JP4798391B2 - 磁気駆動型ギアポンプ - Google Patents

Description

発明の分野

本発明は、一般に容積移送式ギアポンプに関するものであり、さらに詳しくはマグネット・ロータアセンブリと２つのギアがそこにおいてそれぞれ回転する偏位状静止シャフトとを有する簡易構造の磁気駆動型ギアポンプに関するものである。

従来技術の説明

多くの吸入排出の適用分野では、回転部分に関連するシールを使用することなく潜在的なシール漏れを防止することが望ましい。従って、ポンプ業界では、回転面に沿ったシールの必要性を排除するために磁気駆動システムを採用することが一層一般的になってきている。このようなポンプには、運動用シールあるいは回転用シールがないために、まだ静止用シールが採用されているが、それらは「シールなし」ポンプとして知られるようになった。実際に、容積移送式ギアポンプの設計にもまた、磁気駆動型構成が使用されるようになった。

いくつかの従来技術の磁気駆動ギアポンプは、少なくとも１つのギアが取り付けられて一般にロータと呼ばれる従動シャフトを有しているのが普通である。そしてまた、そのような回転シャフトを支持するために、磁気駆動型構成要素とギアが含まれているポンプハウジングの部分との間に、付加的なポンプハウジング部あるいはブラケットを使用することが一般的である。このようなポンプはまた、固定シャフトにおいて回転する第２ギアあるいはアイドラーギアを有している傾向がある。その固定シャフトはポンプハウジングのヘッドの内部における一方端部に取り付けられていてもよい。

従来技術のポンプでは、回転シャフトを含んでいる構成要素の余分な長さに加えて、ロータのための回転シャフトを支持する必要のあるブラケットによって、そのようなポンプの全長および全重量が増大している。さらにまた、別体である回転ロータシャフトとアイドラーギアのための静止シャフトとによって、その構造体の複雑さと、上首尾で信頼性の高いポンプを作るために必要な許容誤差とが増大している。このような磁気駆動型ギアポンプの寸法および重量を簡素化するとともに減少させることが望ましいであろう。

本発明は、従来技術のギアポンプにおける短所に取り組み、磁気駆動型ギアポンプにおける上記の望ましい特徴を提供するものである。

発明の概要

本発明の目的および利点は、以下の説明および図面に記載され、かつ、それらから明らかになり、また、発明の実施によって気付かれる。

本発明は、吸込口および排出口を有するポンプハウジングと、このポンプハウジングの中に配置されているとともに一方端部に凹所を有する回転可能な環状磁気駆動アセンブリと、一方端部に凹所を有する環状キャニスタとを有し、キャニスタの少なくとも一部が環状磁気駆動アセンブリの凹所の内部に配置され、ポンプハウジングに封止係合している周辺縁部を有する磁気連結型ギアポンプに具体化されている。このポンプにはまた、環状従動マグネットと、環状キャニスタの凹所の実質的内部に配置された磁性部分を有するロータギアアセンブリとを有し、磁性部分は、環状磁気駆動アセンブリに実質的に位置調整され、かつ、連結された駆動配列を形成している。

本発明の第１の態様では、ポンプは、第１シャフト部分および第２シャフト部分を有する偏位状静止シャフトであって、第１シャフト部分の長手方向軸線が第２シャフト部分の長手方向軸線に対して平行であるが第２シャフト部分の長手方向軸線から間隔をおいて配置されている静止シャフトを有しており、回転可能な環状磁気駆動アセンブリが回転すると、環状従動マグネット・ロータギアアセンブリが、偏位状静止シャフトの第１シャフト部分において回転し、また、ロータギアが、偏位状静止シャフトの第２シャフト部分において回転するアイドラーギアを駆動する。

本発明の別の態様では、偏位状静止シャフトは、環状キャニスタにおける凹所の内部における第１シャフト部分の端部でだけ、あるいはポンプハウジングのヘッド部分における第２シャフト部分の端部でだけ、あるいは環状キャニスタにおける凹所の内部における第１シャフト部分の端部とポンプハウジングのヘッド部分における第２シャフト部分の端部との両方で支持されている。

