JP4714061B2 - 圧延材の冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は熱延鋼板の冷却装置に関するものであり、所定の材質を得るための制御項目の目標値を達成することに関する。
図9は従来の圧延材の冷却装置の一例を示している。同図において、1は仕上圧延機であり、仕上圧延機1出側から巻取り機2までのランアウトテーブル(以下、ROTと略記する)上を圧延材3が搬送される。ROTには水冷装置4が備えられており、この水冷装置4から注水される冷却水の量を調整することによって圧延材3の温度と冷却速度が制御されている。また、ROTには圧延材3の温度を計測するための温度計5,6,7が圧延材進行方向に備えられている。上記温度計の中で仕上圧延機1出側にある温度計は圧延材3の仕上圧延機1出側の温度を計測することから、仕上出側温度計6と呼ばれる。また、温度計の中で巻取り機2入側にある温度計7は圧延材3の巻取り前の温度を測定することから、巻取り温度計7と呼ばれている。
従来の冷却装置は、図9に示すROTを一定長のエリア8に仮想分割(実際に分割切断するのではなく、一定の制御単位)して、圧延材3もエリア8と同じ長さまたはある倍数長さに仮想分割して、その仮想分割された一片を切板9と呼び、この切板9毎に設定計算を行う。設定計算部10は温度や冷却速度等の目標値を設定し、予定された圧延材3の速度及び仕上出側温度計6により計測されたまたは計算により予測した圧延材3の圧延終了温度を用いて、冷却設備全長にわたり、目標値を達成するように水冷装置4を操作するものである。この時、目標値は圧延材3の巻取り温度と冷却速度等であり、それらに優先順位をつけてその順位の第一位または可能なかぎり優先順位上位のものを達成するようにバルブ設定部11にてバルブを設定して水冷装置4の流量を調整するものであった。
図9に示すフィードフォワード制御(以下FF制御と略記する)12(a,b)は、仕上出側温度計6及び/又はROT上にある温度計5に代表されるように圧延材進行方向下流側に水冷装置4がある温度計により計測された切板9の温度の実績値と温度の目標値との誤差を修正するように下流側の水冷装置4の流量を変化させて目標値を達成する制御である。
また、図9に示すフィードバック制御(以下FB制御と略記する)13(a,b)は、圧延材3の厚さ及び圧延速度の変化等の不測の要因により予定通りに冷却できないおそれがあるため、巻取り装置2の入側に配置した巻取り温度計7及び/又は温度計5に代表される圧延材進行方向上流側に水冷装置4がある温度計により測定された実測値と予定された目標値との誤差に基づいて水冷装置4の冷却水の水量を操作する制御である。図10にFB制御の例を示す。温度目標値TAIMと温度実績値TACTの偏差を計算し、その信号に基づき温度偏差/流量変換部14で偏差を補償する流量を算出する。PI制御部15では入力信号に応じて比例・積分演算する。PI制御部15の出力は、流量/バルブ開閉数指令変換部16に入力され、水冷装置4のバルブを開閉して流量を調整し、目標とする温度を達成する。なお、仕上圧延機から巻取り機までのROT上の圧延材の温度制御の従来例としては、下記特許文献1乃至3がある。
特開2003−39109号公報 特開2004−34122号公報 特開2005−34876号公報
上述したように、仕上圧延機から巻取り機までのROT上の圧延材の温度制御を実行する場合、その目標値には圧延材の温度、冷却速度及び空冷時間等があるが、一般にすべての目標値を同時に達成することは困難である。従来の圧延材の冷却装置では、圧延材の全長にわたり目標値の優先順位の第一位または上位のみを考慮した設定計算を行うこととなり、優先順位下位の目標値を無視することとなっていた。
また、従来の冷却装置で使用されているFB制御では、温度計の温度の計測値と目標値との温度偏差により制御を行っているため、圧延材の温度の目標値を達成することはできるものの、圧延材の冷却速度の目標値を達成することは困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は圧延材の全長にわたり多数の目標値を達成することができる圧延材の冷却装置を提供する。
