JP4905547B2 - カラーフィルタ基板および液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ基板、およびこれを備えた液晶表示装置に関する。
近年、液晶ディスプレイなどの薄型表示装置のさらなる高画質化、省電力化および低価格化が求められている。特に、ディスプレイコントラスト2000以上の大型TVや高画質モニターでは、高い正面コントラストとともに斜め方向を含む視野角特性に対して高度な表示品質レベルが求められるようになった。
カラーフィルタにおいては、高視野角での黒表示時の着色を避けるためにリタデーションの小さな着色画素で形成されたカラーフィルタが必要とされている。液晶表示装置全体として光学設計を行っても、カラーフィルタの着色層に若干量、例えば+10nm程度のリタデーションが補正しきれずに残り、斜め視認性が低下する傾向にある。特に、人の目の視感度の高い緑色画素については、リタデーションの大きさが問題となる。
これに対し、着色層に、側鎖に平面構造基を有する高分子を含有させるか、又は高分子と正負逆の複屈折率をもつ複屈折低減粒子を含有させることで、カラーフィルタの有するリタデーション量を低減させる試みがなされている(例えば、特許文献1及び2参照)。
また、着色層にリタデーション調整剤を添加し、サブピクセルごとに異なるリタデーションを持たせることで、カラーフィルタ層とは別に重合型液晶層を設けたり、サブピクセルごとに厚みを変えたりすることなく、液晶表示装置の黒状態の視角補償をほぼ全ての可視光域の波長において可能にする試みがなされている(例えば、特許文献3、4及び5参照)。
しかしながらこのような方法では、表示画素のリタデーションを制御しようとすると、カラーフィルタの物性をはじめとする諸特性を変化させてしまうという問題があった。なぜなら、着色高分子薄膜において顔料の担体の役目を担う高分子に平面構造基を有する側鎖を導入すると、膜の密度、機械的強度、耐薬品性等が変わったり、フォトリソグラフィ法によってパターンを得る系においてはエッチング特性が変わって製造上に不具合を生じたりするからである。複屈折低減粒子を別途添加する方法においても、膜の強度発現に資さない物質が加えられることにより、機械的強度、耐薬品性、密着性等が悪化したりする。
特開2000−136253号公報 特開2000−187114号公報 特開2008−209005公報 特開2008−40486号公報 特開2008−145868号公報
液晶パネル及びその他の部材の設計のし易さや最適化のため、本発明者らは、カラーフィルタの各着色画素の全てにおいて厚み方向の位相差Rthが小さいことが望ましいことを見いだしている。特に、視感度の観点で重要な緑色画素は、緑色として最適な色と高い明度を保持しつつ、小さなリタデーションを両立するのは困難であった。
従って、本発明は、緑色として最適な色と高い明度を保持しつつ、小さなリタデーションを有する緑色画素を有するカラーフィルタ基板を提供すること、及びこのカラーフィルタ基板が組み込まれた、高いコントラストと黒表示時の斜め視認性の優れた液晶表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、透明基板上に、着色顔料を含む複数の着色画素を配設してなるカラーフィルタ基板において、緑色画素を構成する顔料がC.I. Pigment GREEN 58緑色顔料と1種以上の黄色顔料を含み、かつ、下記(a)、(b)、(c)の3つの条件を満たすともに、前記緑色画素の下記式(2)により表される厚み方向位相差Rthの絶対値が2.0nm以下であり、かつ、前記1種以上の黄色顔料が、C.I. Pigment Yellow 138黄色顔料とC.I. Pigment Yellow 150黄色顔料の2種を含むことを特徴とするカラーフィルタ基板を提供する。
(a)緑色画素のC光源による色度(x,y)が、(0.255,0.625)、(0.275,0.580)、(0.325,0.580)、(0.305,0.625)の4点で囲まれる領域内にあること。
(b)緑色画素のC光源による色度y=0.600としたときの明度Yが57.0以上であること。
(c)緑色画素を構成する顔料A、B・・・の複屈折率と重量比率の積の和の絶対値が下記式(1)を満足すること。
|(顔料AのΔn×顔料Aの重量比率)+(顔料BのΔn×顔料Bの重量比率)+・・・|≦0.006・・・式(1)
(式中、Δnは、顔料試料着色膜の面内平均屈折率nxyから厚み方向屈折率nを引算することで得られる複屈折率である。)
Rth={(Nx+Ny)/2-Nz}×d ・・・式(2)
(式中、Nxは着色画素の平面内のx方向の屈折率、Nyは着色画素の平面内のy方向の屈折率、Nzは着色画素の厚み方向の屈折率を表し、NxはNx≧Nyとする遅相軸、dは着色画素の厚み(nm)である。)
発明の第2の態様は、以上のカラーフィルタ基板を備えたことを特徴とする液晶表示装置を提供する。
本発明によると、緑色画素を構成する顔料がC.I. Pigment GREEN 58緑色顔料と1種以上の黄色顔料を含んでいるため、物性をはじめとする諸特性を変化させずにリタデーションを制御することが可能となる。換言すれば、位相差板などの部材との組み合わせや液晶の駆動方式に適合した、最適なリタデーションを有するカラーフィルタ基板を用いて、液晶パネルの設計が容易となる。
従って、本発明によると、緑色画素を構成する有機顔料の複屈折率と、これら有機顔料の重量比率の積の和を0.006以下とすることで、緑色画素のRthを0nmに近づけることができ、その結果、視角特性に優れた液晶表示装置を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るカラーフィルタを示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタを備えた液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。 実施例に係る着色塗膜の色度の測定結果を示す図である。 比較例に係る着色塗膜の色度の測定結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
実施形態の説明に先立ち、本明細書における光学特性値について、以下のように定義する。
xy:光の振動方向が薄膜の膜面と平行な場合の屈折率の平均
:光の振動方向が薄膜の膜面と垂直な場合の屈折率
d:薄膜の膜厚
複屈折率Δn=nxy−n
厚み方向位相差Rth=Δn×d
屈折率、複屈折率、及び厚み方向位相差は、着色膜の透過光ピークでの波長における測定値を用いる。そのような波長は、例えば、赤色着色膜では610nm、緑色着色膜では545nm、青色着色膜では450nmなどである。
本発明の一実施形態に係るカラーフィルタに用いる着色組成物は、少なくとも透明樹脂あるいはその混合物からなる顔料担体と、同色で複屈折率の異なる2種以上の顔料を含む顔料組成物とを含み、各顔料の試料着色膜の複屈折率と重量比率の積の和が0.01以下になるように調整されたものである。
このような着色組成物を使用して製造されたカラーフィルタでは、下記式により表される各着色画素の厚み方向の位相差Rthの絶対値が2nm以下になるように調整することによってリタデーション制御を行うことが出来る。
