JP4800921B2 - 視力向上のためのカスタムレンズ及びそれに対応するレンズの設計方法 - Google Patents

視力向上のためのカスタムレンズ及びそれに対応するレンズの設計方法 Download PDF

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Description

本発明は、視力矯正のためのレンズ(特にコンタクトレンズ)の設計方法に関する。本方法は、視力矯正のための適切な屈折矯正手術(refractive surgery)の設計にも適用可能である。さらなる様相において、本発明は、角膜アンレー(上張り)レンズ(onlay lens)、角膜インレー(はめ込み)レンズ(inlay lens)、及び眼内レンズ(intra-ocular lens)を含んでもよい、視力矯正のためのレンズに関する。またさらなる様相において、本発明は、視力矯正のための手術方法に関する。
視力矯正には、公知の方法によって定量的に測定された視力の向上、及び/または被験者によって述べられるような「より良く見える(seeing better)」ための定性的向上が含まれる。
大部分の人々の視力は、眼中の屈折異常(収差として知られる)の存在のため、最適視力よりも低いものとなっている。収差がないと、物体空間中の任意の点からの光線全てが目の光学系によって屈折され、像平面中の1点に集中する。しかしながら、収差があると、これらの光線のうちのいくばくかのものは、期待される像点に集中するのではなく、発散パターンを形成しながら像平面を横断し、これにより画像の質が劣化する。
これらの収差のうち最も良く知られているものとして、デフォーカス(焦点ずれ:defocus)及び乱視(astigmatism)があり、これらは屈折障害(diffraction error)と総称されている。これらは二次収差として知られ、メガネ、コンタクトレンズ、眼内レンズ、インレーレンズ、アンレーレンズなどによって従来から矯正されている。二次収差の矯正には外科手術を用いることもあり、例えば、白内障手術(cataract removal)、角膜移植(karatoplasty)(角膜交換)、レーザ支援その場角膜曲率形成術(LASIK;laser assisted in-site karatomileusis)、レーザ上皮角膜曲率形成術(LASEK;laser epithelial karatomileusis)、光屈折角膜切除術(PRK;photorefractive keratectomy)などがある。LASIK及びLASEKでは、エキシマレーザを用いて角膜を彫刻する。これらの器具及び外科的方法は、これらの二次収差のアシスト及び(頻繁な)矯正は可能であるが、屈折障害をさらに越え、網膜像の質を劣化させる高次の収差が眼中にさらに含まれる場合もある。デフォーカス及び乱視の矯正後の視機能に最も影響を与えるのは、残留するこれらの高次の収差であることが示唆されている。
これらの高次の収差には、球面収差及びコマ収差が含まれる。球面収差は、レンズが平行光線を1点に集中させないで、1本の線に沿って集中させた場合に発生し、このような状況は、複数の光線が近軸焦点で一体にならなかったものと表わされる。1本の光線が光軸から離れるほど、その軸交差点は像平面から離れる。コマ収差は、軸外光線は焦点面に収束しないことに起因して発生する。そのため、これらは、窩(fovea:ちいさな窪み)において存在し、適切な基準軸周りの眼の回転対称がないことに起因して発生する。他の高次の収差としては、二次乱視、トレフォイル(三弁状;trefoil)収差、テトラフォイル(四弁状;tetrafoil)収差などがある。これらの高次の収差は、自然に発生する場合もあるし、あるいは、LASIKまたはLASEKのような外科技術の実施中に生じる場合もあるし、あるいは、円錐角膜のような病的条件によって発生する場合もある。
人間の目における単色収差を測定し分析することを試みるために、多くの研究がなされている。全ての著者が、収差は患者によって大幅に異なり、また瞳孔サイズに依存することを認めている。患者の治療及び視力を向上させる目的のため、これらの高次の収差を矯正するための方法が開発されており、コントラスト感度及び解像力の向上が可能であることが、実験室レベルでは分かっている。最近では、カスタマイズされた屈折手順を用いて、個々の収差の矯正が行われている。これらの方法は、一般には、高次の収差の測定と、例えばコンタクトレンズまたは眼内レンズを製作するための装置への、または目の矯正のための外科手術に用いられるレーザソフトウェアへの収差関連データの転送と、を必要とする。後者の例の場合、データ転送により、角膜アブレーション(ablation)プロファイルにおいて球面収差及び円柱収差だけではなく高次の収差も考慮することが可能となり、これにより、コンピュータ制御による小型エキシマスポットレーザを用いて、角膜の局所領域のアブレーションを必要に応じて行って、目の収差を矯正することが可能となる。
高次の収差を測定しレンズを設計するためにそのデータを使用する技術の一例が、米国特許第6,499,843号明細書にある。この文献は参照によって本明細書に組み込まれる。後述するプロセスにおいては、患者の眼中に存在する収差は、接眼波面収差(ocular wavefront aberration)測定技術を用いて測定される。その後、このデータは、要求仕様に応じたレンズを製造するカスタムコンタクトレンズ製造施設へと送信される。測定される波面収差は、3次以上の収差であるのが好ましく、最大で4次から10次までの収差であるのがより好ましい。
これらの高次の収差を測定するためのプロセスの他の例として、米国特許第6,086,204号明細書、米国特許第6,338,559号明細書及び米国特許第6,305,802号明細書がある。これらの文献は、参照によって本明細書中に組み込まれる。
これらの方法は、このような高次の収差の治療に対して適切な方法を提供するが、その一方で、高次の単色収差の種類が異なる場合、視機能に及ぼす効果も異なるという点を認識していない。
