JP4776918B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、安全性の高い非水電解液二次電池に関する。
近年、携帯電話やパーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)などの携帯機器の急激な普及に伴い、その電源として高エネルギー密度を有するリチウム二次電池の需要が急速に拡大している。現在、このリチウム二次電池は、携帯電話、ノート型パソコンをはじめとするモバイル情報機器用の標準電池としての地位を確立し、今後ともその性能向上が要望されている。
また、リチウム二次電池は、上記携帯機器用電源だけではなく、例えば、省資源を目指したエネルギーの有効利用の観点から、深夜電力の貯蔵及び太陽光発電による電力の貯蔵を目的とした家庭用分散型蓄電システムなどに用いる二次電池、並びに地球環境問題の観点から、電気自動車のための蓄電システムなどに用いる二次電池としても注目を集めている。このような蓄電システムに用いられるリチウム二次電池は、携帯機器用の小型二次電池と異なり、容量が大きい大型のものが必要とされる。
このように各種の用途として使用されているリチウム二次電池は、エネルギー密度が高いという利点を有する反面、非水電解液を使用することなどから安全性に対する対応策が必要とされる。特に、大型のリチウム二次電池の場合には安全性はより厳しく要求される。
従来、リチウム二次電池の安全性に対する対応策としては、例えば、安全弁により電池内圧力の上昇を防止する方法、あるいは外部短絡による発熱に応じて電気抵抗が上昇して電流を遮断するPTC素子を電池に組み込む方法などが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、内部短絡による発熱に応じてセパレータが軟化又は溶融することにより、セパレータの孔部が閉塞されて電流を遮断するシャットダウン機能を有するセパレータなども提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平4−328278号公報 特開平11−273660号公報
上記従来の対応策は、リチウム二次電池の安全性の向上には有効であるが、これだけでは十分ではない。即ち、シャットダウン機能を有するセパレータは、発熱による軟化又は溶融により電流を遮断するが、それと同時にこの発熱によりセパレータ自身も変形又は溶融流動してしまい、正負極を絶縁するという本来の機能が失われ、さらなる発熱の原因となる場合がある。
本発明は上記問題を解決するもので、内部短絡などによる発熱により電池の温度が上昇しても、短絡電流の増大を抑制することができる非水電解液二次電池を提供するものである。
本発明の非水電解液二次電池は、正極と、負極と、前記正極と前記負極との間に配置されたセパレータと、非水電解液とを含む非水電解液二次電池であって、前記正極及び前記負極から選ばれる少なくとも一方の電極の前記セパレータ側の表面には、多孔質層が配置され、前記多孔質層は、キュリー温度が40℃以上200℃以下の電子伝導性材料を含むことを特徴とする。
本発明は、内部短絡などによる発熱により電池の温度が上昇しても、短絡電流の増大を抑制することができる安全性の高い非水電解液二次電池を提供できる。
本発明の非水電解液二次電池の一例は、正極と、負極と、この正極と負極との間に配置されたセパレータと、非水電解液とを含み、上記正極及び上記負極から選ばれる少なくとも一方の電極のセパレータ側の表面には、多孔質層が配置され、この多孔質層は、キュリー温度が40℃以上200℃以下の電子伝導性材料を含む非水電解液リチウム二次電池である。
上記電子伝導性材料は、キュリー温度に達すると、その正の温度特性係数によって電気抵抗が急激に増大する特性を有する。以下、この特性をPTC(Positive Temperarture Coefficient)特性という。即ち、キュリー温度とは、その温度に達すると急激に物質の電気抵抗が増大する温度をいう。
これにより、内部短絡などによる発熱により電池温度が上昇しても、多孔質層の温度が上記キュリー温度に達すると、多孔質層に含まれる電子伝導性材料の電気抵抗が上昇し、短絡電流の増大を抑制することができる。また、短絡による電池温度の上昇により多孔質層の電気抵抗が上昇しても微少な短絡電流は流れるので、電池の内部エネルギーを徐々に放出でき、電池の安全性をより高めることができるからである。
上記電子伝導性材料のキュリー温度は、40℃以上200℃以下であることが必要であり、50℃以上150℃以下がより好ましく、60℃以上120℃以下がさらに好ましく、70℃以上100℃以下が最も好ましい。この範囲内であれば、負荷特性などの電池性能に影響を与えることなく、電池の安全性を確保できるからである。
また、上記電子伝導性材料のキュリー温度は、シャットダウン機能を有するセパレータを用いた場合には、そのセパレータの溶融温度(シャットダウン温度)よりも10℃以上低いことが好ましく、20℃以上低いことがより好ましい。これにより、多孔質層のPTC特性とセパレータのシャットダウン機能とを併用して、短絡電流の増大をより効果的に抑制でき、電池の安全性を確実に確保できるからである。
上記電子伝導性材料は、上記キュリー温度を有し、電池内で化学的且つ電気化学的に安定で、非水電解液に溶出しない材料であれば特に限定されないが、電子伝導性を付与した無機材料、電子伝導性を付与した高分子材料、及びこれらの無機材料と高分子材料との複合材料から選ばれる少なくとも1種の材料を用いることができる。
