JP4696023B2 - 直交周波数分割多重変調ディジタル伝送装置 - Google Patents

直交周波数分割多重変調ディジタル伝送装置 Download PDF

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本発明は、直交周波数分割多重変調方式のディジタル伝送装置に係り、特に、中継伝送のための直交周波数分割多重変調ディジタル伝送装置に関する。
近年、テレビジョン放送の移動中継などにOFDMディジタル伝送装置が用いられ、安定した伝送特性により、中継放送プログラムの充実に寄与しているが、ここで、このOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)とは、多数のディジタル変調波を加え合わせたマルチキャリア変調方式の一種で、直交周波数分割多重変調と呼ばれるものである。
そして、このOFDMによる信号は、以下の通り、数式で表わされる。
まず、各キャリアは、次の(1)式で表わされるQPSK信号である。
αk(t)=ak(t)・cos(2πkft)+bk(t)・sin(2πkft) …………(1)
ここで、kはキャリアの番号を示し、ak(t)、bk(t)はk番目のキャリアのデータであり、[−1]、又は[1]の値をとる。
そこで、キャリアの本数をNとすると、OFDM信号はN本のキャリアの合成であり、従って、次の(2)式で表わされる。
Figure 0004696023
OFDM信号は、上記信号単位から構成されるが、このときの信号単位シンボルは、例えば1024サンプルを有効サンプルとし、これにガードインターバルデータ32サンプルを付加した1056サンプルからなる。
そして、これの396組に対して、更に4組の同期シンボルを付加した全400シンボルをフレームと呼び、このフレームによるストリーム単位の繰り返しによりOFDM信号が構成される。
この結果、OFDM伝送装置によれば、信号のレベル変動に強く、移動中でも安定した伝送が得られることになり、このため、上記したように、テレビジョン放送などの移動中継に従来から使用されているのである(例えば、特許文献1等を参照。)。
そこで、以下、このOFDM伝送装置について、図5の従来技術により説明する。
このとき、図5では、上側が送信側Tで下側が受信側Rになっていて、これらの間がマイクロ波による伝送系Mによって結ばれている。そして、中継すべき画像などのデータDin は、送信側Tのレート変換部1に、図6(a)に示すように、連続的に入力される。
このときのデータDin は、例えば204シンボルからなるフレームを単位としたものて、IFFT部において、主データ及び同期用CPやTMCC等の情報が情報シンボル毎に付加されていて、これがタイミング1からタイミング428までと、タイミング594からタイミング1023までの計672サンプルの期間に出力されるものである。
データDin がレート変換部1に入力されると、これから図6(b)に示すデータDii が出力され、これと共に、同期シンボル期間の開始を表わすFST信号が、フレーム周期である204シンボル毎に出力され、他の部分に供給されるようになる。そこで、符号化部2Tは、入力データDii を符号化し、I軸とQ軸の2軸にマッピングされたデータRfとデータIfを出力し、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆フーリエ変換)部3Aに供給する。
このときIFFT部3Aは、入力されたデータRfとデータIfを周波数成分と見なし、図6(c)に示すように、1024ポイントからなる時間軸信号Rと時間軸信号Iに変換する。
ガード付加部3Bは、時間軸信号Rと時間軸信号Iの開始期間波形の中の、例えば最初の32ポイントの波形を1024ポイント後に付加してガードとし、合計1152ポイントからなる時間波形Rgと時間波形Igを出力する。この信号は、DA変換器81と直交変調器82、それに発振器83を備えた直交変調処理部8に供給される。
ここで、DA変換器81は、時間波形Rgの実数部信号Rsg と時間波形Igの虚数部信号Isg をDA変換し、直交変調器82では、実数部信号に対しては発信器83からの周波数fcのキャリア信号により直交変調を施し、虚数部信号に対しては発振器83の周波数fcのキャリア信号を90°移相した信号により直交変調を施す。
