JP4813042B2 - 閉鎖型ラミネートチューブ及び開封キャップ - Google Patents

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Description

本発明は、医薬品、医薬部外品、化粧品、加工食品等の容器に利用される胴部の径がφ13mm未満である閉鎖型ラミネートチューブ及びその開封キャップに関する。
チューブ容器の主要マーケットの一つとして、医薬品向け市場がある。一般に医薬品分野では、チューブの品質や機能・性能に対する要求の厳しさに加え、この分野独特のニーズが見受けられる。例えば、チューブ容器の仕様としては、改ざん防止・安全性の点から破壊開封型の封緘構造が所望されており、閉鎖型チューブが採用されている。
またチューブ容器の材料としては、金属製(特にアルミチューブ)のものと樹脂製(特にラミネートチューブ)のものに大別できる。前者はバリヤ性に優れるが、反面可撓性に劣り皺ができると元に戻らず使い難く、また破れ易いため、使用性、携帯性に劣る。さらに円筒外形状を作り上げてから印刷する関係上、ドライオフセット印刷によるものが大半を占め、美しい細かい印刷が出来難いといった欠点を有することから、医薬品分野では近年ラミネートチューブへの転換が図られている。このような観点から医薬品分野におけるチューブ容器としては、閉鎖型ラミネートチューブ(メンブランチューブ)が利用されている。
閉鎖型ラミネートチューブの閉鎖膜は、チューブの構造上、メンブランカップの深絞り成形への適性を含む製造工程上、及び耐内容物性を含んだ機能上の理由から、アルミ箔とプラスチックを貼り合わせた積層材が用いられており、アルミ単体から構成されているアルミチューブの閉鎖膜と比べて破断応力が高く開封しずらい性質を有している。すなわち閉鎖膜は、図9(a)に示すような、積層シートを打ち抜き・絞り加工して得たカップ状の閉鎖膜62を、図9(b)に示すようにチューブ容器の口先部64から肩部65の内側に装着される。ここで閉鎖膜には、過酷な深絞り成形に耐え、加工の際破断しない閉鎖膜用積層材の開発は技術的に難しく、この安定性を高めるほど、開封しにくい閉鎖膜62になるというトレードオフの関係を内在している。このような開封時の問題に対しては、チューブ側にいわゆる食込部66を設け、閉鎖膜62とチューブ本体(頭部)との接着力が開封の際に、口部72より侵入する開封用突起70によって閉鎖膜62が受ける応力抵抗に負けて脱落しないよう、しっかりと保持する対策がとられている(特許文献1参照。)。
一方、開封針については、積層材製閉鎖膜の場合、それまでアルミチューブ用として使われてきた単なる円錐形の針では閉鎖膜が伸びて破りきれないため、専用のブレード針が採用されている(特許文献2)。この針の機能は先ず針先のブレード(切り歯)によって閉鎖膜を放射状に分断し(第一段階)、次にその分断された閉鎖膜が内容物の吐出により口先側に押し戻されて開口部分を塞いでしまうことのないように、針の円柱基部によって分断片を押し広げて定着固定する(第二段階)働きがある。すなわち第一段階で閉鎖膜を切り裂く第一抵抗と、第二段階で切り裂いた閉鎖膜分断片を外側に押し広げて定着・固定する第二抵抗に分かれており、通常、第一抵抗値よりも第二抵抗値のほうが高い数値を示す。
他方、医薬品分野等においては、内容物が高価であり、中身を少量ずつ使用し、経年劣化等の安全性が重要視されることから小容量チューブが所望されている。このような需要から小容量のアルミチューブとしては、胴径φ11.1mmのものが利用されている。一方、ラミネートチューブとしては、現在のところ胴径φ13mmのものが最小となっている。胴径φ13mmのチューブは、通常、内容量5cc容量のものに用いられるが、小容量チューブの代替品として、φ13mmのラミネートチューブに2〜3ccの内容物を充填した製品が市販されているのが現状である。
