JP4701327B2 - 茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶及び発酵茶に含有される抽出物を有効成分とする組成物 - Google Patents

茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶及び発酵茶に含有される抽出物を有効成分とする組成物 Download PDF

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Description

本発明は、茶の原料葉とビワ葉の未利用資源を原料とする茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶に含有される抽出物を有効成分とする組成物が、健康に良いと言われている緑茶、ビワ茶よりも遙かに高い血糖値上昇抑制作用、糖尿病予防、肥満防止および血清と肝臓中性脂肪低下作用を有する。つまり、生活習慣病の治療及び予防に有用な健康食品、健康飲料、医薬組成物に関するものである。
背景技術
従来、発酵茶として、例えば、発酵茶葉または半発酵茶葉を10℃未満の水で抽出し(第1工程)、第1工程の抽出残析渣から50℃の温水で抽出し(第2工程)、第1工程で得られた抽出液と第2工程で得られた抽出液を混合し、次いで、殺菌処理を施す発酵茶葉または半発酵茶葉の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)・・・従来例1。

また、単独では発酵させないが、ビワの葉を洗浄・綿毛除去水槽で洗浄すると共に、ビワの葉裏面の綿毛を除去した後、これを乾燥させ、半乾燥したビワの葉を細かく剪断し、剪断したビワの葉を天日乾燥し、天日乾燥したビワの葉をトルマリン球と混合して混ぜながら焙煎するようにしたビワ茶の製造方法が知られている(例えば、特許文献2参照・・・従来例2)。
緑茶の効能には、抗酸化作用、抗ガン作用、癌予防、血中コレステロール低下作用、血圧上昇抑制効果等が記載されている(例えば、非特許文献3参照・・・従来例3)
[特許文献1] 特開2003−230358号公報
[特許文献2] 特開2000−342229号公報
[非特許文献3] 「茶の化学」村松敬一郎 編(朝倉書店)p124−191

しかしながら、上述の従来例1は、茶の原料葉を原料とした紅茶、烏龍茶であり、茶の原料葉単独で製造されるものであるため、品質は優れるが、コストが高く付くという問題がある。
上述の従来例2は、風味のあるビワ茶を多量に製造することができるが、原料はビワの葉のみで緑茶成分を含まないため、緑茶の風味を得ることできないものである。
また、上述の従来例3は、機能性が高く健康に良いとは言われているものの、特定保健用食品として花王から販売されているヘルシア緑茶のみである。そのへルシア緑茶も一般に市販されているドリンク茶よりもカテキン含量を多くしている。つまり、緑茶の抽出物にカテキンを添加しているため、コストが高く付くという問題があるとともにカテキンの摂取量が多くないと健康の改善が認められないことが言える。
また、一般に、三番茶、秋冬番茶は品質が劣り価格が安いため、多くが刈り捨てられ、一部、番茶として製造されている状況である。
本発明は、上述のような従来の問題点に着目して成されたもので、茶の原料葉と、未利用資源であるビワ葉を用いることにより、安価にして香気が高く、苦渋味がない後味があっさりし、血糖値上昇抑制作用、糖尿病発症抑制作用、体脂肪蓄積抑制作用、血清と肝臓のコレステロールと中性脂肪低下作用および血清過酸化脂質低下作用を有する茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶に含有される抽出物を有効成分とする組成物を提供することにある。
課題を解決するための手段
上述の目的を達成するため、請求項1記載の茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶は、茶の原料葉を粗揉機(粗揉工程)により熱風を当て攪拌させながら水分含量を減少(萎凋)させた後、揉捻機(揉捻工程)に移し、揉捻工程でビワ葉を添加し茶の原料葉と一緒に揉み込み、必要に応じて発酵工程を行い、熱風を吹き込み発酵を止めると同時に乾燥させる乾燥工程を経て製造されることを特徴とする手段とした。
また、請求項2に記載の茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶は、請求項1に記載の茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶において、前記揉捻工程で茶の原料葉に対してビワ葉を重量比10〜25%添加し15〜25分間茶の原料葉と一緒に揉み込み、該揉捻工程の後に0〜4時間の発酵工程を行い、その後熱風を吹き込み発酵を止めると同時に乾燥させる乾燥工程を行うことを特徴とする手段とした。
また、請求項3に記載の茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶は、請求項1に記載の茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶において、前記揉捻工程で茶の原料葉に対してビワ葉を重量比9〜11%添加し15〜25分間茶の原料葉と一緒に揉み込み、該揉捻工程の後に0〜1時間の発酵工程を行い、その後熱風を吹き込み発酵を止めると同時に乾燥させる乾燥工程を行うことを特徴とする手段とした。
発明の効果
本発明請求項1に記載の発酵茶では、上述のように、茶の原料葉を粗揉機(粗揉工程)により熱風を当て攪拌させながら水分含量を減少(萎凋)させた後、揉捻機(揉捻工程)に移し、揉捻工程でビワ葉を添加し茶の原料葉と一緒に揉み込み、熱風を吹き込み発酵を止めると同時に乾燥させる乾燥工程を経て製造することにより、安価にして香気が高く、苦渋味がない後味があっさりした茶の原料葉とビワ葉揉捻加工による発酵茶が得られた。
また、請求項2に記載の発酵茶では、上述のように、前記揉捻工程で茶の原料葉に対してビワ葉を重量比10〜25%添加し15〜25分間茶の原料葉と一緒に揉み込み、該揉捻工程の後に0〜4時間の発酵工程を行い、その後熱風を吹き込み発酵を止めると同時に乾燥させる乾燥工程を行うことにより、さらに香気が高く、苦渋味がない後味があっさりした茶の原料葉とビワ葉揉捻加工による発酵茶が得られた。
また、請求項3に記載の発酵茶では、上述のように、前記揉捻工程で茶の原料葉に対してビワ葉を重量比9〜11%添加し15〜25分間茶の原料葉と一緒に揉み込み、該揉捻工程の後に0〜1時間の発酵工程を行い、その後熱風を吹き込み発酵を止めると同時に乾燥させる乾燥工程を行うことにより、さらに、血糖値上昇抑制作用を示すマルターゼ、スクラーゼ阻害性が、緑茶、ビワ葉、グアバ葉、紅茶に比べ高くなると共に、1,1−ジピクリル−2−フェニルヒドラジル(DPPH)消去活性を有し、抗酸化作用が数多く報告されている緑茶とほぼ同等の発酵茶が得られた。

