JP4850904B2 - 結晶成分の回収方法及び結晶成分の回収システム - Google Patents

結晶成分の回収方法及び結晶成分の回収システム Download PDF

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Description

本発明は、結晶成分の回収方法及び結晶成分の回収システムに関し、更に詳しくは、例えば化学反応によって生成する結晶成分から反応溶媒等の不純物を効率よく除去することができる結晶成分の回収方法及び結晶成分の回収システムに関する。
従来のこの種の技術としては、特許文献1に記載された高純度芳香族ジカルボン酸の製造方法とその装置がある。この技術では、図2に示すように、酸化反応器1にて生成される高純度芳香族ジカルボン酸(例えば、粗製テレフタル酸)の酢酸スラリーを、蒸発結晶缶2A、2Bを経由させて第1ロータリードラムフィルター3に供給して第1ロータリードラムフィルター3において酢酸を分離してケーキを得ると共に、このケーキを第1洗浄液により洗浄、濾過する。そして、洗浄後のケーキをリスラリー槽4に供給し、リスラリー槽4においてケーキを再懸濁する。その後、再懸濁スラリーをリスラリー槽4から第2ロータリードラムフィルター5に供給して、第2ロータリードラムフィルター5において水を主体とする水系溶媒を分離してケーキを得ると共に、純水を第2洗浄液としてケーキを洗浄、濾過し、水洗浄後のケーキを、そのまま後段の粗製テレフタル酸の精製・分離工程に送ると共に、第2の固液分離手段において分離し上記水系溶媒は、第1洗浄液として使用する。
第1、第2ロータリードラムフィルター3、5を構成するドラム濾材3D、5Dの内部にはそれぞれ洗浄濾液受皿3F、5Fが設けられ、これらの洗浄濾液受皿3F、5Fで回収した洗浄濾液はそれぞれ第1、第2洗浄濾液タンク6、7へ供給される。第1洗浄濾液タンク6の洗浄濾液は、第2ロータリードラムフィルター5における水を主体とする水系溶媒であり、酢酸濃度が低いため、酸化反応器1へ直接戻すことができず、一旦脱水蒸留塔8で酢酸を回収しなくてはならない。第2洗浄濾液タンク7の洗浄濾液は、第2ロータリードラムフィルター5からの濾液と純水とを合わせてリスラリー槽4へ供給されて、リスラリー槽4内で第1ロータリードラムフィルター3からのケーキをリスラリー化して粗製テレフタル酸を所定の固形分濃度に調整している。
特開平09−295957
しかしながら、特許文献1に記載の高純度芳香族ジカルボン酸の製造方法とその装置の場合には、リスラリー槽4内で第1ロータリードラムフィルター3からのケーキ、即ち粗製テレフタル酸をリスラリー化する時に、第2ロータリードラムフィルター5の濾液と第2洗浄液の洗浄濾液に更に純水を加えてリスラリー槽4におけるケーキを一定の固形分濃度に調整するが、第2ロータリードラムフィルター5の濾液及び第2の洗浄液の洗浄濾液にはケーキに付着していた酢酸の一部が含まれており、この酢酸がリスラリー槽4へ入ることにより、リスラリー液の固形分濃度が一定であるにも拘らず、液分中の酢酸の量が洗浄時間の経過と共に増加し、酢酸濃度が徐々に上昇する。そのため、第2ロータリードラムフィルター5で濾過されたケーキ中の酢酸濃度が上昇し、第2ロータリーリードラムフィルター5における純水による洗浄効果が徐々に低下することになる。更に、リスラリー槽4の液分中の酢酸量が増加することにより、第2ロータリードラムフィルター5の濾液中の酢酸濃度が徐々に上昇することになり、この濾液を第1ロータリードラムフィルター3の洗浄液として再使用するため、第1ロータリードラムフィルター3における洗浄効果も徐々に低下するという、悪循環が生じる。このように、第2ロータリードラムフィルター5の濾液と洗浄濾液をリスラリー槽4と第2ロータリードラムフィルター5との間で循環使用し、第2ロータリードラムフィルター5の濾液を第1ロータリードラムフィルター3の洗浄液として再使用する間にリスラリーの酢酸濃度が徐々に高くなり、第2ロータリードラムフィルター5における酢酸の洗浄効果が徐々に低下し、本来の洗浄機能を発揮し得なくなる。