Rth={(Nx+Ny)/2-Nz}×d
(式中、Nxは着色画素の平面内のx方向の屈折率、Nyは着色画素の平面内のy方向の屈折率、Nzは着色画素の厚み方向の屈折率を表す。ここで、NxはNx≧Nyとする遅相軸、dは着色画素の厚み(nm)である。)
このようなカラーフィルタを備える液晶表示装置は、高いコントラストと斜め視認性を示す。厚み方向位相差Rthの絶対値が2nmより大きい場合には、液晶パネルにおける液晶や他の光学部材の設計が困難となり、また斜め視認性が劣ってしまう。
本発明者らは、カラーフィルタの着色画素を形成するために使用される感光性組成物について鋭意検討した結果、2種以上の有機顔料が同色で複屈折率が異なることにより、これらの混合比率を調整することで、カラーフィルタ用感光性着色組成物として優れた性能を示すことを見出した。即ち、そのような感光性組成物は、優れた感度および現像性を有し、また光照射及び/または焼成によって硬化した後の着色層(着色画素)の厚み方向位相差Rthの絶対値が2nm以下で、感度および基板との密着性、耐溶剤性、及び耐アルカリ性に優れており、上述した従来の技術の課題をすべて解決し得るものである。
1種以上の黄色顔料は、分光分布が異なるものの組み合わせであっても良いが、ΔEab≦3以下で、両者の分光分布が同じか、あるいは実質的に同一とみなせる程度に極めて近い場合、リタデーションを制御すべく顔料組成物中の2種以上の顔料の比率を変更しても、着色組成物およびその薄膜の色が一定に保たれるため、着色組成物およびカラーフィルタの設計がより容易になり、好都合である。この場合、1種ないし2種以上の顔料は、その着色組成物を使用して製造されるカラーフィルタにおいて、それが組み込まれる液晶表示装置に用いられる光源のもとで、色差ΔEabが3以下であることがより好ましい。
また、本実施形態に係るカラーフィルタ基板においては、緑色画素のC光源による色度(x,y)の軌跡が、(0.255,0.625)、(0.275,0.580)、(0.325,0.580)、(0.305,0.625)の4点で囲まれる領域A内に入るように調整されている必要がある。なお、この場合の色度は、緑色画素を構成する着色塗膜の膜厚が、通常カラーフィルタに用いられる値(およそ1.4μm〜3μmの範囲)である場合の値である。
この領域Aは、一般的なテレビ画像表示装置向けの液晶ディスプレイに用いられるカラーフィルタとして適正な範囲であり、おおむねEBU(Europian Broadcasting Union)規格を満足することを目的としている。C光源での色度(x,y)の軌跡が領域Aに入れば、おおむねEBU規格を満足する液晶ディスプレイを得ることが可能であるが、領域Aの外となると、EBU規格を満足させる液晶ディスプレイとなり難い。
同時に、本実施形態に用いるカラーフィルタ用着色組成物は、この着色組成物で形成した塗膜の、C光源による色度をy=0.600としたときの明度Yが57.0以上であるように調整する必要がある。明度Yが57.0より低いと、近年、低消費電力化の要求が厳しいテレビ画像表示装置向けの液晶ディスプレイに用いるカラーフィルタとしては不適切である。明度を上げることで、バックライトの輝度及び消費電力を減らすことができる。
次に、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置用カラーフィルタ基板について説明する。
通常、液晶表示装置用カラーフィルタ基板は、透明基板上に、ブラックマトリクスが形成され、このブラックマトリクスにより区分された領域に、赤色画素、緑色画素、および青色画素の3色の着色画素が形成されている。なお、これら3色に限らず、補色の組み合わせでも良く、あるいは補色や他色を含んだ3色以上の多色のカラーフィルタであっても良い。
なお、良好な正面視認性、特に黒表示において黒輝度の低い引き締まった色を得るには、着色表示画素が顔料分散型の着色組成物を用いて形成されるカラーフィルタの場合、顔料の1次粒子の粒度分布が、個数粒度分布の積算曲線において積算量が全体の50%に相当する粒子径d50が40nm以下であるものが好ましく、d50が30nm以下であるものがより好ましい。顔料の1次粒子の粒子径d50がこのような範囲であることにより、斜め方向からだけでなく、正面方向からの視認性の良い液晶表示装置を得ることができるからである。
赤色画素としては、例えば、C.I.Pigment Red 7、14、41、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、81:4、146、168、177、178、179、184、185、187、200、202、208、210、246、254、255、264、270、272、279等の赤色顔料を用いることができ、黄色顔料や橙色顔料を併用することもできる。
黄色顔料としては、C.I.Pigment Yellow1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、187、188、193、194、199、198、213、214等が挙げられる。調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。例えば、黄色染料として、アゾ系、ピラゾロン系、アントラキノン系の染料などが挙げられる。
橙色顔料としては、C.I.Pigment Orange36、43、51、55、59、61、71、73等が挙げられる。
また、赤色画素には色相を調整する目的で黄色顔料や橙色顔料を含有させることができるが、高コントラスト化の点からアゾ金属錯体系黄色顔料を用いることが好ましい。その使用量は、顔料の合計重量を基準として5〜25重量%であることが好ましく、5重量%未満の場合には、充分な明度向上などの色相調整が困難となり、30重量%を超える場合には、色相が黄味にシフトし過ぎるため、色再現性は悪くなる。
これらの場合、ジケトピロロピロール系赤色顔料としては、C.I.Pigment Red 254、アントラキノン系赤色顔料としては、C.I.Pigment Red 177、アゾ金属錯体系黄色顔料としてはC.I.Pigment Yellow 150が、優れた耐光性、耐熱性、透明性、および着色力等の点から好適である。
また、カラーフィルタの分光調整等のために、複数の顔料を組み合わせて用いることもできる。顔料は、着色組成物の全固形分量を基準(100質量%)として5〜70質量%の割合で含有されることが好ましい。
また、上記有機顔料と組み合わせて、彩度と明度のバランスを取りつつ良好な塗布性、感度、現像性等を確保するために、無機顔料を組み合わせて用いることも可能である。無機顔料としては、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑等の金属酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉等が挙げられる。さらに、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。
