JP4834388B2 - 渦流ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、羽根車の回転により、吸込口から吸い込まれた流体が流体通路を経て排出口から送り出される渦流ポンプに関し、更に詳しくは、流体通路内の流体が羽根車の軸方向に漏れるのを防ぐ構造を有した渦流ポンプに関するものである。

例えば、CPU等の電子部品を効率よく冷却する冷却システムが望まれており、これに対応する冷却方法として冷媒を循環させて冷却する冷媒式冷却システムが注目されてきている。このような冷却システムの冷媒循環用のポンプは、搭載スペースに制約が多いことから小型、薄型化に対する要求が高まりつつある。従来の小型ポンプとして、下記特許文献1,2等に記載の渦流ポンプが提案されている。

例えば特許文献1に記載の渦流ポンプは、外周に多数の羽根が形成され、内周にローターマグネットが設けられた羽根車と、その羽根車が回転するための軸と、ローターマグネットの内周側に設けられたモーターステーターと、羽根車とモーターステーターとを気密に仕切ると共に、吸込口と吐出口とを有するポンプケーシングとから構成されている。この渦流ポンプは、羽根車とモーターステーターとを一体にし且つ気密に仕切ることによって、小型化と薄型化を実現している。

また、特許文献2に記載の渦流ポンプは、円盤の両側面の外周部に複数の第1の溝と、放射状又は螺旋状又は斜状に形成すると共に、前記円盤の片面側の複数の第1の溝内周側に、螺旋状の複数の第2の溝を形成した羽根車と、その羽根車を回転させるための回転軸と、羽根車を収容するポンプケースと、そのポンプケースの内壁と前記羽根車とにより形成された第1、第2の流体通路と、各流体通路の一部を仕切る壁と、第1の流体通路の始端に連結された吸込口と、第1の流体通路の終端と第2の流体通路始端とを連結する連結通路と、第2の流体通路の終端に連結された吐出口とから構成されている。この渦流ポンプは、羽根車の軸方向の上下で圧力を変化させることにより、流量が少ない状態でのポンプ効率を向上させている。
特開2003−161284号公報 特開昭58−2495号公報

上記特許文献1,2に記載のような従来の渦流ポンプにおいて、ポンプ効率や吐出圧力(揚程)を向上させるためには、渦流ポンプ内の羽根車を高速回転させることが有効である。羽根車を高回転させたとき、吐出する流体の圧力比は、羽根車の回転数の二乗に比例し、流量比は羽根車の回転数に比例するので、吐出圧力(揚程)を向上させることができる。

しかしながら、従来の渦流ポンプには、渦流ポンプの吐出圧力が向上すると、流体が流体通路から軸方向に漏れ、ロータ付近から渦流ポンプ外に漏れてしまうという不具合が生じるものがある。こうした不具合に対し、羽根車とケース部材との隙間を狭く設定することにより、流体が流体通路から軸方向に漏れるのを防ぐ方法も考えられるが、従来の渦流ポンプでは、羽根車のスラスト方向の位置決め精度や羽根車の傾き誤差を厳しく管理する必要があり、渦流ポンプの価格が上昇してしまうという不具合を生じていた。

本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、流体が流体通路から軸方向に漏れるのを防ぐことができる、ポンプ効率が高く揚程が高い渦流ポンプを提供することにある。

上記課題を解決するための本発明の渦流ポンプは、外周に複数の羽根を有する円盤形状の羽根車と、前記羽根車を収容すると共に、流体を吸い込む吸込口、前記羽根車の回転により渦流となった前記流体を移送する流体通路、及び当該流体を排出する排出口を有するケース部材と、前記羽根車をスラスト方向に移動可能に支承する軸と、を有する渦流ポンプであって、前記羽根車の両面、又は、前記羽根車の両面それぞれに対向する前記ケース部材の面には、前記羽根の内側にあたる位置に前記羽根車の回転に基づいて動圧を発生させる動圧溝が形成されており、前記羽根と前記動圧溝との間であって前記羽根車と前記ケース部材とが対向する位置には、前記流体が前記流体通路から前記軸方向に漏れるのを防ぐシール部が形成されていることを特徴とする。

