JP4783463B2 - 液体を燻煙する方法及びその装置 - Google Patents

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本発明は任意の容器に入った液体を燻煙する方法及び液体燻煙装置に関する。
公知の技術として、例えば下記特許文献に記載された装置で、液体を入れる内釜と、内釜の外側に外釜を設け、両者の間隙で給煙室を構成したものが存在する。
以下図4にて、公知の技術を説明する。内釜12内と給煙室13内が圧力差がない開放状態のとき内釜12内に所定量の液体飲食物を入れると、内釜12内の液体飲食物は噴煙孔16により連通する導煙路15内に液面が内釜12内と同一高さとなるまで流入するが、導煙釜14で噴煙孔16より給煙室13に流下することが防止できる。燻煙室21に燻煙を発生させ、排風機32を起動して内釜12内を減圧する。
減圧の圧力差が働き導煙路15中の液体飲食物は内釜12内に吸入して、導煙路15を開き、燻煙室21内の燻煙を吸気管24より吸入する空気と共に給煙室13に吸引し導煙路15を経て噴煙孔16より小気泡の状態で内釜12内の液体飲食物中に噴出し液体飲食物中を上昇する間に、小気泡程体積比表面積が大きくなる気泡の特性により体積比大面積で液体飲食物に接触し、燻煙成分が液体飲食物中に溶解吸収され液体飲食物に燻煙の香味が付与される。内釜12内と給煙室13内の圧力差は、排気調整弁33と吸気調整弁25により調整される。
特開平11−169102号公報
しかしながら、上記公知の技術では、燻煙を行う際の液体はこの装置に入れる他の手段が無い。このため装置内の容量以上の多量な液体については分割作業もしくは装置を大型化するより他の手段が無い。
また上記公知の技術では、燻煙室に燻煙発生とは別に所定熱量を発熱して、内釜内の液体飲食物を加熱可能とするものであるが、気体が液体に及ぼす熱伝導率は湯銭による直接加熱に比べ1/25と非常に悪く、バターや豚脂等の加熱して液体とする飲食物には極めて非効率的である。
また公知の装置は液体の温度管理が燻煙の温度だけによるため、燻煙の温度以下の冷却については極めて困難である。そのため、加熱により著しく風味が劣化してしまう生醤油などの調味料や、常温で気化する揮発性の高い液体には燻煙の香味を付与することは難しい。
また上記公知の技術は、内釜に入れた液体飲食物が給煙室内に流化することを防止するため内釜と外釜を合わせて3重構造かつその隙間が給煙室であるため、装置が複雑で清掃が困難であり、液体飲食物の加工において衛生上の問題が残る。特に、燻煙の香味成分はフェノール化合物を含んでおり、樹脂がこびりつきやすく頻繁な洗浄を必要とするため、この問題が顕著となる。
そこで、本発明は、上記課題を解決し、様々な液体量について容易に対応が可能であって、温度調整が効率的に行なえ、しかもより衛生的に液体又は加熱して液体とする油脂を燻煙する方法及びその装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する一観点に係る液体又は加熱して液体とする油脂を燻煙する方法は、(1)給煙口及び排煙口を備えた蓋の給煙口に給煙管を介して接続された多数の微小径噴煙孔を備えた噴煙室を容器に配置し、(2)容器に液体又は加熱して液体とする油脂を流入し、(3)排煙口から容器内の空気を排気するとともに蓋の給煙口に燻煙を供給して噴煙室の多数の微小径噴煙孔から液中に微小気泡の燻煙を噴出させて液体又は加熱して液体とする油脂を燻煙する。なおこの観点において、(1)と上記(2)は順番を逆に行なってもよい。
