JP4699402B2 - 発振器及び周波数シンセサイザ - Google Patents

発振器及び周波数シンセサイザ Download PDF

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Description

本発明は、発振器及びそれを備えた周波数シンセサイザに係り、特に、VCO(Voltage Controlled Oscillator:電圧制御発振器)の制御端子からみたインピーダンスを低くして、VCOの位相雑音特性の劣化を防ぎ、VCOに印加されるノイズを減少させ、スプリアスの発生を防止できる発振器及び周波数シンセサイザに関する。
標準信号発生器の一つとしてPLL(Phase Locked Loop)を応用した周波数シンセサイザがある。
[従来の周波数シンセサイザ:図15]
従来の周波数シンセサイザについて図15を使って説明する。図15は、従来の周波数シンセサイザの概略構成図である。
従来の周波数シンセサイザは、図15に示すように、基準周波数信号fref を発振する発振器21と、その周波数信号を1/Mに分周する分周器22と、分周器22からの基準信号と分周器27からの出力信号との位相を比較し、位相差信号を出力する位相比較器(PLL IC)23と、位相差をパルス幅の電圧で出力するチャージポンプ(Charge pump)24と、チャージポンプ24からの出力電圧を平滑化するLPF(Low Pass Filter)25と、LPF25からの制御電圧によって周波数を変更して希望する周波数を発振するVCO26と、VCO26からの出力周波数を分岐して入力し、1/Nに分周して位相比較器23に出力する分周器27とから基本的に構成されている。
尚、位相比較器23は、PLL IC によって実現される。また、分周器22,27は、通常カウンタが使用される。分周器は、PLL IC 内部に有することも多い。
また、一般に、LPF25には、ラグフィルタ、ラグリードフィルタが用いられる。
ラグフィルタは、抵抗RとコンデンサCで構成したフィルタである。
ラグリードフィルタは、2つの抵抗Rと1つのコンデンサCで構成したフィルタである。
高次のフィルタが用いられることも多く、その場合は、複数の抵抗RとコンデンサCで構成される。
図15の周波数シンセサイザは、VCO26の位相を基準信号の位相に対して一定となるように位相比較器23で位相差を検出してフィードバック制御を行うPLL発振器である。
通常、上記の構成を複数個用意して機器を構成するようになっている。
このような周波数シンセサイザの先行技術としては、例えば、特開2004−274673号公報がある(特許文献1)。
尚、特開平05−90993号公報には、ループフィルタを2個備え、出力高周波信号周波数の高速切り替えに際して、両者を交互に切り替えるPLL方式周波数シンセサイザ回路が記載されている(特許文献2)。
また、特開平10−173521号公報には、通常のVCOを使用し、外付け部品を削減すると共に、製造上のばらつきによりVCOの発振周波数がずれても、引き込み動作を行えるようにすることを目的とし、位相比較器とループフィルタの間にマルチプレクサを挿入すると共に、基準クロックに基づきデューティの低いPWM−L信号とデューティの高いPWM−H信号を発生するPWM信号発生器と、基準クロックに基づいて分周信号周波数が所定周波数範囲内か否か判定し、判定結果に応じた切換信号をマルチプレクサに送出する周波数判定回路を設け、分周信号周波数が所定範囲内であれば位相比較器の出力を、所定範囲より高ければPWM−L信号を、低ければPWM−H信号をループフィルタに供給するPLL回路が記載されている(特許文献3)。
また、特開平11−185395号公報には、温度によるPLLロック外れを防止し、また基準電圧自体も位相誤差信号より細かな分解能で精度良く生成させることを目的とし、差動アンプの一方の入力には位相比較器における8ビットの位相誤差信号を入力し、他方の入力には12ビットの分解能を持つ基準データをデータ変調回路で時間軸方向に変調して入力し、実質的に12ビット分の分解能を持つ基準電圧に基づいて制御電圧を発生させるクロック再生用PLL装置が記載されている(特許文献4)。
特開2004−274673号公報 特開平05−90993号公報 特開平10−173521号公報 特開平11−185395号公報
しかしながら、上記従来の周波数シンセサイザでは、VCO26の制御端子に接続するチャージポンプ24、LPF25等の駆動回路が高インピーダンスの場合、VCO26の位相雑音特性はオフセット周波数が数kHz以下において劣化することがあるため、高インピーダンスでVCO26を駆動した場合、PLLをかけても抑圧できないという問題点があった。
この場合、高インピーダンスとは数百Ωであるため、通常のラグリードフィルタで対処することはできないものとなっていた。
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、VCOの制御端子からみたインピーダンスを低くして、VCOの位相雑音特性の劣化を防ぎ、VCOに印加されるノイズを減少させ、スプリアスの発生を防止できる発振器及び周波数シンセサイザを提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、発振器において、所望の周波数を発振する電圧制御発振器と、クロックによって動作し、粗調用周波数のデジタルデータと微調用周波数のデジタルデータとを出力する制御回路と、サンプリングクロックを入力し、粗調用周波数のデジタルデータを入力して、アナログ信号を出力する粗調用DACと、サンプリングクロックを入力し、微調用周波数のデジタルデータを入力して、アナログ信号を出力する微調用DACと、粗調用DACからの出力のノイズを除去して電圧制御発振器の制御端子への入力とする第1のLPFと、微調用DACからの出力を電圧に変換して信号の平滑化を行う第2のLPFと、第1のLPFの入力段と第2のLPFの入力段とを接続する抵抗と、第1のLPFの出力に第2のLPFの出力が加算されるよう容量結合するコンデンサとを有し、第1のLPFが、第2のLPFの周波数通過特性に対して低い周波数しか通過させない周波数通過特性を有し、第2のLPFが、第1のLPFの周波数通過特性に対して高い周波数まで通過させる周波数通過特性を有し、電圧制御発振器、第1のLPF、第2のLPF、抵抗、コンデンサを第1のシールドケースに収納したことを特徴とする。