そして、請求項1〜のいずれか1項に記載の発酵茶、請求項4に記載の荒茶、または請求項5に記載の仕上げ茶を有効成分とする組成物は、動物実験において糖尿病発症抑制作用、体脂肪蓄積抑制作用、血清と肝臓のコレステロールと中性脂肪低下作用および血清過酸化脂質低下作用を有することが確認された。
また、請求項1〜のいずれか1項に記載の発酵茶の抽出物、請求項4に記載の荒茶の抽出物、または請求項5に記載の仕上げ茶の抽出物を有効成分とする組成物は、動物実験において血糖値上昇抑制作用、糖尿病発症抑制作用、体脂肪抑制作用、血清過酸化脂質低下作用、血清と肝臓中性脂肪濃度の抑制が、茶の原料葉を用いて製茶工場で加工されたままの茶(荒茶)やビワ葉に含有される抽出物の組成物にはみられない強い効果を有することが確認された。

発明の実施の形態の茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶を製造工程説明図である。 茶葉発酵時におけるエピカテキン(EC)の減少割合を示す図である。+C及び+LQはそれぞれ発酵時にクロロゲン酸、新鮮ビワ葉を共存させた場合の減少率を示す。 茶葉発酵時におけるエピガロカテキン(EGC)の減少割合を示す図である。+C及び+LQはそれぞれ発酵時にクロロゲン酸、新鮮ビワ葉を共存させた場合の減少率を示す。 茶葉発酵時におけるエピカテキンガレート(ECg)の減少割合を示す図である。+C及び+LQはそれぞれ発酵時にクロロゲン酸、新鮮ビワ葉を共存させた場合の減少率を示す。 茶葉発酵時におけるエピガロカテキンガレート(EGCg)の減少割合を示す図である。+C及び+LQはそれぞれ発酵時にクロロゲン酸、新鮮ビワ葉を共存させた場合の減少率を示す。 茶葉発酵時に生成するテアフラビン類のピーク面積の経時変化を示す図である。 茶葉発酵時に生成するテアシネンシン類のピーク面積の経時変化を示す。 実施例4で製造した揉捻加工発酵茶の熱水抽出物と血糖値上昇抑制作用が高いと報告されているスリランカの植物ラナワナをメタノールで抽出・濃縮し凍結乾燥させ水で溶解したものを投与後から120分までのラット血糖値の変動図である。 実施例5で製造した粉末揉捻加工発酵茶を摂食させたラット血糖値の変動図である。 実施例6で製造した揉捻加工発酵茶の熱水抽出物を摂食させたラット血糖値の変動図である。

