JP4852594B2 - 剥ぎ取り装置と該剥ぎ取り装置を備えた回転ドラム装置および剥ぎ取り方法 - Google Patents

剥ぎ取り装置と該剥ぎ取り装置を備えた回転ドラム装置および剥ぎ取り方法 Download PDF

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本発明は、回転する筒状ドラムの内壁面に付着している付着物を剥ぎ取るための剥ぎ取り装置と該剥ぎ取り装置を備えた回転ドラム装置、および剥ぎ取り方法に関する。
回転する筒状ドラム内で物品に熱処理などの加工を加えることが行われる。加工時に筒状ドラムの内壁面に処理後の物品の一部や加工時に生じた残滓物または焦げ等が付着することがあり、処理後のそのような付着物を筒状ドラムの内壁面から除去することが行われる。そのような加工処理機の一例として、特許文献1あるいは2に記載のような食品連続加熱装置や食品連続炒め装置が挙げられる。
筒状ドラムを備えた従来の食品連続加熱装置などでは、特許文献1あるいは2に記載のように、装置と一体となった剥ぎ取り用スクレーパを筒状ドラムの軸線方向に向けて設置し、スクレーパ先端のエッジ部を、筒状ドラム内壁面に常時接触させた状態で筒状ドラムを回転させ、エッジ部により筒状ドラム内壁面に付着した付着物を剥ぎ取るようにしている。
実公平6−47395号公報 特開2001−327409号公報
上記のように、従来の剥ぎ取り装置は食品連続加熱装置本体と一体となっており、常時筒状ドラム内に存在する。そのために、装置全体としての構造が複雑になると共に、剥ぎ取り装置が、熱処理加工などに使用されるべき領域に制限を与える場合がある。また、加工処理の態様によって、筒状ドラム内壁面に付着する付着物の種類や量、および剥ぎ取り難さ等が変化するが、一体に組み込まれている剥ぎ取り装置では、その変化に適切に対処することが容易でない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、回転ドラム装置の構成を複雑化することなく、筒状ドラム内壁面に付着する付着物の状況に応じて、的確に対処することを可能とする剥ぎ取り装置、および該剥ぎ取り装置を持つ回転ドラム装置を提供することを課題とする。また、そのような剥ぎ取り装置を用いた付着物剥ぎ取り方法を提供することを課題とする。
本発明による剥ぎ取り装置は、基本的に、回転する筒状ドラムの内壁面に付着した付着物を剥ぎ取る装置であって、前記剥ぎ取り装置は、剥ぎ取り作業を行うときに筒状ドラム内に配置される形態の剥ぎ取り装置であり、対向する第1と第2の側縁を持つ支持台と、前記第1の側縁側に取り付けられた支持脚と、前記第2の側縁側に取り付けられた該側縁に沿う方向のエッジ部を持つスクレーパと、前記支持台の上に載置される加重体と、を少なくとも備えていることを特徴とする。
また、本発明による回転ドラム装置は、回転する筒状ドラムと該筒状ドラム内に配置される上記の剥ぎ取り装置とを備えることを特長とする。
本発明による剥ぎ取り装置は、筒状ドラムとは別体のものであり、筒状ドラム内で何らかの処理を食品等に施すときには、筒状ドラムからは完全に分離している。そのために、処理の障害となることはなく、本発明による回転ドラム装置では、筒状ドラム内の空間を処理空間として広く使うことができる。
本発明による回転ドラム装置において、剥ぎ取り装置は、支持台における第1と第2の側縁が筒状ドラムの軸線方向となるようにして、筒状ドラム内に挿入される。そして、加重体等の重さによって、第1の側縁に取り付けられた支持脚と第2の側縁に取り付けられたスクレーパのエッジ部とが筒状ドラムの内壁面に接した状態で、かつ、前記スクレーパのエッジ部が前記筒状ドラムの回転方向上流側となるようにして配置して、筒状ドラム内に載置される。
