JP4737577B2 - 針状酸化亜鉛の製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は針状酸化亜鉛の製法に関し、より詳細には、炭酸亜鉛等を熱分解して酸化亜鉛を製造する方法の如く高温処理を必要とすることなく、高純度の針状酸化亜鉛を簡単に製造することのできる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
酸化亜鉛は、工業用基礎材料として、例えばゴムの加硫促進助剤、塗料用の顔料、医薬品、合成樹脂などへの添加剤など、あるいは更に電子写真用感光剤や、フェライト、バリスタ、蛍光体の如き電子部品材料などとして様々の分野に幅広く使用されている。これらの用途のうち特に電子部品材料として使用する場合は、鉛やカドミウムなどの有害金属成分の含量が少ない高純度のものが求められている。また最近、針状、殊に針長が1μm程度以上の針状酸化亜鉛が上記用途に適した性能を示すことが確認されるに及び、針状酸化亜鉛の製造法についても幾つかの方法が提示されている。
【0003】
一方酸化亜鉛の代表的な製法としては、フランス法やアメリカ法の如き亜鉛蒸気を酸化して酸化亜鉛を得る乾式法と、水溶性亜鉛塩を炭酸または炭酸塩と反応させて塩基性炭酸亜鉛の如き亜鉛塩を中間体として製造し、これを焼成して酸化亜鉛を得る湿式法がある。このうち乾式法によって得られる酸化亜鉛は、団塊状の粉末として得られることが多く、製造条件によっては針状のものを得ることもできるが、原料となる金属亜鉛中に混在する鉛やカドミウムが酸化物として1000ppm程度混入してくるため純度に問題があり、高純度が求められる電子部品材料としての適性を欠く。また湿式法によって得られる酸化亜鉛は比較的粒径の揃ったほぼ球形の粉末が殆どであり、針状物として得る方法は殆ど実用化されていない。
【0004】
また特殊な方法として特開平1−252600号公報には、表面に酸化亜鉛皮膜を形成した亜鉛粉末を加熱し、徐々に亜鉛蒸気を発生させてこれを酸化することにより針状酸化亜鉛を製造する方法が開示されている。しかし、この方法は生産性が非常に悪く、しかも原料となる金属亜鉛中に含まれる鉛やカドミウムが不純物源となって相当量の酸化鉛や酸化カドミウムが混入してくるため、酸化亜鉛としての純度を下げる大きな原因になってくる。しかも亜鉛蒸気の発生やその酸化に高温を要するので、耐熱設備のための設備負担が強いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、高純度の針状酸化亜鉛を、簡単な設備および方法で効率よく製造することのできる方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することのできた本発明に係る針状酸化亜鉛の製法とは、水溶性亜鉛塩と尿素を含む水溶液を加熱し、該水溶液から針状の酸化亜鉛を析出させるところに要旨を有している。
【0007】
この方法を実施するに当たっては、前記水溶液中の水溶性亜鉛塩濃度は0.01モル/リットル未満の低濃度とし、これと併用する尿素の濃度は1モル/リットル未満で行なうことが好ましい。また、反応液のpHは中性付近が適当であり、加熱温度は、水溶液中での尿素の分解温度以上で、当該水溶液の沸点以下、具体的には70℃以上、より好ましくは85℃以上、95℃以下の範囲で行なうことにより、針状の酸化亜鉛を効率よく生成させることができるので好ましい。また、原料として用いる水溶性亜鉛塩としては硝酸亜鉛(水和物を含む)が最適である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明者らは前述した様な従来技術の下で、針状の酸化亜鉛を簡単な方法で効率よく製造し得る様な技術の開発を期して種々研究を重ねた結果、水溶性亜鉛塩の水溶液を尿素の存在下で加熱処理すれば、当該水溶液から酸化亜鉛が針状の結晶として析出し、これを濾取して乾燥するだけで極めて高純度の針状酸化亜鉛が簡単に得られることを知り、上記本発明に想到した。
【0009】
上記の様に本発明は、本質的には湿式法に属するものであるが、従来の湿式法と基本的に異なるのは、水性系で炭酸亜鉛の如き不溶性亜鉛塩を生成させた後にこれを焼成して酸化亜鉛に変えるのではなく、水性系内で直接針状の酸化亜鉛を生成させる点にあり、特に反応系に尿素を共存させてやれば、これを加熱処理するだけで、高純度の酸化亜鉛、それも針状の酸化亜鉛が簡単に得られるという新規知見に基づいている。