本発明は、発振器において、所望の周波数を発振する電圧制御発振器と、クロックによって動作し、粗調用周波数のデジタルデータと微調用周波数のデジタルデータとを出力する制御回路と、サンプリングクロックを入力し、粗調用周波数のデジタルデータを入力して、アナログ信号を出力する粗調用DACと、サンプリングクロックを入力し、微調用周波数のデジタルデータを入力して、アナログ信号を出力する微調用DACと、粗調用DACからの出力のノイズを除去する第1のLPFと、微調用DACからの出力の電圧を分圧する分圧手段と、第1のLPFの入力段と分圧手段の入力段とを接続する抵抗と、第1のLPFからの出力信号を平滑化して電圧制御発振器の制御端子への入力とする第3のLPFと、第1のLPFの出力に分圧手段で分圧された電圧が印加されるよう容量結合するコンデンサとを有し、第1のLPFが、第3のLPFの周波数通過特性に対して低い周波数しか通過させない周波数通過特性を有し、電圧制御発振器、第1のLPF、第3のLPF、抵抗、コンデンサを第1のシールドケースに収納したことを特徴とする。
本発明は、上記発振器において、粗調用DACを第2のシールドケースに収納したことを特徴とする。
本発明は、上記発振器において、制御回路を第3のシールドケースに収納したことを特徴とする。
本発明は、上記発振器において、微調用DACを第4のシールドケースに収納したことを特徴とする。
本発明は、上記発振器において、制御回路、粗調用DAC及び微調用DACを第5の、一つのシールドケースに収納したことを特徴とする。
本発明は、上記発振器において、制御回路及び微調用DACを第6の、一つのシールドケースに収納したことを特徴とする。
本発明は、上記発振器において、第1のLPFが、抵抗とコンデンサ、コイルとコンデンサ又は抵抗、コイルとコンデンサで構成され、第2のLPFが、抵抗とコンデンサ、コイルとコンデンサ又は抵抗、コイルとコンデンサで構成され、第1のLPFの入力段と第2のLPFの入力段とを接続している抵抗の値は、第2のLPFを構成する抵抗の値の総和より大きいことを特徴とする。
本発明は、上記発振器において、第1のLPFが、抵抗とコンデンサ、コイルとコンデンサ又は抵抗、コイルとコンデンサで構成され、第3のLPFが、抵抗とコンデンサ、コイルとコンデンサ又は抵抗、コイルとコンデンサで構成され、分圧手段が、複数の抵抗で構成され、第1のLPFの入力段と分圧手段の入力段とを接続している抵抗の値は、分圧手段を構成する抵抗の値の総和より大きいことを特徴とする。
本発明は、上記発振器において、基板上に各部を分離して配置し、当該各部をシールドケースで覆うようにしたことを特徴とする。
本発明は、上記発振器において、基板の両面に各部を分離して配置し、当該各部をシールドケースで覆うようにしたことを特徴とする。
本発明は、上記発振器において、基板上に複数の部屋を有する一体型のシールドケースを設け、当該複数の部屋に各部を配置し、当該シールドケースを蓋で覆う構成としたことを特徴とする。
本発明は、周波数シンセサイザにおいて、上記発振器と、基準周波数を発振する基準周波数発振回路と、発振された基準周波数を1/Mに分周する第1の分周器と、電圧制御発振器の出力をフィードバックし、1/Nに分周する第2の分周器とを備え、発振器における制御回路が、第1の分周器からの信号と第2の分周器からの信号を入力して比較し、両信号の差分に基づいて粗調用周波数のデジタルデータと微調用周波数のデジタルデータとを出力することを特徴とする。
本発明によれば、所望の周波数を発振する電圧制御発振器と、クロックによって動作し、粗調用周波数のデジタルデータと微調用周波数のデジタルデータとを出力する制御回路と、サンプリングクロックを入力し、粗調用周波数のデジタルデータを入力して、アナログ信号を出力する粗調用DACと、サンプリングクロックを入力し、微調用周波数のデジタルデータを入力して、アナログ信号を出力する微調用DACと、粗調用DACからの出力のノイズを除去して電圧制御発振器の制御端子への入力とする第1のLPFと、微調用DACからの出力の電圧の平滑化を行う第2のLPFと、第1のLPFの入力段と第2のLPFの入力段とを接続する抵抗と、第1のLPFの出力に第2のLPFの出力が加算されるよう容量結合するコンデンサとを有し、第1のLPFが、第2のLPFの周波数通過特性に対して低い周波数しか通過させない周波数通過特性を有し、第2のLPFが、第1のLPFの周波数通過特性に対して高い周波数まで通過させる周波数通過特性を有し、電圧制御発振器、第1のLPF、第2のLPF、抵抗、コンデンサを第1のシールドケースに収納した発振器としているので、電圧制御発振器の制御端子(VCO)からみたインピーダンスを低くして、VCOの位相雑音特性の劣化を防ぎ、VCOに印加されるノイズを減少させ、スプリアスの発生を防止できる効果がある。
第2のLPFの出力段の抵抗値(図2のR4 )と容量結合されたコンデンサにより、VCOから見たインピーダンスを低くしていることが特徴である。
