JP4842795B2 - レジスト保護膜形成用樹脂組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体加工の際にレジストの上層に保護膜として用いる樹脂組成物に用いられるポリマーとそれを用いたパターン形成方法に関する。詳しくは、液浸露光システムを用いて露光する際の液浸用保護膜とそれを用いたパターン形成方法に関する。更に詳しくは、露光後にアルカリ現像液により容易に除去することが可能な液浸用保護膜とそれを用いたパターン形成方法に関する。
近年、LSIの高集積化に伴い、半導体パターンの微細化が急速に進められている。これまではレジストパターンの形成の際に使用する露光光として、水銀灯のg線(436nm)もしくはi線(365nm)を光源とする光源光が広く用いられ、現在ではKrFエキシマレーザー(248nm)が主流となり、ArFエキシマレーザー(193nm)を用いたフォトリソグラフィーが立ち上がりつつある。しかしながら、ArFエキシマレーザーを用いても65nmノードまでは対応可能であるが、45nmノードでは十分な解像度を得ることができないため、更なる技術開発が進められている。
新技術の候補の一つとして露光光の短波長化が上げられ、F2(157nm)リソグラフィーの検討が行われていたが、装置・材料の両面から課題が多数持ち上がっており、現在では液浸ArFエキシマレーザーが45nmノードでの主力となるであろうと予想され、盛んに検討が行われている。
液浸露光システムにおいて浸漬する液としては空気より小さい屈折率を有する様々な化合物が検討されているが、価格、取り扱いの容易さ等の観点から水が検討されている。ここで、レジストの上に水が存在することによる様々な問題が指摘された。発生した酸や、クエンチャーとしてレジストに添加しているアミン化合物が水に溶解してしまうことによる形状変化や、膨潤によるパターン倒れなどである。そのため、レジストと水との間に保護膜を設けることが有効であることが提案されている。
保護膜としては要求される特性としては、(i)液浸液へのレジスト膜からの低分子成分等の溶出の防止、(ii)レジスト膜への密着性、(iii)液浸液と親和性を有しないこと、(iv)液浸露光後に容易に除去可能であること、(v)露光光に対する透明性、等が挙げられる。
このようなことを目的として特開2006−91798号ではレジスト上層膜として非水溶性でアルカリ可溶性材料を用いる方法が提案されている。この特許では、フッ素を有する繰り返し単位と、アルカリに溶解する親水性基としてスルホ基、カルボキシル基を有する繰り返し単位とを共重合したポリマーを用いている。しかしながら、この特許ではアルカリに溶解する親水性基として適当なものを使用していないために、十分なアルカリ溶解性を付与できない。このため液浸露光時の撥水性と膜除去時のアルカリ現像性のバランスを十分に制御できないため、ウォーターマークやアルカリ現像時のスカム等の欠陥が生じやすい。
特開2006−91798号公報
従って、本発明の目的は、液浸液に対しては親和性を有さず、レジスト層からの低分子成分の溶出あるいは、レジスト膜の膨潤を抑制することができ、露光後のアルカリ現像のプロセスで容易に除去でき、良好なパターンプロファイルを得ることができる保護膜を形成できる保護膜形成用樹脂組成物及び該組成物を用いた液浸露光パターン形成方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、少なくとも式(1)に示されるモノマーを繰り返し単位の一つとするポリマーを液浸露光時のレジスト上層の保護膜として用いることにより、上記特性を満足できることを見出し、本発明をなすにいたった。
すなわち、本発明は、少なくとも式(1)に示される繰り返し単位を有するポリマーを含むレジスト保護膜形成用樹脂組成物を提供する。
Figure 0004842795


( 上記式(1) 中、R1 はC=1〜20の脂肪族直鎖もしくは環式基であり、R2はC=1〜20の脂肪族直鎖もしくは環式基である。Xは−COOH、−SOH、−CH(CF)OH 等のアルカリ可溶性を示す官能基である。)
この樹脂組成物においては、式(1)に示される繰り返し単位とともにフッ素原子を有する(メタ)アクリレートの繰り返し単位を有するポリマーを含むのが好ましい。
前記式(1)の繰り返し単位において、Xがカルボン酸であることが好ましい。また、式(1)の繰り返し単位においてR2がC=1〜20の脂肪族環式基であることが好ましい。
前記式(1)の繰り返し単位において、R1とR2を連結するエステル結合が結合しているR2の炭素とXが結合している炭素がR2構造の中で隣接した炭素であることが好ましい。
本発明は、また、基板上に形成されたレジスト膜上に上記のレジスト保護膜形成用樹脂組成物により保護膜を形成し、次いでレジスト膜を液浸露光し、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法を提供する。