【0010】
即ち湿式法の基本構成は、たとえば図1のフロー図に示す如く、硫酸亜鉛などの水溶性亜鉛塩の水溶液に炭酸または炭酸ナトリウムなどを加えて反応させ、水に不溶性の炭酸亜鉛を沈殿として生成させた後、これを濾取し洗浄してから乾燥し、これを焼成し熱分解させることによって酸化亜鉛を得るものである。ところがこの方法では、炭酸亜鉛の生成と洗浄・乾燥、焼成の作業が煩雑で手数を要し、且つ焼成に耐熱設備と多大な熱エネルギーを要する。
【0011】
これに対し本発明は、たとえば図2に示す如く、水溶性亜鉛塩を尿素共存下での加熱反応させた後、生成する針状酸化物を濾取してから乾燥するだけであり、作業が極めて簡単で焼成のための設備や熱エネルギーも極めて軽微で済む。
【0012】
本発明で原料として使用する亜鉛塩としては、水に可溶性の亜鉛塩であれば全て使用可能であり、例えば硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛などを使用できる。本発明を実施する際の上記水可溶性亜鉛塩の濃度は、高純度の酸化亜鉛を水溶液中から針状物として析出させる上で極めて重要であり、0.01モル/リットル未満、より好ましくは0.005モル/リットル以下の低濃度で反応させることが重要となる。
【0013】
ちなみに、水可溶性亜鉛塩の濃度が0.01モル/リットル以上になると、尿素共存下での加熱反応工程で粒状の塩基性炭酸亜鉛が生成し、針状酸化亜鉛の生成率が極端に低下してくる。しかも該塩基性炭酸亜鉛は、その後の焼成によって酸化亜鉛に変えなければならず、針状物としての生成率が極端に減少することもあって、本発明の目的を果たすことができない。
【0014】
また本発明では、上記水可溶性亜鉛塩を尿素の共存下で加熱反応させることが必須であり、共存させる尿素の濃度も針状酸化亜鉛の生成率を高める上で非常に重要であり、好ましくは1モル/リットル未満、より好ましくは0.5モル/リットル以下にすべきである。尿素濃度が高くなり過ぎると、反応生成物が粒状の塩基性炭酸亜鉛リッチとなり、やはり本発明の目的にそぐわなくなる。
【0015】
ちなみに、本発明者らが水可溶性亜鉛塩および尿素の好適濃度範囲と反応生成物の関係について検討したところ、水可溶性亜鉛塩と尿素のいずれについても、高濃度側では塩基性炭酸亜鉛(BZC)が生成するのに対し、両者を低濃度側で加熱反応させると、高純度の酸化亜鉛が水性反応液中から針状物として沈殿してくることが分かった。従って、これを濾取して乾燥するだけで、高純度の針状酸化亜鉛を容易に得ることができるのである。
【0016】
反応温度も、針状酸化亜鉛の生成反応を促進する上で重要な要素であり、好ましくは70℃以上、より好ましくは85℃以上に加熱することが必須となる。ちなみに、たとえ適量の尿素を共存させたとしても、加熱温度が70℃未満の低温では酸化亜鉛の生成反応自体が殆ど進まないことから、該反応温度は、水溶液中での尿素の熱分解反応と密接な関係を有しており、且つ、該分解反応生成物が針状酸化亜鉛の生成反応を促しているものと考えられる。
【0017】
即ち、尿素を水溶液状態で加熱すると一部がアンモニアと炭酸ガスに分解することが確認されており、生成初期のアンモニアや炭酸ガスが水に溶解してアンモニア水と炭酸となり、これらが水可溶性亜鉛塩と何らかの反応を起こし、水溶液中での針状酸化亜鉛の生成を促しているものと予測される。
【0018】
ちなみに、本発明における尿素共存下での前記針状酸化亜鉛の生成反応は70℃程度以上の温度で急速に進行し始めることが確認されており、この温度は上記尿素の分解が起こり始める温度とほぼ一致しているからである。
【0019】
よって本発明を効率よく実施するには、反応温度を70℃以上、より好ましくは85℃以上とするのが良く、一方反応温度の上限は特に存在しないが、常圧で行なう場合は、反応液が沸騰することのない95℃程度までの温度に止めることが望ましい。反応液が沸騰すると、反応設備に還流冷却装置などの付設が必要となり、設備が複雑になるばかりでなく、尿素の分解によって生成するアンモニアや炭酸ガスが速やかに系外へ放出され、針状酸化亜鉛の生成反応を却って遅らせる原因になりかねないからである。但し、必要によっては反応装置を耐圧構造とし、加圧下に100℃以上の温度で反応を進めることも勿論可能である。
【0020】