緑色画素には、C.I.Pigment Green58の主たる有機顔料のほか、上記した黄色顔料を併用することもできる。黄色顔料としては、赤色画素のところで挙げた顔料と同様のものを使用可能である。緑色顔料は、C.I.Pigment Green58のほか例えば、C.I.Pigment Green 7、10、36、37、等の緑色顔料を、緑色画素のリタデーションや色に影響を与えない範囲で用いることができる。
緑色画素を構成する緑色顔料は、ハロゲン化亜鉛フタロシアニンに代表される緑色顔料が最適である。ハロゲン化金属フタロシアニンは、中心金属が亜鉛のものがそれが銅のものと比較すると明度が高く、好ましい。また、アゾ系黄色顔料は、微細化処理に関わらず正のRthが得られ、キノフタロン系黄色顔料は、微細化処理に関わらず負のRthが得られる。先に示したアゾ系黄色顔料およびキノフタロン系黄色顔料を、Rthを制御するため、ないしは明度及び色相を調整するために、選択して併用することができる。
上記において、ハロゲン化金属フタロシアニン系緑色顔料としては、C.I.Pigment Green 7、36、58が挙げられる。アゾ系黄色顔料としてはC.I.Pigment Yellow 150、キノフタロン系黄色顔料としてはC.I.Pigment Yellow138が、優れた耐光性、耐熱性、透明性、および着色力等の点から好適である。
青色画素には、例えば、C.I.Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等の青色顔料を用いることができ、紫色顔料を併用することもできる。紫色顔料としては、C.I.Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等が挙げられる。
青色画素が、これら顔料のなかで金属フタロシアニン系青色顔料とジオキサジン系紫色顔料のうち1種類以上を含む場合には、負から0に近いRthを得ることが容易になる。その使用量は、顔料の合計重量を基準として、金属フタロシアニン系青色顔料を40〜100重量%、ジオキサジン系紫色顔料を0〜50重量%、好ましくは1〜50重量%とすることが、画素の色相や明度、膜厚等の点から好ましく、さらに、金属フタロシアニン系青色顔料を50〜98重量%、ジオキサジン系紫色顔料を2〜25重量%とすることが、より好ましい。
上記において、金属フタロシアニン系青色顔料としては、C.I.Pigment Blue 15:6、ジオキサジン系紫色顔料としては、C.I.Pigment Violet 23が、優れた耐光性、耐熱性、透明性、および着色力等の点から好適である。
(分散剤)
顔料を顔料担体および有機溶剤中に分散する場合には、顔料を分散させるための分散剤、界面活性剤を含有させる必要がある。分散剤としては、界面活性剤、顔料・染料などの色素の中間体、あるいは誘導体、ソルスパース等が使用され、顔料に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、顔料担体と相溶性のある部位とを有し、顔料に吸着して顔料の顔料担体への分散を安定化する働きをするものである。
具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレートなどのポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩などの油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が用いられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
分散剤の添加量は特に限定されるものではないが、顔料の配合量100質量%に対して、1〜10質量%とすることが好ましい。また、着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
(界面活性剤)
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
(アクリル系樹脂)
アクリル系樹脂として、以下のものを例示できる。
アクリル系樹脂は、単量体として、例えば(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレートペンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート;エトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等のエーテル基含有(メタ)アクリレート;及びシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート等を使用した重合体が挙げられる。
なお、以上挙げた単量体は、単独で、または、2種以上を併用して使用することができる。さらに、これら単量体と共重合可能なスチレン、シクロヘキシルマレイミド、及びフェニルマレイミド等の化合物の共重合体でもよい。
また、例えば(メタ)アクリル酸等のエチレン性不飽和基を有するカルボン酸を共重合し、得られた共重合体と、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基及び不飽和二重結合を含有する化合物とを反応させることや、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレートの重合体、又はそれとその他の(メタ)アクリレートとの共重合体に、(メタ)アクリル酸等のカルボン酸含有化合物を付加させることによって、感光性を有する樹脂を得ることができる。
さらに、例えばヒドロキシエチルメタアクリレート等のモノマーの、水酸基を有する重合体に、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基及びエチレン性不飽和基を有する化合物とを反応させることによっても、感光性を有する樹脂を得ることができる。
また、上述したように、複数の水酸基を有するヒドロキシエチルメタクリレート等の共重合体と多塩基酸無水物とを反応させて、共重合体にカルボキシル基を導入し、カルボキシル基を有する樹脂を得ることが出来る。その製造方法は、上記記載の方法のみに限るものではない。
上記の反応に用いる酸無水物の例として、例えばマロン酸無水物、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、及びトリメリト酸無水物等が挙げられる。
上述したアクリル系樹脂の固形分酸価は、20〜180mgKOH/gであることが好ましい。酸価が20mgKOH/gより小さい場合には、感光性樹脂組成物の現像速度が遅すぎて現像に要する時間が多くなり、生産性に劣る傾向となる。また、固形分酸価が180mgKOH/gより大きい場合には、逆に現像速度が速すぎて、現像後でのパターンハガレやパターン欠けの不具合が生じる傾向となる。
さらに、上記アクリル系樹脂が感光性を有する場合、このアクリル樹脂の二重結合当量は100以上であることが好ましく、より好ましくは100〜2000であり、最も好ましくは100〜1000である。二重結合当量が2000を越える場合には十分な光硬化性が得にくい場合がある。
(光重合性モノマー)
光重合性モノマーの例として、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。