上記無機材料としては、微量の希土類元素(例えば、Y23、Laなど)を添加したBaTiO3が好適に用いられる。微量の希土類元素を添加したBaTiO3は電子伝導性を有し、希土類元素の添加量を調整することにより、キュリー温度を任意に調整可能だからである。
上記高分子材料は、導電性付与材を添加した高分子化合物が好適に用いられる。この高分子材料は電子伝導性を有し、高分子化合物の分子量を調整することや添加剤の導入により、キュリー温度を任意に調整可能だからである。添加剤としては、例えば、重油、パラフィン、ワックスなどが使用できる。
上記高分子化合物としては、結晶性高分子化合物が好ましく、さらには結晶化度が10%以上で、40〜200℃程度の融点を有するものがより好ましい。これらはキュリー温度の調整が容易だからである。具体的には、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチレン、エチレン・プロピレン共重合体、ポリブタジエンなどのポリオレフィンを代表とするポリマーやオリゴマー、又はポリエチレンテレフタレート、芳香族ポリアミド、セルロースなどの樹脂系高分子化合物;スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴムなどのゴム状高分子化合物;スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体及びその水素添加物、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体及びその水素添加物、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体及びその水素添加物などの熱可塑性エラストマー状高分子化合物;シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン(炭素数2〜12)共重合体などの軟質樹脂状高分子化合物;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体などのフッ素系高分子化合物;各種ワックス、アスファルトなどが用いられる。その他、ポリアミド樹脂、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、微粒子状のフェノール樹脂などを用いることができる。これらの中で特に低分子量のポリエチレンワックス、低密度ポリエチレン、融点50〜100℃のワックスを代表とする分子量が大きくない重合体(ポリマー)は、材料コストと生産性に優れているのでより好ましい。これらの高分子化合物は、一種類だけを選択して用いてもよいし、必要な正の温度特性を得るために二種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、高分子化合物の融点を下げるため、例えば、重油、パラフィンなどの添加物を加えてもよい。但し、これらの添加物は電解液への溶出や電気化学的及び化学的に安定であることが要求される。
また、上記高分子化合物として、結晶化度が10%未満の非晶質高分子化合物を用いることもできる。この非晶質高分子化合物としては、常温で溶剤に可溶なものが取扱い上好ましく、具体的には、天然ゴム又はイソプレンゴム、ニトリルゴム、エチレン・プロピレン・ジエンモノマー共重合体などの合成ゴム、アルキルアクリレート重合体などが用いられる。
上記高分子化合物の合成・加工方法などは特に制限されることはない。接着性の弱い結晶性高分子化合物を用いる場合には、一般的に官能基の導入や被着物である電極と結晶性高分子化合物の両方に親和性のある有機物(カップリング剤、分散剤など)を含有させることができるが、諸特性を考慮すれば、官能基の導入が好ましい。また、この高分子化合物には、さらに架橋剤、架橋促進剤、加工助剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを配合することもできる。
上記高分子化合物に添加する導電性付与材としては、例えば、カーボン材料、導電性非酸化物、金属微粒子などが用いられる。
上記カーボン材料としては、カーボンブラック、グラファイト、カーボン系導電性粉末などが用いられる。カーボンブラックとしては、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック、チャンネルブラックなどを使用できる。このカーボンブラックは、ストラクチャーが小さく、粒径が30μm〜150μm程度と比較的大きいものが用いられる。グラファイトとしては、天然黒鉛又は鱗片状黒鉛、土塊状黒鉛などの人造黒鉛などが用いられる。カーボン系導電性粉末としては、カーボンファイバー、カーボンナノチューブなどが用いられる。このカーボンナノチューブは、グラファイトウィスカー、フィラメンタスカーボン、グラファイトファイバー、極細炭素チューブ、カーボンチューブ、カーボンフィブリル、カーボンマイクロチューブ、カーボンナノファイバーなどとも呼ばれており、例えば、繊維径が0.5nm〜100nm、繊維長が0.01μm〜100μmのカーボンナノチューブを用いることができる。
上記導電性非酸化物としては、例えば、金属炭化物、金属窒化物、金属ケイ化物、金属ホウ化物などが用いられる。金属炭化物としては、例えば、チタンカーバイト(TiC)、タングステンカーバイト(WC)、ジルコニウムカーバイト(ZrC)、バナジウムカーバイト(VC)、タンタルカーバイト(TaC)、モリブデンカーバイト(MoC)、NbC、B4C、Cr32などが用いられる。金属窒化物としては、例えば、TiN、ZrN、VN、NbN、TaN、Cr2Nなどが用いられる。金属ケイ化物としては、例えば、CrSi2、MoSi2、NiSi2、TiSi2、VSi2などが用いられる。金属ホウ化物としては、例えば、TiB2、ZrB2、NbB2、TaB2、CrB、MoB、WBなどが用いられる。これらの中では、価格的に安価で耐電圧特性が良好なTiC粉末が特に好ましい。