上記目的を達成するために本発明は、請求項1では、熱延鋼板圧延ラインの仕上圧延機最終スタンドと巻取り機との間のランアウトテーブルに設けられ、前記仕上圧延機最終スタンドから巻取り機まで搬送される圧延材を冷却するための水冷装置と、前記水冷装置の上流と下流のそれぞれに、または水冷装置内の少なくとも2箇所に設けられた温度計とを備えた圧延材の冷却装置において、少なくとも前記圧延材の温度、水冷の冷却速度及び空冷時間を制御量とし、制御量のそれぞれに対応する目標値に対してそれぞれ優先順位と許容値が付与されることによって、その優先順位に従い、許容値を満たすように目標値の修正計算を行うことにより、修正後目標値を決定する目標値決定手段と、前記圧延材の全長にわたり前記修正後目標値を達成するように前記水冷装置のバルブの開度とバルブを開閉するタイミングを設定する設定計算手段とを備えることを特徴としている。
請求項2では、請求項1に記載の圧延材の冷却装置において、前記温度計は上流側である仕上圧延機の出側と下流側である巻取り機の入側とにそれぞれ設けられ、かつ前記目標値として前記圧延材の温度、水冷の冷却速度及び空冷時間が設定され、各目標値に優先順位と許容値とが付与されているという条件下において、前記目標値決定手段は、仕上圧延機出側の温度計設置地点と巻取り機入側の温度計設置点までの圧延材の搬送時間の平均最小時間と、前記水冷装置における水冷時間と水冷されていない空冷時間との加算時間とを比較し、比較の結果、前記加算時間の方が前記平均最小時間よりも小さい場合には、前記空冷時間を増加させることによって前記加算時間と前記平均最小時間とを一致させて修正後目標値を決定し、比較の結果、前記加算時間の方が前記平均最小時間よりも大きい場合には、優先順位の低い目標値を許容値の範囲で修正して前記加算時間を求め、求められた加算時間と前記平均最小時間とが一致するか否かを判定し、一致する場合には、計算に使用した値を修正後目標値として決定し、一致しない場合には、次に優先順位の低い目標値を許容値の範囲で修正して加算時間を求め、求められた加算時間と前記平均最小時間とを比較する処理を加算時間と平均最小時間とが一致するまで繰り返し実行して修正後目標値を決定することを特徴としている。
請求項3では、請求項1または2に記載の圧延材の冷却装置において、前記目標値決定手段と設定計算手段とにより水冷装置のバルブ開度とバルブを開閉するタイミングが設定された結果、下流側にある温度計測定値を用いて、前記制御量のうち一部または全部がその修正後目標値を達成していない場合に実施されるフィードバック制御部と、上流側にある温度計測定値を用いて、前記制御量のうち一部または全部がその修正後目標値を達成していない場合に実施されるフィードフォワード制御部とを備えることを特徴としている。
請求項4では、請求項3に記載の圧延材の冷却装置において、前記フィードバック制御部は、前記上流側及び下流側の各温度計の計測値とその間の冷却時間とに基づいて実績冷却速度を求め、求められた実績冷却速度と冷却速度目標値との偏差を用いてフィードバック制御を行うことを特徴としている。
本発明によれば、目標値に優先順位と許容値を与えて、優先順位に従い許容値の範囲内において目標値の修正計算を行うことで、全長にわたり達成可能な修正後目標値を設定することができる。
また、設定計算手段により全長にわたり達成可能な修正後目標値を設定し、各温度計で計測した温度を使用してFF制御を行うことと、FB制御を行うことにより圧延材の修正後目標値を全長にわたり達成することができる。
さらに、圧延材進行方向に二つある温度計を使用することで、冷却速度の実績値を計算し、その実績値と目標値の偏差を信号とした冷却速度のFB制御を行うことで、目標値の一つである冷却速度を達成することができる。
〈第1の実施形態〉
図1は本発明による圧延材の冷却装置の第1の実施形態を示すブロック図である。なお、同図において、図9と同一構成部分には同一符号が付されている。
同図に示すように、第1の実施形態における圧延材の冷却装置は、目標値決定手段17と、設定計算手段18とから構成されている。
目標値決定手段17は,データ入力部19,表作成部20,目標値決定部21から構成される。
