JP4734169B2 - 工作機械システム - Google Patents

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Description

本発明は、鉛直面内で回転する回転アームと、該回転アームの先端近傍に水平指向する加工主軸とを有する工作機械が複数設けられた工作機械システムに関する。
工作機械は、設置のスペース効率向上、隣接する工作機械へのワークの搬送、及び操作者の操作性の観点から、占有面積が小さいことが好ましく、特に正面視の幅が小さいことが好ましい。このように占有面積を小さくするという目的のため、例えば特許文献1では、水平方向に進退自在な可動コラムに昇降及び水平移動が可能な2つのスピンドルユニットが設けられた工作機械が提案されている。この特許文献1の工作機械は、低コスト且つ省スペースであって好適である。
また、特許文献2では、加工軸を鉛直方向に向ける構成により、省スペース及び単位面積あたりの設置台数を増加して生産性を向上することのできるNC旋盤が提案されている。
ところで、引用文献1及び引用文献2に記載された工作機械では、正面視で直交する2軸のスライド機構が設けられていることから構造が複雑であって、しかも重量のあるスライド部材が移動をすることから、十分な安定性を得るためにはベース部分を相当に強固に設定しておかなければならなず、全体としての重量が重くなる。
このような観点から、特許文献3では、水平方向のスライド機構に対して、鉛直面内で回転するアームを設け、該アームを回転させることにより垂直方向に変位させる工作機械が提案されている。このような工作機械によれば、正面視のスライド機構は1軸分で足り、簡便な構成とすることができて好適である。
特許3278135号公報 特許2003−266203号公報 特公平5−2446号公報
上記の特許文献3に記載された工作機械は、簡便な構成であるが、その一方、水平面上で直交する2軸のスライド機構(Xテーブル及びZテーブル)を有しており、占有面積は必ずしも小さくはない。また、正面視ではX方向のスライド機構が設けられていることから機幅についても、必ずしも狭くはない。
そこで、特許文献3における工作機械の水平のX方向のスライド機構が鉛直方向となるように90°回転させた機構を採用すると、正面視の機幅が非常に小さくなる。しかしながら、機幅だけが小さくなっても、回転アームの長さは変わらないことから、該工作機械を隣接して複数台配置する場合には相互の回転アームが干渉を起こさない程度に離して配置しなければならず、一層のスペース効率を図る上で障害となる。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、コンパクトな構成でスペース効率が高い工作機械システムを提供することを目的とする。
本発明に係る工作機械システムは、隣接して平行に設けられた第1工作機械及び第2工作機械と、前記第1工作機械及び前記第2工作機械を制御する制御部と、を備える工作機械システムであって、前記第1工作機械及び前記第2工作機械は、それぞれ、水平面内の一方向であるZ方向にスライド移動するコラムと、前記コラム上に設けられ、且つ鉛直方向にスライド移動する支持体と、前記支持体に支承してZ方向に向いたワークに臨む鉛直平面内において360°回転する回転アームと、前記回転アームを回転させるアーム回転駆動源と、前記回転アーム上の回転中心から離れた位置に設けられ、前記回転アームに対して回転自在に支承されてZ方向を指向する加工主軸と、前記加工主軸を回転させる主軸回転駆動源と、前記加工主軸に着脱自在な複数の工具を回転マガジンに蓄えた自動工具交換機構とを有し、前記回転アームの回転中心軸と、前記回転マガジンの回転軸とは同一鉛直面上に配置されることを特徴とする。
また、本発明に係る工作機械システムは、隣接して平行に設けられた第1工作機械及び第2工作機械と、前記第1工作機械及び前記第2工作機械を制御する制御部とを備える工作機械システムであって、前記第1工作機械及び前記第2工作機械は、それぞれ、水平面内の一方向であるZ方向にスライド移動するコラムと、前記コラム上に設けられ、且つ鉛直方向にスライド移動する支持体と、前記支持体に支承してZ方向に向いたワークに臨む鉛直平面内において360°回転する回転アームと、前記回転アームを回転させるアーム回転駆動源と、前記回転アーム上の回転中心から離れた位置に設けられ、前記回転アームに対して回転自在に支承されてZ方向を指向する加工主軸と、前記加工主軸を回転させる主軸回転駆動源とを有し、Z方向からみた正面視で、前記第1工作機械及び前記第2工作機械の各回転アームの回転中心の水平幅方向の距離は、各回転アームの合計長さより短く、前記制御部は、一方の回転アーム又は支持体を動かす場合に移動先の回転アームの位置と他方の回転アームの位置とを比較し、相互干渉が発生するときには一方の回転アームの動作を停止し、又は、1つ先のシーケンスの動作を先行して行わせることを特徴とする。
このように、第1工作機械と第2工作機械とを統合的・協調的に制御し、各回転アームの位置を確認しながら、相互干渉が発生する場合には、一方の回転アームの動作を停止し、又は、1つ先のシーケンスの動作を先行させることにより、干渉を回避しながら、工作機械システムをコンパクトに構成しスペース効率を向上させることができる。
この場合、前記制御部は、各回転アームの動作範囲を複数のエリアに区分けし、各回転アームの位置及び干渉の有無をエリア単位で判断すると、処理が簡便となる。
また、前記第1工作機械及び前記第2工作機械の各回転アームのZ方向の変位が異なるとき、前記制御部は、前記ワークに近い側の回転アーム動作を非制限とし、前記ワークから遠い側の回転アームが内側に向くことを制限してもよい。これにより、各回転アームのZ方向の変位が異なる場合においても一方の工作機械の回転アームが他方の工作機械の支持体やコラム等に干渉することを防止できる。また、ワークに近い側の回転アーム動作を非制限とすることから、不当に動作を制限することなく、動作可能な範囲で加工を継続することができる。