本発明のさらに別の態様では、環状従動マグネット・ロータギアアセンブリは、マグネット取付部分と一体に形成されたロータギア部分を有している。

本発明のもっと別の態様では、偏位状静止シャフトは、１つの連続部材から形成されていてもよく、あるいは互いに接続された少なくとも２つの構成要素から形成されていてもよい。

このようにして、本発明では、磁気駆動構成要素とロータギアとの間にポンプハウジングの付加的ブラケット部分が必要とされる、より長くて一層複雑な磁気駆動型ギアポンプに代わるものが提示されている。本発明によればまた、２つの別々の静止シャフトにおいて回転するかあるいは２つの回転シャフトとともに回転するギアを有することとは対照的に、ロータギアとアイドラーギアとのための偏位状静止シャフトを利用することによって、構造が簡略化される。

先の一般的な記載および以下の詳細な記載は、両方とも代表的なものであり、また、説明だけの目的のために提供されており、さらに、本発明を制限するものではない、ということを理解すべきである。本発明のさらに別の特徴および目的は、好ましい実施形態についての以下の記載において、かつ、添付された特許請求の範囲から、一層充分に明らかになる。

好ましい実施形態の記載において添付図面への参照が行われるが、ここで、類似した部品には類似した参照符号が付されている。

これらの図面は一定の縮尺に従っていないことを理解すべきである。締付手段の細部と特定構成要素の他の平面図および断面図とを含んでいる磁気駆動型ギアポンプの機構的細部はかなり省略されたが、そのような細部は、この開示に照らして当業者の理解力の内部で充分に考慮される。本発明は図示された好ましい実施形態に限定されるものではないこともまた理解すべきである。

好ましい実施形態の詳細な説明

一般に図１〜図６ａによれば、本発明の磁気駆動型ギアポンプを無シール型容積移送式ギアポンプに関する多数の構成の内部で一般に具体化することができるということが認識される。

図１における好ましい実施形態によれば、ポンプ２はハウジング４を有し、ハウジング４には、第１本体部分６、第２本体部分８、第１本体部分６へ接続されたベアリングキャップ１０、および第２本体部分８へ接続されたヘッド１２が含まれている。これらのハウジング構成要素は、鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、あるいは他の金属材料、または構造用プラスチックなどのような剛性材料から構成することができる。ベアリングキャップ１０はボルト１４によって第１本体部分６へ接続されているが、このような接続は、他の締付手段によってもよく、または圧入によるかあるいはねじ係合によるような構成要素の直接接続によってもよい、ことが認識される。代替として、ベアリングキャップ１０と第１本体部分６とは、１つの部材として一体に形成してもよい。ハウジングヘッド１２は、ボルト１６によって同様な方法で第２本体部分８へ接続されているが、また、他の多くの適切な構成のいずれか１つによって接続することもできる。エラストマー製Ｏリング、予備成形されたかあるいは液体のガスケット材料などのような静止用シール２２および２４を採用して、ハウジングの構成要素どうしの接続を促進することができる。ハウジング４は、吸入すべき流体すなわち媒体をハウジング４の中へ引き込むための吸込口２６と、その媒体をポンプから吐き出すための排出口２８とを有する。図１、図２および図３には、一線配置される吸込口２６および排出口２８に対して９０°をなす、好ましい実施形態による断面図が示されている。図１ａには、第２本体部分８における吸込口２６および排出口２８が示されている。吸込口２６および排出口２８は互いに対して任意の角度で配設することができることと、ポンプ２は２つ以上の吸込口および２つ以上の排出口を有してもよいこととが認識される。