ジオプトリーによって報告されるデフォーカス及び乱視の効果は、臨床医学者には周知である。しかしながら、デフォーカスとは異なり、(マイクロメータ単位で記述される)高次の収差が視機能に及ぼす効果は、現在に至るまで明らかになっていない。人間の眼中の高次の収差の量は、二乗平均平方根(RMS;Root Mean Square)波面誤差として、単一の数によって記述されることが多い。RMSは、個々のゼルニケ(Zernike)係数から計算される。一般的な光学系の収差は、瞳孔面内の座標(ρ,θ)に依存する値である波面収差多項式:W(ρ,θ)によって表わすことができる。収差の記述にゼルニケ多項式を用いる理由としては、高次の収差の記述が容易になる点、単位円上に定義された完全直交多項式の集合である点がある。従来から、ゼルニケ多項式は、極座標(ρ,θ)で書くことができる。ここで、ρは0から1までの範囲の半径方向座標値であり、θは0から2πまでの範囲の方位角成分である。これらは、下記のように定義される。
Figure 0004800921
各ゼルニケは、3つの成分(すなわち、正規化因子
Figure 0004800921
半径依存成分(Rn m)、及び方位角成分)からなる。半径成分は多項式関数であり、方位角成分はシヌソイド(sinusoid)関数である。
波面は、以下のように書くことができる。
W(ρ,θ)=ΣZn*Zn(ρ,θ)
ここで、Znはゼルニケ係数であり、Zn(ρ,θ)は、瞳孔座標に依存するゼルニケ多項式である。
RMSは、存在する収差の大きさに関する情報を与えるが、そのRMSの異なる成分によって提供される効果に関する情報をなんら与えない。そのため、臨床医学者がRMSチャートを評価する際、存在する収差の種類に関係なく、各個々のゼルニケ係数のRMSに対して同等の重要性が付与される。
従来のアプローチでは、目の全体収差の測定は、例えばビデオアベロスコピー(videoaberroscopy)によって行われ、状況によっては、これは、ビデオケラトスコピー(videokeratoscopy)によって測定可能な角膜前面収差の測定と組み合わされる。この測定から、ある次数までの検出された収差全てを矯正するための計算を行うことができる。最高次数は、4次、6次及び10次と指定されることが多い。これらの高次の収差を矯正すると、従来の矯正によるものよりもより高い視機能が達成できると考えられている。
しかしながら、このアプローチにおける1つの問題として、存在する高次の収差が、視機能の有意な損失を作り出すほど大きいものかどうかを考慮していないため、その収差の矯正が視力の顕著な改善を達成しないかもしれない点がある。さらなる問題として、光学的効果及び視覚効果は同義であるとの前提があるため、高次の収差の視覚効果はこれらの収差の光学的効果によって測定される点がある。現在では、これらの従来の考え方は誤りであると考えられている。
現行の技術において見逃されている別の局面としては、高次の収差を正確に矯正するプロセスは複雑であり、まず収差の正確な測定を行った後、正確な矯正を行う必要がある点がある。これら測定技術及び矯正技術は、完全に正確でも反復可能でもないため、現在では、収差の決定における信頼性が限られていることにより、視覚効果に関わらず測定された収差のすべてを矯正することは不適切であると考えられている。特に、個々の角膜収差の測定は完全には反復可能ではなく、個々の全体収差の測定も完全には反復可能ではなく、また、国際標準化機構にしたがったコンタクトレンズの高次の収差測定のための標準化された方法もなく、また、PRKまたはLASIKのようないずれかの外科的方法による角膜リサーフェーシング(resurfacing)も完全には予測できない、ということが留意される。PRKの場合、個々の患者によっては炎症性角膜反応(inflammatory corneal response)が発生し、時には意図した矯正とは大幅に異なる最終的な矯正をもたらす。LASIKの場合、角膜組織内まで深く矯正が行われるが、その効果は角膜前面において生じており、覆っている角膜弁を用いた治療が行われる表面の成形についても、完全な理解には至っていない。
高次の収差はその収差が視力に与える影響の点で評価されるべきであり、また、それらの矯正及び矯正次数はこれらの基準に基づいて決定されるべきである、ということが見出されている。詳しくは、各特定の収差の同レベルのゼルニケ係数によって生成されるぼけ(blur)の光学的効果がさまざまであって、視機能に同じような態様で影響を及ぼすわけではないことが、見出されている。点広がり関数(point spread function)が用いられる場合など、高次の収差を考慮する別の方法を用いた場合も、同様の結論に達することができる。
米国特許第6,499,843号明細書 米国特許第6,086,204号明細書 米国特許第6,338,559号明細書 米国特許第6,305,802号明細書
本発明は、上述の点に留意したものであり、各個々のゼルニケ係数に対して異なる重要性が寄与するようにする方法を提供し、特に、異なる高次の収差の視覚効果を、デフォーカスによって生じる視覚効果に対して正規化させる方法を提供する。その効果はよく理解される。
本発明では、RMS全体に依存するのではなく、視機能への効果についてRMSを正規化して、視機能支障因子(VPDF;Visual Performance Detrimental Factor)を得るための矯正因子が使用される。異なる収差の相対的な視覚効果を確立するため、視力テストチャートは、異なる高次の収差によって歪められ、全ての歪みは、均等なRMSによって規定される均等な光学値を有する。
高次の収差の視覚効果を正規化するための1つの方法として、固定された光学的効果の高次の収差(例えば、同レベルの波面誤差のRMS)で画像(例えばテストチャート)を変形させる方法がある。その後、その効果を、異なるレベルのデフォーカスで生成されたそれらの歪みの視覚効果と比較することができる。歪められた画像を達成する別の手段として、可変鏡(deformable mirror)を用いるものがある。
高次の収差で歪められたテストチャートとともに、いくつかのRMS値のデフォーカスによって歪められたテストチャートが生成された。その後、これらのチャートを全て読んだ被験者のパネルにより、これらのチャートの相対的可読性が測定された。同一条件下で視認された歪められていない視力テストチャートと比較された相対的な視力損失に関して、相対的な可読性を定量化した。