また、第1、第2ロータリードラムフィルター3、5それぞれのドラム濾材3D、5D内に固定された洗浄濾液受皿3F、5Fで第1、第2洗浄液を回収しているが、これらの洗浄濾液受皿3F、5Fの上端部それぞれと回転するドラム濾材3D、5Dの内周面との間を完全にシールすることが難しいため、これらの部分から洗浄濾液が漏洩することを確実に防止することができず、それぞれの洗浄濾液がドラム濾材3D、5D内の濾液に混入し、酢酸濃度を低下させる虞がある。特に第1ロータリードラムフィルター3では、濾液の一部を酸化反応の反応溶媒として再使用しているが、第1ロータリードラムフィルター3の濾液は洗浄濾液で希釈されるため、そのまま反応溶媒として再使用することができない。
更に、第1ロータリードラムフィルター3における第1洗浄液として、第2ロータリードラムフィルター5の濾液を使用しているが、この濾液は再懸濁スラリーの濾液であるため、酢酸濃度が低く、一旦脱水蒸留塔8で酢酸を蒸留しなくては反応溶媒として再使用することができない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、濾液や洗浄濾液を洗浄液として循環使用したり、結晶成分のリスラリー化に循環使用せず、結晶成分から反応溶媒を効率よく除去することができる結晶成分の回収方法及び結晶成分の回収システムを提供することを目的としている。
本発明の結晶成分の回収方法は、結晶成分及びその反応溶媒を含むスラリーを第1の回転濾過機へ供給し、ここで第1の回転濾過機の濾布面に上記結晶成分をケーキ層として回収すると共にこのケーキ層を第1の洗浄液で洗浄して上記結晶成分から主として不純物を除去してリスラリー槽へ供給する第1の工程と、上記リスラリー槽内に上記反応溶媒の希釈溶媒を単独で供給して上記ケーキ層からリスラリーを得る第2の工程と、上記リスラリーを第2の回転濾過機へ供給し、ここで第2の回転濾過機の濾布面に上記結晶成分をケーキ層として回収すると共にこのケーキ層を第2の洗浄液で洗浄して上記反応溶媒を除去する第3の工程と、を備え、上記第1の洗浄液として上記反応溶媒を単独で供給し、上記第2の洗浄液として使用する上記希釈溶媒と同一の溶媒を上記リスラリーの濾液と一緒に回収することを特徴とするものである。
また、本発明の結晶成分の回収方法では、上記第1、第2の回転濾過機として、減圧タイプの回転濾過機をそれぞれ使用することが好ましい。また、本発明の結晶成分の回収方法では、上記第1の回転濾過機として、加圧タイプの回転濾過機を使用することがより好ましく、また、上記第1、第2の回転濾過機として、加圧タイプの回転濾過機をそれぞれ使用しても良い。
また、本発明の結晶成分の回収システムは、結晶成分及びその反応溶媒を含むスラリーを受給して濾過し、回転ドラムの濾布面で上記結晶成分をケーキ層として回収すると共にこのケーキ層を第1の洗浄液で洗浄して上記結晶成分中の不純物を除去する第1の回転濾過機と、上記第1の回転濾過機から排出されるケーキ層に上記反応溶媒の希釈溶媒を加えてリスラリー化するリスラリー槽と、上記リスラリー槽内に上記希釈溶媒を単独で供給する手段と、上記リスラリー槽からリスラリーを受給して濾過し、回転ドラムの濾布面で上記結晶成分をケーキ層として回収すると共にこのケーキ層を第2の洗浄液で洗浄して上記反応溶媒を除去する第2の回転濾過機と、を備え、上記第1の洗浄液として上記反応溶媒を単独で供給する手段を設け、上記第2の洗浄液として使用する上記希釈溶媒と同一の溶媒を上記リスラリーの濾液と一緒に回収する手段を設けたことを特徴とするものである。