また、上記課題を解決する他の一観点に係る液体燻煙装置は、給煙口及び排煙口を備えた蓋と、給煙接続口及び多数の微小径噴煙孔を備えた噴煙室用蓋及び噴煙室用下部材とを備えた噴煙室と、蓋の給煙口と噴煙室用蓋とを接続する給煙管と、を有する。
なお、上記観点において、液体燻煙装置は、更に、燻煙を発生させる燻煙発生器と、燻煙発生器と蓋の給煙口とを接続する導煙管と、蓋の排煙口に排煙管を介して接続され、排煙口から空気を吸入して排出する排煙機と、を有していることも好ましい。
噴煙室を容器に単独に挿入配置させ、給煙口および排煙口を蓋に集中させることによって燻煙を行う際の液体の容器を選ばないので材質や大きさを自由に選択できるようになった。
このため燻煙を行う際、金属製の容器では腐食が進んでしまうような塩分の高い醤油にはガラス容器を使うことが可能で、簡易的に液体を燻煙する場合にはプラスチックの容器を使うことも可能になった。
容器を選ばない構造になったため、容器外側から直接加熱及び冷却が可能となるので、熱効率が極めて良好で細かな温度管理が出来るようになった。
噴煙室を独立させ給煙管と蓋を分離交換可能な構造としたため、細部にまで清掃交換が可能で極めて衛生的な液体又は加熱して液体とする油脂の加工が出来る。
また容器の口径は蓋の大きさ以内で縁が平らなものであればいかなる大きさや材質にも対応し、給煙管の交換により深さも自由に変更できるため、1つの装置で大幅な範囲の液量が変更することが可能になった。
すなわち、本発明により、様々な液体量について容易に対応が可能であって、温度調整が効率的に行なえ、しかもより衛生的に液体又は加熱して液体とした油脂を燻煙する方法及びその装置を提供することができる。
本実施形態に係る液体燻煙装置の概略断面図である。 本実施形態に係る液体燻煙装置の噴煙室の一例を示す図である。 本実施形態に係る液体燻煙装置の噴煙室の他の一例を示す図である。 公知の装置の概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施の形態及び実施例の記載にのみ制限されるわけではない。
(装置構成)
図1は、本実施形態に係る液体燻煙装置の概略図である。本液体燻煙装置Aは、本図で示すとおり、給煙口A−11及び排煙口A−12を備えた蓋A−1と、給煙接続口A−21及び多数の微小径噴煙孔A−22を備えた噴煙室用蓋A−2及び噴煙室用下部材A−3とを備えた噴煙室A−4と、蓋A−1の給煙口A−11と給煙接続口A−21とを接続する給煙管A−5と、を有する。
また本液体燻煙装置Aは、燻煙を発生させる燻煙発生器A−6と、燻煙発生器A−6の導煙口A−65と蓋の給煙口A−11とを接続する導煙管A−61と、蓋A−1の排煙口A−12に排煙管A−71を介して接続され、排煙口A−12から空気を吸入して排出する排煙機A−7と、を有する。
本液体燻煙装置Aは、容器A−9と組み合わされて閉じた空間を形成することができ、組み合わされる容器A−9の大きさは、任意の材質、大きさのものを採用することができ、限定されるものではない。ただし、噴煙室A−4を配置することができるよう十分な大きさを有し、できる限り底部が平坦のものを採用することが好ましい。
本実施形態に係る蓋A−1は、容器A−9と組み合わされ、閉じた空間を形成することができるものであって、給煙口A−11及び排煙口A−12を備えている。本実施形態に係る蓋A−1は、上記機能を有する限りにおいて限定されるわけではないが、一般的な容器の縁に対応させて、平板状であることが好ましく、より好ましくは平板状かつ円形状であることが好ましい。また蓋A−1の大きさとしては、燻煙対象となる液体又は加熱して液体とする油脂を入れる容器A−9よりも大きな面積を有していることが好ましく、少なくとも噴煙室の面積より大きなものであることが好ましい。