本発明によれば、保護膜が液浸液に対しては親和性が低く、レジスト層からの低分子成分の溶出やレジスト膜の膨潤を抑制することができるとともに、アルカリ可溶性であるため、露光後のアルカリ現像のプロセスで容易に除去でき、従って良好なパターンプロファイルを得ることができる。
本発明の樹脂組成物としては、式(1)に示されるモノマーを繰り返し単位の一つとするポリマー構造を有していればいずれのものでも良いが、特にフッ素を有する繰り返し単位と、式(1)に示されるモノマーとを共重合したポリマーを用いることが好ましい。
本発明では、アルカリ現像性を有する官能基がエステル基を二つ以上有するアクリル酸誘導体に結合しているモノマー単位を少なくとも有している必要がある。エステル基を二つ以上有するアクリル酸誘導体を用いることにより撥水性とアルカリ現像性のバランスに優れた特性を発揮することができる。
本発明では、式(1)に示す構造を有するものであればどのような構造のものでも用いることができる。 R1 はC=1〜20の脂肪族直鎖もしくは環式基であればどのような構造であっても構わない。R2 はC=1〜20の脂肪族直鎖もしくは環式基であればどの様な構造であっても構わないが、ポストベークの際のレジスト層とのミキシングを抑制するという観点からは環式構造をとっている方が好ましい。
R1とR2を連結するエステル結合が結合しているR2の炭素とXが結合している炭素がR2構造の中で隣接した炭素であることが好ましい。これは極性基であるXはアルカリ現像液に対する溶解性と共に液浸液として一般に用いられる水に対しても親和性を有している。このためXがレジスト上の保護膜として形成された際に表面に存在すると保護膜として十分な撥水性を示すことができなくなる。ところがエステル構造と結合した炭素に隣接した炭素に極性基であるXが結合し、さらに環式構造のようなバルキーな構造で保護されていると膜表面に存在する極性基であるXの割合が少なくなるので、撥水性とアルカリ溶解性のバランスが大幅に改良されると考えられる。
好ましい構造としては例えば以下のような繰り返し単位が挙げられる。
Figure 0004842795
Figure 0004842795
Figure 0004842795
中でも以下のような繰り返し単位がより好ましい。
Figure 0004842795


本発明のレジスト保護膜形成用樹脂組成物を構成するポリマーは、式(1)で表される繰り返し単位とともに他の繰り返し単位を含んでいてもよい。他の繰り返し単位としては、ポリマーの非水溶性を高める機能を有する繰り返し単位、例えば、フッ素原子を有する繰り返し単位などが挙げられる。フッ素原子を有する繰り返し単位1種使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。本発明においては、式(1)で表される繰り返し単位とともにフッ素原子を有する繰り返し単位を含むポリマーがより好ましい。フッ素原子を有する繰り返し単位は、対応する不飽和化合物(重合性単量体)を共重合に付すことによりポリマー中に導入できる。
フッ素を有する(メタ)アクリレートが下記一般式( 2 )から選ばれる繰り返し単位で表される単位が挙げられる。
Figure 0004842795