この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。

図1は、この発明の実施の形態の茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶を示す製造工程説明図である。
味、香りに関しては、揉捻時間が20分、発酵時間が 0〜4 時間で香気が高く、後味がさっぱりして優れる。しかし、揉捻時間が40分、また、発酵時間が6時間以上になると香りが低くなり、苦渋味が強くなり品質が低下する。味、香りを追求するのなら揉捻時間20分、発酵時間 0〜4 時間が好ましい。
茶の原料葉を粗揉機により熱風をあて攪拌させながら水分含量を減少(萎凋)させた後、揉捻機(揉捻工程)に移した後、揉捻工程で茶の原料葉に対してビワ葉を添加し、茶の原料葉と一緒に揉み込んだ後、発酵させ、最後に熱風を吹き込み発酵を止めると同時に乾燥させることによって血糖値上昇抑制作用を示すマルターゼ、スクラーゼ阻害率が高くなる。茶の原料葉に対してビワ葉の添加量を多くすると阻害率が低くなり、揉捻時間が長くても低くなる。また、発酵時間が長くなるにつれて阻害率が低くなる。
また、上述のような製造過程によって、抗酸化作用のある1, 1-ジピクリル-2-フェニルヒドラジル(DPPH)消去活性が高くなる。その強さは抗酸化作用が数多く報告されている緑茶とほぼ同等である。

味、香りに関しては、揉捻時間が20分、発酵時間が 0〜4 時間で香気が高く、後味がさっぱりして優れているため、飲料として販売した場合、酸化防止剤のアスコルビン酸以外の添加物は加えなくても良い。
次に、この発明の実施例を説明する。

この実施例では、三番茶の茶の原料葉に対してビワ葉を重量比10% 、25% の 2水準投入し、揉稔機による20分、40分の 2水準揉み込み、発酵は0 、1 、2 、4 、6 、24時間の 6水準で行い、合計24サンプルの茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶の製造を行った。
緑茶の官能審査経験がある3名にて茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶24サンプルの香気、味について官能審査を行った。結果を表1に示す。つまり、味、香りに関しては、揉捻時間が20分、発酵時間が 0〜4 時間で香気が高く、後味がさっぱりして優れる。しかし、揉捻時間が40分、また、発酵時間が6時間以上になると香りが低くなり、苦渋味が強くなり品質が低下する。
茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶(サンプル濃度;2.0mg/ml)のAGH阻害性(マルターゼ及びスクラーゼ阻害性)について測定した。結果を表2に示す。つまり、血糖値上昇抑制作用を示すマルターゼ、スクラーゼ阻害率は、茶の原料葉に対してビワ葉の添加量を多くすると阻害率が低くなり、揉捻時間が長くても低くなる。また、発酵時間が長くなるにつれて阻害率が低くなる。
茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶(サンプル濃度;2.0mg/ml)のDPPHラジカル消去活性について測定した。結果を表3に示す。つまり、DPPHラジカル消去活性は、揉捻時間20分、発酵時間0時間で高くなる。
次に、実施例1の作用・効果について説明する。
この発明の実施例1では、以下に述べるような効果が得られる。
即ち、最近、茶の原料葉でも三番茶の価格が大幅に下落し、秋冬番茶、刈番茶等も含めると、かなりの量の茶葉が刈り捨てられている。また、ビワについても輸入果実との競合、景気低迷などにより単価が低下傾向にある。ビワ葉は、一部、ビワ茶として販売されているが、多くが活用されていない。これら利用されていない茶葉、ビワ葉に含まれるポリフェノールなどの有効成分を利用するため、混合比率、揉捻時間、発酵時間に着目して、上述のように新しい製茶技術を開発した。この新技術は、健康に良いと言われている緑茶、ビワ葉よりも機能性が高い商品開発が可能なことから、既存の茶飲料や輸入茶と差別化でき、茶生産者、及び関連企業の競争力強化に寄与できる。
次に、この発明の他の実施例を説明する。

