JP4879415B2 - インパクトクラッシャの隙間調整装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インパクトクラッシャの隙間調整装置に係り、インパクトクラッシャの打撃部および反発板間の隙間を調整するための隙間調整装置に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、建物の解体現場や砕石場から出る大きなコンクリート塊、アスファルト塊、あるいは安山岩等の自然石などの被破砕物を、インパクトクラッシャで破砕することが知られている。
このようなインパクトクラッシャは、回転するロータの打撃板(打撃部)によって被破砕物を打撃することや、この打撃によって飛ばされた被破砕物を反発板に衝突させることで当該被破砕物を破砕する。この際、破砕物の大きさ(被破砕物の破砕後の大きさ)は、打撃板および反発板間の隙間によって決定されるため、所定の大きさの破砕物を得るためには、反発板を移動させて打撃板との隙間を正確に調整し、維持させる必要がある。
この隙間を調整する手段として、例えば、特開平8−266921号公報には、反発板を打撃板との接触位置(ゼロ点位置)から油圧シリンダで移動させることにより、打撃板との隙間を自動的に調整する方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、反発板を油圧シリンダで移動させたのでは、予め設定されたストローク分だけ移動させることはできても、任意の位置で停止させることは困難である。つまり、油圧シリンダを用いた場合には、得ようとする破砕物の粒度分布に応じて反発板を移動、停止させ、よって打撃板および反発板間の隙間を調整するためには、任意の位置でのストローク量を検出できるセンサ類や、繁雑な油圧回路などが必要となり、構造が複雑になるという問題がある。
【0004】
また、前記公報記載の方法によれば、油圧シリンダによって反発板が保持されることになるが、被破砕物の大きさや硬さによっては、反発板に連結されたピストンロッドが押し戻されてしまうため、隙間の大きさが一時的に変動して良好に維持されず、その間に得られる破砕物の粒度分布のばらつきが大きくなる。このため、反発板を隙間調整後の位置に確実に保持するためには、例えば、機械的な保持機構が別途必要であり、この点でも構造が複雑になるという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、打撃部および反発板間の隙間を容易かつ任意に調整でき、しかも隙間の大きさを簡単な構造で確実に維持できるインパクトクラッシャの隙間調整装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段と作用効果】
本発明の請求項1の隙間調整装置は、打撃部を有する回転体と、打撃部に対して隙間を空けて配置される反発板と、これら回転体および反発板が取り付けられるケースと、前記反発板側に取り付けられる反発板側部材と、この反発板側部材に螺合または噛合されて前記ケースに取り付けられるケース側部材と、このケース側部材を回転駆動する駆動部とを備え、前記ケース側部材の回転量に応じて、前記反発板側部材が前記ケース側部材に対して前記回転体に向けて進退し、前記打撃部および反発板間の隙間が調整可能に構成され、前記ケース側部材は、回転軸の軸方向で前記駆動部に対して移動可能であることを特徴とする。
【0007】
ここで、反発板側部材とケース側部材とが螺合するとは、例えば、一方の部材がナット形状とされ、他方の部材がボルト形状とされ、両部材がネジ式で連結される場合などをいう。
また、反発板側部材とケース側部材とが噛合するとは、例えば、一方の部材がラック形状とされ、他方の部材がピニオン形状とされ、両部材が噛み合い式で係止される場合などをいう。そして、このような場合には通常、他方の部材側(ピニオン形状側)が回転駆動される。
【0008】
このような隙間調整装置では、互いに螺合または噛合した反発板側部材およびケース側部材で反発板を支持するとともに、ケース側部材を駆動部で正逆方向に必要な量だけ回転させるだけで、ケース側部材に対して反発板側部材が無段階に移動し、打撃部および反発板間の隙間が容易かつ任意に調整される。
また、互いに螺合または噛合している反発板側部材およびケース側部材は、反発板が静止している状態では、その移動方向にずれることはないため、複雑な保持機構を設けなくても反発板が確実に保持され、隙間の大きさが確実に維持される。
ケース側部材を回転軸の軸方向で駆動部に対して移動可能とする。このため、例えば大きな被破砕物が反発板に勢いよく衝突したり、反発板と打撃部との間に詰まったような異常時には、ケース側部材が駆動部に対して移動でき、破損等を有効に防止できる。
【0009】
請求項2の隙間調整装置は、請求項1に記載のインパクトクラッシャの隙間調整装置において、螺合または噛合された状態の前記反発板側部材およびケース側部材は、少なくとも一部に伸縮部を有するカバー部材で覆われており、このカバー部材の伸縮方向の両端が前記反発板側およびケース側に取り付けられていることを特徴とする。
このような隙間調整装置によれば、一部に伸縮部を有するカバー部材で反発板側部材およびケース側部材を覆うため、これらの部材の動作に追従してカバー部材も伸縮し、各部材が常時良好に被覆される。従って、反発板側部材およびケース側部材の螺合部分または噛合部分等に砂塵や水などが入り込む心配がなく、隙間調整装置の耐久性等が向上する。