次の収差の効果
(a)同等のゼルニケまたは他の光学的手段によって定義された、高次の収差の効果を測定するのに適したテストチャートであって、固定された光学的効果の高次の収差によって画像が変形している少なくとも1つのテストチャートを被験者に見せる段階と、
(b)歪みの視覚効果を書き留める段階と、
(c)このような歪められたチャートの相対的可読性の比較を、チャート全てを読むかまたは読んだ被験者のパネルによって行う段階と、
を有する方法によって試験されよう
あるいは、高次の収差の効果
(a)歪みを有する少なくとも1つのテストチャートを被験者に見せる段階と、
(b)歪みの視覚効果に書き留める段階と、
(c)このような歪められたチャートの相対的可読性の比較を、チャート全てを読むかまたは読んだ被験者のパネルによって行う段階と、
を有する方法によって試験されよう
少なくとも1つのテストチャートの歪みは、任意の適切な手段によって達成可能である。
3次収差及び4次収差の相対的な視覚効果を確立するための、下記に示すモデルが立証された。
Figure 0004800921
3次、4次、5次及び6次収差の相対的な視覚的効果を確立するための、下記に示すさらなるモデルが立証された。
Figure 0004800921
モデルは、10次まで展開することが可能である。同じ技術的アプローチを異なる母集団に対して用いて、異なるモデルを導き出すことができる。これらのモデルは、本発明の範囲内である。
所与の瞳孔について、VPDFは、最良の矯正後の視機能と比較した視力(visual acuity)の損失として計算することができる。VPDFを計算するために、以下の工程が用いられる。
・ベースライン性能と比較された視力損失の計算。ベースライン性能は、高コントラスト文字及び低コントラスト文字に対する最高矯正視力である:
視力損失=最高矯正視力−測定された視機能
・高コントラストチャート及び低コントラストチャートに対する平均視力損失の計算:
平均視力損失=((高コントラスト時視力損失)+(低コントラスト時視力損失))/2
・全ての個々のゼルニケ係数に対する平均視力損失の計算
・各個々のゼルニケ係数に対するVPDFの計算
VPDF(Zx)=(Zxに対する平均視力損失)/(デフォーカスに対する平均視力損失)
あるいは、異なるコントラストのチャートに対してVPDFを展開することもでき、視力損失計算の別の技術を用いることもできる。
各個々のゼルニケ係数及び特定の瞳孔サイズについて、VPDFを計算する。
様々な収差によって提供される異なる効果を認識することにより、臨床医学者は、治療が必要な部分と、視力への効果が最小であるため何もしないでよい部分とを決定することができる。詳細には、矯正をすべきか否かの決定とどの収差を矯正すべきかの決定は、このような高次の収差を矯正する効果の定量化を含む。
本発明の第の様相によれば、異なる種類の収差の相対的視覚効果にあわせて個別調整された球面背面を有するカスタムレンズを設計する方法が提供される。この方法は、
(a)全眼(total ocular)の高次の収差を測定する段階と、
(b)必要な前面矯正をゼルニケ(Zernike)係数について計算する段階と、
(c)矯正を視機能支障因子を用いて変換する段階と、
(d)矯正用の、関連する高次の収差を得る段階と、
(e)レンズの前面について最適化された設計を得る段階と、
を有する。
カスタムレンズは、コンタクトレンズであってもよく、ソフトコンタクトレンズまたはハードコンタクトレンズ、インレーレンズ、アンレーレンズ、または眼内レンズであることが好ましい。
全眼の高次の収差は、任意の適切な方法によって測定することができる。適切な方法には、波面センサの使用が含まれるが、位相ダイバーシティ技術を含む他の技術も含まれ得る。特に適切な方法が、米国特許第6,305,802号明細書に記載されており、この文献は、参照によって本明細書中に組み込まれる。
ゼルニケ係数についての必要な前面矯正も、任意の適切な技術によって計算することができ、やはり適切な技術が米国特許第6,305,802号明細書に記載されている。
その後、上述に従って計算されたVPDFを用いて、矯正が適切となる関連する高次の収差を得ることができ、その後、公知の技術により、適切なレンズを作成することが可能となる。
本発明の第様相においては、VPDFを用いて、レンズの前面及び背面の両方の設計を最適化する。この構成においてこの方法は、
(a)全眼の高次の収差を測定する段階と、
(b)角膜トポグラフィの不規則性によって生じる眼の収差を測定する段階と、
(c)背面設計を計算する段階と、
(d)必要な背面矯正をゼルニケ係数について計算する段階と、
(e)矯正(d)を視機能支障因子を用いて変換する段階と、
(f)残留収差を計算する段階と、
(g)必要な前面矯正をゼルニケ係数について計算する段階と、
(h)矯正(g)を視機能支障因子を用いて変換する段階と、
(i)矯正用の、関連する高次の収差を得る段階と、
(j)レンズの前面及び背面について最適化された設計を得る段階と、
を有する。
角膜前面の不規則性を示すであろう角膜トポグラフィは、任意の方法を用いて測定可能である。
背面設計の計算は、角膜収差がゼロに低減したとの前提で実施することができる。1つの代替方法において、この計算は、レンズの背面によって新規の収差が生じると仮定するか、または、角膜表面からさらなる収差があると仮定する
段階(g)における残留収差の計算は、角膜収差を減算した総計であってもよく、あるいは、1つの代替方法において、背面収差を考慮に入れた計算であってもよい。
さらなる変形例において、この方法は、対象者に試用コンタクトレンズをフィッティングさせる段階と、コンタクトレンズの分散(decentration)を測定する段階と、その後、相応に補正を行う段階と、を含むことができる。詳細には、コンタクトレンズと目の瞳孔との間の同軸性の存在しないことによって生じる収差を考慮することができる。試用コンタクトレンズは、その後処方されるコンタクトレンズの設計に類似する設計であってもよい。レンズは、患者の要求に合致するデフォーカス矯正を含んでもよく、あるいは、標準レンズを用いてもよい。試用レンズは、分散を測定する前に、釣合いがとれるように(equilibrate)されることが好ましい。コンタクトレンズ分散の測定及びその後の補償は、任意の適切な方法で行ってよい。適切な方法の一例が、米国特許第6,499,843号明細書に記載されている。この文献は、参照によってこの明細書中に組み込まれる。