筒状ドラムの回転につれて、筒状ドラム内壁面に付着した付着物はスクレーパのエッジ部によって剥ぎ取られる。剥ぎ取り時にエッジ部にかかる抵抗により、剥ぎ取り装置は全体が筒状ドラムの回転方向に移動する。その後、剥ぎ取りが進行してエッジ部に作用する抵抗が減少することにより、またある程度移動した時点で、剥ぎ取り装置に取り付けた加重体を含む剥ぎ取り装置の自重によって元の位置に戻ろうとする力が作用し、剥ぎ取り装置は筒状ドラム内で筒状ドラムの回転方向とは反対の方向に、すなわち筒状ドラムの底部に向けて移動する。筒状ドラムが回転を継続することにより、この上昇移動と下降移動(振り子運動)が反復して進行し、その過程で、筒状ドラム内壁面の全面に付着した付着物は連続して剥ぎ取られる。
上記のように、本発明による回転ドラム装置では、剥ぎ取り装置に対して格別の駆動装置を備えることなく、上記した連続した剥ぎ取り作業が進行する。そのために、剥ぎ取り装置と回転ドラム装置の双方において、構成を簡素化することができる。なお、本発明による剥ぎ取り装置は、例えば、筒状ドラムに付着した焦げを剥ぎ取るために、有効に用いることができる。
本発明による剥ぎ取り装置の一態様では、前記スクレーパは前記第2の側縁側に着脱自在な態様で取り付けられる。この態様では、スクレーパが破損したときあるいはエッジ部が摩耗したとき等に、新しいスクレーパと交換できる利点がある。
本発明による剥ぎ取り装置の一態様では、前記スクレーパは板バネからなる。この態様では、板バネの持つ弾性が有効に作用し、付着物の剥ぎ取り処理をより確実に行うことができる。
本発明による剥ぎ取り装置の一態様において、スクレーパは2枚以上の積層体により構成される。この態様では、剥ぎ取ろうとする付着物の付着状況(付着強度等)の変化に応じて適切にスクレーパを調整することが可能となる。例えば、撓みやすい板バネでスクレーパを作った場合でも、それを多数枚積層することで、大きな剥ぎ取り力を必要とする場合に対処することができる。
本発明による剥ぎ取り装置の一態様において、スクレーパは前記第2の側縁に交差する方向の断面が下広がりのハの字状をなしている。この態様では、ハの字状である2箇所のエッジ部で支持台の上に載置される加重体の荷重を実質的に受けることとなり、1つのエッジ部で荷重を受ける態様と比較して、剥ぎ取り作業時での剥ぎ取り装置の姿勢をより安定化することができる。
本発明による剥ぎ取り装置の一態様において、スクレーパは前記第2の側縁に沿って複数併設されていることを特徴とする。この態様では、部分的にエッジ部が摩耗したり破損した場合に、その部分のスクレーパ部材のみを交換すればよく、メンテナンス効率が向上する。上記の態様の変形例において、各スクレーパ部材は、剥ぎ取り装置を筒状ドラム内に配置したときに筒状ドラムの回転方向に交差する側辺を備えており、該各スクレーパ部材は筒状ドラムの回転方向には隙間のない状態で前記第2の側縁側に取り付けられる。この態様では、隣接するスクレーパ部材のエッジの先端部分に僅かな隙間が存在する場合でも、その隙間部分が非剥ぎ取り領域となるのを効果的に回避することができる。
本発明による剥ぎ取り装置の一態様において、前記支持脚は前記筒状ドラム内壁面に接するローラを備える。支持脚は、その先端または先端近傍が筒状ドラムの内周面に接して滑りを生じる形状であればよく、滑らかな湾曲面等であってもよいが、ローラであることにより接触抵抗をより小さくすることができるので好ましい。
本発明による剥ぎ取り装置の一態様において、前記加重体は1個または2個以上の組み合わせで構成される。この態様では、加重体を調整することにより、剥ぎ取り装置全体の自重を変更することができる。それにより、筒状ドラム内周面に付着した付着物の付着状況に応じた最適の剥ぎ取り状態が得られるよう、スクレーパのエッジ部先端にかかる荷重を容易にまた確実に調整することができる。また、剥ぎ取り作業の開始時に、剥ぎ取ろうとする付着物の付着状況に応じて最適のスクレーパおよび加重体を選択し、剥ぎ取り作業の途中で、その時点での最適のスクレーパや加重体に交換することもできる。