この発明によれば、羽根車の回転により動圧溝が形成された位置で動圧が発生し、その動圧により羽根車がスラスト方向に変位してケース部材内のスラスト方向の中心に移動する。こうした羽根車の変位により、羽根と動圧溝との間であって羽根車とケース部材との対向空間は何れも同一の狭空間となり、その狭空間は、流体が流体通路から軸方向に漏れるのを防ぐシール部をなす。その結果、そのシール部が、流体通路から漏れ出す流体の量を減少させるので、ポンプ効率を向上させ、揚程を向上させることができる。

上記本発明の渦流ポンプにおいて、前記軸が、前記羽根車をスラスト方向に移動可能にするスライド構造を有するように構成できる。この発明によれば、軸が羽根車をスラスト方向に移動可能にするスライド構造を有するので、羽根車の回転により動圧が発生した際に、羽根車がスラスト方向に変位してケース部材の中央に自動調心される。

上記本発明の渦流ポンプにおいて、前記スライド構造は、スラスト方向に平行に延びるピンを前記軸の側面に設けた構造からなるように構成できる。この発明によれば、スライド構造がスラスト方向に平行に延びるピンを軸の側面に設けたスライド構造としたので、羽根車はピンに沿って摺動し、スラスト方向に変位する。

上記本発明の渦流ポンプにおいて、前記シール部を構成する位置にあたる前記羽根車の両面には、当該羽根車の円周方向に沿った壁が形成されるように構成できる。この発明によれば、シール部を構成する位置にあたる前記羽根車の両面には、当該羽根車の円周方向に沿った壁が形成されているので、シール部として作用する壁面の有効長を長くすることができる。その結果、羽根車の外径を大きくすることなく、流体が流体通路から軸方向に漏れるのを効果的に防ぐことができる。

上記本発明の渦流ポンプにおいて、前記壁の内側には、流体の圧力を一定に保つポケット部が形成されているように構成できる。この発明によれば、壁の内側には流体の圧力を一定に保つポケット部が形成されているので、そのポケット部での圧力をさらに増すことができる。その結果、シール部としてより効果的に作用させることができ、流体が流体通路から軸方向に漏れるのを効果的に防ぐことができる。

上記本発明の渦流ポンプにおいて、前記シール部を構成する位置にあたる前記羽根車の両面、又は当該羽根車の両面それぞれに対向する前記ケース部材の面には、ラビリンス部が形成されているように構成できる。この発明によれば、当該各面にラビリンス部を形成したので、シール部としてより効果的に作用させることができ、流体が流体通路から軸方向に漏れるのを効果的に防ぐことができる。

本発明の渦流ポンプによれば、動圧溝を形成した部分で動圧が発生し、その動圧により羽根車をケース部材内のスラスト方向の中心に移動させることができるので、羽根車と動圧溝との間の狭空間が、シール部として効果的に作用する。その結果、流体が流体通路から軸方向に漏れるのを効果的に防ぐことができ、ポンプ効率を向上させ、揚程を向上させることができる。

以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。

(第1実施形態)
図1は、本発明に係る渦流ポンプの第1実施形態を示す分解斜視図である。図2は、図1に示す渦流ポンプ10の正面断面図であり、図3は、図2に示す渦流ポンプのA−A’断面図であり、図4は、羽根車の一例を示す拡大図である。

