JP4874603B2 - 鑑別方法及び鑑別装置 - Google Patents

鑑別方法及び鑑別装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4874603B2
JP4874603B2 JP2005258278A JP2005258278A JP4874603B2 JP 4874603 B2 JP4874603 B2 JP 4874603B2 JP 2005258278 A JP2005258278 A JP 2005258278A JP 2005258278 A JP2005258278 A JP 2005258278A JP 4874603 B2 JP4874603 B2 JP 4874603B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phosphorescence
discrimination
charge
light
excitation light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005258278A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007072713A (ja
Inventor
秀章 上條
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Copal Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Copal Corp filed Critical Nidec Copal Corp
Priority to JP2005258278A priority Critical patent/JP4874603B2/ja
Publication of JP2007072713A publication Critical patent/JP2007072713A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4874603B2 publication Critical patent/JP4874603B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Inspection Of Paper Currency And Valuable Securities (AREA)
  • Image Input (AREA)

Description

本発明は、紙幣、有価証券などの紙葉類やIDカード、クレジットカードなどのカード類の鑑別対象物の鑑別を行う鑑別方法及び鑑別装置に関するものである。
従来、このような分野の技術として、下記特許文献1に記載の鑑別装置がある。この公報に記載された鑑別装置は、紫外線ランプから鑑別対象物に紫外線を照射し、その結果生じた鑑別対象物上の蛍光塗料からの発光を、紫外線ランプに含まれる可視光波長成分を除去するフィルタを介してCCDカメラで受光することにより、鑑別対象物上の蛍光材料によって形成された所定図柄を撮像する。このように、鑑別対象物からの蛍光及び燐光(蓄光)を同時に撮像することによって、鑑別対象物の真偽判断を可能とする。
特開2002−32814号公報
しかしながら、上述した鑑別装置においては、紫外線ランプから照射された励起光のうち、鑑別対象物において反射された励起光やCCDカメラ側に漏れた励起光を完全に遮断することができないため、鑑別対象物からの蛍光及び燐光のコントラストが低くなり、鑑別対象物の真偽を正確に判断することが困難であった。
そこで、本発明はかかる課題に鑑みて為されたものであり、鑑別対象物からの燐光のレベルを分離して検出することにより、鑑別対象物を正確に鑑別することが可能な鑑別方法及び鑑別装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の鑑別方法は、燐光材料を含む鑑別対象物からの燐光を検出することによって鑑別対象物の鑑別を行う鑑別方法において、光源から鑑別対象物に向けて特定波長成分の励起光を所定期間の間照射する励起光照射ステップと、励起光の照射に応じて鑑別対象物から発せられる燐光を含む発光を受光回路で検出して、燐光の強度に応じた電荷を蓄積する電荷蓄積ステップと、所定期間において受光回路に蓄積された電荷を、受光回路から排出する電荷排出ステップと、所定期間後の燐光検出期間に受光回路に蓄積された電荷を電気信号に変換して出力する電荷変換ステップと、電気信号に基づいて得られた鑑別対象物の検出情報を出力する出力ステップとを備え、電荷排出ステップでは、鑑別対象物に含まれる燐光材料に対応させて、所定期間に対する電荷の排出タイミングを変更することを特徴とする。