まずデータ入力部19では、温度、冷却速度、空冷時間等の目標値とするデータを入力する。
次に表作成部20では、表1に示す温度、水冷の冷却速度及び空冷時間の目標値、優先順位及び許容値を示す表を作成する。ここで、パラメータSは冷却速度、tは時間、Tは温度を表し、これらの関係は後述する図4において説明する。許容値には上限値及び/又は下限値を与え、目標値決定部21へ出力される。
目標値決定部21では、この表1の優先順位と許容値に基づく修正計算を実施して、修正後目標値を決定する。
Figure 0004714061
目標値決定部21では、圧延材3のROT上における予定された時間と温度の関係を考慮する必要がある。図4にROT上における温度T、冷却時間t及び冷却速度Sの関係を示す。なお、各図において、jは仕上出側からj番目の水冷セクションを示し、nは水冷セクションの数を示している。ここでセクションとは同じ冷却速度が連続する範囲を示す。twjは仕上出側温度計6から第j番目の水冷セクション(j)における切板9の冷却時間であり、tajは第j番目の水冷セクション(j)後の空冷セクション(j)における切板9の冷却時間である。図4の関係を数式に示すと以下のように表すことができる。
Figure 0004714061
j番目の水冷セクション(j)の関係式を式(1−f)、j番目の水冷セクション(j)の後の空冷セクション(j)の関係式を式(1−g)で表す。ここでta0は、仕上出側温度計6から第一の水冷セクション(1)開始位置までの切板9の搬送時間であり、tanは第n番目、すなわち最終の水冷セクション(n)から巻取り温度計7までの切板9の搬送時間、TFDは仕上出側温度、Tは巻取り温度、Sajは空冷セクション(j)の冷却速度である。空冷セクション(j)の冷却速度は圧延材3の温度や圧延材周辺の雰囲気によって決まるが、修正計算では同じ空冷セクション内では一定として考えることとする。
一方、圧延材3は時間、速度、距離の関係を満たす必要があり、ここでは圧延材3の仕上出側温度計6から巻取り温度計7までの平均速度VAVEを用いて、
Figure 0004714061
と表す。ここで、Lは仕上出側温度計6から巻取り温度計7までの長さである。また、水冷セクション(j)の水冷時間twjは、式(1−f)のTEjに式(1−e)を代入して展開すると、
Figure 0004714061
となるので、上式(3)より表1の値と空冷速度より求めることができる。空冷速度は例えば、
aj−1 = f(TDj−1) …(4)
に示すように空冷セクション(j−1)の入側温度TDj−1の関数として、求めることができる。
図2に表1の優先順位と許容値に基づく修正計算のフローチャートを示す。このフローチャートに従って修正計算を説明する。ステップST21では、以下の式(5)
Figure 0004714061
を満たすか否かを判定条件としてい。ここで、VMAX_AVEは圧延材3の切板9の中で最大速度をもつと考えられる切板9のROT上の平均速度である。すなわち、式(5)の右辺は圧延材3のROT上の搬送時間の平均最小時間を示している。式(5)を満たさない場合は以下の手順にてパラメータを変更していく。
ステップST22の判定条件は式(5)の左辺が右辺よりも小さい場合、すなわち、計算された時間の和がROT上の搬送時間の平均最小時間よりも小さい場合である。この場合、ステップST23で仕上出側温度計6から始めの水冷セクション(1)開始位置までの空冷時間t及び/又は最終の水冷セクション(n)終了位置から巻取り温度計7までの空冷時間tanを増加することで式(5)を成り立つようにする。すなわち、
Figure 0004714061
と計算して、空冷時間tとtanを上式(5)が成り立つように更新する。
ステップST22の判定条件で左辺が右辺よりも大きい場合、すなわち、計算された時間の和がROT上の搬送時間の平均最小時間よりも大きい場合は、表1のパラメータを優先順位の下位の方から、許容値を満たすように修正を行っていく。そこでステップST24において、変数nをパラメータ数Npと設定して優先順位が下位のパラメータから順に修正して、そのパラメータの許容値と式(5)を満たした場合は、修正計算を終了し、パラメータの許容値内で修正計算が終了しない場合は、ステップST25に示すように、次に優先順位が下位のパラメータを修正していく。