式(2)中、R3 は水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、又は− CH2C(=O)OH である。式1のモノマーがアクリル酸誘導体でガラス転移点が低くなるため、ポリマーのガラス転移点を高めるという観点からはメチル基であることが好ましい。
R4 は炭素数1〜20 の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、エステル基(−COO−基) 、エーテル基(−O−基) 、ヒドロキシ基( −OH基) 又はアミド基( −NHCO−基) を有していてもよいが、少なくとも1 個以上のフッ素原子を含む。)アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert− ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基等が挙げられ、アルキレン基としては、これらアルキル基から水素原子1 個が脱離したものが挙げられる。
前記アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル基等が挙げられる。シクロアルキル基としては、シクロペンチル、シクロヘキシル基等が挙げられる。フルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基などが挙げられる。ヒドロキシル基を有するフルオロアルキル基としては、−C(CF32−OH、−CH2−C(CF32−OHなどが挙げられる。フルオロシクロアルキル基としては、ヘキサフルオロシクロアルキル基などが挙げられる。ハロアルキルオキシ基としては、−OCF3、−OC37、−OC49、−OC817、−OCH2CF3、−OCH237、−OCH2CF2CF2CF2CF2Hなどが挙げられる。R3とR4は互いに結合して隣接する2個の炭素原子とともに形成する環としては、フッ素原子又はフッ素原子含有基を有していてもよいシクロブタン環、フッ素原子又はフッ素原子含有基を有していてもよいシクロヘプタン環、フッ素原子又はフッ素原子含有基を有していてもよいシクロヘキサン環、フッ素原子又はフッ素原子含有基を有していても1,3−ジオキソラン環などが挙げられる。
における炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル基等のアルキル基;アリル基等のアルケニル基;プロピニル基等のアルキニル基が挙げられる。Rにおける炭素数3〜20の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;シクロペンテニル、シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基;ノルボルニル、アダマンチル基等の橋架け環式基などが挙げられる。これらの脂肪族炭化水素基や脂環式炭化水素基が有していてもよい置換基としては、特に限定されず、例えば、前記ラクトン構造部分が有していてもよい置換基と同様のものが挙げられる。好ましい置換基としてフッ素原子,ヒドロキシル基等が挙げられる。
式(2)で表される繰り返し単位の代表的な例として以下のものが挙げられる。 ・R=H、CH3、F又はCF3、R=CH2CF3である繰り返し単位 ・R=H、CH3、F又はCF3、R=CH2CF2Hである繰り返し単位 ・R=H、CH3、F又はCF3、R=CH2CF2CF3である繰り返し単位 ・R=H、CH3、F又はCF3、R=CH2CF2CF2Hである繰り返し単位 ・R=H、CH3、F又はCF3、R=CH2CF(CF3)である繰り返し単位 ・R=H、CH3、F又はCF3、R=CH2CF2CF2CF2CF3である繰り返し単位 ・R=H、CH3、F又はCF3、R4=CH2CF2CF2CF2CF2Hである繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=CH2CH2CF2CF2CF2CF3である繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=CH2CF2CF2CF2CF2CF2CF2CF2CF3である繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=CH2CH2CF2CF2CF2CF2CF2CF2CF3である繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=4−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−1−ヒドロキシエチル)シクロヘキシル基である繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=2−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−1−ヒドロキシエチル)シクロヘキシル基である繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=4−(1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−ヒドロキシ)シクロヘキシル基である繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=4−(1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−ヒドロキシ)−4−ヒドロキシシクロヘキシル基である繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=4−(1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−ヒドロキシ)シクロヘキシル−メチル基である繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=4−(1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−ヒドロキシ)−4−ヒドロキシシクロヘキシル−メチル基である繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=4−(1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル)シクロヘキシル基である繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=5−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−1−ヒドロキシエチル)ノルボルナン−2−イル基である繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=5−(3,3,3−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシプロピル)ノルボルナン−2−イル基である繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=5−トリフルオロメチル−5−ヒドロキシノルボルナン−2−イル基である繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=6,6−ジフルオロ−5−トリフルオロメチル−5−ヒドロキシノルボルナン−2−イル基である繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=6−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルオキシカルボニル)ノルボルナン−2−イル基である繰り返し単位 ・R3=H、CH3、F又はCF3、R4=6−(2,2,3,3,4,4,5,5、5−ノナフルオロペンチルオキシカルボニル)ノルボルナン−2−イル基である繰り返し単位 。
本発明のレジスト保護膜形成用樹脂組成物を構成するポリマーにおいて、式(1)に示される繰り返し単位の割合は、全繰り返し単位(全モノマー単位)に対して、例えば1〜99モル%、好ましくは10〜80モル%、さらに好ましくは15〜70モル%程度である。式(1)に示される繰り返し単位の割合が少なすぎると、撥水性とアルカリ可溶性の両立、バランスがうまく調整できず、またポリマーにおける単量体組成の均一性が損なわれやすく、ウォーターマークやアルカリ現像時のスカム等の欠陥が生じやすくなる。一方、式(1)に示される繰り返し単位の割合が多すぎると、撥水性が低下する場合がある。

