JP4757791B2 - ディスクブレーキのモノブロックキャリパおよびその製造方法 - Google Patents

ディスクブレーキのモノブロックキャリパおよびその製造方法 Download PDF

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この発明は、車両の車輪制動等に用いられるディスクブレーキのモノブロックキャリパおよびその製造方法に関するものである。
車両の車輪制動に用いられるディスクブレーキは、ブレーキキャリパにシリンダ部が設けられ、このシリンダ部のボア内に収容されたピストンが液圧を受けてブレーキパッドをブレーキディスクに押圧する構造となっている。
この種のディスクブレーキとして、ブレーキディスクの両側にブレーキパッドを配置し、そのブレーキパッドを対を成して対向配置されたピストンによって押圧する対向ピストン型のディスクブレーキが知られている。このディスクブレーキは、ブレーキディスクを挟んでインナ側とアウタ側に配置された別体のキャリパブロックがボルトによって結合されていたが、近年、一体のキャリパブロックにインナ側シリンダ部とアウタ側シリンダ部を形成したモノブロックキャリパを採用したものが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
このモノブロックキャリパは、鋳造によって一体に形成されたキャリパブロックに、パッド押圧用のピストンを摺動自在に嵌合するボアを夫々備えたインナ側シリンダ部とアウタ側シリンダ部が設けられ、このインナ側シリンダ部とアウタ側シリンダ部の間に、ブレーキディスクの通過を許容する断面略コ字状のディスク通過リセスが設けられている。このディスク通過リセスは、キャリパブロックにサイドカッター等で形成された一定の軸方向幅の溝によって構成され、こうしてディスク通過リセスを加工して形成されたキャリパボディには、インナ側シンダ部とアウタ側シリンダ部をブレーキディスクの外周側で相互に連結するディスクパス部が残されている。そして、キャリパボディに形成されるディスク通過リセスは、ブロックの肉厚が薄くなるディスクパス部に応力集中が発生するのを回避するため、ブレーキディスクの外周面に臨む内側底面が円弧状に湾曲して形成されている。
特開平2005−163808号公報
しかし、この従来のモノブロックキャリパにおいては、キャリパボディに形成されるディスク通過リセスが一定の軸方向幅の溝によって形成されているため、ディスク通過リセスの内側底面に形成する湾曲部の円弧がディスク通過リセスの溝幅によって制限を受け、ディスクパス部の応力集中の緩和を図るのに限界を生じる。
このため、ディスクパス部の強度をさらに高めるためには、ディスクパス部やその周辺部の肉厚を増加せざるを得なくなり、その肉厚の増加によってキャリパ全体の大型化や重量の増加を招くとともに、大型化によってキャリパの脱着性が悪化することが懸念される。
そこでこの発明は、肉厚の増加を招くことなくディスクパス部の応力集中をさらに緩和できるようにして、小型・軽量化と強度の向上を図ることのできるディスクブレーキのモノブロックキャリパおよびその製造方法を提供しようとするものである。
上記の課題を解決する請求項1に記載の発明は、ブレーキディスクの両側に配置されたブレーキパッドを、対を成して対向配置されたピストンによって押圧する対向ピストン型のディスクブレーキに用いられ、前記ピストンを摺動自在に嵌合するボアをそれぞれ備えたインナ側シリンダ部とアウタ側シリンダ部が鋳造によって一体に形成されるとともに、前記インナ側シリンダ部とアウタ側シリンダ部の間に、前記ブレーキディスクが通過するディスク通過リセスが設けられたモノブロックキャリパにおいて、前記ディスク通過リセスは、前記ブレーキディスクの外周側に対応する内側底部を半円以上の円弧角をもつ円弧形状とし、該円弧形状の直径を前記ブレーキディスクの内周側に対応する部位の軸方向幅よりも大きく設定したことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のディスクブレーキの対向型モノブロックキャリパにおいて前記ディスク通過リセスは、前記ブレーキディスクの内周側に対応する位置において一定の軸方向幅に形成された定幅領域と、前記ブレーキディスクの外周側に対応する内側底部において、前記定幅領域の幅よりも大きい直径で半円以上の円弧角をもつ円弧形状の空間が前記ブレーキディスクの接線方向に沿って直線状に延出する円形断面領域と、を備えて成ることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