMは、補助書き込み線デコーダ70及び補助書き込み電流発生回路(補助電流供給回路)80を備えている。補助書き込み線デコーダ70は、書き込み制御回路50から、対象メモリセルのアドレスに関連する補助書き込み線アドレス信号ADDAを受け取り、その信号ADDAに応答して1本の補助書き込み配線71を選択する。補助書き込み電流発生回路80は、書き込み制御回路50から、補助書き込み電流IW’を調整するための書き込み制御信号CON2を受け取る。その書き込み制御信号CON2に基づいて、補助書き込み電流発生回路80は、補助書き込み電流IW’を、補助書き込み線デコーダ70を通して、選択された補助書き込み線71に向けて供給する、あるいは、選択された補助書き込み線71から引き込む。
スピン注入方式では、書き込み動作時、磁気抵抗素子1の膜面に垂直に書き込み電流IWが注入される。強い書き込み電流IWは、磁気抵抗素子1(トンネルバリヤ層3)の劣化の原因となる。本実施の形態によれば、補助書き込み電流IW’によるバイアス磁界が、データ書き込みを補助する。従って、スピン注入書き込みのための書き込み電流IWの大きさを抑えることが可能になる。少しでも書き込み電流IWを小さくすることによって、磁気抵抗素子1の劣化を抑制することが可能となる。尚、以上に説明された補助的な回路は、既出の第1〜第4の実施の形態のいずれにも適用可能である。
6.まとめ
以上に説明されたように、本発明に係るスピン注入方式のMRAM及びその動作方法によれば、消費電力が低減される。また、誤書き込み確率が低減される。また、書き込み時間の増大が抑制される。更に、動作速度の低下が防止される。
メモリセル10の構成や、メモリセル10を駆動するための周辺回路構成は、上記実施の形態で示された構成に限られず、当業者によって適宜設計され得る。例えば、磁気抵抗素子1の一端が、書き込み線の代わりに、終端回路などに接続されていてもよい。その場合、書き込み電流発生回路40は、メモリセル10に向けて書き込み電流IWを供給するか、メモリセル10から書き込み電流IWを引き込めばよい。
本発明は上記各実施例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施例は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。
本発明に係るスピン注入方式のMRAM及びその動作方法によれば、消費電力が低減される。また、誤書き込み確率が低減される。また、書き込み時間の増大が抑制される。更に、動作速度の低下が防止される。

Claims (48)

  1. (A)磁気抵抗素子を有するメモリセルに書き込み電流を供給し、スピン注入方式に基づいて所望のデータを書き込むステップと、
    (B)前記メモリセルに前記所望のデータが書き込まれたか否かの判定を行うステップと
    を有し、
    前記(B)ステップは、前記(A)ステップの最中に実行される
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  2. 請求の範囲1に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    (C)前記メモリセルに前記所望のデータが書き込まれたと判定された場合、前記書き込み電流の供給を終了させるステップを
    更に有する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  3. 請求の範囲1又は2に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記(A)ステップにおいて、前記書き込み電流は時間的に増加する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  4. 請求の範囲1又は2に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記(B)ステップは、
    (B1)前記書き込み電流が流れる配線の所定の位置における電位をモニタするステップと、
    (B2)前記電位と参照電位とを比較し前記電位が前記所望のデータに応じた値であるか否かを検出することにより、前記判定を行うステップと
    を含む
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  5. 請求の範囲4に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記(B2)ステップは、前記(A)ステップの間、リアルタイムに行われる
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  6. 請求の範囲5に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    (D)前記(A)ステップが終わるまでに前記メモリセルに前記所望のデータが書き込まれなかったと判定された場合、前記(A)ステップの期間を延長するステップを
    更に有する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  7. 請求の範囲5に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    (E)前記(A)ステップが終わるまでに前記メモリセルに前記所望のデータが書き込まれなかったと判定された場合、前記メモリセルに前記所望のデータを再度書き込むステップを
    更に有する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  8. 請求の範囲4に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記(B2)ステップは、前記(A)ステップ中の所定のタイミングで行われる
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  9. 請求の範囲8に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    (D)前記所定のタイミングに前記メモリセルに前記所望のデータが書き込まれていなかったと判定された場合、前記(A)ステップの期間を延長するステップを
    更に有する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  10. 請求の範囲8に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    (E1)前記所定のタイミングに前記メモリセルに前記所望のデータが書き込まれていなかったと判定された場合、前記(A)ステップを終了させるステップと、
    (E2)前記メモリセルに前記所望のデータを再度書き込むステップとを
    更に有する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  11. 請求の範囲1又は2に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記(B)ステップは、
    (B1)前記書き込み電流が流れる配線の所定の位置における電位と前記書き込み電流との間の比を算出するステップと、
    (B2)前記比と参照値とを比較し前記比が前記所望のデータに応じた値であるか否かを検出することにより、前記判定を行うステップと
    を含む
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  12. 請求の範囲11に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記(B2)ステップは、前記(A)ステップの間、リアルタイムに行われる
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  13. 請求の範囲12に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    (D)前記(A)ステップが終わるまでに前記メモリセルに前記所望のデータが書き込まれなかったと判定された場合、前記(A)ステップの期間を延長するステップを
