JP4824026B2 - 距離分割多重化 - Google Patents

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Description

本発明は、概して、ソース(情報源)と受信機との間の情報通信に関係する。特に、通信の最大帯域幅を確保するため、及び同一周波数で動作している他の情報源からのノイズ及び干渉を回避するための、受信機における情報源距離情報の使用に関する。
[発明の背景]
Claude E Shannon(シャノン)による「A mathematical theory of Communication」(Bell System Technical Journal、第27巻、379-423頁、623-656頁、1948年)と題する古典的論文において、同氏は、通信技術の目的を、情報源から受信機への情報の転送を可能とすることと定義している。したがって、完全な受信機の定義は、相対距離rに位置する送信機からの任意の信号∫(r、t)を、他の情報源からのノイズ、歪み、又は干渉なしに受信できるものとすべきである。
そのような理想的な受信機は、シャノンの理論からは達成不可能であるが、現行の技術は、干渉の基準との関連では特に困窮している。その理由は、現行の技術では、複数の情報源からの信号を完全に分離しておくために、使用可能な物理的帯域幅を何らかの方法で分割するからである。分離技術には、ラジオ及びテレビ放送で用いられる周波数分割多重化(FDM)、光ファイバーにおける波長分割多重化(WDM)及びモード分離、スペクトル拡散符合化又は符号分割多重アクセス(CDMA)、時間分割多重化(TDM)及びその非同期型改良であるイーサネット(登録商標)、などが含まれる。
このテーマに関する最近のバリエーションには、「Adaptive Blind Signal and Image Processing」(Willy社、2002年、A Cichocki及びS Amari著)と題する書籍で解説されているブラインド信号処理がある。これは、無線チャンネル及び自己相関マッチングによる元の分離パラメータの歪みに対し、統計的分析を用いて対処するものである。そこでは、2002年ISCAS会報のR Liu、H Luo、L Song、B Hu及びX Lingによる「Autocorrelation - a new differentiating domain for multiple access wireless communication」と題する論文において同氏らが説明しているように、情報源において「プレフィルター」が用いられる。これらの技術では全て、使用可能な物理的帯域幅に対応する通信路容量が有効に共有される。
このようなアイデアのもうひとつの例として、最近では、並列におかれた送受信用多重アンテナを用いる空間分割多重化(SDM)と呼ばれるものがあり、2000年5月版IEEE車両技術会議会報におけるG Awater、A van Zelst及びR van Neeによる「Reduced complexity space division multiplexing receiver」、ならびに2005年1月版IEICE通信部門会報第E88−B巻、No.1のY Ogawa、K Nishio、T Nishimura及びT Ohganeによる「Channel Estimation and Signal Detection for Space Division Multiplexing in a NIMO-OFDM System」で述べられている。
用語の選択については議論の余地がある。なぜならば、単により大きな断面積のアンテナを用いることでそれに対応するより大きなチャンネルの実現を目指すものであり、すなわち、実際の空間分割は一切ないからである。但し、並列のアンテナは相補的なポーラリゼーションを用いることもでき、このことは、異なるチャンネルを発信するために用いられる場合、空間分割多重化の形態として認められる。しかし、このようなものであっても、本発明の目的及びモチベーションより遥かに意欲的ではない点は、以下の通りである。
各受信機とその選択された情報源との間を別々のケーブル又はファイバーで繋ぐことができたならば、通信路容量の共有は必要ではなくなり、ケーブル又はファイバーによるリンクの全容量は、各受信機及びそれに対応する情報源のために利用可能となる。無線技術についても同様の能力の存在が望ましい。同技術では、同じ物理空間における同じ周波数帯域内でチャンネルの競合があるため、帯域幅を得るべく益々高い周波数帯域への絶え間ない押し上げが要請されているのである。主な課題は、指向性及びレンジ選択である。1つ目の課題は、高い動作周波数を用いることで波長を受信機寸法と同等程度かそれよりも小さくすることにより、及び、アンテナを物理的に動かすことなく情報源方向の選択を行うことができる位相配列技術によって、それぞれある程度対処される。2つ目の課題については実用的なソリューションは存在しない。但し、レンジ及び角度は空間の物理的寸法として互いに相補的であり、そのような原理からは、受信機側における同じ様な技術が可能であると直感的に考えることができる。
本発明は、受信機パラメータを修正することによって、電磁波その他の波動の受信機が波動情報源までの距離rを確定することを可能にするための方法に基づくソリューションである。同方法は「Passive distance measurement using spectral phase gradients」と題する同時係属出願(2004年7月2日出願、第10/884,353号)において説明されている通りであり、その全体を参照して本明細書において援用される。
同方法では、受信機における瞬時周波数セレクターω(注:なお、式では、
Figure 0004824026
で示されているが、以下本文中では「ω」で表す)がレートαで変化される。すると、受信波中にαrに比例して周波数シフトδωが誘発され、これによってα及びδωからrを算出することができる。この方法は、往復時間計測(RTT)及びコヒーレント(coherent)位相基準要件を回避するが、現行の技術で既に用いられている位相分布に依拠している。
例えば、
・そのようなあらゆる種類の変調は、零でない帯域幅の広がりに関与し、周波数変調(FM)は特に位相変調(PM)に関連し、
・PM自体も、例えばデータモデムにおける4位相シフトキーイング(QPSK)として、また、PAL及びSECAM放送テレビジョンフォーマットにおけるカラー符合化において用いられており、
・いずれにしても、上述の自己相関マッチングやブラインド信号処理方法を含む全ての信号処理では信号位相の操作が行われる。
したがって、変調又は信号処理による影響を受けることなく、そしてこれらの操作に干渉することなく、この方法を情報源の選択のために用いることができる点は自明ではなかった。更には、変調信号が存在する場合、当該同時係属出願で想定されているように、受信された搬送波はもはや純粋な正弦波ではなく、推測される距離r(ω)さえも、受信された変調搬送波帯域幅にわたって大きく変動する。