前記ポリマーがフッ素原子を有する繰り返し単位を有する場合、その割合は、全繰り返し単位(全モノマー単位)に対して、例えば1〜99モル%、好ましくは5〜95モル%、さらに好ましくは10〜90モル%程度である。フッ素原子を有する繰り返し単位の割合が少ない場合には、撥水性が低下することがあり、フッ素原子を有する繰り返し単位の割合が多すぎると、アルカリ可溶性が低下しやすくなる。
本発明のレジスト保護膜形成用樹脂組成物を構成するポリマーの重量平均分子量(Mw;ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の値)は、例えば1000〜500000程度、好ましくは2000〜30000,さらに好ましくは2000〜15000程度である。重量平均分子量が小さすぎるとレジスト材料とミキシングを起こしたり、水に溶解しやすくなる。一方、重量平均分子量が大きすぎると、スピンコート時の成膜性に問題が生じたり、アルカリ溶解性が低下することがある。
本発明のレジスト保護膜形成用樹脂組成物を構成するポリマーを得るに際し、モノマー混合物の重合は、溶液重合、塊状重合、懸濁重合、乳化重合など、アクリル系重合体等を製造する際に用いる慣用の方法により行うことができるが、特に、溶液重合が好適である。さらに、溶液重合のなかでも滴下重合が好ましい。滴下重合は、具体的には、例えば、(一) 予め有機溶媒に溶解した単量体溶液と、有機溶媒に溶解した重合開始剤溶液とをそれぞれ調製し、一定温度に保持した有機溶媒中に前記単量体溶液と重合開始剤溶液とを各々滴下する方法、(二) 単量体と重合開始剤とを有機溶媒に溶解した混合溶液を、一定温度に保持した有機溶媒中に滴下する方法、(三) 予め有機溶媒に溶解した単量体溶液と、有機溶媒に溶解した重合開始剤溶液とをそれぞれ調製し、一定温度に保持した前記単量体溶液中に重合開始剤溶液を滴下する方法などの方法により行われる。(四)予め別々の有機溶媒に溶解した単量体溶液と、有機溶媒に溶解した重合開始剤溶液とをそれぞれ調製し、一定温度に保持した有機溶媒中に前記各単量体溶液と重合開始剤溶液とを各々滴下する方法。
重合溶媒としては公知の溶媒を使用でき、例えば、エーテル( ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等グリコールエーテル類などの鎖状エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテルなど) 、エステル( 酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類など) 、ケトン( アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなど) 、アミド( N , N − ジメチルアセトアミド、N , N − ジメチルホルムアミドなど) 、スルホキシド( ジメチルスルホキシドなど) 、アルコール( メタノール、エタノール、プロパノールなど) 、炭化水素( ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素など) 、これらの混合溶媒などが挙げられる。また、重合開始剤として公知の重合開始剤を使用できる。重合温度は、例えば3 0 〜 1 5 0 ℃ 程度の範囲で適宜選択できる。
重合により得られた重合体は、沈殿又は再沈殿により精製できる。沈殿又は再沈殿溶媒は有機溶媒及び水の何れであってもよく、また混合溶媒であってもよい。沈殿又は再沈殿溶媒として用いる有機溶媒として、例えば、炭化水素( ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素; シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素; ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素) 、ハロゲン化炭化水素
( 塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化脂肪族炭化水素; クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素など) 、ニトロ化合物( ニトロメタン、ニトロエタンなど) 、ニトリル( アセトニトリル、ベンゾニトリルなど) 、エーテル( ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタンなどの鎖状エーテル; テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル) 、ケトン( アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトンなど) 、エステル( 酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、カーボネート( ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなど) 、アルコール( メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなど) 、カルボン酸( 酢酸など) 、これらの溶媒を含む混合溶媒等が挙げられる。
中でも、前記沈殿又は再沈殿溶媒として用いる有機溶媒として、少なくとも炭化水素(特に、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素) を含む溶媒が好ましい。このような少なくとも炭化水素を含む溶媒において、炭化水素( 例えば、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素) と他の溶媒との比率は、例えば前者/ 後者( 重量比) =10/90〜100/0、好ましくは前者/ 後者( 重量比)=30/70〜100/0 、さらに好ましくは前者/ 後者( 重量比) =50/50〜100/0程度である。
本発明のレジスト保護膜形成用樹脂組成物は、通常、前記ポリマーを溶媒に溶解して調製する。用いられる溶媒としてはレジストを溶解しない溶媒が好ましい。この場合、用いられる溶媒としては特に限定されないが、レジストを溶解させる溶媒は好ましくない。例えば、レジスト溶媒として用いられるシクロヘキサノン、メチル− 2 − n − アミルケトン等のケトン類、3 − メトキシブタノール、3 − メチル− 3 − メトキシブタノール、1 − メトキシ− 2 − プロパノール、1 − エトキシ− 2 − プロパノール等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3 − メトキシプロピオン酸メチル、3 − エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert− ブチル、プロピオン酸tert− ブチル、プロピレングリコールモノ− tert− ブチルエーテルアセテート等のエステル類などは好ましくない。
レジスト層を溶解しない溶媒としては、炭素数4 以上の高級アルコール、炭化水素、鎖状エーテル、含フッ素溶媒などが挙げられる。溶媒は単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。また、極性の低い溶媒と極性の高い溶媒とを組み合わせて使用することもできる。
前記炭素数4以上のアルコールとして、例えば、1 − ブチルアルコール、2 − ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1− ペンタノール、2 − ペンタノール、3 − ペンタノール、t e r t − アミルアルコール、ネオペンチルアルコール、2 − メチル− 1 − ブタノール、3 − メチル− 1 − ブタノール、3 − メチル− 3 − ペンタノール、シクロペンタノール、1 − ヘキサノール、2 − ヘキサノール、3 − ヘキサノール、2 , 3 − ジメチル− 2 − ブタノール、3 , 3 − ジメチル− 1 −ブタノール、3 , 3 − ジメチル− 2 − ブタノール、2 − ジエチル− 1 − ブタノール、2 −メチル− 1 − ペンタノール、2 − メチル− 2 − ペンタノール、2 − メチル− 3 − ペンタノール、3 − メチル− 1 − ペンタノール、3 − メチル− 2 − ペンタノール、3 − メチル− 3− ペンタノール、4 − メチル− 1 − ペンタノール、4 − メチル− 2 − ペンタノール、4 −メチル− 3 − ペンタノール、シクロヘキサノールなどが挙げられる。前記炭化水素として、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;トルエン、キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼンなどの芳香族炭化水素が挙げられる。前記鎖状エーテルとしては、例えば、アニソール、ジブチルエーテルなどが挙げられる。