上記した本発明による回転ドラム装置の一態様では、筒状ドラムは傾斜した回転中心軸を持つ。この態様の回転ドラム装置では、剥ぎ取られた付着物を傾斜下流側である出口に向けて自然に送り出しかつ排出できる利点がある。
本発明による回転ドラム装置の一態様では、筒状ドラム内に剥ぎ取り装置を配置したときに、当該剥ぎ取り装置の筒状ドラムの軸線方向の位置をコントロールすることのできるコントロール手段をさらに備える。この態様では、筒状ドラムの軸方向長さよりも剥ぎ取り装置の軸方向長さが短い場合に、筒状ドラム内での剥ぎ取り装置の位置を適宜コントロールすることによって、筒状ドラムの軸方向長さ全域での剥ぎ取り作業を確実に行うことができる。
本発明による回転ドラム装置において、筒状ドラムおよび被処理品は任意であるが、1つの具体例として、回転式食品炒め機における食品炒め用の筒状ドラムを挙げることができる。
本発明は、さらに、回転する筒状ドラム内に付着した付着物を剥ぎ取る方法であって、回転する筒状ドラム内に、一方側に支持脚を他方側に剥ぎ取り用スクレーパを備えた剥ぎ取り装置を前記スクレーパのエッジ部が前記筒状ドラムの回転方向上流側となるようにして配置し、前記筒状ドラムの回転に伴って生じる前記剥ぎ取り装置の前記回転方向への移動と、その後の当該剥ぎ取り装置の自重による前記回転方向と反対方向の戻り移動とを繰り返すことによって、前記筒状ドラム内壁面に付着した付着物を剥ぎ取り装置に取り付けた前記スクレーパで剥ぎ取ることを特徴とする付着物剥ぎ取り方法を開示する。
上記の付着物剥ぎ取り方法において、筒状ドラム内に付着した付着物の付着状況に応じて剥ぎ取り装置の自重を調整するようにしてもよく。また、回転する筒状ドラム内に配置する剥ぎ取り装置としては、前記した剥ぎ取り装置のいずれかを用いることもできる。
この剥ぎ取り方法を採用することにより、筒状ドラム内に付着した付着物を低コストで容易かつ確実に剥ぎ取ることが可能となる。また、この方法は、既存の回転式食品炒め機における食品炒め用の筒状ドラムに対しても容易に適用することができる利点がある。
本発明によれば、回転ドラム装置の構成を複雑化することなく、筒状ドラムの内壁面に付着する付着物の付着状況に応じて、的確に対処することが可能な剥ぎ取り装置、該剥ぎ取り装置を持つ回転ドラム装置、および剥ぎ取り方法を得ることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施の形態に基づき説明する。図1は、本発明による剥ぎ取り装置と共に用いられる回転する筒状ドラムを備えた装置の一例としての回転式食品炒め機を示しており、図1(a)は側面図、図1(b)は右から見た表面図である。図2は、本発明による剥ぎ取り装置の一例を示す斜視図であり、図3は剥ぎ取り装置で用いられるスクレーパの幾つかを示している。
食品連続炒め装置Aは、機枠1と、機枠1に回転自在に支持された筒状ドラム10と、筒状ドラム10を加熱するための加熱手段2と、筒状ドラム10を回転駆動するためのモータ3とを備える。機枠1の前端には、機枠1に固定されたナット4とそこに螺合する調整ボルト5とからなる上下位置調整手段が取り付けてあり、調整ボルト5を回転することにより、機枠1の水平面Hに対する傾斜角度が調整される。機枠1には、4個の支持ローラ6(図では2個のみが示される)が回転自在な態様で取り付けてあり、該4個の支持ローラ6に外周面を支承された形で、前記した両端を開放した円筒状のドラム10が回転可能に支持されている。筒状ドラム10の後方側(図1(a)で左側)の外周面にはスプロケット状の歯11が全周に形成されており、モータ3の回転軸に取り付けたスプロケットと前記スプロケット状の歯11間にチェーンまたはタンミングベルト7が掛けられている。上記の構成であり、図示しない制御機構によりモータ3を適宜の速度で回転駆動すると、その回転力はチェーンまたはタンミングベルト7を介して筒状ドラム10に伝えられ、筒状ドラム10は例えば図1(b)で示す矢印P方向に回転する。