或いは、本発明の鑑別装置は、燐光材料を含む鑑別対象物からの燐光を検出することによって鑑別対象物の鑑別を行う鑑別装置において、特定波長の励起光を鑑別対象物に向けて照射する光源と、励起光に応じて鑑別対象物から発せられる燐光を含む発光を検出し、燐光の強度に応じた電荷を電気信号に変換して出力する受光回路と、光源による励起光の照射、受光回路による電荷の排出、及び受光回路による電荷に対応する電気信号の出力を制御する制御回路と、電気信号に基づいて得られた鑑別対象物の検出情報を出力する出力部とを備え、制御回路は、励起光を所定期間の間照射させた後に電荷を排出させ、所定期間後の燐光検出期間に蓄積された電荷に対応する電気信号を出力させるように制御し、制御回路は、鑑別対象物に含まれる燐光材料に対応させて、所定期間に対する電荷の排出タイミングを変更可能に構成されていることを特徴とする。
このような鑑別方法及び鑑別装置によれば、鑑別対象物に励起光を照射することによって鑑別対象物から発せられた燐光が、受光回路によって検出されて、燐光の強度に対応した電荷が、電気信号に変換されて出力される。このとき、励起光を照射した期間に蓄積された電荷が受光回路から排出された後、燐光検出期間において蓄積された電荷に対応した電気信号が出力され、その電気信号に基づいて得られた検出情報が更に出力されるので、鑑別対象物から発生する燐光が、蛍光及び励起光と分離されてコントラストが高い状態で検出される。その結果、所定の燐光発光特性を有する検定対象物をより正確に鑑別することができる。また、鑑別対象物に含まれる燐光材料に対応させて燐光の検出期間を調整することができるので、複数種類の鑑別対象物の鑑定が容易となる。
また、電荷変換ステップでは、連続する複数の燐光検出期間毎に電荷を電気信号に変換し、出力ステップでは、複数の燐光検出期間毎に検出情報を出力することが好ましい。こうすれば、鑑別対象物が複数種類の燐光材料を含む場合に、発光の持続時間の異なる燐光材料ごとにきめ細かい検出が実現される。
さらに、励起光照射ステップでは、励起光を時間的に分離された複数の所定期間において繰り返し照射し、電荷変換ステップでは、それぞれの複数の所定期間後における燐光検出期間を変化させながら、電荷を電気信号に変換し、出力ステップでは、燐光検出期間毎に検出情報を出力することも好ましい。この場合も、複数種類の燐光材料を含む鑑別対象物に対しても、発光の持続時間の異なる燐光材料ごとにきめ細かい検出が実現される。
また、制御回路は、励起光を照射する所定期間及び電気信号の出力タイミングを変更可能に構成されていることが好ましい。かかる制御回路を備えれば、鑑別対象物に含まれる燐光材料に対応させて励起光の照射時間、燐光の検出期間を調整することができるので、複数種類の鑑別対象物の鑑定が容易となる。
さらに、出力部は、複数の燐光検出期間毎に検出情報を出力することも好ましい。かかる構成を採れば、複数の燐光を検出して即座に鑑別対象物を鑑定することができる。
またさらに、光源と鑑別対象物との間に設けられ、特定波長成分の光を遮断し、燐光を透過させるフィルタ部を更に備えることも好ましい。このようなフィルタ部により、励起光の受光回路への入射が防止されるので、励起光の照射後の受光回路からの電荷の排出が円滑化されるとともに、鑑別対象物からの燐光をよりコントラストが高い状態で検出することができる。
さらにまた、鑑別対象物は、励起光の照射に対して発生させる燐光の強度の時間特性の異なる複数の材料を含むことも好ましい。この場合、複数種類の燐光材料から発せられ、発光の持続時間の異なる燐光をきめ細かく検出することができる。
また、鑑別対象物は、励起光の照射に対して発生させる燐光の波長特性の異なる複数の材料を含み、受光回路は、燐光の波長分布を検出可能に構成されていることも好ましい。こうすれば、複数種類の燐光材料から発せられた波長特性の異なる燐光を検出することによって、より高度な鑑定が実現できる。
本発明の鑑別方法及び鑑別装置によれば、鑑別対象物からの燐光のレベルを分離して検出することにより、鑑別対象物を正確に鑑別することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る鑑別装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1に示す本発明の第1実施形態である鑑別装置1は、燐光(蓄光)材料を含む塗料を混入させた特殊インクで印刷した紙幣、有価証券、IDカード、クレジットカード等の鑑別対象物の真偽を目視によって鑑別するための装置である。なお、本実施形態においては、鑑別対象物は紙幣Aを代表例として説明する。紙幣Aには、紫外線や可視光等の特定波長成分の励起光を受けて燐光を生じさせる特殊インクを含む燐光パターンが印刷されている。