そして、これらの信号を合成し、図6(d)に示すようなフレーム構成のOFDM変調波を得てから、例えばマイクロ波の伝送系Mに乗せ、受信側Rに向けて送信される。このとき、各部の動作に必要な周波数SHz のクロックCKは、クロック発振器11から各部に供給されている。
受信側Rに伝送された送信されたOFDM変調波は、直交復調部91とAD変換器92、それに発振器93からなる直交復調処理部9に入力され、ここでベースバンド信号に直交復調され、それがディジタル変換されることによりデータR'sg 及びデータI'sg が出力される。従って、ここでの処理は、送信側Tとは反対で、直交復調器91により電圧制御発振器93のキャリア信号で復調した信号を実数部信号とし、キャリア信号を90°移相して復調した出力を虚数部信号として取り出すものである。
直交復調処理部9から出力されたデータR'sg 及びデータI'sg はFFT部3Cと同期検出部4に入力される。
そこで、FFT部3Cでは、これらのデータR'sg とデータI'sg について、時間波形信号からFSTrパルスを基にシンボルを区切りフーリエ変換を行うことでOFDM復調を行い、それぞれが時間波形信号から周波数成分信号R'f、I'fに変換される。
また、同期検出部4では、同期シンボル群が検出され、これからフレームパルスFSTrが生成され、各部に供給されると共に、これから生成された制御電圧VCがVCO(電圧制御発振器)12に入力され、ここで生成されたクロックCKrが各部に供給されることになる。
FFT部3Cから出力された周波数成分信号R'f、I'fは復号化部2Rに入力され、ここで、例えばROMテーブル手法により識別されてデータD'o となり、送信側Tのレート変換部1を反転した構成のレート逆変換部7に入力され、ここでクロックCKrとフレームパルスFSTrによって動作タイミングが決定され、連続した信号に戻されることにより、中継された信号Dout として出力され、例えば放送に使用されることになる。
特開2002−247004号公報
OFDM伝送では、通常、上記したように、ガードを付加し、ガードの相関結果から同期を行う。この場合、ガード相関のピーク位置を受信側Rで想定した時間位置に持ってくるように制御しているが、ここで、マイクロ波による移動伝送の場合、極く短時間ではあるが、時々完全に見通し外の伝送になり、受信したOFDM信号のレベルが大きく低下したり、ほとんどOFDM信号が存在しない状態になってしまうことがある。
ここで、入力信号レベルが低いときには、AGCの効きもほどほどであり、従って、ほとんどOFDM信号が存在しない状態では高周波部のAGCが効かなくなって、ノイズが増幅され、支配的になった結果、ノイズにより小さなレベル値のピークがOFDM信号の随所に毎シンボル毎に現れてしまう。
そこで、従来技術では、同期検出部4におけるピークレベルの判定に、図7に示すように、閾値(しきい値)Vth を設定し、過小なレベルは採用しないようにする処理を設けることにより、動作の安定化を図っている。
ここで、図7(a)は受信波信号を表わすが、このときの信号成分には、同図(b)に示すように、雑音による嵩上げ分が含まれてしまう。そこで、図示のように、雑音レベルよりも若干上のレベルに閾値Vth を設定し、雑音による影響が排除できるようにするのである。
しかし、従来技術は、隣接波の存在に配慮がされておらず、隣接波が存在した場合、入力信号のレベルが不適切になって、閾値が誤った設定になってしまい、動作が不安定になってしまうという問題があった。すなわち、図8(a)に示すように、受信波信号に隣接波が存在した場合には、同図(b)に示すように、雑音による嵩上げ分に更に隣接波による洩れ込み成分が加算されてしまうので、閾値Vth が雑音レベルに入ってしまうことになり、従って、動作が不安定になってしまうのである。
本発明の目的は、隣接波が存在した場合でも安定したピークレベルの判定が得られるようにした直交周波数分割多重変調ディジタル伝送装置を提供することにある。
上記目的は、少なくともクロック発振部とレート変換部、符号化部、IFFT部、ガード付加部、それに直交変調処理部を備えた送信側と、少なくとも直交復調処理部と同期検出部、FFT部、復号部、レート逆変換部、それに受信クロック発振部を備えた受信側とを伝送系で結んだ直交周波数分割多重変調ディジタル伝送装置において、前記受信側に隣接状態検知手段と帯域切換手段とを設け、前記隣接状態検知手段は、前記送信側から前記受信側に伝送された信号に存在する隣接波の状態を検知し、検知結果に応じてモード信号を発生し、前記帯域切換手段は、前記直交復調処理部から前記同期検出部に入力される信号の帯域遮断スロープの特性を前記モード信号に応じて制御するようにして達成される。
