JP4898263B2 - 光干渉断層画像表示システム - Google Patents

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Description

本発明は単一モードで波長を走査する面発光レーザ光源を用いた光干渉断層画像表示システムに関する。
近年内視鏡治療などの医療技術の進歩に伴って、病理組織の診断を非侵襲かつリアルタイムに行う診断方法が望まれている。従来例えばCCDを用いた電子内視鏡や、CT、MRI、超音波による画像化が診断方法として用いられている。電子内視鏡は生体の表面の観察に限定され、また後者の画像診断システムはミクロンオーダーの分解能で観察するには技術的な限界があった。このような方法を補完する技術として、光コヒーレンストモグラフィーシステム(OCT)が注目されている。
OCTの中には、時間領域OCT(TD−OCT)と周波数領域OCT(FD−OCT)の2種類があり、またFD−OCTの中にもスペクトロメータタイプ(SD−OCT)と波長走査型光源タイプ(SS−OCT)の2つがある。時間領域OCTの場合には、広帯域の光を生体に当てて、そこからの反射光の干渉成分を周波数分析していたが、この方法だと干渉光の中に異なる深さからの反射光も重なりあうために、ある特定の深さからの信号光だけを感度良く検出できなかった。
波長走査型OCTは、非特許文献1に記されているように、生体に光を照射し、照射光の波長を連続的に変化させ、参照光と生体内の異なる深さから戻ってくる反射光とを干渉計で干渉させ、その干渉信号の周波数成分を分析することによって、断層画像を得るシステムである。この技術は物体内部からの信号の周波数分析から極めて高分解能の断層画像を構築することができるため、高度なシステムとして期待されている。波長走査型光源を用いたSS−OCTは測定感度も高く、動的ノイズに強いという点で内視鏡などの実使用に好適である。ここで照射する光の波長走査の帯域が広いほど周波数分析の帯域が上がるので、深さ方向の分解能が上がる。
Handbook of Optical Coherence Tomography,p41-43, Mercel Dekker, Inc. 2002
SS−OCTを用いる波長走査型光源としては、ファイバリング型の多モード可変波長レーザや集積型の端面波長レーザがある。しかしファイバリング型レーザは波長走査速度をあげるに従ってスペクトル線幅が太くなり、結果的に可干渉距離が低下し、測定深度に限界があった。又ファイバリング型では小型化ができず、量産性にも問題があった。又集積型の端面波長レーザでは、単一モードで波長を可変することができるが、連続的な走査をするために位相制御等が複雑で高速化に限界があるという欠点があった。
本発明はこのような課題に着目してなされたもので、小型で量産化に適し、低価格で且つ単一モードで周波数を走査する波長走査型光源を用いることによって測定深度の高い光断層画像表示システムを提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明の光断層画像表示システムは、波長可変型面発光レーザを含み、周期的に光の発振波長を走査する波長走査型光源と、前記波長走査型光源の1走査の期間内に前記波長走査型光源の光の等周波数間隔でのトリガ信号を発生する波長モニタ部と、前記波長走査型光源からの光を参照光と物体への照射光とに分岐し、物体からの反射光と参照光との干渉光を発生する干渉光学計と、前記干渉光学計より得られる干渉光を受光し、ビート信号を得る受光素子と、前記波長モニタ部からのトリガ信号にタイミングを合せて得られる前記受光素子からのビート信号をフーリエ変換することにより、前記物体の断層画像を形成する信号処理部と、を具備し、前記可変型面発光レーザは、上部のミラー部と下部基板とを有するものであり、前記ミラー部は、周囲がヒンジにより支持された振動部を有する振動板と、前記振動板に設けられ光を反射する上部DBR層と、
スペーサを介して前記振動板に対向し、前記上部DBR層部分を除いて環状に形成されるハンドル基板とを有するものであり、前記下部基板は、下部DBR層と、前記下部DBR層の上部に設けられ、前記上部基板の上部DBR層にギャップを介して対向する位置に形成された活性層と、前記振動板の前記振動部を駆動することによって前記活性層上部のDBR層と可動DBR層との間に形成されるキャビティのキャビティ長を変化させる駆動部と、を有するものである。
