JP4825502B2 - 情報表示用パネルの製造方法および情報表示装置 - Google Patents
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図1に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは白色表示媒体用粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと黒色表示媒体用粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1、2の外部から加えられる電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図1に示す例では、基板1、2の間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。また、図1において、手前にある隔壁は省略している。
図2に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは白色表示媒体用粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと黒色表示媒体用粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図2に示す例では、基板1、2の間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。また、図2において、手前にある隔壁は省略している。
図3に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電性を有する1種の表示媒体3(ここでは白色表示媒体用粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wを示す)を、基板1に設けた電極5と電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と平行方向に移動させ、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、電極6または基板1の色を観察者に視認させて電極6または基板1の色の表示を行っている。なお、図3に示す例では、基板1、2の間に例えば格子状の隔壁4を設けセルを形成している。また、図3において、手前にある隔壁は省略している。
以上の説明は、粒子群から成る白色表示媒体3Wを粉流体から成る白色表示媒体に、粒子群から成る黒色表示媒体3Bを粉流体から成る黒色表示媒体に、それぞれ置き換えた場合も同様に適用することができる。粉流体については後述する。
(1)基板への隔壁(リブ)および電極パターンの形成工程(後者は、電極を必要とする場合のみ行う)
(2)基板間への表示媒体の充填工程
(3)隔壁上の不要な表示媒体の除去工程
(4)隔壁への接着剤層形成工程(この接着剤層形成工程は、表示媒体の充填工程の前に行われる場合もある)
(5)接着剤層の形成品質を評価する検査工程
(6)アライメントの重ね合わせ工程
(7)2枚の基板の貼り合わせ工程
上記転写ロール14としては、ゴム硬度が60°〜90°(JIS−A)のゴムロールを用いることが好ましい。
上記フィルム材15としては、PETフィルムを用いることが好ましい。
まず、基板搬送装置13上にリブ付基板11を載置する。このとき、転写ロール14は、リブ付基板11上に形成した隔壁4に接触した状態になるように配置しておく。この状態において、基板搬送装置13を駆動することによってリブ付基板11を図示矢印Aの如く右方向に水平移動させ、この水平移動と同期させて(速度比1:1で)、転写ロール14を図示矢印Bの如く反時計方向に回転駆動する。
この転写ロール14の回転駆動により、転写ロール14の表面に支持された接着剤付フィルムに付着させた接着剤12は、リブ付基板11の隔壁4の上面のみに転写されることになる。
なお、本発明の情報表示用パネルの製造方法によれば、フィルム材に接着剤層を形成する装置としてロールコーターを用いた場合には反応性が高い2液エポキシ接着剤等の配置はできないが、本発明方法では接着剤の転写前にフィルム材上に接着剤の膜を形成して、転写後にフィルム材を破棄すれば良いので、反応性が高い2液エポキシ接着剤等の接着剤を使用することも可能であるという利点を有している。
本発明に表示媒体として例えば用いる粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、本発明の情報表示装置では、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態で用いられる。
粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な表示媒体としての移動が可能となる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
この空隙部分とは、図1〜図3において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(基板の内側に電極を設けた場合)、表示媒体(粒子群あるいは粉流体)3の占有部分、隔壁4の占有部分、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
対向する基板間の空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体の移動の支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