また、水酸基を有する(メタ)アクリレートに多官能イソシアネートを反応させて得られる(メタ)アクリロイル基を有する多官能ウレタンアクリレートを用いることが好ましい。なお、水酸基を有する(メタ)アクリレートと多官能イソシアネートとの組み合わせは任意であり、特に限定されるものではない。また、1種の多官能ウレタンアクリレートを単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
(光重合開始剤)
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系化合物、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系化合物、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリルs−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、O−(アセチル)-N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ-ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物、ボレート系化合物、カルバゾール系化合物、イミダゾール系化合物、チタノセン系化合物等が挙げられる。これらは1種を単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(光増感剤)
重合開始剤と光増感剤とを併用することが好ましい。光増感剤として、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を併用することもできる。
増感剤は、光重合開始剤100質量部に対して、0.1〜60質量部の量を含有させる
ことができる。
(非感光性樹脂及び/又は感光性樹脂)
本発明の一実施形態に係るカラーフィルタに用いる着色組成物には、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の透過率を有する非感光性透明樹脂及び/又は感光性透明樹脂を併用することができる。
透明樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および感光性樹脂が含まれ、熱可塑性樹脂としては、例えば, ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂は、下記のメラミン樹脂とイソシアネート基を含有する化合物とを反応させてなるものを用いてもよい。
Figure 0004905547
(式中、R〜Rは、それぞれ水素原子又はCHOR(Rは水素原子、又はアルキル基を表し、R〜Rにおいて同一であっても異なっていても良い。)を表し、R〜Rは同一であっても異なっていても良い。)
2種類以上のホモポリマーまたはコポリマーを併用してもよい。また、上記以外に1,3,5−トリアジン環を有する化合物で、例えば特開2001−166144公報に記載のものを使用することができる。
また下記に示す化合物も好ましく用いられる。
Figure 0004905547
(RからR14はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基であり、水素原子であることが特に好ましい。)
上記の反応に用いるイソシアネート基を含有する化合物の例として、芳香族、脂肪族または脂環族の各種公知のイソシアネート類を使用することができる。
例えば、1,5-ナフチレンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、ブタン−14−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4‘−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネートなどの脂環族ポリイソシアネート、ダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等を例示することができる。
また、該熱硬化性樹脂に感光性を付与させる場合には、イソシアネート基と二重結合性基とを含有する化合物を好適に用いることができ、2−アタクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、1、1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等を例示することができる。
上記の反応に用いる酸無水物の例としては、マロン酸無水物、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、フタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物等が挙げられる。
熱硬化性樹脂においては、その酸価が固形分換算で3〜60mgKOH/gであることが好ましく、20〜50mgKOH/gであればより好ましい。従って、酸無水物の付加反応は、酸価がこの範囲内になるように定量的に反応させることが望ましい。
熱硬化性樹脂の酸価が3mgKOH/g未満であると、アルカリ現像において現像不良となるおそれがあり、酸価が60mgKOH/gより大きくなると、アルカリ現像において露光部分の表面が現像液で浸食されたり、感光性樹脂組成物の長期保存安定性が低下する等の不具合が生じ易くなる。
上述した熱硬化性樹脂は、以下の方法のいずれかにより調製することができる。
(1)メラミン樹脂及びイソシアネ―ト基を含有する化合物を加温下で混合して反応させる方法。
(2)メラミン樹脂及びイソシアネ―ト基を含有する化合物を加温下で混合して反応させた後、さらに酸無水物を加温下で混合して反応させる方法。
(3)メラミン樹脂及び酸無水物を加温下で混合して反応させる方法。
また、前処理としてエバポレーターなどを用いて低沸アルコール化合物を留去する工程
と、感光性樹脂組成物に適した溶剤に溶剤置換する工程を含んでいてもよい。
一般的に、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂は、熱反応性が高く、一般的にも長期保存安定性に劣るため、感光性樹脂組成物中に多量に用いることは困難であった。しかしながら、上述の熱硬化性樹脂においては、メラミン樹脂骨格中に複数個存在する熱反応性基のいくつかがイソシアネート基を含有する化合物または酸無水物との反応に使用されるために、熱反応性が適度に低下し、感光性樹脂組成物の長期保存安定性が良くなる効果が得られる。また、前記イソシアネート基を含有する化合物または酸無水物との反応の結果、メラミン樹脂のポリマー鎖が長くなり、メラミン樹脂骨格の自由な動きが束縛されるため、保存安定性が向上するという利点もある。
前記イソシアネート基を含有する化合物または酸無水物との反応により、アルカリ現像型の感光性樹脂組成物に必要なアルカリ現像性及び/または感光性をメラミン樹脂に付与することが可能となる。このようにアルカリ現像性及び/または感光性を持たせることで基板との密着性が向上し、現像工程中の不具合を生じさせることのないプロセスマージンの良好な感光性樹脂組成物を実現することができる。