また、前記回転アームの回転中心軸と、前記主軸回転駆動源の駆動軸は同一鉛直面上に配置すると、一層幅狭に構成することができる。
さらに、前記アーム回転駆動源は、中空回転軸を有して、前記支持体に設けられ、前記主軸回転駆動源は、前記中空回転軸を貫通して動力を伝達する動力伝達部を介して前記加工主軸と連結されて、前記支持体の背面側に設けられ、前記アーム回転駆動源と前記主軸回転駆動源は同軸上に配置されていてもよい。このような構成によれば、アーム回転駆動源と主軸回転駆動源とを一体的でコンパクトなユニットとして構成することができる。
さらにまた、前記加工主軸に着脱自在な複数の工具を回転マガジンに備えた自動工具交換機構を備え、前記回転アームの回転中心軸と、前記回転マガジンの回転軸は同一鉛直面上に配置されていると、一層狭幅に構成することができる。また、回転アームの回転中心軸と回転マガジンの回転軸が同一鉛直面上に配置されていることから、回転アームの昇降にともなって発生する力のベクトルは回転マガジンの方向に向き、モーメントが発生することがないため、安定性が高い。
前記加工主軸に着脱自在な複数の工具を回転マガジンに備えた自動工具交換機構を備え、Z方向からみた正面視で、前記第1工作機械及び前記第2工作機械の各回転アームの回転中心の水平幅の範囲内に前記回転マガジンの回転軸が設けられていてもよい。これにより、回転マガジンはバランスよく配置可能である。また、単一の回転マガジンを第1工作機械と第2工作機械で共用可能となる。
本発明に係る工作機械システムによれば、第1工作機械と第2工作機械とを統合的・協調的に制御し、各回転アームの位置を確認しながら、相互干渉が発生する場合には、一方の回転アームの動作を停止し、又は、1つ先のシーケンスの動作を先行して行わせることにより、干渉を回避しながら、工作機械システムをコンパクトに構成しスペース効率を向上させることができる。
以下、本発明に係る工作機械システムについて実施の形態を挙げ、添付の図1〜図16を参照しながら説明する。
図1〜図3は、本実施の形態に係る工作機械システム10の斜視図、正面図及び側面図である。図1〜図3に示すように、本実施の形態に係る工作機械システム10は、ワークWに対してドリル加工、中ぐり加工及びタップ加工等を行うものであって、正面視(図2参照)で狭幅に構成されている。以下、工作機械システム10の向きを特定するために、図2における左右方向をX方向、高さ方向をY方向とし、X方向及びY方向に直交する奥行きの方向をZ方向(図3参照)とする。X方向及びY方向は、水平面内の所定の一方向であって、直交している。
工作機械システム10は、正面視向かって左側の第1工作機械11aと右側の第2工作機械11bと、これらの第1工作機械11a及び第2工作機械11bを統合的・協調的に制御するコントローラ12とを有する。第1工作機械11aと第2工作機械11bは隣接して平行に設けられており、定盤13、ワーク移動装置14及びフレーム15は共用となっている。もちろん、これらの定盤13、ワーク移動装置14及びフレーム15は、第1工作機械11a及び第2工作機械11bに専用のものを用いても良い。第1工作機械11aと第2工作機械11bは同構造であり、以下第1工作機械11aを代表的に説明する。
第1工作機械11aは、床に固定された定盤13をベースに構成されている。定盤13はX方向に狭幅で、Y方向に低い形状である。定盤13には、ワーク移動装置14及びフレーム15が取り付けられている。ワーク移動装置14は、ワークWを加工面が後方(矢印Z2方向)を指向するように固定するためのものであって、定盤13における上面の正面側(矢印Z1側)の近傍に設けられている。
ワーク移動装置14は、120°毎に間欠回転しながら2つのワークWを第1工作機械11a及び第2工作機械11bに対向するように固定するものであって、加工面が後方(矢印Z2方向)を指向するように回転動作する。ワーク移動装置14は、定盤13の上面の正面側(矢印Z1側)の近傍に設けられている。ワークWは、ワーク移動装置14の回転により矢印Z1側の位置154cで搬入され、平面視時計回りで間欠回転し、第1工作機械11a及び第2工作機械11bで加工された後、再び位置154cに戻り搬出される。
フレーム15は、後述する回転マガジン(自動工具交換機構)80a、80bを支持するためのものであって、定盤13の矢印Z方向の両端から上方に延在する4本の支柱15aと、これらの支柱15aを介して支えられたプレート15bとを有する。
第1工作機械11aは、定盤13の上面に設けられたZ方向に延在する一対のZレール16と、該Zレール16に案内されてZ方向にスライドするコラム18と、該コラム18の正面においてY方向に延在する一対のYレール20と、該Yレール20に案内されてY方向にスライドする支持体22とを有する。Zレール16上におけるコラム18のZ方向の位置はZ位置センサ16aによって検出される。
なお、コラム18のZ方向移動手段にボールねじ機構を使用する場合は、Z位置センサは、通常Zモータ24に備わるエンコーダがその機能を有し、基準位置からのボールねじ機構の回転角度を検出している。
他方、コラム18のZ方向移動手段にリニアモータ機構を使用する場合には、Z位置センサは通常固定側のZレール16側にリニアスケールを備えるとともに、移動するコラム18側に検出ヘッドを備え、基準位置からの変位としての位置を検出する。Yレール20上における支持体22のY方向の位置はY位置センサ20aによって検出される。
なお、支持体22のY方向移動手段にボールねじ機構を使用する場合は、Y位置センサは、通常Yモータ28に備わるエンコーダがその機構を有し、基準位置からボールねじ機構の回転角度を検出する。