しかしながらφ13mmのラミネートチューブにおいて、その内容量を2〜3ccにすると、チューブの胴長を短くする必要が生じる。そのため内容物を充填する汎用の充填機に適さないという問題があった。また胴長を長くしたまま充填すると空隙率が増加し、内容物の変質等の問題が生じた。さらにφ13mmのチューブにおいては、φ11.1mmのチューブに比較して、肩裏部分におけるバルク残量の割合が高いといった問題点が指摘されていた。そのためφ13mm未満のラミネートチューブの利用が所望されている。
小容量チューブとしてφ13mm未満のラミネートチューブを用いるためには、閉鎖膜の開封時における問題を解決しなければならない。まずラミネートチューブに用いられる閉鎖膜の材料は、チューブ本体と同様な積層材でなければならない。ラミネートチューブにおいて頭部と閉鎖膜を一体化するためには溶融・潜熱による熱融着によらなければならないため、アルミ単体では接着できない。第二にポリエチレン等の多層構造からなるラミネートチューブはアルミチューブより破断応力が高く、開口しにくいことが知られている。
φ13mm未満のラミネートチューブは、φ13mm以上のチューブと比較して、チューブ径、胴長、キャップの大きさ、開口部分の大きさ、キャップの開封針の大きさの全てが格段に小さく、持ちにくく、扱いにくく、把持力も加えにくい。
実際にφ11.1mmのラミネートチューブを用いて開封試験をしたところ、ブレードによる閉鎖膜の分断(第一段階)で開封を止めてしまう使用者が複数人確認された。例えば標準サイズといわれるφ25mmのラミネートチューブ(口径φ8.0/針径φ7.6)の場合は、容器やキャップが持ちやすく、力も入れやすく、また開封状態を目視で確認しやすいため、第一段階で開封を止める使用者は確認されなかった。
これは第一段階で生じる第一の応力抵抗に比べて、第二段階の初期に生じる第二の応力抵抗が大きいことに起因する。すなわちφ11.1mm等の小容量ラミネートチューブでは、第二の応力抵抗と第一の応力抵抗との差が使用者に与える影響が大きく、第二の応力抵抗によって生じる感触を、使用者が開封が終ったものと勘違いすることから、上述の問題が生じることが分かった。このように第一段階のみで開封を止めた場合は、開口径が極めて小さいものとなり、内容物の絞り出しが十分にできない問題に繋がる。特に医薬品を使用する患者あるいは高齢者において、開封が十分に行えないことが危惧される。
実願昭60−158584号 実用新案登録第1927686号
本発明は、上記した従来技術の欠点を除くためになされたものであって、その目的とするところは、稜線部を有する錐状体の尖頭と基部上面における開封時の応力抵抗差を小さくすることにより、φ13mm未満の閉鎖型ラミネートチューブの開口を容易かつ適切に行えるようにすることである。
本発明は、前記課題を解決するため以下の構成を採用した。
(1)口先部に通路閉鎖膜を設けた胴部の径がφ13mm未満であるラミネートチューブ用の開封キャップにおいて、ラミネートチューブの口先部に螺着する螺子部と、仕切部材を設けることによって該螺子部の反対側に凹部を区画形成し、該仕切部材の凹部側の中央に尖頭状の開封用突起を立設し、当該開封用突起がラミネートチューブにおける口先部の口径より小さい径を有するものであり、かつ該開封用突起は角度のある肩部を有した基部と、該基部の肩部より立ち上がる3本又は4本の稜線部を有した錐状体を備え、前記肩部の角度を60°以上90°未満としたことを特徴とする閉鎖型ラミネートチューブ用開封キャップである。
本発明に係るキャップは、開封の際にはチューブの口先部との螺合を外し、反転して錐状体の尖頭をチューブの開口部より挿入し、内部の閉鎖膜を穿孔する機能を有する。閉鎖膜は、3本又は4本の稜線部によって切り裂かれ、小片に分断される。その後、開封用突起の基部によって小片の1つ1つは口先部の裏側へ押し付けられるため、内容物をチューブから押し出すときに押し戻されて、通路を塞ぎ、開封口を狭くするようなことがなくなる。
更に上記のように開封用突起の肩部に角度を持たせることによって、錐状体の尖頭が閉鎖膜を穿孔する際に生じる第一の応力抵抗と、肩部が閉鎖膜を広げる際に生じる第二の応力抵抗との差を小さくすることができる。すなわち図10に示すように従来の開封用突起の肩部では第二の応力抵抗は基部の上面全体(斜線部)において生じることになるが、請求項1に係る発明の構成によれば錐状体の根元部分のやや外側の円周面で第二の応力抵抗が生じることになる。その後、肩部の曲面によって閉鎖膜が押し開かれるので、肩部の曲成面に沿って閉鎖膜にかかる応力抵抗を分散することができる。
また本発明に係る閉鎖型ラミネートチューブ用開封キャップは、前記肩部の角度を60°以上90°未満としたことを特徴とする。
図1は、凹部側の中央に立設された開封用突起の一例を示す図である(但し本発明はこの形態に限定されるわけではない。)。図1(a)は、3本の稜線部を有した錐状体を備えた開封用突起の平面図である。図1(b)は、(a)図における(b)−(b)矢視断面図である。さらに肩部の角度とは、図1(b)に示すように肩部1におけるP点(錐状体2の根元部の凹部を通る内接円の円周)と、基部より肩部の傾斜が始まる点とを円周上対向する2本の線で結ぶことによって形成される角度Aのことである。
肩部の角度を60°以上とするのは、キャップの凹部の深さからみて設計上好ましいからである。すなわち閉鎖膜の開封口を大きくするために、少なくとも基部の根元近傍はチューブ本体の口先部の口径と略同じ直径を有している必要があるが、60°以下にすると凹部を深く設計する必要が生じる。特に胴径がφ11.1mmのチューブ容器において、凹部の深さを6.0mmとすると、60°未満の場合は、基部の根元から刃先までの長さが凹部の深さと同じか、それ以上になる可能性があり、チューブの保存や使用時に支障をきたすおそれがあった。他方、肩部1の角度を90°未満とするのは、90°を超えると第一の応力抵抗と第二の応力抵抗の差が大きくなってしまい好ましくないからである。
)ラミネートチューブにおける口先部の口径に対して基部の径が、少なくとも0.3mm以上細い開封用突起を備えたことを特徴とする前記(1)に記載された閉鎖型ラミネートチューブ用開封キャップである。
)開封用突起の錐状体の先端がラミネートチューブの閉鎖膜を分断した際に生じる第一の抵抗応力と、開封用突起の基部における肩部が開口部を押し広げる際に生じる第二の抵抗応力との差が1.7kgf以下であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載された閉鎖型ラミネートチューブ用開封キャップである。
)前記(1)〜()のいずれか一に記載された閉鎖型ラミネートチューブ用開封キャップが螺着されたことを特徴とする胴部の径がφ13mm未満の閉鎖型ラミネートチューブである。
閉鎖型ラミネートチューブの製造方法は種々あるが、例えば、特願昭52−12375(胴体部の製造方法及び装置)や特願昭55−94065(頭部の同時成形法及びその装置)等が挙げられる。
稜線部を有する錐状体の尖頭と基部上面における開封時の応力抵抗差を小さくすることにより、胴部の径がφ13mm未満の閉鎖型ラミネートチューブの開口を容易かつ適切に行えるという効果を奏する。
図2は、本発明に係る閉鎖型ラミネートチューブ用開封キャップの一例を示すものである。図2(a)は平面図であり、(b)は(a)における(b)−(b)矢視断面図であり、(c)は底面図である。
図2は、口頭部に通路閉鎖膜を設けた胴部の径がφ11.1mmであるラミネートチューブ用の開封キャップ4である。この開封キャップ4は、図示しないラミネートチューブの口先部に螺着する螺子部5と、この螺子部5の反対側に仕切部材6を設けることによって区画された凹部7とを有し、この仕切部材6の凹部7側の中央には尖頭状の開封用突起10が立設されている。この開封用突起10はラミネートチューブにおける口先部の口径よりやや小さい径を有し、かつ角度を有した肩部11が形成された基部12と、この基部12の肩部11より一体形成された3本の稜線部14とを有した錐状体15を備えたものである。
図3(a)〜(d)は、本発明に係る他の実施形態の一例を示すものである。図3中(a)は、キャップを上方から見た斜視図であり、(b)は平面図であり、(c)は(b)の(c)−(c)矢視断面図であり、(d)はキャップを底方から見た斜視図である。図3(c)に示すようにキャップ20には、図示しないラミネートチューブの口先部に螺着する螺子部23が形成されている。図3(b)及び(c)に示すように、螺子部23の反対側には中央に開封用突起25が形成された凹部22が設けられている。また図3(c)に示すようにキャップの螺子部23と凹部22とは仕切部材24によって区画されている。この仕切部材24の凹部22の中央には尖頭状の開封用突起25が立設している。この開封用突起25の基部28は円柱状に形成され、かつ図示しないチューブにおける口先部の口径よりやや小さい径を有している。さらに基部28における角度を有した肩部27は曲成されている。肩部27の角度は68°に形成されている。なお肩部27は図3(c)に示すように曲成されていてもよいし、平面であってもよい。
かかる肩部27からは4本の稜線部30を有した錐状体32が立ち上がるように形成されている。開封用突起25の先端部は、図3(a)に示すように基本的には円錐状であり、4箇所の凹曲部36によって4本の稜線部30が形成されている。そして図3(c)に示すように、稜線部30は全体的に膨出弧面状に形成されている。この稜線部30はa,b部に分かれ、根元近傍のa部は膨出のアールをつけて安定性を増し、先端近傍のb部は逆のアールをつけて尖鋭化して閉鎖膜を切り裂きやすくするのが好ましい。なお稜線部は直線状であってもよい。
(閉鎖型ラミネートチューブの製造)
図4は本発明に係る実施例で用いられた閉鎖型ラミネートチューブ38を示すものである。かかる閉鎖型ラミネートチューブ38は、積層原反に表面印刷を施した後、マンドリルに積層原反を巻き付け、胴体部40をシールし、頭部41をマンドリルの先端で圧縮成形することによって製造された。この際、図示しない閉鎖膜がチューブ容器の口先部裏側に熱融着された。積層原反としては、内層よりポリエチレン−コポリマー−アルミニウム−コポリマー−ポリエチレンからなる多層構造のものを採用した。かかる閉鎖型ラミネートチューブ38に口内軟膏を充填し密封した。なお閉鎖型ラミネートチューブ38の胴部の径はφ11.1mm、開口部の口径はφ3.0mmであった。
閉鎖膜としては、内層よりPET/AL/PET/L−LDPEを積層した有底カップ状部材を予め製造しておいた。もちろん閉鎖膜の積層構造は、深絞り成形に耐え、成形後の形状維持性が十分であり、頭部材料との熱溶着性を有し、内容物とも適合し、開封用突起によって確実に開封できるものであれば、他の構造を採用しても良い。
このようにして製造された閉鎖型ラミネートチューブ38を4体作成した。
また同様の工程でラミネートチューブ38の胴部径が異なったものを4体作成した。それぞれφ20mm、φ25mm、φ28mm及びφ35mmであった。
(キャップの製造)
キャップの基本的な構造は、開封用突起の形状以外は図2に示したものと略同様である。この開封キャップは、ラミネートチューブの口先部に嵌合する螺子部と、反対側に仕切部材を設けることによって区画された凹部とを有し、この仕切部材の凹部側の中央に尖頭状の開封用突起を立設し、この開封用突起が、ラミネートチューブにおける口先部の口径よりやや小さい径を有し、かつ角度を有した肩部が形成された基部と、この基部の肩部より一体形成された3本の稜線部を有した錐状体を備えたものである。凹部の深さは6.0mmである。このような基本的構造を有した開封キャップについて、開封用突起の形状を以下の実施例1,2及び比較例1,2とし、開封抵抗値を比較した。
実施例1
実施例1に用いられたキャップを図5(a)〜(c)に基づいて説明する。開封用突起における錐状体は3個の凹曲部42を有し、3本の稜線部44を有している。錐状体の軸方向長は2.5mmであり、錐状体の根元部の内接円の径はφ1.1mmであった。肩部46の角度は68°に形成した。また稜線部44は全体的に膨出弧面状に形成してあり、図5(c)に示すように稜線部はa,b部に分けられる。根元近傍のa部の軸方向長さは1.3mmであり、b部は1.2mmである。凹曲部42から肩部の終端の軸方向長さは1.1mmであり、基部の円柱部分の長さは3.3mmである。基部の径はφ2.8mmである。稜線部等の曲率は図5(a)の(c)−(c)矢視断面図である図5(c)に示すとおりである。
実施例1に係るキャップと、上記で製造された胴径φ11.1mmの閉鎖型ラミネートチューブを用いて開封試験を行った。開封試験は、鉛直方向に向けたマンドレルにチューブを固定し、プッシュプルゲージ(両軸型バネばかり)のプッシュ軸にキャップを取付け、その針先で閉鎖膜を切り裂くときの応力を第一抵抗値、更にその先、分断した閉鎖膜を押し広げるときの応力を第二抵抗値としてそれぞれを測定した。各応力抵抗値は図5(c)のA〜F点において測定した。特にA点を第一の応力抵抗値とし、C点を第二の応力抵抗点とした。計測は各10回行った。
実施例2
実施例1における開封用突起と基本的な構造は略同じである。但し基部の径をφ2.6mmに成形した。
実施例2に係るキャップと、上記で製造された胴径φ11.1mmの閉鎖型ラミネートチューブを用いて開封試験を行った。開封試験は、実施例1と同様に抵抗値を測定することによって行った。
比較例1
比較例1のキャップを図5(d)及び(e)に基づいて説明する。開封用突起における錐状体は3個の凹曲部を有し、3本の稜線部を有している。錐状体の軸方向長は2.0mmであり、錐状体の根元部の内接円の径はφ1.1mmであった。肩部の角度は90°に形成した。また稜線部は全体的に膨出弧面状に形成してあり、稜線部はa,b部に分けられる。根元近傍のa部の軸方向長さは0.8mmであり、b部は1.2mmである。凹曲部から肩部の終端の軸方向長さは0.6mmであり、基部の円柱部分の長さは3.7mmである。基部の径はφ2.8mmである。
比較例1に係るキャップと、上記で製造された胴径φ11.1mmの閉鎖型ラミネートチューブを用いて開封試験を行った。開封試験は、実施例1と同様に抵抗値を測定することによって行った。
比較例2
比較例1における開封用突起と基本的な構造は略同じである。但し図5(f)及び(g)に示すように肩部の角度を120°に形成した。
比較例2に係るキャップと、上記で製造された胴径φ11.1mmの閉鎖型ラミネートチューブを用いて開封試験を行った。開封試験は、実施例1と同様に抵抗値を測定することによって行った。
(試験結果)
以上の試験結果のうちA点とC点における応力抵抗値を図6に示す。図6中、△がA点で測定された第一の応力抵抗値であり、○がC点で測定された第二の応力抵抗値である。図6に示した結果から明らかなように、実施例1、2の方が比較例1、2よりも、第一の応力抵抗値と第二の応力抵抗値の差が小さいことが分かった。また実施例1よりも実施例2の方がより、応力抵抗値の差が小さいことが分かった。さらに実施例1における第一の応力抵抗値と第二の応力抵抗値の抵抗値差は、最大で1.7kgfであった。
また図7にA点〜F点までの応力抵抗値の平均値を線グラフとして示した。△の平均計測点を結んだ線が実施例1の試験結果を示す線グラフであり、□の平均計測点を結んだ線が比較例2の試験結果を示す線グラフである。この図に示すとおりA点における第一の応力抵抗値には、ほとんど差が見られないが、C点における第二の応力抵抗値には差が見られる。実施例1における第一の応力抵抗値の平均は、1.8kgfであり、第二の応力抵抗値の平均値は2.26kgfであった。その差は0.46kgfである。一方、比較例2における第一の応力抵抗値の平均は1.95kgfであり、第二の応力抵抗値の平均は3.59kgfである。その差は1.64kgfである。実施例1の方が比較例2よりも、第一の応力抵抗値と第二の応力抵抗値の差が小さいことが分かった。
(胴径の異なるラミネートチューブとの比較試験)
次に従来のラミネートチューブと実施例1及び実施例2の応力抵抗値を計測した結果を図8に示した。ここで比較例として用いられたチューブは、チューブ胴径φ20mm(比較例3)、胴径φ25mm(比較例4)、胴径φ28mm(比較例5)及び胴径φ35mm(比較例6)である。
図8に示した結果から明らかなように、実施例1、2の方が比較例3〜6よりも、第一の応力抵抗値と第二の応力抵抗値の差が小さいことが分かった。
なお比較例3〜6のチューブは開口部の大きいチューブであり、第一の応力抵抗値と第二の応力抵抗値が異なっていても、通常の使用には問題は生じなかった。チューブ胴径φ20mm以上のチューブ容器においては、持ちやすく、力も入れ易く、開封した穴の状態も目で確認しやすいので問題にならないからである。
(開封性パネラー試験)
−直接対比試験1−
実施例1のキャップと比較例2のキャップを使用して開封性パネラー試験を行った。実施例1及び比較例2のキャップを各20個づつ製造し、20名のパネラー(男性13名、女性7名)が室温下にてφ11.1mmのチューブ容器の開封を行った。開封後に各パネラーにアンケートを行い、その評価結果を記録した。評価は、実施例1のキャップが良い、実施例1のキャップがやや良い、同じ、比較例2のキャップがやや良い、比較例2のキャップが良いの5段階から一を選択した際の統計人数である。評価結果を以下の表1にまとめた。
Figure 0004813042
表1より明らかなように使用者の感触としては、実施例1のキャップの方が比較例2のキャップより閉鎖膜の開封が容易であることが分かった。
−直接対比試験2−
実施例2のキャップと比較例2のキャップを使用して開封性パネラー試験を行った。実施例2及び比較例2のキャップを各1個づつ製造し、20名のパネラー(男性13名、女性7名)が室温下にてφ11.1mmのチューブ容器の開封を行った。開封後に各パネラーにアンケートを行い、その評価結果を記録した。評価は、実施例2のキャップが良い、実施例2のキャップがやや良い、同じ、比較例2のキャップがやや良い、比較例2のキャップが良いの5段階から一を選択した際の統計人数である。評価結果を以下の表2にまとめた。
Figure 0004813042
表2より明らかなように使用者の感触としては、実施例2のキャップの方が比較例2のキャップより閉鎖膜の開封が容易であることが分かった。
−間接対比試験−
実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2のキャップを使用して開封性パネラー試験を行った。上記のキャップを各1個づつ製造し、25名のパネラー(男性16名、女性9名)が室温下にてφ11.1mmのチューブ容器の開封を行った。開封後に各パネラーにアンケートを行い、その評価結果を記録した。評価は、閉鎖膜の開封のし易さを、良い、普通、少し悪い、悪いの4段階から一を選択した際の統計人数である。評価結果を以下の表3にまとめた。
Figure 0004813042
表3より、実施例1及び実施例2における「良い」の人数がそれぞれ11名と10名であり、比較例1の5名及び比較例2の0名を上回っている。
本発明は、本発明は胴部の径がφ13mm未満である閉鎖型ラミネートチューブ及びその開封キャップであって、医薬品、化粧品、加工食品等の容器として利用される。
本発明に係るキャップの開封用突起の一例を示す図である。(a)は平面図、(b)は(a)図における(b)−(b)矢視断面図である。 本発明に係る閉鎖型ラミネートチューブ用開封キャップの一例を示す図である。(a)は平面図、(b)は断面図、(c)は底面図である。 本発明に係る他の実施形態の一例を示すものである。(a)はキャップを上方から見た斜視図であり、(b)は平面図であり、(c)は(b)の(c)−(c)矢視断面図であり、(d)はキャップを底方から見た斜視である。 本発明に係る実施例及び比較例に用いた閉鎖型ラミネートチューブを示す図である。 本発明に係る実施例及び比較例に用いられたキャップの基本構造を示す図である。(a)〜(c)は実施例1の構造を示す図である。(d)及び(e)は比較例1の構造を示す図である。更に(f)及び(g)は比較例2の構造を示す図である。 実施例1、2及び比較例1、2における第一の応力抵抗値と第二の応力抵抗値の差を示すグラフである。 実施例1及び比較例2の応力抵抗値の平均値を示す線グラフである。 実施例1、2及び比較例3〜6における第一の応力抵抗値と第二の応力抵抗値の差を示すグラフである。 閉鎖膜の装着状態を示す説明図である。(a)は閉鎖膜の斜視図、(b)はチューブ容器に閉鎖膜が装着されている部分断面図である。 従来の開封用突起の肩部における第二の応力抵抗が生じる部位を示す平面図である。
符号の説明
1,11,27,65 肩部
2,15 錐状体
4,67 開封キャップ
5,23 螺子部
6,24 仕切部材
7,22,68 凹部
10,25,70 開封用突起
12,28 基部
14,30 稜線部
38 閉鎖型ラミネートチューブ
40 胴体部
41 頭部
62 閉鎖膜
66 食込部

Claims (3)

  1. 口先部に通路閉鎖膜を設けた胴部の径がφ13mm未満であるラミネートチューブ用の開封キャップにおいて、ラミネートチューブの口先部に螺着する螺子部と、仕切部材を設けることによって該螺子部の反対側に凹部を区画形成し、該仕切部材の凹部側の中央に尖頭状の開封用突起を立設し、当該開封用突起がラミネートチューブにおける口先部の口径より小さい径を有するものであり、かつ該開封用突起は角度のある肩部を有した基部と、該基部の肩部より立ち上がる3本又は4本の稜線部を有した錐状体を備え、前記肩部の角度を60°以上90°未満とし、かつ開封用突起の錐状体の先端がラミネートチューブの閉鎖膜を分断した際に生じる第一の抵抗応力と、開封用突起の基部における肩部が開口部を押し広げる際に生じる第二の抵抗応力との差が1.7kgf以下であることを特徴とする閉鎖型ラミネートチューブ用開封キャップ。
  2. ラミネートチューブにおける口先部の口径に対して基部の径が、少なくとも0.3mm以上細い開封用突起を備えたことを特徴とする請求項1に記載された閉鎖型ラミネートチューブ用開封キャップ。
  3. 請求項1又は2のいずれか一に記載された閉鎖型ラミネートチューブ用開封キャップが螺着されたことを特徴とするφ13mm未満の閉鎖型ラミネートチューブ。
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