本発明の第1実施形態に係る渦流ポンプ10は、図1〜図3に示すように、外周に複数の羽根21を有する円盤形状の羽根車20と、その羽根車20を収容すると共に、流体を吸い込む吸込口12、羽根車20の回転により渦流となった流体を移送する流体通路41、及び流体を排出する排出口14を有するケース部材と、羽根車20をスラスト方向に移動可能に支承する軸64とを有している。そして、羽根車20の両面7a,7bには、羽根21の内側にあたる位置に羽根車20の回転に基づいて動圧を発生させる動圧溝22が形成されており、羽根21と動圧溝22との間であって羽根車20とケース部材とが対向する位置には、流体が流体通路41から軸方向に漏れるのを防ぐシール部4a,4bが形成されている。

渦流ポンプ10は、図1及び図2に示すように、気体や液体の流体を吸込口12から導入して、排出口14から排出するポンプであり、その全体構成としては、円盤形状をした回転体である羽根車20と、その羽根車20を収容するケース部材(上ケース部材30及び下ケース部材40)と、ケース部材を構成する上ケース部材30及び下ケース部材40の間を密閉するOリング50と、上ケース部材30、下ケース部材40及びモータ組60を支持するベース部材52と、上ケース部材30及び下ケース部材40を結合するボルト54(図2参照)とから構成されている。なお、ケース部材は、上ケース部材30と下ケース部材40とから構成されており、モータ組60は、羽根車20を回転駆動する動力源である。

羽根車20は、図1〜図4に示すように、外周に流体の渦流を発生させる複数の羽根21を有する円盤形状の回転体である。羽根21は、羽根車20の外周に円周方向に沿って複数の溝8が形成された形態を成している。その溝8は、羽根車20の側面と外周面とが交わる両角部に対して形成されており、羽根車20の角部を扇状に切り欠くようにして形成されている。羽根21の数は特に限定されず、通常、羽根車20の大きさに応じ、任意のピッチで設けられている。羽根21の内側(内周側)にあたる位置には、羽根車20の回転に基づいて動圧を発生させる動圧溝22が形成されている。また、羽根車20の中心部分は、モータ組60のロータ62に連結した羽根取付軸64を挿入する軸穴23と、ロータ62からの駆動力をピン66を介して伝達するピン穴24とを有している。

ケース部材は、上ケース部材30と下ケース部材40とで構成され、上ケース部材30と下ケース部材40とで形成された空間内には、羽根車20が収容されている。こうして構成されたケース部材は、流体を吸い込む吸込口12と、羽根車20の回転により渦流となった流体を移送する流体通路41と、流体を排出する排出口14とを有している。流体通路41は、溝8が形成された形態からなる羽根21の周辺を囲むように広い幅で形成されており、その流体通路41の断面は、その羽根21の外方を広く囲む大きさで形成されている。その大きさは、図2に示すように、羽根車20の厚さ方向においてはほぼ同じ寸法で形成され、羽根車20の外方に広くなる寸法で形成されている。この流体通路41は、羽根車21の外周の7〜8割程度の範囲で設けられており、その流体通路41の両端には、吸込口12と排出口14とが設けられている。

本発明において、羽根車20を回転させると、羽根21の溝8部に存在する流体は遠心力により流体通路41内に押し出されるように流れ、逆に、流体通路41内に存在する流体は羽根21内に吸い込まれるように流れ、渦を形成しながら吸込口12から排出口14に向かって移送される。

この第1実施形態においては、羽根車20の両面7a,7bには、羽根21の内側にあたる位置に、羽根車20の回転に基づいて動圧を発生させる動圧溝22が形成されている。この動圧溝22は、図4に示すように、軸側から外周側に向かって形成された螺旋状の溝であり、通常、同じ形状からなる溝が羽根車の両面7a,7bで対称になるように形成されている。この動圧溝22は、羽根車20が回転することにより動圧を発生させ、その動圧により羽根車20が変位してケース部材内のスラスト方向の中心に移動する。