    更に有する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  14. 請求の範囲13に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記(D)ステップにおいて、前記書き込み電流は時間的に増加する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  15. 請求の範囲12に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    (E)前記(A)ステップが終わるまでに前記メモリセルに前記所望のデータが書き込まれなかったと判定された場合、前記メモリセルに再書き込み電流を供給することによって前記所望のデータを再度書き込むステップを
    更に有する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  16. 請求の範囲15に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記(E)ステップにおける前記再書き込み電流は、前記(A)ステップにおける前記書き込み電流よりも大きい
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  17. 請求の範囲15又は16に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記(E)ステップにおいて、前記再書き込み電流は時間的に増加する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  18. 請求の範囲11に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記(B2)ステップは、前記(A)ステップ中の所定のタイミングで行われる
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  19. 請求の範囲18に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    (D)前記所定のタイミングに前記メモリセルに前記所望のデータが書き込まれていなかったと判定された場合、前記書き込み電流を時間的に増加させるステップを
    更に有する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  20. 請求の範囲18に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    (D)前記所定のタイミングに前記メモリセルに前記所望のデータが書き込まれていなかったと判定された場合、前記(A)ステップの期間を延長するステップを
    更に有する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  21. 請求の範囲18に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    (E1)前記所定のタイミングに前記メモリセルに前記所望のデータが書き込まれていなかったと判定された場合、前記(A)ステップを終了させるステップと、
    (E2)前記メモリセルに再書き込み電流を供給することによって、前記所望のデータを再度書き込むステップとを
    更に有する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  22. 請求の範囲21に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記(E2)ステップにおける前記再書き込み電流は、前記(A)ステップにおける前記書き込み電流よりも大きい
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  23. 請求の範囲21又は22に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記(E2)ステップにおいて、前記再書き込み電流は時間的に増加する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  24. 請求の範囲11乃至23のいずれかに記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記(A)ステップにおいて、前記書き込み電流は時間的に増加する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  25. 請求の範囲1乃至24のいずれかに記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    (F)前記(A)ステップと同時に、前記所望のデータに応じたバイアス磁界を前記磁気抵抗素子に印加するステップを
    更に有する
    磁気ランダムアクセスメモリの動作方法。
  26. スピン注入方式の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    磁気抵抗素子を有するメモリセルと、
    前記メモリセルに書き込まれるデータに応じた方向の書き込み電流を、前記磁気抵抗素子に供給する電流供給回路と、
    前記電流供給回路による前記書き込み電流の供給を制御するコントローラと
    を具備し、
    前記コントローラは、前記書き込み電流が供給される所定の書き込み期間の最中に、前記データが前記メモリセルに書き込まれたかどうかの判定を行う
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  27. 請求の範囲26に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記メモリセルに前記データが書き込まれたと判定された場合、前記コントローラは、前記書き込み電流の供給を終了させるように前記電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  28. 請求の範囲26又は27に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記コントローラは、前記所定の書き込み期間中に前記書き込み電流を時間的に増加させるように前記電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  29. 請求の範囲26又は27に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記コントローラは、前記書き込み電流が流れる配線の所定の位置における電位と参照電位との比較を行う比較器を有し、
    前記比較器は、前記比較に基づいて前記電位が前記データに応じた値であるか否かを検出することにより、前記判定をリアルタイムに行う
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  30. 請求の範囲29に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記所定の書き込み期間が終わるまでに前記メモリセルに前記データが書き込まれなかったと判定された場合、前記コントローラは、前記書き込み電流が供給される期間を延長するように前記電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  31. 請求の範囲29に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記所定の書き込み期間が終わるまでに前記メモリセルに前記データが書き込まれなかったと判定された場合、前記コントローラは、前記書き込み電流の供給を再度行うように前記電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  32. 請求の範囲26又は27に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記コントローラは、前記書き込み電流が流れる配線の所定の位置における電位をモニタする電位モニタを有し、
