JP4767781B2 - インバータ装置 - Google Patents
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Description
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、負荷の大小に拘わらずにZ(インピーダンス)ソース電力変換装置を適切に作動させることが可能なインバータ装置を提供することを目的とする。
この実施形態によるインバータ装置10は、3相電力機器、例えばハイブリッド車両や燃料電池車両や電動車両等の車両に駆動源として搭載されるブラシレスDCモータ等のモータ11を制御するインバータ回路10aと、昇圧回路10bとを備え、例えばモータ11と電気エネルギーの授受が可能なバッテリ12を直流電源として、制御部13から入力される制御指令(例えば、パルス幅変調信号からなるゲート信号)を受けて、モータ11の駆動および回生作動を制御する。
各相トランジスタU1,V1,W1のコレクタは正極側端子21pに接続され、各相トランジスタU2,V2,W2のエミッタは負極側端子21nに接続され、各相トランジスタU1,V1,W1のエミッタは各相トランジスタU2,V2,W2のコレクタに接続され、各相トランジスタU1,U2、V1,V2、W1,W2のコレクタ−エミッタ間にはエミッタからコレクタに向けて順方向となるようにして各ダイオードDU1,DU2、DV1,DV2、DW1,DW2が接続されている。
なお、各相トランジスタU1,U2およびV1,V2およびW1,W2を、パルス幅変調(PWM)によりオン/オフ駆動させるためのパルスのデューティ、つまりオン/オフの比率のマップ(データ)は予め制御部13に記憶されている。
なお、以下において、インバータ回路10aの1段目の各相トランジスタU1,V1,W1のうちの何れかをトランジスタQ1とし、このトランジスタQ1と同じ相であって、2段目の各相トランジスタU2,V2,W2のうちの何れかをトランジスタQ2とし、負荷(つまり、モータ11)に対する通電時には、1段目の各相トランジスタU1,V1,W1のうち、各トランジスタQ2とは異なる相のトランジスタと、2段目のトランジスタQ2とがオン状態に設定される。
次に、ステップS02においては、各トランジスタQ1,Q2がオン状態に設定されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS05に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS03に進む。
この判定結果が「NO」の場合、つまり図3に示すように、インバータ回路10aの何れかの相を短絡するショート期間である場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS04に進む。
そして、ステップS04においては、トランジスタQinをオフ状態に設定することを指示するゲート信号を出力し、ショート期間を開始して、一連の処理を終了する。
この判定結果が「YES」の場合、つまり図3に示すように、ゼロベクトル期間または負荷導通期間の何れかである場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS06に進む。
そして、ステップS06においては、トランジスタQinをオン状態に設定することを指示するゲート信号を出力し、一連の処理を終了する。
一方、例えば図5(b)に示すように、相対的に負荷が小さい場合、つまりモータ11に供給される電流が相対的に小さい場合には、例えば図4(b)に示す負荷導通期間2のように、オン状態のトランジスタQinを介して昇圧回路10bからバッテリ12に電流が流れることになる。
これにより、負荷導通期間1および負荷導通期間2において、各リアクタL1,L2の両端にはバッテリ12の電源電圧Vsと同方向の両端電圧VLが誘起されることになり、例えばゼロベクトル期間および負荷導通期間においてトランジスタQinをオフ状態に維持した場合に、ダイオードDを流れる電流がゼロになることに伴い各リアクタL1,L2の両端にバッテリ12の電源電圧Vsと逆方向の両端電圧VLが誘起され、インバータ回路10aに印加される出力電圧Voutが(Vs+VL)から(Vc−VL)へと急激に低下してしまう場合に比べて、インバータ回路10aの出力を安定化させることができる。