さらには、感光性樹脂組成物に前記熱硬化性樹脂を含有させることで、硬化した塗膜に十分な耐熱性や硬度を付与することができるだけでなく、耐溶剤性、耐アルカリ性の機能も付与することができる。
加えて、前記熱硬化性樹脂を適量含有させることによって、顔料やその他の微粒子に含まれる、及び/またはその製造工程中で含まれるイオン性不純物の溶出を低減することや、電気的特性を改善することが可能となる。すなわち、カラーフィルタ着色層、対向基板担持層、セルギャップ制御用かさ上げ層、及び位相差層を形成するために、焼成して硬化する際に、感光性樹脂組成物中で熱硬化性樹脂が反応し、顔料やその他の微粒子をポリマーの網目に閉じ込めるためにイオン性不純物の溶出を抑制することが可能となる。
また、熱硬化性樹脂を適量添加することで、前記熱硬化性樹脂が有する芳香環が電子的に働き、硬化した膜の電気特性を調整することができる。この結果、長時間表示しても焼き付きや色ずれのない、電気特性に優れた液晶表示装置を提供することが可能となる。
(多官能チオール)
感光性樹脂組成物には、連鎖移動剤としての働きをする多官能チオールを含有させることができる。多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物であればよく、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等が挙げられる。
これらの多官能チオールは、1種または2種以上混合して用いることができる。多官能チオールは、着色組成物中の顔料100質量部に対して、0.2〜150質量部、好ましくは0.2〜100質量部の量で用いることができる。
(貯蔵安定剤)
感光性樹脂組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。貯蔵安定剤としては、例えばベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、トリエチルホスフィン、トリフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。貯蔵安定剤は、着色組成物中の顔料100質量部に対して、0.1〜10質量部の量で含有させることができる。
(密着向上剤)
また、前記感光性樹脂組成物には、基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。シランカップリング剤としては、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類等が挙げられる。シランカップリング剤は、着色組成物中の顔料100質量部に対して、0.01〜100質量部の量で含有させることができる。
(溶剤)
前記感光性樹脂組成物には、基板上への均一な塗布を可能とするために、水や有機溶剤等の溶剤が配合される。また、本発明の組成物がカラーフィルタの着色層である場合、溶剤は、顔料を均一に分散させる機能も有する。溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。溶剤は、着色組成物中の顔料100質量部に対して、800〜4000質量部、好ましくは1000〜2500質量部の量で用いることができる。
[感光性樹脂組成物の調製方法]
感光性樹脂組成物は、公知の方法により調製することができる。例えば、光重合性モノマー、熱硬化性樹脂、顔料、分散剤、及び溶剤を含む感光性着色組成物は、以下の方法により調製することができる。
(1)光重合性モノマー及び本発明の熱硬化性樹脂、あるいはこれらを溶剤に溶解した溶液に、顔料と分散剤を予め混合して調製した顔料組成物を添加して分散させ、残りの成分を添加する。
(2)光重合性モノマー及び本発明の熱硬化性樹脂、あるいはこれらを溶剤に溶解した溶液に、顔料と分散剤を別々に添加して分散させた後、残りの成分を添加する。
(3)光重合性モノマー及び本発明の熱硬化性樹脂、あるいはこれらを溶剤に溶解した溶液に、顔料を分散させた後、顔料分散剤を添加し、残りの成分を添加する。
(4)光重合性モノマー及び本発明の熱硬化性樹脂、あるいはこれらを溶剤に溶解した溶液を2種類調製し、顔料と分散剤を予め別々に分散させてから、これらを混合し、残りの成分を添加する。なお、顔料と分散剤のうち一方は溶剤にのみ分散させても良い。
ここで、光重合性モノマー及び本発明の熱硬化性樹脂、あるいはこれらを溶剤に溶解した溶液への顔料や分散剤の分散は、三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、ディゾルバー、ハイスピードミキサー、ホモミキサー、アトライター等の各種分散装置を用いて行うことができる。また、分散を良好に行うために、各種界面活性剤を添加して分散を行っても良い。
また、顔料と分散剤を予め混合して顔料組成物を調製する場合、粉末の顔料と粉末の分散剤を単に混合するだけでも良いが、(a)ニーダー、ロール、アトライター、スーパーミル等の各種粉砕機により機械的に混合する、(b)顔料を溶剤に分散させた後、分散剤を含む溶液を添加し、顔料表面に分散剤を吸着させる、(c)硫酸等の強い溶解力を持つ溶媒に顔料と分散剤を共溶解した後、水等の貧溶媒を用いて共沈させるなどの混合方法を採用することが好ましい。
[カラーフィルタ]
以下、カラーフィルタ用着色層の形成方法について説明するが、本発明において、赤色着色層、緑色着色層、青色着色層をブラックマトリクスの開口部に配設した画素単位を、それぞれ赤色画素、緑色画素、青色画素と呼ぶ。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るカラーフィルタ基板の概略断面図である。
図1に示すように、基板1上に、クロムなどの金属もしくは感光性黒色樹脂組成物をパターン加工してなるブラックマトリクス2が公知の方法により形成される。用いる基板1としては、透明基板が好適であり、具体的には、ガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンフタレート等の樹脂基板が好適に用いられる。また、ガラス板や樹脂板の表面には、液晶パネル化後の液晶駆動のために、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛、酸化アンチモンなどの金属酸化物の組み合わせからなる透明電極が形成されていてもよい。
次に、基板1上に、スプレーコート法、スピンコート法、ロールコート等により、上述した本発明の第1の実施形態に係る感光性樹脂組成物を均一に塗布し、乾燥させる。次いで、フォトリソグラフィ法により、得られた感光性樹脂組成物層をパターニングする。すなわち、所望の遮光パターンを有するフォトマスクを介して紫外線、電子線等の活性エネルギー線を照射して露光した後、有機溶剤やアルカリ水溶液等の現像液を用いて現像する。ここで、露光工程においては、活性エネルギー線が照射された部分の感光性樹脂組成物層に含まれる光重合性モノマーが重合し、硬化する。また、感光性樹脂を含有する場合には、この感光性樹脂も架橋し、硬化する。