ここで、更に、前記隣接状態検知手段は、前記送信側から前記受信側に伝送された信号に存在する隣接波の状態を検知し、検知結果に応じて閾値補正値を発生し、前記同期検出部は、当該同期検出部によるピークレベル判定用の閾値を、前記閾値補正値に応じて制御するようにしても、上記目的が達成される。
このとき、前記隣接状態検知手段による検知結果が、“隣接なし”と“上隣接あり”、“下隣接あり”、“両隣接あり”、それに“信号なし”の4種となるようにしても上記目的が達成される。
本発明によれば、中継されたOFDM変調波に隣接波が存在した場合でも常に安定したピークレベルの判定が得られるので、移動中継に適用して更に安定した伝送特性を与えることができ、中継放送プログラムの充実に大いに寄与することができる。
以下、本発明によるOFDMディジタル伝送装置について、図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明に係るOFDMディジタル伝送装置の一実施形態で、この場合、図示のように、隣接状態検知器16と可変BPF部17が設けられている点を除けば、ブロック構成上は、図5に示した従来技術と同じ構成であり、従って、この実施形態においても、送信側Tのレート変換部1に入力された中継すべき画像などの連続したデータDin が直交変調された上で受信側Rに伝送され、直交復調されて連続した信号Dout に戻され、中継された信号として放送に使用されることになる点は、従来技術と同じである。
すなわち、この図1の実施形態でも、送信側Tは、図5の従来技術と同一の構成を備え、同一の動作をする。従って、レート変換器1に連続的にデータDin が入力されることにより、OFDM変調波が受信側Rに送信されること入力なる。
また、受信側Rでも、その構成は、大筋では従来技術と同じで、受信されたOFDM変調波から連続した信号Dout が得られ、この結果、安定した伝送特性により中継放送に威力を発生させることができる点に変わりはない。
しかし、このとき、この実施形態では、受信側Rに現れたOFDM変調波が直交復調処理部9に入力される際、隣接状態検知器16にも取り込まれ、受信されているOFDM変調波の状態に応じてモード信号BPFMode と閾値Vth の補正値αが生成され、可変BPF部17にはモード信号BPFMode が入力され、同期検出部4には補正値αが入力されるようになっている。
そして、モード信号BPFMode により、可変BPF部16の特性が制御され、補正値αによっては、同期検出部4の閾値Vth が制御されるようになっており、この点で従来技術とは異なっている。
そこで、以下、この図1の実施形態の動作について、図5の従来技術の場合と異なる点に重点をおいて、更に詳しく説明する。
まず、モード信号BPFMode による可変BPF部16の制御について説明する。
この実施形態では、上記したように、可変BPF部17が設けてあり、これにより、直交復調処理部9から出力されたデータR'sg 及びデータI'sg を同期検出部4に取り込む際、データR'sg とデータI'sg が、図示のように、可変BPF部17を経由して入力されるようになっている。
このとき、可変BPF部17は、隣接状態検知器16から供給されるモード信号BPFMode により通過帯域特性が制御され、図2に示すように、特性WBと特性LP、特性HP、それに特性NBの4種の通過帯域特性の何れかに設定されるように構成されている。
ここで、いま、伝送系Mを介して受信された自チャンネルのOFDM変調受信波が、図2に示すように、周波数f0 を中心とし、高周波側が周波数fU で低周波側が周波数fL の帯域特性PBを有するものであったとする。
この場合、まず、特性WBは広帯域特性を意味し、図2(a)に示すように、周波数f0 を中心として、高周波側では周波数fU より高い周波数まで延び、低周波側では周波数fL よりも低い周波数まで延びていて、帯域特性PBよりも広い帯域で緩やかなスロープの遮断特性を持つ広帯域特性として設定する。