図5は、シール部4a,4bを説明するための渦流ポンプの部分拡大図である。図5に示すように、羽根21と動圧溝22との間であって羽根車20とケース部材とが対向する位置には、流体が流体通路41から軸方向に漏れるのを防ぐシール部4a,4bが形成されている。このシール部4a,4bは、羽根車の2つの側面近傍にそれぞれに存在する。羽根車20の一側面近傍に形成されるシール部4aは、図5に示すように、ケース部材のシール面5aと、羽根車のシール面6aとで挟まれた狭空間9a空間であり、一方、羽根車20の他の一側面近傍に形成されるシール部4bは、ケース部材のシール面5bと、羽根車のシール面6bとで挟まれた狭空間9bである。

本発明においては、動圧により羽根車20がケース部材内のスラスト方向の中心に移動することにより、前記シール部4a,4bは同一の狭空間9a,9bになり、流体が流体通路41から軸方向に漏れるのを防ぐことができる。このシール部4a,4bが、ケース部材のシール面5a,5bと羽根車のシール面6a,6bとの距離が約3μm以上30μm以下の隙間で構成されることにより、そのシール部4a,4bに存在する流体圧力を昇圧させることができるので、流体が流体通路41から軸方向に漏れるのを防ぐことができる。その結果、ポンプ効率を向上させ、揚程を向上させることができる。

モータ組60は特に限定されないが、例えば図1〜図3に示すように、モータ部の外周部分が回転するアウターロータ型のモータを用いることが好ましい。モータ組60のロータ62には、羽根車20を取り付ける羽根車取付軸64と、羽根車20をスラスト方向に移動可能にするスライド構造とを備えている。そうしたスライド構造としては、スラスト方向に平行に延びるピン66を前記羽根車取付軸64の側面に設けた構造とすることができる。こうした構造を備えることによって、羽根車20をスラスト方向に移動可能とし、羽根車20の回転により動圧が発生した際に、羽根車20がスラスト方向に変位してケース部材の中央に自動調心される。

このように、本発明の渦流ポンプ10は、羽根車20をスラスト方向に変位させてケース部材の中央に自動調心させることができるので、羽根車20のスラスト方向の取付誤差や傾きについて考慮する必要が無くなり、上ケース部材30及び下ケース部材40と、羽根車20との隙間90の寸法を、3μm〜30μm程度に狭く設定することができる。その結果、ロータ62の位置決め精度等に依存しない、安価で組立が容易で、且つポンプ効率が高く揚程が高い渦流ポンプを提供することができる。

図6は、渦流ポンプ10のロータ62周辺における流体の流れを示す拡大断面図である。図6では、羽根車20の回転中心よりも左側についての記載を省略している。

従来の渦流ポンプでは、流体が渦流ポンプの流体通路から羽根車と下ケース部材との隙間90、ロータと下ケース部材との隙間92等を経由して、羽根車の外方に漏れ出すという不具合を生じていた。しかしながら、本発明の渦流ポンプ10では、図6に示すように、流体通路41の内周側に、羽根車20の回転(図3に示す例では右回転)に基づき流体に動圧を発生させるポンプアウト型の動圧溝22を設けているので、羽根車20と下ケース部材40との隙間90の部分に動圧が発生して、隙間90の部分の圧力が高まる。その結果、流体通路41と隙間90との間の圧力差が減少するので、流体通路41から隙間90側に漏れ出す流体が減少して、ポンプ効率及び揚程を向上させることができる。

また、本発明の渦流ポンプにおいて、羽根車20の回転数が更に高回転になると、隙間90の部分の動圧が流体通路41の圧力よりも高圧になる。その結果、隙間90から流体通路41側に流体が流れるようになる。この場合には、図6中の矢印で示すように、渦流ポンプ10の外部から流体がロータ62に沿って流れ込み、隙間92、隙間90を経由して流体通路41に流れ込むようになるので、ポンプ効率及び揚程を更に向上させることができる。