ベアリングキャップ１０は開口３０を有し、開口３０にはベアリング３２が取り付けられて、回転可能な環状磁気駆動アセンブリ３４が支持されている。ベアリング３２は、ボールベアリング、ローラベアリング、ブッシングなどのようなさまざまな構造体であってもよい。環状磁気駆動アセンブリ３４には、ベアリング３２に回転可能に係合するとともに第１端部でモータなどのような外部動力源（図示略）へ連結することのできるシャフト３６が含まれている。回転可能な環状磁気駆動アセンブリ３４には、その第１端部で回転シャフト３６の第２端部へ接続され、かつ、第２端部に凹所４０を有するカップ状駆動部材３８もまた含まれている。代替として、ベアリングキャップ１０、ベアリング３２およびシャフト３６は、カップ状駆動部材３８を外部動力源（図２における代替の実施形態において収容されるような）のシャフトに直接、取り付けることによって、排除することができる。シャフト３６への駆動部材３８の接続はキーとキー溝４２とによるように示されているが、そのような接続は、ポンプハウジング部分の接続に関して上で書き留められたような代替の手段によってもよいことが認識される。同様に、駆動部材３８およびシャフト３６は１つの部材として一体に形成してもよい。駆動部材３８は、ハウジングに関して論述したような剛性材料から構成することができる。環状磁気駆動アセンブリ３４は、凹所４０の内部でカップ状駆動部材３８の内壁へ接続されたマグネット４４もまた有している。マグネット４４は、任意の形態であってもよいが、長方形であるのが好ましく、またエポキシ樹脂すなわち接着剤によるような化学的手段によって駆動部材３８へ接続されているのが好ましく、あるいはリベットなどによるような適切な締付具によって取り付けられていてもよい。

環状磁気駆動アセンブリ３４の凹所４０の内部には、少なくとも一部にカップすなわち鐘形キャニスタ４６が配置されている。キャニスタ４６はさまざまな剛性材料のうち任意のものから構成することができ、また、その材料は、吸入排出される媒体に基づいて選択されるのが典型的であるが、合金Ｃ−２７６のようなステンレス鋼であるのが好ましく、プラスチック材料、複合材料などであってもよい。キャニスタ４６は、一方端部で開放されて凹所４８が形成されており、また周辺リム５０を有している。キャニスタ４６の周辺リム５０は、ポンプハウジング４へさまざまな方法で封止係合状に取り付けることができるが、その１つは図１に示されており、ここではそれは、第１本体部分６と第２本体部分８との接続部で第１本体部分６へ取り付けられている。

磁気駆動型ギアポンプ２は偏位状静止シャフト５２を含み、この静止シャフト５２は、第１長手方向軸線を有する第１シャフト部分５４と、第１シャフト部分の長手方向軸線に対して平行であるがその長手方向軸線から間隔をおいて配置された第２長手方向軸線を有する第２シャフト部分５６とを有する。第１シャフト部分５４は、キャニスタ４６の凹所４８の内部において延びており、また、偏位状シャフト５２の第１シャフト部分５４におけるそれぞれの端部５８で支持されていてもよい。図１に示されたように、キャニスタ４６の凹所４８の中に配置された支持部材６０に係合させることによって、シャフト端部５８に支持部が設けられてもよい。

代替として、第１シャフト部分の端部がキャニスタの中で支持されているときには、キャニスタは、図４に示されたように、キャニスタ４６ａの中に一体型支持部分６２ａを有してもよく、ここで、シャフト端部５８ａは、一体型支持部分６２ａによって単に支持されているか、または、圧入によるかあるいは化学結合剤によるようにして、一体型支持部分６２ａへ固定状に接続されている。図２に示されたもっと別の代案では、コンパクトなキャニスタ４６ｂは、偏位状静止シャフト５２ｂをシャフト端部５８ｂで支持するために、キャニスタ４６ｂと一体であるか、あるいは別体であるがキャニスタ４６ｂへ固定状に接続されている一層実質的な支持部分６２ｂを有してもよい。また、シャフト端部５８ｂは、上記手段によるか、または圧入ピン、ねじなどのような締付具６４ｂにより、キャニスタ４６ｂへ固定状に接続されてもよい。キャニスタにおける支持部分の内部での固定状接続はまた、偏位状静止シャフトの位置調整を確立しかつ維持するのに役立つ。