他方、支持体22のY方向移動手段にリニアモータ機構を使用する場合には、Y位置センサは通常固定側のYレール20側にリニアスケールを備えるとともに、移動する支持体22側に検出ヘッドを備え、基準位置からの変位としての位置を検出する。それぞれの位置センサ16a、20aによって検出された位置信号は、コントローラ12に伝達される。
コラム18は、定盤13の後方に設けられたZモータ24の作用下にボールねじ機構26を介してZ方向に移動をする。支持体22は、定盤13の内部に配置されたYモータ28の作用下にボールねじ機構30を介してY方向に往復移動をする。ボールねじ機構の例を示したが、リニアモータ機構をボールねじ機構の代わりに使用してもよい。これにより、移動が更に高速且つ高精度となる。コラム18及びYレール20は、Y方向に適度に長い形状であって、支持体22を比較的長距離移動させることができる。
図2及び図4に示すように、支持体22は、Z1方向に向いたワークWに臨む鉛直平面内において回転する回転アーム32と、該回転アーム32を回転させるアームモータ(アーム回転駆動源)34と、回転アーム32の遠心方向端部近傍に設けられ、回転アーム32に対して回転自在に支承されてZ1方向を指向する加工主軸36と、該加工主軸36を回転させるスピンドルモータ(主軸回転駆動源)38とを有する。アームモータ34は、例えば、ダイレクトモータである。
支持体22は、枠体40をベースに構成されており、該枠体40の内部にアームモータ34が設けられている。アームモータ34は、枠体40に固定されたステータ34aと、該ステータ34aの内側に設けられた中空のロータ34bとを有する。
回転アーム32は、ロータ34bの矢印Z1方向端部に固定されており、アームモータ34の作用下に回転する。支持体22に対する回転アーム32の角度は、角度センサ41によって計測され、角度信号がコントローラ12に伝達される。
なお、図4からも明らかなように、回転アーム32はエンドレスに回転が可能であるが、最低限1回転(360°)の回転が可能であればよい。加工主軸36は、回転アーム32の回転中心Cから距離Rだけ離れた箇所に設けられている。また、回転中心Cから回転アーム32の外側端部までの長さをLとする。
回転アーム32において、加工主軸36が設けられている側と反対側(図4における上側)にはバランサ42が設けられている。バランサ42は、クーラント等の液体が入った液体タンクであり、加工主軸36に取り付けられる工具に応じて、内部の液量を変化させてバランスをとることができる。バランサ42は金属製の錘であってもよい。該バランサ42が設けられている箇所以外の回転アーム32の内部は中空構造となっている。回転アーム32は、支持体22と比較すると相当に軽量であり、回転させたときにも支持体22や第1工作機械11aに対する安定性を損なうことがない。
スピンドルモータ38は矢印Z2方向に突出しており、アームモータ34と同軸となるように、支持体22における枠体40の後面に対して固定されている。スピンドルモータ38とアームモータ34は同軸上に配置されていることから、支持体22をコンパクトなユニットとして構成することができる。すなわち、加工主軸36の軸線上にスピンドルモータ38が存在せず、回転アーム32の中心に近い箇所にスピンドルモータ38があると、前記のバランサ42の質量及び大きさが小さくてすみ、支持体22を全体的にコンパクトにすることができる。したがって、スピンドルモータ38の軸を回転アーム32の軸とが同軸上にあることが好ましい。
シャフト(動力伝達部)44は、ロータ34bの中空部を貫通して設けられ、一端がスピンドルモータ38の回転軸に連結され、他端は、枠体40から突出して回転アーム32の矢印Z1側の側板まで達している。シャフト44は、回転アーム32の矢印Z1側端部、矢印Z2側端部及び枠体40の矢印Z2側端部の3箇所で、順にベアリング45a、45b及び45cによって軸支されている。
プーリ機構46は、ベアリング45aとベアリング45bとの間でシャフト44に固定された駆動プーリ46aと、加工主軸36の矢印Z2方向端部に固定された従動プーリ46bと、これらの駆動プーリ46aと従動プーリ46bとの間に張架されたベルト46cとを有する。また、プーリを用いた駆動機構は回転アーム32を軽量化できて好適である。
また、プーリを用いた駆動機構以外にも、例えば、駆動プーリ46aをギアへ置換するとともに、従動プーリ46bをピニオンに置換し、サイレントチェーンを利用した駆動伝達機構を用いてもよい。この場合、ギアとピニオンとの間を複数のギア等を介して駆動力を伝達してもよい。
プーリ機構46は、回転アーム32内の中空部に設けられており、所定のテンション機構によってベルト46cの張り調整がなされている。このような構造により、スピンドルモータ38の回転は、シャフト44及びプーリ機構46を介して加工主軸36に伝達される。
加工主軸36は、回転アーム32と一体的に設けられた主軸カバー48内に収納されており、矢印Z1方向の先端部には工具Tが装着されるツールヘッド50が設けられている。また、矢印Z2方向端部には、ツールヘッド50に対する工具Tのクランプ状態を解除して、工具Tを離脱可能にするアンクランプレバー52が設けられている。アンクランプレバー52は、回転中心Cから見て外向きにやや突出する形状であり、後述するアンクランプブロック78によって回転中心Cの方向に押圧されることにより操作され、工具Tをアンクランプすることができる。また、アンクランプレバー52は、アンクランプブロック78が離れることにより図示しない弾性体によって元の位置に戻され、ツールヘッド50内の工具Tをクランプすることができる。
回転アーム32の背面側(矢印Z2側)にはねじ60によって板ばね等からなるディスク62を挟持して回転アーム32を所定位置にて固定する固定装置64を設けている。
