JP4797809B2 - ストリップミス検知機能付きパンチプレス - Google Patents
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Description
しかし、パンチ工具6,ダイ工具7の摩耗や、復帰用ばね18の疲労、その他,種々の要因で、パンチ工具6が板材Wの孔Hから抜けないストリップミスが生じることがある(図9参照)。このようなパンチ工具6が板材Wの孔Hに嵌まったままのストリップミスが生じるた場合、板材Wを次の位置の孔加工のために送るときに、パンチ工具6や板材Wに損傷が生じる。
同図に太線aで示す領域は、図11(A)のようにパンチ工具6が板材Wの孔Hから抜け、ラム19がパンチ工具6にまだ接触している範囲である。同図(B)のように、ストリップミスが生じた場合は、図10の太線aの範囲でも、パンチ工具6とラム19とが非接触となる。したがって、この太線の範囲aでパンチ工具6とラム19との非接触が検出されると、ストリップミスが検出できる。
この発明の他の目的は、より安定したストリップミスの検知を可能とすることである。 この発明のさらに他の目的は、ストリップミス時の板材の損傷防止、および板材送りとパンチ動作との同期制御の容易化を図ることである。
ストリップミス判定手段(37)は、前記ラム(19)が、パンチ工具(6)から離れて接触していない上昇位置から再度下降してパンチ工具(6)と接触する所定高さ位置(TOP)まで下降した時点で、前記パンチ工具・ラム接触検知手段(38)が非接触検知状態であるときに前記パンチ加工によってストリップミスが生じていると判定するものである。
この場合、ラム(19)の停止状態で上記パンチ工具・ラム接触検知手段(38)の出力によるストリップミス判定手段(37)のストリップミスの判定を行うため、さらに安定したストリップミス検知が行えて、パンチ工具(6)の損傷を最小限に防ぐことができる。
前記所定高さ位置(TOP)でラム(19)が一時的に停止する間に板材送りを行うようにすると、ストリップミスが無いことを確認してから板材送りが行える。そのため、ストリップミスの発生時に、ストリップミスが検出される前に板材送りが開始されて板材(W)が損傷することが防止される。また、ラム(19)の停止の間に板材送りを行うため、板材送りとパンチ動作との同期制御が容易となる。
ラムの昇降の繰り返し過程において、上昇位置から下降した前記所定高さ位置でラムを一時的に停止させるラム昇降サイクル制御手段を設けた場合は、より安定したストリップミスの検知が可能となる。
この場合に、前記所定高さ位置でラムが一時的に停止する間に、前記板材送り・位置決め手段による板材送りを行うラム昇降・板材送り同期制御手段を設けたときは、ストリップミス時の板材の損傷防止が図れ、また板材送りとパンチ動作との同期制御が容易化される。
上記パンチプレス本体1に、板材送り・位置決め手段9およびパンチ加工部10が設置されている。
各パンチ工具6は、図1に示すように、タレット4のパンチ設置孔内に昇降自在に搭載され、ばね18により吊り上げられている。パンチ工具6は、上方からラム19で下降可能であり、ばね18により上昇復帰させられる。
ラム19は、フレーム3に昇降自在に設置され、パンチ駆動機構20により昇降させられる。パンチ駆動機構20は、サーボモータ等からなるパンチ駆動源21と、このパンチ駆動源21の回転をラム19の昇降動作に変換する回転・昇降変換機構22(図3)からなる。回転・昇降変換機構22は、偏心カム機構、クランク機構、またはトグル機構等からなる。パンチ駆動機構20は、油圧シリンダ等でも良いが、ラム19を任意の昇降位置で停止可能なものであることが好ましい。ラム19は、パンチ工具6の上昇端よりも高い位置まで上昇し、上死点よりも若干下方の位置で、パンチ工具6から上方へ離れる。またラム19が下降して上昇端のパンチ工具6に接した状態では、まだパンチ工具6は板材Wと接触せず、さらにラム19の下降が行われてから、パンチ工具6が板材Wに接触するように高さ関係に設定する。
板材送り制御手段34は、加工プログラム32の送り命令RFに応答して、板材送り駆動源14に送り指令を出力する手段である。
ラム昇降サイクル制御手段36は、ラム19の1サイクルの昇降動作における停止位置や速度を設定した手段であり、加工プログラム32のパンチ命令RPにより、パンチ駆動機構20に1サイクルの昇降動作を行わせる。