上記金属微粒子は、それが含まれる多孔質層の配置位置により最適なものが選ばれる。多孔質層が正極の表面に設けられる場合は金属微粒子として電圧4V以上での耐酸化性が必要であり、例えば、アルミニウム、チタン、金などが用いられ、特にアルミニウム微粒子が好ましい。また、多孔質層が負極の表面に設けられる場合は、金属微粒子はリチウムと合金化しないことが必要であり、例えば、ニッケル、銅、鉄、銀などが用いられる。
上記高分子化合物に添加される導電性付与材の添加量は特に限定されないが、高分子材料の全質量に対して10〜90質量%とすることができ、好ましくは30〜80質量%であり、さらに好ましくは40〜70質量%である。この範囲内であれば、高分子化合物のPTC特性を良好に維持しつつ、高分子材料全体の電気抵抗を低くすることができるからである。
上記高分子材料は、高分子化合物と導電性付与材とをロールミル、バンバリーミキサ、ニーダーなどを用いる通常の混練方法によって混練して用いることができ、さらにその混練物を粉砕して用いることもできる。
上記高分子材料には、絶縁性材料をさらに添加してもよい。この絶縁性材料としては、例えば、アルミナ(Al23)、シリカ(SiO2)、ジルコニア(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)、アルミナ添加炭化珪素(SiC−Al23)、ゼオライト、モレキュラーシーブ、マグネシア、酸化マグネシアム(MgO)などの体積固有抵抗が108Ω・cm以上の絶縁性材料を用いることができる。これにより、多孔質層が高温となりPTC特性を発揮して電気抵抗が上昇した際に、より確実に短絡電流の増大を抑制できる。
上記絶縁性材料の中では、アルミナ微粒子とシリカ微粒子が好適に用いられる。これらの絶縁性材料は、一種類だけ使用してもよいが、二種類以上を混合して用いてもよい。また、これらの絶縁性材料の組成は、化学量論組成から多少偏在していてもよい。この絶縁性材料の平均粒径は、通常約10nm〜10μmであり、約20nm〜1μmが好ましい。この範囲内であれば、導電性付与材及び高分子化合物との混合が均一に行えるからである。この絶縁性材料の添加量は、高分子材料の全質量に対して5質量%以下とすることができ、好ましくは1質量%以下である。この範囲内であれば、常温時の電気抵抗が高くなりすぎないからである。
上記無機材料と上記高分子材料との複合材料としては、これらの無機材料と高分子材料との混合物、この混合物をさらに微粉化したもの、又は粒子状無機材料と粒子状高分子材料との複合粒子などが用いられる。この場合、無機材料と高分子材料との混合比は、それぞれ単独使用可能であるため、特に限定されない。
上記電子伝導性材料は、粒子状の形態として用いることが好ましい。粒子状であれば、多孔質層の細孔、細孔分布、多孔度の制御が容易になり、PTC特性の調整も容易になるからである。また、上記電子伝導性材料の平均粒径は、ナノサイズから20μm以下とすることができ、さらに0.1μm〜15μm以下が好ましく、0.2μm〜10μm以下がより好ましく、0.5μm〜5μm以下がさらに好ましい。この範囲内であれば、多孔質層の形成や、電極と電池の製造に支障がないからである。さらに、用いる粒子の粒径分布としては、比較的に狭い方が孔径が均一な空隙が得られるので好ましい。
上記粒子状の形態としては、例えば、球状粒子、棒状粒子、板状粒子、繊維状粒子などが含まれる。これらの中でも、狭い粒径分布を持つ球状粒子が、孔径が均一な空隙が得られるので好ましい。
また、上記多孔質層の多孔度は特に限定されないが、35%以上70%以下が好ましい。この範囲内であれば、イオン伝導性を十分に確保できるからである。
上記多孔質層の厚さは、0.5μm以上30μm以下が好ましい。この範囲内であれば、PTC特性を確保しつつ、電池の容量密度の低下及び質量の増加を防止できるからである。さらに、電池の高容量化が要求される場合は、多孔質層の厚さは、1μm以上20μm以下が好ましく、2μm以上10μm以下がより好ましい。多孔質層の厚さは、均一であることが好ましいが、その厚さに多少の変動があっても、電池の作製に支障がなければよい。また、多孔質層は、電極の表面を均一に覆って形成されることが好ましいが、ピンホールなどが存在してもよい。電池の正常時においてはセパレータにより正負極間は絶縁されており、短絡時においてもピンホールの部分を流れる電流は微少だからである。
上記多孔質層は、バインダーをさらに含んでいることが好ましい。これにより、多孔質層と電極との接着性が向上するからである。バインダーの種類は特に限定されず、微粒子を結合させる接着力があり且つ電気化学的に不活性なものであればよい。また、バインダーの含有量も限定されず、多孔質層と極板が安定的に接着できる量であればよい。具体的には、フッ素系高分子化合物、スチレンとブタジエンの共重合物を代表とするラテックス、エチレン・酢酸ビニル共重合体を代表とするホットメルト樹脂、ウレタン系高分子化合物、オキセタン環含有高分子化合物などを用いることができる。また、イオン伝導性を有する高分子化合物を用いるともできる。イオン伝導性を有する高分子化合物としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなどのポリエーテル系高分子化合物、ポリエーテルの架橋高分子化合物、ポリエピクロルヒドリン、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリビニルピロリドン、ポリビニリデンカーボネート、ポリアクリロニトリルなどの高分子化合物が挙げられる。