本発明によれば、所望の周波数を発振する電圧制御発振器と、クロックによって動作し、粗調用周波数のデジタルデータと微調用周波数のデジタルデータとを出力する制御回路と、サンプリングクロックを入力し、粗調用周波数のデジタルデータを入力して、アナログ信号を出力する粗調用DACと、サンプリングクロックを入力し、微調用周波数のデジタルデータを入力して、アナログ信号を出力する微調用DACと、粗調用DACからの出力のノイズを除去する第1のLPFと、微調用DACからの出力の電圧を分圧する分圧手段と、第1のLPFの入力段と分圧手段の入力段とを接続する抵抗と、第1のLPFからの出力信号を平滑化して電圧制御発振器の制御端子への入力とする第3のLPFと、第1のLPFの出力に分圧手段で分圧された電圧が印加されるよう容量結合するコンデンサとを有し、第1のLPFが、第3のLPFの周波数通過特性に対して低い周波数しか通過させない周波数通過特性を有し、電圧制御発振器、第1のLPF、第3のLPF、抵抗、コンデンサを第1のシールドケースに収納した発振器としているので、電圧制御発振器の制御端子(VCO)からみたインピーダンスを低くして、VCOの位相雑音特性の劣化を防ぎ、VCOに印加されるノイズを減少させ、スプリアスの発生を防止できる効果がある。
本発明によれば、粗調用DACを第2のシールドケースに収納した上記発振器としているので、ノイズ発生源の粗調用DACをシールドできる効果がある。
本発明によれば、制御回路を第3のシールドケースに収納した上記発振器としているので、ノイズ発生源の一つである制御回路をシールドできる効果がある。
本発明によれば、微調用DACを第4のシールドケースに収納した上記発振器としているので、ノイズ発生源の一つである微調用DACをシールドできる効果がある。
尚、DACに入力されるサンプリングクロックが最も大きなノイズ源となる。
本発明によれば、制御回路、粗調用DAC及び微調用DACを第5の、一つのシールドケースに収納した上記発振器としているので、第1のシールドケースと第5のシールドケースによってコンパクトに効率的にシールドできる効果がある。
本発明によれば、制御回路及び微調用DACを第6の、一つのシールドケースに収納した上記発振器としているので、第1のシールドケースと第2のシールドケースと第6のシールドケースによってコンパクトに効率的にシールドできる効果がある。
本発明によれば、第1のLPFが、抵抗とコンデンサ、コイルとコンデンサ又は抵抗、コイルとコンデンサで構成され、第2のLPFが、抵抗とコンデンサ、コイルとコンデンサ又は抵抗、コイルとコンデンサで構成され、第1のLPFの入力段と第2のLPFの入力段とを接続している抵抗の値は、第2のLPFを構成する抵抗の値の総和より大きい上記発振器としているので、微調用DACの電圧の直流成分が電圧制御発振器に影響を与えないようにできる効果がある。
本発明によれば、第1のLPFが、抵抗とコンデンサ、コイルとコンデンサ又は抵抗、コイルとコンデンサで構成され、第3のLPFが、抵抗とコンデンサ、コイルとコンデンサ又は抵抗、コイルとコンデンサで構成され、分圧手段が、複数の抵抗で構成され、第1のLPFの入力段と前記分圧手段の入力段とを接続している抵抗の値は、前記分圧手段を構成する抵抗の値の総和より大きい上記発振器としているので、微調用DACの電圧の直流成分が電圧制御発振器に影響を与えないようにできる効果がある。
本発明によれば、基板上に各部を分離して配置し、当該各部をシールドケースで覆うようにした上記発振器としているので、VCOの制御端子へのノイズの影響を減少させ、スプリアスの発生を防止できる効果がある。
本発明によれば、基板の両面に各部を分離して配置し、当該各部をシールドケースで覆うようにした上記発振器としているので、VCOの制御端子へのノイズの影響を更に減少させ、スプリアスの発生を防止できる効果がある。
本発明によれば、基板上に複数の部屋を有する一体型のシールドケースを設け、当該複数の部屋に各部を配置し、当該シールドケースを蓋で覆う構成とした上記発振器としているので、シールド構成を簡易にできると共に、VCOへのノイズの影響を減少させ、スプリアスの発生を防止できる効果がある。
本発明によれば、上記発振器と、基準周波数を発振する基準周波数発振回路と、発振された基準周波数を1/Mに分周する第1の分周器と、電圧制御発振器の出力をフィードバックし、1/Nに分周する第2の分周器とを備え、発振器における制御回路が、第1の分周器からの信号と第2の分周器からの信号を入力して比較し、両信号の差分に基づいて粗調用周波数のデジタルデータと微調用周波数のデジタルデータとを出力する周波数シンセサイザとしているので、電圧制御発振器の制御端子(VCO)からみたインピーダンスを低くして、VCOの位相雑音特性の劣化を防ぎ、VCOに印加されるノイズを減少させ、スプリアスの発生を防止できる効果がある。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る発振器は、所望の周波数を発振するVCOと、粗調用周波数のデジタルデータと微調用周波数のデジタルデータとを出力する制御回路と、粗調用周波数のデジタルデータを入力し、アナログ電圧を出力する粗調用DACと、微調用周波数のデジタルデータを入力し、アナログ電圧を出力する微調用DACと、粗調用DACからの出力のノイズを除去してVCOの制御端子への入力とする、低い周波数しか通過させない周波数通過特性を有する応答速度の遅い第1のLPF(時定数の重いLPF)と、微調用DACからの出力を電圧に変換して信号の平滑化を行う、高い周波数まで通過させる周波数通過特性を有する応答速度の速い第2のLPF(時定数の軽いLPF)と、第1のLPFの入力段と第2のLPFの入力段とを接続する抵抗と、第1のLPFの出力に第2のLPFの出力が加算されるよう容量結合するコンデンサとを有し、電圧制御発振器、第1のLPF、第2のLPF、抵抗、コンデンサをシールドケースに収納したものであり、第2のLPFの出力段の低抵抗と容量結合されたコンデンサの合成インピーダンスが、VCOの制御端子からみて低くなり、VCOの位相雑音特性の劣化を防ぎ、VCOに印加されるノイズを減少させ、スプリアスの発生を防止できるものである。