ここで、ステップST26に示す優先順位n番目のパラメータを修正する部分では、下記のように修正するパラメータによって三つの場合に分けられる。
(1)水冷の冷却速度Swj
(2)空冷時間taj
(3)温度TDj
以下に三つの場合について順番に説明する。
《(1)水冷の冷却速度Swjについて 》
水冷セクション(j)の冷却速度Swjが変更パラメータとなった場合、式(5)を満たすようにtwjを修正する必要があるため、
Figure 0004714061
と仮決定する。ここで上指標のNEWは修正計算において変更可能なことを示す指標である。このtwj NEWから、式(5)の関係を満たすように修正を行う。
(1−1) twj NEW<=0の場合
wjはマイナスまたは無限に発散してしまうので、
wj NEW = Swj UL …(8)
とする。ここで上指標ULは許容値の上限値を示す指標であり、同様にLLは許容値の下限値を示す指標である。
(1−2) twj NEW>0の場合
Figure 0004714061
よりSwj NEWを算出し、このSwj NEWが許容値Swj LL≦Swj NEW≦Swj ULを満たさない場合、
wj NEW > Swj UL ならば、Swj NEW = Swj UL
wj NEW < Swj LL ならば、Swj NEW = Swj LL
とする。
(1−1)または(1−2)により算出したSwj NEWを用いて水冷時間twjを計算する。
Figure 0004714061
《(2)空冷時間taj−1について 》
空冷セクション(j)の空冷時間tajが変更パラメータとなった場合、式(1−g)より空冷セクション(j)の時間変化は水冷セクション(j+1)の入側温度TEj+1の変化をもたらすため、式(5)においてtwj+1とtajを修正する必要がある。そこで、
Figure 0004714061
と仮決定する。この時、
temp=taj NEW+twj+1 NEW …(12)
とする。
(2−1) ttemp≦0場合
aj NEWを最小値に設定する。すなわち、
aj NEW = t aj LL …(13)
とする。
(2−2) ttemp>0場合
式(1−g)、(1−h)及び(12)の関係を行列で表すと、
Figure 0004714061
となる。上式(14)の行列の逆変換を行い、修正パラメータであるtajを算出すると、
Figure 0004714061
となる。ここでtaj NEWが許容値taj LL≦taj NEW≦taj ULを満たさない場合、
aj NEW > taj UL ならば taj NEW =taj UL
aj NEW < taj LL ならば taj NEW =taj LL
とする。
(2−1)または(2−2)で算出したtaj NEWを用いて、TEj+1 NEWとtwj+1 NEWを算出する。
Ej+1 NEW = TDj − Sajaj NEW …(16)
式(1−h)より、
Figure 0004714061
と算出する。
《(3)温度 》
図5に水冷セクション(j)の出側温度TDjを変化させた場合を示す。図5に示すように、水冷セクション(j)の出側温度TDjが変更パラメータとなった場合、修正後も次の水冷セクション(j+1)の出側温度を保持する必要があり、式(5)においてtwjとtwj+1を修正する。そこで、
Figure 0004714061
と仮決定する。ここで式(1−f)、(1−g)及び(1−h)より下記の関係を考慮する必要がある。
Figure 0004714061
ここで空冷速度Sは変更しないとし、式(21)のTEj+1に式(20)を代入し、水冷セクション(j)と水冷セクション(j+1)の時間の和は、
Figure 0004714061
となる。
(3−1) Ttemp≦0の場合、
式(22)に示すように、Swj>Swj+1の場合、TDj NEWが大きくなれば、水冷時間(twj NEW+twj+1 NEW)が長くなり、Swj<Swj+1の場合、TDj NEWが大きくなれば、水冷時間が短くなる。このため、
wj>Swj+1の場合、TDj NEW = TDj LL
