以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。
<カメラの構成>
図1〜3を参照して、本発明の実施の形態に係るデジタル一眼レフカメラについて説明する。図1及び図2は、本実施の形態に係るデジタル一眼レフカメラの外観図である。図1は、カメラを前面側(被写体側)から見た斜視図であって、撮影レンズユニットを外した状態を示す。図2は、カメラを撮影者側(背面側)から見た斜視図である。
図1に示すように、カメラ本体1には、撮影時に撮影者が安定して握り易いように被写体側に突出したグリップ部1aが設けられている。
カメラ本体1のマウント部2には、撮影レンズユニット(図1、2では不図示)が着脱可能に固定される。マウント接点21は、カメラ本体1と撮影レンズユニットとの間で制御信号、状態信号、データ信号等の通信を可能にすると共に、撮影レンズユニット側に電力を供給する。マウント接点21は、電気通信のみならず、光通信、音声通信等が可能なように構成してもよい。マウント部2の横には、撮影レンズユニットを取り外す際に押し込むレンズロック解除ボタン4が配置されている。
カメラ本体1内には、撮影レンズを通過した撮影光束が導かれるミラーボックス5が設けられており、ミラーボックス5内にメインミラー(クイックリターンミラー)6が配設されている。メインミラー6は、撮影光束をペンタダハミラー22(図3を参照)の方向へ導くために撮影光軸に対して45°の角度に保持される状態と、撮像素子33(図3を参照)の方向へ導くために撮影光束から退避した位置に保持される状態とを取り得る。
カメラ上部のグリップ1a側には、撮影開始の起動スイッチとしてのレリーズボタン7と、撮影時の動作モードに応じてシャッタスピードやレンズ絞り値を設定するためのメイン操作ダイヤル8と、撮影系の上面動作モード設定ボタン10とが配置されている。これら操作部材の操作結果の一部は、LCD表示パネル9に表示される。レリーズボタン7は、第1ストロークでSW1(図3の7a)がONし、第2ストロークでSW2(図3の7b)がONする構成となっている。また、上面動作モード設定ボタン10は、レリーズボタン7の1回の押込みで連写になるか1コマのみの撮影となるかの設定や、セルフ撮影モードの設定等を行うためのものであり、LCD表示パネル9にその設定状況が表示される。
カメラ上部の中央には、カメラ本体1に対してポップアップするストロボユニット11と、フラッシュ取り付け用のシュー溝12及びフラッシュ接点13とが設けられている。
カメラ上部の右寄りには、撮影モード設定ダイヤル14が配置されている。
カメラのグリップ1aに対して反対側の側面には、開閉可能な外部端子蓋15が設けられている。外部端子蓋15を開けた内部には、外部インタフェースとしてビデオ信号出力用ジャック16及びUSB出力用コネクタ17が納められている。
図2に示すように、カメラ背面の上方には、ファインダ接眼窓18が設けられている。また、カメラ背面の中央付近には、画像表示可能なカラー液晶モニタ19が設けられている。
カラー液晶モニタ19の横には、サブ操作ダイヤル20が配置されている。サブ操作ダイヤル20は、メイン操作ダイヤル8の機能の補助的役割を担うものである。例えばカメラのAEモードでは、自動露出装置により算出された適正露出値に対する露出補正量を設定するために使用される。シャッタスピード及びレンズ絞り値の各々を使用者の意志により設定するマニュアルモードでは、メイン操作ダイヤル8でシャッタスピードを設定し、サブ操作ダイヤル20でレンズ絞り値を設定するように使用される。また、このサブ操作ダイヤル20は、カラー液晶モニタ19に表示される撮影済み画像の表示を選択するためにも使用される。
さらに、カメラ背面には、カメラの動作を起動もしくは停止するためのメインスイッチ43と、クリーニングモードを動作させるためのクリーニング指示操作部材44とが配置されている。クリーニング指示操作部材44は、詳しくは後述するが、光学ローパスフィルタ410の表面に付着した塵埃等の異物をふるい落とす動作を指示するためのものである。なお、クリーニングモードは、クリーニング指示操作部材44を用いて任意に動作させることもできるし、メインスイッチ43をONした際、或いはOFFした際、或いはその両方のタイミングで自動で動作させることもできる。
図3は、本実施の形態に係るデジタル一眼レフカメラの主要な電気的構成を示すブロック図である。なお、図1、2と共通する部分には同一の符号を付す。カメラ本体1に内蔵されたマイクロコンピュータからなる中央処理装置(以下、「MPU」と称する)100は、カメラの動作制御を司るものであり、各要素に対して様々な処理や指示を実行する。MPU100に内蔵されたEEPROM100aは、時刻計測回路109の計時情報やその他の情報を記憶することができる。
MPU100には、ミラー駆動回路101、焦点検出回路102、シャッタ駆動回路103、映像信号処理回路104、スイッチセンス回路105、測光回路106が接続されている。また、LCD駆動回路107、バッテリチェック回路108、時刻計測回路109、電力供給回路110、圧電素子駆動回路111が接続されている。これらの回路は、MPU100の制御により動作するものである。