反応液のpHも特に制限されないが、本発明者らが確認しているところでは、反応系のpHがアルカリ性や酸性側に偏ると塩基性炭酸亜鉛の生成反応が進行し易くなり、針状酸化亜鉛の生成率や純度が低下傾向を示す様になるので、必要によりアンモニア水などの弱塩基や酢酸などの弱酸を用いて反応液を中性付近、即ちpH7の前後に調整して前記加熱反応を行なうことが望ましい。
【0021】
なお本発明を実施するに当たっては、反応時間も重要な制御要件であり、反応温度や濃度に応じて最適の反応時間を選定することが望ましい。即ち本発明者らが実験により確認したところでは、加熱反応の初期段階では塩基性炭酸亜鉛主体の粒状物が生成するが、攪拌状態で更に反応を進めると該粒状の塩基性炭酸亜鉛が針状の酸化亜鉛に変化し、その後更に反応時間が経過すると、該針状の酸化亜鉛が再び粒状の塩基性炭酸亜鉛に変化していく。
【0022】
例えば、0.001モル/リットルの硝酸亜鉛水溶液に0.01モル/リットルの尿素を溶解し、アンモニア水でpH7.0に調整した水溶液を、攪拌下に95℃に加熱して反応を行なう際に、反応時間の経過に伴う生成物の生成状況を観察したところ、次の様な事実が確認された。即ち、上記反応の開始直後(5分後)に生成する析出物は粒状の塩基性炭酸亜鉛が主体であるのに対し、同温度で2時間反応を進めた後の生成物は、殆どが針状の酸化亜鉛(図3参照)となり、その後更に加熱反応を続けると、該針状酸化亜鉛が徐々に粒状の塩基性炭酸亜鉛に変化し、6時間経過後には殆どが粒状の塩基性炭酸亜鉛に変化することが確認された。
【0023】
この様に本発明を実施するに当たり、針状酸化亜鉛の生成率、延いてはその収率を高めるには、反応条件に応じて反応時間を適切に制御すべきであり、反応時間が短すぎても又長すぎて塩基性炭酸亜鉛の生成量が増大し、結果的に針状酸化亜鉛の生成量は減少してくる。こうした現象が生じる理由は未だ明確にされていないが、反応系内に共存する尿素の熱分解とそれにより生成する初期のアンモニアや炭酸ガスと水可溶性亜鉛塩との間で何らかの反応が起こり、反応時間の経過につれて塩基性炭酸亜鉛又は針状酸化亜鉛の生成反応に何らかの影響を及ぼしているためと考えている。
【0024】
何れにしても尿素共存下の加熱反応工程では、上記の様に初期の塩基性炭酸亜鉛生成反応と末期の塩基性炭酸亜鉛生成反応と、その途中段階で針状酸化亜鉛量が最も増大する時期が存在し、この時期は反応温度や反応系の濃度、pHなどによっても変わってくるので、それら条件に応じて針状酸化亜鉛の生成率が最大となる反応時間を設定することで、実質的に針状酸化亜鉛のみを生成させることができ、これを濾取してから洗浄し乾燥することで、高純度の針状酸化亜鉛を得ることができる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0026】
実施例1
3リットルのビーカー中に硝酸亜鉛Zn(NO3)2・6H2Oを0.6g、尿素を12g、水2リットルを入れて溶解させる。これにアンモニアを加えてpH7に調整し、時計皿で蓋をした後、マグネチックスターラーで攪拌しながらヒーターで95℃まで昇温し、同温度で3時間反応させると、針状の結晶が析出する。これを濾取して自然乾燥すると、針状の酸化亜鉛0.2gが得られる。
【0027】
実施例2
3リットルのビーカー中に硝酸亜鉛Zn(NO3)2・6H2Oを0.6g、尿素を1.2g、水2リットルを入れて溶解させる。これにアンモニアを加えてpH7に調整し、時計皿で蓋をした後、マグネチックスターラーで攪拌しながらヒーターで95℃まで昇温し、同温度で3時間反応させると、針状の結晶が析出する。これを濾取して自然乾燥すると、針状の酸化亜鉛0.2gが得られる。
【0028】
実施例3
50リットルの反応槽に硝酸亜鉛Zn(NO3)2・6H2Oを12g、尿素を240g、水40リットルを入れて溶解させる。これにアンモニアを加えてpH7に調整し、マグネチックスターラーで攪拌しながらヒーターで95℃まで昇温し、同温度で3時間反応させると、針状の結晶が析出する。これを濾取し、乾燥機を用いて90℃で乾燥すると、針状の酸化亜鉛3gが得られる。得られた針状結晶のX線回折チャートを図4に示す。
【0029】
比較例1