wj<Swj+1の場合、TDj NEW = TDj UL
とする。
(3−2) ttemp>0の場合、
式(22)を変形して、TDj NEWを算出する。
Figure 0004714061
ここで、許容値 TDj LL ≦ TDj NEW ≦ TDj UL を満たさない場合、
Dj NEW > TDj UL ならば TDj NEW = TDj UL
Dj NEW < TDj LL ならば TDj NEW = TDj LL
とする。
(3−1)または(3−2)で算出したTDj NEWを用いて、twj NEW、TEj+1 NEW及びtwj+1 NEWを以下のように算出する。
Figure 0004714061
以上、修正するパラメータ毎の三つの場合についての説明である。
ステップST26により修正したパラメータをステップST27で更新する。修正したパラメータXに対して、
X=XNEW …(27)
と更新する。更新された時間を用いて、ステップST28に示すように修正後のパラメータを用いて式(5)の左辺を計算し、ステップST28において式(5)が成立する場合、修正計算を終了し、成立しない場合、次に優先順位が低いパラメータを修正する。
次に、設定計算手段18について説明する。図1の設定計算部22は切板9が仕上圧延機1を通過する毎に実行する。設定計算部22では、初めに使用エリア設定部23において、エリア8毎に目標値決定部21で計算した空冷または水冷セクションの冷却時間に基づき、第1の設定種類24にj番目の水冷セクション(j)または空冷セクション(j)であることを設定する。また、第2の設定種類25に、k番目の温度計の計測値に基づくFB制御対象エリアFB(k)であること、FF制御対象エリアFF(k)であることまたはFB制御及びFF制御のいずれの対象でもないエリアNONであることを設定する。図1中のWS(j)はj番目の水冷セクション(j)の範囲、AS(j)はj番目の水冷セクション(j)後の空冷セクション(j)の範囲、FB(k)はk番目の温度計の信号に基づくFB制御対象エリアの範囲、FF(k)はk番目の温度計の信号に基づくFF制御対象エリアの範囲、NONは上記FB制御及びFF制御両方ともに使用しないエリアの範囲を示している。すなわち、各エリア8には上記2種類の情報が設定されている。
次に、バルブ設定部26では、エリア8毎に修正後目標値を達成するようにバルブ設定を行う。図3にバルブ設定部26のフローチャートを示す。
ステップST31において、エリア番号を示す変数iを1として、エリア(1)から順番にエリア(i)の出側温度を計算する。ステップST32のSは切板9のエリア(i)における冷却速度の修正後目標値で各エリアには空冷または冷却セクションの情報が与えられているので、該当セクションの冷却速度の修正後目標値を使用する。tは切板9のエリア(i)上の通過時間を示しており、エリア長と切板9の速度より算出する。
次に、ステップST33において、エリア(i)が水冷セクションであるならば、算出した出側温度を達成するようにバルブの開度とバルブ開閉を設定する。また、ステップST34に示すように、FF制御またはFB制御のため、温度計5が設置されているエリア(i)では出側温度を目標とする温度として設定する。ステップST35に示すように全エリア数Nまで計算を行うことにより、切板9は修正後目標値を達成するようにバルブ設定を行うことができる。
以上の設定計算を切板9全てに行うことにより、圧延材の全長にわたり修正後目標値を達成することができるようにバルブ設定を行うことができる。
〈第2の実施形態〉
図6は、本発明による圧延材の冷却装置の第2の実施形態を示す構成図である。
第2の実施形態は、第1の実施形態の目標値決定手段17と設定計算手段18に加えて、FF制御部27とFB制御部28を備える冷却装置である。図6の目標値決定部21において修正計算により求めた修正後目標値を達成するように切板9が仕上圧延機1に来る毎に、この切板9に対して設定計算を行う。この設定計算では、切板9について全てのエリア8の第1の設定種類24にj番目の水冷セクション(j)または空冷セクション(j)であることを設定し、第2の設定種類25にk−1及びk番目の温度計の信号に基づくFB制御対象エリアFB(k)であること、k番目の温度計の信号に基づくFF制御対象エリアFF(k)であることまたはFB制御及びFF制御の両方とも使用しないエリアであることを設定する。また、バルブ設定部26では、エリア8毎に修正後目標値を達成するようにバルブ設定を行う。図6中FB(k)は、温度計(k−1)と温度計(k)を使用したFB制御の制御対象エリアの範囲、FF(k)は温度計(k)を使用したFF制御の制御対象エリアの範囲を示している。