MPU100は、撮影レンズユニット200a内のレンズ制御回路201とマウント接点21を介して通信を行う。マウント接点21は、撮影レンズユニット200aが接続されるとMPU100へ信号を送信する機能も有する。これにより、レンズ制御回路201は、MPU100との間で通信を行い、AF駆動回路202及び絞り駆動回路203を介して撮影レンズユニット200a内の撮影レンズ200及び絞り204の駆動を行う。なお、図3では便宜上1枚の撮影レンズ200のみを図示しているが、実際は多数のレンズ群によって構成される。
AF駆動回路202は、例えばステッピングモータによって構成され、レンズ制御回路201の制御により撮影レンズ200内のフォーカスレンズ位置を変化させ、撮像素子33に撮影光束の焦点を合わせるように調整する。絞り駆動回路203は、例えばオートアイリス等によって構成され、レンズ制御回路201の制御により絞り204を変化させ、光学的な絞り値を得る。
メインミラー6は、図3に示す撮影光軸に対して45°の角度に保持された状態で、撮影レンズ200を通過する撮影光束をペンタダハミラー22へ導くと共に、その一部を透過させてサブミラー30へ導く。サブミラー30は、メインミラー6を透過した撮影光束を焦点検出センサユニット31へ導く。
ミラー駆動回路101は、例えばDCモータとギヤトレイン等によって構成され、メインミラー6を、ファインダにより被写体像を観察可能とする位置と、撮影光束から待避する位置とに駆動する。メインミラー6が駆動すると、同時にサブミラー30も、焦点検出センサユニット31へ撮影光束を導く位置と、撮影光束から待避する位置とに移動する。
焦点検出センサユニット31は、不図示の結像面近傍に配置されたフィールドレンズ、反射ミラー、2次結像レンズ、絞り、複数のCCDからなるラインセンサ等によって構成され、位相差方式の焦点検出を行う。焦点検出センサユニット31から出力される信号は、焦点検出回路102へ供給され、被写体像信号に換算された後、MPU100に送信される。MPU100は、被写体像信号に基づいて位相差検出法による焦点検出演算を行う。そして、デフォーカス量及びデフォーカス方向を求め、これに基づいて、レンズ制御回路201及びAF駆動回路202を介して撮影レンズ200内のフォーカスレンズを合焦位置まで駆動する。
ペンタダハミラー22は、メインミラー6により反射された撮影光束を正立正像に変換反射する。撮影者はファインダ光学系を介してファインダ接眼窓18から被写体像を観察することができる。ペンタダハミラー22は、撮影光束の一部を測光センサ23へも導く。測光回路106は、測光センサ23の出力を得て、観察面上の各エリアの輝度信号に変換し、MPU100に出力する。MPU100は、輝度信号に基づいて露出値を算出する。
シャッタユニット(機械フォーカルプレーンシャッタ)32は、撮影者がファインダにより被写体像を観察している時には、シャッタ先幕が遮光位置にあると共に、シャッタ後幕が露光位置にある。次いで、撮影時には、シャッタ先幕が遮光位置から露光位置へ移動する露光走行を行って被写体からの光を通過させ、撮像素子33で撮像を行う。所望のシャッタ秒時の経過後、シャッタ後幕が露光位置から遮光位置へ移動する遮光走行を行って撮影を完了する。機械フォーカルプレーンシャッタ32は、MPU100の指令を受けたシャッタ駆動回路103により制御される。
撮像ユニット400は、光学ローパスフィルタ410、圧電部材である圧電素子430、撮像素子33が後述する他の部品と共にユニット化されたものである。撮像素子33は、被写体像を光電変換するものであり、本実施の形態ではCMOSセンサが用いられるが、その他にもCCD型、CMOS型及びCID型等様々な形態があり、いずれの形態の撮像デバイスを採用してもよい。撮像素子33の前方に配置された光学ローパスフィルタ410は、水晶からなる1枚の複屈折板であり、その形状は矩形状である。圧電素子430は、単板の圧電素子(ピエゾ素子)であり、MPU100の指示を受けた圧電素子駆動回路111により加振され、その振動を光学ローパスフィルタ410に伝えるように構成されている。
クランプ/CDS(相関二重サンプリング)回路34は、A/D変換する前の基本的なアナログ処理を行うものであり、クランプレベルを変更することも可能である。AGC(自動利得調整装置)35は、A/D変換する前の基本的なアナログ処理を行うものであり、AGC基本レベルを変更することも可能である。A/D変換器36は、撮像素子33のアナログ出力信号をデジタル信号に変換する。
映像信号処理回路104は、デジタル化された画像データに対してガンマ/ニー処理、フィルタ処理、モニタ表示用の情報合成処理等、ハードウエアによる画像処理全般を実行する。この映像信号処理回路104からのモニタ表示用の画像データは、カラー液晶駆動回路112を介してカラー液晶モニタ19に表示される。また、映像信号処理回路104は、MPU100の指示に従って、メモリコントローラ38を通じてバッファメモリ37に画像データを保存することもできる。さらに、映像信号処理回路104は、JPEG等の画像データ圧縮処理を行うこともできる。連写撮影等、連続して撮影が行われる場合は、一旦バッファメモリ37に画像データを格納し、メモリコントローラ38を通して未処理の画像データを順次読み出すこともできる。これにより、映像信号処理回路104は、A/D変換器36から入力されてくる画像データの速度に関わらず、画像処理や圧縮処理を順次行うことができる。