上記フッ素系高分子化合物としては、フッ化ビニリデン単位を含有するものが使用できる。このようなフッ素系高分子化合物としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−塩化3フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体などが挙げられる。
上記多孔質層は、正極及び負極から選ばれる少なくとも一方の電極のセパレータ側の表面に配置されていればよい。正極、負極を複数積層して用いる場合も同様である。但し、多孔質層を負極の表面に配置すると、リチウムデンドライトによる短絡を防止できるので、好ましい。
上記多孔質層の形成方法は特に限定されないが、簡便な方法である塗布法により形成することが好ましい。具体的には、PTC特性を有する電子伝導性材料とバインダーとを溶媒に加えるか、又はバインダー溶液に上記電子伝導性材料を加え、必要に応じて加熱し、マグネチックスターラー、ホモジナイザーなどの撹拌機、又はポットミル、ボールミル、スーパーサンドミル、加圧ニーダーなどの分散機を用いて分散・溶解して混合スラリーを作製し、この混合スラリーを電極上に塗布する。その後、乾燥により混合スラリー中の溶媒を蒸発させれば、電極の表面に多孔質層が形成される。乾燥方法は特に限定されず、減圧乾燥、加熱乾燥、自然乾燥などにより行える。また、多孔質層を形成した電極に、平板プレス、ロールプレスなどにより圧延処理を行えば、多孔質層と電極との接着強度をさらに向上できる。
多孔質層の形成方法として塗布法を用いる場合、その塗布手段は限定されず、電極の平滑性や形状、バインダーの特性などに応じて適宜に選択すればよい。例えば、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法などを使用できる。
上記正極に用いる正極活物質としては、リチウムを吸蔵・放出可能な化合物を用いることが好ましい。これにより、電池の安全性をさらに向上できる。この正極活物質としては、例えば、LiCoO2などのリチウムコバルト酸化物、LiMn24などのリチウムマンガン酸化物、LiNiO2などのリチウムニッケル酸化物、リチウムマンガン・ニッケル複合酸化物、リチウムマンガン・ニッケル・コバルト複合酸化物、二酸化マンガン、五酸化バナジウム、クロム酸化物、リチウムチタン酸化物などの金属酸化物、これらの金属酸化物の混合物、又は二硫化チタン、二硫化モリブデンなどの金属硫化物などを用いることができる。
特にLiNiO2、LiCoO2、LiMn24、リチウムマンガン・ニッケル・コバルト複合酸化物、及びこれらの酸化物の混合物など、充電時の開路電圧がLi基準で4V以上を示すリチウム複合酸化物を正極活物質として用いる場合には、高エネルギー密度のリチウム二次電池が得られるので望ましい。
また、上記正極は、例えば、正極活物質に導電助剤やポリフッ化ビニリデンなどのバインダーなどを適宜添加した合剤を、アルミニウム箔などの集電材料に塗布して、帯状の成形体に形成したものが用いられる。但し、正極の作製方法は上記例示のもののみに限られることはない。
また、上記負極に用いる負極活物質としては、リチウムを吸蔵・放出可能な化合物を用いることが好ましい。これにより、電池の安全性をさらに向上できる。この負極活物質としては、例えば、炭素材料、Si、Snなどのリチウムと合金化可能な金属又はその合金などを用いることができるが、特に炭素材料が好ましい。炭素材料は充放電特性に優れているからである。その炭素材料としては、例えば、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭などを用いることができる。
上記炭素材料は、(002)面の面間隔d002が0.350nm以下であることが好ましく、0.345nm以下がより好ましく、0.340nm以下がさらに好ましい。これにより、電池の高容量化を実現できるからである。なお、d002の下限値は特に限定されないが、理論的にはほぼ0.335nmである。また、炭素材料の結晶構造におけるc軸方向の結晶子の大きさLcは、3nm以上が好ましく、8nm以上がより好ましく、25nm以上がさらに好ましい。この範囲であればリチウムの吸蔵・放出がより容易になるからである。Lcの上限は特に限定されないが、通常200nm程度である。
上記炭素材料の平均粒径は、3μm以上15μm以下が好ましく、10μm以上13μm以下がより好ましく、その純度は99.9%以上が好ましい。この範囲内であれば入手が容易だからである。
上記負極は、例えば、負極活物質に必要に応じて導電助剤や結着剤などを適宜加えた合剤を、銅箔などの集電材料に塗布して、帯状の成形体に形成したものが用いられる。但し、負極の作製方法は上記例示のもののみに限られることはない。
上記非水電解液に用いる溶媒は、高誘電率の有機溶媒が好ましい。高電圧充電が可能になるからである。この高誘電率の有機溶媒としては、エーテル、エステル、カーボネート類などが好適に用いられる。特に、誘電率が高いエステル(誘電率30以上)を混合して用いることが好ましい。このような誘電率が高いエステルとしては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールサルファイトなどのイオウ系エステルなどが挙げられ、特に環状のエステルが好ましく、とりわけエチレンカーボネートなどの環状カーボネートが好ましい。
