JP4859862B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Description
図1は、この発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の外観斜視図である。図1において、加熱調理器の本体1は、上部を開口した筐体2と、この筐体2の天面を覆う天板3とが設けられている。筐体2の内部には加熱コイル4a〜4eが、前面には魚焼きなどを行うグリル5が、加熱手段として設けられている。加熱コイル4a〜4eは、電源を整流した後に高周波でスイッチングして加熱コイルに高周波電流を供給する電力変換回路6に接続されている。また、加熱コイル4a〜4eとグリル5の電力を設定及び表示するための手段として、操作部7と表示部8が設けられている。
操作部7a〜7eは加熱コイルの電力設定を行うためのスイッチであり、それぞれ、加熱コイル4a〜4eに対応する。表示部8a〜8eは加熱コイルの電力状態を表示するLEDなどで構成された表示部であり、それぞれ、加熱コイル4a〜4eに対応する。また、操作部7f及び表示部8fは、グリル5に対応するものである。
図4は、この発明の実施の形態2における誘導加熱調理器の別の加熱コイル4の構成を示すものである。前述の実施の形態1で示した図2と同様に、図1の天板3を外した状態で上面から見たものである。図2と同じ構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。
図4において、加熱コイル41dは、正面に向かって加熱コイル4a及び4bの並び方向における中間に位置している。加熱コイル4aと4bの並び方向における中間部分の奥側のスペースは広いので、この加熱コイル41dは、大きさ及び巻き数が、加熱コイル4c及び4eよりも大きく、かつ、加熱コイル4a及び4bよりも小さくなるよう構成している。したがって、各加熱コイル間の隙間が小さくなり、加熱可能な領域が広くなっている。
図5は、この発明の実施の形態3における誘導加熱調理器の別の加熱コイルの構成を示すものである。前述の実施の形態1で示した図2と同様に、図1の天板3を外した状態で上面から見たものである。図2と同じ構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。図5においては、加熱コイル42c〜42eは、横長形状となるよう巻かれている。本実施の形態3では、加熱コイル42c〜42eを横長形状とした以外は、前述の実施の形態1と同様の動作を行うものである。
図6は、この発明の実施の形態4における誘導加熱調理器の別の加熱コイルの構成を示すものである。前述の実施の形態1で示した図2と同様に、図1の天板3を外した状態で上面から見たものである。図2と同じ構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。図6においては、加熱コイル43c〜43eは、それぞれ左右に2分割してコイル形状を形成している。2分割された加熱コイルは、各々が電力変換回路6(図1)に接続されており、個別に電力調整を行うことができる。
図7は、本発明の実施の形態5に係る誘導加熱調理器の本体1を上面から見た図であり、天板3、操作部7、及び表示部8を示している。本体1の内部には、前述の実施の形態1〜4で示したいずれかの加熱コイル4が設けられている。
図7において、天板3の奥側の矩形領域に示す保温ゾーン9は、任意の色又は模様などで区別された印刷が施されており、さらに「保温ゾーン」という文字が印刷されている。この保温ゾーン9の直下には、奥側加熱コイル(例えば加熱コイル4c〜4e)が配置されている。また、天板3の手前側領域、すなわち加熱コイル4a、4bの直上には、両加熱コイルの径と略同一の円が鍋積載位置10a、10bとして表示されている。
操作部7と表示部8については、加熱コイル4a、4bに対応した操作部7a、7bと表示部8a、8b、及びグリルに対応した操作部7f、8fを設けている。
図8は、本発明の実施の形態6に係る誘導加熱調理器の構成を示すものであり、図1の天板3を外した状態で上面から見たものである。操作部7及び表示部8は、本体1から脱着可能な構成で設けられており、操作部7と表示部8を取り外した状態を示している。なお、本実施の形態6の説明においては、操作部7と表示部8をまとめて取り扱い、「操作表示部78」と呼ぶ。
図6において、本体1上面で操作表示部78が設置される位置にはコイル11aが、操作表示部78の背面にはコイル11bがそれぞれ設けられている。コイル11aは、電力変換回路6に接続されて電流を制御されるが、コイル11bは、電力変換回路6には接続されていない。
このような構成において、加熱調理器の電源が投入されてコイル11aが駆動されると、電磁誘導の原理でコイル11bに電力が発生する。コイル11bはこの電力を利用して、操作表示部78の制御電源とする。また、操作表示部78と本体1との制御信号のやりとりは、電波、赤外線、電磁誘導などの無線手段を用いて行う。なお、本実施の形態6に係る誘導加熱調理器の加熱コイルの構成は、前述の実施の形態1〜4のいずれかをとり、どの実施の形態を用いてもよい。
また、本体1から操作部7、表示部8への給電は電磁誘導により行い、制御信号の送受信は電波、赤外線、電磁誘導などの非接触手段を用いるので、防水加工が行える。したがって、水をこぼした場合などにも水の進入による故障を防止でき、故障の少ない誘導加熱調理器を得ることができる。