FF制御部27は、図6のFF制御部27a、27bにおいて切板9が温度計(k−1)で計測された時に実行する。FF制御部27は温度、冷却速度及び中間空冷時間を達成するために、対象となる温度計(k−1)より下流側のエリア8のバルブ設定及び/又は第1の設定種類24の情報を変更する。
図7は、FF制御部27のフローチャートを示す。ステップST71において、温度計(k−1)によって計測された実績値と既に設定されたバルブパターンを用いて、水冷セクション(j)の出側温度Twj ACTCALを計算する。ここでステップST72に示すようにTwj ACTCALが、Twj ACTCAL < Twj LLならば、ステップST73においてFF(k−1)のエリア8のバルブをTwj ACTCALが許容値内となるまでFF(k−1)のエリアのバルブを閉とする。ステップST74において、ステップST73の結果、水冷セクション(j+1)が減少し空冷セクション(j+1)のエリア数がn個増加した場合、空冷セクション(j+1)及びその圧延方向下流側のエリア8に対して、第1の設定種類24の情報をnだけ上流のエリア8に設定する。ステップST75に示すようにTwj ACTCAL > Twj ULならば、ステップST76において水冷セクション(j+1)の冷却速度を保つようにTwj ACTCALが許容値内となるまでFF(k−1)のエリア8のバルブを開とする。ステップST77において、ステップST76の結果、水冷セクション(j+1)のエリア数がn個増加した場合、空冷セクション(j+1)及びその圧延方向下流側のエリア8に対して、第1の設定種類24をnだけ下流のエリア8に設定する。
また、FB制御部28は、図6中のFB制御部28a、28bにおいて、切板9の温度計(k−1)での計測値と、同じ切板9の温度計(k)での計測値を使用して、温度、冷却速度等の実測値を求め、修正後目標値と前記実測値の偏差より図6中の第2の設定種類25のFB(k)に該当するエリア8のバルブの開度とバルブ開閉を操作して流量を調整し、修正後目標値を達成する。
以上により圧延材の修正後目標値を全長にわたり達成することができる。
〈第3の実施形態〉
図8は本発明による圧延材の冷却装置の第3の実施形態を示す構成図である。
第3の実施形態では、図8に示すように温度計5が圧延材3の進行方向に二つある場合に冷却速度を一定にすることのできるFB制御を特徴としている。ここでFB制御の対象とする切板9の温度計(k−1)により計測された実績値をTk−1 ACTとし、tpass秒後に切板9が温度計(k)に到達するものとする。この時、切板9の温度計(k)により計測された実績値をT ACT、としてこの対象切板9の温度計(k−1)と温度計(k)の間の水冷時間をtwj ACTとする。冷却速度計算部29において、冷却速度実績値は、
Figure 0004714061
と求めることができる。冷却速度実績値と目標値との偏差
ΔS ACT = S AIM−S ACT …(28)
から、冷却速度偏差/流量変換部30により必要とする流量を算出する。この時、必要とされる流量Qは冷却時間と比例関係にある。すなわち、
Q=f・T ACT・ΔS ACT …(29)
ここでfは変換の係数である。この流量の信号をPI制御部15にて比例・積分演算を行い、その信号より流量/バルブ開閉数指令変換部16によりバルブを新たに開閉する数を決定する。このようにしてFB制御を行うことにより、冷却速度を一定値に保持することができる。
本発明による圧延材の冷却装置の第1の実施形態を示す構成図。 図1の修正計算の手順を示すフローチャート図。 図1のバルブ設定の方法を示すフローチャート図。 圧延材の各目標値の関係図。 圧延材の各目標値の修正計算前後における関係図。 本発明による圧延材の冷却装置の第2の実施形態を示す構成図。 図7のFF制御の手順を示すフローチャート図。 本発明による圧延材の冷却装置の第3の実施形態を示す構成図。 従来技術による圧延材の冷却装置を示す図。 従来技術によるFB制御を示す図。