次に、特性LPは低域特性を意味し、図2(b)に示すように、周波数f0 を中心として、高周波側では周波数fU の近傍で急峻に減衰する遮断特性を持ち、低周波側では周波数fL よりも低い周波数まで延びていて、緩やかなスロープの遮断特性を持つ低域特性に設定する。
また、特性HPは高域特性を意味し、図2(c)に示すように、周波数f0 を中心として、高周波側では周波数fU よりも高い周波数まで延びていて緩やかなスロープの遮断特性を持ち、低周波側では周波数fL の近傍で急峻に減衰する遮断特性を持つ高域特性に設定する。
そして、特性NBは狭帯域特性を意味し、図2(d)に示すように、周波数f0 を中心として、高周波側も低周波側も、各々の周波数fU と周波数fL の近傍で急峻に減衰し、OFDM変調波の帯域特性PBに近似した狭い通過帯域特性を持つものとして設定するのである。
次に、隣接状態検知部16について説明すると、これは、図3(a)に示すように、高域BPF161と低域BPF162、U検波部163、D検波部164、A検波部165、それにレベル判定部166で構成されている。
そして、まず、高域BPF161は、図示のように、OFDM変調波の中心周波数f0 の高周波側で、その高周波端から離れた位置において或る周波数幅を通過域UWとする帯域フィルタで構成され、自チャンネルOFDM変調受信波の帯域特性PBに対して、その高周波端から離れた部分に現れる信号、すなわち図2(b)に示す上隣接波Uを主として抽出する働きをする。
次に、低域BPF162は、図示のように、OFDM変調波の中心周波数f0 の低周波側で、その低周波端から離れた位置において或る周波数範囲を通過域DWとする帯域フィルタで構成され、自チャンネルOFDM変調受信波の帯域特性PBに対して、その低周波端から離れた部分に現れる信号、すなわち図2(c)に示す下隣接波Dを主として抽出する働きをする。
そこで、U検波部163は、信号成分Uを入力し、当該信号成分Uのレベルに相当する信号Xを検出する働きをし、次に、D検波部164は、信号成分Dを入力し、当該信号成分Dのレベルに相当する信号Yを検出する働きをする。
一方、A検波部165には、受信された帯域特性PBのOFDM変調波を入力し、されている。そこで、これは当該OFDM変調波のレベルに相当する信号Zを検出する働きをする。
次に、レベル判定部166は、上記した3種の信号X、Y、Zを入力し、各信号のレベルに応じて演算を行い、図3(b)に示す規則に従ってモード信号BPFMode と補正値αを生成する。
このとき、図3(b)に示されているように、モード信号BPFMode は、モード“W”とモード“L”、モード“H”それにモード“N”の4種であり、それぞれ「隣接なし」ではモード“W”であり、「上隣接あり」ではモード“L”、「下隣接あり」ではモード“H”、「両隣接あり」ではモード“N”、それに「信号なし」ではモード“N”となる。
また、補正値αの値は、“0”と“A”、それに“2A”の3種であり、それぞれ「隣接なし」では“0”であり、「上隣接あり」では“A”、「下隣接あり」では“A”、「両隣接あり」では“2A”、それに「信号なし」では“2A”となる。
そこで、可変BPF部16にはモード信号BPFMode が入力され、同期検出部4には補正値αが供給されることになり、この結果、受信波の状況に応じて可変BPF部16の特性がモード信号BPFMode により制御され、同期検出部4の閾値Vth が補正値αにより変更制御されることになり、従って、この実施形態によれば、受信したOFDM変調波に隣接波が存在した場合でも、安定したピークレベルの判定が得られることになるのであるが、以下、この点について、更に詳細に説明する。
上記したように、同期検出部4では、直交復調処理部9から出力されたデータR'sg 及びデータI'sg を入力し、これらから同期シンボル群を検出し、ピークレベルを判定してフレームパルスFSTrを生成する。
従って、このとき、受信波に隣接波が存在していると、同期検出部4の入力信号レベルが不適切になり、そこに設定してある閾値Vth では安定したピークレベルの判定ができなくなってしまう。
そこで、この実施形態では、受信したOFDM変調波における隣接波の状況を隣接状態検知器16により判定し、この判定結果から可変BPF部16の帯域特性を切換制御し、かつ、同期検出部4によるピークレベル判定のための閾値Vth を補正し、隣接波の影響を排除するようにしたものであり、以下、このときの帯域特性の切換制御とピークレベル判定用閾値の補正について、次の5種のケースに分けて説明する。