また、露光感度を向上させるために、感光性樹脂組成物層を形成した後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂(例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等)の溶液を表面に塗布し、乾燥させて、酸素による重合阻害を抑制する膜を形成した後、露光を行っても良い。
その後、現像工程において、活性エネルギー線が照射されなかった部分を現像液により洗い流すことで、所望のパターンが形成される。現像処理方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。なお、現像液としては、炭酸ソーダ、苛性ソーダ等の水溶液や、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリ溶液等のアルカリ現像液が主流になっている。また、現像液としては、必要に応じて消泡剤や界面活性剤が添加されたものが用いられる。
最後に焼成し、同様の操作を他色について繰り返して、カラーフィルタを製造することができる。すなわち、ブラックマトリクス2が形成された基板1上に、赤色画素3R、緑色画素3G、青色画素3Bが形成される。これら赤色画素3R、緑色画素3G、及び青色画素3Bと、ブラックマトリクス2とにより、着色層が構成される。
更にこれら着色画素上に、液晶表示装置のセルギャップを均一化、調整するためのスペーサを形成することができる。スペーサは、ブラックマトリクス上に形成することが望ましい。
次に、以上説明したカラーフィルタ基板を備えた液晶表示装置について説明する。
図2は、本発明の第2の実施態様に係る液晶表示装置の概略断面図である。
図2に示す液晶表示装置4は、TFT駆動型液晶表示装置の典型例であって、離間対向して貼り合わせされた一対の透明基板を備え、それらの間には、液晶(LC)が封入されている。
本発明において、液晶(LC)としては、TN(Twisted Nematic)、STN(Super Twisted Nematic)、IPS(In−Plane switching)、VA(Vertical Alignment)、OCB(Optically Compensated Birefringence)等の 種々の液晶を用いることができる。カラーフィルタ上あるいはTFTが形成された基板側の透明電極(画素電極)を櫛歯状やストライプ状に形成して、FFS(Fringe Field Switching)と呼ばれる液晶の駆動方法を用いても良い。
第1の透明基板6の内面には、カラーフィルタ11が形成されている。カラーフィルタ11を構成する赤色画素、緑色画素および青色画素は、ブラックマトリックス(図示せず)により分離されている。カラーフィルタ11を覆って、必要に応じて透明保護膜(図示せず)が形成され、さらにその上に、導電性複合酸化物からなる透明電極層12が形成され、透明電極層12を覆って配向層13が設けられている。なお、導電性複合酸化物としては、ITOと呼ばれる酸化インジウム・酸化スズ系や、酸化亜鉛系などの透明な金属酸化物が適用できる。
他方、第2の透明基板5の内面には、TFT(薄膜トランジスタ)アレイ7が形成されており、その上には例えばITOからなる透明電極層8が形成されている。透明電極層8の上には、配向層9が設けられている。また、透明基板6の外面には、位相差フィルムを構成に含む偏光板14が形成されている。また、透明基板5の外面には、偏光板10が形成されている。なお、偏光板10の下方には、三波長ランプ15を備えたバックライトユニット16が設けられている。
次に、本発明の実施例及び比較例を示し、本発明について具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。また、本発明で用いる材料は光に対して極めて敏感であるため、自然光などの不要な光による感光を防ぐ必要があり、全ての作業を黄色、または赤色灯下で行うものとする。なお、実施例および比較例中、「部」とは「重量部または質量部」を意味する。また、顔料の記号はカラーインデックスナンバーを示し、例えば、「PG36」は「C.I.Pigment Green36」を、「PY150」は「C.I.Pigment Yellow 150」を表す。
以下の実施例にて使用した色素誘導体を下記表1に示す。
Figure 0004905547
a)微細化顔料の製造
実施例および比較例で用いた微細化顔料を以下の方法により製造した。そして、得られた顔料の平均一次粒子径を、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する一般的な方法で測定した。
具体的には、透過型電子顕微鏡JEM−2010(日本電子(株)製)で視野内の粒子を撮影し、二次元画像上の凝集体を構成する個々の顔料の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、平均をその顔料粒子の粒径とした。
次に、100個以上の顔料粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の直方体と近似して求め、体積平均粒径を平均一次粒子径とした。この際、試料である前記着色組成物は、これを溶媒に超音波分散させてから前記顕微鏡で粒子を撮影する。なお、電子顕微鏡は透過型(TEM)または走査型(SEM)のいずれを用いても同じ結果が得られる。ここで言う一次粒子径は、個数粒度分布の積算曲線において積算量が全体の50%に相当する粒子径(円相当径)を表す。
[顔料製造例1]
塩化アルミニウム356部および塩化ナトリウム6部の200℃の溶融塩に、亜鉛フタロシアニン46部を溶解し、130℃まで冷却し1時間攪拌した。反応温度を180℃に昇温し、臭素を1時間あたり10部で10時間滴下した。その後、塩素を1時間あたり0.8部で5時間導入した。
この反応液を水3200部に徐々に注入したのち、濾過、水洗して107.8部の粗製ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を得た。粗製ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料の1分子内に含まれる平均臭素数は14.1個、平均塩素数は1.9個であった。
得られた粗製ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料120部、粉砕した食塩1600部、およびジエチレングリコール270部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で12時間混練した。
この混合物を温水5000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、117部のソルトミリング処理顔料(G−1)を得た。得られた顔料の一次粒子径を下記表2に示す。
[顔料製造例2]
黄色顔料(C.I. Pigment Yellow 138、BASF社製「PALIOTOL YELLOW K0961HD」)160部、塩化ナトリウム1600部、およびジエチレングリコール(東京化成社製)270部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、60℃で15時間混練した。次に、この混合物を約5リットルの温水に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間撹拌してスラリー状とした後、濾過、水洗して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除き、80℃で24時間乾燥し、157部のソルトミリング処理顔料(Y−1)を得た。