実際のところ、信号選択や情報源分離において、距離決定の形式がどのように役立つかは一般に不明確である。例えば、当該同時係属出願の手法に関する独立したレビューでは、全地球測位システム(GPS)からのタイミング情報又は座標情報を送信信号中に符合化し、RTTやコヒーレント位相基準なしに情報源距離を決定することが可能であることが確認されている。当該手法については他のアプリケーションが可能であるとは言え、この手法は、符号化された座標情報又はタイミング情報を実際に有する信号に特有なものであり、したがって一般的とは言えない。一般に、符号化された情報は信号が分離された後にはじめて利用可能となり、したがって分離処理そのものにおいては有益ではない。
したがって、これまで取り扱われてこなかったが、次のような特徴を有する方法が必要とされる。すなわち、複数の情報源からの信号を分離することができ、信号の位相分布への干渉がなく、また信号の形式又は内容に依存せず、ある情報源からの利用可能な物理的帯域幅の全域を、同情報源との通信用のみに他の情報源からの信号との干渉なしに使用することが可能となる方法である。
既に述べたように、そのような分離処理は、受信機から異なる方向に位置する複数の情報源については、位相配列アンテナを用いて実現されている。しかし、ほぼ同じ方向に位置し、距離のみが異なる複数の情報源については実現されていない。また、例えば、無線周波数から紫外線周波数にわたるような広い範囲の動作波長において適用でき、更には音波に対しても適用可能な方法も望まれる。更には、当該方法が複数の情報源の存在すなわち干渉の検出においても有益であること、よって選択された情報源に対する受信機によるロックオン及び追跡追尾が可能となることも望まれる。
[発明の概要]
したがって、本発明の第一の目的は、複数の情報源からの信号を分離するための非常に一般的なメカニズムであって、信号の形式及び内容から概して独立しており、当該情報源が受信機からほぼ同じ方向に位置する場合であっても機能するメカニズムを提供することである。
もうひとつの目的は、受信機において、情報源と受信機との間の物理的帯域幅の全域でなくともその大半を両者間の通信用として、他の情報源又は受信機からの通信による干渉なしに利用可能とすることである。
本発明の第二の目的は、そのような干渉を検出し、原因となっている情報源距離分布を確定するための一般的手段を提供することである。
[動作原理]
本発明では、この目的及び以降明らかになるその他の目的は、それぞれ識別できる距離rにある多数の情報源(ソース)sからの合成信号Σ(ω)からなる全体的波形を受信する受信機において達成され、そこでは、以下に説明されるように、受信された合成信号に対して連続した変換が実行される。
なお、L[ ]及びH[ ]の表記は、あらかじめ定義される限界振幅athを基準とした周波数の下界及び上界をそれぞれ示すために用いられる。すなわち次式である。
Figure 0004824026
これに対応して、W=H[F]−L[F]はそれぞれの帯域幅を示す。これによって、次式のようになる。
Figure 0004824026
スペクトルの非重複部分は、フィルターによって分離可能であるため、公称帯域幅W≧Wであると仮定できる。そうすると、特定の信号Fを抽出する本発明の方法は、以下の工程から構成される:
A.任意に、まず、受信された合成信号を、連続した帯域幅であるβW、βW、・・・βWからなるn>1個のサブ帯域、すなわち
Figure 0004824026
が示すサブ帯域に、サブ帯域フィルターSμのセットを用いて分割し、この場合、Σ μβμ=1であり、そして、Σを{F}と略記すると、次式が得られ;
Figure 0004824026
B.入力信号{F}の各サブ帯域Sμ{F}に対して、サブ帯域スペクトルを次式のように線形シフトさせるべく、当該同時係属出願に述べられた時間依存性のサンプリング又は周波数選択のメカニズムを適用し、同メカニズムは、情報源に依存せずよって添字jにも依存しないパラメータαμによって特徴付けられ、シフトにより次式となり;
Figure 0004824026
C.次いで、得られたシフトされたスペクトルの和に対して、選択フィルターμi(注:なお、式中では、
Figure 0004824026
で示されているが、以下本文中では「G」で表す)を適用し、全てのj≠iについて、Hμμi≡H(αμ)Fμi(ω)を個別に選択し、Hμμjを拒絶すると、すなわち、
Figure 0004824026
となるが、上記の式は近似式であるが、これは、実際のフィルターの阻止帯域による拒絶は単一とはなり得ないためであり、よって、
Figure 0004824026
となり、ここで、Gμi≡Gμは、帯域幅がβμWの対応するベース帯域フィルターを示しており;
D.逆メカニズムH−1 μ≡H−1(αμ)=H(−αμ)を適用し、結果HμμiをFμiへ逆シフトさせて;
E.最後に、工程Aまで戻る形でサブ帯域Fμiを復元し、Fを得る;
工程からなる。
工程Dと工程Eとは入れ替えが可能である点、すなわち、もしαμが同じならば、逆方向メカニズムを適用する前にサブ帯域を総計することができる点に留意されたい。これらの工程は、受信機内における信号処理の連続したステージを形成する。工程Bから工程Dに含まれている分離処理の本質は、次の処理フローに要約される。
Figure 0004824026
また、他の選択肢として、次の形式の演算の積として要約することも可能である。
Figure 0004824026
これは、次の直交関係に対応している。
Figure 0004824026
この手法の有益性は、演算Hが、信号情報源に依存しないαμのみに依存している事実に見出される。この信号情報源は、上記の等式では添字又はjによって区別されている。分離処理は、それ自体では分離処理を達成できないベース帯域フィルターGμではなく、変換されたフィルターμi〜Hμμi(式7)を介してスペクトル的に達成される。これらの変換されたフィルターは、式(9)に従い、H−1 μ μiμとして、変換された空間で適用される。μiの設計は、フィルター設計に関する既知の原理を利用しつつ、Gμの設計をαμによって周波数スケーリングすることによって導き出すことができる。この目的のためのrの推定値について、簡単に説明する。
サブ帯域処理の有益性は以下の通りである。サブ帯域が存在せずn=1及びβ=1となる場合、単一のパラメータαのみが受信機において適用される。もしr≦ri+1ならば、次の一般不等式が成立しなければならない。但し、H[F]についてはHとして、またL[F]についてはLとして、それぞれ簡略表記すると次式になる。
Figure 0004824026
1つ目の不等式からαについて解くと、次式が得られる。
Figure 0004824026
この式は、成分帯域幅割当が同じ情報源の一般的なケースについては、次式のように簡略化される。
Figure 0004824026
この境界は、次の条件が満たされる場合にのみ、小さいLについてプラスの値を取りつつ発散する。すなわち、次式となるが、Lがこの値より小さい場合、αについてのいかなる選択もこの式を満足しない。
Figure 0004824026