本発明によれば、濾液や洗浄濾液を洗浄液として循環使用したり、結晶成分のリスラリー化に循環使用せず、結晶成分から反応溶媒を効率よく除去することができる結晶成分の回収方法及び結晶成分の回収システムを提供することができる。
本発明の結晶成分の回収システムの一実施形態を示す構成図である。 従来の結晶成分の回収システムの一例を示す構成図である。
符号の説明
20 結晶成分の回収システム
23 第1の回転濾過機
23B 回転ドラム
24 リスラリー槽
25 95%酢酸の供給源(反応溶媒を供給する手段)
30 第2の回転濾過機
以下、本発明の結晶成分の回収方法及び結晶成分の回収システムについて図1に示す実施形態に基づいて本発明を説明する。本発明の結晶成分の回収方法について説明する前に、本実施形態の結晶成分の回収システムについて説明する。
本実施形態の結晶成分の回収システムは、反応容器内で化学反応によって生成する結晶成分を回収するために反応器の後段に配置して用いられる。本実施形態では、例えばてパラキシレンの酸化反応によって生成するテレフタル酸を結晶成分として回収する場合を例に挙げて説明する。
本実施形態の結晶成分の回収システム(以下、単に「結晶回収システム」と称する。)20の前段には、例えば図1に示すようにパラキシレンの酸化反応器50が配置されている。この酸化反応器50は、同図に示すように、パラキシレンPXyの供給部50A、重金属触媒の供給部50B、反応溶媒である酢酸溶媒の供給部50C及び空気の供給部50Dを備え、所定の温度下で、酢酸溶媒中に吹き込まれた空気によって重金属触媒を介してパラキシレンを酸化してテレフタル酸やその副生成物を生成させる。反応器50内では結晶成分であるテレフタル酸の一部が結晶として酢酸溶媒中に析出し、スラリーとして存在する。このスラリーは反応器50から本実施形態の結晶回収システム20へ供給されて、結晶回収システム20において僅かの不純物を含む粗製テレフタル酸の結晶として回収する。
即ち、図1に示すように反応器50には配管P1を介してポンプ21A、22Aが付設された晶析缶21、22がこの順序でそれぞれ下流側へ接続され、ポンプ21A、22Aによってそれぞれの晶析缶21、22内へテレフタル酸の微結晶を含むスラリーを連続的に導入し、各晶析缶21、22においてスラリーを冷却して酢酸溶媒中でテレフタル酸をそれぞれ析出させる。また、後段の晶析缶22のポンプ22Aには配管P2を介して第1の回転濾過機23が接続され、晶析缶22のスラリーをポンプ22Aによって第1の回転濾過機23へ供給する。第1の回転濾過機22では、テレフタル酸を粗製テレフタル酸として回収する。粗製テレフタル酸とは、副生成物や微量の重金属触媒等の不純物を含むテレフタル酸のことを云う。
第1の回転濾過機23は、図1に示すように、晶析缶22から供給されたスラリーを貯留する貯留部23Aと、貯留部23Aのスラリー面に下部が浸漬し且つ内部が減圧された回転ドラム23Bと、貯留部23A及び回転ドラム23Bを収納し且つ回転ドラム23Bの外側で常圧空間を形成するハウジング23Cと、回転ドラム23B内に吸引濾過された濾液を外部へ導出する濾液管23Dと、回転ドラム23Bの外周面に張設された濾布面に第1の洗浄液を噴射する洗浄スプレー23Eと、回転ドラム23Bの内部から濾布面に向けて窒素ガス等の不活性ガスを噴射するガス噴射スプレー23Fと、を備え、回転ドラム23Bが回転する間にその濾布面に粗製テレフタル酸のケーキ層を形成した後、洗浄スプレー23Eでケーキ層を洗浄し、最終的にガス噴射スプレー23Fから窒素ガスを吹き付けてケーキ層を濾布面から剥離して、リスラリー槽24へ供給する。