また、上記溶媒以外にも、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなどに代表される低粘度の極性有機溶媒を用いることができる。この中では、ジメチルカーボネートが安全性の点でより好ましい。
その他の溶媒として、プロピオン酸メチルなどの鎖状のアルキルエステル類、リン酸トリメチルなどの鎖状リン酸トリエステルなどを用いることができ、さらに、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、テトラグリム、3−メトキシプロピオニトリルを代表とするニトリル系溶媒なども用いることができる。
さらに、フッ素系の溶媒を用いることもできる。例えば、H(CF22OCH3、C49OCH3、H(CF22OCH2CH3、H(CF22OCH2CF3、H(CF22CH2O(CF22Hなどのエーテル、又は、CF3CF2CF2OCH3、CF3CF2CF2OCH2CH3などの直鎖構造のパーフロロアルキルアルキルエーテル、又は、イソ(パーフロロアルキル)アルキルエーテル、例えば、2−トリフロロメチルヘキサフロロプロピルメチルエーテル、2−トリフロロメチルヘキサフロロプロピルエチルエーテル、2−トリフロロメチルヘキサフロロプロピルメチルエーテル、2−トリフロロメチルヘキサフロロプロピルプロピルエーテル、3−トリフロロオクタフロロブチルメチルエーテル、3−トリフロロオクタフロロブチルエチルエーテル、3−トリフロロオクタフロロブチルプロピルエーテル、4−トリフロロデカフロロペンチルメチルエーテル、4−トリフロロデカフロロペンチルエチルエーテル、4−トリフロロデカフロロペンチルプロピルエーテル、5−トリフロロドデカフロロヘキシルメチルエーテル、5−トリフロロドデカフロロヘキシルエチルエーテル、5−トリフロロドデカフロロヘキシルプロピルエーテル、6−トリフロロテトラデカフロロヘプチルメチルエーテル、6−トリフロロテトラデカフロロヘプチルエチルエーテル、6−トリフロロテトラデカフロロヘプチルプロピルエーテル、7−トリフロロヘキサデカフロロオクチルメチルエーテル、7−トリフロロヘキサデカフロロオクチルエチルエーテル、7−トリフロロヘキサデカフロロヘキシルオクチルエーテルを用いることができる。また、以上のイソ(パーフロロアルキル)アルキルエーテルと直鎖構造のパーフロロアルキルアルキルエーテルとを混合して用いることもできる。
また、硫酸エステル類溶媒を用いることもできる。例えば、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸エチルメチル、硫酸メチルプロピル、硫酸エチルプロピル、硫酸メチルフェニル、硫酸エチルフェニル、硫酸フェニルプロピル、硫酸ベンジルメチル、硫酸ベンジルエチルなどの鎖状硫酸エステル、又は、エチレングリコール硫酸エステル、1,2−プロパンジオール硫酸エステル、1,3−プロパンジオール硫酸エステル、1,2−ブタンジオール硫酸エステル、1,3−ブタンジオール硫酸エステル、2,3−ブタンジオール硫酸エステル、フェニルエチレングリコール硫酸エステル、メチルフェニルエチレングリコール硫酸エステル、エチルフェニルエチレングリコール硫酸エステルなどの環状硫酸エステル、又は、上記鎖状硫酸エステルや環状硫酸エステルのハロゲン化物を用いることができる。これらの中では、特に常温下で液体である環状硫酸エステルが好ましい。
また、上記非水電解液に電池の性能を向上させることができる各種の添加剤を添加してもよい。例えば、C=C不飽和結合を有する化合物を電解液中に添加すると、サイクル特性の低下を抑制できる場合がある。このような不飽和結合を有する化合物としては、例えば、C65611(シクロヘキシルベンゼン)などの芳香族化合物、H(CF24CH2OOCCH=CH2、F(CF28CH2CH2OOCCH=CH2などのフッ素化された脂肪族化合物、フッ素含有芳香族化合物、1,3−プロパンスルトンなどのイオウ元素を有する化合物、ビニレンカーボネートなどが挙げられる。
上記非水電解液の溶媒に溶解させる電解質塩としては、リチウムの過塩素酸塩、有機ホウ素リチウム塩、トリフロロメタンスルホン酸塩などの含フッ素化合物の塩、又はイミド塩などが好適に用いられる。このような電解質塩としては、例えば、LiClO4、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiCF3SO3、LiC49SO3、LiCF3CO2、Li224(SO32、LiN(CF3SO22、LiC(CF3SO23、LiCn2n+1SO3(n≧2)、LiN(Rf3OSO22〔ここで、Rfはフルオロアルキル基を表す。〕などが単独で、又は2種以上を混合して用いられる。特に、LiPF6やLiBF4などが充放電特性が良好なことから望ましい。これらの含フッ素リチウム塩はアニオン性が大きく、かつイオン分離しやすいので上記溶媒に溶解しやすいからである。電解液中における電解質塩の濃度は、特に限定されるものではないが、0.5mol/L以上1.7mol/L以下が好ましく、0.8mol/L以上1.2mol/L以下がより好ましい。
上記セパレータとしては、その材質や形状は特に限定されず、絶縁性があり、イオン透過率が高く、電気抵抗が低く、保液性が高いものが好ましい。通常、厚さが5μm〜50μmで、その開孔率が30〜70%であるセパレータが使用される。