例えば、L=0ではこの境界はマイナスとなるが、前述の手順ではどうしても信号を分離することができない。なぜならば、式(5)よりH(α)F(0)=F(0[1+αr])=F(0)であり、d.c.(ω=0)成分は全くシフトされないからである。問題は、下界及びスプレッドW≡H−LもH(α)によってスケールされ、よって、信号スペクトルの下部がより近くのソースの「スペクトル・シャドウ」の中に残存する傾向がある点である。これは、この方法に関する特殊な制約ではない−このように非常に低い周波数は、一般に、d.c.分離に必要なリアクタンス素子の定格などの問題を提起する。このため、オーディオ及びビデオシステム用ベース帯域システムは、常に、周波数の下界が0を十分上回るように設計される。変調された無線周波数信号については、限界を画する制約は、Lではなく、物理的な情報源の分離δrとなる。
したがって、ある一定のL及びWについては、信号の完全な分離が不可能な相当な大きさのレンジδriが存在する。しかし、もしL>0ならば、帯域幅の一部分であるβ∈[0、1]の部分的な分離は可能となり、その際、αに対する下界は次式が示す条件によって設定される。
Figure 0004824026
βは、信号スペクトルの完全分離に対する妥協を意味するものではあるが、そのような分離であっても有益である。これは、分離部分は、より近い情報源からの低周波数帯域[L、L+βW]とより遠方の情報源からの高周波数帯域[H−βW、H]とから構成されており、多くの情報を含んでいる可能性が高いからである。特に、もし信号が自己相関によって分離のためにあらかじめ調整されるならば、分離された高周波数帯域[H−βW、H]は、信号帯域幅[L、H−βW]の残存部分の自己相関的な分離のための強力な基準として機能する。しかし、サブ帯域処理を実施すると、条件(15)は、次式となる。
Figure 0004824026
ここで、Lμは、μ番目のサブ帯域の周波数の下界である。これらの条件は、式(13)や式(14)よりも係数βμの分だけ弱く、L=0であっても全てのサブ帯域μ>1について分離可能性を保証している。これは、サブ帯域の下界が式(3)に従ってLμ≡L+Σn−1 μ=1βμWまで引き上げられるからである。
したがって、サブ帯域処理によって、全てのケースにおいてほぼ完全な分離可能性を保証することができ、その際、自己相関あるいは信号の変調や内容が関与するその他の技術に関する基本的必要性が意識されることはない。しかし、一般的に、サブ帯域をできる限り広くまたその数をできる限り少なく維持することが望ましい。なぜならば、各サブ帯域は、シフティング、フィルタリングそして逆シフティングの各演算を必然的に伴い、受信機の複雑さに線形性が加味されるからである。したがって、一般的に、nを小さい値、実際にはできる限り1に近い値に維持することが好ましい。
干渉の検出及び情報源の分布の推定という第二の目的は、この手順の簡単なバリエーションによって達成できるかもしれない。これは、工程Bに続く以下の代替的工程から構成され:
C’:下界L[H(αμ)Sμ{F}]を測定し、最も近い情報源の距離rminを次のように算出し、
Figure 0004824026
ここで、次の関係式を用い、
Figure 0004824026
シフトされた合成スペクトルのμ番目のサブ帯域の最小値を同サブ帯域のシフトされた下界周波数として扱い−その結果は、L>0又はμ>1であるならば零以外となる;そして
D’:同様に、次の対応する関係式より、上界H[H(αμ)Sμ{F}]を測定し、最も遠い情報源の距離rmaxを算出し、
Figure 0004824026
これによって、情報源の広がり(スプレッド)は、距離区間{δr(μ)}のベクトルによって与えられる。
Figure 0004824026
式(17)及び式(19)の分子においては、L及びHはスペクトルから測定されるが、一方、これらの等式の両分母及び本発明の主要手順の工程Aから工程Eにおいては、L及びHは、おそらくは既知の設計パラメータである。上下界の測定は逆の順序で行ってもよい。重要な点として、そのような測定はスペクトル分布の導関数に関わるため、当該スペクトルが不連続である場合はこれらの測定は困難となる。したがって、平滑化処理あるいは内挿的・相関的な技術が採用されるかもしれない。
最大及び最小のスプレッドは、これらのサブ帯域特有の値から、次式のように、それぞれ明確に見積ることができる。
Figure 0004824026
干渉は信号帯域幅W内で生じ、信号スペクトルの端部に影響を及ぼさない、すなわち、1<μ<nであるところの指数μについてのみδr(μ)>0であるため、干渉の検出及び干渉する情報源の分離の尤度は、より狭いサブ帯域において明らかに改善される。この点は、同様の帯域スプレッドを有する干渉情報源においては問題とはならない。しかし、同技術は、所望の信号スペクトル内でたまたま生ずる狭帯域ノイズやその他の狭帯域信号の除去においても有益となる。その場合、大きなn、又は小さなβμが要求される。
もしそのような全ての干渉を単に検出することが目的ならば、干渉がないかどうか受信信号スペクトルを周期的にスキャンするべく、単一の十分に大きなシフト係数αならびに可変中心周波数ω及び狭い通過帯域δW≪Wを有する単一の可変サブ帯域フィルターS(ω)を用いるのがより生産的である。この場合の修正手順は次のようになる。
:全受信信号F(ω)({F}に対応している)に対して可変フィルターS(ω)を次式
Figure 0004824026
のように適用し、フィルターされたサブ帯域S(ω)F(ω)≡SF(ω)≒F(ω)を得、これはωにおけるもので、ω±δW/2の外では零になり;
:フィルターされたサブ帯域(SF)(ω)に対し、当該同時係属出願で述べられており、パラメータαで特徴付けられる時間依存性サンプリング又は周波数選択メカニズムを適用し、寄与ノイズ又は個別の距離rに位置する信号ソースのそれぞれについて、フィルターされたサブ帯域のスペクトルを次式へ線形シフトさせ、
Figure 0004824026
:このシフトされたサブ帯域の下界L[H(α)(SF)(ω)]及び上界H[H(α)(SF)(ω)]をそれぞれ測定し、次式で表される最小及び最大の寄与情報源距離をサブ帯域の中心周波数ωの関数としてそれぞれ算出する。
Figure 0004824026
同様に、次式の計算も可能である。
Figure 0004824026
これは式(21)に対応するものであるが、アプリケーションに従って、一般的には、選択されたフィルター帯域幅δWを、あるいはrminω)及びrmaxω)の分布からのその他の統計を表している。
[実施]
上述の本発明の手順は、信号の物理的性質やその波長レンジには依存しない。受信波形中に周波数シフトを誘起するための同様に一般的な方法であって、式(23)に準拠しかつその変調された情報に対して直交関係にあり、よって本発明の目的に適合する方法は、先に述べられた同時係属出願で提供されている。この方法は、信号のスペクトル位相分布と関連があり、同分布は、共振空洞又は回路、光学的信号の際の回折格子、電子媒体の際のデジタル信号処理などの適当な分光手段を用いて得ることができる。
特に、「背景」で述べたように、この方法は、この位相分布の勾配を信号スペクトルにわたってスキャンするもので、共振空洞又は回路の瞬間同調ω、格子の間隔d≡nλsinθ(任意の回折角θについて)、又はデジタル処理システムのサンプリング間隔T≡1/ωを連続的に変化させることによって実施される。これらは、それぞれ、cα(又はcαμ)に等しい同じ正規化レートω−1ω/dt≡λ−1λ/dt≡T−1dT/dtで変化される。