メモリコントローラ38は、外部インタフェース40から入力される画像データをメモリ39に記憶し、メモリ39に記憶されている画像データを外部インタフェース40から出力する機能を有する。なお、外部インタフェース40は、図1におけるビデオ信号出力用ジャック16及びUSB出力用コネクタ17が相当する。メモリ39としては、カメラ本体に着脱可能なフラッシュメモリ等が用いられる。
スイッチセンス回路105は、各スイッチの操作状態に応じて入力信号をMPU100に送信する。スイッチSW1(7a)は、レリーズボタン7の第1ストローク(半押し)によりONする。スイッチSW2(7b)は、レリーズボタン7の第2ストローク(全押し)によりONする。スイッチSW2(7b)がONされると、撮影開始の指示がMPU100に送信される。また、メイン操作ダイヤル8、サブ操作ダイヤル20、撮影モード設定ダイヤル14、メインスイッチ43、クリーニング指示操作部材44が接続されている。
LCD駆動回路107は、MPU100の指示に従って、LCD表示パネル9やファインダ内液晶表示装置41を駆動する。
バッテリチェック回路108は、MPU100の指示に従って、バッテリチェックを行い、その検出結果をMPU100に送信する。電源42は、カメラの各要素に対して電源を供給する。
時刻計測回路109は、メインスイッチ43がOFFされて次にONされるまでの時間や日付を計測し、MPU100からの指示に従って、計測結果をMPU100に送信する。
<異物除去構造>
次に、図4〜7を参照して、本実施の形態における光学ローパスフィルタ410を加振する異物除去構造について説明する。図4は、撮像ユニット400まわり保持構造を示すためのカメラ内部の概略構成を示す分解斜視図である。図5は、撮像ユニット400の構成を示す分解斜視図である。
図4に示すように、カメラ本体の骨格となる本体シャーシ300の被写体側には、被写体側から順に、ミラーボックス5、シャッタユニット32が配設される。また、本体シャーシ300の撮影者側には、撮像ユニット400が配設される。撮像ユニット400は、撮影レンズユニットが取り付けられる基準となるマウント部2の取付面に撮像素子33の撮像面が所定の距離を空けてかつ平行になるように調整されて固定される。
図5に示すように、光学ローパスフィルタ410は、水晶からなる1枚の複屈折板であり、その形状は矩形状である。この光学ローパスフィルタ410が本発明でいう光軸上に配設された光学部材に相当するものである。光学ローパスフィルタ410は、撮影有効領域410aの一側方に圧電素子430を配置する周縁部410bを有しており、撮影光軸中心に対して直交する方向(カメラ左右方向)は非対称である。このようにした光学ローパスフィルタ410の表面には、光学的なコーティングが施されている。
圧電素子430は、単板の矩形の短冊形状を呈し、光学ローパスフィルタ410の周縁部410bにおいて、圧電素子430の長辺が光学ローパスフィルタ410の短辺(側辺)に平行になるように配置されて接着保持される(貼着される)。この圧電素子430が本発明でいう光学部材を振動させる矩形状の振動手段に相当するものである。すなわち、圧電素子430は、光学ローパスフィルタ410上において四辺のうち一辺に近接して平行に貼着され、一辺に平行な複数の節部を有するように光学ローパスフィルタ410を波状に振動させる。
420は樹脂製又は金属製の光学ローパスフィルタ保持部材であり、光学ローパスフィルタ410を保持し、撮像素子保持部材510にビス固定される。
470は圧電素子430に電圧を印加するための圧電素子用フレキシブルプリント基板であり、圧電素子430に接着固定される。圧電素子430は、電圧の印加により光軸と直交する方向に主として伸縮振動し、光学ローパスフィルタ410を共振(振動)させる。これにより、光学ローパスフィルタ410の表面に付着した異物をふるい落とすことができる。
440は付勢部材であり、光学ローパスフィルタ410の撮影有効領域410a外の4ヶ所において当接して光軸方向に付勢し(図9及び図10を参照)、光学ローパスフィルタ保持部材420に係止される。付勢部材440は接地されており、付勢部材440と接する光学ローパスフィルタ410の表面(光学的なコーティングが施された面)も接地される。これにより、光学ローパスフィルタ410の表面への塵埃等の静電気的な付着を抑制することができる。
450は断面が略円形の枠状の弾性部材であり、光学ローパスフィルタ410と光学ローパスフィルタ保持部材420とで挟まれて密着保持される。この密着力は、付勢部材440の光軸方向への付勢力により決定される。なお、弾性部材450はゴムでもよいし、弾性体であれば、ポロンやプラスチック等の高分子重合体を用いてもよい。