また、本実施形態に係る蓋A−1の裏側(容器との組合わせにより空間を形成する側)には、弾性を有するパッキンシートA−13が添付されていることが好ましい。このようにすることで、様々な容器との密封性を高めることができるようになる。特に、本実施形態に係る液体燻煙装置は、様々な容器に対応が可能であり、容器によっては縁形状が十分な平面でない場合があり、このような場合でも十分に減圧された空間を形成することができるといった効果がある。この弾性を有するパッキンシートA−13の材質としては、限定されるわけではないが、例えばシリコンゴムを用いることができる。またシリコンゴムの場合、この厚さは1mm以上5mm以下であることが好ましい。また、本実施形態において、この弾性を有するシートの面積としては、様々な容積の容器に対応することができるよう、広い面積を有していることが好ましい。面積としては、限定されるわけではないが、少なくとも噴煙室A−4よりも大きな面積を有していることが好ましい。なお、噴煙室A−4の面積よりも小さな容器は通常使用しないため、噴煙室A−4の面積以下の面積分だけシートが配置されていない部分があっても良い。
また、本実施形態に係る蓋A−1には、給煙口A−11及び排煙口A−12が設けられている。給煙口A−11及び排煙口A−12は、それぞれ、蓋を貫通し、空気及びそれに含まれる煙の出入りを行なわせるとともに、これらに接続される管と嵌め合わせることができるよう構成されている。材質としては、特に限定されないが、蓋と同じ材質であることは一体化した強度を確保する上で好ましい。
また本実施形態に係る噴煙室A−4は、液体又は加熱して液体とする油脂に対し煙を含む微小な泡を供給し、液体又は加熱して液体とする油脂を燻煙するための主要な部材であって、給煙接続口A−21と、噴煙室用蓋A−2と、噴煙室用下部材A−3と、を有している。更に噴煙室A−4は噴煙室パッキンA−31や噴煙室締付ねじA−32を有していることが好ましいが、噴煙室A−4の気密性を確保する上で必要ない場合は省略しても構わない。なお、図2に、本実施形態に係る噴煙室A−4の一例について概略断面図を示しておく。また、図3に、噴煙室の他の一例について概略断面図を示しておく。
噴煙室A−4は、噴煙室用蓋A−2と、噴煙室用下部材A−3とを組み合わせて内部に空間を形成するとともに、この空間に給煙接続管A−21から供給される燻煙を一次貯留し、多数の微小噴径煙孔A−22から液体又は加熱して液体とする油脂にこの燻煙を泡に含ませて供給することができる。
本実施形態における噴煙室用蓋A−2には、上記の通り多数の微小径噴煙孔A−22が配置されているが、この孔の数は、液体を十分に燻液することができるとともに、不必要に噴煙室A−4の空間に液体又は加熱して液体とした油脂を入れてしまわないように、大きさ、配置量を適宜調整することができるが、例えば微小径噴煙孔A−22の径としては、0.1mm以上1.5mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.3mm以上1.0mm以下の範囲である。また、微小径噴煙孔A−22の密度としては、例えば1平方cm当り1個以上10個以下であることが好ましく、より好ましくは3個以上6個以下の範囲である。
また、本実施形態に係る噴煙室用蓋A−2には、給煙接続口A−21が設けられており、給煙管A−5によって、上記の蓋における給煙口A−11と接続される。この結果、噴煙室A−4に燻煙を供給する経路が形成される。