この固定装置64はディスク62の背面側と当接する受け座66とこの受け座66との間でディスク62を挟持する押圧片68とからなり、押圧片68は皿ばね70によって挟持方向に付勢されるロッド72先端部に設けられ、皿ばね70に抗してロッド72をを前方に押すことでディスク62の挟持状態を解除し、回転アーム32の回転が可能となる。
なお、本実施例ではディスク62を板ばねにて構成したため、ディスク62を挟持することで回転アーム32が倒れることなく確実に回転が阻止される。
図5に示すように、第1工作機械11aにおけるコラム18の上部の矢印Z1側の面には、前記のアンクランプレバー52を押圧するためのアンクランプブロック78が設けられている。したがって、回転アーム32を上方に指向させた状態で、支持体22を上昇させることにより、アンクランプブロック78によってアンクランプレバー52を操作してツールヘッド50内の工具Tをアンクランプすることができる。
フレーム15におけるプレート15bの上面やや左側には、第1工作機械11aに対応し、加工主軸36に着脱自在な複数の工具Tを格納した回転マガジン80aが設けられている。なお、フレーム15におけるプレート15bの上面やや右側には、第2工作機械11bに対応し、回転マガジン80aと同機構の回転マガジン80bが設けられている。以下、回転マガジン80aを例に説明する。
回転マガジン80aは、矢印Z方向に延在する回転軸82と、該回転軸82を駆動するマガジンモータ83と、回転軸82を中心として正面視(図2参照)で略270°の範囲で放射状に設けられた保持アーム84とを有する。各保持アーム84の先端には工具Tを保持するC字状のグリップが設けられている。グリップは弾性体であって、C字の開口部から工具Tを押し込むことにより弾性的に拡開して工具Tが挿入可能となり、挿入された後には閉じて工具Tを挟持・保持することができる。また、保持された工具Tは、C字の開口部から引き抜きが可能である。保持アーム84の数は、例えば16本程度とするとよい。
回転マガジン80aは、通常、保持アーム84のない略90°の部分が下向きとなっており、全体がプレート15bよりも上方にあり、コラム18及び支持体22の動作の支障とならない。ツールヘッド50の工具Tを交換する際には、回転マガジン80aを回転させて、プレート15bの端から所定の保持アーム84を下方に指向させる(図5参照)。
具体的には、工具Tを保持していない空の保持アーム84を下方に指向させておき、コラム18のZ方向位置を調整した後に、支持体22を上昇させる。これにより、図6に示すように、工具Tが保持アーム84に保持されるとともに、アンクランプレバー52がアンクランプブロック78に当接して操作され、工具Tはツールヘッド50に対してアンクランプされる。したがって、コラム18を矢印Z2方向に後退されることにより、工具Tはツールヘッド50から抜き取られる。
次いで、回転マガジン80aを回転させて、これから使用する予定の工具Tが保持されている保持アーム84を下方に指向させ、コラム18を矢印Z1方向に進出させる。これにより目的の工具Tがツールヘッド50に挿入されるので、支持体22を下降させることにより、アンクランプレバー52がアンクランプブロック78から離間して工具Tをクランプすることができる。この後、回転マガジン80aを回転させて、全ての保持アーム84がプレート15bよりも上方に配置されるように設定する。
このように、回転マガジン80aと加工主軸36との間では、途中で工具Tを受け渡すために介在する機構はなく、コラム18、支持体22及び回転アーム32の動作作用下に工具Tの着脱操作を直接的に行うことができる。これにより、専用の着脱機構等が不要であることから簡便構造となり、しかも工具の脱着に要する時間が短縮される。
なお、図2から明らかなように、回転マガジン80aは第1工作機械11aの上部に設けられており、設置面積を拡げることなく多数の工具Tを格納しておくことができる。また、回転アーム32の回転中心軸と、回転マガジン80aの回転軸82は同一鉛直面上に配置されていると、回転アーム32aの昇降にともなって発生する力のベクトルは回転マガジン80aの方向に向き、モーメントが発生することがない。これについて図7A及び図7Bのモデルで検討する。図7A及び図7Bの質量点M1は回転マガジン80aの重心点を示し、質量点M2は支持体22の重心点を示し、これらの質量点M1とM2とを接続する摩擦ダンパDは、回転マガジン80aと支持体22との間のレール20やフレーム15等の接続部の等価機構を示す。なお、質量点M2は、回転アーム32の角度によって変動するが、該回転アーム32の質量は支持体22の質量と比較して小さいことから変動幅も小さく、このモデルでは省略できる。
図7Aのように、質量点M1と質量点M2が、同一鉛直面上に配置されていると、質量点M2は支持体22を示すことからレール20に沿って鉛直方向に動作することになり、その移動を示すベクトルVは質量点M1の方向を指向する。つまり、ベクトルVは摩擦ダンパDを伸縮させる力のみを発生させ、モーメントの発生はなく、モデルを回転させる力は発生しない。
これに対して、図7Bのように、質量点M1と質量点M2が、同一鉛直面上ではない位置に配置されていると、質量点M2の移動を示すベクトルVは、鉛直向きであることには変わりないため、摩擦ダンパDを伸縮させる力F1と、モデルを回転させるモーメントM=F2・aが発生する。ここで、力F2は、ベクトルVが示す力の、摩擦ダンパDの延在方向と直交する方向の分力であり、パラメータaはその時点における摩擦ダンパDの長さである。
つまり、これらのモデルから、回転アーム32の回転中心軸と、回転マガジン80aの回転軸82は同一鉛直面上でないと、第1工作機械11aを回転さえるモーメントMが発生して揺れが生じ得るが、回転アーム32の回転中心軸と、回転マガジン80aの回転軸82は同一鉛直面に配置されていると、モーメント及び揺れが生じることがなく、安定性が高いことが理解されよう。