460は位相板(偏光解消板)と赤外カットフィルタと光学ローパスフィルタ410に対して屈折方向が90°異なる複屈折板とを貼り合わせた光学部材であり、光学ローパスフィルタ保持部材420に接着固定される。
510は板状の撮像素子保持部材であり、矩形の開口部を有し、その開口部に撮像素子33を露出させるように撮像素子33が固着する。撮像素子保持部材510の周囲には、ミラーボックス5に3ヵ所でビス固定するための腕部が設けられている。
520は撮像素子33に撮影光路外からの余計な光が入射することを防ぐためのマスクであり、光学ローパスフィルタ保持部材420と撮像素子33とで挟まれて密着保持される。
530は左右一対の板バネ状の撮像素子付勢部材であり、撮像素子保持部材510にビス固定され、撮像素子33を撮像素子保持部材510に押し付ける。
以上の構成をとることにより、光学ローパスフィルタ410は、付勢部材440と弾性部材450とで挟み込まれて振動自在に支持される。詳しくは後述するが、光学ローパスフィルタ410の支持位置(支持部位)は、光学ローパスフィルタ410の振動の節部近傍であることが望ましい。なお、節部とは振幅がほぼ零となる位置のことをいう。
図6は、図4におけるA-A線断面図である。ただし、撮像素子保持部材510は省略してある。マスク520の撮影者側の面は撮像素子33と当接し、被写体側の面は光学ローパスフィルタ保持部材420と当接する。マスク520の撮影者側及び被写体側にはそれぞれ両面テープが固着されており、光学ローパスフィルタ保持部材420はマスク520の両面テープにより撮像素子33に密閉固定保持される。また、光学部材460は光学ローパスフィルタ保持部材420の所定の保持部に外周接着されて保持される。これにより、光学ローパスフィルタ保持部材420と撮像素子33とマスク520と光学部材460とにより囲まれる空間は封止され、塵埃等の異物の侵入を防ぐ密閉空間が形成される。
一方、弾性部材450の撮影者側の面は光学ローパスフィルタ保持部材420と当接し、被写体側の面は光学ローパスフィルタ410と当接する。光学ローパスフィルタ410は付勢部材440の弾性により撮像素子33側へと付勢されているので、弾性部材450は変形し、光学ローパスフィルタ410及び光学ローパスフィルタ保持部材420に対して隙間無く密着する。これにより、光学ローパスフィルタ410と光学ローパスフィルタ保持部材420と弾性部材450と光学部材460とにより囲まれる空間は封止され、塵埃等の異物の侵入を防ぐ密閉空間が形成される。
図7は、圧電素子430の詳細を説明するための図である。図7に示すように、圧電素子430のB面は、光学ローパスフィルタ410に定在波振動を励起するための+相と、G相とに分割されている。また、圧電素子430のC面は、不図示の導電材等により電気的に接続されてB面のG相と同電位に保たれている。B面には圧電素子用フレキシブルプリント基板470が接着等により固着され、+相、G相にそれぞれ所定の電圧を独立して印加できるようになっている。C面が光学ローパスフィルタ410に接着等により固着され、圧電素子430と光学ローパスフィルタ410とが一体的に運動するように構成されている。
<振動の様子>
次に、図8を参照して、光学ローパスフィルタ410の異物を除去する動作としての振動の様子について説明する。図8は、撮像ユニット400のうち光学ローパスフィルタ410及びこれに一体に設けられる圧電素子430のみを取り出して示した側面図である。図8は、圧電素子430に駆動電圧を印加した際の光学ローパスフィルタ410及び圧電素子430の状態変化(振動形状)を表わしている。
圧電素子用フレキシブルプリント基板470を通じて圧電素子430の+相に正の電圧を印加し、G相をグランド(0[V])としたとき、圧電素子430の+相は面直方向に縮み、面内方向に伸びる。したがって、圧電素子430と接合された光学ローパスフィルタ410は、接合面を面方向に拡大する力を圧電素子430から受け、圧電素子430との接合面側が凸になるような変形をする。すなわち、+相に正の電圧が印加されると、光学ローパスフィルタ410には図8の実線で示すような屈曲変形が生じる。同様に+相に印加する電圧を負とすれば、圧電素子430は上述と伸縮逆向きの変形を生じ、光学ローパスフィルタ410には図8の破線に示すような屈曲変形が生じる。
したがって、G相の電位をグランドに保ったまま、+相に印加する電圧を周期的に正負に切り替えると、光学ローパスフィルタ410の凸凹が周期的に切り替わるような定在波振動が生じる。この周期的な電圧の周波数は、光学ローパスフィルタ410の固有モードの共振周波数近傍とすることで、小さな印加電圧でも大きな振幅を得ることができ、効率がよい。また、光学ローパスフィルタ410の共振周波数は複数存在し、各々の共振周波数で電圧を印加すると各々異なる次数の振動モードで振動させることができる。