なお、カバー部材の両端は、反発板自体およびケース自体に取り付けられてもよく、反発板側部材の反発側寄りの部分およびケース側部材のケース側寄りの部分に取り付けられていてもよい。
【0010】
請求項3のインパクトクラッシャの隙間調整装置は、請求項1または請求項2に記載のインパクトクラッシャの隙間調整装置において、前記駆動部は、前記ケース側部材を回転可能に構成され、かつ弾性部材を介して前記ケースに取り付けられていることを特徴とする。
このような隙間調整装置においては、駆動部がケース側に固定されるので、振動の多い反発板側に取り付ける場合に比して、駆動部の信頼性が向上する。また、駆動部が弾性部材を介して固定されるから、例えば、反発板側部材およびケース側部材が螺合するネジ式の場合で、かつ反発板がケースに回動自在に支持されている場合に顕著なように、反発板の回動によって各部材が多少傾いても、この傾きに伴って生じる駆動部への外力が弾性部材の弾性変形によって吸収されるようになり、駆動部と各部材との位置関係が良好に維持されて、駆動部からケース側部材への動力伝達が確実に行われるようになる。
なお、駆動部は、ケースの外側に設けることが望ましく、こうすることで砂塵等の影響を受け難くなり、また、メンテナンス等も容易になる。
【0011】
請求項4のインパクトクラッシャの隙間調整装置は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のインパクトクラッシャの隙間調整装置において、前記ケース側部材は、前記駆動部で回転されるとともに、工具にて操作可能な操作部を備え、この操作部を手動操作することでも回転可能に構成されていることを特徴とする。
このような隙間調整装置によれば、駆動部が何らかの理由で動作しない場合でも、ケース側部材を操作部の操作によって回転させることにより、隙間調整が手動でも行えるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る移動式破砕機1の全体を示す側面図、図2は、移動式破砕機1を被破砕物の投入側から見た図、図3は、移動式破砕機1の平面図である。
【0013】
〔移動式破砕機の全体の説明〕
図1ないし図3において、移動式破砕機1は、基台部2上に作業機3および動力部4を載置した構成である。
基台部2は、作業現場内を自走するための一対のクローラ式の走行部10と、この走行部10が取り付けられ、かつ前記作業機3および動力部4が載置されたフレーム20とを備えている。
作業機3は、基台部2の略中央に搭載されたインパクトクラッシャ(以下、クラッシャと称す)30と、クラッシャ30に被破砕物を供給する被破砕物供給部40と、破砕された破砕物を排出する排出ベルトコンベア50とを備えている。
動力部4は、走行部10、クラッシャ30、および排出ベルトコンベア50等の動力源であり、図示しないエンジンと、このエンジンで駆動される油圧ポンプと、油圧ポンプからの作動油をコントロールするコントロールバルブ等を備えている。動力部4の上部側には、移動式破砕機1の走行操作および旋回操作を行う走行レバー4Aや、走行用のインジケータ類が配置された上部コントロールボックス(不図示)が設けられ、動力部4の側部近傍には、作業機3を操作するための側部コントロールボックス(不図示)が設けられている。
また、動力部4のクラッシャ30側(クラッシャ30の直ぐ前方側)は、当該動力部4の上面で形成された第1作業用フロア28になっており、この第1作業用フロア28上で走行レバー4A等の操作や、クラッシャ30のメンテナンス作業、点検作業など、各種の作業が行われる。
【0014】
以下には、説明の便宜上、移動式破砕機1の排出ベルトコンベア50側を前方(図1中の右側)とし、被破砕物供給部40側を後方(図1中の左側)とし、この前後方向に直交する向き(図2中の左右方向)を横方向として、各部位の説明を行う。
【0015】
走行部10は、フレーム20の一部を形成するクローラフレーム22に設けられ、クローラフレーム22の前方側に油圧モータ11を備えている。油圧モータ11のスプロケット11Aと他端側のアイドラー12とには、当該油圧モータ11で駆動される無限軌道のクローラベルト13が巻回されている。そして、油圧モータ11は、コントロールバルブを介して動力部4の油圧ポンプからの油圧で駆動される。
【0016】
フレーム20は、一対の前記クローラフレーム22の他、これらのクローラフレーム22が取り付けられるメインフレーム21を備えている。メインフレーム21上の一部には平坦な破砕装置用載置部211(図4)が設けられ、この破砕装置用載置部211にクラッシャ30が載置されている。メインフレーム21上にはさらに、被破砕物供給部40を載置するためのホッパフレーム23と、動力部4を載置するためのエンジンフレーム24とが固定されている。
【0017】
クラッシャ30は、図4、図5に示すように、被破砕物の投入口31Aを有したケース31を備え、ケース31内には、ロータ本体321および打撃板(打撃部)322を有したロータ(回転体)32と、打撃板322先端の回転軌跡Aから隙間C1,C2,C3を空けて位置した反発板33とが配置されている。
このようなクラッシャ30では、投入口31Aから投入された被破砕物は、回転する打撃板322で打撃されたり、打撃時に飛ばされて反発板33に衝突することで破砕され、ケース31の底面側の排出口31Bから排出ベルトコンベア50上に落ちて排出される。