図１における好ましい実施形態では、ポンプ２は、偏位状シャフト５２の第１シャフト部分５４に回転可能に係合し、かつ、ブッシング６８あるいは他の適切なベアリング構造体のような摩擦緩和手段を採用することのできる環状従動マグネット・ロータギアアセンブリ６６もまた含む。マグネット・ロータギアアセンブリ６６は、第２シャフト部分５６へ向けて配置されたロータギア部分７０と、ロータギア部分７０へ一体にあるいは構成要素を固定状に結合する適切な手段により接続されたマグネット取付部分７２とを有する。ロータギア部分７０は、内側ギアポンプの外側ギアの形態にあるようなさまざまな構造体からなっていてもよい。ロータギア部分７０はまた、吸入排出される媒体に左右されるが、さまざまな剛性材料から構成することもできる。例えば、ロータギア部分７０を、このようなポンプが吸入排出用非腐食性材料の中で使用されるように意図されているときに、鋼製のマグネット取付部分と同様に作ることは好ましい。

マグネット取付部分７２には、重量および慣性を軽減するために、その端部に凹所７４があるのが好ましい。マグネット取付部分７２は、好ましくはマグネット４４を駆動部材３８へ接続するために採用されたものと同様な方法で、マグネット４４と同様にその外壁７８へ接続されたマグネット７６も有している。ポンプ２が吸入排出用腐食性材料の中で使用するために作られているときには、マグネット・ロータギアアセンブリ６６をステンレス鋼から作ることが好ましいが、マグネット取付部分７２とマグネット７６との間に環状炭素鋼部分（図示略）が含まれていると有利である。マグネット・環状炭素鋼部分にわたって、さらに保護するためのステンレス鋼製スリーブ（図示略）を取り付けることもできる。マグネット取付部分７２およびマグネット７６は、環状キャニスタ４６によって環状磁気駆動アセンブリ３４のマグネット４４から隔てられるように、キャニスタ４６の凹所４８の内部に配置されているが、それらは、磁気結合を形成するために、それぞれのマグネット７６および４４を実質的に一線配置させるように構成されている。この磁気結合によって、環状マグネット・ロータギアアセンブリ６６は、物理的接触することなく回転し、それによって、環状磁気駆動アセンブリ３４の回転により駆動される。

先に書き留めたように、偏位状静止シャフト５２は第２シャフト部分５６を含む。図１〜図３における好ましい実施形態に示されたように、偏位状シャフト５２は、一体状の第１シャフト部分５４および第２シャフト部分５６と連続する構造体であってもよい。しかしながら、偏位状シャフト５２はさまざまな代替の方法で構成することができ、その１つの例が図６および図６ａに示されている。図６は多部材型偏位状シャフト８０を示し、シャフト８０は、第２シャフト部分８４へ固定状に接続された第１シャフト部分８２を有する。その接続は、図６および図６ａに示されたようにボルト８６によって行ってもよく、または、他の締付具あるいは溶接、圧入などのような取付手段によって行ってもよい。

第２シャフト部分５６（または８４）には、第１シャフト部分５４の反対側シャフト端部５８である端部９０がある。シャフト端部５８に関して論述したように、シャフト５２のための支持部をシャフト端部９０へ設けてもよいことは認識される。シャフト端部９０のための支持部は例えば図１に示されており、ここでは、シャフト端部９０はハウジングヘッド１２の中で支持されている。この配列では、偏位状シャフト５２の位置調整が確立されており、また、回転は、キーおよびキー溝９２の使用によって防止される。