図1及び図2に示すように、鑑別装置1は、遮光性及び防塵性を持った四角柱形状の筐体2を有し、この筐体2の下面には、矩形状の撮像用の窓部3が設けられ、窓部3には透明なガラス板が嵌め込まれている。また、筐体2の上面には、矩形のモニタ用の窓部4が設けられ、この窓部4によってカラー液晶モニタ(出力部)5の画面6を露出される。なお、このカラー液晶モニタ5は、装置1に携帯性をもたせるために筐体2に一体的に組み込まれる。
さらに、筐体2の内部においては、窓部3を通して紙幣Aに向けて斜め上方から励起光を照射する複数のLED(光源)7と、窓部3を通して紙幣Aから発せられる光を検出することによって紙幣Aの画像を撮像する素子であって、可視光領域及び紙幣Aから発せられる燐光の波長領域に受光感度を有するCCDやCMOSセンサ等の撮像素子(受光回路)8とが配置されている。このLED7は、紫外線や可視光等の特定波長成分の励起光を照射する。なお、LED7に替えて、蛍光灯等の他の光源を用いても良い。また、撮像素子8と窓部3との間には、結像レンズ9が配置され、この結像レンズ9によって、紙幣Aの図柄を至近距離から撮像することが可能となる。さらに、結像レンズ9と窓部3との間には、励起光の特定波長成分を遮断すると共に、可視光よりも長波長の燐光を透過させる光学フィルタ(フィルタ部)10が配置されている。この光学フィルタ10を設けることにより、LED7から撮像素子8の方向へ漏れてくる励起光、及び紙幣Aで反射された励起光の撮像素子8への入射が防止される。
筐体2における撮像素子8の上方には、撮像素子8及びLED7の動作を制御するとともに、撮像素子8から出力される画像信号(電気信号)を入力して出力用画像信号(検出信号)を生成する制御回路11が配置されている。この制御回路11で生成された出力用画像信号がカラー液晶モニタ5に出力されることにより、作業者に紙幣Aの真偽を判断させるための鑑別用画像(詳細は、後述する。)を表示させることが可能となる。
図2における制御回路11の機能ブロック図である図3に示すように、制御回路11は、発光制御部12、排出制御部13、及び読出制御部14を含む制御部15と、画像信号変換部16とを有している。この制御回路11に接続された撮像素子8は、紙幣Aを撮像する際に、紙幣Aから入射する燐光を含む光の強度に対応する電荷を各画素ごとに蓄積した後、すべての画素に対応する電荷量を電圧信号に変換することによって、2次元の画像信号として制御回路11の画像信号変換部16に出力する。ここで、撮像素子8は、画像信号を輝度信号と色信号とが多重化されたカラー画像信号として出力する。
発光制御部12は、LED7に発光制御信号を送出し、LED7から照射される励起光のオン−オフを制御する。この発光制御部12の制御により、LED7の発光のタイミングをコントロールすることができる。
排出制御部13は、撮像素子8に排出制御パルス信号を送出し、撮像素子8の各画素に蓄積された電荷を排出させる。撮像素子8に排出制御信号が送出されると、各画素にそれまで蓄積されていた電荷が排出されて、各画素の電荷蓄積動作がリセットされる。
読出制御部14は、撮像素子8に読出制御パルス信号を送出し、撮像素子8の各画素に蓄積された電荷に対応する画像信号の出力を開始させる。この場合、撮像素子8から出力される画像信号は、上述した排出制御部13による電荷の排出のタイミングから、読出制御パルス信号の発生のタイミングまでの間に蓄積された電荷に対応する画像信号となる。
画像信号変換部16は、読出制御部14の制御により撮像素子8から出力された画像信号を、カラー液晶モニタ5において表示可能な信号形式の出力画像信号(紙幣Aの検出信号)に変換する。また、画像信号変換部16は、撮像素子8から同一の紙幣Aを対象にして連続して画像信号が出力された場合に、複数の画像信号を合成することによって、それらの画像信号によって表される画像を並列的に表示させるための出力画像信号に変換する。
上記の発光制御部12、排出制御部13、及び読出制御部14は、それぞれ、励起光を照射する期間、電荷の排出タイミング、及び画像信号の出力タイミングを変更可能なように構成されている。具体的には、制御部15においては、EEPROM、RAM等のメモリ内に、発光制御信号、排出制御パルス信号、読出制御パルス信号の出力タイミングを決定するパラメータが保持され、このパラメータを書き換えることにより各制御信号の出力期間が変更可能とされている。
次に、鑑別装置1を用いた紙幣Aの鑑別方法について、図4を参照しつつ説明する。図4において、(a)は、LED7の点灯状態の時間変化、(b)は、紙幣Aの励起光の受光状態の時間変化、(c)は、撮像素子8に入射する燐光強度の時間変化、(d)は、排出制御パルス信号の時間変化、(e)は、読出制御パルス信号の時間変化、(f)は、撮像素子8から出力される画像信号の時間変化を示すタイムチャートである。