    前記コントローラは、前記所定の書き込み期間中の所定のタイミングにおいて、前記電位が前記データに応じた値であるか否かを判断することにより前記判定を行う
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  33. 請求の範囲32に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記所定のタイミングに前記メモリセルに前記データが書き込まれていないと判定された場合、前記コントローラは、前記書き込み電流が供給される期間を延長するように前記電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  34. 請求の範囲32に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記所定のタイミングに前記メモリセルに前記データが書き込まれていないと判定された場合、前記コントローラは、前記書き込み電流の供給を終了した後前記書き込み電流の供給を再度行うように前記電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  35. 請求の範囲26又は27に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記コントローラは、前記書き込み電流が流れる配線の所定の位置における電位と前記書き込み電流との間の比を算出し、前記比と参照値との比較を行う演算器を有し、
    前記演算器は、前記比較に基づいて前記比が前記データに応じた値であるか否かを検出することにより、前記判定をリアルタイムに行う
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  36. 請求の範囲35に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記所定の書き込み期間が終わるまでに前記メモリセルに前記データが書き込まれなかったと判定された場合、前記コントローラは、前記書き込み電流が供給される期間を延長するように前記電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  37. 請求の範囲36に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記コントローラは、延長期間において前記書き込み電流を時間的に増加させるように前記電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  38. 請求の範囲35に記載の磁気ランダムアクセスメモリの動作方法であって、
    前記所定の書き込み期間が終わるまでに前記メモリセルに前記データが書き込まれなかったと判定された場合、前記コントローラは、再書き込み電流の供給を行うように前記電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  39. 請求の範囲38に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記再書き込み電流は、前記書き込み電流よりも大きい
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  40. 請求の範囲38又は39に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記コントローラは、前記再書き込み電流を時間的に増加させるように前記電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  41. 請求の範囲26又は27に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記コントローラは、前記書き込み電流が流れる配線の所定の位置における電位と前記書き込み電流との間の比を算出する演算器を有し、
    前記コントローラは、前記所定の書き込み期間中の所定のタイミングにおいて、前記比が前記データに応じた値であるか否かを判断することにより前記判定を行う
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  42. 請求の範囲41に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記所定のタイミングに前記メモリセルに前記データが書き込まれていないと判定された場合、前記コントローラは、前記書き込み電流を時間的に増加させるように前記電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  43. 請求の範囲41に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記所定のタイミングに前記メモリセルに前記データが書き込まれていないと判定された場合、前記コントローラは、前記書き込み電流が供給される期間を延長するように前記電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  44. 請求の範囲41に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記所定のタイミングに前記メモリセルに前記データが書き込まれていないと判定された場合、前記コントローラは、前記書き込み電流の供給を終了した後再書き込み電流の供給を行うように前記電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  45. 請求の範囲44に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記再書き込み電流は、前記書き込み電流よりも大きい
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  46. 請求の範囲44又は45に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記コントローラは、前記再書き込み電流を時間的に増加させるように前記電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  47. 請求の範囲35乃至46のいずれかに記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記コントローラは、前記所定の書き込み期間中に前記書き込み電流を時間的に増加させるように前記電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  48. 請求の範囲26乃至47のいずれかに記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    更に、
    前記磁気抵抗素子と磁気的に結合した書き込み線と、
    前記書き込み線に補助書き込み電流を供給する補助電流供給回路と
    を具備し、
    前記補助書き込み電流により発生する磁界は、前記磁気抵抗素子に印加され、
    前記コントローラは、前記書き込み電流の供給と同時に、前記補助書き込み電流を供給するように前記補助電流供給回路に指示する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
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