のモノブロックキャリパを製造する方法において、鋳造によって形成したキャリパブロックに、前記定幅領域の軸方向幅よりも大きな直径の孔あけ工具によって直線状の円形孔を形成し、この円形孔の形成前または形成後に、この円形孔に連続する一定の軸方向幅の溝を前記キャリパブロックに形成し、前記直線状の円形孔と一定の軸方向幅の溝によって前記円形断面領域と定幅領域を構成することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、ディスク通過リセスのブレーキディスクの外周側に対応する内側底部を半円以上の円弧角をもつ円弧形状とし、該円弧形状の直径を前記ブレーキディスクの内周側に対応する部位の軸方向幅よりも大きく設定したため、ディスク通過リセスの内側底面の形状変化を緩やかにして、インナ側シリンダ部とアウタ側シリンダ部を連結するディスクパス部の応力集中を緩和することができる。したがって、ディスクパス部や周辺部の肉厚増加を招くことなく、ディスクパス部の応力集中を緩和することができることから、モノブロックキャリパの小型・軽量化と強度の向上を両立させることができる。そして、充分な強度を確保しつつ、モノブロックキャリパの小型化を図ることができることから、モノブロックキャリパの脱着性を高めることができる。
また、ディスク通過リセスの底部とブレーキディスクの間のクリアランスが大きく確保されるため、冷却風の流れが良好になり、制動時におけるキャリパの温度抑制効果を高めることが可能になる。
請求項2,3に記載の発明によれば、ディスク通過リセスの定幅領域と円形断面領域をそれぞれサイドカッターやドリル等の汎用性のある工具によって容易に形成することができるため、製造コストの低減を図ることができる。
以下、この発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
最初に、図1〜図8に示す第1の実施形態について説明する。
図1は、この発明にかかるモノブロックキャリパ11を採用したディスクブレーキ1を、自動二輪車の車体に取り付けた状態を示す。ディスクブレーキ1は、制動対象となる車輪と一体回転するブレーキディスク12と、制動時に、このブレーキディスク12に摩擦抵抗を付与するこの発明にかかるモノブロックキャリパ11とを備えている。
モノブロックキャリパ11は、ブレーキディスク12を跨いだ状態で車両の非回転部95にブラケット96を介して取り付けられるキャリパボディ16と、ブレーキディスク12を挟んで互いに対向するようにキャリパボディ16に摺動可能に設けられる複数対、具体的には二対のピストン(図1では図示せず)とを有する対向ピストン型のものである。なお、以下においては、車両への取付状態をもって説明し、この取付状態におけるブレーキディスク12の半径方向をディスク半径方向と称し、ブレーキディスク12の軸線方向をディスク軸線方向と称し、ブレーキディスク12の円周方向をディスク円周方向と称す。また、図1において、矢印Fは、車両前進時におけるブレーキディスク12の回転方向を示す。
キャリパボディ16は、図1〜図6に示すように、ブレーキディスク12を挟んでアウタ側(ブレーキディスク12に対し車輪と反対側)に配置されるアウタ側シリンダ部20と、インナ側(ブレーキディスク12に対し車輪側)に配置されるインナ側シリンダ部21と、ディスク円周方向に離間した3箇所でアウタ側シリンダ部20とインナ側シリンダ部21をブレーキディスク12の半径方向外側で結ぶディスクパス部22A,22B,22Cと、を有している。
アウタ側シリンダ部20とインナ側シンダ部21のディスク軸線方向で相互に対向する面には、対を成すボア26がディスク円周方向に離間して複数対、具体的には二対設けられており、これらのボア26のそれぞれに前記ピストン17が摺動自在に収容されている。そして、アウタ側とインナ側の各シリンダ部20,21のボア26の形成位置のディスク円周方向の前後には、図4〜図6に示すように、対向する相手シリンダ部21,20側に突出するトルク受部50が設けられている。両シリンダ部20,21のディスク円周方向の前後のトルク受部50,50間には、車輪制動時に、ブレーキディスク12に圧接される略長方形状の摩擦部材であるブレーキパッド31(図3,図4参照)と、このブレーキパッド31を保持する裏金32(図3,図4参照)が配置されている。