まず、鑑別装置1により紙幣Aの鑑別を行うときは、作業台17(図1)に紙幣Aを置いた状態で、筐体2を作業台17上に紙幣Aに被せるように載せる。これによって、筐体2の画面6が作業者側に向けられることになる。その後、鑑別装置1を作動させるためにメインスイッチ18を押下する。
メインスイッチ18の押下後、発光制御部12の制御により、所定の時間幅Tを有し、かつ、一定周期で繰り返される時間的に分離された複数の照射期間において、LED7から励起光が繰り返し照射され(図4(a))、その期間において紙幣Aに励起光が照射される(図4(b))。励起光の照射直後に紙幣Aから燐光が発生し、その燐光の強度は励起光の消灯後において時間とともに徐々に低下する(図4(c))。
一方、上記のそれぞれの照射期間を含む排出期間において排出制御パルス信号が発生することにより(図4(d))、照射期間において撮像素子8に蓄積された電荷が排出される。ここで、それぞれの排出期間は、照射期間が時間T21,T22,T23(T21<T22<T23)だけ延長された期間に設定されている。この排出期間においては、撮像素子8に光が入射しても電荷の蓄積動作は行われない。
さらに、それぞれの励起光の照射期間の直前において読出制御パルス信号が発生し(図4(e))、撮像素子8に蓄積された電荷に応じた画像信号が繰り返し出力される(図4(f))。ここで得られる画像信号は、排出期間の終了後から読出制御パルス発生までの燐光検出期間において撮像素子8によって撮像された像に対応する。それぞれの燐光検出期間は、図示するように、照射期間の直前において時間T31,T32,T33(T33<T32<T31)の時間幅を有し、それぞれの時間幅が同じ励起光の照射時間に対して変化するように設定されている。撮像素子8から連続して出力された複数の画像信号は、制御回路11の画像信号変換部16によって出力画像信号に合成され、同時にカラー液晶モニタ5に出力される。
図5(a)に示すような異なる燐光材料を含むインクで印刷された2つの燐光パターンP1,P2を有する紙幣Aを鑑別する場合を考える。燐光パターンP1は、燐光パターンP2よりも、励起光の照射に対して発生する燐光の持続時間が長くなるような時間特性を有している。このような紙幣Aを鑑別装置1で撮像した場合は、図5(b)に示すように、より長い燐光検出期間に対する紙幣Aの画像G1と、より短い燐光検出期間に対する紙幣Aの画像G2が画面6上に2分割されて出力され、画像G1においては燐光パターンP1,P2に対応する像が検出される一方、画像G2においては燐光パターンP1に対応する像のみが検出される。これにより、紙幣Aに複数の時間特性を有する燐光パターンを有する場合に、燐光パターン毎のきめ細かい鑑定を可能とする。
このような鑑別装置1及び鑑別装置1を用いた鑑別方法によれば、励起光を照射した照射期間に蓄積された電荷が撮像素子8から排出された後、照射期間後の燐光検出期間において蓄積された電荷に対応した画像信号が撮像素子8から出力されて、その画像信号がカラー液晶モニタ5に表示可能なデータ形式に変換されて出力される。これにより、紙幣Aから発生する燐光が、主に励起光の照射期間において生じる蛍光及び励起光と分離されてコントラストが高い状態で検出され、所定の燐光パターンを有する紙幣Aをより正確に、かつ、視覚的に鑑別することができる。
また、制御回路11は、励起光を照射する照射期間、撮像素子8における電荷の排出タイミング、及び撮像素子8からの画像信号の出力タイミングを変更可能に構成されているので、紙幣Aに含まれる燐光材料に対応させて励起光の照射時間、燐光の検出期間を調整することができ、複数種類の鑑別対象物の鑑定が容易となる。
さらに、カラー液晶モニタ5には、複数の燐光検出期間毎に紙幣Aの画像が同時に出力されるので、紙幣Aにおける複数種類の燐光パターンを即座に検出して鑑別対象物の真偽を鑑別することができる。
また、光源と鑑別対象物との間に設けられた光学フィルタ10により、励起光の撮像素子8への入射が防止されるので、必要以上に撮像素子8に電荷が蓄積されることがなく、励起光の照射後の撮像素子8からの電荷の排出が円滑化されるとともに、紙幣Aからの燐光をよりコントラストが高い状態で検出することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図6に示す本発明の第2実施形態である鑑別装置21においては、窓部3を通して紙幣Aから発せられる燐光を含む発光を検出する素子であって、可視光領域及び燐光の波長領域に受光感度を有するフォトダイオード等の受光素子(受光回路)28が配置され、受光素子28と窓部3との間には、光学フィルタ(フィルタ部)10が配置されている。さらに、受光素子28の上方には、受光素子28及びLED7の動作を制御するとともに、受光素子28から出力される電流信号(電気信号)を入力して出力用画像信号(検出信号)を生成する制御回路31が配置されている。