このように構成される第1工作機械11aによれば、加工主軸36の水平位置の位置Xは、アームモータ34の回転作用下に回転アーム32の向きによって変化し、例えば、図15に示すように、水平方向を0°とした角度θに対して、X=R・cosθとして表される。また、加工主軸36の鉛直方向の位置Yは、回転アーム32の向きと支持体22の高さY0によって変化し、Y=Y0+R・sinθとして表される。したがって、回転アーム32と支持体22の動作によって、ワーク移動装置14に固定されたワークWに対して所望の位置に加工主軸36を配置させることができ、加工主軸36の位置決めがなされた後には、スピンドルモータ38によって加工主軸36を回転させながら、コラム18を矢印Z1方向に進出させることによって、工具TをワークWに対して当接させ、ドリル、中ぐり及びタップ等の切削加工、並びにホーニング等の研削加工をすることができる。
第1工作機械11aを例に挙げて説明をしたが、第2工作機械11bについては第1工作機械11aと同構造であることから詳細な説明を省略する。なお、以下の説明では、第1工作機械11aと第2工作機械11bの構成要素を区別するために、支持体22、回転アーム32、加工主軸36については、第1工作機械11aに係るものの符号に添え字「a」を付し(例えば、回転アーム32a)、第2工作機械11bに係るものの符号に添え字「b」を付す(例えば、回転アーム32b)。
図8に示すように、コントローラ12は、Z位置センサ16a、Y位置センサ20a及び角度センサ41の信号に基づいて回転アーム32a及び回転アーム32bの位置を求めるアーム位置判断部120a及びアーム位置判断部120bと、第1工作機械11a及び第2工作機械11bの動作を制御する第1工作機械動作判断部122a及び第2工作機械動作判断部122bとを有する。アーム位置判断部120aで求められた回転アーム32aの位置情報は第1工作機械動作判断部122aに伝達され、アーム位置判断部120bで求められた回転アーム32bの位置情報は第2工作機械動作判断部122bに伝達される。第1工作機械動作判断部122a及び第2工作機械動作判断部122bは、対応する第1工作機械11a及び第2工作機械11bのZモータ24、Yモータ28、アームモータ34及びスピンドルモータ38を駆動制御する。
なお、図8の矢印が第2工作機械動作判断部122bからZモータ24、Yモータ28、アームモータ34及びスピンドルモータ38に伸びて、すなわち第1工作機械動作判断部122aから信号等を発して、Zモータ24、Yモータ28、アームモータ34及びスピンドルモータ38を制御する。この制御方法としては、公知の電流制御、電圧制御、周波数制御等の方法を用いることができる。その際、各モータ24、28、34及び38の電流値、電圧値、周波数等をフィードバックさせる制御、すなわち各モータ24、28、34及び38から得られる信号が第1工作機械動作判断部122aに至り、その信号値を反映させて、更に各モータ24、28、34及び38の駆動制御をしてもよいことはもちろんである。
また、コントローラ12は、ワーク移動装置14の制御をするテーブル制御部124と、回転マガジン80a、80bの制御をするマガジン制御部126とを有する。
第1工作機械動作判断部122a、第2工作機械動作判断部122b、テーブル制御部124及びマガジン制御部126は相互に接続されており、協調動作を行う。特に、第1工作機械動作判断部122aと第2工作機械動作判断部122bは、回転アーム32a及び32bのZ方向の変位が等しい場合で、一方の回転アームを動かす場合に他方の回転アームの位置を確認し相互干渉が発生するときには、一方の回転アームの動作を停止し、又は、1つ先のシーケンスの動作を先行して行わせるように作用する。
次に、コントローラ12の作用下に回転アーム32aと回転アーム32bとの干渉を防止する動作について図9〜図14を参照しながら説明する。
図9に示すように、Z方向からみた正面視で回転アーム32aの動作範囲130aと、回転アーム32bの動作範囲130bは、ハッチングで示す部分が重複しており、回転アーム32a及び32bのZ方向の変位が等しい場合にはこの部分で相互干渉が発生しうる。このような干渉は、第1工作機械11aの回転中心Cと第2工作機械11bの回転中心Cとの水平幅方向の距離Xcが、各回転アーム32a及び32bの合計長さ2Lより短い場合(各回転アームの長さは異なっていてもよい。)に発生しうる。図9における回転アーム32aが符号140aの位置であって、回転アーム32bが符号142の位置であるときに、各回転アームの先端がハッチング範囲内で干渉することが理解されるであろう。このため、コントローラ12では、以下のようにして回転アーム32aと回転アーム32bとの相互干渉を防止する。
先ず、図10のステップS1において、回転アーム32aの位置の区分を調べる。すなわち、図9に示すように、左側の回転アーム32aの動作範囲130aを、支持体22のY方向の移動範囲の中心点Oaを基準とし、上側頂点を0°として時計回りに90°までをエリアAa、90°〜180°までをエリアBa、180°〜270°までをエリアCa、270°〜360°(=0°)までをエリアDaとして予め設定しておき、アーム位置判断部120aから得られるデータに基づいて回転アーム32aがどのエリアに存在するか判断を行う。
例えば、支持体22aが中心点Oaよりも上方(矢印Y1側)の場合は、回転アーム32aの角度が0°〜180°の範囲であればエリアAaであり、270°〜360°の範囲であればエリアDaとする。また、支持体22aが中心点Oaよりも下方(矢印Y2側)の場合は、回転アーム32aの角度が90°〜180°の範囲であればエリアBaであり、180°〜270°の範囲であればエリアCaとする。つまり、図9において、符号140aで示す位置は、エリアAaとなり、符号140bで示す位置はエリアCaとなる。