本発明の第の様相によれば、視機能支障因子が考慮された、異なる種類の収差の相対的な視覚的効果を矯正するように製造されるレンズが提供される。このレンズは、本発明の第1及び第2の様相の方法を用いて設計される。このレンズは、コンタクトレンズ、インレーレンズ、アンレーレンズ、または眼内レンズであってもよい。しかしこのレンズは、ガス透過性コンタクトレンズであることが好ましい。このレンズは、球面または非球面の背面を有してもよい。これらのレンズは、任意の適切な方法によって製造されるだろう。適切な方法としては、レーザアブレーション(laser ablation)、レーシング(lathing)、キャストモールディング(注型)または機械加工がある。
特定の患者の要求に合わせたレンズのカスタム作成について、本発明を上述したが、本発明の前提は、より広範囲に用いられるレンズの設計にも適用可能である。これらのレンズ(及び特に下記に述べるもの)は、VPDF矯正を含んでもよいし、含まなくてもよい。本発明のレンズは、3次から10次まで(最も特に4次から6次まで)(球面収差:Z12 Z4 0及びZ24 Z6 0)の回転対称収差について、母平均収差に対する逆収差を生成することにより、高次の収差の矯正を最適化することが可能である。このような設計の恩恵としては、回転対称コンタクトレンズを用いた母集団に対するコンタクトレンズフィッティング技術を変更することなく、母集団平均に対する光学的矯正の最適化が行える点と、現行の「球面」コンタクトレンズによって達成される快適性を維持する点とがある。
この構成のレンズは、ハードコンタクトレンズであってもよい。ハードレンズは、支持体(support)なしに自身の形状を維持し、眼中に配置されたときに変形することもないし、最小量の変形も起こさない。ハードコンタクトレンズは、かなりのレベルの乱視が特に存在する近視及び遠視の矯正に、特に有用である。
本発明のレンズは、3次から10次まで(最も特に4次から6次まで)(コマZ7 Z3 -1及びZ8 Z3 +1、二次乱視Z11 Z4 -2及びZ13 Z4 +2、球面収差:Z12 Z4 0;及びZ23 Z6 -2、Z25 Z6 +2、Z24 Z6 0)の回転対称収差及び非回転対象収差について、母平均収差に対する逆収差を生成することにより、高次の収差の矯正を最適化することが可能である。このような設計の恩恵としては、「球面」コンタクトレンズ及び「トーイック」コンタクトレンズを現在使用している母集団の母集団平均に対する光学的矯正を最適化する点があり、トーイックコンタクトレンズを使用している人たちにとって、このような設計の結果は、コンタクトレンズフィッティング技術を変更することなく達成され、現在のトーイックコンタクトレンズによって達成される快適性は維持される。
「トーイック」コンタクトレンズのための特定の構成において、平均母集団に対する高次の非回転対称収差の矯正が特に推奨される。回転対称収差は、存在する乱視に相関付けられ、また、低レベルの乱視であって習慣的に「球面」コンタクトレンズによって矯正されていた母集団の場合よりも大きいからである。
コンタクトレンズの背面は、目標とする矯正を達成するように設計されたレンズの前面となるように、球面であってもよい。本発明のレンズにおいて、背面はトーリック(円環状:toric)であってもよい。トーイックコンタクトレンズは、通常、少なくとも0.75ジオプトリーに等しい乱視の矯正に用いられる。別の構成において、レンズ背面は、所望のフィッティング特性を達成するように、マルチ球面(multi-spherical)またはマルチトーリック(multi-toric)であってもよい。
代替変形例において、レンズ背面は、平均角膜回転対称収差を中立化させるように形成されてもよい。この構成において、前面は、所望の矯正を達成するように設計される。この代替変形例は、眼の上に配置されると形状を変化させるソフトコンタクトレンズの場合に特に有用である。この形状の変化は、コンタクトレンズ材料の剛性やレンズのプロファイル、コンタクトレンズの背面と角膜の前面との相対的ジオメトリに影響される、レンズの機械的特性に依存する。平均角膜前面回転対称収差へのマッチングが得られると、眼の上のレンズの形状の影響(effect)が最小になる。
さらなる代替変形例において、レンズ背面を、レンズの機械的適合性(mechanical fit)を最適化させるように設計してもよい。この構成において、前面は、目標とする矯正を達成するように設計される。球面表面、あるいは、非球面(aspheric)表面のような非球面(non-spherical)表面、特定の多項式数列などの回転対称表面、または他の連続または非連続表面を用いてもよい。この第2の代替的構成の場合、球面、マルチ球面及びマルチ非球面表面を単独でまたは組み合わせて用いてもよい。
この点に関連して、良好な視機能を達成したい場合、レンズの機械的適合性を良くする必要がある点に留意する必要がある。これは、非球面表面が存在する場合、とくに重要である。この技術分野において、光学的適合性を得るためには、コンタクトレンズ背面の修正が必要になる場合があることは周知であるが、その場合、その形状が角膜前面とマッチしないことになる場合がある。
本発明の第の様相においてどの設計が選択されても、その設計は、カスタムメイドのものであってもよく、または、万人(whole population)に対して好適なものであってもよく、あるいは、1つの別の代替例において、眼(例えば角膜トポグラフィ)及び/または屈折の特性に基づく亜母集団に対する結果、及び/または人口統計(例えば年齢)に基づく結果を最適化するように、一連の設計が行われてもよい。
1つの構成において、Z12収差及びZ24収差ならびに場合によって全て高次の回転対称収差の矯正を採用することによって改善された光学的結果を達成する回転対称コンタクトレンズ設計が提供される。
