JP4882372B2 - ワイヤハーネスの止水方法および該方法により止水処理されたワイヤハーネスのグロメット取付構造 - Google Patents

ワイヤハーネスの止水方法および該方法により止水処理されたワイヤハーネスのグロメット取付構造 Download PDF

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Description

本発明は、ワイヤハーネスの止水方法および該方法により止水処理されたワイヤハーネスのグロメット取付構造に関し、特に、自動車のパネル貫通穴へ装着されるグロメットに挿通させるワイヤハーネスの電線群に対して止水剤を作業性良く充填できるようにするものである。
従来、自動車用ワイヤハーネスにおいて、自動車のエンジンルームと車室とを仕切るパネルを通してワイヤハーネスを室内へ引き込む場合、パネルに穿設した穴にゴムあるいはエストラマー製のグロメットを装着し、該グロメット内部を通してワイヤハーネスを配線し、室内側への浸水を防止している。この種のグロメットは、略円錐筒形状とした拡径部の外周面にパネル係止部を設け、該パネル係止部をパネル貫通穴の内周縁に係止し、グロメットとパネル貫通穴との間は確実にシールして防水を図る一方、拡径部の縮小端側に延在させた小径管部にワイヤハーネスを密着させて通している。
前記グロメットに挿通するワイヤハーネスの各電線の間および各電線とグロメットの管部との間には僅かながら隙間が生じ、該隙間を通じてエンジンルーム側より室内側へ浸水が生じるため、これら隙間もシールする必要がある。
この止水方法として、従来、図11に示すように、ワイヤハーネスW/Hの所定位置にグロメット1を取り付けた後、専用の設備や治具を用いてグロメット1内へ止水剤2を注入し、注入後に止水剤2を乾燥硬化させる手法が用いられる場合が多い。
しかしながら、前記方法では、ワイヤハーネスの組み立てラインから別位置(オフライン)にワイヤハーネスを移動させてグロメットに止水剤を充填する必要があり、生産効率が低下する問題がある。また、止水剤を上方から注入すると、電線間の隙間に止水剤を充填されない部分も発生しやすく、止水性能が不十分となりやすい。
この問題に関し、特開平7−39046号(特許文献1)では、ワイヤハーネスの組立ライン上において、ワイヤハーネスの電線群に止水剤を充填し、充填後にグロメットに挿通させる線間止水方法が提供されている。該線間止水方法は、図12に示すように、連立発泡スポンジ体よりなる止水部材6をワイヤハーネスW/Hの外周に1周以上巻き付け、該止水部材6に液状の止水剤7を注入含浸させ、ついで、該止水部材6を取り付けたワイヤハーネスをグロメット5に通し、グロメット5の弾性力によって止水部材6を圧縮変形させることにより、含浸している止水剤7を押し出し電線間の隙間に止水剤7を充填している。
しかしながら、前記方法では、止水剤を充填するために専用の設備や治具が必要となると共に、工数も多く、作業性が悪い点に問題がある。また、止水剤を扱うため、作業中に作業員の手や他の部品に止水剤が付着する恐れがあり、作業時に注意を払う必要があるため作業効率が悪い問題がある。
特開平7−39046号公報
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、グロメットにワイヤハーネスを挿通する前に、ワイヤハーネスの電線群に止水剤を充填する線間止水の方法を採用しながら、作業員に止水剤が付着しないようにすると共に、止水剤を電線間に充填する前に充填される止水剤がワイヤハーネスの外周より漏れないようにすることができるワイヤハーネスの防水方法および該方法により止水処理されたワイヤハーネスのグロメット取付構造の提供を課題としている。
前記課題を解決するために、第一の発明として、先端に切り込みを有する止水剤密封部を一側部に備えると共に、該止水剤密封部に連続する他側部ハーネス巻付部とし、該ハーネス巻付部のワイヤハーネス外周面との接着側となる内面に接着剤が塗布された可撓性を有する止水用容器を用い、
前記止水用容器の止水剤密封部の先端をワイヤハーネスの電線群の内部に差し込み、一部をワイヤハーネスの外周部より露出させ、この露出部分の止水剤密封部と前記ハーネス巻付部をワイヤハーネスの外周面に巻き付けて接着し、