ラム昇降・板材送り制御手段36は、ラム19の昇降動作に同期して、ラム19の昇降動作における所定の区間の中で板材送りが行われるように、板材送り制御手段34とラム昇降サイクル制御手段35との同期を行う。
すなわち、ラム19を所定高さ位置TOPで待機させ、パンチ命令の実行時に、所定高さ位置TOPから下降,上昇,再度の所定高さ位置TOPまでの動作を行わせる。
なお、ラム19の前記上昇位置は、上死点TDCに限らず、上死点TDCと前記所定高さ位置TOPの間の位置であっても良い。
なお、上記の所定高さ位置TOPは、必ずしも接触開始位置でなくても良いが、ラム19がパンチ工具9と接触し、かつパンチ工具9が板材Wにまだ接触しない位置であることが必要である。
ラム昇降・板材送り制御手段35は、図4(b)の動作に代え、図5(b)のように、ラム19が所定高さ位置TOPで停止する時間tの間だけ、板材送り・位置決め手段9による板材送りを行わせるものとしても良い。
なお、所定高さ位置TOPで必ずしもラム19を停止させなくても良く、その場合であっても、ラム19の下降過程で接触検出することになるため、パンチ工具6のラム19への追従遅れによる接触不良の問題を生じることなく、確実なストリップミスの判定が安定して行える。
図4(b)のように板材送りを行う場合は、ストリップミス判定手段37によるストリップミスの判定の前にも板材送りが行われるため、サイクルタイムが短縮できる反面、ストリップミスの発生時にその判定による機械停止前の板材送りで板材Wの損傷を生じることがあるが、板材送り量の一部の区間だけの送りであるため、大きな影響は生じず、またパンチ工具6まで損傷することは防止される。
図5のように、ラム19が所定高さ位置TOPで停止する時間tの間だけ板材送りを行うようにした場合は、サイクルタイムの面では不利であるが、上記のストリップミス判定前の板材送りによる板材Wの損傷が回避できる。
2…パンチプレス制御装置
4,5…タレット
6…パンチ工具
7…ダイ工具
9…板材送り・位置決め手段
10…パンチ加工部
18…ばね
19…ラム
20…パンチ駆動機構
34…板材送り制御手段
35…ラム昇降サイクル制御手段
36…ラム昇降・板材送り制御手段
38…パンチ工具・ラム接触検知手段
39…ストリップミス時処理手段
BDC…下死点B
TDC…上死点
TOP…所定高さ位置
P…パンチ位置
W…板材
Claims (3)
- ばねにより上昇復帰するパンチ工具およびこのパンチ工具を下降させるラムを有するパンチ加工部と、このパンチ加工部に対して板材を送って所定箇所をパンチ加工部に位置決めする板材送り・位置決め手段と、パンチ工具とラムとが接触しているか否かを検出するパンチ工具・ラム接触検知手段と、ラムの下降と上昇により1回のパンチ加工がなされ、前記ラムが、パンチ工具から離れて接触していない上昇位置から再度下降してパンチ工具と接触する所定高さ位置まで下降した時点で、前記パンチ工具・ラム接触検知手段が非接触検知状態であるときに前記パンチ加工によってストリップミスが生じていると判定するストリップミス判定手段とを備えたストリップミス検知機能付きパンチプレス。
- ラムの昇降の繰り返し過程において、上昇位置から下降した前記所定高さ位置でラムを一時的に停止させるラム昇降サイクル制御手段を設けた請求項1記載のストリップミス検知機能付きパンチプレス。
- 前記所定高さ位置でラムが一時的に停止する間に、前記板材送り・位置決め手段による板材送りを行うラム昇降・板材送り同期制御手段を設けた請求項2記載のストリップミス検知機能付きパンチプレス。
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JP2006151749A JP4797809B2 (ja) | 2006-05-31 | 2006-05-31 | ストリップミス検知機能付きパンチプレス |
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JP2006151749A JP4797809B2 (ja) | 2006-05-31 | 2006-05-31 | ストリップミス検知機能付きパンチプレス |
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