JP4753799B2 - 燃料配管構造 - Google Patents
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Description
これら構成では、燃料タンクの揺動角に対し、燃料パイプの屈曲部の開き角度が少なくてすみ、燃料タンクの揺動に燃料パイプが追従できる。
燃料タンク21の前側底部21bよりも下側に位置する後側底部21cには、燃料タンク21内の燃料を排出するための燃料ポンプ70が、燃料タンク21の底面に図示しないボルトなどの締結部材によって取り付けられている。この燃料ポンプ70は、燃料を燃料タンク21の外部へ送出するためのポンプ70a、燃料をろ過するフィルタ70b、燃料タンク21内の燃料の残量を検出するためのフロートスイッチ70cなどを備えており、これらの部品は、燃料タンク21の内部に位置する。また、燃料ポンプ70は、燃料タンク21の下側外部に、ポンプ70aで排出した燃料を排出するための排出部70dを備えており、この排出部70dは、詳細を後述するジョイントパイプ80(図4参照)で構成されている。
燃料タンク21の後端部には、車体後方へ向けて突出し、車体幅方向(図3の紙面奥行き方向)に間隔を空けて配置された一対のヒンジプレート21aが設けられている。一方、車体のシートレール側には、車体幅方向に延在する揺動軸71が設けられている。燃料タンク21の一対のヒンジプレート21aは、この揺動軸71を中心に揺動自在に取り付けられており、燃料タンク21の前側部分を上方に向けて持ち上げることができるようになっている。また、この燃料タンク21の前側部分を持ち上げると、図3に示すように、燃料タンク21に取り付けられたハーフカバー24、燃料タンク21の底部に組み付けられた燃料ポンプ70も揺動軸71を中心に燃料タンク21と共に揺動することになる。
また、燃料タンク21を揺動させると、図3に示すように、燃料パイプ90が燃料タンク21の位置にあわせて弾性で変形し、燃料ポンプ70の揺動位置に追従することになる。詳細には、この燃料パイプ90は、図3に示す側面視において、離れる方向に若干屈曲して見えることになる。
燃料ポンプ70の下側には、図4に示すように、L字形状に形成された円筒形状のジョイントパイプ80が延出している。このジョイントパイプ80は、下方に向けて延在する延出部80aと、この延出部80aの先端部から車体横方向(図4における左側)に向けて延びる屈曲部80bとが形成されている。
この燃料パイプ90の一端部側には、図6(a)および図6(b)に示すように、クイックコネクタ91が取り付けられている。このクイックコネクタ91には、屈曲部80bと接続される側に穴部91aが形成されており、この穴部91aには、接続コネクタ92が着脱自在に填め込まれている。また、クイックコネクタ91の燃料チューブ93と接続される側には、燃料チューブ93の内管の内部に挿入される挿入管91bが形成されている。
係合穴91cには、図6(b)に示すように、クイックコネクタ91に接続コネクタ92を取り付けた状態で、後述する接続コネクタ92の第2係止部95が係止されるようになっている。
段部91eは、図6(a)に示すように、直径の異なる2つの円柱部91f、91gを、その中心軸を合わせて直列に接合する態様で形成されており、穴部91a側の円柱部91fの直径の方が挿入管91b側の円柱部91gの直径よりも大きくなっている。
2つの平面91d,91dは、それぞれの平面が中心軸を挟んで反対側に位置するように形成されており、この2つの平面91d,91dによって、いわゆる二面幅をなしている。
第1係止部94,94は、接続コネクタ92をクイックコネクタ91に填め込んだ状態で、接続コネクタ92の穴部91aの縁部と係合するようになっている。一方、第2係止部95,95は、係合穴91cの縁部と係合するようになっている。この第1係止部94,94および第2係止部95,95が係合することにより、接続コネクタ92がクイックコネクタ91から抜けないようになっている。また、接続コネクタ92は弾性を有する材料で形成されており、第1係止部94,94を接続コネクタ92の長手方向の中心軸線に向けて互いに撓ませることにより、上述した第1係止部94,94および第2係止部95,95の係合を解除させ、接続コネクタ92をクイックコネクタ91から抜き取ることができるようになっている。なお、接続コネクタ92をクイックコネクタ91の内部に嵌め込む場合においては、クイックコネクタ91を接続コネクタ92の内部に押し込むと、第1係止部94,94が中心軸線に向けて自ら撓むことにより、ワンタッチで接続することができる。
燃料タンク21の下側には、図7に示すように、燃料タンク21の底部中央に位置するジョイントパイプ80と、このジョイントパイプ80の車体前方側に位置するフューエルパイプ73とが配置され、このジョイントパイプ80とフューエルパイプ73とが燃料パイプ90で接続されている。
図8(a)は、図7のA方向(車体前側から見た方向)から見た矢視図であり、説明を容易にするために燃料パイプ90および燃料ポンプ70のみを記載したものである。なお、図8(a)は、燃料タンク21(燃料ポンプ70)が上方向Xに揺動していないときの燃料パイプ90の状態を示している。また、図8(b)は、図8(a)の状態から、燃料タンク21(燃料ポンプ70)が上方向Xに揺動したときの燃料パイプ90の状態を示す図であり、図8(c)は、図8(b)の状態から、燃料タンク21(燃料ポンプ70)がさらに上方向Xに揺動したときの燃料パイプ90の状態を示す図である。また、図9は、図8(a)を側方から見た図であって、図8(a)の状態を実線で、図8(b)、図8(c)の状態を二点差線で示したものである。