噴煙室用下部材A−3は、上記の噴煙室用蓋A−2と組み合わされるものであり、組合せが可能である限りにおいて限定されず、例えば、図3で示されるように、噴煙室用蓋A−2の内側に形成されるネジ溝と組み合わされるネジ溝を有して構成されていることが好ましい。このようにすることでより強固に固定することができる。なお、噴煙室用下部材A−3は、容器内において安定的に配置することが好ましいため、下面は平坦であることが好ましい。
なお、本実施形態における噴煙室用蓋A−2の内部に形成される空間の量は、多く確保することが煙量を確保する点で望ましいが、空間を多く確保しすぎると浮力を生じさせ、噴煙室A−4の安定を阻害してしまう虞があるため、多く確保しすぎないことが好ましい。したがって、噴煙室A−4の空間は、噴煙室A−4全体の重量と調整して求めることが好ましく、噴煙室用蓋A−2と噴煙室用下部材A−3とを組み合わせた状態においての噴煙室A−4全体の重量が噴煙室A−4全体の浮力を上まわることが好ましい。例えば1例として、噴煙室A−4全体の体積をV、噴煙室A−4全体の重量をmgとしたとき、mg>1.1Vとすることが好ましい。これは一般的に液体の比重を1と近似したとき噴煙室A−4全体の体積における比重を液体より10%程度上まわるようにした算式である。このようにすることで、空間を形成したとしても浮き上がるおそれは少なく、容器A−9の底に安定的に配置することができる。なおもちろん、このような構成に加え、噴煙室下部材A−3の下面に吸着部材を設けて置くなどの構成を付することは好ましい一例であるが、吸着部材を配置することで噴煙室A−4と容器A−9の底面との間に隙間ができてしまうと液体の燻煙効率が落ちてしまう虞があるため、できる限り容器A−9の底面と噴煙室A−4とを近づけて配置しておいたほうが好ましい。
給煙管A−5は、上記の通り蓋A−1の給煙口A−11と噴煙室用蓋A−2の給煙接続口A−21とを接続する管であり、可撓性を有するものであることが好ましい。可撓性を有するものとすることで、蓋A−1と噴煙室A−4との間の距離と給煙管A−5の長さとが完全に同じでなかったとしても、曲がることにより調整することができるようになる。材質については、上記の機能を有する限りにおいて限定されるわけではないが、例えばシリコンゴム、ビニール又はエポキシ樹脂のいずれかを含んで構成されていることが好ましい。また本実施形態に係る給煙管A−5は、上記蓋A−1の給煙口A−11と噴煙室用蓋A−2の給煙接続口A−21とを接続する管であるが、上記蓋A−1の給煙口A−11と噴煙室用蓋A−2の給煙接続口A−21と取り外しができるよう別の部材によって構成されていることが好ましい。
また本実施形態において、蓋A−1における給煙口A−11の給煙管A−5に接続されていないほうの他方(表側)は、導煙管A−61によって燻煙発生器A−6と接続されている。
本実施形態における導煙管A−61は、燻煙発生器A−6が発生させる燻煙を給煙口A−11に導くために用いられる経路の一部を形成するものである。また、本実施形態における導煙管A−61の一部には、給煙調整弁A−62が設けられている。この弁を開閉することで、容器内の圧力に係らず、燻煙の導入を制御することができる。
本実施形態に係る燻煙発生器A−6は、上記の通り、燻煙を発生させることのできる装置であって、燻煙室A−63を有している。燻煙室A−63は、燻煙を発生させるためのチップなどを配置し、燃焼させることができる部屋である。なお燻煙発生器A−6には、空気を導入するための吸気口A−64と、導煙管A−61との接続を行なう導煙口A−65とが設けられており、吸気して燻煙室内でチップ等を燃焼させて燻煙を発生させるとともに、導煙口A−65及び導煙管A−61等を介して容器A−9内の噴煙室A−4に燻煙を供給することができるようになる。