ここで前記波長モニタ部は、前記波長走査型光源からの光の一部が入射され、光周波数に対して透過率が直線的に変化するスロープフィルタと、前記スロープフィルタを通過した光を光電変換する光電変換器と、前記波長走査型光源の等周波数間隔の複数の周波数に夫々対応する前記光電変換器の光電変換値を校正値として保持するROMと、前記ROMに保持されている複数の校正値と前記光電変換器からの出力とを比較する比較器とを具備し、前記比較器の出力に基づいて等周波数間隔のトリガ信号を発生するものとしてもよい。
ここで前記可変型面発光レーザは、上部のミラー部と下部基板とを有するものであり、前記ミラー部は、周囲がヒンジにより支持された振動部を有する振動板と、前記振動板に設けられ光を反射する上部DBR層と、スペーサを介して前記振動板に対向し、前記上部DBR層部分を除いて環状に形成されるハンドル基板とを有するものであり、前記下部基板は、下部DBR層と、前記下部DBR層の上部に設けられ、前記上部基板の上部DBR層にギャップを介して対向する位置に形成された活性層と、前記振動板の前記振動部を駆動することによって前記活性層上部のDBR層と可動DBR層との間に形成されるキャビティのキャビティ長を変化させる駆動部と、を有するようにしてもよい。
ここで前記駆動部は、平行平板型であって、静電引力によって前記振動板を駆動するようにしてもよい。
ここで前記駆動部は、熱によるバイモルフ効果を用いた駆動板としてもよい。
ここで前記波長走査型光源の光出力を増幅する光増幅器を更に有するようにしてもよい。
このような特徴を有する本発明によれば、面発光レーザのキャビティ長を連続的に変化させることにより、発振波長を連続して高速で変化させることができる。面発光レーザは原理的に単一モードの発振であるので、干渉信号の検出感度が高く、内部深達度も高い。このため高感度で動画の画像を表示することができる。
図1は本発明の実施の形態1による波長走査型光断層表示システムの全体構成を示すブロック図である。本図において波長走査型光源10Aには一定の周波数範囲の光信号を発振する波長可変型の面発光レーザを用いる。この面発光レーザの出力は光ファイバ11を介して分岐部12に与えられる。光ファイバ11の他端には光増幅器13が設けられる。光増幅器13は波長走査型光源10Aのレーザ光をそのまま増幅するものであり、その出力は光ファイバ14に与えられる。光ファイバ14の他端にはコリメートレンズ15及び参照ミラー16を設ける。又この光ファイバ14の中間部分には、他の光ファイバ18を接近させて干渉させる結合部17が設けられる。光ファイバ18の一端には、波長走査型光源10Aから結合部17を介して得られた光信号を平行光とするコリメートレンズ19、光をスキャニングするスキャニングミラー20が設けられる。スキャニングミラー20は紙面に垂直な軸を中心にして一定範囲で回動することによって平行光の反射角度を変化させるものである。集束レンズ21はこの反射光を受光する位置に配置し、測定部位へ光を集束すると共に水平方向にスキャニング(走査)する。ここで結合部17から参照ミラー16までの光学距離L1と、結合部17から測定部位の表面までの光学距離L2とを等しくしておく。さて光ファイバ18の他端にはレンズ22を介してフォトダイオード23を接続する。フォトダイオード23は、参照ミラー16からの反射光と測定部位で反射された光の干渉光を受光することによって、そのビート信号を電気信号として得る受光素子である。ここで光ファイバ14,18と結合部17、コリメートレンズ15、参照ミラー16、コリメートレンズ19、スキャニングミラー20、集束レンズ21は干渉光学計を構成している。
さてフォトダイオード23の出力は増幅器24を介して信号処理部25に入力される。信号処理部25は後述するように干渉計から得られる受光信号をフーリエ変換することによって、断層画像信号を得るものである。
又波長走査型光源10Aの出力の一部は分岐部12によって分岐されて波長モニタ26に与えられる。波長モニタ26は後述するように波長走査型光源の光の1走査の範囲内で、等周波数間隔で多数のkトリガ信号を発生させるものである。このkトリガ信号は信号処理部25に入力される。