図1に示すように、洗浄スプレー23Eには酸化反応に使用される反応溶媒(本実施形態ではパラキシレンの反応溶媒としては、95%の酢酸が用いられる。)と実質的に同一の溶媒(以下、単に「95wt%酢酸」と称する。)を第1の洗浄液として供給する供給源25に接続され、洗浄スプレー23Eから回転ドラム23Bのケーキに向けて95wt%酢酸を単独で噴射して、この酢酸でケーキ層を洗浄し、上記第1の洗浄濾液が回転ドラム23B内の濾液と合流する。従って、洗浄濾液が回転ドラム23B内の濾液と合流しても酢酸濃度は低下せず、反応溶媒として再使用できる。また、濾液管23Dには第1の気液分離器26が接続され、第1の気液分離器26は配管P3を介して反応器50に接続されている。そして、第1の気液分離器26に付設されたポンプ26Aによって回転ドラム23B内の濾液を反応器50へ供給し、反応器50ではその濾液を反応溶媒として再使用する。
また、第1の気液分離器26は、図1に示すように真空ポンプ28及びガス冷却器28Aを介してハウジング23Cと接続され、第1の気液分離器26内で分離された窒素ガスが真空ポンプ28によって吸引、圧縮されて、更にガス冷却器28Aで冷却されてハウジング23C内へ戻されてハウジング23C内を一定の圧力に維持する。
図1に示すように、リスラリー槽24には反応溶媒の希釈溶媒としての純水を供給する供給源29が接続され、この供給源29からリスラリー槽24へ純水を単独に供給し、第1の回転濾過機23から排出されたケーキをリスラリー化する。純水は、第1の回転濾過機23へ供給されたスラリーのテレフタル酸の濃度と略同一の濃度になる量だけ供給される。例えば、第1の回転濾過機23に供給されるスラリーのテレフタル酸の濃度が40wt%であれば、リスラリーのテレフタル酸の濃度も40wt%になるように純水の供給量で調整する。リスラリー槽24内では攪拌機24Aによってリスラリーを均一に攪拌する。このリスラリー槽24には配管P4を介して第2の回転濾過機30が接続され、ポンプ24Bによってリスラリー槽24から第1の回転濾過機30へリスラリーを供給する。
第2の回転濾過機30は、図1に示すように、貯留部30A、回転ドラム30B、ハウジング30C、濾液管30D、洗浄スプレー30E及びガス噴射スプレー30Fを備え、第1の回転濾過機23と同一の構造になっている。第2の回転濾過機30において回収されたケーキは精製・分離系へ供給される。また、洗浄スプレー30Eは、純水の供給源31に接続され、この供給源31から回転ドラム30Bに向けて、反応溶媒の希釈溶媒と同一の溶媒としての純水を第2の洗浄液として供給し、回転ドラム30Bのケーキ層を洗浄し、ケーキ層に残留する酢酸を除去する。上記第2の濾過洗浄液は回転ドラム30B内の濾液と合流する。回転ドラム30B内の濾液は、濾液管30Dを介して接続された第2の気液分離器32へ導出される。第2の気液分離器32は配管P5を介して蒸留塔27に接続されている。第1の気液分離器26からの濾液と第2の気液分離器31からの濾液は、配管P5を介して蒸留塔27に供給される。
また、第2の気液分離器32は、図1に示すように真空ポンプ33及びガス冷却器33Aを介してハウジング30Cと接続され、第2の気液分離器32内で分離された窒素ガスが真空ポンプ33によって吸引、圧縮されて、更にガス冷却器33Aで冷却されてハウジング30C内へ戻されてハウジング30C内を一定の圧力に維持する。
次に、上記結晶回収システム20を用いる本発明の結晶成分の回収方法の一実施形態について図1を参照しながら説明する。まず、図1に示すように反応器50内でパラキシレンを空気酸化してテレフタル酸を生成させる。反応器50内ではテレフタル酸の一部が結晶化してスラリーとなる。このスラリーは配管P1及びポンプ21Aによって反応器50から晶析缶21、22へ連続的に導入される。晶析缶21、22内でスラリーがそれぞれ冷却されて殆どのテレフタル酸が酢酸中で析出し、結晶成分の多いスラリーになる。このスラリーはポンプ22Aによって晶析缶22から第1の回転濾過機23の貯留部23A内へ供給される。