上記セパレータは、内部短絡による発熱に応じてセパレータが軟化又は溶融することにより、セパレータの孔部が閉塞されて電流を遮断するシャットダウン機能を有することが好ましい。電極の表面に形成した前述の多孔質層と併用することにより、電池の安全性をさらに向上できるからである。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィンからなる微孔性フィルム、不織布などをセパレータとして用いるとシャットダウン機能を付与できるので好ましい。また、上記材質の微孔性フィルムと不織布とを複数積層するか、又は微孔性フィルム同士や不織布同士を複数積層することによって構成される複層構造のセパレータを用いることにより、高温環境下で使用する場合の信頼性をより高めることができる。
また、耐熱用セパレータとしては、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体などのフッ素樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレートなどからなる微孔性フィルム、不織布などを用いることができる。
本実施形態の非水電解液二次電池の製造方法は特に限定されず、通常採用されている製造方法の中から適宜選択することができる。また、電池の構造も特に限定されず、その他に必要に応じて、例えば、安全弁、難燃性溶媒、電解液添加剤、保護回路などの各種安全対策を導入することもできる。さらに、電池の形状、又は電極、セパレータなどを挿入する外装材の種類なども特に限定されない。
次に、本発明の非水電解液二次電池の一例を図面に基づき説明する。図1は、本発明の非水電解液二次電池の電極構造の一例を示す模式断面図であり、図2は、図1に示した負極の一部を拡大した模式断面図である。
図1において、正極1と負極2との間には、セパレータ3が配置され、負極2のセパレータ3側の表面には、多孔質層4が配置されている。また、正極1は、例えばアルミニウム箔からなる集電体5の上に一体化して配置され、負極2は、例えば銅箔からなる集電体6の上に一体化して配置されている。正極1、負極2、セパレータ3及び多孔質層4の詳細は、前述したとおりであり、その説明は省略する。図1では、負極2の表面に多孔質層4を形成した例を示したが、正極1の表面に形成してもよく、正極1及び負極2の両方に形成してもよい。
図2において、負極2の表面には、粒子状の電子伝導性材料7からなる多孔質層4が配置されている。電子伝導性材料7の詳細も、前述したとおりであり、その説明は省略する。図2では、集電体6の片面に負極2を形成した例を示したが、集電体6の両面に形成してもよい。
図3は、本発明の非水電解液二次電池の電極の一例を示す正面図である。図3において、電極8の形状は平板状であり、その端部にリード部9を備えている。電極8は、正極又は負極に該当し、この正極、負極が図1に示すようにセパレータ3を介して積層され、電極積層体を構成する。電極8の縦寸法Lと横寸法Wとは特に限定されず、電池の形状、電池容量に応じて適宜決定される。また、電極積層体を構成する正極と負極の枚数も限定されず、例えば、正極4枚と負極5枚とをセパレータを介して相互に積層することができる。その際、セパレータを袋状に形成し、正極をその袋状セパレータに挿入すれば、電極のスタッキングが容易となる。
図4は、本発明の非水電解液二次電池の一例を示す正面図A、その側面図B、その底面図Cである。図4において、本実施形態の非水電解液二次電池10は、ラミネートフィルムよりなる外装体11の中に前述の電極積層体が非水電解液とともに挿入され、上部に正極端子12と負極端子13とを備えている。図4では、外装体11の材質としてラミネートフィルムを用いた例を示したが、金属製の角型ケースを用いることもできる。
以下、実施例に基づき本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
以下に示すようにして、電極と、多孔質層と、電池の作製を行った。
<電極の作製>
正極は次のようにして作製した。先ず、92質量部のLiCoO2(正極活物質)に導電助剤として燐片状黒鉛を5質量部加えて混合し、この混合物にポリフッ化ビニリデン(バインダー)3質量部をN−メチルピロリドン(NMP)に溶解させた溶液を加えて混合して正極合剤スラリーとした。この正極合剤スラリーを100メッシュの網を通過させて粒径が大きなものを取り除いた後、この正極合剤スラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に均一に塗付して乾燥し、ロールプレス機により圧縮成形して総厚さを160μmに調整して、正極シートを得た。その後、この正極シートを縦150mm、横120mmに切断し、アルミニウム製のリード部を溶接して、矩形状の正極を作製した。この正極の電気容量は、両面で1000mAhとした。
負極活物質としては、BET比表面積が0.4m2/gのメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)を用い、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用い、MCMBとPVDFとを質量比95:5の割合で混合し、さらにNMPを加えて混合して負極合剤ぺーストとした。この負極合剤ぺーストを厚さ10μmの銅箔からなる負極集電体の両面に均一に塗布して乾燥し、その後、ロールプレス機により圧縮成形して総厚さを146μmに調整して、負極シートを得た。