なお、回転アーム32aがとる位置は必ずしも単一のエリアに設定しなければならない訳ではなく、例えば、符号140cで示す位置のように、支持体22aが中心点Oaより僅かに上方であって、回転アーム32aが120°程度であるときには、回転アーム32aの加工主軸36はエリアBaに入っているが、回転アーム32aの一部はエリアAaに入っている。このような場合には、エリアAa及びエリアBaの双方を回転アーム32aの位置であると設定してもよい。
ステップS2において、回転アーム32bの位置の区分を調べる。すなわち、図9に示すように、右側の回転アーム32bの動作範囲130bを、支持体22のY方向の移動範囲の中心点Obを基準とし、上側頂点を0°として時計回りに90°までをエリアDbとして、90°〜180°までをエリアCbとして、180°〜270°までをエリアBbとして、270°〜360°(=0°)までをエリアAbとして予め設定しておき、アーム位置判断部120bから得られるデータに基づいて回転アーム32bがどのエリアに存在するか判断を行う。図9から明らかなように、動作範囲130aのエリアと動作範囲130bのエリアは左右対称になっている。また、回転アーム32aと回転アーム32bの干渉が発生しうるのはエリアAaとエリアAb、又はエリアBaとエリアBbである。回転アーム32bのエリアの設定は、ステップS1における回転アーム32aのエリアの設定と同様であることから詳細な説明を省略する。
ステップS3において、回転アーム32a又は回転アーム32bの動作を行うタイミングまで待機する。回転アーム32a及び回転アーム32bはワークWに対する複数の加工を行い、1つの加工が終わると別の位置の加工又は同じ位置における異なる工具Tでの加工を行うことになる。
例えば、回転アーム32bは以下のようなシーケンスでワークWの加工を行っているものとする。
第1シーケンス:第1穴150aの中ぐり加工、第2シーケンス:第2穴150bの中ぐり加工、第3シーケンス:第3穴150cの中ぐり加工、第4シーケンス:工具Tの交換、第5シーケンス:第1穴150aのホーニング加工、第6シーケンス:第2穴150bのホーニング加工、第7シーケンス:第3穴150cのホーニング加工(各穴の位置は図9参照)。
また、回転アーム32aについても複数のシーケンスに基づく加工を行い、回転アーム32a又は32bの少なくとも一方が次のシーケンスに移るタイミングまでステップS3において待機をする。
ステップS4において、次のシーケンスで行う加工位置のエリアを確認する。例えば回転アーム32bが第1のシーケンスから第2シーケンスに移る場合であれば、第2穴150bの位置を確認し、図9から明らかなようにエリアAbであることが認識される。
また、第4シーケンスのように工具Tの交換を行う場合には、工具Tの交換位置160(例えば、矢印Y1方向で頂点の0°位置)を加工位置と擬制し、エリアDbとして扱えばよい。
ステップS5において、コントローラ12は、回転アーム32aのZ方向位置と回転アーム32bのZ方向位置とを比較し、双方のZ方向位置が等しい場合にはステップS6へ移り、異なる場合にはステップS11へ移る。この場合、Z方向位置が等しいとは厳密に一致する場合のみでなく、例えば、図11に示すように、回転アーム32及び加工主軸36の合計の厚みDzの範囲が、第1工作機械11aと第2工作機械11bで重複している場合を含む。
ステップS6において、回転アーム32aと回転アーム32bとの干渉確認を行う。この干渉確認は、これから動作させる一方の回転アームの移動先のエリアと、動作が継続中である他方の回転アームの現在のエリアとを比較することにより行い、両エリアがエリアAaとエリアAbである場合、又はエリアBaとエリアBbである場合には干渉が発生しうると判断し、ステップS10へ移る。これ以外の場合には、ステップS7へ移る。
例えば、図9に示すように、回転アーム32aが符号140aの位置でエリアAaに存在する場合で、回転アーム32bが第1シーケスから第2シーケンスに移るときには第2穴150bの加工を行おうとすることからエリアAbに移ることになり、干渉が発生しうるからステップS10へ移る。
ステップS7において、動作が継続中である他方の回転アームの現在のエリアを確認し、エリアCa、Cb、Da又はDbである場合にはどのような経路を通っても干渉が発生しえない場合でありステップS8へ移る。一方、他方の回転アームの現在のエリアがエリアAa、Ab、Ba又はBbである場合には、途中の動作経路の如何によっては干渉が発生しうる場合でありステップS9へ移る。
ステップS8において、動作を行う一方の回転アームの現在の位置と、移動先の位置とを比較して、最短時間となる経路を設定して移動を行う。例えば、図12に示すように、回転アーム32aがエリアDaに存在する場合で、回転アーム32bがエリアDbの第1穴150aからエリアBbの第3穴150cに移ろうとするときには、支持体22bのY方向の動作速度と回転アーム32bの回転速度とを勘案し、最短時間で到達可能な経路を設定し移動する。この場合、符号152aで示す位置から支持体22bを下方に移動させるとともに回転アーム32bを反時計方向に回転させて符号152bで示す位置に移動させればよい。これにより、回転アーム32bは矢印154で示す経路を通ることになる。
一方、ステップS9(移動途中で干渉を起こし得る場合)においては、動作を行う一方の回転アームの現在の位置と、移動先の位置とを比較して、移動を行う他方の回転アームが相手方の回転アームが存在するエリアを通過しない経路を設定して移動を行う。例えば、図13に示すように、回転アーム32aがエリアAaに存在する場合で、回転アーム32bがエリアDbの第1穴150aからエリアBbの第3穴150cに移ろうとするときには、符号152aで示す位置から支持体22bを下方に移動させるとともに回転アーム32bを時計方向に回転させて符号152bで示す位置に移動させればよい。これにより、回転アーム32bは矢印156で示す経路を通ることになる。