第1の回転濾過機23では、図1に示すように回転ドラム23Bが時計方向に回転して、貯留部23Aにおいてスラリーを吸引濾過して表面の濾布面に粗製テレフタル酸の結晶がケーキ層として回収される。引き続き、図1に示すように洗浄スプレー23Eから第1の洗浄液として95%wt酢酸がケーキ層に向けて噴射され、ケーキ層が洗浄されて不純物の一部が除去された後、ガス噴射スプレー23Fから噴射された窒素ガスによってケーキ層が回転ドラム23Bの濾布面から剥離し、リスラリー槽24へ供給される。上記第1の洗浄濾液は回転ドラム23B内の濾液と合流する。リスラリー槽24では、純水の供給源29からの純水によってケーキがリスラリー化されると共に攪拌機24Aで均一に攪拌される。この時ポンプ24Bの働きでリスラリー槽24から第2の回転濾過機30の貯留部30A内へリスラリーが供給される。本実施形態では、リスラリー槽24では純水のみを使用しているため、リスラリー中に酢酸が新たに混入することなく、リスラリーを第2の回転濾過機30へ供給することができ、従来のようにリスラリーの酢酸濃度が徐々に高くなることがない。
また、回転ドラム23B内ではスラリーの濾液と洗浄濾液とが合流しても、これら両者の酢酸濃度が反応溶媒のそれと略同じである。これらの濾液は、図1に示すように、ポンプ26Aの働きで回転ドラム23内から第1の気液分離器26へ濾液管23Dを介して導入され、ここで酢酸と窒素ガスとに分離される。第1の気液分離器26ではポンプ26Aの働きで濾液を反応溶媒として反応器50へ供給する。従って、第1の回転濾過機23では洗浄濾液をスラリーの濾液と合流させて反応器50へ直接供給することができる。
また、第1の気液分離器26内で分離された窒素ガスは、真空ポンプ28で吸引、圧縮され、更にガス冷却器28Aで冷却されて、第1の回転濾過機23のハウジング23C内へ戻り、ハウジング23C内を一定の圧力に維持する。
リスラリー槽24からリスラリーを受給した第2の回転濾過機30では、図1に示すように回転ドラム30Bが時計方向に回転して、貯留部30Aにおいてリスラリーを吸引濾過して表面の濾布面に粗製テレフタル酸の結晶がケーキ層として回収される。引き続き、洗浄スプレー30Eから第2の洗浄液として純水がケーキ層に向けて噴射され、ケーキ層が洗浄されて残留する酢酸が除去された後、ガス噴射スプレー30Fからの窒素ガスによってケーキ層が回転ドラム30Bの濾布面から剥離し、精製・分離系へ供給される。第2の回転濾過機30では酢酸濃度が低濃度で一定に維持されたリスラリーを受給するため、ケーキ層中の酢酸濃度が低濃度で安定し、純水洗浄で効率よく酢酸を除去することができ、上記ケーキ中の酢酸濃度は、従来のシステムでは0.1wt%程度以下になるのに対して、本実施形態では0.06wt%程度まで低下させることができ、従来と比較して酢酸濃度が格段に低下する。
また、回転ドラム30B内ではリスラリーの濾液と洗浄濾液とが合流すると、ポンプ32Aの働きで回転ドラム30内の濾液が濾液管30Dから第2の気液分離器32へ導入され、ここで低濃度の酢酸水溶液と窒素ガスが分離する。第2の気液分離器32ではポンプ32Aの働きで濾液を全て蒸留塔27へ供給する。
また、第2の気液分離器32内で分離された窒素ガスは、真空ポンプ33で吸引、圧縮され、更にガス冷却器33Aで冷却されて、第2の回転濾過機30のハウジング30C内へ戻り、ハウジング30C内を一定の圧力に維持する。
以上説明したように本実施形態によれば、リスラリー槽24では第1の回転濾過機23において得られたケーキを純水でリスラリー化し、第2の回転濾過機30の濾液及び洗浄濾液を使用しないため、リスラリー槽24内に新たに余計な酢酸が混入して蓄積されることがなく、常に安定した酢酸濃度のリスラリーを得ることができ、第2の回転濾過機30の負荷を安定化することができ、しかもケーキ層から酢酸を効率よく除去することができ、従来と比較してケーキの酢酸濃度を格段に低減することができると共に後工程である精製・分離工程の負荷を格段に安定化することができる。