ついで、前記露出している止水剤密封を強く押圧して電線群内部の前記切り込みを破って止水剤を電線群の間に充填して線間止水を施すことを特徴とするワイヤハーネスの止水方法を提供している。
前記止水方法によれば、止水剤を予め前記止水用容器に封入し、部品として棚等に保管しておくことができるため、線間止水作業は、通常のワイヤハーネス組立ライン上において、前記止水用容器をワイヤハーネスに巻き付け、押圧することで完了する。従って、専用設備への移動や専用道具への持ち替え等が不要となるため、作業性が大幅に向上する。
また、止水剤充填時も止水剤を電線群の内側から染み出させるうえ、該電線群の外周は止水剤密封部とハーネス巻付部で覆われているため、止水剤密封部から押し出された止水剤が外部へ飛び散ることがなく、作業者の手や他の部品への止水剤付着を防止できる。
さらに、止水剤は電線群の外部からではなく内部から充填されるうえ、ハーネスに巻きつけたハーネス巻付部の上から押圧してよく揉むことにより、止水剤密封部内に止水剤が残存することを防ぐと共に、止水剤を全線間に満遍なく一様に行き渡らせることができるため、効果的に、かつ確実に線間止水できる。
さらに、第二の発明として、表面に接着剤が塗布されたハーネス巻付シートの中央部に、止水剤密封袋の底部を固着して起立させていると共に、該止水剤密封袋の上端縁から該上端縁の長さ方向に開封用の引っ張り片を突出させ、該引っ張り片の先端に引っ張り摘みを形成した止水用容器を用い、
前記止水剤密封袋をワイヤハーネスの電線群の内部に差し込み、この状態で前記ハーネス巻付シートをワイヤハーネスの外周面に巻き付けて接着し、ついで、
前記ワイヤハーネスの外周部に露出している前記開封用の引っ張り摘みを把持して前記引っ張り片を引っ張って開封し、止水剤密封袋内の止水剤を電線群の間に充填して線間止水を施していることを特徴とするワイヤハーネスの止水方法を提供している。
前記第二の発明においても、第一の発明と同様に、線間止水の作業性が大幅に向上すると共に、作業者や他の部品への止水剤付着も防止できる。また、止水剤を満遍なく行き渡らせ、効果的かつ確実に線間止水を施すことができる。
さらに、第二の発明においては、引っ張り摘みを引っ張って止水剤密封袋を開封するため、後工程において引っ張られた引っ張り片の長さを確認することで、止水剤密封袋が実際に開封したか否かを容易に確認でき、不良品の流出を防止できる。
また、上記引っ張り摘み引っ張って、引き千切ったり、切断除去すると、引っ張り摘まみの有無により開封を確認することができる。
前記第二の発明におけるハーネス巻付シートのハーネス軸線方向の一側端縁の中央部より連結片を延在させると共に、径方向スリットを設けた円環形状の空気袋を設け、該空気袋の前記スリット対向位置の内周面に前記連結片を固着し、かつ、
前記止水剤密封袋の前記引っ張り摘みを前記空気袋の中空部を通して突出させ、
前記止水剤密封袋をハーネス電線群の内部に差し込むときに、同時に前記空気袋を前記スリットからハーネス外周に外嵌させ、その状態で前記線間止水を施してもよい。
前記空気袋は空気層として機能するため、前記ワイヤハーネスの配索時に該空気袋を音漏れ箇所に配置することにより、防音効果も得ることができる。
さらに、第三の発明として、前記第一および第二の発明の止水方法によって止水剤が電線間に充填され、ハーネス巻付部で外周面が巻き付けられて止水剤の漏れを防止した状態としたワイヤハーネスを、グロメットの内部に挿通し、前記線間止水が施された領域をグロメット内部に位置決め固定されているワイヤハーネスのグロメット取付構造も提供している。
該構成のグロメットでは、グロメット内を通るワイヤハーネスの電線間の隙間に止水剤が確実に充填されているため、止水性能を高めることができる。
特に、第二の発明方法で線間止水が施されたワイヤハーネスでは、空気袋が前記グロメットの内周面に圧接密着しているため、グロメットが装着される車体パネル等の貫通穴から室内側へ漏れ入る騒音や異音を遮音できる。
上述したように、本発明によれば、止水剤を予め封入した止水用容器を用い、該止水用容器をワイヤハーネスに巻き付けて押圧することで線間止水が完了するため、線間止水作業を通常のハーネス組み立て工程において行うことができ、従来必要であった専用設備や専用道具が不要となるため、作業性が大幅に向上する。