[顔料製造例3]
セパラブルフラスコに水150部を仕込み、さらに攪拌しながら35%塩酸63部を仕込み、塩酸溶液を調製した。発泡に注意しながらベンゼンスルホニルヒドラジド38.7部を仕込み、液温が0℃以下になるまで氷を追加した。冷却後、30分かけて亜硝酸ナトリウム19部を仕込み、0〜15℃の間で30分撹拌した後、ヨウ化カリウムでんぷん紙で着色が認められなくなるまでスルファミン酸を仕込んだ。
次に、バルビツール酸25.6部を添加後、55℃まで昇温し、2時間そのまま撹拌した。次いで、バルビツール酸25.6部を投入し、80℃まで昇温したのちpHが5になるまで水酸化ナトリウムを投入した。さらに80℃で3時間撹拌した後、70℃まで下げ、濾過、温水洗浄を行った。
得られたプレスケーキを1200部の温水にリスラリーした後、80℃で2時間攪拌した。その後、そのままの温度で濾過を行い、80℃の水2000部で温水洗浄を行い、ベンゼンホンアミドが濾液側へ移行していることを確認した。得られたプレスケーキを80℃で乾燥し、アゾバルビツール酸ジナトリウム塩61.0部を得た。
次いで、セパラブルフラスコに水200部を仕込み、さらに撹拌しながら、得られたアゾバルビツール酸ジナトリウム塩の粉末8.1部を投入して分散した。均一に分散した後、溶液を95℃まで昇温した、メラミン5.7部、ジアリルアミノメラミン1.0部を添加した。
さらに、塩化コバルト(II)6水和物6.3部を水30部に溶解した緑色溶液を30分かけて滴下した。滴下終了後、90℃で1.5時間錯体化を行った。
その後、pHを5.5に調整し、さらにキシレン4部、オレイン酸ナトリウム0.4部、水16部をあらかじめ攪拌してエマルジョン状態とした溶液20.4部を添加し、さらに4時間加温撹拌した。70℃まで冷却後、速やかに濾過し、無機塩が洗浄できるまで70℃温水洗を繰り返した。 その後、乾燥、粉砕の工程を経て、14部のアゾ系黄色顔料(Y−2)を得た。
[顔料製造例4]
黄色顔料(C.I.Pigment Yellow 139,BASF社製「パリオトールイエロー1819D」)80部、オレイン酸8部を直径8mmのスチールビーズ2000部を乾式アトライター(三井鉱山株式会社MA01D型,タンク容量0.8L)中に仕込み、回転数360rpmで60℃、1時間運転し、乾式粉砕物を得た。上記乾式粉砕物150部を平均粒径20μmの分布を有する粉砕、乾燥した塩化ナトリウム1500部(顔料に対して5倍量)と共に3Lニーダーに加えた。熱媒を60℃にコントロールしてジエチレングリコール500部を加え磨砕を開始した。4時間磨砕後、内容物の5倍の水中に加え攪拌し、塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを溶解させた後、ろ過、精製を行って顔料と分離させた。この水を含んだウェットケーキをオーブンで80℃、24時間熱処理を行い、水分1%未満になるまで乾燥した後、ハンマーミル型粉砕機で粉砕し、5mmのスクリーンを通して120部の処理顔料(Y−3)を得た。
得られた顔料の一次粒子径を下記表2に示す。
Figure 0004905547
b)アクリル樹脂溶液の調製
反応容器にシクロヘキサノン800部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら100℃に加熱して、同温度で下記のモノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
スチレン 70.0部
メタクリル酸 10.0部
メタクリル酸メチル 65.0部
メタクリル酸ブチル 65.0部
アゾビスイソブチロニトリル 10.0部
滴下後、さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル2.0部をシクロヘキサノン50部で溶解させたものを添加し、さらに100℃で1時間反応を続けて樹脂溶液を合成した。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%となるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液を調製した。
c)顔料複屈折率Δnの測定
顔料複屈折率Δn測定用の試料を作製するため、下記表3に示す顔料分散体を用いて作製した。下記表3に示す顔料分散体を用いて塗膜を形成した基板の法線方向から45°傾けた方位よりリタデーションΔ(λ)を測定し、この値を用いて得られる3次元屈折率から下記式を用いて複屈折率Δnを算出した。
即ち、それぞれ顔料分散体をガラス基板上で膜厚1μmの塗膜となるように塗布し、乾燥した後、230℃で30分間ベークしたものについて、分光エリプソM−220(日本分光社製)を用いてnxy、nを測定し、下記式よりΔnを算出した。但し、緑色画素、黄色画素においては545nmの波長で測定を行った。
Δn=nxy−n
(式中、nxyは平均面内屈折率、nは厚み方向の屈折率)
得られた値を下記表3に示す。
Figure 0004905547
d)顔料分散体の調製
下記表4に示す組成(重量比)の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して各色顔料分散体を得た。
Figure 0004905547
感光性着色組成物の調製
下記表5に示すように、顔料分散体RP−1を51部、アクリル樹脂溶液1部、モノマー4部、光重合開始剤3.4部、増感剤0.4部、有機溶剤40.2部を均一になるように攪拌混合した後、5μmのフィルターで濾過し、着色組成物GR−1を得た。下記表5に記載の顔料分散体を用いた以外はGR−1と同様にして着色組成物GR−2〜GR−13を得た。
Figure 0004905547
e) 厚み方向位相差値Rth
以下の手順で各色塗膜を作製し、厚み方向位相差値を測定した。
上記表5に示した各緑色着色組成物をスピンコート法によりガラス基板に塗工した後、クリーンオーブン中で、70℃で20分間プリベークした。次いで、この基板を室温に冷却した後、超高圧水銀ランプを用い、紫外線を露光した。その後、この基板を23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄し、風乾した。その後、クリーンオーブン中で、230℃で30分間ポストベークを行い、それぞれガラス基板上に形成された着色層を得た。硬膜させた着色層の膜厚は、いずれも1.8μmであった。
厚み方向位相差値は、位相差測定装置(大塚電子社製「RETS−100」)を用いて、塗膜を形成した基板の法線方向から45°傾けた方位よりリタデーションΔ(λ)を測定し、この値を用いて得られる3次元屈折率から、下記式(2)より厚み方向位相差値(Rth)を算出した。但し、緑色着色画素では545nmの波長で測定を行った。
Rth={(Nx+Ny)/2−Nz}×d・・・(2)