一方、燃料タンク21を上方に揺動させた状態では、図8に示すように、燃料チューブ93の全体に亘ってほぼ均等に捩れることになる。この燃料チューブ93は、ゴム製、若しくは細径の樹脂からなり、燃料チューブ93の長手方向の軸線を中心に捩り力を作用させたときに、弾性範囲内で自由に捩れることができるものであり、また、この捩り力を解除すれば、元の捩れのない状態に復帰することができるものである。これにより、屈曲部93bの屈曲状態をさほど変化させなくても、第1水平部93aを上方に持ち上げることができる。さらに、図8及び図9に示すように、燃料タンク21を上方向に移動させても、屈曲部93bが多少撓んで開くので、燃料タンク21の持ち上げが容易である。
また、燃料タンク21の前部にエアクリーナ72を配置しているので、燃料タンク21を揺動させ、容易にエアクリーナ72をメンテナンスすることができる。
例えば、本発明における燃料パイプ90の屈曲部93bをU字形状に屈曲させているが、燃料ポンプ70の配置が屈曲部93bの直上にある場合には、L字形状に屈曲させてあってもよい。この場合には、第2水平部93cが構成されないことなる。同様に、屈曲部93bを、U字形ではなくJ字形状にすることもできる。すなわち、本発明の技術的思想は、燃料パイプ90の屈曲部の形状によって限定されるものではない。
6 車体フレーム
21 燃料タンク
70 燃料ポンプ
71 揺動軸
72 エアクリーナ
73 フューエルパイプ
80 ジョイントパイプ
90 燃料パイプ
91 クイックコネクタ
92 接続コネクタ
93 燃料チューブ
93a 第1水平部
93b 屈曲部
93c 第2水平部
S メンテナンス空間
Claims (2)
- 車体フレーム(6)に後端部を揺動軸(71)で揺動可能に支持した燃料タンク(21)内に燃料ポンプ(70)を設け、燃料ポンプ(70)のジョイントパイプ(80)と燃料供給装置のフューエルパイプ(73)とを燃料パイプ(90)で接続した燃料配管構造において、
前記燃料パイプ(90)の一端がジョイントパイプ(80)から燃料タンク(21)の揺動軸(71)の延在方向に延出し、屈曲部で方向を変えた後に燃料供給装置のフューエルパイプ(73)に延び、他端が接続コネクタ(96)を介して前記フューエルパイプ(73)に接続され、
前記燃料パイプ(90)が、燃料供給装置に接続された第2水平部(93c)と、前記ジョイントパイプ(80)に接続され揺動軸(71)の延在方向に延出する第1水平部(93a)と、これらを略U字状に接続した屈曲部(93b)とを備え、前記燃料タンク(21)を揺動により開いたときに前記第1水平部(93a)が前記第2水平部(93c)を基準に上位に変位し、
前記ジョイントパイプ(80)がL字状に形成された円筒形状に形成され、燃料パイプ(90)側の接続コネクタ(92)のクイックコネクタ(91)で着脱自在に接続され、
前記燃料タンク(21)を揺動させた際に、揺動軸(71)の延在方向視で前記ジョイントパイプ(80)に対する前記燃料パイプ(90)の延出方向が該ジョイントパイプ(80)を中心として自由に振れるように、前記クイックコネクタ(91)と前記ジョイントパイプ(80)とが回転自在に接続され、
燃料タンク(21)を閉じた状態で、揺動軸(71)の前方かつ下方に接続コネクタ(96)が位置し、フューエルパイプ(73)と接続される接続コネクタ(96)と揺動軸(71)との間でかつ当該接続コネクタ(96)の下方にジョイントパイプ(80)が位置し、
前記燃料タンク(21)を開いた状態では、ジョイントパイプ(80)の位置が、揺動軸(71)と当該接続コネクタ(96)との間でかつ揺動軸(71)よりも上方に変位するように構成し、
前記燃料ポンプ(70)の一部が前記燃料タンク(21)から露出して円板形状を成して、前記燃料タンク(21)の底面に締結部材によって取付けられ、前記ジョイントパイプ(80)が、前記円板形状を成す前記燃料ポンプ(70)における、前記燃料タンク(21)を揺動支持する前記揺動軸(71)から離反する側に偏倚して配置され、
燃料パイプ(90)の他端側は、燃料供給装置であるスロットルボディ側に接続されたフューエルパイプ(73)に接続されて第2インジェクタ(76b)に燃料を供給するとともに、配管(75)を介してエアクリーナ(72)に配設された第1インジェクタ(76a)に燃料を供給するようにし、
前記燃料パイプ(90)のフューエルパイプ(73)との接続端が車両中央まで延出して車両中央でフューエルパイプ(73)に接続され、
前記燃料タンク(21)の前部にエアクリーナ(72)を配置し、前記配管(75)は前記エアクリーナ(72)の後面と燃料タンク(21)の前面とで囲われた間を通されていることを特徴とする燃料配管構造。 - 燃料パイプ(90)のフューエルパイプ(73)と接続される前記他端がL字形状に形成されることを特徴とする請求項1記載の燃料配管構造。
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