制御回路31は、図7に示すように、発光制御部12、排出制御部33、及び読出制御部34を含む制御部35と、信号変換部36と、ADコンバータ37と、データ処理部38とを有している。この制御回路31に接続された受光素子28は、紙幣Aから発生する燐光を含む発光の強度に対応する電荷を蓄積した後、その電荷を電流信号として制御回路11の信号変換部36に出力する。
信号変換部36は、受光素子28から出力された電流信号から検出される電荷量をその電荷量に対応した電圧信号に変換する。つまり、この電圧信号は、受光素子28において蓄積された電荷の量に対応するレベルを有する。
排出制御部33は、信号変換部36に排出制御パルス信号を送出し、受光素子28から出力される電流信号、すなわち、受光素子28に蓄積された電荷を、電圧信号に変換することなく排出させる。言い換えれば、排出制御パルス信号が解除されたタイミングで、受光素子28から出力される電荷の蓄積動作が開始される。
読出制御部34は、信号変換部36に読出制御パルス信号を送出し、受光素子28から出力された電流信号から積算される電荷量を電圧信号に変換するように制御する。この場合、信号変換部36から出力される電圧信号は、排出制御部33によって制御される電荷の排出のタイミングから、読出制御パルス信号の発生のタイミングまでの間に受光素子28から出力された電荷量に対応する信号となる。
ADコンバータ37は、信号変換部36から出力された電圧信号のレベルをデジタル値に変換してデータ処理部38に出力し、データ処理部38は、信号変換部36から入力されたデジタル値に基づいて、紙幣Aからの受光レベルをグラフ等により視覚的に表示するための出力画像信号(紙幣Aの検出信号)を生成してカラー液晶モニタ5に出力する。また、データ処理部38は、信号変換部36から同一の紙幣Aを対象にして連続して電圧信号が出力された場合に、複数の電圧信号のレベルを並列的に表示させるための出力画像信号を生成する。
次に、鑑別装置21を用いた紙幣Aの鑑別方法について、図8を参照しつつ説明する。
発光制御部12の制御により、所定の時間幅Tを有する照射期間において、LED7から励起光が照射され(図8(a))、その期間において紙幣Aに励起光が照射される(図8(b))。励起光の照射直後に紙幣Aから燐光が発生し、その燐光の強度は励起光の消灯後において時間とともに徐々に低下する(図8(c))。
一方、上記照射期間直後に、排出制御部33から信号変換部36に排出制御パルス信号が送出され(図8(d))、それまでの間に受光素子28から信号変換部36に出力されていた電荷が排出される。この排出制御パルス信号の発生直後において、信号変換部36における電荷の蓄積動作が再開される。
さらに、上記の排出制御パルスの発生後に時間T間隔で読出制御パルス信号が発生し(図8(e))、受光素子28から出力された電荷に応じた電圧信号が、読出制御パルス信号の発生に同期して繰り返し信号変換部36から出力される(図(f))。ここで得られる電圧信号は、励起光の照射期間の終了後において時間幅Tを有する連続する燐光検出期間において、受光素子28に入射する光の入射量にほぼ比例する。撮像素子8から連続して出力された複数の電圧信号は、ADコンバータ37を経由してデータ処理部38に入力され、それぞれの電圧信号のレベルを並列的に示す出力画像信号が生成されてカラー液晶モニタ5に出力される。
このような鑑別装置21を用いて図9(a)に示すような紙幣Aを鑑別する場合は、図9(b)に示すように、最初の燐光検出期間における電圧信号のレベルをグラフ等で視覚的に図示する画像G3と、2番目の燐光検出期間に対応するグラフを図示する画像G4と、3番目の燐光検出期間に対応するグラフを図示する画像G5とが、画面6上に3分割されて出力される。これらの画像G3,G4,G5は、それぞれの燐光検出期間において受光素子で受光された光の受光量を示す。これにより、紙幣Aに複数の時間特性を有する燐光パターンを有する場合に、発光の持続時間の異なる燐光材料ごとに検出が為され、紙幣Aのきめ細かい鑑別を可能とする。