ケース1:受信波に隣接波が存在しない図2(a)の場合
このケース1では、図3(b)に示されているように、隣接状態検知器16から出力されるモード信号BPFMode がモードWになる。そこで、可変BPF部16の帯域特性は、図2(a)に示すように、周波数f0 を中心として、帯域特性PBよりも広い帯域で緩やかなスロープの遮断特性を持つ広帯域特性WBに切換えられ、補正量αは“0”になっている。
そこで、このとき同期検出部4には、直交復調処理部9から出力されたデータR'sg 及びデータI'sg が、何らの帯域制限も受けることなく、そのまま入力され、ピークレベルが判定されフレームパルスFSTrが生成されるという通常の動作状態となり、このとき隣接波が無いので、特に問題はなく、予め設定されている閾値Vth のもとで、安定したピークレベルの判定が得られていることになる。
このとき、広帯域特性WBに、図2(a)に示されているように、帯域特性PBよりもかなり広い帯域が持たせてあるのは、次の理由による。
OFDM変調波は、50dB程度と僅かではあるが、対象キャリア帯域外にも電力成分が生じ、これも同期引き込み対象信号成分として有用であり、従って、特に問題が無ければ、このキャリア外の電力成分も取り込んだ方が同期捕捉限界が向上する。
そこで、このケース1の場合、つまり受信波に隣接波が存在しないときには、広帯域特性WBに、帯域特性PBよりもかなり広い帯域を持たせたものであり、従って、この実施形態によれば、通常の動作状態にあるときに同期捕捉限界が低下する虞はない。
ケース2:受信波に上隣接波Uが存在した図2(b)の場合
このケース2では、図3(b)に示されているように、隣接状態検知器16から出力されるモード信号BPFMode がモードLになる。そこで、可変BPF部16の帯域特性は、図2(b)に示すように、高周波側の周波数fU の近傍で急峻な遮断特性を持った低域特性LPに切換えられ、閾値の補正量αは“A”になる。
そこで、このときには、低域特性LPが持っている急峻な高域遮断特性により、上隣接波Uは効果的に抑圧されてしまう上、予め閾値の補正量αの値Aを、図4(b)に示すように、このときの隣接洩れ込み成分に呼応した値に設定しておくことにより、閾値Vth として、このときの隣接洩れ込み成分に対応した適切な閾値Vth+Aが設定されることになり、従って、受信波に上隣接波Uが存在したときでも、安定したピークレベルの判定が確実に得られることになる。
ケース3:受信波に下隣接波Dが存在した図2(c)の場合
このケース3では、図3(b)に示されているように、隣接状態検知器16から出力されるモード信号BPFMode がモードHになる。そこで、可変BPF部16の帯域特性は、図2(c)に示すように、低周波側の周波数fL の近傍で急峻な遮断特性を持った高域特性HPに切換えられ、閾値の補正量αは“A”になる。
そこで、このときには、低域特性HPが持っている急峻な低域遮断特性により、下隣接波Dは効果的に抑圧されてしまう上、図4(b)に示すように、閾値Vth として、このときの隣接洩れ込み成分に対応した適切な閾値Vth+Aが設定されることになり、従って、受信波に下隣接波Dが存在したときでも、安定したピークレベルの判定が確実に得られることになる。
ケース4:受信波に下隣接波Dと上隣接波Uの双方が存在した図2(d)の場合
このケース4では、図3(d)に示されているように、隣接状態検知器16から出力されるモード信号BPFMode はモードNになる。そこで、可変BPF部16の帯域特性は、図2(d)に示すように、高周波側も低周波側も、各々の周波数fU と周波数fL の近傍で急峻に減衰する狭帯域特性NBに切換えられ、閾値の補正量αは“2A”になる。
そこで、このときには、狭域特性NBが持っている急峻な帯域外遮断特性により、下隣接波Dと上隣接波Uが双方とも効果的に抑圧されてしまう上、閾値Vth として、このときの両隣接波の存在による洩れ込み成分の増加に対応して、更に大きな閾値Vth+2Aが設定されることになる。
従って、受信波に下隣接波Dと上隣接波Uの双方が存在したときでも、安定したピークレベルの判定が確実に得られることになる。
ケース5:受信波信号が無いかレベルが極めて低い場合