また、止水剤は電線束の内部から染み出すうえ、止水剤密封袋(止水剤密封部)を外部から押圧して揉みこむことにより、該止水剤が効果的に満遍なく行き渡り、線間止水性能を高めることができる。
さらに、止水剤は電線束の内部からのみ押し出され、該電線束の外周は止水剤密封袋(止水剤密封部)およびハーネス巻付シート(ハーネス巻付部)により覆われるため、止水剤は外部に飛び散らず、作業者や他の部品に止水剤が付着することを防止できる。
さらにまた、止水用容器に空気袋を固着することにより、特にグロメット装着箇所で生じやすい浸水と音漏れの両問題を同時に解消できる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図3は、本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネスの止水方法を示し、先端に切り込み14を有する止水剤密封部11を備えた止水用容器10を用いる。
前記止水用容器10は、図1(A)(B)に示すように、可撓性を有するビニール製の帯状体よりなり、その長さ方向の一側部に止水剤密封部11を、他側部にハーネス巻付部15を連続一体に備えている。
前記止水剤密封部11は、止水剤50を封入した止水剤密封袋12を中央部に備えると共に、該止水剤密封袋12の周囲に形成されるシール部13の先端側より、止水剤密封袋12の縁際までの切り込み14を形成している。
前記ハーネス巻付部15は、巻付面となる内面側に接着剤16を塗布して接着面17を形成している。
前記構成よりなる止水用容器10を用いて止水する方法を説明する。まず、図2に示すように、止水用容器10の止水剤密封部11を、切り込み14を形成した先端側から電線群Wの内部へ差し込む。このとき、止水剤密封部11の止水剤密封袋12の先端側一部までを電線群W内に差し込み、図3(A)にも示すように、前記切り込み14を電線群Wの断面中央部に到達させ、止水剤密封12の残部を含む止水剤密封部11の一部は電線群Wの外周部より露出させる。
次に、図3(A)に示すように、前記露出部分である止水剤密封部11とハーネス巻付部15とを、前記接着面17を内側にして電線群Wの外周に巻きつけて接着していく。
ついで、前記止水剤密封部11のうち電線群Wの外周に巻きつけられた部分の止水剤密封袋12を、図3(B)の矢印に示すように、外側から強く押圧する。これにより、止水剤密封袋12内の圧力が高まり、シール部13のうち肉薄の前記切り込み14から破裂し、止水剤密封袋12内の止水剤50が流出して電線群Wの線間に充填していく。この間、止水剤密封袋12を電線群Wの外部から揉み込むことにより、止水剤50を止水剤密封袋12内に残存させず、電線群Wに満遍なく行き渡らせる。
このように、予め止水剤50を封入した止水用容器10を用いて線間止水することにより、止水剤50を、前記止水用容器10を介して一つの部品として扱うことができるうえ、専用の設備も道具も必要なく、簡単な作業で止水剤50を充填して線間止水できるため、ワイヤハーネス組み立て工程において作業でき、大幅に作業性が向上する。
また、止水剤50は、電線群Wへの充填前は止水用容器10内に密封されており、充填中も電線群Wの内部から染み出し、かつ、電線群Wの外周はハーネス巻付部15で覆われているため、止水剤50の電線群W外への流出を防止できる。従って、ハーネス組立工程に従事する作業者がむき出しの止水剤を扱わずに済むため、作業者の手や他の部品への止水剤50の付着を防止でき、この点からも作業性が向上する。
さらに、止水剤50を電線群Wの外周側からではなく、内部から染み出させて充填させるため、効果的に電線間に行き渡らせることができ、線間止水の性能を高めることができる。
図4は本発明の第二実施形態を示し、前記第一実施形態の止水方法により止水処理された電線群Wのグロメット取付構造を示している。
前記電線群Wにはグロメット60を装着し、該グロメット60を車体パネルPの貫通穴Hに係止固定して、該貫通穴Hに電線群Wを挿通している。