この実施例2では、試験管レベルにおいて茶の原料葉にビワ葉を添加、発酵することでカテキン、テアフラビン、テアシネンシン類の生成の比較を行った。

以下の3つの茶葉モデル発酵実験A, B, Cを行い、カテキン減少とテアフラビン生成の比較を行なった。
A:新鮮茶葉50gを水250mL と共にワーリングブレンダーで破砕しポリビーカー(1L)に入れ、5cmのプロペラ型攪拌翼を装着したシャフトを攪拌機で高速回転させることで空気を混ぜこみながら2時間攪拌した。攪拌開始後0分、15分、30分、60分、120分後に、反応液から5.0mL 取り出し、三角フラスコ(50mL)に水(約20mL)で洗いこんだ後、電子レンジで約20秒加熱した。冷後、エタノールを加えて50mL とし、メンブランフィルター(0.45μm)でろ過、10μLを高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析した。分析条件はカラム:Cosmosil 5C18 ARII (4.6 x 250 mm)、カラム温度:35℃、移動相:A; 50mM リン酸、B; CH3CN、B 4%から30%(39分間)、30%から75%(15分間)、流速:0.8 ml / min、検出:フォトダイオードアレイ検出(Max absorbance)である。
B:新鮮茶葉50gとクロロゲン酸0.25gを水250mL と共にワーリングブレンダーで破砕しポリビーカー(1L)に入れ、同様に2時間攪拌した。これについても攪拌開始後0分、15分、30分、60分、120分後に同様に反応液をHPLCで分析した。
C:新鮮茶葉50gと新鮮ビワ葉5gを水250mL と共にワーリングブレンダーで破砕しポリビーカー(1L)に入れ、同様に2時間攪拌した。これについても攪拌開始後0分、15分、30分、60分、120分後に同様に反応液をHPLCで分析した。ここで用いた新鮮ビワ葉のカフェオイルキナ酸(クロロゲン酸及びその異性体)含量はおよそ0.7%であった。
クロロゲン酸及びビワ葉を加えることで、発酵初期においてEC(図2), EGC(図3), ECg(図4)の酸化が促進された。EGCg(図5)の酸化促進はわずかであった。生成するテアフラビンは、クロロゲン酸及びビワ葉を加えることで生成が促進された(図6)。テアシネンシン類の生成量はあまり影響を受けていなかった(図7)。この酸化促進はクロロゲン酸がまず酵素酸化され、そこで生成するキノン体が他のカテキン類を酸化することで、酸化が促進される、いわゆる共役酸化機構によるものと推測された。
実施例1で行った茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶のAGH阻害性(マルターゼ及びスクラーゼ阻害性)の結果(表2)と上述で行ったカテキン、テアフラビン、テアシネンシン生成量から次のことが推測される。
茶の原料葉には、カテキン(EC、EGC、ECg、EGCg)が多量に含まれている。この場合、茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶(ビワ投入割合10%、揉捻時間20分、発酵0時間)のマルターゼ、スクラーゼ阻害率は緑茶に比べ、約20%高くなっていることからカテキンの影響はないものと推察される。また、茶の原料葉にビワ葉を添加することでテアフラビンが生成される。テアフラビンの生成量のピークは30分で達し、その後、横ばい状態になる。茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶(ビワ投入割合10%、発酵0時間)において、揉捻時間20、40分とでは40分がテアフラビン量が多く生成されている。しかし、マルターゼ阻害率に関しては、揉捻時間20分が15%、スクラーゼ阻害率に関しては、揉捻時間20分が約40%高くなっていることから、テアフラビンの影響はないものと推察される。また、テアシネンシン類の生成量は茶の原料のみの発酵と茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶では変わらないことから、テアシネンシン類の影響もないことが推察された。以上のことから、茶の原料葉にビワ葉を添加し、一緒に揉捻加工することで、一般に機能性物質と知られているカテキン、テアフラビン、テアシネンシン類以外の物質が生成されたと考えられる。つまり、緑茶、紅茶、ビワ茶には含まれない機能性が高い新しい成分が生成されたと考えられる。

次に、実施例2の作用・効果について説明する。
この発明の実施例2では、以下に述べるような効果が得られる。
ビワ葉を添加することで、強い糖分解酵素阻害活性をもつカテキン酸化生成物の生成が促進されるとともに、揉捻時間、発酵時間の短縮が図られ、製造時間の短縮・コスト削減が可能になる。

この実施例3では、茶の原料葉で製造した緑茶、紅茶、ビワの葉を乾燥させ焙煎したビワ茶、茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶(揉捻加工茶による発酵茶)の香気成分の比較を行い、茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶特有の香気成分の検討を行った。一般に茶系の香気成分の前処理は、カラム濃縮法で行われている。ここでは、香気成分を検出できるピーク数は少ないものの、簡易・迅速な試料の抽出、濃縮、クロマトグラフ導入法として固相マイクロ抽出法で行った。