また、本発明の実施の形態に係る発振器は、所望の周波数を発振するVCOと、粗調用周波数のデジタルデータと微調用周波数のデジタルデータとを出力する制御回路と、粗調用周波数のデジタルデータを入力し、アナログ電圧を出力する粗調用DACと、微調用周波数のデジタルデータを入力し、アナログ電圧を出力する微調用DACと、粗調用DACからの出力のノイズを除去してVCOの制御端子への入力とする、低い周波数しか通過させない周波数通過特性を有する応答速度の遅い第1のLPF(時定数の重いLPF)と、微調用DACからの出力の電圧を分圧する分圧手段と、第1のLPFの入力段と分圧手段の入力段とを接続する抵抗と、第1のLPFからの出力信号を平滑化してVCOの制御端子への入力とする第3のLPFと、第1のLPFの出力に分圧手段で分圧された電圧が印加されるよう容量結合するコンデンサとを有し、VCO、第1のLPF、第3のLPF、抵抗、コンデンサをシールドケースに収納したものであり、VCOの制御端子からみたインピーダンスを低くして、VCOの位相雑音特性の劣化を防ぎ、VCOに印加されるノイズを減少させ、スプリアスの発生を防止できるものである。
また、本発明の実施の形態に係る発振器は、制御回路、粗調用DAC、微調用DACを一つのシールドケースに収納し、若しくは、これら各部を個々にシールドケースに収納して、VCOへのノイズとスプリアスの影響を抑えることができるものである。
また、本発明の実施の形態に係る周波数シンセサイザは、上記発振器と、基準周波数を発振する基準周波数発振回路と、発振された基準周波数を1/Mに分周する第1の分周器と、電圧制御発振器の出力をフィードバックし、1/Nに分周する第2の分周器とを備え、発振器における制御回路が、第1の分周器からの信号と第2の分周器からの信号を入力して比較し、両信号の差分に基づいて粗調用周波数のデジタルデータと微調用周波数のデジタルデータとを出力する周波数シンセサイザとしているので、VCOの制御端子からみたインピーダンスを低くして、VCOの位相雑音特性の劣化を防ぎ、VCOに印加されるノイズを減少させ、スプリアスの発生を防止できるものである。
[周波数シンセサイザの概略構成:図1]
本発明の実施の形態に係る周波数シンセサイザについて図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る周波数シンセサイザの概略構成図である。
本発明の実施の形態に係る周波数シンセサイザ(本周波数シンセサイザ)は、図1に示すように、基準周波数frefを発振する発振回路1と、その周波数を1/Mに分周する分周器(第1の分周器)2と、分周器2からの信号とVCO9からフィードバックされた信号を比較して、その差分に基づいて粗調用データと微調用データを出力する制御回路3と、粗調用データをデジタル信号からアナログ信号に変換する粗調用DAコンバータ(DAC)4と、粗調用DAC4からの信号について低周波を通過させ平滑化するLPF(第1のLPF)5と、微調用データをデジタル信号からアナログ信号に変換する微調用DAコンバータ(DAC)6と、微調用DAC6からの信号について低周波を通過させ平滑化するLPF(第2のLPF)7と、両LPF5,7からの信号を合成する合成器8と、合成器8からの信号の電圧に基づいて発振する電圧制御発振器(VCO)9と、VCO9からの出力を分岐して入力し、1/Nに分周して制御回路3に出力する分周器(第2の分周器)10とを有する。
制御回路3は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で構成され、周波数の粗調整を行うための電圧データを粗調用DAC4に出力し、周波数の微調整を行うための電圧データを微調用DAC6に出力する動作を行う。
つまり、粗調用の周波数データは粗く設定され、微調用の周波数データは細かく設定されるようになっており、粗調用の周波数に微調用の周波数を合成することでVCO9の制御電圧を高精度な電圧値で同時に調整している。
ここで、制御回路3,粗調用DAC4、LPF5、微調用DAC6、LPF7、合成器8によってVCO駆動回路を構成しており、更に、そのVCO駆動回路とVCO9で発振器を構成している。
また、粗調用DAC4が粗くVCO出力周波数(粗調用周波数)を設定し、微調用DAC6が微調用周波数を設定して、合成器8において粗調用周波数に微調用周波数を合成することで、高精度に周波数を設定し、その平滑化された電圧がVCO9の制御端子に入力される。
つまり、微調用DAC6、LPF7、合成器8で全体のPLL制御回路を構成している。
[第1の発振器:図2]
次に、上記周波数シンセサイザにおける発振器の具体的構成について図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の実施の形態に係る第1の発振器の構成図である。
本発明の実施の形態に係る第1の発振器(第1の発振器)は、図2に示すように、電圧制御発振器(VCO)9と、制御回路3と、制御回路3から粗調用周波数のデジタルデータを入力してアナログ電圧データに変換する粗調用DAC4と、粗調用DAC4からの出力を数倍に増幅するオペアンプ11と、制御回路3からの微調用周波数のデジタルデータを入力してパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)するパルス幅変調回路12と、パルス幅変調回路12からのデジタルデータをアナログ電流データに変換する微調用DAC6と、オペアンプ11からの出力を平滑化するLPF5と、微調用DAC6からの出力を平滑化するLPF7とを備え、粗調用周波数電圧と微調用周波数電圧を結合してVCO9に出力する合成手段(合成器)が、抵抗R、コンデンサCによって構成されている。