ここで、図8に示すように、定在波振動では振動の節部(d1、d2、・・・、D1、D2、・・・)と腹部とが交互に生じる。振動の節部とは振幅がほぼ零となる位置であり、振動の腹部とは隣り合う節部間において振幅が最大となる位置である。光学ローパスフィルタ410の表面に付着した塵埃等をふるい落とすには、付着力以上の力、つまり加速度を塵埃等に加えなければならない。ところが、振動の節部では振幅がほぼ零であることから加速度もほぼ零であり、付着力に抗して塵埃等をふるい落とすことができない。そのため、1つの振動モードだけで光学ローパスフィルタ410を振動させると、振動の節部上に塵埃等が残ってしまう。
それを改善するため、ある振動モードで光学ローパスフィルタ410を振動させた後、もう1つ別の振動モードで光学ローパスフィルタ410を振動させる。これにより、最初の振動モードで残った塵埃等を、その後の別の振動モードで除去することができる。この場合に、ある振動モードでの節部ともう1つ別の振動モードでの節部とが重なってしまうと、その重なった節部の塵埃等が除去できないため、節部は重ならないようにしなければならない。したがって、使用する振動モードの組合せは偶数節(奇数次)及び奇数節(偶数次)であることが望ましい。本実施の形態では、7次振動モード(8節)及び8次振動モード(9節)を組み合わせて使用している。
なお、光学ローパスフィルタ410の共振周波数は、光学ローパスフィルタ410の形状、板厚、材質等により異なるが、不快な音の発生を抑えるべく、可聴域外となるような共振周波数を選ぶことが好ましい。
本実施の形態では7次振動モード及び8次振動モードで振動を発生させる例を説明したが、これに限らず、他の次数の振動モードで振動を発生させるようにしても良いし、3種類以上の振動モードを用いても良い。
<光学ローパスフィルタ410の支持構成>
図9は、光学ローパスフィルタ410及び圧電素子430の振動形状及び光学ローパスフィルタ410の支持位置を説明するための図である。なお、本実施の形態では7次振動モード及び8次振動モードで振動を発生させるが、図9では8次振動モードでの振動形状を表わしている。振動は、圧電素子430の長辺に略平行に発生する。
図9(b)に示すように、光学ローパスフィルタ410は、付勢部材440と弾性部材450とで挟み込まれる(サンドイッチされる)ように支持されている。
ここで、図10を用いて付勢部材440の形状について説明する。図10は、付勢部材440の斜視図である。付勢部材440は、薄板のステンレス材を打ち抜き、折り曲げて成形されるものであり、全体で板バネとしての性質を有する。そして、光学ローパスフィルタ410の表面に対し、4箇所で当接するように接触点440aがそれぞれ窪ませて形成され、爪部440cで光学ローパスフィルタ保持部材420に係止されることで、光学ローパスフィルタ410を撮像素子33側へ付勢する。つまり、付勢部材440は、4箇所の接触点440aのみで光学ローパスフィルタ410を被写体側から支えていることになる。なお、440bは、光学ローパスフィルタ410の表面をグランドに接続するための接地部である。
図9に戻り、図9(a)に示すように、光学ローパスフィルタ410は、付勢部材440とは撮影有効領域410a外の4ヶ所の接触点440aにおいて当接し、弾性部材450とは撮影有効領域410a外において矩形状に密着当接する。
一般的に、振動している物体に物が当接すると振動が減衰してしまうが、振幅がほぼ零である振動の節部に物が当接する場合は、振動の減衰は緩和される。そこで、付勢部材440が光学ローパスフィルタ410に当接する4ヶ所(接触点440a)、及び、弾性部材450が光学ローパスフィルタ410に当接する矩形状部分のうち節部と平行な二辺は、振動の節部(図示例では節部D2、D9)近傍に配設される。節部だけでなく、節部近傍も振幅が小さいことから、光学ローパスフィルタ410の振動の減衰は緩和される。これにより、光学ローパスフィルタ410の異物除去能力を落とさずに、光学ローパスフィルタ410を支持することができる。
また、本実施の形態のように、略矩形の光学ローパスフィルタ410の一辺(短辺)に平行な方向にのみ節部を発生させる振動モードにおいて、この節部の発生箇所は非常に明解である。図11は、光学ローパスフィルタ410単体時における振動形状を表わしており、特に8次振動モードでの振動形状を表わしている。図11(a)の点線部は、振動の節部を表わしている。
図11に示すように、光学ローパスフィルタ410の振動の節部は、光学ローパスフィルタ410の両短辺(節部に対して平行な二辺)から1/4波長だけ内側にそれぞれ発生し、さらにその内側には1/2波長ごとに発生する。なお、波長とは、隣り合う同位相の腹部の間隔(波の山から次の山(又は谷から次の谷)までの水平距離)のことであり、図11に示す距離λである。よって、光学ローパスフィルタ410を支持する位置(箇所)は、圧電素子430を配置している側(加振側)においては圧電素子貼着位置から撮影光軸側で圧電素子430に最も近い節部(図9の節部D2)であることが望ましい。また、圧電素子430を配置していない側(自由端側)においては端から1/4波長だけ内側の節部(図9の節部D9)であることが望ましい。この場合、上述の節部近傍とは、1/8波長から3/8波長の範囲であることが実験的に確認されており、この範囲で支持すれば、光学ローパスフィルタ410の振動の減衰は緩和され、異物除去能力は阻害されない。