図２における代替の実施形態に示されたように、カップ状駆動部材３８ｂは外部動力源のシャフトを直接受けることができる。また、第２シャフト部分５６ｂのシャフト端部９０ｂには、ハウジングヘッド１２ｂの中で支持されたさらに別の部分が含まれていないであろう。実際、先に論述したように、偏位状静止シャフト５２ｂはキャニスタ４６ｂの中におけるシャフト端部５８ｂで固定状に支持されている。この構成によれば、ハウジングヘッド１２ｂのための簡略化構造が可能になり、また、ハウジングヘッドを第２ハウジング本体の中へ組み込むことによって、さらに簡略化を行うことができる。図２における第２実施形態によれば、摩擦緩和用ブッシングあるいはベアリング６８ｂの備わったコンパクトな環状従動マグネット・ロータギアアセンブリ６６ｂの使用もまた可能になる。このコンパクトな設計は、長さがより短いポンプ２ｂに使用することができる。

このような、ハウジングヘッドの第２ハウジング本体８ｃの中への組み込みは、図３における好ましい第３実施形態に示されている。この実施形態には、偏位状静止シャフトのための代替の支持構造についての例ももたらされている。図３において、代替の偏位状静止シャフト５２ｃは、第１シャフト端部５８ｃのある第１シャフト部分５４ｃと第２シャフト端部９０ｃのある第２シャフト部分５６ｃとを有している。偏位状シャフト５２ｃは、一体化されたハウジング第２部分・ヘッド８ｃの内部におけるシャフト端部９０ｃで支持されているが、キャニスタ４６ｃの内部におけるシャフト端部５８ｃでは支持されていない。シャフト端部９０ｃは、上記手段のいずれかによってハウジング部分８ｃへ固定状に接続されており、一方で、位置調整および回転抵抗が、ハウジング部分８ｃにおける隆起状リブすなわちタング９２ｃと第２シャフト部分５６ｃのシャフト端部９０ｃにおける対応長穴９４ｃとによって、さらにもたらされている。図２における第２実施形態といくらか同じように、図３における第３実施形態では、短くされたポンプ２ｃにおける摩擦緩和用ブッシングすなわちベアリング６８ｃのあるコンパクトな環状従動マグネット・ロータギアアセンブリ６６ｃが使用されている。

環状従動マグネット・ロータギアアセンブリ６６にとっては、何らかの形態のスラストベアリング面があるのもまた望ましい。図１に示されたように、前方スラストベアリング面９６は、マグネット・ロータギアアセンブリ６６の中に配置された前方スラストベアリング部材９８に係合するように、偏位状静止シャフト５２に一体に設けられてもよい。図５に示された別体のつば１００の形態にあるような後方スラストベアリングが付加的に設けられてもよい。つば１００は、偏位状静止シャフト５２の第１シャフト部分５４へさまざまな方法で取り付けることができる。図５には、止めねじ１０２による取り付けが示されているが、他の締付具を、あるいは、圧入などのような、つばをシャフトへ結合する手段を採用してもよい。つば１００は、凹所７４の内部におけるマグネット・ロータギアアセンブリ６６の他方端部に配置された後方スラストベアリング部材１０４に係合するように構成されている。このようにして、スラストベアリングは、構成要素の適切な位置決めを保持し、それによって振動および摩耗を緩和するために、一体にあるいは別体に設けることができる。