食品の連続炒め作業を開始する際には、先ず、機枠1に取り付けた調整ボルト5を回動して、機枠1の水平面Hに対する傾斜角度を調整する。炒める食品の種類あるいは量により左右されるが、通常は1/100程度の傾斜とする。その状態でモータ3を回転させ、かつ、加熱手段2を稼働させる。筒状ドラム10が所定の温度に昇温したときに、筒状ドラム10の上流側(図1(a)で右側)から炒めようとする食品(不図示)を投入する。
投入された食品は、筒状ドラム10の矢印P方向への回転により所定高さに引き上げられ、再び落下する。この引き上げと落下を繰り返すことにより、食品の加熱と混ぜ返しは適切に進行する。また筒状ドラム10の傾斜によって、炒められた食品は筒状ドラム10の出口に向けて送られる。その加熱処理を長時間にわたって連続して行っていると、食品の焦げ付等により筒状ドラム10の内壁面に食品が付着して貼り付いてしまうことが起こる。そのように貼り付いた食品である付着物は、次回の炒め作業を行う前に、筒状ドラム10の内壁面から剥ぎ取っておく必要がある。本発明による剥ぎ取り装置Bは、そのときに、筒状ドラム10内に配置して用いられる。
図2に示すように、剥ぎ取り装置Bは、好ましくは互いに平行である第1と第2の側縁を備えた支持台20を持つ。この例において、支持台20は、長方形状の基板21と、該基板21の第1の側縁側において90度に立ち上がる立ち上がり片22と、該基板21の前記第1の側縁と平行な第2の側縁側において該基板21から約10度程度の角度で斜め方向に延出する斜板23とを有し、前記基板21にはねじ付き支柱24が立設している。前記立ち上がり片22の裏面には、回転軸の方向を立ち上がり片22と平行にして2つのローラ25,25が取り付けてあり、前記斜板23には適数の取り付け用開口26が形成されている。なお、前記ローラ25,25は、前記第1の側縁側に取り付けられる支持脚の一例であり、ローラに替えて、先端が滑らかに湾曲した形状の脚部材を用いることもできる。
前記支持台20の第1と第2の側縁方向の長さ(以下、単に「支持台の長さ」という)Lは、前記筒状ドラム10の軸方向の長さと等しいか、それよりも短い。取り扱いの利便性の観点から、筒状ドラム10の軸方向の長さの1/10〜1/3程度が好適である。
前記斜板23には、この例では板バネからなるスクレーパ30が着脱自在に取り付けられる。スクレーパ30が板バネであることは好ましいか、必ずしも板バネである必要はなく、金属板等であってもよい。また、スクレーパ30は前記斜板23に一体に、すなわち分離できないように固定されていてもよい。
図2に示す例において、スクレーパ30は、長方形の板バネを折曲して形成したものであり、前記斜板23への取り付け部となる基部31と、該基部31の左右の縁から下広がり状に延出する第1側板32と第2側板33とを備える。第1側板32の下端エッジ部32aと第2側板33の下端エッジ部33aは互いに平行になっている。また、前記基部31には、前記斜板23に形成した取り付け用開口26に対向する位置に取り付け用開口34が形成されている。なお、前記第2側板33は省略することもできる。
図示の例において、前記スクレーパ30は、前記第1側板32の下端エッジ部32aと第2側板33の下端エッジ部33aが、前記支持台20の第2の側縁と平行な方向となるようにして、その基部31に形成した取り付け用開口34と前記支持台20の斜板23に形成した取り付け用開口26とを対向させた姿勢で、図示しないボルトナットにより、支持台20の斜板23に取り付けられる。
剥ぎ取り装置Bは、さらに、所要枚数の加重体40を持つ。加重体40は中央に開口41を有している。加重体40は、開口41に前記基板21に立設したねじ付き支柱24を通すようにして、支持台20の基板21上に必要枚数が取り付けられ、ナット42により安定的に固定される。なお、図2には一枚の加重体40のみが示されるが、付着物を剥ぎ取るときの条件に応じて、必要枚数が取り付けられる。