<多孔質層の形成>
カーボンブラック60質量部と、低密度ポリエチレン30質量部と、ポリエチレン微粉末ワックス10質量部とを混合し、ジェットミルにより粒径が1μm〜5μmとなるように粉砕して、キュリー温度が約100℃の電子伝導性材料を調製した。この電子伝導性材料は、25℃における体積固有抵抗が0.2Ω・cm、100℃における体積固有抵抗が20Ω・cmであり、PTC特性を有する。
次に、この電子伝導性材料97質量部と、PVDF(バインダー)3質量部とを分散媒であるNMPに分散させてスラリーを得た。このスラリーを先に作製した負極シートの両面に塗布し、NMPを蒸発させて乾燥して、負極の両面に多孔質層を形成した。その後、多孔質層を形成した負極シートを100℃で真空乾燥し、その後、ロールプレス機により圧縮成形した後、縦153mm、横123mmに切断し、ニッケル製のリード部を溶接して、矩形状の負極を作製した。この負極の電気容量は両面で1130mAhとした。
この負極の多孔質層の厚さを電子顕微鏡を用いて測定したところ、約10μmであった。また、この多孔質層の多孔度をマイクロメリテックス社製の水銀ポロシメータ"ポアサイザ9310"(商品名)で測定したところ、48%であった。
<電池の作製>
先ず、非水電解液としては、ジメチルカーボネートとエチレンカーボネートとの体積比3:7の混合溶媒に、LiPF6を1.0mol/L溶解させたものを準備した。
次に、厚さ25μm、縦155mm、横125mmの微孔性ポリエチレンフィルム(開孔率41%)を2枚重ね、周囲3辺を熱溶着して袋状セパレータを作製した。この袋状セパレータに上記正極を挿入し、セパレータ付き正極を準備した。次に、このセパレータ付き正極4枚と、上記負極5枚とを、正極と負極のリード部が重ならないように交互に積層し、扁平状の電極積層体を作製した。続いて、各正極のリード部を束にしてアルミニウム製の正極端子(縦30mm、横20mm、厚さ0.01mm)に超音波溶接し、さらに、各負極のリード部を束にしてニッケル製の負極端子(縦30mm、横20mm、厚さ0.01mm)に超音波溶接した。
続いて、この端子付き電極積層体を、縦175mm、横145mm、厚さ0.07mmのポリエステルフィルム−アルミニウム箔−変性ポリオレフィンフィルムからなる三層構造のラミネートフィルムケースに挿入した。その後、ラミネートフィルムケースの開口部から上記非水電解液を注入し、非水電解液がセパレータなどに充分に浸透した後、開口部を熱溶着して封止した。その後、予備充電及びエイジングを行い、図4に示したものと同様の構造の非水電解液二次電池を作製した。
(実施例2)
電子伝導性材料として、キュリー温度が70℃のY23添加のチタン酸バリウム“RTシリーズ”(富士チタン工業社製のPTC用配合材)を用いた。この電子伝導性材料は、平均粒径が1μm、25℃における体積固有抵抗が18Ω・cm、70℃における体積固有抵抗が420Ω・cmであり、PTC特性を有する。
この電子伝導性材料97質量部と、バインダーであるポリアクリロニトリル(PAN)3質量部とを分散媒であるアセトンに分散させてスラリーを得た。但し、PANは、6質量%のアセトン溶液として用いた。
次に、このスラリーを実施例1で作製した正極シートの両面に塗布し、アセトンを蒸発させて乾燥し、正極の両面に多孔質層を形成した。その後、多孔質層を形成した正極シートを100℃で真空乾燥し、その後、ロールプレス機により圧縮成形した後、縦150mm、横120mmに切断し、ニッケル製のリード部を溶接して、矩形状の正極を作製した。
この正極の多孔質層の厚さと多孔度とを実施例1と同様にして測定したところ、厚さは約5μm、多孔度は68%であった。
その後、負極に多孔質層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
(実施例3)
カーボンブラック35質量部と、ポリエチレンワックス65質量部とを混合し、ジェットミルにより粒径が2μm〜11μmとなるように粉砕して、キュリー温度が87℃の電子伝導性材料を調製した。この電子伝導性材料は、25℃における体積固有抵抗が0.42Ω・cm、87℃における体積固有抵抗が56Ω・cmであり、PTC特性を有する。
この電子伝導性材料96質量部と、酢酸ビニルの含量が10質量%のエチレン・酢酸ビニル共重合体(バインダー)4質量部とを分散媒であるトルエンに分散させてスラリーを得た。
次に、このスラリーを用いた以外は、実施例1と同様にして負極を作製した。この負極の多孔質層の厚さと多孔度とを実施例1と同様にして測定したところ、厚さは約5μm、多孔度は57%であった。
その後、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
(実施例4)
カーボンブラック35質量部と、ポリエチレンワックス50質量部と、アルミナ粒子15質量部とを混合し、ジェットミルにより粒径が0.5μm〜8μmとなるように粉砕して、キュリー温度が91℃の電子伝導性材料を調製した。この電子伝導性材料は、25℃における体積固有抵抗が0.38Ω・cm、91℃における体積固有抵抗が40Ω・cmであり、PTC特性を有する。
この電子伝導性材料を用いた以外は、実施例3と同様にして負極を作製した。この負極の多孔質層の厚さと多孔度とを実施例1と同様にして測定したところ、厚さは約5μm、多孔度は39%であった。
その後、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
(比較例)