【0018】
被破砕物供給部40は、被破砕物が積み込まれるホッパ41と、ホッパ41の下方に若干の隙間を持って配置されたグリズリ(篩い)フィーダ42とを備えている。
ホッパ41は、四方の支持部411を介してフレーム20のホッパフレーム23上に支持され、上方に向けて大きく拡開している。
フィーダ42は、動力部4からの油圧で駆動される振動装置421有した振動式であって、複数のコイルバネ422を介してホッパフレーム23上に支持され、ホッパ41と接触しないよう前述の隙間内で振動し、被破砕物をクラッシャ30側に送る。この際、ホッパ41およびフィーダ42の端部は、図4中に二点鎖線で示すように、クラッシャ30の投入口31Aに呑み込まれており、被破砕物がクラッシャ30内に確実に投入される。
また、フィーダ42は、被破砕物をクラッシャ30に供給する機能の他、破砕不要な小さな投入物を櫛状のグリズリ部423(図3)で選別し、下方に篩い落とす機能を有している。篩い落とされた投入物は、図1ないし図3に示す別のベルトコンベア43上に落ちて排出されるか、図示しないダンパーを切り換えることで、排出ベルトコンベア50上に落ち、破砕物と一緒に排出される。
【0019】
排出ベルトコンベア50は、その移送方向の基端側(図1中の左側)がフレーム20の下側に位置し、クラッシャ30の排出口31Bから排出された破砕物や、必要に応じて排出されるグリズリ部423からの排出物(前記投入物に同じ)を先端側(図1中の右側)に移送する。また、排出ベルトコンベア50は、3段折り曲げ構造であり、先端側での排出高さが十分に確保され、2次ベルトコンベアなしでも作業が確実に行える。この排出ベルトコンベア50も、動力部4からの油圧で駆動される。
排出ベルトコンベア50の中程には、フレーム20に支持されるようにして磁選機51が配置され、コンクリート塊の破砕時に出る鉄筋等の金属材を永久磁石で磁着し、付属のベルトコンベアで排出する。
【0020】
〔クラッシャの説明〕
以下には、図4、図5を参照し、クラッシャ30について詳説する。
クラッシャ30のケース31は、フレーム20(図1)に固定される固定ケース70と、固定ケース70の上部側に取り付けられた可動ケース80とを有する分割式であり、固定ケース70内にロータ32が配置され、図5に示すように、可動ケース80に反発板33が取り付けられている。
【0021】
固定ケース70は、上部側全域が開口し、かつ底側に前述の排出口31Bを有した箱状であり、横方向両側が固定ケース側側面部72となっている。各固定ケース側側面部72のそれぞれには、二つの点検扉720,721(一方の固定ケース側側面部72のみを図示)が設けられており、これらの点検扉720,721を開けることで、ケース31内を点検したり、ケース31の底側の排出口31Bでの破砕物の詰まり具合などを点検することが可能である。ただし、点検扉の大きさや数等は、その実施にあたって任意に決められてよい。
【0022】
一方、可動ケース80は、固定ケース70の上側開口を覆うように設けられた蓋状であり、可動ケース80自身の後方側の端縁で投入口31Aの一部を形成している。可動ケース80の横方向の両側は、可動ケース側側面部82となっている。各可動ケース側側面部82は、固定ケース70の固定ケース側側面部72よりも外側に位置し、可動ケース側側面部82の下縁821部分が、固定ケース側側面部72の上側である上縁724部分を呑み込んで設けられている。つまり、本実施形態のケース31では、上縁724部分および下縁821部分が横方向に重なっており、この重なり部分に沿って、固定ケース70および可動ケース80の分割ラインS−Sが設けられている。
【0023】
これらの固定ケース70と可動ケース80とは、投入口31Aとは反対側の上部に設けられた回動機構39によって連結されており、この回動機構39の回動軸を中心として、可動ケース80が固定ケース70に対して上方に回動して開いたり、下縁821が当接部725に当接するまで下方に深く沈み込む。つまり、図4に実線で示す状態は、可動ケース80の作業姿勢であり、この姿勢のときに破砕作業が行われる。また、二点鎖線で示すように、可動ケース80が開いた状態は、可動ケース80メンテナンス姿勢であり、開くことで露出する反発板33(331,332,333)の反転作業や交換作業などが行われる。そして、可動ケース80が沈み込んだ状態は、可動ケース80の輸送姿勢であり、沈み込むことでケース31全体の高さが低くなり、移動式破砕機1をトレーラ輸送する際の高さ制限に対応させている。
【0024】
さらに、固定ケース70と可動ケース80とは、回動機構39より少し投入口31A側において、油圧シリンダ394で連結されている。この油圧シリンダ394は、可動ケース80の回動時に作動し、大重量となる可動ケース80の回動動作をアシストする。このような油圧シリンダ394は、上側がシリンダで、下側がロッドとなるように配置され、シリンダのロッド側の端部に砂塵等が堆積するのを防止し、パッキン等の耐久性の向上が図られている。
【0025】
クラッシャ30のロータ32は、横方向の両端側がケース31外部の図示しない軸受に支持され、一端側にプーリ34を備えている。また、ケース31の外部には、二点鎖線で示した油圧モータ35が配置され、この油圧モータ35のプーリ36および前記プーリ34にはVベルト37が巻回されている。つまり、ロータ32は、Vベルト37を介して油圧モータ35で回転駆動される。そして、この油圧モータ35も、コントロールバルブを介して動力部4の油圧ポンプからの油圧で駆動される。