試料の調製は50mLのバイエル瓶に緑茶、紅茶、ビワ茶、揉捻加工による発酵茶を各2.5g、30%塩化ナトリウム水溶液を0.1mL、80℃の蒸留水を20mL加えて密栓した後、80℃で5分間加熱してバイエル瓶内を安定させた後、捕集管を20分間挿入して発生した香気成分をトラップした。発生した香気成分をトラップした捕集管を250℃に加熱されたガスクロマトグラフの注入口に挿入して3分間捕集した香気成分をガスクロマトグラフのカラムに導入して分析を行った。捕集管はSUPELCO社製のポリジメチルシクロヘキサン/carboxen/ジビニルベンゼンを用いた。ガスクロマトグラフの分析条件については、カラムはReapect社製のstabil-WAX(ポリエチレングリコール系)60m×0.25mm 膜厚0.25μを使用し、カラム温度は70℃に3分間保持後、250℃まで2℃/分で昇温した。注入口温度は250℃、ヘリウム圧力は120kPaとした。成分同定のガスクロマトグラフ質量分析については、I/F温度250℃、イオン化電圧70eV、イオン化電流60μAとした。
同定された緑茶、揉捻加工による発酵茶、紅茶、ビワ茶の香気成分の種類を表4に示す。焙煎によって生成されるビリジン、ピロール系は分析結果から除いた。同定された香気成分の数は、緑茶が45成分、ビワ茶が24成分、揉捻加工による発酵茶と紅茶は同じ37成分であった。緑茶、揉捻加工による発酵茶、紅茶、ビワ茶のうち緑茶のみ同定された成分は、アセトン、1-ペンタノール、オクタナール、2,5-ヘキサジエン、2-メチル-2-ヘキセン-5-オン、1-テトラデセン、1-オクテン-3-オール、デカナール、1-オクタノール、α-テルピネオール、ゲラニオールアセトンの11成分、揉捻加工による発酵茶のみ同定された成分が、酪酸3-ヘキセン-1-オール、3-メチル-2-(2-ペンテル)-2-シクロペンテン-1-オンの2成分、紅茶のみ同定された成分がリモネン、オシメン、4,8-ジメチル-1,3,7-ノナトリエン、7,10-ジメチル-3-メチレン-1,6,10-ドデカトリエン、1,2-ディハイドロ-1,5,8-トリメチルナフタレン、オルト-ハイドロキシ-シナミック酸の6成分、ビワ茶のみ同定された成分がサフラナール、2-ヘキサニック酸の2成分であった。また、揉捻加工による発酵茶と紅茶のどちらにも含まれていた成分は26成分で全体の約2/3であった。以上のことから、同じ茶の原料葉のみを発酵させてできる紅茶、茶の原料葉にビワ葉を添加し発酵させる揉捻加工による発酵茶とでは、官能審査を行っても香りが異なる。このことは、香気成分の組成の違い、つまり、紅茶のみに含まれる成分、揉捻加工による発酵茶のみに含まれる成分によるものと考えられる。
次に、実施例3の作用・効果について説明する。
この発明の実施例3では、以下に述べられるような効果が得られる。

同じ茶の原料葉のみを発酵させてできる紅茶、茶の原料葉にビワ葉を添加し発酵させる揉捻加工による発酵茶とでは、香気成分の組成が異なる。つまり、ビワ葉を添加し茶の原料葉と一緒に揉み込み、発酵させることで紅茶とは違う香りを味わえることができる。

この実施例4では、実施例1により製造された茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶葉(表2よりマルターゼ、スクラーゼ阻害率が高い;ビワ葉投入割合10%、揉捻時間20分、発酵時間0時間)に含有される抽出物を有効成分とする組成物の機能性を検討するため単回投与での動物実験を行った。

茶葉は、粉末状にして飲むこともあるが、一般には熱水で抽出して飲むことが多い。そこで、実施例1により製造された茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶葉の熱水抽出物の機能性を検討するために単回投与での動物実験を行った。

正常ラットに対し、2g/体重1kgのマルトースを投与した後、揉捻加工発酵茶熱水抽出物を20mg/体重1kg、これまでに報告された(J.Agri.Food.Chem.2004)素材の中で最も高いレベルにある高活性素材の一つであるスリランカの植物をメタノールで抽出・濃縮し、凍結乾燥させたのを水に溶解したものを20mg/体重1kgを投与し、投与後30、60、120分後に血糖値の測定を行った。血糖値の変化を図8に示す。つまり、揉捻加工発酵茶熱水抽出物は、これまでに報告された(J.Agri.Food.Chem.2004)素材の中で最も高いレベルにある高活性素材の一つであるスリランカの植物ラナワナよりも血糖値上昇抑制作用が高いことが観察された。

血糖値上昇を50%下げる目安としてEC50が用いられている。そこで、2型糖尿病患者に対して経口糖尿病薬として服用されているアカルボースとラナワナのEC50を表5に示す。つまり、揉捻加工発酵茶熱水抽出物は、ワナワナより血糖値上昇抑制効果が高いことから薬剤並みの効果があることが観察された。
正常ラットに対し、2g/体重1kgのマルトースを投与後、揉捻加工発酵茶熱水抽出物を10、20mg/体重1kgを投与し、糖質負荷後120分までの総血糖値面積(AUC0-120)の低下率を表6に示す。AUCから判断して、高機能性茶葉の熱水抽出物10mg/kg投与では21.9%のBGL抑制効果が、また、20mg/kg投与では36.8%の抑制効果が認められ、明らかな容量依存性が示された。なお、この投与量レベルでの効果の発現から判断して、これまでの報告例にはない極めて高活性な素材と考えられる。
次に、実施例4の作用・効果について説明する。

この発明の実施例4では、以下に述べるような効果が得られる。

即ち、刈り捨てられている茶の原料葉と有効に利用されていないビワ葉を用いて、混合比率、揉捻時間、発酵時間による新しい製茶技術で製造した揉捻加工茶葉に含有される抽出物を有効成分とする組成物は、血糖値上昇を効果的に抑制することができ糖尿病患者またはその予備軍の治療及び予防に期待ができ、茶生産者、ビワ葉生産者及び関連企業の競争力に寄与できる。