前記グロメット60は、電線挿通方向両端に前記電線群Wを密着させて挿通させる室内側小径筒部61と室外側小径筒部62を備え、これら小径筒部61、62の間に、拡径筒部63と、該拡径筒部63の一端に連続させた大径筒部64を介在させている。
大径筒部64の外周には、前記貫通穴Hに内嵌させる車体係止溝65を形成している。また、室内側小径筒部61の開口端から拡径筒部63にかけて、左右一対のスリット66を軸線方向に設けている。
前記電線群Wにグロメット60を装着するときは、装着前に前述の止水方法により線間止水処理を施しておき、その線間止水領域18(図中ハッチング箇所)を、グロメット60の前記大径筒部64内に位置させた状態で、電線群Wと該グロメット60の両端部とをテープTで巻き付け固定し、前記線間止水領域18をグロメット60内に位置決め固定する。
図5乃至図7は、本発明の第三実施形態に係るワイヤハーネスの止水方法を示し、止水剤50を封入した止水剤密封袋22を引っ張り摘み24を引っ張って開封する構造の止水用容器20を用いている。
詳しくは、前記止水用容器20は、透明な可撓性材からなり、図5(A)〜(C)に示すように、電線群Wの外周に巻きつけ固着されるハーネス巻付シート21の中央部に、前記止水剤密封袋22の底部22aを固着して起立させている。
前記ハーネス巻付シート21の巻付面となる表面21aには、前記止水剤密封袋22の四方周囲に接着剤25を塗布して接着面26を形成している。
前記止水剤密封袋22の外形は、底部22aを細長い長方形状とし断面を三角形状とする楔形状よりなり、該底部22aの長手方向と、楔形状の先端に相当する上端縁22bが電線群Wの軸線方向と平行となるように、前記ハーネス巻付シート21の表面21aに固着している。該止水剤密封袋22の上端縁22bの一端側には開封用の引っ張り片23を取り付け、該引っ張り片23を上方に突出させた後、前記上端縁22bの長手方向に延在させ、さらに、ハーネス巻付シート21よりも外方へ突出させ、その先端に楔形状の前記引っ張り摘み24を形成している。該引っ張り摘み24も、楔形状の先端に相当する上端縁24aが電線群Wの軸線方向と平行となるように形成している。
前記構成よりなる止水用容器20を用いて止水する方法を説明する。まず、図6(A)に示すように、止水剤密封袋2および引っ張り片23の長手方向と電線群Wの軸線方向とが平行となるように配置し、引っ張り片23と止水剤密封袋22を電線群Wの内部に差し込む。このとき、図6(B)(C)および図7(A)に示すように、止水剤密封袋22の全体を電線群W内に差し込み、引っ張り片23を電線群Wの断面中央部に到達させると共に、引っ張り摘み24は、電線群Wの反対側外周部へ突き抜けさせる。
次に、前記ハーネス巻付シート21を、前記接着面26を内側にして電線群Wの外周に巻き付け固着する。次いで、図6(D)に示すように、外部に露出している引っ張り摘み24を把持して引っ張り片23を引っ張ることにより、電線群W内の止水剤密封袋22の上端をカットし、図7(B)に示すように、止水剤50を電線群W内に流出させて線間に充填させる。このとき、図7(B)の矢印に示すように、ハーネス巻付シート21の上から電線群Wを揉みこむことにより、止水剤密封袋22を押圧し、止水剤50を止水剤密封袋22内に残存させずに全部流出させる。
本実施形態においても、前記第一実施形態と同様に、止水作業専用の設備や道具が不要となると共に、作業者がむき出しの止水剤を扱うことがないため、作業性が向上する。また、前記第一実施形態と同様に、止水剤が電線群Wの内部から染み出すため、止水剤が効果的に満遍なく行き渡り、止水性能を高めることができる。
さらに、本実施形態においては、前記引っ張り片23が根元から引き千切られたか否かを後工程で確認することにより、止水剤密封袋22が実際にカットされたか否か、即ち、止水剤50が電線群W内に充填されたか否かを容易に判別できるため、止水剤充填不良の発生を確実に防止できる。
図8乃至図10は本発明の第四実施形態を示し、空気袋40と一体化した止水用容器30を用いてワイヤハーネスを線間止水し、該止水処理されたワイヤハーネスにグロメット60を取り付けている。
なお、グロメット60の構成は、前記第二実施形態と同一としている。