合成手段を具体的に説明すると、オペアンプ11からの出力を粗調系ライン、微調用DAC6からの出力を微調系ラインとすると、粗調系ラインには、抵抗R5 、LPF5が直列に接続され、VCO9の制御端子に入力している。
また、微調系ラインには、LPF7、抵抗R4 が直列に接続され、抵抗R4 は低抵抗で接地されている。
そして、粗調系ラインと微調系ラインは、抵抗R5 とLPF5との間の点と、微調用DAC6とLPF7との間の点が抵抗R6 を介して接続され、更にLPF5とVCO9との間の点と、LPF7と抵抗R4 との間の点がコンデンサC8 を介して容量結合している。
ここで、LPF5は、低い周波数しか通過させない周波数通過特性(応答速度の遅い)を有する重い第1のLPFである。また、LPF7は、高い周波数まで通過させる周波数通過特性(応答速度の速い)を有する軽い第2のLPFである。
第1の発振器は、微調用DAC6からの出力が電流出力型の構成である。つまり、粗調系ラインは電圧駆動であるが、微調系ラインにおいては、微調用DAC6からの出力電流によって微調用周波数が調整される構成である。
粗調用DAC4からの出力は、大まかなVCO出力周波数を決定するための電圧をVCO9の制御端子に与えるものである。
PLL制御回路として、VCO9を制御する微細電圧は、微調用DAC6からの制御電流であり、この電流が、LPF7で平滑化され、オペアンプ11で増幅された粗調用DAC4からの出力にコンデンサC8 で結合して加算され、VCO9の制御端子に印加される。
尚、LPFとしては、抵抗RとコンデンサCの組み合わせであるRCフィルタ、コイルLとコンデンサCの組み合わせである抵抗ゼロのLCフィルタ、抵抗R、コイルLとコンデンサCを組み合わせたフィルタであってもよい。
微調用DAC6の出力の直流成分により、微調用DAC6の出力段における電圧V1 =(LPF7の抵抗値+R4 )I(電流)であり、抵抗R4 の入力段における電圧V2 =R4 Iとなる。
微調用DAC6の直流成分がVCO9の入力段の直流成分に影響を与えないようにするために、微調用DAC6からの出力は、高抵抗の抵抗R6 を介して粗調用DAC4からの出力に接続する。このとき、各抵抗の条件として、(LPF7の抵抗値+R4 )≪R6 とする。LPF7の抵抗値+抵抗R4 に比べて非常に大きくすることで、微調用DAC6の直流成分は粗調用DAC4の直流成分に影響を与えない無視できる値とになる。
また、抵抗R6 を接続したことにより、VCO制御端子に印加される粗調電圧は、オペアンプ11からの出力電圧から抵抗R5 、R6 、LPF7の抵抗値で分圧されるが、抵抗R6 の値が大きいため、ほぼ、{R6 /(R5 +R6 )}V(電圧)になる。
また、LPF7の抵抗値は、微調用DAC6の出力を電圧に変換するための抵抗であると共に、LPF7のコンデンサCを追加することで、微調用DACの出力信号を平滑化するLPFとしても動作する。
VCO制御端子に印加される電圧のノイズは、VCO9の出力へのスプリアス(不要波)の原因になるため、LPF5は、粗調用DAC4の出力のノイズを除去するための重い時定数のLPF(粗調用LPF)である。これに対して、LPF7及び抵抗R4は軽い時定数のLPF(微調用LPF)ということになる。
広帯域なVCO9の制御電圧の範囲は、0〜20Vか、それ以上の電圧が必要になることも多く、DACの電源電圧以上が要求される場合があるため、オペアンプ11で増幅することがある。
オペアンプ11は、電圧を増幅する目的のため、VCO9の制御電圧範囲が低いときは使用しなくてもよい。
第1の発振器及びそれを備えた本周波数シンセサイザでは、VCO9の制御端子からみたインピーダンスは、コンデンサC8 と抵抗R4 で決まるため、抵抗R4 を小さくし、コンデンサC8 を大きくすることでインピーダンスを低くできる。ここで、抵抗R4 を数十とすることとコンデンサC8 を数μFとすることで任意の周波数に対して、低インピーダンスとすることができ、VCOの位相雑音特性の劣化を防ぐことができる。
そして、第1の発振器において、制御回路3とパルス幅変調回路12とを信号処理部15としてシールドブロック(請求項における第3のシールドケースに相当する)に納め、粗調用DAC4を第1のDAC部16としてシールドブロック(請求項における第2のシールドケースに相当する)に納め、微調用DAC6を第2のDAC部17としてシールドブロック(請求項における第4のシールドケースに相当する)に納め、オペアンプ11を増幅部18としてシールドブロック(シールドケースに相当する)に納め、接続手段及びVCO9をVCOフィルタ部19としてシールドブロック(請求項における第1のシールドケースに相当する)に納めている。
信号処理部15は、制御回路3が外部からクロックを供給されて動作するものであり、ノイズの発生源であって、処理スピードや内部クロックなどによりVCO9にノイズを印加する可能性がある。そのため、シールドブロックに収納してノイズをVCO9に印加しないようにしている。
第1のDAC部16及び第2のDAC部17は、信号処理部15に直接接続すれており、サンプリングクロックに使用するクロック(通常は数十MHz〜数百MHz)が供給されるラインからのリークがVCO9にノイズとして印加される可能性がある。そのため、第1のDAC部16、第2のDAC部17を各々シールドブロックに収納してノイズの影響を少なくしている。
増幅部18は、第1のDAC部16からの信号を増幅するため、当該増幅部18に他の部位から信号が飛び込むと、そのまま信号が増幅されて伝送されることになるため、増幅部18もシールドブロックに収納してノイズをVCO9に印加しないようにしている。
また、VCOフィルタ部19は、外部から電源が供給されるVCO9を含み、外部からのノイズの影響を受けると、スプリアスが発生するから、外部からのノイズの影響を受けないようにするため、VCOフィルタ部19をシールドブロックに収納している。