相手方の存在する回転アームのエリアを通過しない経路の設定は、例えば、以下のようにして求めることができる。すなわち、回転アーム32bを移動させようとする場合、移動元と移動先が同じエリア内である場合には、特に制限することなく最短時間の経路を設定し、異なるエリアに移動する場合には、回転アーム32bが270°(つまり、相手方に最も進入する角度)の位置を通過することのない向きに回転させればよい。つまり、第1穴150aから第2穴150bに移る場合には回転アーム32bを時計方向に回転させ、その反対の場合には反時計方向に回転させる。また、回転アーム32aの動作については、異なるエリアに移動させる場合には回転アーム32aが90°の位置を通過することのない向きに回転させればよい。
また、ステップS10(移動先で干渉を起こし得る場合)においては、干渉を起こし得る次のシーケンスを飛ばし、1つ先のシーケンスを先行して実行することとし、ステップS4へ戻り、さらなる干渉チェックを行う。この場合、次に行う予定であったシーケンスはその次回に順序替えをすることとする。例えば、第1シーケンスから第2シーケンスに移る際に移動先で干渉を起こし得ると判断された場合には、第3シーケンスに移り、第2シーケンスは第3シーケンスの次に行うように順序替えを行う。
また、第3シーケンスを行った後に第2シーケンスを行おうとした場合にも該第2シーケンスが移動先で干渉を起こし得るときには、該第2シーケンスは、工具交換の第4シーケンスを飛ばして第5シーケンスの後に挿入する。このとき、第5シーケンスではホーニング用の工具が装着されていることから、第5シーケンスと挿入された第2シーケンスとの間に、工具を中ぐり用に戻すサブシーケンスを設けるとともに、挿入された第2シーケンスと第6シーケンスとの間に工具をホーニング用に交換するサブシーケンスを設けるとよい。
さらに、工具交換の回数を低減するために、一連のホーニング加工の最後である第6シーケンスの後に中ぐり加工の第2シーケンスを挿入してもよい。
さらにまた、移動先で干渉を起こし得る場合には、相手方の回転アームが別のエリアに移るまで移動を行おうとする側の回転アームの動作を停止し、待機するようにしてもよい。
また、ステップS11(Z方向位置が異なる場合)においては、これから移動を行おうとする回転アーム32がワークWに近い側であるか否かを確認する。ワークWに近い側(つまり、矢印Z1方向に進出している側)の回転アーム32の移動を行う場合には干渉のおそれがないことから、動作を非制限とする。
一方、ワークWから遠い側(つまり、矢印Z2方向に後退している側)の回転アーム32は相手方のコラム18や支持体22に対して干渉しうることから、内側に向く動作を制限する(ステップS12)。
例えば、図14に示すように、回転アーム32aの方が回転アーム32bよりもワークWに近い側であるときには、回転アーム32aの動作範囲130aは回転アーム32bの動作範囲130bと重ならなず、回転アーム32aは干渉のおそれがないことが分かる。これに対して、回転アーム32bの動作範囲130bはコラム18a及び支持体22a等と重なることから干渉のおそれがあり、動作の制限を行う必要があることが理解されよう。
ここで動作の制限とは、次のシーケンスがエリアAa、Ba、Ab又はBbである場合に、前記のステップS10における処理と同様に、該シーケンスを次回以降に順序替えを行い、ステップS4へ戻りさらなる干渉チェックを行う。また、移動を行おうとする側の回転アームが相手方よりも矢印Z1方向に進出する移動するまで待機してもよい。
さらに、相手方よりも矢印Z1方向に進出していて回転アーム動作が非制限となっている側を矢印Z2方向に後退させる場合には、相手方のコラム18又は支持体22との干渉を回避するために外側のエリアに移動させておく。
なお、ワークWから遠い側の回転アーム32は、相手方のコラム18や支持体22の矢印X方向の幅が十分に狭く、干渉が発生し得ない場合(例えば、図14のコラム18’のように幅狭である場合)には、動作の制限をする必要はない。この場合には、前記のステップS5において双方のZ方向位置が等しい場合に所定の動作制限等を行い、Z方向位置が不等である場合には双方を非制限としてもよい。
上述したように、本実施の形態に係る工作機械システム10によれば、第1工作機械11aと第2工作機械11bとを統合的・協調的に制御し、各回転アーム32a及び32bの位置を確認しながら、相互干渉が発生する場合には、一方の回転アームの動作を停止し、又は、1つ先シーケンスの動作を先行して行わせることにより、干渉を回避することができる。また、設置面積が小さくなり、工作機械システム10をコンパクトに構成しスペース効率を向上させることができる。さらに、コントローラ12は、各回転アーム32の動作範囲130a、130bを複数のエリアに区分けし、各回転アームの位置及び干渉の有無をエリア単位で判断しているため、処理が簡便である。
なお、上記の例では、第1工作機械11aと第2工作機械11bの双方に専用の回転マガジン80a、80bが設けられているものとして説明をしたが、例えば、図15に示すように、Z方向からみた正面視で、第1工作機械11aの回転中心Cと第2工作機械11bの回転中心Cとの水平幅方向の距離Xcの範囲内に回転マガジン80の回転軸82が配置されるように設けてもよい。これにより、回転マガジン80をバランスよく配置可能であるとともに、単一の回転マガジン80を第1工作機械11aと第2工作機械11bで共用可能となる。