キャリパボディ16のディスク円周方向で隣接するディスクパス部22A,22Bと22B,22Cの各間には、ディスク径方向に貫通するパッド組付用の開口33(図3,図5参照)が形成されている。この各開口33に臨む両シリンダ部20,21の側壁間には、ディスク軸線方向に沿うようにパッドピン24が架設され、このパッドピン24にブレーキパッド31を保持する前記裏金32が摺動自在に支持されている。そして、このように裏金32とパッドピン24を介してキャリパボディ16に支持された各ブレーキパッド31は、各シリンダ部20,21のピストン17によってブレーキディスク12方向に押圧されるようになっている(図4参照)。また、各ブレーキパッド31がピストン17によってブレーキディスク12に圧接されるときには、各ブレーキパッド31に作用するトルク反力はトルク受部50によって支持される。
なお、図2,図3中、34は、キャリパボディ16の開口33に配置されて、ブレーキパッド31をディスク半径方向内方に付勢するパッドスプリングである。
ここで、キャリパボディ16は、車両に取付けられた状態において、両シリンダ部20,21がブレーキディスク12の両側に配置されるが、キャリパボディ16のディスク円周方向の中央位置ではブレーキパッド31がブレーキディスク12の側面に対峙し、ディスク円周方向の前後位置ではトルク受部50がブレーキディスク12の側面に対峙するようになっている。そして、両シリンダ部20,21のディスク軸線方向で対向するトルク受部50,50は、図6に示すように、これらのトルク受部50,50を連結するディスクパス部22A,22Cとともにブレーキディスク12の通過を許容するディスク通過リセス51を構成している。
ディスク通過リセス51は、図5,図6に示すように、キャリパボディ16の下端から略円弧状に切り欠かれた概略形状とされているが、ブレーキディスク12の外周側に対応する部位から径方向内側(内周側)に対応する部位にかけては一定の軸方向幅ではなく、ブレーキディスク12の外周側に対応する部位の軸方向幅が、それよりもディスク径方向内側に対応する部位の軸方向幅よりも広く形成されている。さらに詳細には、ディスク通過リセス51のうちのブレーキディスク12の外周側に対応する領域は断面が円形状の円形断面領域52とされ、それよりもディスク径方向内側の領域は軸方向幅が一定の定幅領域53とされており、円形断面領域52の軸方向幅D(直径)は、定幅領域53の軸方向幅Wよりも広く設定されている。
なお、図中39は、ブレーキ液の供給通路(図示せず)からエアを排出するためのブリーダプラグである。
この実施形態のモノブロックキャリパ11のキャリパボディ16は以下のようにして形成される。
最初に、アウタ側シリンダ部20とインナ側シリンダ部21のディスク円周方向の両縁が相互に結合された(ディスク円周方向両側のトルク受部50にディスク通過リセス51が形成されていない)キャリパブロックを鋳造によって一体に形成し、そのキャリパブロックのディスク通過リセス51の形成位置に、図7に示すように、サイドカッターやエンドミル等の横引き工具によって一定の軸方向幅の溝60を形成する。なお、図7中、61は、溝60を形成したキャリパブロックである。
そして、この後にキャリパブロック61の溝60の底部に、例えば、図8に示すような工具65によってさらなる切削加工を行う。ここで用いる工具65は、回転駆動と旋回移動が可能な軸部66と、球状の切削歯67とを有し、軸部66とともに回転させた切削歯67をキャリパブロック61の溝60の底部に押し当て、その状態で軸部66を溝60の底部に沿って旋回移動させることにより、図7中の鎖線で示すように溝60の底部に溝60の軸方向幅Wよりも直径Dの大きい断面円形状の窪み部62を連続させて形成する。こうして形成された窪み部62と溝60が前述したキャリパボディ16のディスク通過リセス51のうちの円形断面領域52と定幅領域53となる。
この例のように溝60を形成した後に図8に示すような特殊な工具65で窪み部62を切削する場合には、工具65によるディスク通過リセス51の底部側の切削抵抗を小さくすることができるため、加工の高速化を図れるというメリットがある。
以上のように構成されたモノブロックキャリパ11は、ディスク通過リセス51のうちの、ブレーキディスク12の外周側に対応する部位(円形断面領域51)の軸方向幅Dが、それよりもディスク半径方向内側に対応する部位(定幅領域53)の軸方向幅Wよりも広く形成されているため、ディスク軸線方向で対向するトルク受部50,50間の軸方向幅Wによって制限を受けることなく、ディスク通過リセス51の内側底面の湾曲形状を緩やかに設定することができる。したがって、このモノブロックキャリパ11によれば、各部を肉厚増加によって大幅に補強することなく、キャリパボディ16のディスクパス部22A,22Cに作用する応力を充分に緩和することができることから、キャリパボディ16の小型・軽量化と強度の向上を両立させることができる。