これらの回転対称収差は、屈折障害に相関付けられるのが好ましい。平均回転対称収差は、異なる球面屈折障害(特に高近視矯正)によって異なる。第2の構成において、異なる処方によって異なるだろう回転対称収差の平均矯正を設計に取り入れてもよい。
非回転対称収差は、円柱屈折障害に相関付けられるのが好ましい。詳細には、高い円柱(>1.25D)の場合、これらの収差の平均は、低い円柱の平均よりもかなり大きい。第3の構成において、異なる円柱処方によって異なるであろう非回転対称収差の平均矯正を設計に取り入れる。
同時視力二焦点コンタクトレンズの場合、一般に、遠位画像及び近位画像の双方についての品質を最適化することが必要である。第4の構成において、第2及び第3の構成において提案されるような収差矯正をこのような設計に取り入れることができる。この矯正は、同心型二焦点、特に、多重環状(multi-ring)二焦点に適用可能である。
さらに、高次の収差のうちの1つである球面収差Z12を、年齢とともに増加するように示した。さらなる構成において、異なるレベルの収差矯正を、非老視(prespyopes)の若い母集団と比較した老視の人用の設計に取り入れることができる。このような考慮は、特に、二焦点コンタクトレンズの設計に適している。
第5の構成において、異なるレベルの高次の収差矯正を、一般的に55歳までであるかまたは+1.75D付加までの初期から中期の老視の人に対する(老眼矯正用)二焦点コンタクトレンズ、及び55歳を超えた年齢であるかまたは+2.00D付加以上の確立老視の人に対する(老眼矯正用)二焦点コンタクトレンズに取り入れることができる。
第6の構成において、異なるレベルの高次の収差矯正を、一般的に55歳までであるかまたは+1.75D付加までの初期から中期の老視の人に対する(老眼矯正用)回転対称二焦点コンタクトレンズ設計、及び55歳を超えた年齢であるかまたは+2.00D付加以上の確立老視の人に対する(老眼矯正用)回転対称二焦点コンタクトレンズ設計に取り入れることができる。
第7の構成において、回転安定性の必要なく球面収差(例えば、Z4 0(Z12))の矯正が達成可能であり、この球面収差の補正は、初期から中期の老視の人(例えば、55歳までであるかまたは+1.75D付加までの人)にとってよりも、確立老視の人(例えば、55歳を超えた年齢であるかまたは+2.00D付加以上の人)にとってより重要性が高い、回転対称二焦点が提供可能である。
第8の構成において、平均母集団用の回転対称単一視力コンタクトレンズを修正するための回転対称収差のレベルの決定は、通常のコンタクトレンズの母集団の人口統計と適合するように、55歳までの母集団で測定される必要がある。
第9の構成において、異なるレベルの高次の収差の全体の矯正が、(55歳までであるかまたは+1.75付加までの)初期から中期の老視の人に対する(老眼矯正用)非回転対称二焦点コンタクトレンズ設計、及び(55歳を超えた年齢であるかまたは+2.00D付加以上の)確立老視の人用の(老眼矯正用)非回転対称二焦点コンタクトレンズ設計に組み込まれるだろう。
第10の構成において、矯正収差、特にZ3 -1(Z7)が、(例えば、55歳までであるかまたは+1.75D付加までの)初期から中期の老視の人にとってよりも、(例えば、55歳を超えた年齢であるかまたは+2.00D付加以上の)確立老視の人にとって、より重要性が高いであろう非回転対称二焦点が提供可能である。
第11の構成において、平均母集団用の非回転対称単一視力コンタクトレンズを修正するための回転対称収差及び非回転対称収差のレベルの決定は、通常のコンタクトレンズの母集団の人口統計と適合するように、55歳までの母集団で決定される。
第12の構成において、異なる平均レベルの収差矯正が異なる範囲の矯正のためのレンズに採用されて、光学的性能を最適化する。詳細には、異なるレベルの回転対称収差矯正を、対称コンタクトレンズの設計において採用される。
の様相のレンズを製造する際、角膜の平均前面上のレンズのモールディング(moulding)を考慮に入れることが望ましい。任意の適切なレベルのモールディングを考慮に入れることができ、例えば、非常に剛性の高いレンズの場合はモールディングをなしにし、非常に可撓性の高いレンズの場合は全体モールディングを行い、中間モールディング特性を有するソフトレンズの場合は部分的モールディングを行う。
本発明の第の様相のレンズの設計をさらに最適化するため、インビトロ(in vitro)トライアル(試行)を実施することが望ましい。このトライアルは、
(a)本発明の第の様相のレンズを構成する段階と、
(b)レンズを基準角膜表面上に配置する段階と、
(c)レンズの前面を基準角膜表面上で測定する段階と、
(d)レンズについて真のモールディング(true moulding)を計算する段階と、
(e)データから、変更された設計を計算する段階と、
を有するだろう。
パースペクス(Perspex)などのプラスチック、ガラス、または他の剛性または半剛性材料を含む任意の適切な材料から、基準角膜表面を製造することができる。
これらのトライアルの工程は、設計が最適化されるまで、必要なだけ繰り返すことができる。
上記に加えてまたは上記に代えて、本発明の第の様相のレンズ設計は、インビボ(in vivo)臨床トライアルを用いて最適化することができる。この臨床トライアルは、
(a)本発明の第の様相のレンズを構成する段階と、
(b)(1または複数の)目標母集団の平均を表わす試験母集団を選択する段階と、
(c)試験母集団に適合するレンズの前面を測定する段階と、
(d)レンズについて真のモールディングを計算する段階と、
(e)データから、変更された設計を計算する段階と、
を有するだろう。
これらのトライアル工程は、設計が最適化されるまで、必要なだけ繰り返し可能である。
これらのインビボまたはインビトロ最適化トライアル、あるいはこれらの両方を用いるにせよ、レンズの前面は、任意の適切な技術によって測定可能である。適切な技術としては、ビデオケラトスコピー及び干渉分光法(interferometry)がある。