この実施例5では、実施例1により製造された茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶葉(表2よりマルターゼ、スクラーゼ阻害率が高い;ビワ葉投入割合10%、揉捻時間20分、発酵時間0時間)に含有される有効成分とする組成物の機能性を検討するために長期投与での動物実験を行った。
実施例1により製造された茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶葉をフードプロセッサを用いて、60〜100メッシュの大きさの粉末状態になるまで、粉砕加工処理を行った。この粉末状発酵茶葉をラットに摂食させた。また、比較例として、上記と同様に茶の原料葉を用いて製茶工場で加工されたままの茶(荒茶)と乾燥させたビワ葉を粉砕加工処理したものをラットに摂食させた。

1ヶ月齢の2型糖尿病を自然発症する雄性のOtsuka Long-Evans Tokushima Fatty ラット(以下OLETFラットという)と、その対象モデル動物で糖尿病を発症しない雄性のLong-Evans Tokushima Otsuka ラット(以下LETOラットという)とを用いた。ラットは、室温22±1℃、湿度55±5%、8:00〜20:00点灯のライトサイクルの動物飼育室で飼育した。

最初の3ヶ月間はLETOおよびOLETFラットにMF固形飼料を与えて予備飼育を行った。OLETFラットは通常5ヶ月齢から8ヶ月齢までに2型糖尿病を発症することから、発症の可能性のある1ヶ月前の4ヶ月齢からLETOラットと共に試験食の摂食を開始した。

4ヶ月齢の時に6時間絶食(9:00〜15:00)後、尾静脈より採血して血糖値を測定し、体重と血糖値が等しくなるように1群6匹ずつに群分けし、以下の試験食を5ヶ月間自由摂食させた。

試験食は、AIN-76に基づいた純化食をコントロール食とし、LETOラットとOLETFラットのコントロール群に摂食させた。飼料の重量組成(g/kg)は、カゼイン200、サラダ油100、ミネラル混合(AIN-76-MX)35、ビタミン混合(AIN-76-VX)10、セルロース50、重酒石酸コリン2、DL-メチオニン3、コーンスターチ150およびショ糖450とした。粉末試料葉添加群には、粉末試料葉を飼料総重量の5%添加し、その添加量分のショ糖量を減じた。飼育期間中、摂食量は毎日、体重および摂水量は1日おきに測定した。

試験食投与開始1、2、3、4および5ヶ月後に、血糖試験測定メディセーフチップ(テルモ、東京)を用い、6時間絶食後尾静脈より採血して血糖値を測定した。試験食を摂取した5ヶ月間のラット血糖値の変化を図9に示す。

図9に示すように、コントロール食を摂取した糖尿病を発症しないLETOラットの血糖値は、飼育期間を通じて低値であった。一方、コントロール食を摂取した糖尿病を発症するOLETFラットの血糖値は、経時的に上昇し、糖尿病を発症したとみなされた。また、粉末状ビワ葉を添加した飼料を摂取したOLETFラットの血糖値もコントロール食摂取OLETFラットと同様に経時的に上昇した。しかし、粉末荒茶および粉末揉捻加工発酵茶葉を添加した飼料を摂取したOLETFラットの血糖値は、時間が経過しても上昇せずLETOラットと同程度の低レベルであった。このことから、粉末荒茶および揉捻加工発酵茶葉は優れた血糖上昇抑制効果を有することが明らかとなった。

コントロール食および粉末ビワ葉摂取OLETFラットの5ヶ月後の血清インスリン濃度は糖尿病発症により低下したが、粉末荒茶および揉捻加工発酵茶葉摂取OLETFラットのインスリン濃度はLETOラットのレベルまで上昇した。結果を表7示す。粉末荒茶および揉捻加工発酵茶葉は糖尿病発症によるインスリン分泌低下を改善することが観察された。
コントロール食、粉末荒茶およびビワ葉を摂取したOLETFラットの5ヶ月後の血清過酸化脂質濃度は高値であったが、粉末揉捻加工発酵茶葉を摂取したOLETFラットでは低値であった。結果を表8に示す。粉末揉捻加工発酵茶葉は血清過酸化脂質濃度を低下させることが示唆された。

粉末荒茶、ビワ葉および揉捻加工発酵茶葉を摂取したOLETFラットの腎臓と睾丸周辺の脂肪組織重量はコントロール食を摂取したOLETFラットより有意に低かったことから、粉末荒茶、ビワ葉および揉捻加工発酵茶葉は体脂肪蓄積抑制作用があることが明らかとなった。結果を表9に示す。
粉末荒茶および揉捻加工発酵茶葉を摂取したOLETFラットの血清および肝臓コレステロールと中性脂肪濃度はコントロール食を摂取したOLETFラットに比べて低下した。結果を表10に示す。粉末荒茶および揉捻加工発酵茶葉にはコレステロールと中性脂肪低下作用があることが観察された。