特に、この実施形態のモノブロックキャリパ11においては、ディスク通過リセス51のうちの、ブレーキディスク12の外周側に対応する部位が、定幅領域53の軸方向幅よりも大きい直径の円形断面に形成されているため、キャリパボディ16のディスクパス部22A,22Cとその周辺部に作用する応力集中をより有効に緩和することができる。
そして、このモノブロックキャリパ11においては、上記のようにディスクパス部22A,22Cとその周辺部の強度を充分に確保しつつ、キャリパボディ16の小型・軽量化を図ることができるため、車両部品との干渉を無くし、キャリパ11の脱着性を高めることができる。
さらに、このモノブロックキャリパ11の場合、ブレーキディスク12の外周側に対応するディスク通過リセス51の内側底面部分に充分な直径の円形断面領域が設けられ、ディスク通過リセス51とブレーキディスク12の外周部の間に大きなクリアランスが確保されているため、車両走行時等におけるブレーキパッド31部分への冷却風の流れ込みを良好にし、制動時におけるキャリパ11の温度抑制効果を高めることができるという利点もある。
また、この実施形態のモノブロックキャリパ11においては、制動時にブレーキパッド31が接触するトルク受部50の一部がディスク通過リセス51の円形断面領域52によって肉抜きされるかたちとなるため、制動時にブレーキパッド31からトルク受部50を通してキャリパボディ16に伝達される熱量を低減することができる。このため、モノブロックキャリパ11の断熱構造を簡略化し、製造コストを低減できるという利点もある。
次に、この発明の第2の実施形態を図9〜図12を参照して説明する。なお、以下の説明においては、第1の実施形態と同一部分に同一符号を付し、重複する部分については説明を一部省略するものとする。
この実施形態のモノブロックキャリパ111は、ディスクブレーキとして車両に用いられた場合の基本的な機能と基本構造は第1の実施形態とほぼ同様であるが、キャリパボディ116のディスク円周方向の前後に形成されるディスク通過リセス151の形状が第1の実施形態のものと異なっている。
即ち、このモノブロックキャリパ111の場合、第1の実施形態と同様に、キャリパボディ116のディスク円周方向の前後に、ディスク軸線方向で相互に対向するトルク受部50,50とこれらを連結するディスクパス部22A,22Cによってディスク通過リセス151が形成され、この各ディスク通過リセス151がブレーキディスクの径方向内側に対応する定幅領域153と、ブレーキディスクの外周側に対応する円形断面領域152とから構成されているが、円形断面領域152がブレーキディスクの接線方向に沿って直線状に延出するように形成されている。ただし、このモノブロックキャリパ111の場合も、円形断面領域152の直径Dは定幅領域153の軸方向幅Wよりも大きく設定されている。
このモノブロックキャリパ111のキャリパボディ116は、例えば、以下のようにして形成される。
最初に、アウタ側シリンダ部20とインナ側シリンダ部21のディスク円周方向の両縁が相互に結合された(ディスク円周方向両側のトルク受部50にディスク通過リセス151が形成されていない)キャリパブロックを鋳造によって一体に形成し、そのキャリパブロックのうちの、形成しようとするディスク通過リセス151の内側底部に対応する位置に、キャリパブロックのディスク円周方向の端面側からドリル等の孔あけ工具により、ブレーキディスクの接線方向に沿うように直線状の円形孔70を形成する(図11参照)。なお、図11中、161は、円形孔70を形成したキャリパブロックである。
この後、キャリパブロック161のディスク通過リセス151の形成位置に、図11中の鎖線で示すようにサイドカッターやエンドミル等の横引き工具によって一定の軸方向幅(孔あけ工具の直径よりも狭い軸方向幅)の溝71を形成し、その溝71の底部を既にキャリパブロック161に形成されている円形孔70に連通させる。
こうして、キャリパブロック161に円形孔70と溝71が形成されると、これらの円形孔70と溝71が、ディスク通過リセス151の円形断面領域152と定幅領域153となる。
なお、鋳造されたキャリパブロックに対する円形孔70と溝71の加工順序は上記の順序に限らず、図12に示すように、最初に、サイドカッターやエンドミル等の横引き工具によって溝71を形成し、その後にドリル等の孔あけ工具により、溝71の底部に交差するように直線状に円形孔70を形成するようにしても良い。なお、図12中、261は、溝71を形成したキャリパブロックである。