特に圧電素子430を配置していない側(自由端側)の振動においては、節部以外を支持すると振幅が大きく減衰してしまい、塵埃等の除去に必要な力(加速度)を発生させることができなくなるため、節部を外すことなく支持することが非常に重要である。一方、圧電素子430を配置している側(加振側)の振動においては、加振源(圧電素子430)が近傍にあるので、節部以外を支持することによる振幅の減衰は、自由端における振幅の減衰と比較して小さい。なお、本実施の形態では、7次振動モード及び8次振動モードを組み合わせているが、いずれの振動モードの節部を支持するかについては後述する。
以上の構成をとることにより、光学ローパスフィルタ410の外形を小さくすることができ、小型化を図るとともに、コストを抑えることができる。また、節部の発生箇所が明解であるので、光学ローパスフィルタ410の外形寸法と発生させたい振動の次数を決定すれば、振動の節部がどこに発生するかを簡単に計算することができる。例えば、長さ50.0mmの矩形部材に9次振動モードで振動を発生させるとするならば、発生する節部の位置は両端から2.5mm、その内側は5.0mm間隔となる。このように、光学ローパスフィルタ410の支持位置を容易に特定することができ、支持部品の設計を簡単に行うことができる。
また、図9に示すように、圧電素子430の接着固定位置は、光学ローパスフィルタ410に発生させる振動モードでの振動の腹部を含む、すなわち、節部間の中心線上に重なるように固着されるのが望ましい。さらに、圧電素子430の短辺方向(振動の節部に対して直交する方向)の長さ(幅)は、発生させる振動モードでの波長λの1/2以下であることが望ましい。圧電素子430の電圧印加により伸縮する部分と、光学ローパスフィルタ410の振動の腹部とを合致させて接着することで、光学ローパスフィルタ410の定在波振動(固有振動)を阻害することなく、小さな印加電圧で大きな振幅を効率良く発生させることができるからである。
また、本実施の形態のように、複数の振動モードを使用する際は、波長が最も長い振動モードでの波長を基準とする。そして、圧電素子430の短辺方向(振動の節部に対して直交する方向)の長さ(幅)は基準波長の1/2以下とし、使用する全ての振動モードの腹部を含むように圧電素子430を配置する。本実施の形態では、圧電素子430の短辺方向の長さは7次振動モードの波長の1/2以下であり、7次振動モードの腹部及び8次振動モードの腹部の両方を含むように圧電素子430が配置されている。すなわち、圧電素子430は、7次振動モード及び8次振動モードいずれの節部間の中心線上にも重なるように固着されている。
<複数の振動モードを組み合わせる場合の光学ローパスフィルタの支持位置>
上述したように、光学ローパスフィルタ410の支持位置は、圧電素子430を配置している側においては圧電素子貼着位置から撮影光軸側で圧電素子430に最も近い節部であることが望ましい。また、圧電素子430を配置していない側においては端から1/4波長内側の節部であることが望ましい。
ここで、複数の振動モードを有する場合の光学ローパスフィルタ支持位置について説明する。図12は、7次振動モード及び8次振動モードの2つの振動モードを有する場合の、光学ローパスフィルタ410の圧電素子430を配置していない側(自由端側)の振動形状を示す側面図を表わした模式図である。図12に示すように、2つの振動モードの節部(d6、d7、d8、D7、D8、D9)が重なって存在することはない。また、7次振動モードでの振幅(X)と8次振動モードでの振幅(Y)とは異なっており、X>Yとなっている。既述したように、光学ローパスフィルタ410の表面に付着した塵埃等をふるい落とすには、付着力以上の力、つまり加速度を塵埃等に加えればよい。そこで、振幅の小さな8次振動モードを基準に考え、塵埃等の除去に必要な加速度が発生するように印加電圧を決定する。
その際、8次振動モードよりも振幅の大きな7次振動モードにおいて、振幅が大きいことにより発生応力が大きくなり、光学ローパスフィルタ410の破損確率が高まり、場合によっては破壊が起こりうるおそれがある。ここで、破損確率に関して、一般的にワイブル分布を用いて議論すればよい。図13はその模式図であり、横軸は発生応力σを、縦軸は破損確率Fを各々対数で表わしている。図13は、数多くのサンプルを用いた撓み強度試験を行って得られるものである。図13から分かるように、発生応力σが大きくなるに従って破損確率Fは高まっていく。ある破損確率p以下で使用するには、光学ローパスフィルタ410に発生する応力をσp以下にしなければならない(図中斜線部内)。なお、破損確率pは、撮像ユニット400の生産数量を考慮して決定されるものである。