これらの結果から、粉末揉捻加工発酵茶葉に含有される有効成分とする組成物は糖尿病発症抑制作用、体脂肪蓄積抑制作用、血清と肝臓のコレステロールと中性脂肪低下作用および血清過酸化脂質低下作用を有することが示唆された。
次に、実施例5の作用・効果について説明する。
この発明の実施例5では、以下に述べるような効果が得られる。

即ち、刈り捨てられている茶の原料葉と有効に利用されていないビワ葉を用いて、混合比率、揉捻時間、発酵時間による新しい製茶技術で製造した粉末揉捻加工茶葉に含有される有効成分とする組成物は、糖尿病発症抑制作用、体脂肪蓄積抑制作用、血清と肝臓のコレステロールと中性脂肪低下作用および血清過酸化脂質低下作用を有することから、国民の生活習慣病の治療及び予防に期待ができ、茶生産者、ビワ生産者、及び関連企業の競争力に寄与できる。

この実施例6では、実施例1により製造された茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶葉(表2よりマルターゼ、スクラーゼ阻害率が高い;ビワ葉投入割合10%、揉捻時間20分、発酵時間0時間)に含有される抽出物を有効成分とする組成物の機能性を検討するため長期投与での動物実験を行った。
茶葉は、粉末状にして飲むこともあるが、一般には熱水で抽出して飲むことが多い。そこで、実施例1により製造された茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶葉の熱水抽出物の機能性を検討するために長期投与での動物実験を行った。

茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶を100℃で熱水抽出し、凍結乾燥したものを実験1と同様に4ヶ月齢の2型糖尿病を自然発症する雄のOLETFラットに5ヶ月間摂食させた。また、比較例として、100℃で熱水抽出した荒茶とビワ葉をOLETFラットに摂食させた。

試験食投与開始1、2、3、4および5ヶ月後に、血糖試験測定メディセーフチップ(テルモ、東京)を用い、6時間絶食後尾静脈より採血して血糖値を測定した。試験食を摂取した5ヶ月間のラット血糖値の変化を図10に示す。

図10に示すように、実験1と同様にコントロール食を摂取した糖尿病を発症しないLETOラットの血糖値は、飼育期間を通じて低値であった。コントロール食を摂取した糖尿病を発症するOLETFラットの血糖値は、経時的に上昇し、糖尿病を発症したとみなされた。荒茶熱水抽出物あるいはビワ葉熱水抽出物を摂取したOLETFラットの血糖値はコントロール食を摂取したOLETFラットより低いものの上昇する傾向を示した。一方、揉捻加工発酵茶熱水抽出物を摂取したOLETFラットの血糖値は飼育期間を通じて低いレベルを維持し、LETOラットと同程度であった。このことから、揉捻加工発酵茶熱水抽出物は優れた血糖上昇抑制効果を発揮することが明らかとなり、茶の原料葉とビワ葉を揉捻加工して発酵させることで茶の原料葉、ビワ葉に含まれない新たな機能性を有する成分が出現したと考えられる。

コントロール食、荒茶熱水抽出物およびビワ葉熱水抽出物摂取OLETFラットの5ヶ月後の血清インスリン濃度は糖尿病発症により低下したが、揉捻加工発酵茶葉熱水抽出物摂取OLETFラットの濃度はLETOラットのレベルまで上昇した。結果を表11に示す。揉捻加工発酵茶葉熱水抽出物は糖尿病発症によるインスリン分泌低下を改善することが明らかとなった。

揉捻加工発酵茶熱水抽出物を摂取したOLETFラットの腎臓周辺と睾丸周辺の脂肪組織重量はコントロール食、荒茶熱水抽出物あるいはビワ葉熱水抽出物を摂取したOLETFラットより低値であった。結果を表12に示す。揉捻加工発酵茶熱水抽出物が体脂肪を低下させることが観察された。

コントロール食、荒茶熱水抽出物あるいはビワ葉熱水抽出物を摂取したOLETFラットの血清および肝臓中性脂肪濃度はLETOラットに対して著しく上昇したが、揉捻加工発酵茶熱水抽出物はOLETFラットの血清および肝臓中性脂肪濃度を効果的に減少させた。結果を表13に示す。このことから、揉捻加工発酵茶熱水抽出物は優れた中性脂肪低下作用を有することが示唆された。
以上の結果から、茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶は、粉末状でも熱水抽出でも糖尿病発症を効果的に抑制することが明らかとなった。また、発酵茶は体脂肪抑制作用を有することも確認された。更に、発酵茶は血清と肝臓中性脂肪濃度を抑制した。特に、茶の原料葉とビワ葉混合の揉捻加工発酵茶葉熱水抽出物は、荒茶やビワ葉の熱水抽出物にはみられない強い効果が観察され、混合揉捻加工により血糖値上昇抑制作用、糖尿病予防、体脂肪減少および血清と肝臓中性脂肪低下作用を有する茶の原料葉、ビワ葉に含まれない新たな成分が出現した可能性が示唆された。
茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶を飼料として、4週齢のSprague-Dawley系雄ラットに5000mg/kg体重の用量で経口投与し、温度22±1℃、湿度55±5%、飼料および水自由摂食の条件下で4週間飼育したところ、死亡は認められず、異常な体重変化はみられず、飼育終了後の剖検においても臓器の異常は観察されなかった。従って、ラットに対する発酵茶の致死量(LD50)は5000mg/kg体重以上と推定され、安全性はかなり高いものと判断された。