【0026】
ロータ32の打撃板322は、横方向(ロータ本体321の軸線方向)に沿ってケース31の横幅よりもやや狭い範囲にわたって連続して設けられ、ロータ本体321の周方向に等間隔で複数枚(本実施形態では4枚)突設されている。また、打撃板322は着脱自在であり、その摩耗状態に応じて反転させて用いられたり、新たな打撃板と交換される。
【0027】
次に、図5において、クラッシャ30の反発板33は、投入口31A(図4)側からロータ32の回転方向に沿って順に第1反発板331、第2反発板332、および第3反発板333とされている。
【0028】
第1反発板331は他よりも大きく、投入当初の大きな被破砕物を確実に受け止めることが可能である。第1反発板331の裏面側には、一対の係止用突部331Aが設けられており、この係止用突部331Aは、第1アーム334の下部側の係止部334A間に係止されるとともに、一方の係止部334Aに設けられたネジ式の固定具334Bと、横方向の端部側に設けられた止め具334Cで保持されている。このような第1反発板331は、横方向に複数枚密着して並設されており、固定具334Bおよび止め具334Cを解除することで、それぞれが横方向に挿抜可能とされ、その摩耗状態に応じて反転させて用いられたり、新たな反発板と交換される。
【0029】
第2、第3反発板332,333は同一形状とされ、裏面側の係止用突部332A,333Aを介して、第2アーム335の下部側に設けられた係止部335A間にそれぞれ、固定具335Bおよび止め具335Cで保持される。これらの第2、第3反発板332,333もやはり、第2アーム335に対して挿抜可能とされ、摩耗状態に応じて交換される。ただし、さほど大きくない第2、第3反発板332,333は、破砕作業による摩耗が全体的に均一に生じるため、反転して用いられることはないが、第1反発板331と同様に、反転可能に構成されていてもよい。
【0030】
第1、第2アーム334,335はそれぞれ、横方向に間隔を空けて一対並設され、それぞれ連結プレート334D,335Dおよび連結バー334E、335Eで一体に連結されている。また、各第2アーム335は、一対の第1アーム334の内側に配置されている。第1、第2アーム334,335の上部側は、ケース31内上方に回動軸38で共に軸支されている。これに対して、第1、第2アーム334,335の下部側は、連結バー334E、335Eに取り付けられた伸縮自在な第1、第2隙間調整装置60(61,62)によって吊着されている。
【0031】
このような第1、第2隙間調整装置61,62は、上端側の駆動部63の油圧モータ64を駆動することで伸縮する構造であり、後述するが、ナット状の部材およびボルト状の部材を有したネジ式が採用されている。第1、第2隙間調整装置61,62を伸縮させることにより、第1、第2アーム334,335が回動軸38を中心に回動し、打撃板322先端の回転軌跡Aおよび第1〜第3反発板331〜333間の各隙間C1,C2,C3の大きさを調整することが可能である。
【0032】
なお、第2隙間調整装置62では、第2、第3反発板332,333のうち、第3反発板333での隙間C3を調整する。これは、隙間C3を調整することが、破砕物の最終的な粒度を決定するうえで重要だからである。このため、同じ第2アーム335に設けられた第2反発板332での隙間C2の調整は、第2、第3反発板332,333の互いの位置関係から、隙間C3を調整することで自ずと完了する。
【0033】
また、第1アーム334には、第1隙間調整装置61の伸び方向への回動量を規制するために、屈曲式の規制リンク336が設けられている。この規制リンク336によれば、第1隙間調整装置61の過大な伸びが防止され、第1アーム334の回動量が規制される。一方、第2アーム335では、第1アーム334との当接により、その回動量が規制される。
さらに、第1アーム334において、第1反発板331の上方には、やはり挿抜自在とされたライナ337が取り付けられ、被破砕物等から第1アーム334を保護している。
【0034】
以上のクラッシャ30において、固定ケース70の一方の固定ケース側側面部72には、プーリカバー75の上側であって、第1作業用フロア28と同じ高さレベルに第2作業用フロア29が設けられている。この第2作業用フロア29は、固定ケース側側面部72の前後方向にわたる足場板状の部材で構成され、固定ケース側側面部72にボルト止め等で固定されている。また、第2作業用フロア29の前端側は、第1作業用フロア28に近接しており、各作業用フロア28,29が平面略四角形のクラッシャ30の角度を成す二辺に沿って形成され、各作業用フロア28,29間の往来が容易にできるようになっている。
【0035】
このような第2作業用フロア29からは、可動ケース80がメンテナンス姿勢にあるとき、固定ケース70を跨いでクラッシャ30に容易に入り込むことが可能であり、また、ホッパ41およびフィーダ42の前端側(投入口31A側)を跨ぐことにより、ホッパ41内に入り込んでフィーダ42上に容易に移動することが可能である。
【0036】
〔隙間調整装置の詳細な説明〕
以下には、図6をも参照して隙間調整装置60について詳説する。