[第2の発振器:図3]
また、第1の発振器において、VCO9の制御電圧が低いときはオペアンプ11を使用しなくてもよいため、オペアンプ11を必要としない構成を図3に示す。図3は、オペアンプを必要としない第2の発振器の構成図である。
[第1のDAC部によるノイズの影響:図4,図5]
次に、第1のDAC部16によるノイズの影響について図4及び図5を参照しながら説明する。図4は、第1のDAC部によるノイズに対するスプリアスレベルを示す図であり、図5は、第1のDAC部によるスプリアス発生を示す図である。
第1のDAC部16を経由してVCO9の制御端子にノイズが印加された場合、図5に示すスプリアスが発生する。図5では、ノイズ周波数が20kHzの時の例を示している。
図5において、左側の山がキャリア信号であり、右側(20kHz離調)に現れているのがスプリアスであり、キャリアとスプリアスとの差が、キャリアに対してのスプリアスレベル比(dBc)である。
また、図4に示すように、ノイズは、μVrms(マイクロボルトRMS値:電圧の実効値であり、単位は10-6のオーダー)であり、極めて低いレベルのノイズでも影響するものである。
また、VCOの電圧感度(MHz/V)により、この影響の度合いは変化する。
第2のDAC部17と比べてスプリアスに対する出力信号のレスポンス(電圧感度)が良いため、最もシールドを必要とする。
[第2のDAC部によるノイズの影響:図6,図7]
次に、第2のDAC部17によるノイズの影響について図6及び図7を参照しながら説明する。図6は、第2のDAC部によるノイズに対するスプリアスレベルを示す図であり、図7は、第2のDAC部によるスプリアス発生を示す図である。
第2のDAC部17を経由してVCO9の制御端子にノイズが印加された場合、図7に示すスプリアスが発生する。図7では、ノイズ周波数が20kHzの時の例を示している。
図7において、左側の山がキャリア信号であり、右側(20kHz離調)に現れているのがスプリアスであり、キャリアとスプリアスとの差が、キャリアに対してのスプリアスレベル比(dBc)である。
また、図6に示すように、ノイズは、μVrms(マイクロボルトRMS値:電圧の実効値であり、単位は10-6のオーダー)であり、極めて低いレベルのノイズでも影響するものの、第1のDAC部16と比べるとスプリアスの発生する感度が低い。そのため、第1のDAC部16程、シールドの必要性は低いと考えられる。
次に、本周波数シンセサイザにおける種々のシールド構成について説明する。
図2及び図3では、信号処理部15,第1のDAC部16,第2のDAC部17,増幅部18,VCOフィルタ部19を各々シールドブロックに収納したが、以下の第1〜3の例のような構成としてもよい。
第1の例として、VCOフィルタ部19のみをシールドする構成である(請求項における第1のシールドケースに相当する)。VCOフィルタ部19内のVCO9にノイズが印加すると、スプリアスが発生するため、それを防止するための最低限の構成である。
第2の例として、信号処理部15,第1のDAC部16,第2のDAC部17,増幅部18を一体にシールドすると共に、VCOフィルタ部19をシールドする構成である。ノイズ発生源である信号処理部15,第1のDAC部16,第2のDAC部17,増幅部18を一つのシールドケース(請求項における第5のシールドケースに相当する)等に収め、更にVCOフィルタ部19をシールドすることで、VCO9へのノイズの影響を小さくできるものである。
第3の例として、信号処理部15,第2のDAC部17,増幅部18を一体にシールドすると共に、第1のDAC部16をシールドし、更にVCOフィルタ部19をシールドする構成である。ノイズ発生源である信号処理部15,第2のDAC部17,増幅部18を一つのシールドケース(請求項における第6のシールドケースに相当する)等に収め、特にVCO9にノイズの影響を与える可能性の高い第1のDAC部16を個別にシールドし、更にVCOフィルタ部19をシールドすることで、VCO9へのノイズの影響を更に小さくできるものである。
[具体的シールド構成:図8〜図12]
次に、具体的なシールドの構成について図8〜図12を参照しながら説明する。図8は、基板上に各部を配置してシールドケースで覆った構成の概略図であり、図9は、図8の断面概略図であり、図10は、基板両面に各部を配置してシールドケースで覆った構成の断面説明図であり、図11は、基板上に一体型のシールドケースを形成した構成の概略図であり、図12は、図11のシールドケースにシールド用の蓋をした構成の概略図である。
図8に示すように、基板31上に信号処理部15,第1のDAC部16,第2のDAC部17,増幅部18,VCOフィルタ部19の各部を分離して配置し、各部を覆うようにシールドケース32a〜32dで覆うようにシールド構成を実現する。
VCOフィルタ部19は一つのシールドケースに収納し、他の部分を各々、若しくは、いくつかの部分をまとめて一つのシールドケースに収納するものである。
各部への配線接続は、基板31を多層とし、基板31内に信号ライン33を形成し、各部から信号ライン33にスルーホール(ビアホール)34を介して信号線で接続するようにしている。
また、図10に示すように、基板31の両面に各部を配置し、上面の各部をシールドケース32で覆い、下面の各部をシールドケース32′で覆い、基板31内に信号ライン33を形成して、スルーホール34で各部と信号ライン33を接続するようにしている。
尚、基板31両面の表面にはグランドライン35を形成し、両面のグランドライン35をスルーホール36で接続している。基板31両面のグランドライン35によってクロック等のノイズをグランドに吸収でき、基板31内の信号ライン33及び各部へのノイズの影響を少なくしている。つまり、基板内部でもシールドされている。