また本実施形態に係る排煙機A−7は、容器A−9内において液体又は加熱して液体とする油脂に吸収されなかった過剰な燻煙を容器外に排出させることができるとともに、容器A−9内の気圧を減少させて、噴煙室A−4からの燻煙をよりたくさん発生させるために用いられるものである。本排煙機A−7は、このような機能を有する限りにおいて限定されるわけではないが、例えば減圧ポンプを好適に採用することができる。なお、本実施形態において、排煙機A−7は、排煙管接続口A−73及び排気口A−74を有しており、排煙管接続口A−73は、排煙管A−71を介して蓋における排煙口A−12と接続されている。この結果、容器A−9内の燻煙及び空気を、排煙管A−71を介して排煙機A−7に供給し、排出することができるようになる。なお、本実施形態における排煙管A−71の一部には、排煙調整弁A−72を設けておくことが好ましい。このようにすることで、容器A−9内の圧力を調整し、気泡の量を調整することができるといった効果がある。
また以上の構成の通り、本実施形態における液体燻煙装置は、蓋A−1と給煙管A−5および噴煙室下部材A−3と噴煙室用蓋A−2を分離可能な構造にして細かな交換と清掃が可能な構造となっている。
(燻煙方法)
次に、本実施形態に係る液体燻煙装置を用いた液体の燻煙方法について説明する。本実施形態に係る液体の燻煙方法は、少なくとも、(1)給煙口及び排煙口を備えた蓋の給煙口に給煙管を介して接続された多数の微小径噴煙孔を備えた噴煙室を容器に配置し、(2)容器に液体又は加熱して液体とする油脂を流入し、(3)排煙口から容器内の空気を排気するとともに蓋の給煙口に燻煙を供給して噴煙室の多数の微小径噴煙孔から液体又は加熱して液体とする油脂中に微小気泡の燻煙を噴出させて液体を燻煙する。
本実施形態では、まず、(1)給煙口及び排煙口を備えた蓋の給煙口に給煙管を介して接続された多数の微小径噴煙孔を備えた噴煙室を容器に配置する。なお本実施形態では、噴煙室を容器内に配置した後、蓋の給煙口と噴煙室用蓋の給煙接続口とを給煙管を介して接続してもよいし、噴煙室を容器内に配置する前に、蓋の給煙口と噴煙室用蓋の給煙接続口を給煙管を介して接続し、その後容器内に噴煙室を配置しても良いが、後者の方がより容易に配置できるといった利点がある。
また、蓋の給煙口及び燻煙発生器を接続する導煙管についても、蓋の排煙口と排煙機とを接続する排煙管についても、噴煙室を容器に配置する前に接続してもよく、噴煙室を容器に配置した後に接続しても良い。
次に、(2)容器に液体又は加熱して液体とする油脂を流入する。なお液体は常温において液体のものである場合は、そのまま流入させることができ、常温では固体であるが燻煙する際に加熱して液体にする油脂である場合は、加熱後液体とした油脂を流入させても良く、固体状態で配置し、燻煙する際に加熱して液体状態にしても良い。例えば油脂の場合は、容器を湯銭、直火、電熱線にて加熱し、一方、常温で気化する揮発性の高い液体の場合は、冷却水により冷却し、高効率に液体に燻煙の香味を付与することが好ましい。
そして、本実施形態では、(3)排煙口から容器内の空気を排気するとともに蓋の給煙口に燻煙を供給して噴煙室の多数の微小径噴煙孔から液体中に微小気泡の燻煙を噴出させて液体を燻煙する。これにより、液体を燻煙することができる。
具体的には、蓋を容器上に配置して容器を密閉し、排煙機を起動させて容器内を減圧する。一方、燻煙室内でチップ等を燃焼させて燻煙を発生させる。そして、給煙調整弁を開放し、容器内の噴煙室に燻煙を供給する。なお、容器内の圧力は、給煙調整弁と排煙調整弁の開く量を調整して調節することができる。排煙機を起動させて減圧することにより空気が遮断され、容器と蓋が吸着し、容器内が減圧されると燻煙室内の燻煙が導煙管を介して給煙管より導かれ噴煙室を経て微小径噴煙口が付いた噴煙室用蓋より小気泡の状態で噴出され液体中を上昇する間に小気泡程体積比表面積が大きくなる気泡の特性により体積比大面積で液体飲食物に接触し、燻煙成分が高効率に液体中に溶解吸収され液体に燻煙の香味が付与されることとなる。