剥ぎ取り装置Bの全体の大きさ、特に、前記支持台20の長さLと直交する方向の大きさ(横幅)は、図1(b)に示すように、その全体を前記支持台20における互いに平行な第1と第2の側縁側が筒状ドラム10の軸線方向となるようにして筒状ドラム10内に挿入することができ、かつ、必要枚数の加重体40を支持台20に取り付けたときに、前記ローラ25,25と前記第1側板32の下端エッジ部32aと第2側板33の下端エッジ部33aのみが、筒状ドラム10の内壁面に接した状態を取ることができるような大きさに設計される。
剥ぎ取り装置Bの使用に当たっては、炒め作業が終了した後に、剥ぎ取り装置Bを筒状ドラム10内に図1(b)に示す姿勢で載置する。適宜枚数の加重体40を取り付けることにより、スクレーパ30の第1側板32の下端エッジ部32aと第2側板33の下端エッジ部33aは、所要の押圧力でもって筒状ドラム10の内周面に押し付けられる。その状態でモータ3を稼働し、筒状ドラム10を矢印Pに回転する。
筒状ドラム10の内周面に付着物がない場合には、筒状ドラム10が回転しても、剥ぎ取り装置Bはほぼ元の位置に停止している。筒状ドラム10の内周面に付着物がある場合には、付着物はスクレーパ30の第1側板32の下端エッジ部32aと衝接し、そのときの抵抗により、剥ぎ取り装置Bは全体が筒状ドラム10の回転方向Pに移動する。移動と共に、付着物に作用する剥ぎ取り装置Bからの剥ぎ取り力は次第に増大していき、ある時点で付着力よりも剥ぎ取り力が大きくなり、付着物は筒状ドラム10の内周面から剥ぎ取られる。
剥ぎ取りが進行すると、第1側板32の下端エッジ部32aに作用する抵抗が減少するので、剥ぎ取り装置Bは元の位置に復帰する。筒状ドラム10が回転を継続することにより、この揺動運動(振り子運動)が反復して進行し、その過程で、筒状ドラム10の内壁面全面に付着した付着物は連続して剥ぎ取られる。剥ぎ取られた付着物は、筒状ドラム10が傾斜していることから、出口側に自然と移動していく。また、剥ぎ取り装置Bも自重により徐々に筒状ドラム10の出口側に向けて移動していく。これにより、筒状ドラム10の内壁面全体に付着した付着物や焦げ等を、自動的に剥ぎ取ることができる。
作業に当たって、付着物の付着力の大小に応じて、加重体40の枚数を適宜調整する、すなわち剥ぎ取り装置B全体の重量を調節することにより、第1側板32の下端エッジ部32aが筒状ドラム10の内周面に傷を付けることなく、付着物の剥ぎ取り作業を円滑に行うことができる。
図示しないが、ロープやワイヤのようなコントロール手段を剥ぎ取り装置Bに取り付けておき、コントロール手段を適宜制御することで、剥ぎ取り装置Bの筒状ドラム10の軸方向における位置をコントロールするようにしてもよい。特に、支持台20の長さLが筒状ドラム10の軸方向長さよりも短い剥ぎ取り装置Bを用いる場合に、そのようなコントロール手段は有効であり、これにより、剥ぎ取り装置Bの筒状ドラム10の軸方向への移動速度も調節することができる。例えば、剥ぎ取り装置Bの前記移動速度が所望の速度よりも高い場合(例として、筒状ドラム10の傾斜角度が大きい場合が挙げられる)、コントロール手段により剥ぎ取り装置Bの移動速度を減速させることにより、筒状ドラム10の内壁面に付着した付着物や焦げ等を充分に剥ぎ取ることができる。また、筒状ドラム10の内壁面において付着物や焦げ等が部分的に多い箇所があれば、コントロール手段によりその位置で剥ぎ取り装置Bの移動を停止させることにより、その箇所を重点的に剥ぎ取ることができる。さらに、付着物や焦げ等の剥ぎ取り作業を繰り返す場合には、コントロール手段を用いることにより、筒状ドラム10の軸心方向に沿って、剥ぎ取り装置Bを往復させることもできる。しかし、食品炒め機の場合、付着物が発生するのは、筒状ドラム10の下流側1/3程度の部分であることが多いので、そのようなコントロール手段を用いなくても、実用上差し支えない程度での剥ぎ取り作業を実行することはできる。