示されたそれぞれの実施形態では、第２シャフト部分における回転のためにアイドラーギア１０６が取り付けられている。ブッシング１０８あるいはベアリングのような摩擦緩和手段を使用することができる。アイドラーギア１０６は、図１ａに最も良好に示されているように、アイドラーギア１０６におけるギア歯とロータギア部分７０におけるギア歯との噛み合いによってロータギア部分７０に係合するように構成されている。ポンプ２の作動において、外部動力源により環状磁気駆動アセンブリ３４が回転すると、上で論述した磁気結合によって環状従動マグネット・ロータギアアセンブリ６６の回転が引き起こされる。マグネット・ロータギアアセンブリ６６の回転と、ロータギア部分７０の歯とアイドラーギア１０６の歯との相互噛み合いとによって、アイドラーギア１０６が同様に回転する。当分野において周知であるように、内側ギアポンプとして構成されたポンプ２では、図１に示されたように、ロータギア部分７０の回転軸線は、アイドラーギア１０６の回転軸線に対して平行であり、また、アイドラーギア１０６の回転軸線から間隔をおいて配置されている。また、ロータギア部分７０は、図１ａに最も良好に示されているように、基本的にアイドラーギア１０６に外接するロータギア部分７０の内側におけるギア歯との係合によってアイドラーギア１０６を駆動するように構成されている。このような構成と、ハウジングヘッド部分１２における三日月状突出部１１０に沿ったギアとアイドラーギア１０６における歯の先端に隣接して位置決めされたギアとの噛み合いとの協働によって、周知の原理による吸入排出動作が作り出される。この構成では、吸入排出される媒体は、吸込口２６を通してポンプ２の中へ引き込まれ、また、圧力を受けて排出口２８から吐き出される。

本発明による磁気駆動型ギアポンプはさまざまな形態に設けることができる、ということは認識される。構成要素に関する任意の種類の適切な構成材料、形態、形状および寸法と、構成要素を接続する方法とは、エンドユーザーの特定の要望と要求とに合致するようにして利用することができる。当業者にとって、さまざまな修正をこのようなポンプの設計および構造における本発明の範囲および精神から逸脱することなく行うことができることと、特許請求の範囲が図示された好ましい実施形態に限定されないということとは、明らかである。

環状キャニスタの内部とポンプハウジングのヘッドの中とで支持された偏位状静止シャフトを有する磁気駆動型ギアポンプの断面図である。 図１に示された切断線に沿った図１のポンプの断面図である。 極めてコンパクトなマグネット・ロータギアアセンブリと、環状キャニスタの内部でだけ支持された偏位状静止シャフトとを有する磁気駆動型ギアポンプの断面図である。 極めてコンパクトなマグネット・ロータギアアセンブリと、簡略化された環状キャニスタと、ポンプハウジングのヘッドの中でだけ支持された偏位状静止シャフトとを有する磁気駆動型ギアポンプの断面図である。 キャニスタの内部における偏位状静止シャフトの端部に関する代替の一体型支持部の断面図である。 別体のスラストベアリングを有するとともにマグネットが備わっていない、ロータギアおよびマグネット取付部分を有する代替の環状従動マグネット・ロータアセンブリの断面図である。 多部材型構成からなる代替の偏位状静止シャフトの平面図である。 図６に示された偏位状静止シャフトの分解断面図である。

Claims (20)