そして、十分燻煙ができたと判断した時点で、排煙機を停止するとともに、燻煙室での燃焼も停止させ、容器内の圧力を常圧に戻して蓋を開放し、液体を取り出す。
以上、本実施形態により、液体又は加熱して液体とする油脂に十分に燻煙することができるとともに、様々な液体量について容易に対応が可能であって、温度調整が効率的に行なえ、しかもより衛生的な液体又は加熱して液体とする油脂を燻煙する方法及びその装置を提供することができる。
なお、本実施形態では、(1)給煙口及び排煙口を備えた蓋の前記給煙口に給煙管を介して接続された多数の微小径噴煙孔を備えた噴煙室を容器に配置した後に、(2)容器に液体又は加熱して液体とする油脂を流入している例を説明しているが、この順番については特に制限されず、例えば容器に液体又は加熱して液体とする油脂を流入した後で、給煙口及び排煙口を備えた蓋の前記給煙口に給煙管を介して接続された多数の微小径噴煙孔を備えた噴煙室を容器に配置してもよい。
ここで、実際に上記実施形態に係る液体燻煙装置を作成し、その効果を確認した。まず、図2で示す噴煙室を、直径20cm、厚さ2cmの大きさで作製した。なお、噴煙室用蓋には、直径0.5mmの微小径噴煙孔を縦横各5mmのピッチにて上面全体に形成した。また、給煙口及び排煙口が貫通してなる直径30cmのステンレス製の蓋を用意した。なお、ステンレス製の蓋の裏側には、1mmの厚さのシリコンゴムを給煙口及び排煙口の部分を除く裏面に貼付し、密着性を高めるようにした。
そして、シリコン樹脂製の40cmの長さの給煙管で給煙口と噴煙室用蓋の給煙接続口に接続し、噴煙室を直径29cm、深さ30cmの容器に配置した。
その後、蓋の排煙口と排煙機とをビニル製の排煙管により接続し、排煙機を駆動して減圧し、排煙調整弁を開き容器内を減圧するとともに、燻煙室でサクラのチップを燃焼させ、燻煙を発生させた。そして十分容器内が減圧されたと判断した後、給煙調整弁を開き、液体内に燻煙を導入し、液体を燻煙した。なおこの場合において、冷却水によって液体を常時10度に保つようにした。
そして、十分燻煙されたと判断した後、排煙機を停止するとともに、燻煙室の燃焼も停止し、容器内を外気圧に戻し、排煙管、導煙管を蓋から外し、容器を冷却水から出し、蓋を容器から外し、容器から液体を取り出した。
この結果、液体であっても、十分に燻煙することができることを確認した。また、温度調整が効率的に行なえていることも確認し、しかも燻煙後は分解して洗浄することができたため、衛生的な体を燻煙する方法及びその装置を提供することができることを確認した。
本発明は、液体燻煙装置、液体を燻煙する方法として産業上の利用可能性がある。
A 液体燻煙装置
A−1 蓋
A−2 噴煙室用蓋
A−21 給煙接続口
A−22 噴煙孔
A−3 噴煙室下部材
A−31 噴煙室パッキン
A−32 噴煙室締付ねじ
A−4 噴煙
A−5 給煙管
A−6 燻煙発生器
A−61 導煙管
A−62 給煙調整弁
A−63 燻煙室
A−64 吸気口
A−65 導煙口
A−7 排煙機
A−71 排煙管
A−72 排煙調整弁
A−73 排煙管接続口
A−74 排気口
A−9 容器
A−11 給煙口
A−12 排煙口
A−13 パッキンシート
1 付香器
11 外釜
12 内釜
13 給煙室
14 導煙室
15 導煙路
16 噴煙孔
17 蓋
18 パッキング
19 締結器
2 燻煙器
21 燻煙室
22 燻煙発生器