次に本実施の形態1で用いられる波長走査型光源10Aについて、その主要構成要素である面発光レーザを中心として説明する。面発光レーザは図2に斜視図を示すように、GaAs等の基板31上に半導体多層膜から成るnドープされた分布型ブラッグ反射鏡(DBR)32を配置する。このDBR層32は発振波長の光学距離をλとすると、λ/4の膜厚を有し、例えばTiOとSiOの交互の層で形成され、垂直型のキャビティの下方のミラー面を構成する。そしてその上部に多重量子井戸構造の活性層33とpドープされたDBR層34とを形成する。ここで活性層33、pドープのDBR層34は図示のように正方形状の部分と円形部分とが接続部で連結された形状とする。そしてその正方形部分の上部には犠牲層35を介して可動型の反射部を設ける。犠牲層35はpドープされたDBR層34上に形成され、エッチングによって可動型の反射部を構成する。この可動型の反射部も図示のように犠牲層35の上部に形成された長方形部36a、梁部36b及び円形のDBR部36cから成り立っている。梁部36bは片持ち梁であって、DBR部36cを上下方向にDBR層とほぼ平行に移動自在に保持するものである。このDBR部36cはnドープされたDBR層とする。そして円形のDBR部36cと下方のDBR層32とによって、垂直型のキャビティが構成される。そして基板31とDBR層34との間には電流源37が設けられ、又上部の長方形部36aに設けられるコンタクトとDBR層34との間に、波長を変化させるための交流の電圧源38が接続される。
ここで基板31とpドープされたDBR層34との間に電流源37より電流を流すことによって活性層33に電流を注入する。これによって励起したフォトンが垂直キャビティ内で共振し、活性層33の利得範囲内でキャビティのファブリーペローモードと一致した波長で発振する。ここで活性層33の上部のDBR層34ではレーザ光は部分反射し、活性層33で励起された光の一部はその上部の空気層に漏れる。ここで上下のDBR層の間キャビティ長を数μmとすることによって、1つのファブリーペローモードである縦モードで発振する。従って面発光レーザは原理的に単一モード発振となる。更に可動部のnドープされたDBR部36cとpドープされたDBR層34で成すPN接合部に電圧源38より逆バイアス電圧Vtuneを印加し、その電圧を変化させると、静電引力によりキャビティ部のギャップが変化し、反射の位相が変化する。これによって共振器のファブリーペローの波長が可変され、結果的に励起したレーザ光の波長が変化する。
次に波長モニタ部26について図3を用いて説明する。波長モニタ部26には波長走査型光源10Aの出力の一部を分岐部11により取り出したレーザ光が入力される。波長モニタ部26は分岐した光をコリメートするコリメートレンズ41、スロープフィルタ42及び透過した光を受光するフォトダイオード43を含む。スロープフィルタ42は図4Aに示すように光周波数に対して透過率が直線的に変化するフィルタである。フォトダイオード43の出力は増幅器44を介してA/D変換器45に与えられる。A/D変換器45はこの出力をデジタル値に変換するものであって、その出力は比較器(Comp)46に与えられる。比較器46は校正値が保持されているROM47とA/D変換出力を比較し、2つの入力が一致するときにkトリガ信号(TRIG)を発生させるものである。ROM47は図4Bに示すように等周波数間隔に対応するA/D変換出力V1,V2,V3・・・毎に、A/D変換出力に相当する電圧を校正値として保持している。こうして発振周波数の等周波数間隔でkトリガ信号を発生させ、信号処理部25に与える。
次に信号処理部25の構成について図1を参照して説明する。増幅器24の出力はローパスフィルタ(LPF)51に与えられ、高周波成分が除去されてフーリエ変換回路52に加わる。フーリエ変換回路52は波長モニタ部26からのトリガ信号に基づいてローパスフィルタ51の出力をフーリエ変換するものであって、その出力はCPU53に伝える。CPU53ではこれに対して後述の信号処理を行い、画像信号としてモニタ54に伝える。