さらに、上記の例では、第1工作機械11aと第2工作機械11bの双方が個別ワークWを加工するものとして説明をしたが、例えば、図16に示すように、正面視で正面視で動作範囲130aと動作範囲130bにわたる1つの大きなワークWを加工するようにしてもよい。
本発明に係る工作機械システム10は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
本実施の形態に係る工作機械システムの一部断面斜視図である。 本実施の形態に係る工作機械システムの正面図である。 本実施の形態に係る工作機械システムの側面図である。 支持体の断面側面図である。 工具交換をする際の加工主軸、保持アーム及びアンクランプブロックの一部断面斜視図である。 工具交換をする際のコラム、回転マガジン及びその周辺部の拡大側面図である。 図7Aは、回転アームの回転中心軸と回転マガジンの回転軸が同一鉛直面上に配置されている機構のモデル図であり、図7Bは、回転アームの回転中心軸と回転マガジンの回転軸が同一鉛直面上でない位置に配置されている機構のモデル図である。 コントローラのブロック構成図である。 正面視で左右の各回転アームの動作範囲を示す模式図である。 本実施の形態に係る工作機械システムの動作の一部の手順を示すフローチャートである。 左右の回転アーム及び加工主軸の厚みの範囲が重複している場合を示す模式平面図である。 正面視で左右の各回転アームの動作範囲と、一方の回転アームが反時計方向に回転しながら移動する動作経路を示す模式図である。 正面視で左右の各回転アームの動作範囲と、一方の回転アームが時計方向に回転しながら移動する動作経路を示す模式図である。 左右の回転アーム及び加工主軸の厚みの範囲が重複していない場合を示す模式平面図である。 第1工作機械と第2工作機械の間に単一の回転マガジンが設けられている工作機械システムの正面図である。 工作機械システムに単一の大きいワークが配置された状態を示す正面図である。
符号の説明
10…工作機械システム 11a…第1工作機械
11b…第2工作機械 18、18a…コラム
22、22a、22b…支持体 32、32a、32b…回転アーム
36…加工主軸 38…スピンドルモータ
40…枠体 80、80a、80b…回転マガジン
130a、130b…動作範囲
Aa、Ab、Ba、Bb、Ca、Cb、Da、Db…エリア
Oa、Ob…中心点

Claims (7)

  1. 隣接して平行に設けられた第1工作機械及び第2工作機械と、
    前記第1工作機械及び前記第2工作機械を制御する制御部と、
    を備える工作機械システムであって、
    前記第1工作機械及び前記第2工作機械は、それぞれ、
    水平面内の一方向であるZ方向にスライド移動するコラムと、
    前記コラム上に設けられ、且つ鉛直方向にスライド移動する支持体と、
    前記支持体に支承してZ方向に向いたワークに臨む鉛直平面内において360°回転する回転アームと、
    前記回転アームを回転させるアーム回転駆動源と、
    前記回転アーム上の回転中心から離れた位置に設けられ、前記回転アームに対して回転自在に支承されてZ方向を指向する加工主軸と、
    前記加工主軸を回転させる主軸回転駆動源と、
    を有し、
    Z方向からみた正面視で、前記第1工作機械及び前記第2工作機械の各回転アームの回転中心の水平幅方向の距離は、各回転アームの合計長さより短く、
    前記制御部は、一方の回転アーム又は支持体を動かす場合に移動先の回転アームの位置と他方の回転アームの位置とを比較し、相互干渉が発生するときには一方の回転アームの動作を停止し、又は、1つ先のシーケンスの動作を先行して行わせることを特徴とする工作機械システム。
  2. 請求項1記載の工作機械システムにおいて、
    前記制御部は、各回転アームの動作範囲を複数のエリアに区分けし、各回転アームの位置及び干渉の有無をエリア単位で判断することを特徴とする工作機械システム。
  3. 請求項1記載の工作機械システムにおいて、
    前記第1工作機械及び前記第2工作機械の各回転アームのZ方向の変位が異なるとき、前記制御部は、前記ワークに近い側の回転アームの動作を非制限とし、前記ワークから遠い側の回転アームが内側に向くことを制限することを特徴とする工作機械システム。
  4. 請求項1記載の工作機械システムにおいて、
    前記回転アームの回転中心軸と、前記主軸回転駆動源の駆動軸は同一鉛直面上に配置されていることを特徴とする工作機械システム。
  5. 請求項2記載の工作機械システムにおいて、
    前記アーム回転駆動源は、中空回転軸を有して、前記支持体に設けられ、
    前記主軸回転駆動源は、前記中空回転軸を貫通して動力を伝達する動力伝達部を介して前記加工主軸と連結されて、前記支持体の背面側に設けられ、
    前記アーム回転駆動源と前記主軸回転駆動源は同軸上に配置されたことを特徴とする工作機械システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の工作機械システムにおいて、
    前記加工主軸に着脱自在な複数の工具を回転マガジンに備えた自動工具交換機構を備え、
    前記回転アームの回転中心軸と、前記回転マガジンの回転軸は同一鉛直面上に配置されていることを特徴とする工作機械システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の工作機械システムにおいて、
    前記加工主軸に着脱自在な複数の工具を回転マガジンに備えた自動工具交換機構を備え、
    Z方向からみた正面視で、前記第1工作機械及び前記第2工作機械の各回転アームの回転中心の水平幅の範囲内に前記回転マガジンの回転軸が設けられていることを特徴とする工作機械システム。
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