図10における基板両面に各部を配置する構成では、一方の面に信号処理部15とVCOフィルタ部19を分離して配置し、他方の面に第1のDAC部16と第2のDAC部17を分離して配置して、各部を各々シールケースで覆うようにすると、VCO9へのノイズの影響を更に少なくできるものである。
また、図11に示すように、基板31上に一体型のシールドケース37を形成し、図12に示すようにシールド用の蓋39を被せるようにしてシールドを実現してもよい。
尚、信号線は、シールドケース37の内側の側壁に形成されたスリット38が各部屋を貫通しており、当該スリット38に信号線を配線して各部を接続するようになっている。
また、一体型のシールドケース37を基板31の両面に設け、スルーホールにより信号線で各部を接続し、各シールドケース37に蓋39をする構成としてもよい。
上記シールド構成では、各部の回路毎に機械的なシールドを施し、不要なノイズがVCOフィルタ部19に結合しないようにしている。
また、基板31の表面にグランドライン35を設け、基板31内の信号ライン33で各部を接続すれば、ノイズをグランドライン35で吸収できるため、ノイズの影響を更に小さくできる効果がある。
[第3,4の発振器:図13,図14]
次に、第3の発振器と第4の発振器について図13、図14を参照しながら説明する。図13は、本発明の実施の形態に係る第3の発振器の構成図であり、図14は、本発明の実施の形態に係る第4の発振器の構成図である。
第3の発振器は、第1の発振器のVCOフィルタ部19を図13のVCOフィルタ部19′とし、第4の発振器は、第2の発振器のVCOフィルタ部19を図14のVCOフィルタ部19′としたものである。
第3,4の発振器におけるVCOフィルタ部19′は、粗調系ラインに、抵抗R5 、LPF5、LPF13が直列に接続され、VCO9の制御端子に入力している。
そして、LPF5とLPF13の間にはコンデンサC8 の一端が接続され、他端は抵抗R4 を介して接地されている。
尚、LPFとしては、抵抗RとコンデンサCの組み合わせであるRCフィルタ、コイルLとコンデンサCの組み合わせである抵抗ゼロのLCフィルタ、抵抗R、コイルLとコンデンサCを組み合わせたフィルタであってもよい。
また、微調系ラインに、抵抗R1 、R4 が直列に接続され、抵抗R4 の終端は接地されている。
粗調系ラインの抵抗R5 とLPF5の間の点と微調系ラインの微調用DAC6と抵抗R1 との間の点は、抵抗R6 を介して接続している。
また、粗調系ラインのLPF5とLPF13の間の点と微調系ラインの抵抗R1 と抵抗R4 との間の点は、コンデンサC8 を介して結合している。
第3,4の発振器は、微調用DAC6の出力が電圧出力型の場合の構成である。つまり、粗調系ラインは電圧駆動であり、微調系ラインも電圧駆動で動作するものである。基本的動作原理は、第1の発振器における電流出力型と同様である。
第3,4の発振器は、粗調用DAC4の出力が大まかなVCO出力周波数を決定し、微調用DAC6の出力のPWM信号がPLLを制御している。
微調用DAC6の出力のPWM信号は、コンデンサC8 にて粗調用DAC4の出力に加算される。
微調系ラインの微調用DAC6の直流成分が、粗調系ラインに影響しないように、抵抗R6 を接続している。特に、抵抗R1 +R4 の値に比べて、抵抗R6 の値を十分大きくすることで影響は少なくなるものである。
また、LPF13は、PWM信号を平滑化するためのLPF(第3のLPF)である。
また、抵抗R5 及びLPF5は、粗調用DAC4の出力のノイズを除去するための重いLPFである。
第3,4の発振器及びそれを備えた周波数シンセサイザは、第1の発振器及びそれを備えた周波数シンセサイザと同様なシールド構成とすることで、VCOの制御端子からみたインピーダンスを低くして、VCOの位相雑音特性の劣化を防ぎ、VCOに印加されるノイズを減少させ、スプリアスの発生を防止できる効果がある。
本発明は、VCOの制御端子からみたインピーダンスを低くして、VCOの位相雑音特性の劣化を防ぎ、VCOに印加されるノイズを減少させ、スプリアスの発生を防止できる発振器及び周波数シンセサイザに好適である。
本発明の実施の形態に係る周波数シンセサイザの概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る第1の発振器の構成図である。 オペアンプを必要としない第2の発振器の構成図である。 第1のDAC部によるノイズに対するスプリアスレベルを示す図である。 第1のDAC部によるスプリアス発生を示す図である。 第2のDAC部によるノイズに対するスプリアスレベルを示す図である。 第2のDAC部によるスプリアス発生を示す図である。 基板上に各部を配置してシールドケースで覆った構成の概略図である。 図8の断面概略図である。 基板両面に各部を配置してシールドケースで覆った構成の断面説明図である。 基板上に一体型のシールドケースを形成した構成の概略図である。 図11のシールドケースにシールド用の蓋をした構成の概略図である。 本発明の実施の形態に係る第3の発振器の構成図である。 本発明の実施の形態に係る第4の発振器の構成図である。 従来の周波数シンセサイザの概略構成図である。
符号の説明
1…発振回路、 2…分周器、 3…制御回路、 4…粗調用DAC、 5…LPF、 6…微調用DAC、 7…LPF、 8…合成器、 9…電圧制御発振器(VCO)、 10…分周器、 11…オペアンプ、 12…パルス幅変調回路(PWM)、 13…LPF、 15…信号処理部、 16…第1のDAC部、 17…第2のDAC部、 18…増幅部、 19…VCOフィルタ部、 21…発振器、 22…分周器、 23…位相比較器(PLL IC)、 24…チャージポンプ、 25…LPF、 26…VCO、 27…分周器、 31…基板、 32…シールドケース、 33…信号ライン、 34…スルーホール、 35…グランドライン、 36…スルーホール、 37…一体型シールドケース、 38…スリット、 39…シールド用蓋