符号の説明
1:仕上圧延機
2:巻取り機
3:圧延材
4:水冷装置
5:温度計
6:仕上出側温度計
7:巻取り温度計
8:エリア
9:切板
15:PI制御部
16:流量/バルブ開閉数指令変換部
17:目標値決定手段
18:設定計算手段
19:データ入力部
20:表作成部
21:目標値決定部
22:設定計算部
23:使用エリア設定部
24:第1の設定種類
25:第2の設定種類
26:バルブ設定部
27:FF制御部
28:FB制御部
29:冷却速度計算部
30:冷却速度偏差/流量変換部

Claims (4)

  1. 熱延鋼板圧延ラインの仕上圧延機最終スタンドと巻取り機との間のランアウトテーブルに設けられ、前記仕上圧延機最終スタンドから巻取り機まで搬送される圧延材を冷却するための水冷装置と、前記水冷装置の上流と下流のそれぞれに、または水冷装置内の少なくとも2箇所に設けられた温度計とを備えた圧延材の冷却装置において、
    少なくとも前記圧延材の温度、水冷の冷却速度及び空冷時間を制御量とし、制御量のそれぞれに対応する目標値に対してそれぞれ優先順位と許容値が付与されることによって、その優先順位に従い、許容値を満たすように目標値の修正計算を行うことにより、修正後目標値を決定する目標値決定手段と、
    前記圧延材の全長にわたり前記修正後目標値を達成するように前記水冷装置のバルブの開度とバルブを開閉するタイミングを設定する設定計算手段と、
    を備えることを特徴とする圧延材の冷却装置。
  2. 請求項1に記載の圧延材の冷却装置において、
    前記温度計は、少なくとも上流側である仕上圧延機の出側と下流側である巻取り機の入側とにそれぞれ設けられ、かつ前記目標値として前記圧延材の温度、水冷の冷却速度及び空冷時間が設定され、各目標値に優先順位と許容値とが付与されているという条件下において、
    前記目標値決定手段は、
    仕上圧延機出側の温度計設置地点と巻取り機入側の温度計設置点までの圧延材の搬送時間の平均最小時間と、前記水冷装置における水冷時間と水冷されていない空冷時間との加算時間とを比較し、
    比較の結果、前記加算時間の方が前記平均最小時間よりも小さい場合には、前記空冷時間を増加させることによって前記加算時間と前記平均最小時間とを一致させて修正後目標値を決定し、
    比較の結果、前記加算時間の方が前記平均最小時間よりも大きい場合には、優先順位の低い目標値を許容値の範囲で修正して前記加算時間を求め、求められた加算時間と前記平均最小時間とが一致するか否かを判定し、一致する場合には、計算に使用した値を修正後目標値として決定し、一致しない場合には、次に優先順位の低い目標値を許容値の範囲で修正して加算時間を求め、求められた加算時間と前記平均最小時間とを比較する処理を加算時間と平均最小時間とが一致するまで繰り返し実行して修正後目標値を決定する、
    ことを特徴とする圧延材の冷却装置。
  3. 請求項1または2に記載の圧延材の冷却装置において、
    前記目標値決定手段と設定計算手段とにより水冷装置のバルブ開度とバルブを開閉するタイミングが設定された結果、下流側にある温度計測定値を用いて、前記制御量のうち一部または全部がその修正後目標値を達成していない場合に実施されるフィードバック制御部と、
    上流側にある温度計測定値を用いて、前記制御量のうち一部または全部がその修正後目標値を達成していない場合に実施されるフィードフォワード制御部と、
    を備えることを特徴とする圧延材の冷却装置。
  4. 請求項3に記載の圧延材の冷却装置において、
    前記フィードバック制御部は、前記上流側及び下流側の各温度計の計測値とその間の冷却時間とに基づいて実績冷却速度を求め、求められた実績冷却速度と冷却速度目標値との偏差を用いてフィードバック制御を行うことを特徴とする圧延材の冷却装置。
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