前記含フッ素溶媒としては、例えば、2 − フルオロアニソール、3 − フルオロアニソール、4 − フルオロアニソール、2 , 3 − ジフルオロアニソール、2 , 4 − ジフルオロアニソール、2 , 5 − ジフルオロアニソール、5 , 8 − ジフルオロ− 1 , 4 − ベンゾジオキサン、2 , 3 − ジフルオロベンジルアルコール、1 , 3 − ジフルオロ− 2 − プロパノール、2 ’ , 4 ’ − ジフルオロプロピオフェノン、2 , 4 − ジフルオロトルエン、トリフルオロアセトアルデヒドエチルヘミアセタール、トリフルオロアセトアミド、トリフルオロエタノール、2 , 2 , 2 − トリフルオロエチルブチレート、エチルヘプタフルオロブチレート、エチルヘプタフルオロブチルアセテート、エチルヘキサフルオログルタリルメチル、エチル− 3 − ヒドロキシ− 4 , 4 , 4 − トリフルオロブチレート、エチル− 2 −メチル− 4 , 4 , 4 − トリフルオロアセトアセテート、エチルペンタフルオロベンゾエート、エチルペンタフルオロプロピオネート、エチルペンタフルオロプロピニルアセテート、エチルパーフルオロオクタノエート、エチル− 4 , 4 , 4 − トリフルオロアセトアセテート、エチル− 4 , 4 , 4 − トリフルオロブチレート、エチル− 4 , 4 , 4 − トリフルオロクロトネート、エチルトリフルオロスルホネート、エチル− 3 − ( トリフルオロメチル) ブチレート、エチルトリフルオロピルベート、S − エチルトリフルオロアセテート、フルオロシクロヘキサン、2 , 2 , 3 , 3 , 4 , 4 , 4 − ヘプタフルオロ− 1 − ブタノール、1 , 1 , 1 , 2 , 2 , 3 , 3 − ヘプタフルオロ− 7 , 7 − ジメチル− 4 , 6 − オクタンジオン、1 , 1 , 1 , 3 , 5 , 5 , 5 − ヘプタフルオロペンタン− 2 , 4 − ジオン、3 ,3 , 4 , 4 , 5 , 5 , 5 − ヘプタフルオロ− 2 − ペンタノール、3 , 3 , 4 , 4 , 5 , 5, 5 − ヘプタフルオロ− 2 − ペンタノン、イソプロピル4 , 4 , 4 − トリフルオロアセトアセテート、メチルパーフルオロデナノエート、メチルパーフルオロ( 2 − メチル− 3 −オキサヘキサノエート) 、メチルパーフルオロノナノエート、メチルパーフルオロオクタノエート、メチル− 2 , 3 , 3 , 3 − テトラフルオロプロピオネート、メチルトリフルオロアセトアセテート、1 , 1 , 1 , 2 , 2 , 6 , 6 , 6 − オクタフルオロ− 2 , 4 − ヘキサンジオン、2 , 2 , 3 , 3 , 4 , 4 , 5 , 5 − オクタフルオロ− 1 − ペンタノール、1H , 1 H , 2 H , 2 H − パーフルオロ− 1 − デカノール、パーフルオロ( 2 , 5 − ジメチル− 3 , 6 − ジオキサンアニオニック) 酸メチルエステル、2 H − パーフルオロ− 5 − メチル− 3 , 6 − ジオキサノナン、1 H , 1 H , 2 H , 3 H , 3 H − パーフルオロノナン−1 , 2 − ジオール、1 H , 1 H , 9 H − パーフルオロ− 1 − ノナノール、1 H , 1 H − パーフルオロオクタノール、1 H , 1 H , 2 H , 2 H − パーフルオロオクタノール、2 H −パーフルオロ− 5 , 8 , 1 1 , 1 4 − テトラメチル− 3 , 6 , 9 , 1 2 , 1 5 − ペンタオキサオクタデカン、パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロトリヘキシルアミン、パーフルオロ− 2 , 5 , 8 − トリメチル− 3 , 6 , 9 − トリオキサドデカン酸メチルエステル、パーフルオロトリペンチルアミン、パーフルオロトリプロピルアミン、1 H , 1 H, 2 H , 3 H , 3 H − パーフルオロウンデカン− 1 , 2 − ジオール、トルフルオロブタノール1 , 1 , 1 − トリフルオロ− 5 − メチル− 2 , 4 − ヘキサンジオン、1 , 1 , 1 − トリフルオロ− 2 − プロパノール、3 , 3 , 3 − トリフルオロ− 1 − プロパノール、1 , 1, 1 − トリフルオロ− 2 − プロピルアセテート、パーフルオロブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロ( ブチルテトラヒドロフラン) 、パーフルオロデカリン、パーフルオロ(1 , 2 − ジメチルシクロヘキサン) 、パーフルオロ( 1 , 3 − ジメチルシクロヘキサン)、プロピレングリコールトリフルオロメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルトリフルオロメチルアセテート、トリフルオロメチル酢酸ブチル、3 − トリフルオロメトキシプロピオン酸メチル、パーフルオロシクロヘキサノン、プロピレングリコールトリフルオロメチルエーテル、トリフルオロ酢酸ブチル、1 , 1 , 1 − トリフルオロ− 5 , 5 − ジメチル− 2 , 4 − ヘキサンジオン、1 , 1 , 1 , 3 , 3 , 3 − ヘキサフルオロ− 2 − プロパノール、1 , 1 , 1 , 3 , 3 , 3 − ヘキサフルオロ− 2 − メチル− 2− プロパノール、2 , 2 , 3 , 4 , 4 , 4 − ヘキサフルオロ− 1 − ブタノール、2 − トリフルオロメチル− 2 − プロパノール、2 , 2 , 3 , 3 − テトラフルオロ− 1 − プロパノール、3 , 3 , 3 − トリフルオロ− 1 − プロパノール、4 , 4 , 4 − トリフルオロ− 1 − ブタノールなどが挙げられる。
本発明のレジスト保護膜形成用樹脂組成物における溶媒として特に好ましい溶媒には、炭素数4以上のアルコール(なかでも炭素数4〜6の脂肪族アルコール又は脂環式アルコール)、又は炭素数2以上の脂肪族又は脂環式アルコールの炭素原子に結合する水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたフッ素化アルコール(中でも、炭素数4〜10のフッ素化アルコール)が含まれる。
本発明のレジスト保護膜形成用樹脂組成物には、必要に応じて適宜な添加剤が含まれていてもよい。
[パターン形成方法] 本発明のパターン形成方法では、基板上に形成されたレジスト膜上に、上記のレジスト保護膜形成用樹脂組成物を用いて保護膜(上層膜)を形成し、次いでレジスト膜を液浸露光し、現像する工程を含む。保護膜を形成することで、レジスト膜内部への液浸液の浸透、及びレジスト膜成分の液浸液への溶出が防止される。
基板としては、通常用いられるBareSi基板、SOG基板、表面に反射防止膜を形成した基板などを使用できる。レジスト膜の材料としては特に限定されず、公知のフォトレジスト材料を使用することができる。ポジ型、ネガ型の何れであってもよく、通常の炭化水素系の単層レジストでもよく、珪素原子などを含んだバイレイヤーレジストでもよい。本発明では特に化学増幅型レジストが好ましく用いられる。ポジ型の化学増幅型レジストは、通常、溶解抑止機能を有する保護基でブロックされた部位を持つベース樹脂と光酸発生剤を含む2成分系のものと、ベース樹脂、酸発生剤及び溶解抑止剤からなる3成分系のものとがある。一方、ネガ型の化学増幅型レジストは、通常、ベース樹脂、光酸発生剤、架橋剤の3成分系のものが用いられる。
ArF露光に用いるレジスト材料は、ベース樹脂として芳香族を含まない構造が必須であり、具体的には、ポリ(メタ)アクリル酸及びその誘導体、ノルボルネン誘導体−無水マレイン酸交互重合体及びポリ(メタ)アクリル酸又はその誘導体との3〜4元共重合体、テトラシクロドデセン誘導体−無水マレイン酸交互重合体及びポリ(メタ)アクリル酸又はその誘導体との3〜4元共重合体、ノルボルネン誘導体−マレイミド交互重合体及びポリ(メタ)アクリル酸又はその誘導体との3〜4元共重合体、テトラシクロドデセン誘導体−マレイミド交互重合体及びポリ(メタ)アクリル酸又はその誘導体との3〜4元共重合体、及びこれらの2つ以上の、あるいはポリノルボルネン及びメタセシス開環重合体から選択される1種或いは2種以上の高分子重合体が好ましく用いられる。ベース樹脂としては、少なくともラクトン構造を有する繰り返し単位とアダマンタン環を有する繰り返し単位を含む樹脂が好ましい。
保護膜の形成法(成膜法)としては特に限定されるものではなく、例えばスピンコート等の手段を用いることができる。保護膜の膜厚は、通常5〜500nm、好ましくは10〜150nmの範囲である。スピンコート等による成膜後に40〜130℃程度の範囲で10〜300秒間ベークすることによって溶媒を揮発させる。その後、例えばArF液浸リソグラフィーによって液浸液(例えば水)中で露光する。露光光としては、ArFエキシマレーザー(193nm)のほか、KrFエキシマレーザー(248nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X線などが挙げられる。露光後、好ましくは水をスピンドライし、60〜180℃程度の温度で10〜300秒間露光後ベーク(PEB)を行い、アルカリ現像液で10〜300秒間現像を行う。アルカリ現像液としては、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液が一般的に広く用いられており、前記保護膜(上層膜)の剥離とレジスト層の現像が同時に行われる。なお、アルカリ現像液としては、上記に限らず、アルカリ金属水酸化物、アミン類、第四級アンモニウムヒドロキシド等の水溶液の中から適宜選択して使用できる。アルカリ現像液のアルカリ濃度は、一般に0.1〜20重量%程度である。現像後、通常、純水等によりリンス処理が施される。このようにして、微細なパターンが精度よく形成される。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。また、実施例及び比較例の文頭に示した化学式は各実施例、比較例で合成した重合単位を示す。
[実施例1]
Figure 0004842795