Claims (13)

  1. 所望の周波数を発振する電圧制御発振器と、
    クロックによって動作し、粗調用周波数のデジタルデータと微調用周波数のデジタルデータとを出力する制御回路と、
    サンプリングクロックを入力し、粗調用周波数のデジタルデータを入力して、アナログ信号を出力する粗調用DACと、
    サンプリングクロックを入力し、微調用周波数のデジタルデータを入力して、アナログ信号を出力する微調用DACと、
    前記粗調用DACからの出力のノイズを除去して前記電圧制御発振器の制御端子への入力とする第1のLPFと、
    前記微調用DACからの出力を電圧に変換して信号の平滑化を行う第2のLPFと、
    前記第1のLPFの入力段と前記第2のLPFの入力段とを接続する抵抗と、
    前記第1のLPFの出力に前記第2のLPFの出力が加算されるよう容量結合するコンデンサとを有し、
    前記第1のLPFは、前記第2のLPFの周波数通過特性に対して低い周波数しか通過させない周波数通過特性を有し、
    前記第2のLPFは、前記第1のLPFの周波数通過特性に対して高い周波数まで通過させる周波数通過特性を有し、
    前記電圧制御発振器、前記第1のLPF、前記第2のLPF、前記抵抗、前記コンデンサを第1のシールドケースに収納したことを特徴とする発振器。
  2. 所望の周波数を発振する電圧制御発振器と、
    クロックによって動作し、粗調用周波数のデジタルデータと微調用周波数のデジタルデータとを出力する制御回路と、
    サンプリングクロックを入力し、粗調用周波数のデジタルデータを入力して、アナログ信号を出力する粗調用DACと、
    サンプリングクロックを入力し、微調用周波数のデジタルデータを入力して、アナログ信号を出力する微調用DACと、
    前記粗調用DACからの出力のノイズを除去する、低い周波数しか通過させない周波数通過特性を有する第1のLPFと、
    前記微調用DACからの出力の電圧を分圧する分圧手段と、
    前記第1のLPFの入力段と前記分圧手段の入力段とを接続する抵抗と、
    前記第1のLPFからの出力信号を平滑化して前記電圧制御発振器の制御端子への入力とする第3のLPFと、
    前記第1のLPFの出力に前記分圧手段で分圧された電圧が印加されるよう容量結合するコンデンサとを有し、
    前記第1のLPFは、前記第3のLPFの周波数通過特性に対して低い周波数しか通過させない周波数通過特性を有し、
    前記電圧制御発振器、前記第1のLPF、前記第3のLPF、前記抵抗、前記コンデンサを第1のシールドケースに収納したことを特徴とする発振器。
  3. 粗調用DACを第2のシールドケースに収納したことを特徴とする請求項1又は2記載の発振器。
  4. 制御回路を第3のシールドケースに収納したことを特徴とする請求項3記載の発振器。
  5. 微調用DACを第4のシールドケースに収納したことを特徴とする請求項4記載の発振器。
  6. 制御回路、粗調用DAC及び微調用DACを第5の、一つのシールドケースに収納したことを特徴とする請求項1又は2記載の発振器。
  7. 制御回路及び微調用DACを第6の、一つのシールドケースに収納したことを特徴とする請求項3記載の発振器。
  8. 第1のLPFは、抵抗とコンデンサ、コイルとコンデンサ又は抵抗、コイルとコンデンサで構成され、
    第2のLPFは、抵抗とコンデンサ、コイルとコンデンサ又は抵抗、コイルとコンデンサで構成され、
    前記第1のLPFの入力段と前記第2のLPFの入力段とを接続している抵抗の値は、前記第2のLPFを構成する抵抗の値の総和より大きいことを特徴とする請求項1記載の発振器。
  9. 第1のLPFは、抵抗とコンデンサ、コイルとコンデンサ又は抵抗、コイルとコンデンサで構成され、
    第3のLPFは、抵抗とコンデンサ、コイルとコンデンサ又は抵抗、コイルとコンデンサで構成され、
    分圧手段は、複数の抵抗で構成され、
    前記第1のLPFの入力段と前記分圧手段の入力段とを接続している抵抗の値は、前記分圧手段を構成する抵抗の値の総和より大きいことを特徴とする請求項2記載の発振器。
  10. 基板上に各部を分離して配置し、当該各部をシールドケースで覆うようにしたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか記載の発振器。
  11. 基板の両面に各部を分離して配置し、当該各部をシールドケースで覆うようにしたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか記載の発振器。
  12. 基板上に複数の部屋を有する一体型のシールドケースを設け、当該複数の部屋に各部を配置し、当該シールドケースを蓋で覆う構成としたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか記載の発振器。
  13. 請求項1乃至12のいずれか記載の発振器と、
    基準周波数を発振する基準周波数発振回路と、
    前記発振された基準周波数を1/Mに分周する第1の分周器と、
    前記電圧制御発振器の出力をフィードバックし、1/Nに分周する第2の分周器とを備え、
    前記発振器における制御回路は、前記第1の分周器からの信号と前記第2の分周器からの信号を入力して比較し、両信号の差分に基づいて粗調用周波数のデジタルデータと微調用周波数のデジタルデータとを出力することを特徴とする周波数シンセサイザ。
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