上述した鑑別装置21及び鑑別装置21を用いた鑑別方法によっても、紙幣Aから発生する燐光が、主に励起光の照射期間において生じる蛍光及び励起光と分離されてコントラストが高い状態で検出され、所定の燐光パターンを有する紙幣Aをより正確に、かつ、視覚的に鑑別することができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。例えば、鑑別装置21の受光素子としては、複数の波長感度特性を有する受光面を有する、燐光の波長分布毎に光強度を検出可能なカラーセンサ等の素子を用いても良く、鑑別対象の紙幣として、発生する燐光の波長分布の異なる燐光材料を含む複数の燐光パターンを有するものを用いても良い。この場合は、異なる波長分布を有する燐光パターンからの燐光のレベル及び波長分布を、並列的にカラー液晶モニタ5に表示させることによって、よりセキュリティの高い高度な鑑別が実現できる。
また、励起光の照射期間、撮像素子8及び受光素子28における排出期間、及び燐光検出期間としては、様々な変形が可能である。例えば、図10(a)〜(f)に示すように、鑑別装置1における励起光の照射期間の時間幅を変化させて、励起光の照射時間の異なる照射期間に対する燐光を検出してもよい。また、図11(a)〜(f)に示すように、鑑別装置21における電荷の排出期間は、紙幣Aの検出開始後から最初の照射期間の終期まで継続するように設定しても良いし、図12(a)〜(f)に示すように、励起光の照射期間の終期と排出制御パルス信号との時間差を変更することによって、燐光検出期間の時間幅を調整してもよい。
本発明の第1実施形態である鑑別装置を示す斜視図である。 図1に示した鑑別装置の正面図である。 図2に示す制御回路11の機能ブロック図である。 図2の鑑別装置で処理される各種信号の時間変化を示す図であり、(a)は、図2のLEDの点灯状態、(b)は、紙幣の励起光の受光状態、(c)は、入射する燐光強度、(d)は、排出制御パルス信号、(e)は、読出制御パルス信号、(f)は、画像信号のタイムチャートである。 (a)は、紙幣に印刷された燐光パターンを示す図、(b)は、図2のカラー液晶モニタの出力例を示す図である。 本発明の第2実施形態である鑑別装置を示す正面図である。 図6に示す制御回路31の機能ブロック図である。 図6の鑑別装置で処理される各種信号の時間変化を示す図であり、(a)は、図6のLEDの点灯状態、(b)は、紙幣の励起光の受光状態、(c)は、入射する燐光強度、(d)は、排出制御パルス信号、(e)は、読出制御パルス信号、(f)は、図7の信号変換部から出力される電圧信号のタイムチャートである。 (a)は、紙幣に印刷された燐光パターンを示す図、(b)は、図6のカラー液晶モニタの出力例を示す図である。 本発明の変形例である鑑別装置で処理される各種信号の時間変化を示す図であり、(a)は、LEDの点灯状態、(b)は、紙幣の励起光の受光状態、(c)は、入射する燐光強度、(d)は、排出制御パルス信号、(e)は、読出制御パルス信号、(f)は、画像信号のタイムチャートである。 本発明の変形例である鑑別装置で処理される各種信号の時間変化を示す図であり、(a)は、LEDの点灯状態、(b)は、紙幣の励起光の受光状態、(c)は、入射する燐光強度、(d)は、排出制御パルス信号、(e)は、読出制御パルス信号、(f)は、信号変換部から出力される電圧信号のタイムチャートである。 本発明の変形例である鑑別装置で処理される各種信号の時間変化を示す図であり、(a)は、LEDの点灯状態、(b)は、紙幣の励起光の受光状態、(c)は、入射する燐光強度、(d)は、排出制御パルス信号、(e)は、読出制御パルス信号、(f)は、信号変換部から出力される電圧信号のタイムチャートである。
符号の説明
1,21…鑑別装置、5…カラー液晶モニタ(出力部)、8…撮像素子(受光回路)、10…光学フィルタ(フィルタ部)、11,31…制御回路、28…受光素子(受光回路)、A…紙幣(鑑別対象物)。

Claims (9)

  1. 燐光材料を含む鑑別対象物からの燐光を検出することによって前記鑑別対象物の鑑別を行う鑑別方法において、
    光源から前記鑑別対象物に向けて特定波長成分の励起光を所定期間の間照射する励起光照射ステップと、
    前記励起光の照射に応じて前記鑑別対象物から発せられる燐光を含む発光を受光回路で検出して、前記燐光の強度に応じた電荷を蓄積する電荷蓄積ステップと、
    前記所定期間において前記受光回路に蓄積された電荷を、前記受光回路から排出する電荷排出ステップと、
    前記所定期間後の燐光検出期間に前記受光回路に蓄積された電荷を電気信号に変換して出力する電荷変換ステップと、
    前記電気信号に基づいて得られた前記鑑別対象物の検出情報を出力する出力ステップと、
    を備え
    前記電荷排出ステップでは、前記鑑別対象物に含まれる前記燐光材料に対応させて、前記所定期間に対する前記電荷の排出タイミングを変更する、
    ことを特徴とする鑑別方法。
  2. 前記電荷変換ステップでは、連続する複数の前記燐光検出期間毎に前記電荷を前記電気信号に変換し、
    前記出力ステップでは、前記複数の燐光検出期間毎に前記検出情報を出力する、