ここでcは波の速度である。当該同時係属出願には、振幅又は位相に影響を及ぼすことなく、式(23)に従う線形周波数シフトが生ずることが示されている。工程Dにおける逆メカニズムは、ω→ω(1+αr)というシフト公式から得られる。この公式はαについてマイナス値の選択も許容するが、本発明の手順で必要なスペクトルの拡張はプラスの値によってのみ実現される。
信号内容に対する直交性は次の事実に由来する。すなわち、位相勾配における距離情報は本来的に空間的寄与であり、進行波の総瞬時位相を表すφ=k・r−ωtの空間的寄与であるk・rから導出され、一方、信号内容及び変調は通常もっぱら時間項であるωtを参照する、という事実である。もしrが信号寄与と干渉するように変動されるならば、当該変動は、目新しいことではないがドップラー・シフトの形態をとり、必要に応じて補正することができる。もしrの変動がそうではなく信号周波数と同等の周波数において不規則又は振動的となるならば、同変動は他の情報源が存在しなくとも受信と干渉することになる。よって、信号が少しでも個別に受信できるならば、この方法によって信号セットを分離又は抽出するのに距離情報rを活用することができる。
変調信号は、逆に言えば、搬送波の情報源距離表示におけるジッターと見ることができるかもしれない。これは、シフトされた変調搬送波周波数を、シフトされた非変調搬送波との関係で、{ω(1+αr)、ω(1+αr)}のスプレッドだけ不確かにする。ここで、r及びrはそれぞれ、スペクトル位相勾配によって明らかにされるrの最小値及び最大値であり、ωは搬送波の周波数である。そうすると、そのスペクトルのフットプリントは、区間[L[HF]、H[HF]]=H[L[F]、H[F]]、すなわち、Hの線形性より、変調搬送波のシフトされていない元のフットプリントにHを乗じたものである。フーリエ解析の原理により、これらのスペクトルの境界は、単純に、変調結果を含む無制限に静止した正弦波成分と等価であり、余分の不確実性を伴わない。
[実施態様]
よって、一般的に言うならば、本発明を具体化する受信機は一般に、
・零又はそれ以上のオプション的にチューナブルな入力フィルター{Sμ}及び少なくとも1つのオプション的にチューナブルな選択フィルターG;及び
・説明にあったようにシフティングH(α)及び逆シフティングH(−α)のための1つ又はそれ以上の固定又は可変メカニズム、を包含する。
受信機は更に、以下のいずれかを包含する:
・工程Aから工程Eに従って、所望の信号Fを選択し、干渉する信号又はノイズの情報源を拒絶するために、αもしくはG又はその両方を設定するための固定又は可変手段;又は
・特にシフトされたスペクトルHμ{Fμj}≡H(αμ)Sμ{F}のL及びHを工程C’及び工程D’において決定するための、スペクトルの下界又は上界検出手段、ならびに1つ又はそれ以上のサブ帯域フィルターSを変化させるためのオプション的手段。これらは、本発明の手順における代替的な工程C’及び工程D’に従って、対応するサブ帯域区間を変化させ、よって信号スペクトル内の干渉を検出するものである。
あるいは、受信機は、単一のチューナブルなサブ帯域フィルターS(ω)、及び、式(24)に従ってH(α)(SF)(ω)に適用されるスペクトル境界検出手段一式を用い、よって、工程Aから工程Cの修正された本発明手順を用いて信号帯域幅Wの全域を連続スキャンしてもよい。
所望の情報源からの信号の分離及び信号帯域内の干渉の検出という本発明の両機能を所定の受信機において実現する際は、順次利用又は並行利用のいずれでもよい。スペクトル境界検出器は、測定精度の向上のために、シフトされていないスペクトルに対しても適用してよく、その場合は同じ閾値ath(式1)を採用しなければならない。原理的には、サブ帯域内のスペクトルの不連続性が問題とはならないことを保証するには、サブ帯域フィルターで十分である−スペクトルの末端から限界振幅±athの第1クロッシングまで内側をスキャンするので十分である。しかし、ノイズが偽の限界クロッシングを生成するため、次の1つ又はそれ以上のスキームが一般に必要となる:すなわち、
閾値|ath|を経験的に確定された十分に高い値以上に設定する;
いくつかの連続したサンプルを比較しより狭いノイズスパイクをスキップする;
又は、スペクトル測定で一般的なものとして、いくつかの連続したフレームについて平均をとる、
である。
スペクトルについての平滑化、内挿又は自己相関などを含むより洗練された技術を用いてもよい。しかし、通常、これらのスキームはいずれも、所望の信号を選択する工程C及び工程Dのためのオプションとはならない。
基本的な受信機ではサブ帯域処理を行う必要は全くなく、したがって工程A及び工程Eはスキップされる。より洗練された受信機ではサブ帯域処理を行う場合があり、多数の入力サブ帯域フィルター{Sμ}を必要とする。サブ帯域処理では、シフトされたスペクトルを回路の処理レンジ内に維持するべく、より高いサブ帯域についてより小さなαμを使用し、一方では低いサブ帯域については十分に高い値を用いることが有益であることが多い。このようなことはデジタル信号処理では問題とはならない。あるいは、シフトされたパラメータαは、意図される動作距離レンジのための十分に大きな値に固定してもよい。大きな値のαは、当該同時係属出願でも説明されているように、シフティング・メカニズムで短時間フレームを用いて達成することができる。そうして、所望の信号Fは、Gを変化させることによって、又は固定フィルターの集合{}間で切替えることによって、選択することができる。
代替案は、単一の固定選択フィルターGを用い、FGの通過帯域へ取り込むためにαを変化させることである。いずれの場合も、そのような変化は、適切に実装された制御装置やノブの操作を通じて手動で、又は、何らかの選択基準に適合した信号を探すべく、シフトされた合成スペクトル{H(α)F}をスキャンすることによって自動的に、行うことができる。その場合の選択基準とは、拡張スペクトル・コード、特定の副搬送波、シグナチャー・パターンなど、事前特定でき、対話形式で設定でき、又は先に選択された信号から獲得でき、よって当該情報源にロックオンできるものである。
これらの選択及び検出の機能は、個別の検出及び情報源分離のモジュールを用いることによって受信機に組み込んでもよく、その際の各モジュールは、サブ帯域フィルターS及び周波数拡張シフト・メカニズムHの両方についての自身のインスタンスを包含している。そのような受信機では、検出モジュールは比較的狭いサブ帯域を用いてもよく、そうすることで、信号スペクトルの最も粗いサブ帯域分割が動的に決定され、情報源選択モジュールの動作コンフィギュレーションが簡素化され、よって性能向上又は全電力消費の低減が保証される。もう1つのバリエーションは、本発明の選択モジュールを待機状態に維持し、干渉が存在する場合にのみ起動させるというものである。
干渉の始まりは、本発明の工程C’及び工程D’を通じて自動的に検出されてもよく、最も簡易な形態ではサブ帯域への分割なしに、より詳細にはサブ帯域を伴いつつ、あるいは、より正確には、工程Aから工程Cのように、単一のスキャニング・サブ帯域を用いて行われる。本発明の情報源選択手順を起動するために、干渉検出のための代替的な仕組みを採用することも可能である。オーディオ又はビデオ通信の場合、本発明の信号選択手順は、干渉の認識に基づいて手動で起動又は停止してもよい。