還流管、撹拌子、3方コックを備えた300ml丸底フラスコに、窒素雰囲気下、メチルイソブチルケトン(MIBK)73gを入れ、温度を80℃に保ち、撹拌しながら、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルメタクリレート(MW 300)20.2g(67.3mmol)、2-アクリロイロキシプロピルヘキサヒドロキシフタル酸(MW 284)9.8g(34.5mmol)、開始剤(和光純薬工業製、商品名「V−601」)1.80g及びMIBK 97gを混合したモノマー溶液を5時間かけて一定速度で滴下した。滴下終了後、さらに2時間撹拌を続けた。重合反応終了後、得られた反応液をヘキサン1800ml中に撹拌しながら滴下した。生じた沈殿物を分離・回収し、減圧乾燥(60℃)することにより、上記構造の樹脂23gを得た。回収したポリマーをGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)分析したところ、重量平均分子量(Mw)は6300、分子量分布(Mw/Mn)は1.8であった。Mnは数平均分子量(ポリスチレン換算)を示す。得られたポリマーをプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解させ、ポリマー濃度10重量%のレジスト保護膜形成用樹脂組成物を調製した。Si基板(4インチ)上にこのレジスト保護膜形成用樹脂組成物を塗布し、100℃で60秒間ベークしてレジスト保護膜(膜厚300nm)を形成した。
[実施例2]
Figure 0004842795