23 給煙管
24 吸気管
25 吸気調整弁
3 排気機器
31 排気管
32 排風機
33 排気調整弁


Claims (4)

  1. 給煙口及び排煙口を備えた蓋の前記給煙口に可撓性を有する給煙管を介して接続された多数の微小径噴煙孔を備えた噴煙室を容器に配置し、
    前記容器に液体を流入し、
    前記蓋の裏面には、前記噴煙室よりも広い面積を有する平板状のパッキンシートが配置され、前記パッキンシートを用いて前記蓋と前記容器とを組み合わせて閉じた空間を形成し、
    前記排煙口から前記容器内の空気を排気するとともに前記蓋の給煙口に燻煙を供給して前記噴煙室の前記多数の微小径噴煙孔から前記液体中に微小気泡の燻煙を噴出させて液体を燻煙する方法であって、
    前記噴煙室は、給煙接続口及び多数の微小径噴煙孔を備えた噴煙室用蓋と、前記噴煙室用蓋と分離可能で下面が平坦な噴煙室用下部材と、を備え、前記噴煙室用蓋と前記噴煙室用下部材の組み合わせにより内部に空間を形成し、
    前記微小噴煙孔の径は0.1mm以上1.5mm以下の範囲にあり、前記微小噴煙孔は1平方cm当たり1個以上10個以下形成され、
    前記噴煙室の体積をV、重量をmgとした場合、mg>1.1Vとなっている液体を燻煙する方法。
  2. 容器に液体を流入し、
    給煙口及び排煙口を備えた蓋の前記給煙口に可撓性を有する給煙管を介して接続された多数の微小径噴煙孔を備えた噴煙室を前記容器に配置し、
    前記蓋の裏面には、前記噴煙室よりも広い面積を有する平板状のパッキンシートが配置され、前記パッキンシートを用いて前記蓋と前記容器とを組み合わせて閉じた空間を形成し、
    前記排風口から前記容器内の空気を排気するとともに前記蓋の給煙口に燻煙を供給して前記噴煙室の前記多数の微小径噴煙孔から前記液体中に微小気泡の燻煙を噴出させて液体を燻煙する方法であって、
    前記噴煙室は、給煙接続口及び多数の微小径噴煙孔を備えた噴煙室用蓋と、前記噴煙室用蓋と分離可能で下面が平坦な噴煙室用下部材と、を備え、前記噴煙室用蓋と前記噴煙室用下部材の組み合わせにより内部に空間を形成し、
    前記微小噴煙孔の径は0.1mm以上1.5mm以下の範囲にあり、前記微小噴煙孔は1平方cm当たり1個以上10個以下形成され、
    前記噴煙室の体積をV、重量をmgとした場合、mg>1.1Vとなっている液体を燻煙する方法。
  3. 燻煙を発生させる燻煙発生器と、
    給煙口及び排煙口を備えた蓋と、
    前記燻煙発生器と前記蓋の給煙口とを接続する導煙管と、
    給煙接続口及び多数の微小径噴煙孔を備えた噴煙室用蓋及び前記噴煙室用蓋と分離可能で下面が平坦な噴煙室用下部材とを備え、前記噴煙室用蓋と前記噴煙室用下部材の組み合わせにより内部に空間を形成する噴煙室と、
    前記蓋の給煙口と前記噴煙室用蓋とを接続する給煙管と、
    前記蓋の前記排煙口に排煙管を介して接続され、前記排煙口から空気を吸入して排出する排煙機と、を有し、
    前記蓋の裏面には、前記噴煙室よりも広い面積を有する平板状のパッキンシートが配置され、
    前記給煙管は、可撓性を有し、
    前記微小噴煙孔の径は0.1mm以上1.5mm以下の範囲にあり、前記微小噴煙孔は1平方cm当たり1個以上10個以下形成され、
    前記噴煙室の体積をV、重量をmgとした場合、mg>1.1Vとなっている液体燻煙装置。
  4. 前記給煙管は、シリコンゴム、ビニール又はエポキシ樹脂の少なくともいずれかを含んで構成されている請求項3記載の液体燻煙装置。
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