(第2実施形態)
図7は、本発明に係る渦流ポンプの第2実施形態を示す断面図である。図7に示す渦流ポンプ110では、羽根車120の回転中心よりも左側についての記載を省略している。なお、図1〜図4に示した渦流ポンプ10と同一の構成部材には同一の符番を付して説明を省略する。また、異なる符番を付した同一の構成部材については、機能が共通する場合にはその説明を省略する。

この第2実施形態の渦流ポンプ110において、羽根車120の両面それぞれに対向するケース部材130,140の面であって羽根21の内側にあたる位置には、羽根車120の回転に基づいて動圧を発生させる動圧溝32,32が形成されている。第2実施形態において、この動圧溝32,32は、羽根車120には形成されておらず、上ケース部材130と下ケース部材140とに形成されている。

動圧溝32,32に対向する羽根車20の側面は、平担面からなる昇圧面26,26となっている。その昇圧面26は、ケース部材との隙間90を約30μm以下に狭く設定し、その隙間90に存在する流体を昇圧させるための面である。

こうした渦流ポンプ110を構成することによって、動圧溝32、32の形成領域と、昇圧面26との隙間90は、羽根車120の回転によって発生した動圧により、流体の圧力が昇圧する。その結果、流体通路41側から羽根車120の軸受側に漏れ出す流体の量を減少させることができ、ポンプ効率及び揚程を向上させることができる。

羽根車120の回転数が高回転になると、隙間90の部分の動圧が流体通路41の圧力よりも高圧になるために、隙間90から流体通路41側に流体が流れるようになる。この場合には、図7に示すように、流体が渦流ポンプ110の外部からロータ62に沿って流れ込み、隙間92、隙間90を経由して流体通路41に流れ込むようになるので、ポンプ効率及び揚程を更に向上させることができる。

(第3実施形態)
図8は、本発明に係る渦流ポンプの第3実施形態を示す断面図である。図8に示す渦流ポンプ210は、上ケース部材230の中央部付近に通気孔39を設けた他は、第1実施形態と同じ形態からなるものである。こうした形態からなる渦流ポンプ210は、上ケース部材230と羽根車220との隙間90に流体の経路が確保されているので、羽根車220の両方の側面で流体の状態をより等しくすることができる。その結果、羽根車220の回転により動圧が発生した際に、羽根車220がスラスト方向に容易に変位してケース部材の中央に自動調心させることができる。

図9は、羽根車320の表面の圧力分布を説明する図である。本発明の渦流ポンプ310は、羽根21と動圧溝22との間であって羽根車320とケース本体330,340との対向位置が、シール部4a,4bを構成している。このシール部4a,4bは、図5で説明したように、ケース部材のシール面5a,5bと、羽根車のシール面6a,6bとで挟まれた狭空間9a,9bである。このように構成した羽根車320の表面の圧力分布は、動圧溝22より内側(半径r1の位置よりも左側)では渦流ポンプ310の外部と同じP0の圧力となり、動圧溝22の範囲内(半径r1と半径r2の間)で加圧されてP2まで昇圧する。

半径r2と半径r5の間のシール部4a,4bでは、P2−P1の圧力差によって狭い隙間90を流れる流体の粘性と、r2とr5間の距離に応じた抵抗が働き、半径r2と半径r5の間に流れる流体の流量が制限される。渦流ポンプ310の吐出圧力の一例として、吐出する流体が気体の場合には、P1−P0=5kPa程である。

シール部4a,4bにて制限される流体の流量は、隙間90の寸法の3乗に比例するために、隙間90が広がると半径r2における圧力P2が低下し、他方の反対側の隙間90は狭くなって半径r2における圧力P2が上昇する。このとき発生している圧力は、羽根車320の面積に比例して羽根車320を調心させる力として働くので、羽根車320の両面に流体によるスラスト軸受を形成することとなる。