なお、各リアクタL1,L2を流れる電流ILが低下傾向に変化する負荷導通期間において、例えば図5(a)に示すように相対的に負荷が大きい場合には、電流ILは正の値に維持されることに対し、例えば図5(b)に示すように相対的に負荷が小さい場合には、電流ILは正の値から負の値へ滑らかに連続するようにして変化することになる。そして、各リアクタL1,L2を流れる電流ILが増大傾向に変化するショート期間において、例えば図5(a)に示すように相対的に負荷が大きい場合には、電流ILは正の値に維持されることに対し、例えば図5(b)に示すように相対的に負荷が小さい場合には、電流ILは負の値から正の値へ滑らかに連続するようにして変化することになる。
この第1変形例に係るインバータ装置10は、例えば図6に示すように、上述した実施の形態でのバッテリ12の代わりに燃料電池41を備え、さらに、燃料電池41からダイオードDに向かい順方向となるようにして、燃料電池41の正極端とダイオードDとの間に直列に接続された逆流防止ダイオードDIと、互いに直列に接続された燃料電池41および逆流防止ダイオードDIに対して並列に接続された充電可能な蓄電器(例えば、バッテリやキャパシタ等)42とを備えて構成されている。
この第1変形例に係るインバータ装置10では、上述した負荷導通期間2において、オン状態のトランジスタQinを介して昇圧回路10bから蓄電器42に電流が流れることになる。
この第2変形例に係るインバータ装置10では、上述した負荷導通期間2において、オン状態のトランジスタQinを介して昇圧回路10bから蓄電器42に電流が流れることになる。
10a インバータ回路
10b 昇圧回路
11 モータ(負荷)
12 バッテリ(直流電源)
13 制御部
41 燃料電池(直流電源)
42 蓄電器
Claims (3)
- 直流電源の正極端に接続した第1リアクタ、および、前記直流電源の負極端に接続した第2リアクタ、および、前記第1リアクタの入力端と前記第2リアクタの出力端との間に接続した第1コンデンサ、および、前記第1リアクタの出力端と前記第2リアクタの入力端との間に接続した第2コンデンサを備えて構成される昇圧回路と、
該昇圧回路の出力側に接続した複数相のインバータ回路とを備えるインバータ装置であって、
前記直流電源から前記第1リアクタに向かい順方向となるようにして、前記直流電源と前記昇圧回路との間に直列に接続されたダイオードと、
該ダイオードに並列に接続されて前記直流電源と前記昇圧回路との間の通電のオンおよびオフを切り換えるスイッチング素子と、
前記インバータ回路の何れかの相を短絡する期間であるショート期間の開始以前に前記スイッチング素子をオフ状態に設定し、前記ショート期間の終了以後に前記スイッチング素子をオン状態に設定する制御手段と
を備えることを特徴とするインバータ装置。 - 前記直流電源は非充電式であって、
前記直流電源から前記ダイオードに向かい順方向となるようにして、前記直流電源と前記ダイオードとの間に直列に接続された逆流防止ダイオードと、
互いに直列に接続された前記直流電源および前記逆流防止ダイオードに並列に接続された充電可能な蓄電器と
を備えることを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。 - 非充電式の直流電源の正極端に接続した第1リアクタ、および、前記直流電源の負極側に接続した第2リアクタ、および、前記第1リアクタの入力端と前記第2リアクタの出力端との間に接続した第1コンデンサ、および、前記第1リアクタの出力端と前記第2リアクタの入力端との間に接続した第2コンデンサを備えて構成される昇圧回路と、
該昇圧回路の出力側に接続した複数相のインバータ回路とを備えるインバータ装置であって、
前記直流電源から前記第1リアクタに向かい順方向となるようにして、前記直流電源と前記昇圧回路との間に直列に接続された逆流防止ダイオードと、
互いに直列に接続された前記直流電源および前記逆流防止ダイオードに並列に接続された並列部と、
該並列部での通電のオンおよびオフを切り換える制御手段とを備え、
前記並列部は、充電可能な蓄電器と、該蓄電器から前記第1リアクタに向かい順方向となるようにして、前記蓄電器と前記昇圧回路との間に直列に接続されたダイオードと、該ダイオードに並列に接続されて前記蓄電器と前記昇圧回路との間の通電のオンおよびオフを切り換えるスイッチング素子とを備えて構成され、
前記制御手段は、前記インバータ回路の何れかの相を短絡する期間であるショート期間の開始以前に前記スイッチング素子をオフ状態に設定し、前記ショート期間の終了以後に前記スイッチング素子をオン状態に設定することを特徴とするインバータ装置。
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