(式中、Nxは着色画素層の平面内のx方向の屈折率であり、Nyは着色画素の平面内のy方向の屈折率であり、Nzは着色画素の厚み方向の屈折率であり、NxをNx≧Nyとする遅相軸とする。dは着色画素の厚み(nm)である。)
上記表5に示した各緑色着色組成物より得られた厚み方向位相差値Rthを下記表6に示す。また、液晶表示装置に使用される位相差板、液晶材料の厚み方向位相差値Rthと、着色画素層の厚み方向位相差値Rthとの組み合わせにおいて、黒表示時での斜めから見たときの液晶表示装置の色付きが最も少なくなるようにした場合、着色画素層の厚み方向位相差値Rthは、−2≦Rth≦+2であった。
f)色度測定
色度測定用の基板は、次のように作製した。
ガラス基板に上記表5に示した着色組成物GR-1からGR-13をスピンコート法により、回転数を種々変え、色度測定試料を作製した。測定試料は、クリーンオーブン中で、230℃で30分間ポストベーク(硬膜)した。硬膜後の膜厚でおおむね1.4μmから2.8μmの膜厚の範囲にある、それぞれの測定試料(着色層の塗膜)の色度を分光色度測定機(OS2000;オリンパス製)を使用して測定した。
測定結果を図3及び図4に示した。
ΔEabは、測定で得られるL*、a*、b*の値を使用し、下記式で示すように、それぞれの差の2乗の和の平方根により求めた。
ΔEab=[(ΔL*)+(Δa*)+(Δb*)1/2
g) 感度評価
上記表5に示した各着色組成物の感度を以下のようにして評価した。
すなわち、はじめに、ガラス基板上に、得られた感光性組成物をスピンコート法により塗布した後、70℃で15分のプリベークを行い、膜厚2.3μmの塗布膜を形成した。次に、露光光源に紫外線を使用した近接露光方式で、50μmの細線パターンを備えたフォトマスクを介して紫外線露光を行なった。露光量は、30、40、50、60、70、80、90、100mJ/cmの8水準とした。
次に、1.25質量%の炭酸ナトリウム溶液を用いてシャワー現像した後、水洗して、230℃で20分の加熱処理を行い、パターニングを完了した。
得られた着色画素の膜厚を未露光・未現像部分の膜厚(2.3μm)で割ってその残膜率を算出した。そして、横軸を露光量、縦軸を現像後残膜率として露光感度曲線をプロットした。得られた露光感度曲線から、残膜率が80%以上に達する最小露光量を飽和露光量とし、下記の基準で感度を評価した。
○:飽和露光量が50mJ/cm以下である。
□:飽和露光量が50を超え、100mJ/cm以下である。
×:飽和露光量が100mJ/cmを超える。
次に、1.25質量%の炭酸ナトリウム溶液を用いてシャワー現像した後、水洗した。現像時間は、それぞれ、未露光の塗布膜を洗い流すのに適正な時間とした。次に、230℃で20分間加熱処理をして試験用基板を製造した。
h) コントラスト評価
透明基板上に形成された各色画素を2枚の偏光板の間に挟み、一方の偏光板側からバックライトを当てて、他方の偏光板を透過した光の輝度を輝度計にて測定し、偏光板が平行状態における光の輝度(Lp)と直交状態における光の輝度(Lc)の比よりコントラストC(=Lp/Lc)を算出した。
CSは、カラーフィルタ(着色層)を形成しない透明基板のみのコントラストの値である。CSと各着色層とのコントラスト比、C/CS>0.45を満たす場合に、液晶表示装置の黒表示時の正面視認性が優れたものとなり、光漏れの少ない締まった黒表示を再現できる。この条件を満たさない場合、黒表示時の光漏れが多くなり、優れた正面視認性の液晶表示装置が得られなくなる。
なお、コントラスト測定は、色彩輝度計(例えば、トプコン社製「BM−5A」)を用いて、例えば 2°視野にて偏光板が平行状態における光の輝度(Lp)と直交状態における光の輝度(Lc)を、透明基板上に形成された単一塗膜の着色画素層もしくは透明基板のみを偏光板に挟みこむ形にて、それぞれ測定する。偏光板は、例えば、日東電工社製「NPF−SEG1224DU」を用いる。また、バックライトの光源としては、例えば、輝度=1937cd/m2、XYZ表色系色度図における色度座標(x,y)が(0.316,0.301)、色温度=6525K、色度偏差duv=−0.0136の特性のものを用いる。
上記評価結果を下記表6に示す。
Figure 0004905547
上記表6から、以下のことがわかる。即ち、実施例1〜6では、図3に示すように緑色画素の色度が所定の範囲内にあるため、良好な緑色を示し、緑色画素のC光源による色度y=0.600としたときの明度Yが57.0以上であり、式(1)を満たすことにより小さなリタデーションを示すとともに、C/Csが0.45を超えており、また、感度、現像性においても優れていることがわかる。
これに対し、比較例1〜3、5及び7では、良好な感度及び現像性を示しているが、式(1)を満たしていないため、リタデーションは大きな値を示している。また、比較例4及び6では、式(1)を満たしており、小さなリタデーションを示しているが、色度範囲が外れているため、良好な緑色を示さない。
1・・・ガラス基板、2・・・ブラックマトリックス、3・・・着色画素、4・・・液晶表示装置、5,6・・・透明基板、7・・・TFTアレイ、8,12・・・透明電極、9,13・・・配向層、10,14・・・偏光板、11・・・カラーフィルタ、15・・・三波長ランプ、16・・・バックライトユニット。

Claims (2)

  1. 透明基板上に、着色顔料を含む複数の着色画素を配設してなるカラーフィルタ基板において、緑色画素を構成する顔料がC.I. Pigment GREEN 58緑色顔料と1種以上の黄色顔料を含み、かつ、下記(a)、(b)、(c)の3つの条件を満たすともに、前記緑色画素の下記式(2)により表される厚み方向位相差Rthの絶対値が2.0nm以下であり、かつ、前記1種以上の黄色顔料が、C.I. Pigment Yellow 138黄色顔料とC.I. Pigment Yellow
    150黄色顔料の2種を含むことを特徴とするカラーフィルタ基板。
    (a)緑色画素のC光源による色度(x,y)が、(0.255,0.625)、(0.275,0.580)、(0.325,0.580)、(0.305,0.625)の4点で囲まれる領域内にあること。
    (b)緑色画素のC光源による色度y=0.600としたときの明度Yが57.0以上であること。
    (c)緑色画素を構成する顔料A、B・・・の複屈折率と重量比率の積の和の絶対値が下記式(1)を満足すること。
    |(顔料AのΔn×顔料Aの重量比率)+(顔料BのΔn×顔料Bの重量比率)+・・・|≦0.006・・・式(1)
    (式中、Δnは、顔料試料着色膜の面内平均屈折率nxyから厚み方向屈折率nを引算することで得られる複屈折率である。)
    Rth={(Nx+Ny)/2-Nz}×d ・・・式(2)
    (式中、Nxは着色画素の平面内のx方向の屈折率、Nyは着色画素の平面内のy方向の屈折率、Nzは着色画素の厚み方向の屈折率を表し、NxはNx≧Nyとする遅相軸、dは着色画素の厚み(nm)である。)
  2. 請求項1に記載のカラーフィルタ基板を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
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