上述した本発明の第の様相のレンズは、眼上のレンズ安定性を達成するために用いられるものなど、従来のレンズ設計フィーチャ(feature)のうち任意のものを含むことができる。このようなレンズ設計フィーチャとしては、プリズムバラスト(prism ballast)、トランケーション(truncation)、周囲シニング(peripheral thinning)、スラブオフ(slab off)、ダブルスラブオフ(double slab off)があるが、これらに限定されない。
1または複数のこれらのフィーチャーがあってもよい。
本発明の第の様相によれば、異なる種類の収差の相対的な視覚効果に合わせて個別調整された外科手術を設計する方法が提供される。この方法は、
(a)全眼の高次の収差を測定する段階と、
(b)必要な矯正をゼルニケ係数について計算する段階と、
(c)視機能支障因子を用いて前記矯正を変換する段階と、
(d)矯正用の、関連する高次の収差を得る段階と、
(e)レンズ用の最適化された設計を得る段階と、
を有する。
ここで、例示を目的として、本発明について、以下の例及び図のみを参照しながら説明する。
(実施例1)
実施例の目的は、特定の高次の収差が視機能へ与える効果を評価し、その結果を球面デフォーカスの効果と比較することであった。この実施例において、特定のゼルニケ係数に対応する各特定の収差について、歪められた視力チャートが生成された。これらのチャートを用いて測定された視機能を、球面デフォーカスの視機能と比較した。なぜならば、球面デフォーカスの視機能は、メガネまたはコンタクトレンズによって矯正される欠陥だからである。全てのチャートは、同一量の収差によってぼけ(blur)させられた。
ベースライン視機能は、最良に矯正された球面−円柱屈折を用いて決定され、デフォーカス及び高次の収差に起因する視力損失を評価するための基準として用いられた。6mmの瞳孔についてのVPDFの計算を示す。
Figure 0004800921
データはVA単位で与えられており、VA単位=−10Log MAR(0=20/20、正の値>20/20;負の値<20/20) 1VA単位=1VAラインである。
0.5ジオプトリーのデフォーカスの場合の高コントラスト文字及び低コントラスト文字に対する6mmの瞳孔の平均視力損失は、((高コントラストの場合の−5.2)+(低コントラストの場合の−4.2))/2によって計算されて、−4.7VAラインであった。
Figure 0004800921
高次の収差に対するRMS値は、通常、以下のように計算される。
Figure 0004800921
視覚的因子について修正されたRMSは、瞳孔サイズによって異なる。6mmの瞳孔サイズの例の場合、RMSは、以下のように計算される。
Figure 0004800921
瞳孔サイズが異なる場合、矯正因子も異なるであろうから、RMS計算も異なるだろう。
特定の高次の収差の視機能に対する効果を比較することにより、高次の収差の種類が異なると、視機能への影響も異なることが分かった。
各個々のゼルニケ項が異なる効果を視機能に与えていた点に注意すべきだった。各個々のゼルニケ項の相対的な効果は、瞳孔サイズまたは文字コントラストによっては変化しなかったため、視機能に与える影響が最大または最小である係数も、試験条件から独立して変化しないままであった。全ての瞳孔サイズ及び高コントラスト文字及び低コントラスト文字において、4次の二次(secondary)乱視項は、視機能への影響が最小であり、球面デフォーカスよりも与える影響が小さかった。
一般的には、ゼルニケピラミッドの中心上のゼルニケ項は、ピラミッドのエッジ上の項よりも視機能に与える影響が大きい傾向があった。3次項の場合、コマは、トレフォイル(trefoil)項よりもより重大な支障効果を有し、4次項の場合、球面収差及び二次乱視は、トレフォイル項よりも激しく視機能を劣化させた。
球面収差は、低コントラスト文字に対し、より重大な支障効果を有する傾向があった。
瞳孔が大きくなるにつれ、視機能に対する特定の効果が、特に高コントラスト文字の場合に、より明白になった。特定の種類の収差の視機能に対する高次効果は、低輝度(高コントラストチャートに対しておよそ5VAライン、低コントラスト文字に対しておよそ3VAライン)に対して、すなわち、より大きな瞳孔であって、したがってかなり大量の高次の収差がある場合に対して、最高となった。
(実施例2)
本発明の前提をサポートする実験データの詳細について、以下に説明する。
全体母集団(Overall Population):
データ:
3組のデータ、すなわち、(i)全体母集団に関するデータ;(ii)従来は回転対称ソフトコンタクトレンズ(例えば、球面コンタクトレンズ)による矯正を受けていた、0.00から0.75Dまでの乱視の母集団に関するデータ;及び(iii)非回転対称ソフトコンタクトレンズ(例えば、トーリックソフトコンタクトレンズ)による矯正を受けた0.75Dよりも大きな乱視の母集団に関するデータ、が与えられる。
各変数について、平均値及びその平均の標準誤差(SE;standard error)を表形式で表わす。95%の信頼区間も、同一変数に対して図示形式で示す。
ディスクリプティブス(Descriptives)−全体母集団(全て円柱パワー):第1表ならびに図1及び図2を参照。
Figure 0004800921
ディスクリプティブス−0.75Dまでの円柱:第2表ならびに図3及び図4を参照。
Figure 0004800921
ディスクリプティブス−0.75Dを超える円柱:第3表ならびに図5及び図6を参照。
Figure 0004800921
年齢層効果(Age Group Effect):
データ:
3種類の異なる年齢層、すなわち、i)非老視の人(<45歳);ii)初期から中期の老視の人(45から55歳まで);iii)確立老視の人(>55歳)、についてのデータが与えられる。
3組のデータ、すなわち、(i)全体母集団に関するデータ;(ii)従来は回転対称ソフトコンタクトレンズ(例えば、球面コンタクトレンズ)による矯正を受けていた、0.00から0.75Dまでの乱視の母集団に関するデータ;及び(iii)非対称回転ソフトコンタクトレンズ(例えば、トーイックコンタクトレンズ)による矯正を受けた母集団に関するデータ、が与えられる。
年齢−全体母集団(全円柱パワー):第4表を参照。