なお、第1、第2隙間調整装置61,62は共に同じ構成であるため、ここでは、それらを共に隙間調整装置60として説明する。
図5、図6において、隙間調整装置60は、前述の駆動部63と、この駆動部63で駆動されるロッド状の進退部65とを備えている。
【0037】
駆動部63は、可動ケース80の上面にボルト止め等された取付座805上に、上下に積重された一対の皿バネ806を介して取り付けられており、この皿バネ806上の受台631を備えている。受台631には、可動ケース80および取付座805に穿設された挿通孔81A,805Aと同心の挿通孔631Aが設けられ、これらの挿通孔81A,805A,631Aに進退部65が挿通されている。
【0038】
また、駆動部63は、受台631上に設けられた外装ケース632を備えている。外装ケース632には、進退部65の上端側を収容する収容部632Aが設けられ、この収容部632A内には、図6内のVI−VI線横断面図に二点鎖線で示すように、横断面六角形状の中空部633Aを有した筒状歯車633が回転自在に配置されている。この横断面図にも示すように、筒状歯車633の中空部633A内には、進退部65に設けられた平面六角形状の嵌合部661が嵌合しており、筒状歯車633が回転することで進退部65側も回転する。
【0039】
この筒状歯車633は、より小径の歯車634と噛合し、この歯車634が油圧モータ64の回転軸に連結されている。従って、進退部65は油圧モータ64によって回転駆動される。この際、油圧モータ64の回転は、歯車634と筒状歯車633との間で減速して進退部65に伝達される。そして、筒状歯車633と歯車634との噛合部分は、外装ケース632内に注入された潤滑油で潤滑されるようになっている。
【0040】
さらに、外装ケース632は、その下面に設けられた縦断面L字形状の取付片635を介して取付座805、つまり、可動ケース80に取り付けられている。この際、取付片635の水平部分は、弾性部材としての上下一対のラバー材636,637で挟持されており、これら取付片635およびラバー材636,637を貫通するスリーブ638およびボルト639を用いて取り付けられている。
なお、ラバー材636,637を有した取付部分は、図6では、一箇所のみが図示されているが、実際には、筒状歯車633(進退部65)の回転中心を挟んで対峙した位置にも設けられ、駆動部63が二箇所で可動ケース80に取り付けられるようになっている。
【0041】
一方、進退部65は、可動ケース80側に取り付けられたケース側部材としてのナット部材66と、下端側が反発板33側の連結バー334E,335Eに取り付けられた反発板側部材としてのボルト部材67とを備え、ボルト部材67に刻設されたネジ部67Aが、ナット部材66の内面に刻設されたネジ部66Aに螺している。
【0042】
ナット部材66の上部側には、前述の嵌合部661が設けられているとともに図6内の横断面図にも示すように、嵌合部661よりも一回り小さい平面六角形状の操作部662が、別部材の溶接等によって取り付けられている。この操作部662は、その上部にボルト止めされた検出プレート691を外すことにより、ボックスレンチ等の手工具を嵌め込むことが可能とされ、ナット部材66を手動操作で回転させることが可能である。
【0043】
ボルト部材67は、その下端側のジョイント部材671を介して連結バー334E,335Eに取り付けられ、ジョイント部材671と上方の取付座805との間には、進退部65のケース31内に挿入された部分を覆うカバー部材68が設けられている。
【0044】
このカバー部材68は、ジョイント部材671に固定された下側の円筒部681と、取付座805に固定された上側の蛇腹状の伸縮部682とを接合した構造である。ボルト部材67と共に進退する円筒部681の上端側は、円環状のシール材683を介してナット部材66の外周面に密着している。この円筒部681およびボルト部材67の長さは略同じに設定されており、ボルト部材67が進退可能な範囲(ストローク)内では、シール材683が常にナット部材66の外周面と密着し、円筒部681内に砂塵や水等が入り込むのを防止している。
【0045】
このような進退部65は、可動ケース80および駆動部63の挿通孔81A,805A,631Aに挿通され、その自重が駆動部63の受台631にナイロンパッド631Bを介して受けられている。このため、進退部65は、その挿入方向に対しては何れの部位にも固定されておらず、大きな被破砕物が反発板33に勢いよく衝突したり、反発板33と打撃板322との間に詰まったような異常時には、嵌合部661が受台631から離れるように、進退部65全体が上方に突き上げられる。ただし、進退部65の突き上げは、破砕作業中頻繁に生じるのではなく、あくまでも異常時の現象であって、このような進退部65を油圧シリンダで構成した際に生じる従来のロッドの戻り現象とは異なる。
なお、突き上がりが解消した進退部65は、その自重、反発板33の重量、および第1,第2アーム334,335の重量等によって下方に戻るが、その時の衝撃等が一対の皿バネ806で吸収されるようになっている。
【0046】
以上に説明した隙間調整装置60によれば、進退部65のナット部材66を油圧モータ64で回転させると、反発板33側に取り付けらたボルト部材67は回転せずに、ナット部材66の回転量および回転方向に応じて無断階に進退し、このボルト部材67の進退により、反発板33が第1,第2アーム334,335を介して移動(回動)する。