このケース5では、図3(d)に示されているように、隣接状態検知器16から出力されるモード信号BPFMode はモードNになる。そこで、可変BPF部16の帯域特性は、図2(d)に示すように、高周波側も低周波側も、各々の周波数fU と周波数fL の近傍で急峻に減衰する狭帯域特性NBに切換えられ、閾値の補正量αは“2A”になる。
この場合、受信波が無いか、あってもレベルが極めて低いので、何れにしても受信波の復調は望めず、ピークレベルが検出されたとしても雑音による結果に過ぎないことになるので、閾値Vth として、大きな閾値Vth+2Aを設定し、少なくとも雑音による誤動作だけは抑えることができるようにするのである。
従って、この実施形態によれば、隣接波が存在した場合でも安定したピークレベルの判定が得られることになり、この結果、移動中継に適用して更に安定した伝送特性を与えることができ、中継放送プログラムの充実に大いに寄与することができる。
本発明によるOFDMディジタル伝送装置の一実施形態を示すブロック構成図である。 本発明の一実施形態による周波数特性設定動作の説明図である。 本発明の一実施形態における隣接検知部の詳細説明図である。 本発明の一実施形態による閾値設定動作の説明図である。 従来技術によるOFDMディジタル伝送装置の一例を示すブロック構成図である。 OFDM信号の説明図である。 従来技術による適切な閾値の説明図である。 従来技術による不適切な閾値の説明図である。
符号の説明
1:レート変換部
2T:符号化部
3A:IFFT部(逆フーリエ変換部)
3B:ガード付加部
7:レート逆変換部
8:直交変調処理部
9:直交復調部
10:クロックレート変換部
11:クロック発振器
12:VCO(電圧制御発振器)
16:隣接状態検出器
17:可変BPF

Claims (3)

  1. 少なくともクロック発振部とレート変換部、符号化部、IFFT部、ガード付加部、それに直交変調処理部を備えた送信側と、少なくとも直交復調処理部と同期検出部、FFT部、復号部、レート逆変換部、それに受信クロック発振部を備えた受信側とを伝送系で結んだ直交周波数分割多重変調ディジタル伝送装置において、
    前記受信側に隣接状態検知手段と帯域切換手段とを設け、
    前記隣接状態検知手段は、前記送信側から前記受信側に伝送された信号に存在する隣接波の状態を検知し、検知結果に応じてモード信号を発生し、
    前記帯域切換手段は、前記直交復調処理部から前記同期検出部に入力される信号の帯域遮断スロープの特性を前記モード信号に応じて制御することを特徴とする直交周波数分割多重変調ディジタル伝送装置。
  2. 請求項1に記載の直交周波数分割多重変調ディジタル伝送装置において、
    前記隣接状態検知手段は、前記送信側から前記受信側に伝送された信号に存在する隣接波の状態を検知し、検知結果に応じて閾値補正値を発生し、
    前記同期検出部は、当該同期検出部によるピークレベル判定用の閾値を、前記閾値補正値に応じて制御することを特徴とする直交周波数分割多重変調ディジタル伝送装置。
  3. 請求項2に記載の直交周波数分割多重変調ディジタル伝送装置において、
    前記隣接状態検知手段による検知結果が、“隣接なし”と“上隣接あり”、“下隣接あり”、“両隣接あり”、それに“信号なし”の4種であり、
    前記帯域切換手段は、前記直交復調処理部から前記同期検出部に入力される信号の帯域遮断スロープの特性を前記モード信号に応じて制御し、
    前記検出結果が“隣接なし”のとき前記帯域遮断スロープの特性を緩やかな遮断特性にして前記閾値補正値を“0”にし、
    前記検出結果が“上隣接あり”のとき前記帯域遮断スロープの特性を高周波数側が急峻で低周波数側が緩やかな遮断特性にして前記閾値補正値を隣接洩れ込み成分に呼応した値“A”にし、
    前記検出結果が“下隣接あり”のとき前記帯域遮断スロープの特性を高周波数側が緩やかで低周波数側が急峻な遮断特性にして前記閾値補正値を“A”にし、
    前記検出結果が“両隣接あり”のとき前記帯域遮断スロープの特性を高周波数側も低周波数側も急峻な遮断特性にして前記閾値補正値を“2A”にし、
    前記検出結果が“信号なし”のとき前記帯域遮断スロープの特性を高周波数側も低周波数側も急峻な遮断特性にして前記閾値補正値を“2A”に
    ることを特徴とする直交周波数分割多重変調ディジタル伝送装置。
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