剥ぎ取り作業を長時間行うと、スクレーパ30の第1側板32の下端エッジ部32aに摩耗、あるいは場合によっては部分的な破損が生じ、剥ぎ取り作業が劣化する。その場合には、図2に示した形状のスクレーパ30の場合には、スクレーパ30の向きを反転させて取り付ける。それにより、先鋭さを保持している第2側板33の下端エッジ部33aが回転上流側に位置することとなり、剥ぎ取り作業が再度向上する。また、図示しないが、図2に示すスクレーパ30を2枚以上の積層体として、支持台20の斜板23に取り付けることもできる。その場合、上からの荷重に対する耐性がより大きくなるので、より大きな荷重を加重体によってかけることが可能となり、剥ぎ取り力をより大きくすることができる。
図3には、スクレーパ30の他の形態を示している。なお、図3では上から見た形状を示しており、側方から見た形状、すなわち前記第2の側縁に直交する方向の断面は下広がりのハの字状をなしている。図3(a)に示すスクレーパ30aは、前記第2の側縁に沿って併設された2個以上(図示のものでは4個)のスクレーパ部材35によって構成されている。図示のように、このスクレーパ30aでは、いずれかのスクレーパ部材35に摩耗や損傷が生じたときに、それのみを交換することができ、維持コストが低減する。また、使用する回転式食品炒め機の特性から、特定の部位に特に付着力の大きい付着物が生じるような場合に、その部位に該当するスクレーパ部材35だけを特に耐摩耗性の大きい部材で作成する、というような対処も可能となる。図3(b)に示すスクレーパ30bも、前記第2の側縁に沿って併設された2個以上(図示のものでは4個)のスクレーパ部材36によって構成されている。ただし、このスクレーパ部材36は、剥ぎ取り装置Bを筒状ドラム11内に配置したときに、筒状ドラム10の回転方向Pに交差する側辺を備えており、各スクレーパ部材36は、筒状ドラム10の軸線方向には僅かな隙間があるが、筒状ドラム10の回転方向Pには隙間のない状態で前記第2の側縁側に取り付けられている。すなわち、この態様のスクレーパ30bは、図示のように、エッジ部32a,33aに対して両側辺が90度以外の角度で交差する平行な2辺を持つ形状を持つスクレーパ部材36を備える。この態様では、第1の側板32および第2の側板33が平行四辺形であることと、エッジ部32a,33aに近い側辺領域が剥ぎ取り作用に参加することがきることから、隣接するスクレーパ部材36,36のエッジ32a,32aの先端部分に僅かな隙間が存在する場合でも、その隙間部分が非剥ぎ取り領域となるのを効果的に回避することができる。
なお、図示の例では、スクレーパ30,30a,30bを、第1側板32および第2側板33を持つ前記第2の側縁に直交する方向の断面が下広がりのハの字状をなしている形状として示したが、筒状ドラム10の回転方向Pの上流側の側板、すなわち第1の側板だけを持つスクレーパも使用できることは当然である。
本発明による剥ぎ取り装置と共に用いられる回転する筒状ドラムを備えた装置の一例としての回転式食品炒め機を示しており、図1(a)は側面図、図1(b)は右から見た表面図。 本発明による剥ぎ取り装置の一例を示す斜視図。 剥ぎ取り装置で用いられるスクレーパの他の2つの例を示す図。
符号の説明
A…食品連続炒め装置、
B…剥ぎ取り装置、
1…機枠、
10…筒状ドラム、
20…支持台、
24…ねじ付き支柱、
25…ローラ、
30…スクレーパ、
32…スクレーパの第1側板、
32a…第1側板の下端エッジ部、
33…スクレーパの第2側板、
33a…第2側板の下端エッジ部、
40…加重体、

Claims (17)

  1. 回転する筒状ドラムの内壁面に付着した付着物を剥ぎ取る装置であって、
    前記剥ぎ取り装置は、剥ぎ取り作業を行うときに筒状ドラム内に配置される形態の剥ぎ取り装置であり、