    ことを特徴とする請求項1記載の鑑別方法。
  3. 前記励起光照射ステップでは、前記励起光を時間的に分離された複数の前記所定期間において繰り返し照射し、
    電荷変換ステップでは、それぞれの前記複数の所定期間後における前記燐光検出期間を変化させながら、前記電荷を前記電気信号に変換し、
    前記出力ステップでは、前記燐光検出期間毎に前記検出情報を出力する、
    ことを特徴とする請求項1記載の鑑別方法。
  4. 燐光材料を含む鑑別対象物からの燐光を検出することによって前記鑑別対象物の鑑別を行う鑑別装置において、
    特定波長の励起光を前記鑑別対象物に向けて照射する光源と、
    前記励起光に応じて前記鑑別対象物から発せられる燐光を含む発光を検出し、前記燐光の強度に応じた電荷を電気信号に変換して出力する受光回路と、
    前記光源による前記励起光の照射、前記受光回路による前記電荷の排出、及び前記受光回路による前記電荷に対応する前記電気信号の出力を制御する制御回路と、
    前記電気信号に基づいて得られた前記鑑別対象物の検出情報を出力する出力部とを備え、
    前記制御回路は、
    前記励起光を所定期間の間照射させた後に前記電荷を排出させ、前記所定期間後の燐光検出期間に蓄積された電荷に対応する前記電気信号を出力させるように制御し、
    前記制御回路は、前記鑑別対象物に含まれる前記燐光材料に対応させて、前記所定期間に対する前記電荷の排出タイミングを変更可能に構成されている、
    ことを特徴とする鑑別装置。
  5. 前記制御回路は、前記励起光を照射する前記所定期間及び前記電気信号の出力タイミングを変更可能に構成されている、
    ことを特徴とする請求項4記載の鑑別装置。
  6. 前記出力部は、複数の前記燐光検出期間毎に前記検出情報を出力する、
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の鑑別装置。
  7. 前記光源と前記鑑別対象物との間に設けられ、前記特定波長成分の光を遮断し、前記燐光を透過させるフィルタ部を更に備える、
    ことを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の鑑別装置。
  8. 前記鑑別対象物は、前記励起光の照射に対して発生させる前記燐光の強度の時間特性の異なる複数の材料を含む、
    ことを特徴とする請求項4〜7のいずれか一項に記載の鑑別装置。
  9. 前記鑑別対象物は、前記励起光の照射に対して発生させる前記燐光の波長分布の異なる複数の材料を含み、
    前記受光回路は、前記燐光の波長分布を検出可能に構成されている、
    ことを特徴とする請求項4〜8のいずれか一項に記載の鑑別装置。
JP2005258278A 2005-09-06 2005-09-06 鑑別方法及び鑑別装置 Expired - Fee Related JP4874603B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005258278A JP4874603B2 (ja) 2005-09-06 2005-09-06 鑑別方法及び鑑別装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005258278A JP4874603B2 (ja) 2005-09-06 2005-09-06 鑑別方法及び鑑別装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007072713A JP2007072713A (ja) 2007-03-22
JP4874603B2 true JP4874603B2 (ja) 2012-02-15

Family

ID=37934098

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005258278A Expired - Fee Related JP4874603B2 (ja) 2005-09-06 2005-09-06 鑑別方法及び鑑別装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4874603B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB0814909D0 (en) * 2008-08-14 2008-09-24 Rue De Int Ltd Phosphorescence detector
JP6288709B2 (ja) 2014-05-22 2018-03-07 グローリー株式会社 蛍光・燐光検知装置