3リットルのビーカー中に硝酸亜鉛Zn(NO3)2・6H2Oを0.6g、尿素を120g、水2リットルを入れて溶解させる。これにアンモニアを加えてpH7に調整し、時計皿で蓋をした後、マグネチックスターラーで攪拌しながらヒーターで95℃まで昇温し、同温度で3時間反応させると、白色の不溶物が析出する。これを濾取して自然乾燥すると、塩基性炭酸亜鉛の凝集体0.3gが得られる。
【0030】
比較例2
3リットルのビーカー中に硝酸亜鉛Zn(NO3)2・6H2Oを6g、尿素を120g、水2リットルを入れて溶解させる。これにアンモニアを加えてpH7に調整し、時計皿で蓋をした後、マグネチックスターラーで攪拌しながらヒーターで95℃まで昇温し、同温度で3時間反応させると、白色の不溶物が析出する。これを濾取して自然乾燥すると、塩基性炭酸亜鉛の凝集体3gが得られる。
【0031】
比較例3
3リットルのビーカー中に硝酸亜鉛Zn(NO3)2・6H2Oを6g、尿素を12g、水2リットルを入れて溶解させる。これにアンモニアを加えてpH7に調整し、時計皿で蓋をした後、マグネチックスターラーで攪拌しながらヒーターで95℃まで昇温し、同温度で3時間反応させると、白色の不溶物が析出する。これを濾取して自然乾燥すると、塩基性炭酸亜鉛の凝集体3gが得られる。
【0032】
比較例4
3リットルのビーカー中に硝酸亜鉛Zn(NO3)2・6H2Oを6g、尿素を1.2g、水2リットルを入れて溶解させる。これにアンモニアを加えてpH7に調整し、時計皿で蓋をした後、マグネチックスターラーで攪拌しながらヒーターで95℃まで昇温し、同温度で3時間反応させると、白色の不溶物が析出する。これを濾取して自然乾燥すると、塩基性炭酸亜鉛の凝集体3gが得られる。
【0033】
比較例5
3リットルのビーカー中に硝酸亜鉛Zn(NO3)2・6H2Oを60g、尿素を12g、水2リットルを入れて溶解させる。これにアンモニアを加えてpH7に調整し、時計皿で蓋をした後、マグネチックスターラーで攪拌しながらヒーターで95℃まで昇温し、同温度で3時間反応させると、白色の不溶物が析出する。これを濾取して自然乾燥すると、塩基性炭酸亜鉛の凝集体30gが得られる。
【0034】
比較例6(尿素不使用の例)
3リットルのビーカー中に硝酸亜鉛Zn(NO3)2・6H2Oを60gと水2リットルを入れて溶解させる。これにアンモニアを加えてpH7に調整し、時計皿で蓋をした後、マグネチックスターラーで攪拌しながらヒーターで95℃まで昇温し、同温度で3時間反応させたが、不溶物の析出はみられなかった。
【0035】
比較例7
3リットルのビーカー中に硫酸亜鉛ZnSO4を10gと水2リットルを入れて溶解させる。これに炭酸ナトリウム7gを加えると、白色の沈殿が生成する。これを濾取し、マッフル炉を用いて600℃で焼成すると、ほぼ球形の酸化亜鉛粉末が得られる。該酸化亜鉛粉末のX線回折チャートを、前記実施例3で得た針状酸化亜鉛と対比して図4に示す。
【0036】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されており、水溶性亜鉛塩の水溶液を尿素の共存下で加熱反応させるだけで、高純度の針状酸化亜鉛を生成させることができ、これを濾取して乾燥するだけで、特異な針状結晶構造を有する酸化亜鉛を高純度品として簡単に製造し得ることになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】湿式法を採用した従来の酸化亜鉛の製法を例示するフロー図である。
【図2】本発明に係る針状酸化亜鉛の製法を例示するフロー図である。
【図3】本発明法により生成した針状酸化亜鉛の顕微鏡写真である。
【図4】本発明によって得た針状酸化亜鉛と、従来法によって得た粒状酸化亜鉛のX線回折チャートを対比して示すものである。
Claims (3)
- 硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛から選択される少なくとも1種以上の水溶性亜鉛塩と尿素を含む水溶液を中性に調整した後、反応温度70℃以上95℃以下で加熱し、該水溶液から針状の酸化亜鉛を析出させることを特徴とする針状酸化亜鉛の製法。
- 前記水溶液中の水溶性亜鉛塩濃度を0.01モル/リットル未満、尿素濃度を1モル/リットル未満とする請求項1に記載の針状酸化亜鉛の製法。
- 前記水溶性亜鉛塩と尿素を含む水溶液を、弱塩基または弱酸を用いて中性に調整する請求項1または2に記載の針状酸化亜鉛の製法。
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