    対向する第1と第2の側縁を持つ支持台と、前記第1の側縁側に取り付けられた支持脚と、前記第2の側縁側に取り付けられた該側縁に沿う方向のエッジ部を持つスクレーパと、前記支持台の上に載置される加重体と、を少なくとも備えることを特徴とする剥ぎ取り装置。
  2. 前記スクレーパは前記第2の側縁側に着脱自在な態様で取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の剥ぎ取り装置。
  3. 前記スクレーパは板バネからなることを特徴とする請求項1または2に記載の剥ぎ取り装置。
  4. 前記スクレーパは2枚以上の積層体により構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の剥ぎ取り装置。
  5. 前記スクレーパは前記第2の側縁に交差する方向の断面が下広がりのハの字状をなしていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の剥ぎ取り装置。
  6. 前記スクレーパは前記第2の側縁に沿って複数併設されていることを特徴とする請求項1ないし5いずれか一項に記載の剥ぎ取り装置。
  7. 請求項6に記載の剥ぎ取り装置であって、前記各スクレーパ部材は、剥ぎ取り装置を筒状ドラム内に配置したときに筒状ドラムの回転方向に交差する側辺を備えており、該各スクレーパ部材は筒状ドラムの回転方向には隙間のない状態で前記第2の側縁側に取り付けられていることを特徴とする剥ぎ取り装置。
  8. 前記支持脚は前記筒状ドラムの内壁面に接するローラを備えることを特徴とする請求項1ないし7いずれか一項に記載の剥ぎ取り装置。
  9. 前記加重体は1個または2個以上の組み合わせで構成されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載の剥ぎ取り装置。
  10. 回転する筒状ドラムと該筒状ドラム内に配置される請求項1〜9のいずれか一項に記載の剥ぎ取り装置とからなる回転ドラム装置。
  11. 前記筒状ドラムは傾斜した回転中心軸を持つことを特徴とする請求項10に記載の回転ドラム装置。
  12. 前記筒状ドラム内に前記剥ぎ取り装置を配置したときに、当該剥ぎ取り装置の筒状ドラムの軸線方向の位置をコントロールすることのできるコントロール手段をさらに備えることを特徴とする請求項10または11に記載の回転ドラム装置。
  13. 前記筒状ドラムが回転式食品炒め機における食品炒め用の筒状ドラムであることを特徴とする請求項10ないし12のいずれか一項に記載の回転ドラム装置。
  14. 回転する筒状ドラム内に付着した付着物を剥ぎ取る方法であって、
    回転する筒状ドラム内に、一方側に支持脚を他方側に剥ぎ取り用スクレーパを備えた剥ぎ取り装置を前記スクレーパのエッジ部が前記筒状ドラムの回転方向上流側となるようにして配置し、前記筒状ドラムの回転に伴って生じる前記剥ぎ取り装置の前記回転方向への移動と、その後の当該剥ぎ取り装置の自重による前記回転方向と反対方向の戻り移動とを繰り返すことによって、前記筒状ドラム内壁面に付着した付着物を剥ぎ取り装置に取り付けた前記スクレーパで剥ぎ取ることを特徴とする付着物剥ぎ取り方法。
  15. 筒状ドラム内に付着した付着物の付着状況に応じて剥ぎ取り装置の自重を調整することを特徴とする請求項14に記載の付着物剥ぎ取り方法。
  16. 回転する筒状ドラム内に配置する剥ぎ取り装置として、請求項1〜9のいずれか一項に記載の剥ぎ取り装置を用いることを特徴とする請求項14に記載の付着物剥ぎ取り方法。
  17. 前記筒状ドラムが回転式食品炒め機における食品炒め用の筒状ドラムであることを特徴とする請求項14ないし16のいずれか一項に記載の付着物剥ぎ取り方法。
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