図9は、本発明の実施の形態7に係る誘導加熱調理器の、加熱コイル4c、4d、4eの電力変換回路6を示したものである。電力変換回路6は、商用交流電源21、商用交流電源を全波整流するダイオードブリッジ22、全波整流した電力を蓄積するコンデンサ23、スイッチング素子24a〜24fを集積してモジュール化したトランジスタモジュール24、各加熱コイルに流れる電流を検出する電流検出抵抗25、29、33、共振用コンデンサ26、30、34、加熱コイルの電圧を検出する電圧検出抵抗27、28、31、32、35、36、及び、全体の制御を行う制御回路37により構成されている。制御回路37はマイクロコンピュータ等から構成されており、操作部7からの操作信号に基づいて各種演算処理を生成する。なお、本実施の形態7に係る誘導加熱調理器は、電力変換回路6の構成及び動作以外は、前述の実施の形態1〜6と略同じ構成、略同じ動作を行う。
制御回路37は、スイッチング素子24eと26fを交互に駆動して、加熱コイル4cに高周波電流を流す。制御回路37は、電流検出抵抗25から加熱コイル電流Icを得る。また、電圧検出抵抗27と28とから加熱コイル電圧Vcを得る。さらに、電流Icと電圧Vcのゼロクロス点から位相差θを検出し、電力P=Ic×Vc×Cosθを演算する。加熱コイル4cの上に鍋がある場合は、鍋が無い場合と比べて共振周波数が低く、加熱コイル4cの駆動周波数との差が大きくなるため、流れる電流は少ない。鍋が無い場合は、鍋がある場合と比べて共振周波数が高く、加熱コイル4cの駆動周波数との差が小さくなるため、流れる電流は多くなる。また、鉄鍋は抵抗成分が大きく、アルミ鍋は抵抗成分が少ないため、鉄鍋に比べアルミ鍋はθが大きくなる。制御回路37は、所定周波数における電流の大小から鍋の有無を、所定周波数におけるθの大きさから鍋材質を判定して制御を行う。例えば、抵抗値の低いアルミ鍋を検出した場合は加熱の禁止を行う。また、鉄鍋であれば加熱を行い、使用者が操作部7cで指定した所定の電力になるように駆動周波数を変化させる。例えば、電力を上げる場合は、加熱コイル4cと共振用コンデンサ26で決まる共振周波数に近づけて加熱コイル4cに流す電流を増やす。電力を下げる場合は、共振周波数から遠ざけることで加熱コイル4cに流す電流を減らす。
Claims (11)
- 複数の加熱コイルと、
前記加熱コイルに高周波電流を供給する電力変換回路と、
前記加熱コイル上面側に設けられ被加熱物が積載される天板と、
前記加熱コイルの電力を設定する操作部と、
前記加熱コイルの電力を表示する表示部とを有し、
前記複数の加熱コイルは、前記操作部及び前記表示部に近い位置に2つ左右に並べて配置され、前記操作部及び表示部から遠い位置に3つ以上が互いに近接して配置されており、
前記操作部及び前記表示部の近くに配置された前記加熱コイルは、円形形状であり、
前記操作部及び前記表示部から遠くに配置された前記加熱コイルは、近くに配置された加熱コイルよりも、奥行き方向の幅が小さく横長形状であり、かつ、最大許容電力が小さい
ことを特徴とする誘導加熱調理器。 - 前記操作部及び表示部から遠くに配置された前記加熱コイルのうち、近くに配置された2つの加熱コイルの並び方向における中間に位置する加熱コイルは、
遠くに配置された他の加熱コイルよりも径が大きく、かつ、最大許容電力が大きい
ことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。 - 前記操作部及び表示部から遠くに配置された前記加熱コイルは、少なくとも2分割され、各々個別に駆動可能とする
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の誘導加熱調理器。 - 前記天板において、
前記操作部及び表示部から近くに配置された前記加熱コイルの直上の部位には、加熱コイルの外径と略同一の円形の第一の被加熱物搭載位置表示がなされ、
前記操作部及び表示部から遠くに配置された前記加熱コイルの直上の部位には、複数の加熱コイルを含むように第二の被加熱物搭載位置表示がなされた
ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の誘導加熱調理器。 - 前記第二の被加熱物搭載位置表示には、「保温」の文字を含む
ことを特徴とする請求項4記載の誘導加熱調理器。 - 前記操作部及び表示部は、誘導加熱調理器本体から着脱可能な構成で設けられている
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の誘導加熱調理器。 - 前記操作部及び表示部へは電磁誘導により給電し、
前記操作部及び表示部と前記電力変換回路との制御信号の送受信は無線手段により行う
ことを特徴とする請求項6記載の誘導加熱調理器。 - 前記電力変換回路は、複数のスイッチング素子がモジュール化された電力変換回路を含み、当該電力変換回路により前記操作部及び表示部から遠くに配置された複数の加熱コイルに高周波電流を供給する
ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の誘導加熱調理器。 - 前記電力変換回路は、複数のスイッチング素子がモジュール化された1つの素子で複数の加熱コイルを制御する構成とし、
各々の加熱コイルに対応して電流検出回路、電圧検出回路、及び電流電圧位相差検出回路を有し、これらの検出回路の出力に基づいて前記電力変換回路を制御する
ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の誘導加熱調理器。 - 各々の加熱コイルの電流、電圧、及び電流電圧位相差から加熱コイルへの投入電力を演算して所定の電力となるように制御する
ことを特徴とする請求項9記載の誘導加熱調理器。 - 各々の加熱コイルの電流、電圧、及び電流電圧位相差から被加熱物の材質及び大きさの判定を行う
ことを特徴とする請求項9又は請求項10いずれかに記載の誘導加熱調理器。
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