Figure 0004800921
年齢−0.75Dまでの円柱:第5表を参照。
Figure 0004800921
年齢−0.75Dを超える円柱:第6表を参照。
Figure 0004800921
屈折障害(Refractive Error):
データ:
5種類の異なる屈折群、すなわち、(i)−6.0かそれより強い近視の人;(ii)−3.0から−6.00までの近視の人;(iii)−0.50から−3.00までの近視の人;(iv)−0.25から0.75未満の正視の人;(v)+0.75以上の遠視の人、に関するデータが与えられる。
3組のデータ、すなわち、i)全体母集団に関するデータ;ii)従来は回転対称ソフトコンタクトレンズ(例えば、球面コンタクトレンズ)による矯正を受けていた、0.00から0.75Dまでの乱視の母集団に関するデータ;iii)非対称回転コンタクトレンズ(例えば、円環状ソフトコンタクトレンズ)による矯正を受けた母集団に関するデータ、が与えられる。
屈折群−全体母集団(全て円柱パワー):第7表を参照。
Figure 0004800921
屈折群−0.75Dまでの円柱:第8表を参照。
Figure 0004800921
屈折群−0.75Dを超える円柱:有意な差は見られなかった。
全体母集団に関する全ての円柱について、高次の収差の95%信頼区間のRMSでゼロを含んでいるものはなく、母集団の平均に対してこれらの収差は有意であることが示された。そのため、ここで定量化された高次収差の矯正によって、全体母集団に対し、改善された光学的特性が得られるであろう。
0.75Dまでの円柱については、高次の収差の95%信頼区間のRMSでゼロを含んでいるものはなく、母集団の平均に対してこれらの収差は有意であることが示された。そのため、回転対称コンタクトレンズの設計を用いて、Z12及びZ24の収差の矯正の採用及び(場合によっては)全ての高次の回転対称収差を組み入れることによって、改善された光学的結果の達成が可能なことが分かる。
0.75Dより大きい円柱の場合、高次の95%信頼区間のRMSでゼロを含んでいるものはなく、母集団の平均に対してこれらの収差は有意であることが示された。そのため、回転について安定したコンタクトレンズ設計を用いて、ここで定量化された高次の収差の矯正を組み入れることにより、この母集団に対して改善された光学的結果が達成されるであろう。
次に、年齢層効果について検討した。
全ての円柱について:
異なるレベルの高次の収差の全体の矯正が、(55歳までであるかまたは+1.75D付加までである)初期から中期の老視の人用の(老眼矯正用の)二焦点コンタクトレンズ設計と、(55歳を超えた年齢であるかまたは+2.00D付加以上の)確立老視の人用の(老眼矯正用の)二焦点コンタクトレンズ設計とにおいて、採用されるであろう。
個々のゼルニケ係数を全体的に比較した結果、低輝度(p=0.002)においてZ3 +1(Z8)であり、また、p=0.038において及びZ4 0(Z12)と有意であった。
2つのゼルニケ係数Z3 1及びZ4 0について個々に比較したところ、年齢層が高くなるほど大きさが大きくなることが分かった。
0.75D以下の円柱について:
異なるレベルの高次の収差の全体の矯正を、(55歳までであるかまたは+1.75D付加までである)初期から中期の老視の人用の(老眼矯正用の)回転対称二焦点コンタクトレンズ設計と、(55歳を超えた年齢であるかまたは+2.00D付加以上の)確立老視の人用の(老眼矯正用の)回転対称二焦点コンタクトレンズ設計とにおいて、採用することができる。
個々のゼルニケ係数を全体的に比較した結果、低輝度(p=0.005)においてZ3 +1(Z8)であり、p=0.028においてZ4 04(Z12)と有意であった。
双方のゼルニケ係数について個々に比較したところ、低輝度においてZ3 -l(Z7)及びZ4 0(Z12)について非老視群と比較して、2つの老眼群において大きさが大きくなることが分かった。
そのため、回転対称二焦点において、回転安定性の必要なく達成することが可能なZ4 0(Z12)の矯正は、初期から中期の老視の人(例えば、55歳までの年齢であるかまたは+1.75D付加までの人)にとってよりも、確立老視の人(例えば、55歳を超えた年齢であるかまたは+2.00D付加以上の人)にとって、より重要性が高い。
さらに、平均母集団用の回転対称単一視力コンタクトレンズを修正するための回転対称収差のレベルの決定は、通常のコンタクトレンズの母集団の人口統計と適合するように、55歳までの母集団で測定される必要がある。
0.75Dより大きな円柱について:
異なるレベルの高次の収差の全体の矯正が、(55歳までの年齢であるかまたは+1.75D付加までである)初期から中期の老視の人用の(老眼矯正用の)非回転対称二焦点コンタクトレンズと、(55歳を超えた年齢であるかまたは+2.00D付加以上の)確立老視の人用の(老眼矯正用の)非回転対称二焦点コンタクトレンズとにおいて、組み込まれるであろう。
個々のゼルニケ係数を全体的に比較した結果、低輝度(p=0.028)において、Z3 -1(Z7)と有意であった。
ゼルニケZ3 -1(Z7)係数について個々に比較したところ、低輝度において、Z3 -1(Z7)の場合、若年群よりも老年層に対して統計的に有意なより高い係数が得られた。
そのため、非回転対称二焦点において、収差の矯正、特にZ3 -1(Z7)は、初期から中期の老視の人(例えば、55歳までの年齢であるかまたは+1.75D付加までの人)にとってよりも、確立老視の人(例えば、55歳を超えた年齢であるかまたは+2.00D付加以上の人)にとって、より重要性が高い。
さらに、平均母集団用の非回転対称単一視力コンタクトレンズを修正するための回転対称収差及び非回転対称収差のレベルの決定は、通常のコンタクトレンズの母集団の人口統計と適合するように、55歳までの母集団で決定される必要がある。
次に、屈折障害について検討した。
全ての円柱について:
i.全体的に比較したところ、高次の収差の全体(p=0.014)、3次の収差(p=0.045)、及び5次と6次を組み合わせた収差(p=0.002)について、矯正間に有意な差が見られた。
異なる群の間を個々に比較したところ、高次の収差の全体、3次の収差、及び5次と6次の収差は、高近視の人の場合よりも遠視群の場合に低いことが分かった。