【0047】
そして、反発板33の移動による隙間調整は、図示しない制御手段が油圧モータ64を制御して自動的に行われる。
具体的に説明すると、歯車634には、周方向に複数の切欠部を有した円盤状の検出盤692が設けられており、外装ケース632には、回転中の検出盤692の切欠部を検出し、この切欠部が通過する毎に検出信号を制御手段に出力する回転量検出センサ693が設けられている。
【0048】
制御手段では、回転量検出センサ693からの検出信号の入力回数に基づき、歯車634および筒状歯車633間の減速比、進退部65の噛合部分のネジピッチ、および補正係数等を考慮したうえで、ボルト部材67の進退量、ひいては反発板33の移動量を算出し、この移動量が予め入力された所望の移動量に達するまで油圧モータ64を正転または逆転方向に回転させている。このような制御は、制御手段内で実行されるプログラムによって行われる。
【0049】
すなわち、例えば、破砕物の粒度をより大きくしたい場合には、反発板33を打撃板322から離間するように所望の移動量を入力し、破砕物の粒度をより小さくしたい場合には、反発板33を打撃板322に近接するように所望の移動量を入力すればよく、この入力された移動量分だけ反発板33が移動し、反発板33と打撃板322との隙間C1〜C3が無断階に調整される。
【0050】
ところで、ボルト部材67を進出させて反発板33を打撃板322側に近づけていくと、反発板33が打撃板322やロータ本体321に当接する。このような場合にさらに、ボルト部材67を進出させようとして、油圧モータ64を回転させると、ボルト部材67は進出せずに、逆にナット部材66側が上方に移動して突き上げられる。これは、前述したように、進退部65全体が駆動部63に対して挿入されているだけであり、固定されていないからである。
【0051】
このため、本実施形態の隙間調整装置60では、ボルト部材67の上端に設けられた検出プレート691の位置は、ブラケット807を介して取り付けられた突上検出センサ694で検出されるようになっており、進退部65が突き上げられたのを検出可能とされている。突上検出センサ694からの出力により、制御手段側では、反発板33が打撃板322あるいはロータ本体321に当接したことを認識し、油圧モータ64の回転を自動的に停止させる。
【0052】
また、このような突上検出センサ694からの出力は、例えば、反発板33のゼロ点設定に用いられる。
つまり、反発板33の位置を打撃板322の回転軌跡Aから所定量離すことにより、打撃板322との間の隙間C1〜C3を調整する場合には、反発板33を一旦打撃板322あるいはロータ本体321に当接させた後、反発板33を徐々に戻しながら回転軌跡Aの位置に合わせ、この位置を反発板33のゼロ点位置に設定する。このようなゼロ点設定も、制御手段内で実行されるプログラムにより自動的に行われるが、この際に、反発板33と打撃板322あるいはロータ本体321との当接を認識するのに、突上検出センサ694からの出力が用いられるのである。
【0053】
なお、反発板33と打撃板322との間に大きな被破砕物が詰まることでも、進退部65が突き上がるため、このこの状態をも突上検出センサ694からの出力に基づいて認識可能であり、このような場合には、フィーダ42の駆動を制御して、クラッシャ30内に被破砕物が供給されるのを一時的に停止させることもできる。
【0054】
〔実施形態の効果〕
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)クラッシャ30に設置された隙間調整装置60では、反発板33を移動するための進退部65が設けられているが、この進退部65は、ナット部材66とボルト部材67とをネジ式で連結し、ナット部材66側を油圧モータ64で回転駆動する構造であるから、ナット部材66を正逆方向に必要な量だけ回転させるだけで、ボルト部材67側に取り付けられた反発板33を無段階に移動でき、従来の油圧シリンダを用いた場合との違って、打撃板322および反発板33間の隙間C1〜C3を容易かつ任意に調整できる。
【0055】
(2)また、ナット部材66およびボルト部材67は、それぞれのネジ部66A,67Aで互いに螺しているので、反発板33が静止している状態では、その移動方向にずれることはなく、従来のような複雑な保持機構を設けなくても、反発板33を確実に保持でき、隙間C1〜C3の大きさを確実に維持できる。
【0056】
(3)進退部65を構成するナット部材66およびボルト部材67は、ケース31内に収容されている部分がカバー部材68で覆われているので、それらナット部材66およびボルト部材67の螺合部分に、破砕作業時に生じる砂塵や、ケース31内の洗浄時の水等が入り込むのを防止でき、進退部65を長期にわたって確実に機能させることができる。
【0057】
(4)特に、カバー部材68は、蛇腹状の伸縮部682の備えているため、ボルト部材67の進退動作や、進退部65全体の突上動作に追従してカバー部材68を伸縮させることができ、ナット部材66およびボルト部材67を常時良好に被覆でき、この点でも、進退部65を長期にわたって確実に機能させることができ、隙間調整装置60の耐久性等を向上させることができる。
【0058】
(5)隙間調整装置60の駆動部63は、可動ケース80側に固定されるので、振動の多い反発板33側に取り付ける場合に比して、駆動部63の信頼性を向上させることができる。
【0059】