また、本実施形態によれば、第1の回転濾過機23の第1の洗浄液として反応溶媒と同一の95wt%の酢酸を使用するため、第1の洗浄濾液を回転ドラム23B内でスラリーの濾液と一緒に合流させて反応器50内の酸化反応の反応溶媒として直接利用することができ、蒸留塔27へ戻す必要がなく、その負荷を軽減することができる。
上記実施形態では第1、第2の回転濾過機23、30共に減圧タイプのものを使用したが、第1の回転濾過機を加圧タイプのものに代えて使用することができる。加圧タイプの回転濾過機は、ハウジング内を加圧することにより濾液の蒸発を少なくしてケーキ層の温度低下を防ぎ、もってケーキ層での触媒の析出を抑制することができる。その結果、ケーキ層の洗浄により不純物としての触媒を効率よく除去することができる。また、第1、第2の回転濾過機23、30共に加圧タイプのものを使用することにより、ケーキ層内の不純物を更に効率よく除去することができる。
上記実施形態では、95wt%の酢酸を反応溶媒としてパラキシレンの酸化反応によってテレフタル酸を製造し、粗製テレフタル酸を結晶成分として回収する方法及びシステムについて説明したが、本発明は化学反応で結晶成分を生成し、その結晶成分を回収する方法及びシステムに広く適用することができる。従って、本発明は、上記実施形態に何等制限されるものではなく、必要に応じて各構成要素を適宜設計変更することができる。
本発明は、一般化学工業の分野で結晶成分を回収する方法及びシステムに広く適用することができる。

Claims (5)

  1. 結晶成分及びその反応溶媒を含むスラリーを第1の回転濾過機へ供給し、ここで第1の回転濾過機の濾布面に上記結晶成分をケーキ層として回収すると共にこのケーキ層を第1の洗浄液で洗浄して上記結晶成分から主として不純物を除去してリスラリー槽へ供給する第1の工程と、上記リスラリー槽内に上記反応溶媒の希釈溶媒を単独で供給して上記ケーキ層からリスラリーを得る第2の工程と、上記リスラリーを第2の回転濾過機へ供給し、ここで第2の回転濾過機の濾布面に上記結晶成分をケーキ層として回収すると共にこのケーキ層を第2の洗浄液で洗浄して上記反応溶媒を除去する第3の工程と、を備え、上記第1の洗浄液として上記反応溶媒を単独で供給し、上記第2の洗浄液として使用する上記希釈溶媒と同一の溶媒を上記リスラリーの濾液と一緒に回収することを特徴とする結晶成分の回収方法。
  2. 上記第1、第2の回転濾過機として、減圧タイプの回転濾過機をそれぞれ使用することを特徴とする請求項1に記載の結晶成分の回収方法。
  3. 上記第1の回転濾過機として、加圧タイプの回転濾過機を使用することを特徴とする請求項1に記載の結晶成分の回収方法。
  4. 上記第1、第2の回転濾過機として、加圧タイプの回転濾過機をそれぞれ使用することを特徴とする請求項1に記載の結晶成分の回収方法。
  5. 結晶成分及びその反応溶媒を含むスラリーを受給して濾過し、回転ドラムの濾布面で上記結晶成分をケーキ層として回収すると共にこのケーキ層を第1の洗浄液で洗浄して上記結晶成分中の不純物を除去する第1の回転濾過機と、上記第1の回転濾過機から排出されるケーキ層に上記反応溶媒の希釈溶媒を加えてリスラリー化するリスラリー槽と、上記リスラリー槽内に上記希釈溶媒を単独で供給する手段と、上記リスラリー槽からリスラリーを受給して濾過し、回転ドラムの濾布面で上記結晶成分をケーキ層として回収すると共にこのケーキ層を第2の洗浄液で洗浄して上記反応溶媒を除去する第2の回転濾過機と、を備え、上記第1の洗浄液として上記反応溶媒を単独で供給する手段を設け、上記第2の洗浄液として使用する上記希釈溶媒と同一の溶媒を上記リスラリーの濾液と一緒に回収する手段を設けたことを特徴とする結晶成分の回収システム。
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