そのため、異なる平均レベルの収差矯正を、異なる範囲の矯正に組み込んで、光学的性能を最適化することができる。
ii.ゼルニケ係数Z8(p=0.019)、Z12(p=0.006)及びZ24(p=0.003)は、屈折群に対して全体的に有意であった。
0.75Dまでの円柱:
i.全体的に比較したところ、高次の収差の全体(p=0.013)、3次の収差(p=0.042)、及び5次と6次を組み合わせた収差(p=0.003)について、矯正間に有意な差が見られた。
異なる群の間を個々に比較したところ、高次の収差の全体、3次の収差、及び5次と6次の収差は、高近視の人の場合よりも遠視群の場合に低いことが分かった。
ii.ゼルニケ係数Z7(p=0.019)、Z12(p<0.001)、Z13(p=0.002)、Z24(p=0.010)及びZ7(p=0.027)は、屈折群に対して全体的に有意であった。
そのため、異なるレベルの回転対称が、回転対称コンタクトレンズの設計において採用されることとなる。
第1表のRMSHO、RMS3、RMS4、RMS5、RMS6及びRM124の平均±2SE(標準誤差)のグラフである。 第1表のZ12、Z24、Z7、Z8、Z11及びZ13の平均±2SEのグラフである。 第2表のRMSHO、RMS3、RMS4、RMS5、RMS6及びRM124の平均±2SEのグラフである。 第2表のZ12、Z24、Z7、Z8、Zl1及びZ13の平均±2SEのグラフである。 第3表のRMSHO、RMS3、RMS4、RMS5、RMS6及びRM124の平均±2SEのグラフである。 第3表のZ12、Z24、Z7、Z8、Zl1及びZ13の平均±2SEのグラフである。

Claims (13)

  1. 異なる種類の収差の相対的視覚効果にあわせて個別調整された球面背面を有するカスタムレンズを設計する方法であって、
    (a)全眼(total ocular)の高次の収差を測定する段階と、
    (b)必要な前面矯正をゼルニケ(Zernike)係数について計算する段階と、
    (c)前記ゼルニケ係数の二乗を求める段階と、
    (d)前記ゼルニケ係数の二乗に視機能支障因子を乗算して一連の値を求め、該一連の
    値の総和の平方根を計算してRMSとする段階と、
    (e)前記RMSを小さくするように前記レンズの前面について最適化された設計を得る段階と、
    を有する方法。
  2. 視機能支障因子(VPDF;Visual Performance Detrimental Factor)を用いて、レンズの前面及び背面の両方の設計を最適化する方法であって、
    (a)全眼の高次の収差を測定する段階と、
    (b)角膜トポグラフィの不規則性によって生じる眼の収差を測定する段階と、
    (c)前記背面設計を計算する段階と、
    (d)必要な背面矯正をゼルニケ係数について計算する段階と、
    (e)前記ゼルニケ係数の二乗を求める段階と、
    (f)前記ゼルニケ係数の二乗に視機能支障因子を乗算して一連の値を求め、該一連の値の総和の平方根を計算して第1のRMSとする段階と、
    )残留収差を計算する段階と、
    )必要な前面矯正をゼルニケ係数について計算する段階と、
    前記ゼルニケ係数の二乗を求める段階と、
    (j)前記ゼルニケ係数の二乗に視機能支障因子を乗算して一連の値を求め、該一連の値の総和の平方根を計算して第2のRMSとする段階と、
    前記第1及び第2のRMSを小さくするように前記レンズの前面及び背面について最適化された設計を得る段階と、
    を有する方法。
  3. 前記カスタムレンズは、コンタクトレンズ、インレー(inlay)レンズ、アンレー(onlay)レンズ、または眼内レンズ(intra-ocular lens)であってもよい、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記カスタムレンズは、ソフトコンタクトレンズまたはハード(rigid)コンタクトレンズである、請求項3に記載の方法。
  5. 前記全眼の高次の収差は、波面センサを用いて測定される、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記背面設計の計算は、角膜収差がゼロまで低減したとの前提の下で実施される、請求項2に記載の方法。
  7. 前記計算は、前記レンズの背面によって新規の収差が生じると仮定するか、または、角膜表面からさらなる収差があると仮定する、請求項2に記載の方法。
  8. 段階(g)における前記残留収差の計算は、角膜収差を減算した総計である、請求項2に記載の方法。
  9. 段階(g)における前記残留収差の計算は、背面収差を考慮に入れる、請求項2に記載の方法。
  10. 対象者の瞳孔サイズを考慮に入れるようにさらにカスタマイズされる、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記対象者に試用コンタクトレンズをフィッティングさせる段階と、コンタクトレンズの分散(decentration)を測定する段階と、その後、相応に補正を行う段階と、をさらに含む、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記コンタクトレンズと目の瞳孔との間の同軸性の存在しないことよって生じる収差を考慮する、請求項11に記載の方法。
  13. 異なる種類の収差の相対的な視覚効果に合わせて個別調整された外科手術を設計する方法であって、
    (a)全眼の高次の収差を測定する段階と、
    (b)必要な矯正をゼルニケ係数について計算する段階と、
    (c)前記ゼルニケ係数の二乗を求める段階と、
    (d)前記ゼルニケ係数の二乗に視機能支障因子を乗算して一連の値を求め、該一連の値の総和の平方根を計算してRMSとする段階と、
    (e)前記RMSを小さくするようにレンズ用の最適化された設計を得る段階と、
    を有する方法。
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