そこで、図12に示すように、光学ローパスフィルタ410の支持位置を8次振動モードの節部上(図12中の節部D9)にする。ここで節部上とは節部近傍も含み、実際には1/8波長から3/8波長の範囲で光学ローパスフィルタ410の自由端から内側を支持すればよい。つまり、7次振動モードの節部から外れた位置を支持することで振幅を減衰させることができる。一方、8次振動モードの節部を支持することで、振幅の減衰を抑え、塵埃等をふるい落とすための能力を落とさずに済む。なお、光学ローパスフィルタ410を支持することによる7次振動モードの振幅の減衰により、塵埃等をふるい落とす能力が8次振動モードにおける能力を下回ることのないように、8次振動モードの節部近傍において支持位置を調節する必要がある。よって、場合によっては、7次振動モードの節部と8次振動モードの節部との間で、8次振動モードの節部に近い場所を支持するようにしてもよい。こうすることで、光学ローパスフィルタ410の7次振動モードにおける振幅を減衰させ、発生応力をσp以下にすることができ、光学ローパスフィルタ410の振動による破壊を防止することができる。
なお、圧電素子430を配置している側(加振側)においても、これまでと同様の考えが当てはまり、8次振動モードの節部を支持することが望ましい。
また、本実施の形態では使用する振動モードは7次振動モード及び8次振動モードの2つであるが、使用する振動モードが3つ以上の場合は、最小の振幅を発生させる振動モードの節部上、もしくは節部近傍を支持するようにする。これにより、塵埃等をふるい落とす能力を落とすことなく、光学ローパスフィルタの破壊を防止することができる。
以上説明してきたように、撮像装置に備わる、撮像に必要な光学機能を有する矩形の光学ローパスフィルタ410を振動させて塵埃等の異物を除去するので、撮影光束の透過率等の光学性能を低下させるおそれがない。また、撮影に必要な矩形形状の有効光束と略同一形状の矩形の光学ローパスフィルタ410を振動させればよいので、効率的なレイアウトが可能となる。さらに、光学ローパスフィルタ410を振動を阻害しない位置で支持することにより、効率の良い駆動を行わせることができ、撮像装置の大型化を防ぐことが可能となる。
なお、本発明でいう光学部材は光学ローパスフィルタ410に限定されるものではない。例えば、本実施の形態では水晶複屈折板に定在波振動を励起する構成としたが、複屈折板の材質は水晶ではなくニオブ酸リチウムを用いてもよい。また、複屈折板と位相板と赤外吸収フィルタの貼り合わせによって構成される光学ローパスフィルタや赤外吸収フィルタ単体に定在波振動を励起する構成にしても良い。また、複屈折板の前に配置したガラス板単体に定在波振動を励起する構成にしても良い。
<異物除去動作>
次に、図14を参照して、光学ローパスフィルタ410の表面に付着した塵埃等の異物を除去する動作について説明する。ステップS1で、メインスイッチ43にて電源がONされたか否かを判定する。電源がONされると、ステップ2で、カメラシステムを起動させるための処理を行い、電力供給回路110を制御して各回路へ電力を供給し、システムを初期設定し、カメラとして撮影動作可能にするためのカメラシステムON動作を行う。
次に、ステップ3で、撮影者によりクリーニング指示操作部材44が操作されたか否かを判定し、操作されている場合はステップ4に進み、操作されていない場合はステップ5へ進む。なお、本実施の形態ではクリーニング指示操作部材44を設けたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、クリーニングモードへの移行を指示するための操作部材は、機械的なボタンに限らず、カラー液晶モニタ19に表示されたメニューから、カーソルキーや指示ボタン等を用いて指示するものであっても良い。
ステップ4では、クリーニングモード開始の指令を受けて、カメラ本体1をクリーニングモードの状態に移行させる。まず電力供給回路110は、クリーニングモードに必要な電力をカメラ本体1の各部へ供給する。また、これに並行して電源42の電池残量を検出して、その結果をMPU100へ送信する。MPU100は、クリーニングモード開始の信号を受け取ると、圧電素子駆動回路111に駆動信号を送る。圧電素子駆動回路111は、MPU100より駆動信号を受け取ると、光学ローパスフィルタ410の定在波振動を励起する周期電圧を生成し、圧電素子430に印加する。周期電圧は定在波振動を励起する周波数を含むある一定の範囲の周波数内で順次変化させるものである。圧電素子430は、印加される電圧に応じて伸縮し、光学ローパスフィルタ410に定在波振動を発生させる。クリーニングモードが終了するとステップ5に進む。
ステップ5で、スイッチSW1(7a)、スイッチSW2(7b)、メイン操作ダイヤル8、サブ操作ダイヤル20、撮影モード設定ダイヤル14、他のスイッチ等の信号を受け、カメラ動作を行う。カメラ動作は、一般的に知られるカメラの撮影・設定等を行うモードで、ここでは詳細な説明は省略する。
次に、ステップ6で、カメラが待機状態においてメインスイッチ43にて電源がOFFされたか否かを判定し、OFFされるとステップ7に進み、OFFされていなければステップ3に戻る。
ステップ7では、ステップ4と同様のクリーニングモードを実行後、ステップ8に進む。ここで、ステップ7におけるクリーニングモードでは、カメラの消費電力、動作時間等を考慮して、圧電素子430の駆動周波数、駆動時間、制御法等のパラメータをステップ4と異ならしめても良いことは言うまでも無い。