多孔質層を形成していない正極及び負極を用いた以外は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
次に、実施例1〜4及び比較例で作製した設計電池容量4000mAhの電池を、20℃において2000mA(0.5C)で4.2Vになるまで充電し、さらに4.2Vの定電圧で3時間充電して、満充電とした。その後、下記過充電試験、釘刺し試験、150℃加熱試験を行って、各電池を評価した。なお、過充電試験と釘刺し試験は、日本電池工業会のSBA G 1101の規定に準じて行った。
<過充電試験>
満充電状態の電池を2000mA(0.5C)で12Vまで充電後、さらに12Vで定電圧充電し、電池の表面温度が130℃を超えた場合には「不良」とした。供試電池のサンプル数は3とし、この中で1つでも不良の電池があれば「不合格」と判断し、全く不良の電池がなければ「合格」と判断した。
<釘刺し試験>
直径3mmの太さの釘を、満充電状態の電池のほぼ中央部に電池面に対して垂直方向に速度50mm/秒で貫通させ、6時間以上放置し、電池の表面温度が130℃を超えた場合には「不良」とした。供試電池のサンプル数は3とし、この中で1つでも不良の電池があれば「不合格」と判断し、全く不良の電池がなければ「合格」と判断した。
<150℃加熱試験>
満充電状態の電池をオーブン中に置き、5℃±2℃/分の速度で150℃まで加熱し、150℃で60分間保持し、電池の封止が破れた場合には「不良」とした。供試電池のサンプル数は3とし、この中で1つでも不良の電池があれば「不合格」と判断し、全く不良の電池がなければ「合格」と判断した。
以上の結果を表1に示す。
Figure 0004776918
表1から、電極に多孔質層を形成した実施例1〜4は、電極に多孔質層を形成していない比較例に比べて、電池の安全性が大幅に向上したことが分かる。これは、過充電試験、釘刺し試験、150℃加熱試験により内部短絡が発生しても、多孔質層のPTC特性により短絡電流の増大を抑制することができたためと考えられる。また、電池が高温となって多孔質層の電気抵抗が高くなっても微小電流は流れるため、電池のエネルギーを徐々に放出でき、電池の急激な温度上昇を抑制できたものと考えられる。さらに、多孔質層は、正極と負極との隔離機能及び高分子材料を用いた場合にはシャットダウン機能をも有するため、シャットダウン機能を有するセパレータと併用することにより、より効果的に短絡を抑制できたものと考えられる。
以上説明したように本発明は、内部短絡などによる発熱により電池の温度が上昇しても、短絡電流の増大を抑制することができる非水電解液二次電池を提供でき、携帯電話、ノート型パソコンなどのモバイル情報機器に用いる小型二次電池だけでなく、家庭用分散型蓄電システム、電気自転車などに用いる大型二次電池の安全性を向上させることができる。
本発明の非水電解液二次電池の電極構造の一例を示す模式断面図である。 図1に示した負極の一部を拡大した模式断面図である。 本発明の非水電解液二次電池の電極の一例を示す正面図である。 本発明の非水電解液二次電池の一例を示す正面図A、その側面図B、その底面図Cである。
符号の説明
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 多孔質層
5、6 集電体
7 電子伝導性材料
8 電極
9 リード部
10 非水電解液二次電池
11 外装体
12 正極端子
13 負極端子


Claims (10)

  1. 正極と、負極と、前記正極と前記負極との間に配置されたセパレータと、非水電解液とを含む非水電解液二次電池であって、
    前記正極及び前記負極から選ばれる少なくとも一方の電極の前記セパレータ側の表面には、多孔質層が配置され、
    前記多孔質層は、キュリー温度が40℃以上200℃以下の電子伝導性材料を含むことを特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 前記電子伝導性材料は、電子伝導性を付与した無機材料、電子伝導性を付与した高分子材料、及び前記無機材料と前記高分子材料との複合材料から選ばれる少なくとも1種の材料を含む請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  3. 前記無機材料は、Y23を添加したBaTiO3である請求項2に記載の非水電解液二次電池。
  4. 前記高分子材料は、導電性付与材を添加した高分子化合物である請求項2に記載の非水電解液二次電池。
  5. 前記電子伝導性材料は、平均粒径が20μm以下の粒子からなる請求項1又は2に記載の非水電解液二次電池。
  6. 前記多孔質層の多孔度は、35%以上70%以下である請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  7. 前記多孔質層の厚さは、30μm以下である請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  8. 前記多孔質層は、バインダーをさらに含む請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  9. 前記セパレータは、ポリオレフィンからなる請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  10. 前記正極及び前記負極は、リチウムを吸蔵・放出可能である請求項1に記載の非水電解液二次電池。


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