以下の(1)〜(7)の工程によって、図2に示す本発明の情報表示用パネルを製作した。なお、各工程の詳細については以下に詳述する。
(1)基板への隔壁(リブ)および電極パターンの形成工程
(2)基板間への表示媒体の充填工程
(3)隔壁上の不要な表示媒体の除去工程
(4)隔壁への接着剤層形成工程(この接着剤層形成工程は、表示媒体の充填工程の前に行われる場合もある)
(5)接着剤層の形成品質を評価する検査工程
(6)アライメントの重ね合わせ工程
(7)2枚の基板の貼り合わせ工程
(2)リブ付基板11の表示セル内に、それぞれ帯電特性の異なる、粒子群から成る白色表示媒体および粒子群から成る黒色表示媒体をそれぞれ6g/m2 の密度となるよう、自由落下法にて充填した。
(3)隔壁上に、微粘着性フィルムをロールによって押し当てて剥がすことによって、隔壁上の不要な表示媒体を除去した。
(5)隔壁上面の接着剤層形成部分の概観を顕微鏡で観察したところ、隔壁上面のみに接着剤層が形成されていることが確認できた。
以下の(1)〜(7)の工程によって、図2に示す本発明の情報表示用パネルを製作した。なお、各工程の詳細については以下に詳述する。
(1)基板への隔壁(リブ)および電極パターンの形成工程
(2)隔壁への接着剤層形成工程(この接着剤層形成工程は、表示媒体の充填工程の前に行われる場合もある)
(3)基板間への表示媒体の充填工程
(4)隔壁上の不要な表示媒体の除去工程
(5)接着剤層の形成品質を評価する検査工程
(6)アライメントの重ね合わせ工程
(7)2枚の基板の貼り合わせ工程
(2)図4に示す接着剤配置装置を用いて、リブ付基板11の水平移動と同期させて、表面に練った接着剤12を付着させた転写ロール15を隔壁4の上面に接触させた状態で回転させることにより、転写ロール15に付着させた接着剤12を隔壁4の上面に転写により配置した。その際、接着剤供給装置18から供給する接着剤12として、協立化学(株)製のWR798(粘度53Pa・s;E型粘度計、20rpm、25℃)を用い、転写ロール15として、ゴム硬度85°(JIS−A)のゴムロールを用いて、2.5rpmで回転駆動した。また、緩衝材13として、日東電工(株)製サンマップ(多孔質ポリエチレン)を用いた。その後、図7に示す紫外線照射器を用いて接着剤12を微硬化させた(波長365nmで3000mJ/cm2 )。
(3)リブ付基板11の表示セル内に、それぞれ帯電特性の異なる、粒子群から成る白色表示媒体および粒子群から成る黒色表示媒体をそれぞれ6g/m2 の密度となるよう、自由落下法にて充填した。
(4)隔壁上に、微粘着性フィルムをロールによって押し当てて剥がすことによって、隔壁上の不要な表示媒体を除去した。
(5)隔壁上面の接着剤層形成部分の概観を顕微鏡で観察したところ、隔壁上面のみに接着剤層が形成されていることが確認できた。
3 表示媒体(粒子群、粉流体)
3W 白色表示媒体
3B 黒色表示媒体
4 隔壁
5 電極
6 電極
11 隔壁を形成した基板(リブ付基板)
12 接着剤
13 基板搬送装置
14 転写ロール
15 フィルム材
16 接着剤配置装置
17 乾燥炉
18a,18b ロール
21 基板供給装置
22 接着剤配置装置
23 接着剤微硬化装置
24 基板払い出し装置
25 ステージ
26 ステージ上下駆動装置
27 ステージ前後進駆動装置
28 基板厚み測定器
29 接着剤供給装置
30 第1練りロール
31 第2練りロール
32 版ロール
33 転写ロール
34 基板搬送装置
35 UVランプ
Claims (6)
- 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に、隔壁によって仕切られた複数のセルを形成し、該セル内に少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも1種類以上の表示媒体を封入し、基板内に発生させた電界により表示媒体を移動させて情報を表示する情報表示用パネルの製造方法であって、
隔壁上面に接着剤を配置する接着剤層形成工程において、隔壁を形成した基板の水平移動と同期させて、表面に接着剤付フィルムを支持した転写ロールを前記隔壁上面に接触させた状態で回転させることにより、前記接着剤付フィルムの接着剤を前記隔壁上面に転写することを特徴とする情報表示用パネルの製造方法。 - 前記接着剤付フィルムは、溶媒で希釈した接着剤を用いてフィルム材に厚み0.1〜20μmの膜を形成したものであることを特徴とする請求項1記載の情報表示用パネルの製造方法。
- 前記転写ロールは、ゴム硬度が60°〜90°(JIS−A)のゴムロールであることを特徴とする請求項1または2記載の情報表示用パネルの製造方法。
- 接着剤層を形成する前の基板厚みを測定する測定器と、その厚みの測定結果を基に上下駆動する基板ステージとにより、転写ロールと基板との距離を調整することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の情報表示用パネルの製造方法。
- 前記接着剤層の形成後、紫外線エネルギーあるいは熱エネルギーで接着剤を微硬化させることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の情報表示用パネルの製造方法。
- 請求項1〜5の何れか1項記載の製造方法で製造された情報表示用パネルを搭載したことを特徴とする情報表示装置。
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