もし、例えば、立体式又はアレー式のアンテナ又はマイクロフォンのように、複数のアンテナ又はアパーチャのフィードが利用可能ならば、単一フィードを用いて決定できる情報源の一次元レンジ分布とは異なり、レンジの分離において同フィードからの角度情報を組み合わせ、二次元又は三次元空間において情報源位置を決定することができる。これらの全ての情報源では、決定された情報源の空間分布はユーザに対して表示することができ、干渉の視覚的認識及び対話式選択が可能となる。
より詳細には、これらのケースでは、本発明の干渉検出手順である工程C’及び工程D’又は工程Aから工程Cは必要ではない。ステレオ又は4チャンネル方式の音響フィードがある場合、情報源の二次元的又は三次元的な空間分布は円又は球面の図によって明らかにされる。それらの円又は球面は、シフトされたスペクトルのピークに対応する半径を有し、フィード又はマイクロフォンの幾何学的表示にその中心を置いており、その強度は、シフトされたスペクトルH(α)S{F}の(アナログ)エネルギー分布、すなわち|H(α)S{F}|に比例している。同様に、自動(非対話型)情報源選択システムでは、距離だけでなく方向も識別するために、フィード間の位相差を用いてもよい。
[バリエーション]
本発明の手順については様々なバリエーションが可能であり、それらは本発明において意図されている。
例えば、選択フィルターGの設計を簡素化するために、又はその制限を補正するために、プレフィルタリングを採用して所望の帯域にわたってスペクトルのプロフィールを改変してもよい。このプレフィルタリングには、例えば周波数変調を用いた信号スペクトルの圧縮処理を含めることができ、工程Dも同じように、「ミキシング」によって、すなわち、生成された中間周波数信号との多重化又は周波数変調によって、達成することができる。もし工程Bにおいてサブ帯域のそれぞれについて同じ値のαを用いるならば、言及されたように工程Eは工程Dの前に実行することができ、その場合の利点として単一の逆シフティング・メカニズムのみが必要とされる点が挙げられる。但し、全てのサブ帯域のシフトされた合成帯域幅を取り扱わなければならない。
更に、以降のステージで生ずるノイズを制限するために、入力信号スペクトルを周波数変調を用いて工程Bの前に拡張してもよい。最終ステージも同様に、ミキシングとスペクトルの拡張又は圧縮とのより複雑な組み合わせから構成してもよい。加えて、複数情報源をモニターする必要のある受信機は、工程Bの共通シフト・メカニズム及び複数の選択器Gを用いて設計してもよい。選択器のそれぞれは、異なる設計で同一のシフト・メカニズム出力が並行でフィードされるか、あるいは、同一の選択器を用いるが異なる設計又は調整を受けたシフト・メカニズムによってフィードされる。後者においては、それぞれは同じ入力合成信号がフィードされる。
本発明の他の目的、特徴、アプリケーション、変形例及び利点は、図面を用いて行われる好ましい実施態様の詳細な説明を通じて明らかにされる。但し、そのような説明は例示的説明として解釈されるべきもので、限定的な意味合いはない。
[好ましい実施態様の詳細な説明]
図1に、距離の関数としてのスペクトル・シフトのグラフを用いて、受信機から異なる距離にあるソースから受信される信号を分離するための本発明の手順を示す。スペクトルF(ω)及びF’(ω)を有する入射信号であって、グラフの原点に位置する受信機[600]からそれぞれ距離r及びr’=r+δrの位置にあるソース[520]及び[530]からの信号は、通常、同一の周波数帯域Wを占有すると仮定される。これら2つの信号は、通常、合成信号Σ(ω)≡{F}[100]として一緒に受信され、受信機において互いの受信内容と干渉する。
「発明の概要」で言及されたように本発明の手順の工程Bを適用することにより、受信機は、当該同時係属出願で述べられた方法を用いて、すなわち周波数係数(1+αr)[220]及び(1+αr’)[230]によって、これらの成分信号をソース距離に比例してシフトさせる。すると、成分スペクトルは、シフトされた帯域F(ω)≡H(α)F(ω)≡HF[320]及びF(ω)≡H(α)F(ω)≡HF[330]をそれぞれ占有する。もし、図示されるように、シフトされた成分スペクトルがもはや重ならないならば、いずれの信号も、工程Cに従って、適切な帯域フィルター[420]又は[430]を適用することで分離でき、それに対応してHF[320]又はHF[330]のいずれかをそれぞれ選択することができる。
この抽出された信号、例えばHF≡GHΣは、それが利用可能であるには、F(ω)[120]として元の帯域にシフトバックされなければならない。このシフトは、工程Dに従って、逆シフト・メカニズムH−1(α)≡H(−α)を用いることで最も適切に実行される。上記の工程は基本的な本発明の手順を形成するものであり、図2において、相互の間に十分な距離を有する狭帯域ソースに適用できる演算の時間シーケンスとして要約されている。「概要」で述べられているように、周波数変調又は中間周波数信号とのミキシングを工程B及び工程Dにおいて追加的に適用することができ、工程Dの逆シフト演算H−1をこれらの方法で代替することができる。
図3にスペクトル・シャドウの問題を示す。これは、情報源同士が近過ぎる場合(δr≪r)、適用された時間的視差(α)が小さ過ぎる場合、又は、信号が非常に低い周波数を含み(L≪W又はL≒0)、式(13)が成り立たない場合はいつでも生ずる問題である。図からは、このような場合のいずれにおいても、シフトされたスペクトルが重なり、帯域フィルターを用いても分離できないことが分かる。更に、もしソースがほぼ同じ強度であるならば、近いほうの情報源のシフトされたスペクトルF(ω)[320]は、遠いほうの情報源のシフトされたスペクトルF(ω)[330]に事実上シャドウ[322]を投じる。すなわち、このシャドウの中に入るF(ω)[330]の当該部分は、近いほうの情報源からの干渉を受ける。信号が周波数変調又は拡張スペクトル変調される場合、一般に受信機は位相ロック回路を一貫して用いて搬送波を回復するが、遠いほうあるいは弱いほうの情報源は、どの情報源が望まれているかとは無関係に、おそらくは全体として拒絶されることになる。
さらに、図3に、シャドウ問題を悪化させるH演算子のスペクトル拡張特性についても示す。拡張が生ずる理由は、シフトされたスペクトルの下界[321]が(1+αr)Lだけシフトされていたと思われ、これはシフトされたスペクトルの上界[323]に包含されたシフト(1+αr)Hより小さいからであり、したがって、シフトされた帯域幅そのものはWより大きく、情報源によって投じられるスペクトル・シャドウ[322]は、図示されるように、同じ係数(1+αr)だけWよりも大きくなる。
スペクトル・シャドウの問題に対する本発明のソリューションは、「概要」で正式に扱われているように、入力する合成信号を2つ又はそれ以上のサブ帯域に分割し、そうして、同サブ帯域のそれぞれに図2の手順を個別に適用し、最後に、サブ帯域を再結合して分離された信号のスペクトルを得る、というものである。図3の例では、シャドウ[322]は2つ目の情報源のスペクトル[330]のほぼ半分をカバーしているため、分離は、図4及び図5に図示されるように、入力信号を2つのサブ帯域に分割することによって達成することができる。図4及び図5はそれぞれ、下部サブ帯域及び上部サブ帯域に工程Bを適用した結果を示している。