(6)反発板33は、回動軸38を中心として円弧状に移動し、その移動方向が進退部65の直線状の進退方向とは微妙にずれるため、反発板33を移動させると、進退部65が傾き、ナット部材66の嵌合部661を介して駆動部63に外力が作用し、駆動部63を座屈させようとする。
しかし、本実施形態では、駆動部63がラバー材636,637を介して可動ケース80に固定されているので、反発板33の回動方向への移動によって進退部65が多少傾いても、この傾きに伴って生じる駆動部63への外力をラバー材636,637の弾性変形によって吸収でき、駆動部63の座屈を有効に防止できる。このため、駆動部63と嵌合部661との嵌合状態を良好に維持でき、駆動部63からナット部材66への動力伝達を確実に行える。
【0060】
(7)また、駆動部63が可動ケース80の外側に設けられているので、砂塵等の影響を受け難くできるうえ、駆動部63のメンテナンスも可動ケース80を閉めた状態(作業姿勢)で容易に実施できる。
【0061】
(8)打撃板322と反発板33との間の隙間調整は、回転量検出センサ693からの検出信号に基づき、制御手段が油圧モータ64を制御して自動的に行われるので、作業者が一々隙間C1〜C3の調整具合を目視しながら手動で行う必要がなく、調整作業を迅速かつ正確にできる。
【0062】
(9)反発板33を打撃板322側に移動させ、反発板33が打撃板322やロータ本体321に衝突した場合には、進退部65が上方に突き上がるので、反発板33がロータ32に食い込むのを防止でき、それらの破損等を有効に防止できる。
【0063】
(10)また、反発板33(特に、第1反発板331)がロータ32側に接触せずに、そのまま大きく移動するような場合でも、その移動が規制リンク336によって規制され、ボルト部材67が必要以上に伸びてナット部材66から外れるのを防止できる。
【0064】
(11)一方、ナット部材66の上端には、手工具を嵌め込んでナット部材66を回転させる操作部662が設けられているので、駆動部63や制御手段等が何らかの理由で動作しない場合でも、ナット部材66を操作部662の操作によって回転させることができ、隙間C1〜C3の調整を手動でも実施できる。
【0065】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態の隙間調整装置60におて、手動操作用の操作部662は、その外形形状が平面六角形状に設けられていたが、内面形状が平面六角形とされた凹状に形成されていてもよく、このような場合には、凹状部分に凸状のレンチ類の手工具を嵌め込んでナット部材66を回転させる。
また、手工具を掛ける部分の形状は、任意の形状であってよく、六角形状に限定されない。例えば、その形状は、六角形以外の多角形であってもよく、円形の筒孔を三角形の頂点位置となるように穿設し、各筒孔に係合する係合部を有したレンチで操作可能に設けられていてもよい。
さらに、そのような操作部662は、本発明の必須の構成ではなく、設けられない場合でも、請求項4の発明を除く他の請求項の発明に含まれる。
【0066】
前記実施形態のカバー部材68では、円筒部681の下端がジョイント部材671に固定されていたが、この円筒部681をジョイント部材671をも覆うように構成し、その下端を第1,第2アーム334,335に固定してもよい。また、伸縮部682の上端が取付座805に固定されていたが、取付座805および受台631の各挿通孔805A,631Aをより大きくし、伸縮部682上端をナット部材66の嵌合部661下面等に接触させてもよい。要するに、カバー部材68は、進退部65のケース31内に収容された部分を隈無く覆う構造であればよく、具体的な構造等は、その実施にあたって任意に決められてよい。
ただし、伸縮部682の上端を取付座805に固定することで、取付座805の挿通孔805Aが覆われるため、砂塵や水が挿通孔805A等からケース31の外部にある駆動部63側に漏れ出すのも防止でき、一対の皿バネ806間に入り込んで機能に悪影響を及ぼすのを防止できる。従って、前実施形態のように、伸縮部682の上端をナット部材66ではなく、固定ケース80側に固定することが好ましい。
【0067】
前記実施形態では、隙間調整装置60の駆動部63がケース31の外側に設けられていたが、ケース31の内部に設けられていてもよい。
しかし、前述した(7)の効果を得ることができるので、駆動部63をケース31の外部に設けることが望ましい。
【0068】
さらに、前記実施形態の進退部65では、ナット部材66が可動ケース80側に、ボルト部材67が反発板33側にそれぞれ取り付けられていたが、これらが逆であってもよい。すなわち、ナット部材66を反発板33側に取り付け、ボルト部材67を可動ケース80側の取り付けてもよく、任意である。
【0069】
前記実施形態の進退部65は、ナット部材66とボルト部材67とを螺させたネジ式であったが、本発明の隙間調整装置は、これに限定されない。
例えば、本発明に係るケース側部材を、回転駆動されるピニオンギアで構成し、反発板側部材を、前記ピニオンギアと噛合するラックで構成してもよい。
また、ラックおよびピニオンによるギア式の場合では、ラック側を反発板33の移動軌跡に沿った円弧状としてもよく、こうすることで、反発板33が移動しても、互いの噛合位置がずれる心配がなく、噛合部分の構成を簡素化できる。