JP6507591B2 (ja) * 2014-11-27 2019-05-08 凸版印刷株式会社 偽造防止媒体
JP2019035701A (ja) * 2017-08-18 2019-03-07 グローリー株式会社 蛍光燐光検知装置及び蛍光燐光検知方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2325883B (en) * 1997-06-03 2000-01-12 Portals Ltd A security article,a method and manufacture of the security article,a method of verifying authenticity of the security article and security paper
JP4603271B2 (ja) * 2004-01-28 2010-12-22 日本電気株式会社 画像入力装置
JP2005218075A (ja) * 2004-01-28 2005-08-11 Yasuo Ogasawara 高速度撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007072713A (ja) 2007-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101038689B (zh) 图像读取装置和纸币读取方法
JP4048121B2 (ja) 改良型のルミネセンス特性検出器
US6470093B2 (en) First-order authentication system
CA2559102C (en) Improved fake currency detector using visual and reflective spectral response
KR101037430B1 (ko) 검사장치
EP1808825A2 (en) Image reading apparatus
US10900898B2 (en) Luminescent security feature and method and device for examining it
PL217943B1 (pl) Urządzenie i system zabezpieczania do uwierzytelniania oznakowania
JP4874603B2 (ja) 鑑別方法及び鑑別装置
WO2015100284A1 (en) Measuring apparatus, system, and program
JPH08305923A (ja) 真偽鑑別装置
CN1288892C (zh) 用于读取uv/ir可见标记的光电文件阅读器及读取方法
JP2001052232A (ja) 紙葉類真偽識別装置
EP1043681A1 (en) Method and device for exciting a luminescent material
EP2538369B1 (en) Reverse vending machine and imaging method therfor.
KR100656179B1 (ko) 종이류 식별장치 및 방법
JP3359149B2 (ja) 偽造鑑別装置
CN111487037A (zh) 光源均匀性的检测系统及方法
GB2415514A (en) Focus point indictation mark in viewfinder
JP4628021B2 (ja) 画像検査装置
JP2007024604A (ja) 蛍光測定装置及び蛍光測定方法
KR20090105427A (ko) Ccd 카메라를 이용한 보안인쇄물 진위식별기 및 자동화검사 시스템
JPH1049654A (ja) 画像取込装置の信号補正方法
JP2010136149A (ja) 帳票読取り装置および帳票検出方法
JP2000132725A (ja) 紙幣鑑別装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080908

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110930

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111108

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111124

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141202

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees