JP4805226B2 - 画像表示方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像表示方法に関するものである。特に、低解像度で低速な表示装置、例えば液晶表示装置等に、静止画像、動画像、スクロール画像を表示する方法に関するものである。本発明の画像表示方法は、自然画像や文書画像等の様々な画像を対象とし、例えばパーソナルコンピュータ又は携帯型端末の表示品質を改善するものである。
パーソナルコンピュータ或いは携帯型端末では、表示装置の小型化及び消費電力の削減のため、液晶等の表示装置がよく用いられている。液晶表示装置は、前記のような利点があるものの、低解像度で低速である。
低解像度の表示装置に画像、文字等の情報をそのまま表示すると、大きく表示されてしまうので、画面内に表示できる情報が限定されてしまうという問題がある。この問題を解決するため、従来技術として以下の2つの方法が用いられている。
1.表示される情報を、画像データとして低解像度データに変換する方法。
この方法によれば、低解像度データは縮小されて表示されることとなる。したがって、画面を有効活用することができる。低解像度データへの変換方法としては、アイコンのように別の図形を用いる方法、画像データとして単純に縮小する方法、重要と判断される部分だけを切り出す方法等が用いられている。
2.スクロールによって仮想的な広い画面を利用者に感じさせる方法。
この方法においては、画面には全情報のうちの一部が表示され、利用者の操作等によって画面上を情報が平行移動する。これにより、利用者は情報全体を把握することができる。なお、スクロールによる表示方法は、表示装置が高解像度であっても、情報量が大きい場合に用いられる。
これらの中で最も汎用的な方法は、第1の画像データとして単純に縮小して低解像度データに変換する方法であるが、表示が見づらくなる欠点がある。
第2のスクロールによる表示方法では、液晶のように低速な表示装置の場合には、スクロール中に画像品質が低下する問題がある。このため、ある程度大きな間隔でスクロールするジャンプスクロール、又は、ページ単位で表示を切替える方法が用いられるが、情報全体の把握が難しくなるという欠点がある。
以上説明したような低解像度で低速な表示装置は、パーソナルコンピュータ又は携帯型端末等で使用され、自然画像や文書画像等の様々な画像を対象とし、静止画像、動画像又はスクロール画像として表示する。このような画像の表示品質改善が望まれている。
本発明は、低解像度で低速な表示装置における画像を見易く表示することを可能とすることを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものである。本発明は、人間の目の特性と表示装置の特性をモデル化し、与えられた高解像度画像を見たときの見え方と、低解像度で低速な表示装置に表示された画像を見たときの見え方ができるだけ一致するように、表示すべき低解像度画像を定めることで画像の最適表示を実現する。
図1を用いて、本発明の基本的な考え方を説明する。
そのままでは与えられた表示装置に表示できないほど高解像度な画像が与えられたとする。その画像を非常に高解像度の(理想的な)モニタ1に表示して観察者2が見る場合、観察者は非常に見易く感じると考えられる。一方、低解像度画像は、任意の方法により得られるが、例えば、映像生成部3で高解像度画像に単純平均等の画像処理を施すことにより得られる。低解像度画像を低解像度表示装置4に表示する場合には、観察者2は必ずしも見易く感じないことが予想される。
高解像度画像の見え5と低解像度画像の見え6との差を、人間の見え方の違いとして定量化する。具体的には、低解像度表示装置4に表示される画像を見たときの見え5が高解像度画像を見たときの見え6とできるだけ一致するように、映像生成部3を制御することで、画像表示を最適化して見易い表示を実現する。
図2を用いて、表示方法の概略を説明する。まず、人間の見え方をモデル化した視知覚モデル7を構築し、高解像度画像8を見たときの見え5をシミュレートする。視知覚モデル7では、各周波数における人間の感度特性をモデル化している。
次に、映像生成部3により、高解像度画像8から低解像度な表示画像を生成する。
低解像度表示装置4の表示特性をモデル化した表示系モデル9を構築する。表示系モデル9では、表示装置4の各画素の形状及び応答特性をモデル化している。これと視知覚モデル7を組み合わせて、表示画像を見たときの見え方をシミュレートする。
一致度評価部12により、高解像度画像8を見たときの見え10と表示画像を見たときの見え11との一致度を評価して、一致度が大きくなるように映像生成部3を調整する。このように最適化することで、見易い低解像度画像を実現する。
なお、人間の目の特性と表示装置の特性をモデル化して表示品質を改善するという考え方自体は既存技術である。特開平6−245060号公報では、カラープリンタの中間階調決定にこの考え方を適用している。特開平9−81777号公報では、見せたいものに近付ける映像生成にこの考え方を適用している。本実施形態は、表示する低解像度データへの変換にこの考え方を適用する点に特徴がある。
以下、本発明の実施形態について、図を用いて説明する。
(実施形態1)
本実施形態は、画像表示の最適化に関するものである。
低解像度データへの変換に、人間の目の特性と表示装置の特性をモデル化して適用するには、適切なモデルの構成が必要である。本実施形態においては、画像とは画素を単位とする2次元配列であり、各画素には輝度や色を独立に設定することができるものとして扱う。数学的には空間2次元、時間1次元に関する関数である。ただし、静止画像の場合には、空間2次元のみの関数になる。以下では輝度成分に注目して説明を行うが、カラー画像に対しても同様の方法で最適に低解像度データへ変換することができる。
図3を用いて、与えられた高解像度画像との誤差が最も小さくなるように表示装置に出力する低解像度画像を求める方法を説明する。
与えられた高解像度画像をI0 で表し、誤差が小さくなるように低解像度表示装置に出力する低解像度画像をλで表す。低解像度表示装置の特性のモデル(表示系モデル)をKで表すと、表示される画像は、I=K(λ)で表される。人間の視覚感度特性のモデル(視知覚モデル)をGで表す。このとき、高解像度画像I0 を見たときの見えは、GoI0 、表示画像Iを見たときの見えはGoIで表される。ただし、GoI0 は畳み込みを表す。
見えの誤差として例えば2乗の距離を用いる場合には、誤差は
Figure 0004805226
と表される。変数xは、空間2次元、或いは時間も含めた3次元の変数である。Eを最小にする低解像度画像λが、求めるべきものである。Eの最小化の計算を行う方法には様々なものを使用することができる。例えばλを仮想的に微小変化させてEが減少する場合には、λを更新する処理を繰り返せばよい。
低解像度表示装置の特性のモデルとして、例えばその空間特性だけを考慮した次の表示系モデルを用いることができる。
低解像度表示装置の各画素は長方形Dx×Dyであり、その内部は均一に表示され、画素の隙間は存在せず、各画素の表示は独立である。この場合には、表示装置に出力する低解像度画像λと表示画像Iの関係は以下のように表される。
低解像度表示画像I(x,y)は、(−Dx/2,Dx/2)×(−Dy/2,Dy/2)で1(それ以外0)になる関数φ(x,y)を用いて
Figure 0004805226
と表される。ここで、k,lは整数を取るものとする。
低解像度表示装置の時間特性も考慮した表示系モデルとしては、例えば上のモデルに時間応答の遅れを追加した次のモデルを用いることができる。
Figure 0004805226
ただし、λ’は下式で表される。
Figure 0004805226
ただし、αは低解像度表示装置の時間遅れを表す正定数である。上式は、α程度の時間遅れで表示画像が追従していくことを表している。
上の2つのモデルを用いる場合には、Eの最小化問題はλの連立1次方程式となり、非線形の場合と比較して簡単に解くことができる。なお、計算量の増加が問題にならない場合には、より精巧なモデルを用いることが可能である。
図4、図5を用いて、本実施形態1を具体的に説明する。図4は装置構成を示し、図5は処理の流れを示す。
画像読み込み部13が、表示すべき高解像度画像を読み込む(S1)。画像見え算出部14が、視知覚モデル7を用いてその画像の見えを算出する(S2)。表示算出部15が、低解像度の表示装置の表示系モデル9を用いて、任意の低解像度画像に対する表示画像を算出する(S3)。表示見え算出部16が人間の視覚感度特性のモデル7を用いて表示画像の見えを算出する(S4)。画像修正部17が、低解像度画像を微小修正しながら、2つの見えの差を算出し、見えの差が最小になるまでその修正を繰り返す(S5、S6)。最後に、出力部18が修正された低解像度画像を表示装置に出力する(S7)。
(実施形態2)
本実施形態は、スクロール画像の最適化に関するものである。
スクロールする画像の表示も動画像表示の1種であるので、動画像として扱い、上述の実施形態1の方法で最適化することも可能である。しかしながら、スクロールという知識を用いれば、以下のように問題を3次元から2次元に変換して静止画像表示の最適化と同様に扱うことができる。これにより計算量を節約することができる。
与えられた高解像度画像I0 がスクロール表示される場合に、誤差が最も小さくなるような表示装置に出力する低解像度画像λを求める。スクロールとは、一定方向に一定速度で平行移動する運動のことである。スクロールする方向とその速度は、外部から与えられるものとするが、高解像度画像I0 から画像処理的な手法によって推定することも可能である(例えば、特開平5−35236号公報)。以下では、Y方向に既知の速度vで移動する場合を例に説明を行う。
スクロールする高解像度画像I0 は、
Figure 0004805226
と表される。ただし、右辺のI0 は時刻0における静止画像である。
表示装置の特性のモデルとしては、例えばその空間特性だけを考慮した以下の表示系モデルを用いることができる。表示装置に出力する低解像度画像λと表示画像Iの関係は以下のように表される。
Figure 0004805226
ただし、[x]はxに最も近い整数を表す(0.5の場合には切り上げる)。φは、(−Dx/2,Dx/2)×(−Dy/2,Dy/2)で1(それ以外0)になる階段関数である。k,lは整数を取るものとする。この表示系モデルは、表示画像上で1画素ずつスクロールする場合を表している。
したがって、この表示系モデルを用いる場合、上述の実施形態1で述べた誤差Eは、時刻0における高解像度画像I0 と表示装置に出力する低解像度画像λ(k、l)だけで表される。従って、静止画像の最適表示と同様の計算量で最適な低解像度画像λ(k,l)を求めることができる。表示装置の時間特性も考慮した表示系モデルも同様に用いることができるが、計算はやや複雑になる。
図6、図7を用いて、本実施形態2を具体的に説明する。図6は装置構成を示し、図7は処理の流れを示す。
画像読み込み部13がスクロール表示すべき高解像度静止画像とスクロール情報を読み込む(S11)。スクロール情報はスクロール方向とスクロール速度からなる。画像見え算出部14が人間の視覚感度特性のモデル7を用いてその静止画像がスクロールされた際の見えを算出する(S12)。表示算出部15が表示装置のモデル9を用いて任意の低解像度画像がスクロールされた際の表示画像を算出する(S13)。表示見え算出部16が人間の視覚感度特性のモデル7を用いて表示画像の見えを算出する(S14)。画像修正部17が低解像度画像を微小修正しながら、2つの見えの差を算出し、見えの差が最小になるまでその修正を繰り返す(S15、S16)。最後に、出力部18が、修正された画像を表示装置に出力する(S17)。
(実施形態3)
本実施形態は、スクロール表示における表示特性の改善に関するものである。
上記実施形態2の方法では、低解像度の表示装置に出力する低解像度画像λはスクロール画像に限定される。そのため、十分に見易くなるとは限らない問題がある。上記実施形態1のように一般の動画像として扱い、画像表示の最適化の方法で最適化すれば十分に見易くできるが、計算量が増加する問題がある。本実施形態3では、計算量を抑えつつスクロール表示を見易く改善するものである。
これには以下の2つのアプローチがある。
1.動画像として最適化するが、この際に求めるべき低解像度画像の範囲を限定する方法である。つまり、あらゆる低解像度画像λの中で誤差Eを最小にするものを求めるのではなく、ある限られた範囲の低解像度画像の中で誤差Eを最小にするものを求める方法である。例えば、与えられた高解像度画像を単純に縮小した低解像度画像を基として、スクロール方向の微分の絶対値が定められた値よりも大きい画素の値だけを最適化の対象とし、他の画素の値はそのまま用いる方法が考えられる。
スクロール方向の微分とは、スクロールする方向で隣接する画素との明るさの差であり、この絶対値が大きい画素の近傍では明るさが急激に変化しているため特に見づらくなっていると考えられる。微分の計算で隣接する画素が存在しない場合(画像の外にはみ出す場合)には、便宜的に微分は0と定める。
図8に、スクロール方向がY方向(図示上方向)の場合の微分計算の例を示す。(A)の低解像度画像の各画素において1つ上の画素との差を求めると、(B)の微分画像が得られる。この場合、微分の絶対値が所定値より大きい(−1、1)の画素が最適化の対象となる。
2.もう1つの方法は、計算量を抑えつつスクロール表示を見易く改善する方法である。
図9は、低解像度の表示装置の特性を別途改善する方法を示す。高解像度画像を上述の実施形態1で得た最適映像生成部19と表示特性改善部20を組み合わせる。表示特性改善部20だけを単体で使用して見易く改善することもできるが、最適映像生成部19と組み合わせることで一層見易い表示が実現できる。
表示装置の特性を別途改善する利点は以下の通りである。映像生成の最適化において、複雑な表示系モデルを用いると計算量が増加する問題がある。表示特性の改善処理を行うことで、全体として表示特性を理想的な表示装置に近付けることができる。従って、表示特性改善処理を表示装置に含めて考えれば、単純な表示系モデルで十分見易く最適化できる。
スクロール表示で表示特性を改善する公知技術として、表示が追従しないために発生するコントラスト低下を改善する以下の方法が知られている。
特開平5−127658号公報:スムース・スクロール時にコントラストを上げて表示する。
特開平7−140944号公報:走査ライン上で時間的に後に書き込む箇所や後に書き込む走査ラインに前景色を1画素程度重ね書きすることで、前景領域を増やして輝度の低下を防ぐ。
文字画像のようにエッジがはっきりとしている画像を表示する場合、コントラスト低下よりも表示装置の立ち上がり、立ち下がり特性の違いによる平均輝度の時間変動の方が問題になる。これは、画面がスクロール時にちらついて見える現象である。
図10を用いて、スクロール時の輝度の時間変化を説明する。
表示装置に(A)に示す画像を与え、これがX方向(図示右方向)にスクロールするとする。画素の輝度変化が立ち上がりより立ち下がりが早いと、表示装置に表示される画像は、(B)に示すように、移動直後に暗くなる。したがって、スクロール中に平均輝度が変動することになる。
図11を用いて、平均輝度の変動を抑える方法を説明する。
(A)は表示装置に与える画像を示し、(B)は表示装置に表示される画像を示す。
立ち下がりの方が速い場合には、(A)の画像の、本来黒(輝度0)を表示すべき立ち下がり箇所の画素21に、移動直後だけ、ある程度の輝度値を指定する。指定する輝度値は、例えば表示装置を測定して実験的に定め、不揮発性の記憶装置に格納しておく。(A)の画像を表示装置に与える場合に表示される画像を(B)に示す。図11(B)を図10(B)と比較すると、画像の平均輝度の時間変動が小さくなっていることが分かる。
なお、輝度の立ち上がりの方が速い場合には、上記例とは逆に、本来白を表示すべき画素に多少暗い輝度値を指定する。また、スクロール方向は、X方向に限らず、他の方向でも同様の効果を得られる。
輝度値の修正方法に関する詳細は、以下の通りである。スクロールは、nフレームごとにd画素分移動するとものとする。なお、フレームとは、画面を更新する時間間隔で、例えば1/60秒である。この場合、移動速度vは、v=60d/nとなる。
輝度値修正の対象となる画素は、d画素分だけ右にある画素との輝度値の比較で定める。
1.立ち下がりの方が速い場合。
注目画素が黒で、d画素分右にある画素が白の場合は、今回の移動で立ち下がり箇所に該当することになるので修正する。
これ以外の場合については修正をしない。
2.立ち上がりの方が速い場合
注目画素が白で、d画素分右にある画素が黒の場合は、今回の移動で立ち上がり箇所に該当することになるので修正する。
これ以外の場合については修正をしない。
なお、画像が白黒の2値画像でない場合には、両者の輝度値の差(微分の絶対値)が定められた値よりも大きいかどうかで判定する。
最も簡単に修正をするには、すべてのフレームで上記と同一の修正を行う方法が考えられるが、多量に修正を行うと画質が劣化するので、修正量をフレームごとに変更する方がより見易い表示になる。しかし、各フレームの修正量を個別に求めるのは、多大な計算量が必要になる。
例えば、以下の方法を用いれば計算量の低減を図ることができる。1回の移動後、nフレーム間静止するので、明るさは移動直後に最も変動する。これに基づき、移動する最初のmフレーム(m<n)で同一の修正を行い、残りのフレームでは修正しない方法を考案した。上述の図10(A)では、m=n/2としている。
図12は、輝度値の修正量を修正対象画素毎に違う値を用いる例を示す。
輝度値の修正量は、修正対象画素すべてで共通の値を用いることもできるが(図11(A))、修正対象画素毎に違う値を用いることも可能である(図12(A)(B))。画素毎に違う値を用いる場合、すべてを未知数にして調節するのは、計算量が膨大になり現実的ではない。そこで、例えば以下の方法で修正量の割り当てを行う。
各画素の修正量を、全修正量の平均h=(h1+h2+h3)/3を求め(図12(A))、個別の修正量を、それからの差分の和(例えばh1=h+δ1)で表す。平均hだけを調節の対象にする。各差分は輝度の分布からあらかじめ定めておく。例えば、修正前の近傍5画素の平均値をそれらの平均から引いた値を用いる。これにより、図12(B)のように明るい部分の修正量は大きくなり、明るさの急激な変化が抑えられる。
修正量の調節には、以下の2通りの方法が考えられる。
1つは、実際に表示装置の輝度を測定する方法である。
1.初期化修正量hに初期値(例えば0)を設定する。
2.修正量の微小変化修正量hをランダムに微小変化させる。
3.測定平均輝度の時間変化を測定する。時間変化の尺度としては、例えば各時刻の平均輝度の分散を用いる。平均輝度の最大、最小の差を用いることもできる。
4.判定平均輝度の時間変化が増加した場合には、前回の修正量に戻す、平均輝度の時間変化が十分小さくなったら終了する。
5.繰り返し再度修正量の微小変化を行う。
もう1つは、視知覚モデル7に基づく映像の最適化とは別に、表示系モデル9を用いて、その結果から修正量を定める方法である。表示系モデル9を用いれば、上記の測定を計算(モデルに基づいて平均輝度の時間変化を計算)に置き換えることができる。これにより、修正量の調節を効率的に行うことができる。
表示系モデルとしては、例えば記述の実施形態1の時間特性を考慮したモデルを用いることができる。
図13、図14を用いて、本実施形態3を具体的に説明する。図13は、装置構成を示し、図14は、処理の流れを示す。
画像読み込み部13が、スクロール表示すべき静止画像とスクロール情報を読み込む(S21)。スクロール情報はスクロール方向とスクロール速度からなる。画像修正部22が表示装置の立ち上がり、立ち下がり特性に基づいてスクロール時の平均輝度が一定になるように画像を修正する(S22)。最後に、出力部18が修正された画像を表示装置に出力する(S23)。
(実施形態4)
本実施形態は、あらかじめ作成したフィルタを用いて、画像の表示を最適化する場合に関するものである。
表示装置の特性と人間の視覚感度特性をモデル化して、与えられた高解像度画像I0 との誤差が最も小さくなるように表示装置に出力する低解像度画像λを求める方法の原理は既に述べた。しかし、誤差の最小化を画像毎に行うと非常に計算量が必要になる。前述した線形のモデルを用いる場合には、いくつかの高解像度画像の和で表される高解像度画像に対応する最適な低解像度画像は、個々の高解像度画像に対応する低解像度画像の和になる性質があるので、これを利用して以下のように計算を効率化することができる。
1.いくつかの代表高解像度画像に対して、対応する最適な低解像度画像を求めておく。この結果から最適フィルタを構成する。
2.与えられた高解像度画像に対して、最適フィルタを適用して対応する低解像度画像を求める。
数式で表せば以下の通りである。与えられた高解像度画像を
Figure 0004805226
と既知の高解像度画像
Figure 0004805226
の線形結合で表す。
このとき、求めるべき低解像度画像λは、
Figure 0004805226
となる。ただし、λi ,…,λm はそれぞれIi ,…,Im に対応する低解像度画像である。
代表画像としては、例えば1画素だけが点灯しているインパルス画像を用いることができる。任意の画像は代表画像の線形結合で表すことができる。
図15、図16を用いて、本実施形態4を具体的に説明する。図15は、装置構成を示し、図16は、処理の流れを示す。
画像読み込み部13が、表示すべき高解像度画像を読み込む(S31)。フィルタ適用部23が、代表画像に対して最適化されたフィルタを、高解像度画像に適用する(S32)。最後に、出力部18がフィルタ処理により得られた低解像度画像を表示装置に出力する(S33)。
(付記1) 人間の視覚特性をモデル化して、高解像度画像の見えを算出するステップと、表示装置の特性をモデル化して、任意の低解像度画像に対する表示画像を算出するステップと、前記算出した表示画像の見えを算出するステップと、前記2つの見えの差が最小になるように前記低解像度画像を修正するステップとを具備することを特徴とする画像表示方法。
(付記2) 高解像度画像を読み込むステップと、前記高解像度画像から低解像度画像を生成するステップとを具備し、生成した低解像度画像を前記任意の低解像度画像とする付記1の画像表示方法。
(付記3) 高解像度静止画像及びスクロール情報を読み込むステップと、人間の視覚特性をモデル化して、前記静止画像がスクロールされた画像の見えを算出するステップと、表示装置の特性をモデル化して、任意の低解像度画像がスクロールされたときの表示画像を算出するステップと、前記算出した表示画像の見えを算出するステップと、前記2つの見えの差が最小になるように低解像度画像を修正するステップとを具備することを特徴とする画像表示方法。
(付記4) 高解像度画像を読み込むステップと、前記高解像度画像から低解像度画像を生成するステップとを具備し、生成した低解像度画像を前記任意の低解像度画像とする付記3の画像表示方法。
(付記5) 静止画像及びスクロール情報を読み込むステップと、表示装置の立ち上がり立ち下がり特性に基づいて、前記静止画像のスクロール時の平均輝度が一定になるように前記静止画像を修正するステップと、修正された画像を表示装置に出力するステップとを具備することを特徴とする画像表示方法。
(付記6) 高解像度画像を読み込むステップと、前記高解像度画像から低解像度画像を生成するステップとを具備し、生成した低解像度画像を前記静止画像とする付記5の画像表示方法。
(付記7) スクロール方向の微分の絶対値が所定値よりも大きい画素を前記静止画像の修正の対象とする付記5又は6の画像表示方法。
(付記8) 前記立ち上がり又は立下りの速い方の画素に、スクロールによる移動の直後に、所定の輝度を与える付記5〜7のいずれかの画像表示方法。
(付記9) 定められた代表画像に対して、その見えと表示装置に表示された画像の見えとの差が最小になるような低解像度画像を求めることで構成されたフィルタを生成するステップと、高解像度画像を読み込むステップと、前記高解像度画像に前記フィルタを適用して低解像度画像を生成するステップと、生成した低解像度画像を表示装置に出力するステップとを具備することを特徴とする画像表示方法。
発明の効果
本発明によれば、低解像度で低速な液晶等の表示装置に静止画像、動画像、スクロール画像を見易く表示することが可能となる。
本発明の基本的な考え方を説明するための図である。 本発明の表示方法の概略を説明するための図である。 本発明の実施形態1における低解像度画像を求める方法を説明するための図である。 本発明の実施形態1の装置構成を示す図である。 本発明の実施形態1における処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態2の装置構成を示す図である。 本発明の実施形態2における処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態3における最適化対象画素の決定方法を示す図である。 本発明の実施形態3における最適映像生成と表示特性改善の組み合わせを示す図である。 スクロール時の輝度の時間変化を示す図である。 本発明の実施形態3における、平均輝度の変動を抑える方法を示す図である。 図10の修正量の設定方法を示す図である。 本発明の実施形態3の装置構成を示す図である。 本発明の実施形態3における処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態4の装置構成を示す図である。 本発明の実施形態4における処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 高解像度画像用モニタ
2 観察者
3 映像生成部
4 低解像度表示装置
5 高解像度画像の見え
6 低解像度画像の見え
7 視知覚モデル
8 高解像度画像
9 表示系モデル
10 シミュレートした場合の高解像度画像を見たときの見え
11 シミュレートした場合の表示画像を見たときの見え
12 一致度評価部
13 画像読み込み部
14 画像見え算出部
15 表示算出部
16 表示見え算出部
17 画像修正部
18 出力部
19 最適映像生成部
20 表示特性改善部
21 立下り箇所の画素
22 画像修正部
23 フィルタ適用部

Claims (4)

  1. 静止画像及びスクロール情報を読み込むステップと、
    表示装置の各画素の輝度の立ち上がり立ち下がり特性に基づいて、前記静止画像のスクロール時の平均輝度が一定になるように前記静止画像を修正するステップと、
    修正された画像を表示装置に出力するステップと、
    を具備することを特徴とする画像表示方法。
  2. スクロール方向に隣接する画素の輝度の微分の絶対値が所定値よりも大きい画素を前記静止画像の修正の対象とし、前記所定値よりも小さい画素は修正しない請求項1の画像表示方法。
  3. 前記各画素の輝度の立ち下がりの方が立ち上がりより速い場合には、前記スクロールにより直前の表示輝度より低輝度を表示する立ち下がり部分の画素を、移動直後のみ前記低輝度より所定量明るい輝度に修正し、前記各画素の輝度の立ち上がりの方が立ち下がり速い場合には、前記スクロールにより直前の表示輝度より高輝度を表示する立ち上がり部分の画素を、移動直後のみ前記高輝度より所定量暗い輝度に修正する請求項1または2の画像表示方法。
  4. 静止画像及びスクロール情報を読み込む画像読み込み部と、
    表示装置の各画素の輝度の立ち上がり立ち下がり特性に基づいて、前記静止画像のスクロール時の平均輝度が一定になるように前記静止画像を修正する画像輝度修正部と、
    修正された画像を表示装置に出力する画像出力部と、
    を具備することを特徴とする画像表示装置。
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