ステップ8では、MPU100の制御により各回路を終了させるための制御を行い、必要な情報等をEEPROM100aに格納し、電力供給回路110を制御して各回路への電源供給を遮断する電源OFF動作を行う。
以上述べたように、撮影者が意図した任意のタイミングだけではなく、電源をOFFするとクリーニングモードが実行される。すなわち、光学ローパスフィルタ410の表面に付着した異物を除去する動作を行ってから、カメラシステムOFF動作を行うようにしている。
ここで、光学ローパスフィルタ410の表面に付着した異物には様々なものが存在するが、一般的に異物が付着した状態で長期間放置すると、クリーニングモードで振動をかけても除去しにくいことが実験的に解明した。これは、環境(温度や湿度)の変化で結露することにより液架橋力等の付着力が増大したり、環境の変化で塵埃が膨潤、乾燥を繰り返すことにより粘着したりすることによるものと考えられる。また、ゴム等の弾性材では、自身に含まれる油脂等が時間と共にブリードして粘着する。そのため、長期間未使用状態となる可能性が高い電源OFF操作のタイミングでクリーニングモードを実行することが、異物を除去しにくい状態になっている可能性の高い長期間未使用状態後の電源ON操作のタイミングで行うよりも、より効率的・効果的である。
また、本実施の形態では、メインスイッチ43による電源OFF操作時について述べたが、電源ON状態での所定時間経過後に電源OFF時と同様のカメラシステムOFF動作を実行するようにしても良い。この場合も、事前にクリーニングモードを行うようにすれば同様の効果が得られることは言うまでも無い。
本発明を適用することによる効果をまとめると、光学ローパスフィルタ410の表面に付着した異物を振動により除去する異物除去構造を採用する場合に、圧電素子430は、矩形状の光学ローパスフィルタ410の一辺に近接して平行に固着される構成としたので、光学ローパスフィルタ410を小さく設定でき、小型化を図るとともにコストを抑えることができる。また、圧電素子430の個数を最小限にできるので、圧電素子430にかかるコストを抑えることもできる。また、カメラを必要以上に大型化しなくてすむ。また、1枚の圧電素子430に対し単純な周期電圧を印加するだけの制御で光学部材を共振させて比較的高次の定在波振動モードを発生させるので、不快な音を発することない。また、効率よく塵埃等の異物を除去でき、低コストかつ簡単な制御及びそのための回路構成が可能になる。さらには、デジタルカメラに必要な赤外吸収フィルタや光学ローパスフィルタを振動させるので、専用の防塵フィルタ等を配設する必要がなく、撮影光束の透過率等の光学性能を低下させることもない。
以上、本発明を種々の実施の形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。例えば、本実施の形態ではデジタルカメラに本発明を適用した例を説明してきたが、液晶プロジェクタ等の光学装置にも本発明を適用することができる。液晶プロジェクタのように液晶等に画像を投影する光学機器においても、投影光学系の光学部材の表面に塵埃等の異物が付着した場合、異物の影が投影されてしまうため、本実施と同様の構成を取り得ることで解決されることは言うまでもない。
1:カメラ本体、2:マウント部、4:レンズロック解除ボタン、5:ミラーボックス、6:メインミラー、7:レリーズボタン、8:メイン操作ダイヤル、9:LCD表示パネル、10:動作モード設定ボタン、11:ストロボユニット、12:シュー溝、13:フラッシュ接点、14:撮影モード設定ダイヤル、15:外部端子蓋、16:ビデオ信号出力用ジャック、17:USB出力用コネクタ、18:ファインダ接眼窓、19:カラー液晶モニタ、20:サブ操作ダイヤル、21:マウント接点、22:ペンタダハミラー、30:サブミラー、31:焦点検出センサユニット、32:機械フォーカルプレーンシャッタ、33:撮像素子、34:クランプ/CDS(相関二重サンプリング)回路、35:AGC回路(自動利得調整装置)、36:A/D変換器、37:バッファメモリ、38:メモリコントローラ、39:メモリ、40:外部インタフェース、41:ファインダ内液晶表示装置、42:電源、43:メインスイッチ、44:クリーニング指示操作部材、45:測光センサ、100:MPU、100a:EEPROM、101:ミラー駆動回路、102:焦点検出回路、103:シャッタ駆動回路、104:映像信号処理回路、105:スイッチセンス回路、106:測光回路、107:LCD駆動回路、108:バッテリチェック回路、109:時刻計測回路、110:電力供給回路、111:圧電素子駆動回路、112:カラー液晶駆動回路、200a:撮影レンズユニット、200:撮影レンズ、201:レンズ制御回路、202:AF駆動部、203:絞り駆動部、204:絞り、300:本体シャーシ、400:撮像ユニット、410:光学ローパスフィルタ、420:光学ローパスフィルタ保持部材、430:圧電素子、440:付勢部材、450:弾性部材、460:光学部材、470:圧電素子用フレキシブルプリント基板、510:撮像素子保持部材、520:マスク、530:撮像素子付勢部材