実施例1において、モノマーの仕込み割合を、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルメタクリレート(MW 300)15.6g(52.0mmol)、2-アクリロイロキシプロピルヘキサヒドロキシフタル酸(MW 284) 14.4g(50.7mmol)に変更したほかは実施例1と同様の操作を行い、上記構造の樹脂を合成した。得られた樹脂の重量平均分子量(Mw)は4900、分子量分布(Mw/Mn)は1.7であった。 得られたポリマーをプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解させ、ポリマー濃度10重量%のレジスト保護膜形成用樹脂組成物を調製した。Si基板(4インチ)上にこのレジスト保護膜形成用樹脂組成物を塗布し、100℃で60秒間ベークしてレジスト保護膜(膜厚300nm)を形成した。
[実施例3]
Figure 0004842795

実施例1において、モノマーの種類及び及び仕込み割合を、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルメタクリレート(MW 300)16.0g(53.3mmol)、2-アクリロイロキシエチルヒドロキシフタル酸(MW 270)14.0g(51.9mmol)に変更したほかは実施例1と同様の操作を行い、上記構造の樹脂を合成した。得られた樹脂の重量平均分子量(Mw)は5000、分子量分布(Mw/Mn)は1.7であった。 得られたポリマーをプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解させ、ポリマー濃度10重量%のレジスト保護膜形成用樹脂組成物を調製した。Si基板(4インチ)上にこのレジスト保護膜形成用樹脂組成物を塗布し、100℃で60秒間ベークしてレジスト保護膜(膜厚300nm)を形成した。
[比較例1]
Figure 0004842795

実施例1において、モノマーの種類及び及び仕込み割合を、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルメタクリレート(MW 300)23.3g(77.7mmol)、メタクリル酸(MW 86) 6.7g(77.9mmol)に変更したほかは実施例1と同様の操作を行い、上記構造の樹脂を合成した。得られた樹脂の重量平均分子量(Mw)が10400、分子量分布(Mw/Mn)が2.1であった。 得られたポリマーをプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解させ、ポリマー濃度10重量%のレジスト保護膜形成用樹脂組成物を調製した。Si基板(4インチ)上にこのレジスト保護膜形成用樹脂組成物を塗布し、100℃で60秒間ベークしてレジスト保護膜(膜厚300nm)を形成した。
[比較例2]
Figure 0004842795