したがって、羽根車320を、上ケース部材330と下ケース部材340との間で高い剛性で自動調心することが可能となり、羽根車320をスラスト方向に移動自在にすることによって、羽根車320と上ケース部材330及び下ケース部材340との隙間を狭く設定することができる。その結果、ロータ62の位置決め精度等に依存せず、安価で組立が容易で、且つポンプ効率が高く揚程が高い渦流ポンプを提供することができる。

図9に示す圧力分布図では、P2>P1の状態を示しているが、P2の値は羽根車320の回転数に応じて変化するので、P2<P1となる状態も存在する。いずれの状態であっても、P2>P0となっていれば、流体通路41側から羽根車320の軸受側に漏れ出す流体の量が減少、又は羽根車320の軸受側から流体通路41側へ流体が流れる状態になるので、ポンプ効率及び揚程を向上させることができる。また、シール部4a,4bを設けることによって、更に流体通路41側から羽根車320の軸受側に漏れ出す流体の量を著しく減少させることができる。なお、図9に示す渦流ポンプ310は羽根車320側に動圧溝22を設けた例であるが、図7に示す渦流ポンプ110のように、上ケース部材と下ケース部材の側に動圧溝を設けたものであってもよい。

(第4実施形態)
図10は、本発明に係る渦流ポンプの第4実施形態を示す断面図である。図10に示す渦流ポンプ410は、シール部4a,4bを構成する位置にあたる羽根車420の両面には、羽根車420の円周方向に沿った壁28が形成されている点に特徴がある。こうした構成により、上ケース部材430の壁38(上ケース部材のシール面)と下ケース部材440の壁38(下ケース部材のシール面)との間で隙間を形成してシール部4a,4bとして作用する壁面の有効長を長くすることができるので、羽根車420の外径を大きくすることなく、流体が流体通路41から軸方向に漏れるのを効果的に防ぐことができる。

(第5実施形態)
図11は、本発明に係る渦流ポンプの第5実施形態を示す断面図と、羽根車520の表面の圧力分布を示す図である。図11に示す渦流ポンプ510は、壁の内側に、流体の圧力を一定に保つポケット部29が形成されている点に特徴がある。こうした構成により、そのポケット部29での圧力をさらに増すことができる。その結果、シール部4a,4bとしてより効果的に作用させることができ、流体が流体通路41から軸方向に漏れるのを効果的に防ぐことができる。

このように構成した羽根車520の表面の圧力分布は、動圧溝22より内側(半径r1の位置よりも左側)では渦流ポンプ510の外部と同じP0の圧力となり、動圧溝22の範囲内(半径r1と半径r2の間)で加圧されてP3まで昇圧する。半径r2と半径r3の間のシール部では、P3−P1の圧力差によって狭い隙間90を流れる流体の粘性と、r2とr3間の距離に応じた抵抗が働くので若干圧力は低下するが、半径r3と半径r4の間ではポケット部29の存在により圧力の降下が無いので、圧力の高い範囲が増大する。したがって、圧力分布図の受圧面積が増大し、スラスト軸受としての負荷容量及び剛性が向上する。また、半径r4と半径r5の間のシール部では、P3−P1の圧力差によって狭い隙間90を流れる流体の粘性と、r4とr5間の距離に応じた抵抗が働き、ここを流れる流体の流量が制限される。

前述のように、シール部にて制限される流体の流量は、隙間90の3乗に比例するために、隙間90が広がると半径r2〜r4における圧力P3が低下し、他方の反対側の隙間90は狭くなって半径r2〜r4における圧力P3が上昇する。このとき発生している圧力は、羽根車520の受圧面積に比例して羽根車520を調心させる力として働くので、羽根車520の両面に剛性の高い流体によるスラスト軸受を形成することができる。