1. 少なくとも１つの吸込口および少なくとも１つの排出口を有するポンプハウジングと、
   前記ポンプハウジング内に配置されているとともに一方端部に凹所を有する回転可能な環状磁気駆動アセンブリと、
   一方端部に凹所を有する環状キャニスタであって、キャニスタの少なくとも一部が回転可能な環状磁気駆動アセンブリの凹所の内部に配置され、かつ、ポンプハウジングに封止係合している環状キャニスタと、
   環状キャニスタの凹所の実質的内部に配置された磁性部分を有し、前記磁性部分が回転可能な環状磁気駆動アセンブリと実質的に磁気整合している環状従動マグネット・ロータギアアセンブリと、
   第１シャフト部分および第２シャフト部分を有し、第１シャフト部分の長手方向軸線が第２シャフト部分の長手方向軸線に対して平行であるが第２シャフト部分の長手方向軸線から間隔をおいて配置されている偏位状静止シャフトとを備える、磁気連結型ギアポンプであって、
   回転可能な環状磁気駆動アセンブリが回転すると、環状従動マグネット・ロータギアアセンブリが、偏位状静止シャフトの第１シャフト部分において回転するとともに、ロータギアが、偏位状静止シャフトの第２シャフト部分において回転するアイドラーギアを駆動する、磁気連結型ギアポンプ。
2. 偏位状静止シャフトの第１シャフト部分の少なくとも一部が環状キャニスタの内部に延びている、請求項１に記載の磁気連結型ギアポンプ。
3. 偏位状静止シャフトの第１シャフト部分が、環状キャニスタの内部において一方端部で支持されている、請求項２に記載の磁気連結型ギアポンプ。
4. 環状キャニスタの凹所の内部に取り付けられたシャフト支持部をさらに備える、請求項３に記載の磁気連結型ギアポンプ。
5. 環状キャニスタの凹所が、偏位状静止シャフトの第１シャフト部分における端部のための一体型支持部をさらに備える、請求項３に記載の磁気連結型ギアポンプ。
6. ポンプハウジングが、ヘッド部分をさらに備え、偏位状静止シャフトの第２シャフト部分が、ポンプハウジングのヘッド部分内において一方端部で支持されている、請求項１に記載の磁気連結型ギアポンプ。
7. 偏位状静止シャフトの第１シャフト部分が、環状キャニスタの凹所の内部で支持され、偏位状静止シャフトの第２シャフト部分が、ポンプハウジングのヘッド部分内で支持されている、請求項６に記載の磁気連結型ギアポンプ。
8. 環状従動マグネット・ロータギアアセンブリが、マグネット取付部分へ接続されたロータギア部分をさらに備える、請求項１に記載の磁気連結型ギアポンプ。
9. 環状従動マグネット・ロータギアアセンブリが、マグネット取付部分と一体に形成されたロータギア部分をさらに備える、請求項１に記載の磁気連結型ギアポンプ。
10. 環状従動マグネット・ロータギアアセンブリが、マグネット取付部分へ接続されたマグネットをさらに備える、請求項８に記載の磁気連結型ギアポンプ。
11. 環状従動マグネット・ロータギアアセンブリが、マグネット取付部分へ接続されたマグネットをさらに備える、請求項９に記載の磁気連結型ギアポンプ。
12. 偏位状静止シャフトが、少なくとも１つのスラストベアリング面をさらに備える、請求項１に記載の磁気連結型ギアポンプ。
13. 回転可能な環状磁気駆動アセンブリが、ポンプハウジング内に回転可能に取り付けられたシャフトに取り付けられている、請求項１に記載の磁気連結型ギアポンプ。
14. 回転可能な環状磁気駆動アセンブリが、外部動力源の回転シャフトに取り付けられるように適合されている、請求項１に記載の磁気連結型ギアポンプ。
15. アイドラーギアが、ロータギアの内部に配置されており、かつ、一体型ギアポンプ構成におけるロータギアによって駆動される、請求項１に記載の磁気連結型ギアポンプ。
16. ポンプハウジングが、アイドラーギアに隣接した三日月部をさらに備える、請求項１５に記載の磁気連結型ギアポンプ。
17. 第１長手方向軸線を有する第１シャフト部分と第２長手方向軸線を有する第２シャフト部分とを含む偏位状静止シャフトを含み、前記第１長手方向軸線と前記第２長手方向軸線とは平行であって互いに間隔をおいて配置されており、また、第１シャフト部分に回転可能に係合しているロータギアと、第２シャフト部分に回転可能に係合しているアイドラーギアとをさらに含み、ロータギアがアイドラーギアに係合している、磁気連結型ギアポンプのシャフト・ギアアセンブリ。
18. 偏位状静止シャフトが、１つの連続部材から形成されている、請求項１７に記載の磁気連結型ギアポンプのシャフト・ギアアセンブリ。
19. 偏位状静止シャフトが、互いに接続された少なくとも２つの構成要素をさらに備える、請求項１７に記載の磁気連結型ギアポンプのシャフト・ギアアセンブリ。
20. ロータギアが、マグネットアセンブリをさらに備える、請求項１７に記載の磁気連結型ギアポンプのシャフト・ギアアセンブリ。

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