この実施形態のモノブロックキャリパ111は、各ディスク通過リセス151がブレーキディスクの内周縁部に対応する定幅領域153と、その定幅領域153よりも径方向外側に位置され、定幅領域153の幅Wよりも直径Dの大きい円形断面領域152を備えた構成とされているため、前述した第1の実施形態とほぼ同様の基本的な効果を得ることができる。
そして、さらにこの実施形態のモノブロックキャリパ111においては、第1の実施形態のような特殊な工具を用いることなく、各ディスク通過リセス151をドリルやサイドカッター等の汎用工具のみで容易に形成することができるため、製造コストの削減を図ることができる。
また、キャリパボディ116の製造にあたって、鋳造したキャリパブロックに図11に示すようにドリル等の孔あけ工具で直線状の円形孔70を形成し、その後にサイドカッター等の横引き工具で溝71を形成するようにした場合には、先に形成されている溝による孔あけ工具の逃げが発生せず、その分精度の高い孔あけを容易に行なうことができる。
一方、キャリパボディ116の製造にあたって、鋳造したキャリパブロックに図12に示すようにサイドカッター等の横引き工具で溝71を形成し、その後にドリル等の孔あけ工具で円形孔70を形成する場合には、円形孔70を形成する際の切削抵抗が小さくなり、その分加工の高速化を図れるというメリットがある。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
この発明の実施形態のディスクブレーキの取付例を示す正面図。 この発明の第1の実施形態を示す正面図。 同実施形態を示す平面図。 同実施形態を示す側面図。 同実施形態を示す図4のA−A断面に対応する断面図。 同実施形態を示す図5のB−B断面に対応する断面図。 同実施形態の製造方法を説明するための図5のB−B断面に対応する断面図。 同実施形態の製造方法で用いる工具の斜視図。 この発明の第2の実施形態を示す図4のA−A断面に対応する断面図。 同実施形態を示す図9のC−C断面に対応する断面図。 同実施形態の製造方法を説明するための図9のC−C断面に対応する断面図。 同実施形態の別の製造方法を説明するための図9のC−C断面に対応する断面図。
符号の説明
1…ディスクブレーキ
11,111…モノブロックキャリパ
12…ブレーキディスク
17…ピストン
20…アウタ側シリンダ部
21…インナ側シリンダ部
22A,22C…ディスクパス部
31…ブレーキパッド
51,151…ディスク通過リセス
70…円形孔
71…溝
152…円形断面領域
153…定幅領域
D…軸方向幅
W…軸方向幅

Claims (3)

  1. ブレーキディスクの両側に配置されたブレーキパッドを、対を成して対向配置されたピストンによって押圧する対向ピストン型のディスクブレーキに用いられ、
    前記ピストンを摺動自在に嵌合するボアをそれぞれ備えたインナ側シリンダ部とアウタ側シリンダ部が鋳造によって一体に形成されるとともに、前記インナ側シリンダ部とアウタ側シリンダ部の間に、前記ブレーキディスクが通過するディスク通過リセスが設けられたモノブロックキャリパにおいて、
    前記ディスク通過リセスは、前記ブレーキディスクの外周側に対応する内側底部を半円以上の円弧角をもつ円弧形状とし、該円弧形状の直径を前記ブレーキディスクの内周側に対応する部位の軸方向幅よりも大きく設定したことを特徴とするディスクブレーキのモノブロックキャリパ。
  2. 前記ディスク通過リセスは、前記ブレーキディスクの内周側に対応する位置において一定の軸方向幅に形成された定幅領域と、前記ブレーキディスクの外周側に対応する内側底部において、前記定幅領域の幅よりも大きい直径で半円以上の円弧角をもつ円弧形状の空間が前記ブレーキディスクの接線方向に沿って直線状に延出する円形断面領域と、を備えて成ることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキのモノブロックキャリパ。
  3. 請求項2に記載のモノブロックキャリパを製造する方法において、
    鋳造によって形成したキャリパブロックに、前記定幅領域の軸方向幅よりも大きな直径の孔あけ工具によって直線状の円形孔を形成し、この円形孔の形成前または形成後に、この円形孔に連続する一定の軸方向幅の溝を前記キャリパブロックに形成し、前記直線状の円形孔と一定の軸方向幅の溝によって前記円形断面領域と定幅領域を構成することを特徴とするモノブロックキャリパの製造方法。
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