次に、波長走査型光源を用いた光コヒーレントトモグラフィの原理について説明する。光源から光周波数が連続的にかつ周期的に変化するコヒーレント光を対象物体に照射させ、マイケルソン、あるいはマッハツェンダなどの干渉光学計を用いて物体内部、あるいは生体表皮下層で反射した後方散乱光と参照光とを干渉させる。この干渉光の強度分布を計測し、光周波数の変化に対応した強度分布の変化を測定することによって、深さ方向に沿った断層画像を構築できる。さらに物体上で1次元、2次元に空間ビームを走査することによって、夫々2次元、3次元の断層画像を構築することができる。
干渉計において結合部17から2つの腕の光路、すなわち参照ミラー16までの光路L1と、物体中の反射面までの光路L2とが等しいときには、干渉光のビート周波数はゼロとなる。次に、反射光が物体内部のある深さzから反射するとき、光周波数が時間的に変化していると、その光路差の分、物体からの反射光と参照ミラー16からの反射光の周波数に差が生じ、干渉光にビートが生じる。ここで、例えば光源の光周波数が時間的に線形に走査されているとする。干渉計の腕の長さが等しい位置に物体の表面があり、物体の反射面は表面から深さzの位置にのみあるとする。結合部17での参照光の周波数と物体からの反射光(物体光)の周波数の時間的変化は、夫々図5の直線A,Bのようになる。ここで光周波数は走査レートα[Hz/s]で、時間T[s]内で周波数幅Δf=αT[Hz]にわたって走査される。参照光に対する物体光の遅れ時間τは、物体の屈折率をnとすると、
τ=2nz/c
となる。従ってフォトダイオード23で受光される干渉光は、ビート周波数
fb=ατ=(Δf/T)(2nz/c) ・・・(1)
で変動することになる。
実際は反射光は物体内部の深さに沿って連続的に異なった位置から発生するので、反射光はそれぞれの深さに対応した異なったビート周波数成分をもつ。従って干渉光の強度変化を周波数分析することによって、ビート周波数に対応するある特定の深さからの反射光強度を検出することができる。この反射強度の空間分布をとることで、断層画像を構築できる。
数学的にはこの周波数分析は次式(2)で示される干渉光信号Idctをフーリエ変換することによって得られる。
dct=(ηq/hν){Pr+Po∫r(z)dz+2(PrPo)1/2
∫r(z)cos(2k(t)z+φ)dz} ・・・(2)
第1,2項はそれぞれ参照ミラーと、物体からの反射光の直流成分であり、第3項が干渉信号光成分であり、式(2)においてPrは参照光強度、Poはプローブ光強度r(z)は深さ方向の反射率分布を示す。式(2)で得られるIdctの干渉光信号をフーリエ変換することによって、物体中の任意の深さに対応する散乱光強度の関係を得ることができる。
干渉光信号:F(z)=ΣIdct[km]exp(−j2kmn) ・・・(3)
m=k(tm)=2π/λ(tm)=2πf(tm)/c
上記干渉光信号はk空間で均等なサンプリングでフーリエ変換することによって、歪みのない画像が得られる。このサンプリングのタイミングを与えるトリガ信号は、波長走査型光源10の走査する光周波数と同期する必要があり、加えて波数、即ち周波数軸上で均等である必要がある。
ここで深さ方向の分解能δzは式(4)で表され、走査範囲の逆数に比例する、即ち走査範囲が広くなるほど高分解能となる。
δz=(2ln2/π)・(λ /Δλ) ・・・(4)
ここでλは中心波長であり、Δλは波長走査範囲である。
次にコヒーレント長Lcは次式で表される。
Lc=(2ln2/π)・(C/Δν) ・・・(5)
ここでΔνは動的線幅、即ち波長がシフトしている途中のスペクトル線幅である。コヒーレント長Lcは深さ方向の測定距離の2倍に相当し、線幅に反比例して広くなる。つまり画像表示システムとしては、広い波長走査範囲と、狭線幅(高コヒーレント)を持つ波長走査型光源であることが好ましい。そして本発明では、単一モードで発振する面発光レーザによる波長可変光源10Aを用いている。従って線幅は数MHz以上となり、多モード発振のレーザに比べてコヒーレント長が長くなるので、OCTでの測定深度を深くすることができ、深い測定範囲を表示することができる。