図4に示されるように、工程Aで下部サブ帯域フィルターSから得られた、合成入射信号の下部サブ帯域SΣ[105]は、本発明の演算H(α)の下で、シフトされた成分スペクトルSHF[325]及びSHF[335]へ分離される。丁度分離されたならば、2つ目の信号のシフトされた下界[331]は、1つ目の信号のシフトされた上界[327]と符合する。下部サブ帯域は分離されるが、その理由は、両情報源とも同じ視差係数αだけシフトされるが、1つ目の情報源の下部サブ帯域は、2つ目の情報源の下部サブ帯域にもはやシャドウを投じないからである。
図5に、工程Aの下部サブ帯域フィルターSから得られた合成入射信号の上部サブ帯域SΣ[106]の、シフトされた成分スペクトルSHF[326]及びSHF[336]への対応する分離を示す。ここでも、丁度分離されたならば、2つ目の信号のシフトされた下界[337]は、1つ目の信号のシフトされた上界[323]と符合する。シャドウは、シフトされた下界[327]からシフトされた上界[323]の範囲に及び、2つ目の情報源のシフトされたサブ帯域[336]をカバーできない。
図6に、工程Aにおける下部サブ帯域[105]及び上部サブ帯域[106]への分離処理を包含する完全な本発明の手順を要約する。この分離処理は、下部サブ帯域フィルター[400]及び上部サブ帯域フィルター[402]によってそれぞれ実行され、最終的に、1つ目の情報源からの所望の信号F[120]の抽出された下部サブ帯域[125]及び上部サブ帯域[126]、ならびに工程Eにおけるこれらの抽出されたサブ帯域の再結合を達成する。「概要」で述べられたように、工程Eの再結合は、逆シフトを適用する前、すなわち工程Dの前に実行することができ、そうすることは演算の数を減らすために有益である。なお、同図は、情報源選択のために[420]の代わりにより狭いフィルターの使用が可能であることも、またαもより小さくできることを示している。
図7は、図6で説明された完全な本発明の手順を組み込んだ受信機のブロック図である。同図では、入射電磁波(又は音波)[610]がアンテナ(又はマイクロフォン)[620]で集められ、合成入力信号{F(ω)}が生成される様子が示されている。この合成信号は、一群の入力サブ帯域フィルター[630]へフィードされ、工程Aのように、合成サブ帯域信号Sμ{F}が生成される。次に、これらの合成サブ帯域信号は、当該同時係属出願に準拠して一群の周波数シフティング・メカニズム[640]を用いる工程Bに付され、シフトされたサブ帯域信号H(αμ)Sμ{F}を得る。そこでは、個別情報源からの寄与は、先行する図面で示されているように既に周波数分離されている。
所望の情報源sを選択し、残りの情報源からの寄与を抑えるために、これらのシフトされたサブ帯域信号H(αμ)Sμ{F}はその後、工程Cとして一群の帯域通過フィルター[650]へフィードされ、式(6)及び式(7)に従って所望の信号Fiのシフトされたサブ帯域GiH(αμ)Sμ{Fi}≒H(αμ)Gμ{F}≒H(αμ)Sμを得る。そうして、これらのシフトされたサブ帯域は一群の逆シフティング・メカニズム[660]によってダウンシフトされ(工程D)、その際は所望の信号のサブ帯域であるH(−αμ)H(αμ)Sμ≒Sμを生じつつ、加算装置[670]によって再結合される。この加算装置は、演算増幅器(op−amp)と同程度に簡素であり、所望の信号であるΣμμ=Fを得ることができる。
図8は、図7の受信機の簡易版である。この受信機では、加算装置はダウンシフティングの前に適用されるが、これは、周波数シフティング・メカニズム[640]のそれぞれにおいて同じ値のαが用いられる場合にのみ可能である。この場合、一群の帯域通過選択フィルター[650]の出力は、所望の信号を生成するべく加算装置[670]によって直ちに再結合される。但し、同信号はそれでもなおΣμH(α)Sμ=H(α)Fのように拡張及び周波数シフトされ、単一の逆シフティング・メカニズム[662]によるダウンシフティングを必要として、所望の信号H(−α)ΣμH(α)Sμ=Fを得る。
図9にさらに簡素な受信機を示す。これは、信号帯域幅Wの全域を1つのサブ帯域として扱い、よって工程A及び工程Eを両方ともスキップするものである。既に説明されたように、このような受信機が適切となるのは、ソース同士が十分に離れており、信号の帯域幅Wがd.c.を含まない場合である。このような状況は一般に、ラジオ放送や、あるいは移動(携帯)電話についても十分成立するが、その理由は、これらの基地局が一般に遠く離れて存在するためである。しかし、移動(携帯)電話は、隣同士に位置する可能性もあるため、携帯電話の基地局においては、図7のより複雑な受信機が一般に必要とされる。
干渉を検出し情報源分布を推定するための本発明の関連手法は、「発明の概要」の工程C’及び工程D’で提供されるが、これを図10において、先の図におけるものと同じ合成入力信号[100]を用いて説明する。工程Bの後、元の合成入力信号[100]ならびにシフトされた成分[320]及び[330]からなるそのシフトされたスペクトルは、双方とも、受信機から見て利用可能である。この受信機は、適用可能なあらゆるスペクトル分析手段を用いるが、これには、ラジオ信号や音響信号に一般に用いられるデジタル信号処理、及び、例えば、光学的信号、極超短波信号又は音波信号用の屈折又は回折が含まれる。後者の場合、結果的に得られるスペクトルをデジタル形式に変換して更なる処理、保存及び観察を行うことは、現代天文学のような関連分野における一般的な手法である。したがって、平滑化処理や内挿を適用してスペクトル分布の自己相関を計算すること、及び、スペクトル分布の良好な推定を得るのに必要な処理としていくつかの連続するフレームについて平均をとることは、単純かつ容易なことである。
そして、工程C’は、矢印[710]及び[720]によって示される適切に選ばれた閾値ath[700]の上方において、得られた分布の1つ目のクロッシングを計測ドメインの低周波数端部から捜し求めることから構成され、それによって、対応する横座標としてL[{F}]及びL[H(α){F}]の値が得られる。そして、最も近い情報源までの距離rminの推定値は次式から算出される。
Figure 0004824026
これは、信号帯域幅Wの全域を包み込む単一のサブ帯域用に式(17)を特化させたものである。同様に、工程D’は、矢印[730]及び[740]によって示される同じ閾値ath[700]の上方において、得られた分布の1つ目のクロッシングを計測ドメインの高周波数端部から捜し求めることから構成され、対応する横座標としてH[{F}]及びH[H(α){F}]の値が得られる。そして、最も遠い情報源までの距離rmaxは次の関係式を用いて推定される。
Figure 0004824026
これも、同様に、定格信号帯域幅Wの全域を包み込む単一のサブ帯域用に式(19)を特化させたものである。「発明の概要」で述べられているように、これらの2つの工程は、逆の順序で実施すること、すなわち工程C’の前に工程D’を実施することも可能であるが、これは、クロッシングの検出が独立しているからである。そして、同じ理由により、受信機においてこれらの工程を、例えばソフトウェアの実行における独立した実行スレッドのように、同時に行うか無作為に行うかは問題とはならない。