このことから、発明の実施によって得られた茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶葉に含有される抽出物を有効成分とする組成物は、健康食品として十分利用可能であると判断される。また、この発酵茶葉に含まれる成分を医薬品として利用することも可能である。

次に、実施例6の作用・効果について説明する。

この発明の実施例6では、以下に述べるような効果が得られる。
即ち、茶の原料葉でも刈り捨てられている茶葉と有効に利用されていないビワ葉を用いて、混合比率、揉捻時間、発酵時間による新しい製茶技術で製造した揉捻加工茶葉に含有される抽出物を有効成分とする組成物は、血糖値上昇抑制作用、糖尿病予防、体重減少および血清と肝臓中中性脂肪の低下作用を有する茶の原料葉、ビワ葉に含まれない新たな成分が出現した可能性が示唆された。また、動物試験から安全性にはかなり高いものと判断された。茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶葉に含有される抽出物を有効成分とする組成物は、健康食品として十分利用可能であるとともに、この発酵茶葉に含まれる成分を医薬品としても利用することが期待できる。このことから、国民の生活習慣病の治療及び予防に期待ができ、茶生産者、ビワ生産者、及び関連企業の競争力に寄与できる。

以上、本発明の実施例を図面に基づき説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。

なお、上記実施例に記載の茶の原料葉に、揉捻工程でナシの果実、ブルーベリーの果実、サザンカの葉、ナス、リンゴの果実、ドクダミの葉、ツバキの葉、ブドウの果実、ウメの果実のうち1種類以上を添加し茶の原料葉と一緒に揉み込み、発酵工程、及び熱風を吹き込み発酵を止めると同時に乾燥させる乾燥工程を経て製造するようにしてもよい。
産業上の利用可能性
本発明の茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶の荒茶、仕上げ茶及び発酵茶、またはこれらの抽出物を有効成分とする組成物は、生活習慣病の治療及び予防に有用な健康食品、健康飲料として広く利用することができる。

Claims (13)

  1. 茶の原料葉を粗揉機(粗揉工程)により熱風を当て攪拌させながら水分含量を減少(萎凋)させた後、揉捻機(揉捻工程)に移し、揉捻工程でビワ葉を添加し茶の原料葉と一緒に揉み込み、熱風を吹き込み発酵を止めると同時に乾燥させる乾燥工程を経て製造されることを特徴とする茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶。
  2. 請求項1に記載の茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶において、前記揉捻工程で茶の原料葉に対してビワ葉を重量比10〜25%添加し15〜25分間茶の原料葉と一緒に揉み込み、該揉捻工程の後に0〜4時間の発酵工程を行い、その後熱風を吹き込み発酵を止めると同時に乾燥させる乾燥工程を行うことを特徴とする茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶。
  3. 請求項1に記載の茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶において、前記揉捻工程で茶の原料葉に対してビワ葉を重量比9〜11%添加し15〜25分間茶の原料葉と一緒に揉み込み、該揉捻工程の後に0〜1時間の発酵工程を行い、その後熱風を吹き込み発酵を止めると同時に乾燥させる乾燥工程を行うことを特徴とする茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶であって、酪酸3−ヘキセン−1−オールまたは3−メチル−2−(2−ペンテル)−2−シクロペンテン−1−オンの香気成分を有する発酵茶。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶を原料にして得られた荒茶。
  6. 請求項に記載の荒茶が再製されることによって得られた仕上げ茶。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の茶の原料葉とビワ葉の揉捻加工による発酵茶またはその抽出物、請求項4に記載の荒茶またはその抽出物、あるいは請求項5に記載の仕上げ茶またはその抽出物を有効成分とする組成物。
  8. 血糖値上昇を効果的に抑制する健康食品または健康飲料として使用される請求項7に記載の組成物。
  9. 糖尿病発症抑制または改善用健康食品または健康飲料として使用される請求項7に記載の組成物。
  10. 体脂肪蓄積抑制または低下用健康食品または健康飲料として使用される請求項7に記載の組成物。
  11. コレスロール低下用健康食品または健康飲料として使用される請求項7に記載の組成物。
  12. 中性脂肪低下用健康食品または健康飲料として使用される請求項7に記載の組成物。
  13. 血清過酸化脂質低下用健康食品または健康飲料として使用される請求項7に記載の組成物。
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