次に本実施の形態の動作について説明する。前述したように波長可変型面発光レーザ10を駆動し、これによって前述したように光ファイバを介して信号光が参照ミラー及び物体にまで照射され、その反射光が結合部17を介して得られる。そのビート周波数がフォトダイオード23に得られる。これを増幅することによって信号処理部25に得られる。又前述したように波長モニタ部26から等周波数間隔でトリガ信号が得られ、このトリガ信号に基づいてフォトダイオード23の出力をフーリエ変換して断層画像が得られる。そしてスキャニングミラー20を回動させることによって光の入射位置を変化させ、これによって2次元の断面画像を得ることができる。又、この干渉計自体又は測定対象をスキャニングミラー20による光の走査方向と垂直に移動させることにより、3次元断面画像を得ることができる。
次に本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2では波長走査型光源のみが異なっており、その他の構成は前述した実施の形態1と同様である。
図6Aは実施の形態2による波長走査型光源10Bの面発光レーザの垂直可動ミラー部を示す上面図、図6BはそのA−A線端面図である。図7は波長走査型光源の全体構成を示す端面図である。図示のように波長走査型光源の面発光レーザ61は、上部のミラー部62と下部基板63から構成される。この面発光レーザはミラー部62を独立して製造し、下部の基板に貼り合わせて製造するものである。ミラー部62はSi層から成る薄い長方形の振動板64を有している。この振動板は円形の振動部64aが4つのヒンジ65を介して振動自在に保持されている。この振動板64の振動部64aには高い反射率を持つ分布型ブラッグ反射器(DBR)層66が円形に形成される。DBR層66は発振波長をλとすると、光学距離λ/4の多層構造で構成される高反射率の層であり、その裏面にはARコート層67が設けられる。又この振動板64の周囲にはSiOからなる絶縁層68を介してSi層から成るハンドル基板69が設けられる。ハンドル基板69はDBR層66に対応する中央部に開口が形成され、絶縁層68の厚さに相当するギャップを介して振動板64と対向している。
一方、下部基板63は図7に示すようにInP又はGaAsの基板71上にnドープされた下部DBR層72が設けられ、その上面には量子井戸構造の円形の活性層73が設けられる。又活性層73の上部にはpドープされたDBR層74が設けられる。そしてこの活性層73等を中心として円形の開口が形成されたスペーサ75が下部DBR層72の上部に配置される。更に前述した可動ミラー部62がスペーサ75上に上部DBR層66を下面としてDBR層74とギャップを介して平行に対向するように配置される。
そして図7に示すようにDBR層74と基板71との間に電流注入用の電流源81を接続する。又可動ミラー部の振動板64と駆動部69との間に電圧源82を接続する。この電圧源82の電圧は振動板64を静電引力によってキャビティ部のキャビティ長を変化させるものであり、波長走査を実現するための交流電源とする。
そして活性層73に電流源81より電流を注入することによって、上部DBR層66と下部DBR層72との間のキャビティで、ファブリーペローモードと一致した波長でレーザ発振する。このレーザ光がハンドル基板69の中央部より上方に向けて出力される。ここでハンドル基板69と振動板64との間に電圧Vtuneを印加し、その電圧を変化させることによって、静電引力により振動部64aの位置を上下方向に変化させ、キャビティ長を変化させることによってレーザ発振波長を変化させることができる。
この波長走査型光源10Bによれば、面発光レーザのキャビティ長と静電引力用のギャップとを独立して設定できるため、波長可変の設計を容易にすることができる。又半導体だけのモノリシックなプロセスでは困難であった波長の可変幅を広くとることができる。
又実施の形態1,2で示した面発光レーザではいずれも平板型のDBR層を用いてキャビティを形成し、そのキャビティ長を静電引力によって変化させることによって波長を変化させている。この静電引力に代えていずれか一方のDBR層に相異なる熱膨張係数を持つ複数の熱応力層を設け、温度を変化させることによってDBR層を変位させてもよい。こうすればバイモルフ効果によってキャビティのキャビティ長が変化し、波長を変化させることができる。又垂直櫛歯型のアクチュエータを用いてキャビティ長を変化させるようにした面発光レーザを用いることもできる。