さらに、そのような円弧状のラックを、固定ケース70における両方の固定ケース側側面部72の内面に固定しておき、反発板33側の横方向の両端にピニオンギアを回転可能に設けてもよい。この場合には、ピニオンギアを回転させることにより、ピニオンギア自身がラック上を転動し、反発板33が移動する。
以上のような構成でも、反発板33を無断階に移動させることができるうえ、破砕作業中に反発板33が容易にずれないため、本発明の目的を達成できる。
【0070】
隙間調整装置60は、第1、第2アーム334,335を個別に回動させる必要性から、第1隙間調整装置61と第2隙間調整装置62とで構成されていたが、アームが一つの場合には、隙間調整装置60も一つでよく、アームが三つ以上の場合には、隙間調整装置60も三つ以上設けてよく、隙間調整装置60の数はアームの数等を勘案して適宜決められてよい。
【0071】
前記実施形態の移動式破砕機1は、クローラ式の走行部10を備えた自走式であったが、クローラ式に限らず車輪式であってもよく、また、自走式に限らず、牽引式であってもよい。要するに、移動可能に構成されていれば、本発明の移動式破砕機に含まれる。
【0072】
そして、本発明のインパクトクラッシャは、移動式破砕機1に搭載されるものに限定されず、例えば、専用の破砕場に置かれた定置式であってもよい。このような場合でも、隙間調整装置60を、ネジ式またはギア式にすることで、本発明の目的を達成できる。
【0073】
その他、フレーム20、被破砕物供給部40、排出ベルトコンベア50等の構成は勿論、ケース側部材、反発板側部材、回転体、打撃部などの具体的な形状等も、本発明の目的を達成できる範囲で任意に変更可能であり、前記実施形態や変形例に限定されない。
【0074】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインパクトクラッシャを搭載した移動式破砕機を示す側面図である。
【図2】前記移動式破砕機を被破砕物の投入側から見た図である。
【図3】前記移動式破砕機を示す平面図である。
【図4】前記インパクトクラッシャのケースを構成する可動ケースが作業姿勢にある状態を示す側面図である。
【図5】前記インパクトクラッシャの内部構造の一部を示す断面図である。
【図6】前記インパクトクラッシャの隙間調整装置を示す断面図である。
【符号の説明】
30…インパクトクラッシャ、31…ケース、32…回転体であるロータ、33,331,332,333…反発板、60…隙間調整装置、63…駆動部、66…ケース側部材であるナット部材、67…反発板側部材であるボルト部材、68…カバー部材、70…固定ケース、80…可動ケース、322…打撃部である打撃板、636…弾性部材であるラバー材、662…操作部、682…伸縮部、C1,C2,C3…隙間。

Claims (4)

  1. インパクトクラッシャ(30)の隙間調整装置において、
    打撃部(322)を有する回転体(32)と、
    打撃部(322)に対して隙間(C1,C2,C3)を空けて配置される反発板(33)と、
    これら回転体(32)および反発板(33)が取り付けられるケース(31)と、
    前記反発板(322)側に取り付けられる反発板側部材(67)と、
    この反発板側部材(67)に螺合または噛合されて前記ケース(31)に取り付けられるケース側部材(66)と、
    このケース側部材(66)を回転駆動する駆動部(63)とを備え、
    前記ケース側部材(66)の回転量に応じて、前記反発板側部材(67)が前記ケース側部材(66)に対して前記回転体(32)に向けて進退し、前記打撃部(322)および反発板(33)間の隙間(C1,C2,C3)が調整可能に構成され
    前記ケース側部材は、回転軸の軸方向で前記駆動部に対して移動可能であ
    ことを特徴とするインパクトクラッシャ(30)の隙間調整装置(60)。
  2. 請求項1に記載のインパクトクラッシャ(30)の隙間調整装置(60)において、
    螺合または噛合された状態の前記反発板側部材(67)およびケース側部材(66)は、少なくとも一部に伸縮部(682)を有するカバー部材(68)で覆われており、
    このカバー部材(68)の伸縮方向の両端が前記反発板(33)側およびケース(31)側に取り付けられている
    ことを特徴とするインパクトクラッシャ(30)の隙間調整装置(60)。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載のインパクトクラッシャ(30)の隙間調整装置(60)において、
    前記駆動部(63)は、前記ケース側部材(66)を回転可能に構成され、かつ弾性部材(636,637)を介して前記ケース(31)に取り付けられている
    ことを特徴とするインパクトクラッシャ(30)の隙間調整装置(60)。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のインパクトクラッシャ(30)の隙間調整装置(60)において、
    前記ケース側部材(66)は、前記駆動部(63)で回転されるとともに、工具にて操作可能な操作部(662)を備え、この操作部(662)を手動操作することでも回転可能に構成されている
    ことを特徴とするインパクトクラッシャ(30)の隙間調整装置(60)。
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