min及びrmaxを計測するためのこの手順を受信された合成信号のサブ帯域Sμ{F(ω)}≡{Fμ(ω)}のそれぞれに対して全く同じように拡張し、よって各サブ帯域の対応する値r(μ) min及びr(μ) maxを算出し、そうすることで式(21)又はこれらの測定値に関する他の適当な統計において定義される最小及び最大のスプレッド推定値に到達することは、平凡な操作である。
単一の狭いサブ帯域フィルターを用いたスキャンは、「概要」で提供されている修正された本発明の手順である工程Aから工程Cに従って信号帯域W内の干渉信号又はノイズ・情報源を検出するのに優れている。この点は図11に示されており、同図では、非常に狭い通過帯域δW≪Wを有する単一のサブ帯域フィルター[450]が受信信号のスペクトルF(ω)[100]をスキャンするのに用いられ、同フィルター[450]の各瞬間位置におけるフィルターされた信号(SF)(ω)[150]が得られる(工程A)。工程B、このフィルターされた信号は当該同時係属出願の周波数シフティング・メカニズムに付され、シフトされたスペクトル分布H(α)(SF)(ω)=ΣF(ω[1+αr])≒ΣF(ω[1+αr])[350]が生ずる。では工程Cでは、矢印[710]及び[730]によって示されるように限界周波数境界検出器が再度適用され、式(24)に従って情報源分布関数δrmin(δW)及びδrmax(δW)を算出するべく、シフトされた分布の下限周波数及び上限周波数がそれぞれ決定される。
図12は、図11のスキャン手順を組み込んだ受信機のブロック図である。同図では、アンテナ[620]からの受信信号(又は合成信号)は、まず、工程Aに従って、サブ帯域フィルター[450]によって狭帯域フィルタリングに付される。同フィルターの中心周波数は、掃引コントローラ[634]によって入力周波数帯域上を周期的に掃引するよう調整されている。結果的に得られたフィルターされた信号は、次に、工程Bに従って周波数シフト・メカニズム[642]へ入力され、その周波数境界は、工程Cに従って上界[732]及び下界[712]によってそれぞれ測定される。得られた境界値は、式(24)又はその他の関連統計を適用しつつ、情報源分布コンピュータ[680]によってrmin及びrmaxを算出するのに用いられる。
スキャニング手順に関連するものとして、「概要」で述べられた「散布図」手法があり、この手法を図13に図示する。これは、入力信号F(ω)[102]及びF(ω)[104]をそれぞれ提供するスタティック(ステレオ式)アンテナ(マイクロフォン)のフィード[622]及び[624]の場合に関するものである。これらの信号は、まず、工程Aに従って、同一の狭サブ帯域フィルター[452]及び[454]によって同時にスキャンされ、次に、工程Bに従って、同一の周波数シフティング・メカニズムによってシフトされ、シフトされた分布H(α)(S)(ω)=Σ(ω[1+αr])≒Σω[1+αr])[352]及びH(α)(S)(ω)=Σ(ω[1+αr])≒Σω[1+αr])[354]を生じる。
次に、工程Cに従って周波数境界を測定する代わりに、可能性のある情報源位置の軌跡を表す個別のグラフ円[552]及び[554]を描く。それらの円の中心は、2つのフィード及びシフトに比例した半径に対応している。その結果として得られる希薄領域及び稠密領域の集まりは、回折理論における有名な2スリット干渉のパターンに類似するが、これは、(信号又はノイズの)情報源の各密度によって[562]及び[564]のような複数の稠密領域を生じているからである。また、図13は、実際のところ「散布図」は複数のアンテナ・フィードからの情報源距離分布のデータを組み合わせる技術であることを示しており、これは、個別フィードのそれぞれからの分布情報は、シフトされたスペクトル分布[352]及び[354]によって既に明らかにされていることによる。
「散布図」と回折性干渉パターンとの違いは、散布図は、複数の偽信号は存在するものの、ソースの実際の空間分布を表しているのに対し、回折性干渉はスペクトル分布のみを表している点である。その理由は、散布図ではスペクトル分布からスタートするのに対し、回折理論では情報源又はスリットの空間分布からスタートするからである。この意味において、この手法は回折性干渉とは逆の操作である。
本発明は好ましい実施態様との関連で説明されてきたが、一般物理、電子工学及び通信技術の分野における当業者においては、上記の開示内容に照らして様々な修正及びバリエーションが可能であることが認識されるところである。例えば、本発明は、音響及び水中通信あるいは送電線路や光ファイバーに適用することができる。実際のところ、シフティング演算について当該同時係属出願で特に説明されているように、フィルタリング、再結合、ダウンシフティング、さらには寄与情報源の距離に比例するスペクトル・シフティングの主要演算は、あらゆる種類の伝播波上の信号に対して、それらが波動方程式を満たす限り、おそらくは適用可能であるから、本発明は物質波や重力波の信号についても適用可能である。
「発明の概要」で述べられたように、工程Dはダウンコンバーターで代替することができ、オプションとして、係数(1+αr)で帯域幅を縮小する変調−復調ステージを加えてもよい。この縮小処理は、工程A又は工程Bの前に変調−復調ステージを移動することで排除してもよく、そうすることで、帯域幅は、所望の情報源について係数(1+αr)の推定値の分だけ既に縮小されることになる。この場合、狭いサブ帯域フィルターSμや情報源選択フィルターGも要求されるが、このことは、フィルター・スペクトル上で一定の又は線形な位相を確保するとの観点から有益かもしれない。これは、位相歪みが、図1、図3、図4及び図5で想定されているスペクトル位相勾配及び分離の線形性に影響を及ぼす可能性があるからである。
同様に、スペクトル・シャドウの問題及び同問題を克服するための本発明のサブ帯域処理の適用についてはたった2つのサブ帯域を用いて示されているが、関連分野の当業者にとっては、「発明の概要」で述べられているように、多くの場合2つ以上のサブ帯域が必要であること、さらには、特に0周波数(d.c.)を含んでいる場合など、最も低いサブ帯域は全体的に放棄される必要があるかもしれないこと、は明らかである。
「発明の背景」において、また「発明の概要」において述べられているように、本発明は、受信機からの距離がほぼ同じであるがその方向が異なる情報源からの信号の分離を行うために、指向性アンテナ技術を用いて向上させてもよい。また、反対に、本発明の手法は、方向的に非常に近接した情報源を分離するために指向性アンテナの代替として用いてもよい。同様に、本発明は、内容をベースとする方法と組み合わせてもよい。そのような方法には、振幅、周波数、位相及び拡張スペクトルの変調やTDM、さらには自己相関的方法が含まれるが、これらに限定されるものではない。このような修飾例、一般化及び変形例の全てについて、本明細書に添付の請求項で定義されるところの発明の範囲及び精神から逸脱しないことが意図されている。