詳しくは、前記止水用容器30は、可撓性を有するビニール製よりなり、図8(A)〜(C)に示すように、ハーネス電線群Wの外周に巻きつけ固着されるハーネス巻付シート31に、止水剤50が封入された止水剤密封袋36の底部36aを固着して起立させていると共に、空気袋40を一体に固着してなる。
前記ハーネス巻付シート31は、四角形状の巻付本体部32のハーネス軸線方向の一側端縁中央部より連結片33をハーネス軸線方向に延在してなる。
また、ハーネス巻付シート31の巻付面となる表面31aには、前記止水剤密封袋36の三方周囲に接着剤34を塗布してコ字状の接着面35を形成している。
前記止水剤密封袋36の外形は、底部36aを細長い長方形状とし断面を三角形状とする楔形状よりなり、該底部36aの長手方向と、楔形状の先端に相当する上端縁36bとが電線群Wの軸線方向と平行となるように、前記ハーネス巻付シート31の表面31aの中央部から前記連結片33にかけて底部36aを固着して、止水剤密封袋36を起立させている。
前記止水剤密封袋36の上端縁36bの一端側には開封用の引っ張り片37を取り付け、該引っ張り片37を上方に突出させた後、前記底部36aの長手方向に延在し、さらに、ハーネス巻付シート31の連結片33よりも外方へ突出させ、その先端に楔形状の前記引っ張り摘み38を形成している。該引っ張り摘み38も、楔形状の先端に相当する上端縁38aが電線群Wの軸線方向と平行となるように形成している。
前記連結片33の裏面(外面)には、円環形状のビニール製空気袋40を固着している。このとき、空気袋40の径方向と前記引っ張り片37の長手方向、すなわちハーネス軸線方向とが直交するように配置して固着する。
前記空気袋40は、径方向にスリット41を1箇所設け、該スリット41により不連続な円環形状としている。前記連結片33の裏面には、該空気袋40のスリット41の反対位置の内周面を固着し、前記止水密封袋36の起立方向にスリット41を位置させている。また、前記引っ張り摘み38は、空気袋40よりも外側に突出させている。
前記構成よりなる止水用容器30を用いて止水する方法を説明する。まず、図9(A)に示すように、止水剤密封袋36および引っ張り片37の長手方向と電線群Wの軸線方向とが平行となるように配置し、引っ張り片37と止水剤密封袋36とを電線群Wの内部に差し込むと同時に、空気袋40のスリット41を押し広げて電線群Wの外周に空気袋40を外嵌させる。このとき、図9(B)(C)に示すように、止水剤密封袋36の全体を電線群W内に差し込み、引っ張り片37を電線群Wの断面中央部に到達させると共に、引っ張り摘み38は、電線群Wの反対側外周部へ突き抜けさせる。
次に、前記ハーネス巻付シート31の巻付本体部32を、前記接着面35を内側にして電線群Wの外周に巻き付け固着する。
次いで、図9(D)に示すように、外部に露出している引っ張り摘み38を把持して引っ張り片37を引っ張ることにより、電線群W内の止水剤密封袋36の上端をカットし、止水剤50を電線群W内に流出させて線間止水する。
前記止水方法により止水処理されたハーネス電線群Wに前記グロメット60を装着するときは、グロメット60のスリット66を広げて電線群Wをグロメット60内に挿通し、図10に示すように、前記止水用容器30が巻付固着された線間止水領域39を大径筒部64内に位置させると共に、前記空気袋40を大径筒部64内の室内寄りに位置させ、該空気袋40の外周面を大径筒部64の内周面に圧接密着させる。次に、この状態で、グロメット60の両端部と電線群WとをテープTで巻き付け固定し、線間止水領域39と空気袋40とをグロメット60内に位置決め固定する。
本実施形態によれば、図10に示すように、グロメット60の大径筒部64内に、空気袋40による第一空気室Aと、該空気袋40で仕切られた第二空気室Bとが形成される。従って、該グロメット60が装着される車体パネルPの貫通穴H(図示せず)を通じて室内側へ伝わる騒音や異音を、この二層の空気室A、Bとで効果的に遮音することができ、止水性のみでなく防音性も同時に高めることができる。