実施例1において、モノマーの種類及び及び仕込み割合を、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルメタクリレート(MW 300)26.2g(87.3mmol)、メタクリル酸(MW 86) 3.8g(44.2mmol)に変更したほかは実施例1と同様の操作を行い、上記構造の樹脂を合成した。得られた樹脂の重量平均分子量(Mw)は8500、分子量分布(Mw/Mn)は1.8であった。 得られたポリマーをプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解させ、ポリマー濃度10重量%のレジスト保護膜形成用樹脂組成物を調製した。Si基板(4インチ)上にこのレジスト保護膜形成用樹脂組成物を塗布し、100℃で60秒間ベークしてレジスト保護膜(膜厚300nm)を形成した。
[比較例3]
Figure 0004842795


実施例1において、モノマーの種類及び及び仕込み割合を、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルメタクリレート(MW 300)15.6g(52.0mmol)、2-メタクリロイロキシエチルヒドロキシフタル酸(MW 284)14.4g(50.7mmol)に変更したほかは実施例1と同様の操作を行い、上記構造の樹脂を合成した。得られた樹脂の重量平均分子量(Mw)は7500、分子量分布(Mw/Mn)は1.8であった。 得られたポリマーをプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解させ、ポリマー濃度10重量%のレジスト保護膜形成用樹脂組成物を調製した。Si基板(4インチ)上にこのレジスト保護膜形成用樹脂組成物を塗布し、100℃で60秒間ベークしてレジスト保護膜(膜厚300nm)を形成した。
[比較例4]
Figure 0004842795

実施例1において、モノマーの種類及び及び仕込み割合を、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルメタクリレート(MW 300)20.2g(67.3mmol)、2-メタクリロイロキシエチルヒドロキシフタル酸(MW 284)9.8g(34.5mmol)に変更したほかは実施例1と同様の操作を行い、上記構造の樹脂を合成した。得られた樹脂の重量平均分子量(Mw)は8600、分子量分布(Mw/Mn)は1.7であった。 得られたポリマーをプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解させ、ポリマー濃度10重量%のレジスト保護膜形成用樹脂組成物を調製した。Si基板(4インチ)上にこのレジスト保護膜形成用樹脂組成物を塗布し、100℃で60秒間ベークしてレジスト保護膜(膜厚300nm)を形成した。
評価試験(1)撥水性 実施例及び比較例で得られたレジスト保護膜の撥水性を評価するため、保護膜表面の接触角測定を行った。協和界面科学株式会社製の「接触角計DM700」を用いてSi基板上のレジスト保護膜の水に対する接触角(°)を10点測定し、その平均値を求めた。結果を表1に示す。
(2)アルカリ現像液に対する溶解性 実施例及び比較例で得られたレジスト保護膜のアルカリ現像液に対する溶解性を評価するため、アルカリ現像速度を測定した。保護膜を形成したSiウエハを0.12重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液に浸漬して、レジスト保護膜が溶解する時間(秒)を測定した。測定はSiウエハ表面が完全に露出するまでの時間とした。結果を表1に示す。
Figure 0004842795

表より明らかなように、実施例で得られたレジスト保護膜は撥水性が高く、しかもアルカリ現像液に対して速やかに溶解する。これに対し、比較例1ではアルカリ現像液に対する溶解性は優れるものの撥水性が低く、比較例2では撥水性の点では優れているもののアルカリ現像液に対する溶解性が劣り、比較例3ではアルカリ現像液に対する溶解性は優れるものの撥水性が低く、比較例4では撥水性の点では優れているもののアルカリ現像液に対する溶解性が劣り、従来のレジスト保護膜形成用樹脂組成物では撥水性とアルカリ現像液に対する溶解性とを両立させることが困難であることが分かる。

Claims (6)

  1. 少なくとも式(1)に示される繰り返し単位を有するポリマーを含むレジスト保護膜形成用樹脂組成物。
    Figure 0004842795

    ( 上記式(1) 中、R1 はC=1〜20の脂肪族直鎖もしくは環式基であり、R2はC=1〜20の脂肪族直鎖もしくは環式基である。Xは−COOH、−SOH、−CH(CF)OH 等のアルカリ可溶性を示す官能基である。)
  2. 少なくとも式(1)に示される繰り返し単位及びフッ素原子を有する(メタ)アクリレートを繰り返し単位として有するポリマーを含む請求項1記載のレジスト保護膜形成用樹脂組成物。
  3. 式(1)中のXがカルボン酸である請求項1〜2の何れかの項に記載のレジスト保護膜形成用樹脂組成物。
  4. R2がC=1〜20の脂肪族環式基である請求項1〜3の何れかの項に記載のレジスト保護膜形成用樹脂組成物。
  5. R1とR2を連結するエステル結合が結合しているR2の炭素とXが結合している炭素がR2構造の中で隣接した炭素である請求項1〜4の何れかの項に記載のレジスト保護膜形成用樹脂組成物。
  6. 基板上に形成されたレジスト膜上に請求項1〜5の何れかの項に記載のレジスト保護膜形成用樹脂組成物により保護膜を形成し、次いでレジスト膜を液浸露光し、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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