受信機における距離依存型周波数シフティング・メカニズムを用いて、受信機から異なる距離にある2つ又はそれ以上の情報源からの波動伝播信号の分離性を示す。 図1のシナリオにおいて所望の信号を選択するための簡略化された本発明の手順の概要を示す。 近接して配置された情報源で生ずる、又は低周波数成分の信号もしくは不十分な距離依存型周波数シフティングで生ずる、スペクトル・シャドウの問題を説明する。 図3のシナリオにおける信号帯域幅の下半分の分離性を示す。 図3のシナリオにおける信号帯域幅の上半分の分離性を示す。 図3のシナリオにおいて所望の信号を選択するための本発明の手順の概要を示す。
図6の本発明の手順を実施する受信機のブロック図である。 図6の受信機の簡易版のブロック図である。 図2の簡素化された本発明の手順を実施する受信機のブロック図である。 情報源・スプレッドを決定する簡素化された本発明の手順における代替的工程を示す。 スキャニング・フィルターを用いてソース・スプレッドを測定するための修正された本発明の手順を示す。 図11の修正された本発明の手順を実施する受信機のブロック図である。 情報源・スプレッドを表示するための「散布図」アプローチを示す。

Claims (20)

  1. 多数ソースから受信した合成信号から所望の信号を、受信機において分離するための方法であって、
    ・当該ソースのそれぞれは、当該受信機から異なる距離に位置しており、
    ・当該所望の信号は、遠距離にある所望のソースによる寄与であり、
    ・当該信号のそれぞれ及びそれらの合成信号は、当初の周波数帯域を占有しており、
    当該方法が:
    ・当該受信した合成信号を1つ又はそれ以上のスペクトルサブ帯域に分割する工程;
    ・当該スペクトルサブ帯域のそれぞれを、対応する複数の成分サブ帯域スペクトルに拡張する工程であって、当該複数の成分サブ帯域スペクトルのそれぞれは、当該多数ソースの内の1つに対応していると共に、当該多数ソースの内の対応する1つの受信機からの距離に比例して周波数シフトされている工程;
    ・当該複数の成分サブ帯域スペクトルのそれぞれにおいて、当該所望のソースに対応するシフトされた成分サブ帯域スペクトルを選択する工程;
    ・選択されたシフトされた成分サブ帯域スペクトルのそれぞれを当該当初の周波数帯域へダウン変換する工程;及び
    ・当該選択されたシフトされた成分サブ帯域スペクトルを再結合して当該所望の信号を回復する工程;
    から構成される方法。
  2. スペクトルサブ帯域の数が厳密に1であり、それにより第一の工程及び最後の工程が省かれている請求項1に記載の方法。
  3. ダウン変換工程が、再結合工程の後で実行される請求項1に記載の方法。
  4. シフトされた成分サブ帯域スペクトルを選択する工程が、1つ又はそれ以上の帯域フィルターを用いて実行される請求項1に記載の方法。
  5. 選択されたシフトされた成分サブ帯域スペクトルのそれぞれをダウン変換する工程が、その位相分布をスキャンすることによって達成される請求項1に記載の方法。
  6. 選択されたシフトされた成分サブ帯域スペクトルのそれぞれをダウン変換する工程が、当該選択されたシフトされた成分サブ帯域スペクトルを中間周波数搬送波信号で乗ずることによって達成される請求項1に記載の方法。
  7. 信号が、音波によって伝播される請求項1に記載の方法。
  8. 信号が、物質波又は重力波によって伝播される請求項1に記載の方法。
  9. スペクトルサブ帯域のそれぞれを拡張する工程が、当該スペクトルサブ帯域の位相分布をスキャンすることによって達成される請求項1に記載の方法。
  10. スキャン工程が、デジタル信号処理によって実行される請求項9に記載の方法。
  11. スキャン工程が、回折格子の格子間隔又は共振空洞の寸法を変化させることから構成される請求項9に記載の方法。
  12. 受信機で受信された多数ソースからの合成信号から、当該多数ソースまでの距離の分布を獲得する方法であって、当該信号のそれぞれ及びそれらの合成信号は当初の周波数帯域を占有しており、
    当該方法が:
    ・当該受信された合成信号を、それぞれが既知又は測定された周波数の上界及び下界を有する1つ又はそれ以上のスペクトルサブ帯域に分割する工程;
    ・当該スペクトルサブ帯域のそれぞれを対応する複数の成分サブ帯域スペクトルに拡張する工程であって、当該複数の成分サブ帯域スペクトルのそれぞれは、当該多数ソースのうちの1つに対応していると共に、当該多数ソースのうちの対応する1つの受信機からの距離に比例して周波数シフトされている工程;及び
    ・当該拡張された複数の成分サブ帯域スペクトルから、当該多数ソースまでの距離の分布を算出する工程;
    から構成される方法。
  13. スペクトルサブ帯域の数が、厳密に1である請求項12に記載の方法。
  14. スペクトルサブ帯域が、当初の周波数帯域に対応する周波数の上界及び下界で固定されている請求項13に記載の方法。
  15. スペクトルサブ帯域が、可変中心周波数を有し、当該中心周波数が当初の周波数帯域内で変動される請求項13に記載の方法。
  16. 距離の分布を算出する工程が、
    ・複数の成分サブ帯域スペクトルのそれぞれの周波数の上界及び下界を測定する工程;及び、
    ・当該複数の成分サブ帯域スペクトルの測定された周波数の上界及び下界の、スペクトルサブ帯域の既知又は測定された周波数の上界又は下界に対する各比率から、多数信号ソースまでの最小距離及び最大距離を算出する工程;
    から構成される請求項12に記載の方法。
  17. 距離の分布を算出する工程が、拡張された複数の成分サブ帯域スペクトルをグラフ上にプロットすることから構成される請求項12に記載の方法。
  18. 所望のソースによって発信された電磁波又はその他の波動で伝播される信号を、多数のそのようなソースによって発信された合成信号から分離するための装置であって、
    当該多数のそのようなソースのそれぞれは当該装置から様々な距離に位置しており、当該信号及びそれらの合成信号は当初の周波数帯域を占有しており、当該装置が:
    ・当該合成信号又は当該合成信号のサブ帯域を拡張して、複数の成分スペクトル又は成分サブ帯域スペクトルをそれぞれ生成するための、1つ又はそれ以上のスペクトル拡張手段であって、当該複数の成分スペクトル又は成分サブ帯域スペクトルのそれぞれは、当該多数ソースの内の1つに対応していると共に、当該多数ソースの内の対応する1つの装置からの距離に比例して周波数シフトされている手段;
    ・当該所望のソースに対応する拡張された成分スペクトル又は成分サブ帯域スペクトルを選択するための、1つ又はそれ以上の帯域フィルター手段;及び
    ・当該所望の信号又は当該所望の信号のサブ帯域をそれぞれ生成するために、当該選択された拡張された成分スペクトル又は成分サブ帯域スペクトルを当初の周波数帯域へシフトする、1つ又はそれ以上のダウン変換手段;
    とを具備する装置。
  19. 合成信号を1つ又はそれ以上のサブ帯域に分割するためのサブ帯域フィルタリング手段と、所望の信号のサブ帯域スペクトルを所望の信号へ再結合するための加算手段を更に具備する請求項18に記載の装置。
  20. 加算手段に追従する単一のダウン変換手段を具備する請求項19に記載の装置。
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