本発明の第一実施形態に係る止水用容器を示し、(A)は平面図であり、(B)はI−I線断面図である。 図1に示す止水用容器を電線群に装着する作業を示す斜視図である。 (A)は図1に示す止水用容器を電線群に巻きつけた状態を示す断面説明図であり、(B)は止水剤充填中の状態を示す断面説明図である。 本発明の第二実施形態を示し、止水処理された電線群にグロメットを装着した状態を示す正面図である。 本発明の第三実施形態に係る止水用容器を示し、(A)は平面図であり、(B)は背面図であり、(C)は側面図である。 図5に示す止水用容器を電線群に装着する手順を示し、(A)は止水容器の電線群への差し込み作業を示す斜視図であり、(B)は止水用容器を電線群へ差し込んだ状態を示す斜視図であり、(C)は(B)の側面図であり、(D)は止水用容器の止水剤密封袋の開封作業を示す斜視図である。 (A)は図5に示す止水用容器を電線群に巻きつけた状態を示す断面説明図であり、(B)は止水剤充填中の状態を示す断面説明図である。 本発明の第四実施形態に係る止水用容器を示し、(A)は平面図であり、(B)は正面図であり、(C)は側面図である。 図8に示す止水用容器を電線群に装着する手順を示し、(A)は止水容器の電線群への差し込み作業を示す斜視図であり、(B)は止水用容器を電線群へ差し込んだ状態を示す斜視図であり、(C)は(B)の側面図であり、(D)は止水用容器の止水剤密封袋の開封作業を示す斜視図である。 図9の手順により止水処理された電線群にグロメットを装着した状態を示す断面説明図である。 従来例の図である。 他の従来例の図である。
符号の説明
10、20、30 止水用容器
11 止水剤密封部
12、22、36 止水剤密封袋
14 切り込み
15 ハーネス巻付部
16 接着剤
21、31 ハーネス巻付シート
23、37 引っ張り片
24、38 引っ張り摘み
40 空気袋
50 止水剤
60 グロメット
W 電線群

Claims (5)

  1. 先端に切り込みを有する止水剤密封部を一側部に備えると共に、該止水剤密封部に連続する他側部ハーネス巻付部とし、該ハーネス巻付部のワイヤハーネス外周面との接着側となる内面に接着剤が塗布された可撓性を有する止水用容器を用い、
    前記止水用容器の止水剤密封部の先端をワイヤハーネスの電線群の内部に差し込み、一部をワイヤハーネスの外周部より露出させ、この露出部分の止水剤密封部と前記ハーネス巻付部をワイヤハーネスの外周面に巻き付けて接着し、
    ついで、前記露出している止水剤密封部を強く押圧して電線群内部の前記切り込みを破って止水剤を電線群の間に充填して線間止水を施すことを特徴とするワイヤハーネスの止水方法。
  2. 表面に接着剤が塗布されたハーネス巻付シートの中央部に、止水剤密封袋の底部を固着して起立させていると共に、該止水剤密封袋の上端縁から該上端縁の長さ方向に開封用の引っ張り片を突出させ、該引っ張り片の先端に引っ張り摘みを形成した止水用容器を用い、
    前記止水剤密封袋をワイヤハーネスの電線群の内部に差し込み、この状態で前記ハーネス巻付シートをワイヤハーネスの外周面に巻き付けて接着し、ついで、
    前記ワイヤハーネスの外周部に露出している前記開封用の引っ張り摘みを把持して前記引っ張り片を引っ張って開封し、止水剤密封袋内の止水剤を電線群の間に充填して線間止水を施していることを特徴とするワイヤハーネスの止水方法。
  3. 前記ハーネス巻付シートのハーネス軸線方向の一側端縁の中央部より連結片を延在させると共に、径方向スリットを設けた円環形状の空気袋を設け、該空気袋の前記スリット対向位置の内周面に前記連結片を固着し、かつ、
    前記止水剤密封袋の前記引っ張り摘みを前記空気袋の中空部を通して突出させ、
    前記止水剤密封袋をハーネス電線群の内部に差し込むときに、同時に前記空気袋を前記スリットからハーネス外周に外嵌させ、その状態で前記線間止水を施している請求項2に記載のワイヤハーネスの止水方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のワイヤハーネスがグロメットの内部に挿通され、前記線間止水が施された領域が前記グロメット内部に位置決め固定されているワイヤハーネスのグロメット取付構造。
  5. 請求項3に記載の前記空気袋が前記グロメットの内周面に圧接密着している請求項4に記載のワイヤハーネスのグロメット取付構造。
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