本発明は高速走査と、広帯域可変、単一モードの発振を実現できる波長走査型光源を用いることにより、物体の表面内部の内部構造や生体組織の表皮下層断面の画像を観察する光断層画像表示システムに好適に利用することができる。
本発明の実施の形態1による波長走査型光断層表示システムの全体構成を示すブロック図である。 本実施の形態による波長走査型光源を示す概略図である。 本実施の形態による波長モニタ部の構成を示すブロック図である。 この実施の形態による波長モニタ部のスロープフィルタの発振周波数に対する透過率の変化を示す図である。 発振周波数に対するフォトダイオードの出力変化を示す図である。 発振周波数と時間的な変化を示すグラフである。 本発明の実施の形態2による波長走査型光源の発光レーザの上部基板の上面図である。 この実施の形態の上部基板のA−A線端面図である。 この実施の形態の波長走査型光源の全体構成を示す端面図である。
符号の説明
10A,10B 波長走査型光源
11,14,18 光ファイバ
15,19,22,41 レンズ
16 参照ミラー
20 スキャニングミラー
23,43 フォトダイオード
24,44 増幅器
25 信号処理部
26 波長モニタ部
31,71 基板
32,34,66,74 DBR層
33,73 活性層
37,81 電流源
38,82 電圧源
61 面発光レーザ
62 ミラー部
63 下部基板
64 振動板
64a 振動部
67 ARコート層
68 絶縁層
69 ハンドル基板
72 下部DBR層

Claims (5)

  1. 波長可変型面発光レーザを含み、周期的に光の発振波長を走査する波長走査型光源と、
    前記波長走査型光源の1走査の期間内に前記波長走査型光源の光の等周波数間隔でのトリガ信号を発生する波長モニタ部と、
    前記波長走査型光源からの光を参照光と物体への照射光とに分岐し、物体からの反射光と参照光との干渉光を発生する干渉光学計と、
    前記干渉光学計より得られる干渉光を受光し、ビート信号を得る受光素子と、
    前記波長モニタ部からのトリガ信号にタイミングを合せて得られる前記受光素子からのビート信号をフーリエ変換することにより、前記物体の断層画像を形成する信号処理部と、を具備し、
    前記可変型面発光レーザは、
    上部のミラー部と下部基板とを有するものであり、
    前記ミラー部は、
    周囲がヒンジにより支持された振動部を有する振動板と、
    前記振動板に設けられ光を反射する上部DBR層と、
    スペーサを介して前記振動板に対向し、前記上部DBR層部分を除いて環状に形成されるハンドル基板とを有するものであり、
    前記下部基板は、
    下部DBR層と、
    前記下部DBR層の上部に設けられ、前記上部基板の上部DBR層にギャップを介して対向する位置に形成された活性層と、
    前記振動板の前記振動部を駆動することによって前記活性層上部のDBR層と可動DBR層との間に形成されるキャビティのキャビティ長を変化させる駆動部と、を有する光断層画像表示システム。
  2. 前記波長モニタ部は、
    前記波長走査型光源からの光の一部が入射され、光周波数に対して透過率が直線的に変化するスロープフィルタと、
    前記スロープフィルタを通過した光を光電変換する光電変換器と、
    前記波長走査型光源の等周波数間隔の複数の周波数に夫々対応する前記光電変換器の光電変換値を校正値として保持するROMと、
    前記ROMに保持されている複数の校正値と前記光電変換器からの出力とを比較する比較器とを具備し、
    前記比較器の出力に基づいて等周波数間隔のトリガ信号を発生するものである請求項1記載の光断層画像表示システム。
  3. 前記駆動部は、平行平板型であって、静電引力によって前記振動板を駆動する請求項記載の光断層画像表示システム。
  4. 前記駆動部は、熱によるバイモルフ効果を用いた駆動板である請求項記載の光断層画像表示システム。
  5. 前記波長走査型光源の光出力を増幅する光増幅器を更に有する請求項1記載の光断層画像表示システム。
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