(第6実施形態)
図12は、本発明に係る渦流ポンプの第6実施形態を示す断面図である。図12に示す渦流ポンプ610は、狭空間を構成する位置にあたる羽根車620の両面、又は羽根車620の両面それぞれに対向するケース部材の面に、ラビリンス部79を形成した点に特徴がある。ラビリンス部79の凹部では、流体の渦が発生して抵抗となり、隙間90を流れる流体の流量を制限することができる。こうした構成により、シール部としてより効果的に作用させることができ、流体が流体通路から軸方向に漏れるのを効果的に防ぐことができ、ポンプ効率及び揚程を向上させることができる。このラビリンス部79は、図10に示した羽根車410の回転軸と平行な壁面に設けてもよい。

本発明に係る渦流ポンプの第1実施形態を示す分解斜視図である。 図1に示す渦流ポンプの正面断面図である。 図2に示す渦流ポンプのA−A’断面図である。 羽根車の一例を示す拡大図である。 シール部を説明するための渦流ポンプの部分拡大図である。 渦流ポンプのロータ周辺における流体の流れを示す拡大断面図である。 本発明に係る渦流ポンプの第2実施形態を示す断面図である。 本発明に係る渦流ポンプの第3実施形態を示す断面図である。 羽根車の表面の圧力分布を説明する図である。 本発明に係る渦流ポンプの第4実施形態を示す断面図である。 本発明に係る渦流ポンプの第5実施形態を示す断面図と、羽根車の表面の圧力分布を示す図である。 本発明に係る渦流ポンプの第6実施形態を示す断面図である。

符号の説明

4a,4b シール部
5a,5b ケース部材のシール面
6a,6b 羽根車のシール面
7a,7b 羽根車の両面(対向面)
8 溝
9a,9b 狭空間
10,110,210,310,410,510,610 渦流ポンプ
12 吸込口
14 排出口
20,120,220,320,420,520,620 羽根車
21 羽根
22 動圧溝
23 軸穴
24 ピン穴
26 昇圧面
28 壁
29 ポケット部
30,130,230,330,430,530,630 上ケース部材
32 動圧溝
39 通気孔
40,140,440,540,640 下ケース部材
41 流体通路
50 Oリング
52 ベース部材
54 ボルト
60 モータ組
62 ロータ
64 羽根車取付軸
66 ピン
71 シール部
79 ラビリンス部
90,92 隙間

Claims (6)

  1. 外周に複数の羽根を有する円盤形状の羽根車と、
    前記羽根車を収容すると共に、流体を吸い込む吸込口、前記羽根車の回転により渦流となった前記流体を移送する流体通路、及び当該流体を排出する排出口を有するケース部材と、
    前記羽根車をスラスト方向に移動可能に支承する軸と、を有する渦流ポンプであって、
    前記羽根車の両面、又は、前記羽根車の両面それぞれに対向する前記ケース部材の面には、前記羽根の内側にあたる位置に前記羽根車の回転に基づいて動圧を発生させる動圧溝が形成されており、
    前記動圧溝は、前記軸の側から前記羽根車の外周側に向かって前記羽根車の回転方向と逆向きの螺旋状に形成されたポンプアウト型の動圧溝であり、
    前記羽根と前記動圧溝との間であって前記羽根車と前記ケース部材とが対向する位置には、前記流体が前記流体通路から前記軸方向に漏れるのを防ぐシール部が形成されていることを特徴とする渦流ポンプ。
  2. 前記軸が、前記羽根車をスラスト方向に移動可能にするスライド構造を有することを特徴とする請求項1に記載の渦流ポンプ。
  3. 前記スライド構造は、スラスト方向に平行に延びるピンを前記軸の側面に設けた構造からなることを特徴とする請求項2に記載の渦流ポンプ。
  4. 前記シール部を構成する位置にあたる前記羽根車の両面には、当該羽根車の円周方向に沿った壁が形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の渦流ポンプ。
  5. 前記壁の内側には、流体の圧力を一定に保つポケット部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の渦流ポンプ。
  6. 前記シール部を構成する位置にあたる前記羽根車の両面、又は当該羽根車の両面それぞれに対向する前記ケース部材の面には、ラビリンス部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の渦流ポンプ。
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