JP4691253B2 - 温度感受性リポソーム製剤 - Google Patents

温度感受性リポソーム製剤 Download PDF

Info

Publication number
JP4691253B2
JP4691253B2 JP2000554346A JP2000554346A JP4691253B2 JP 4691253 B2 JP4691253 B2 JP 4691253B2 JP 2000554346 A JP2000554346 A JP 2000554346A JP 2000554346 A JP2000554346 A JP 2000554346A JP 4691253 B2 JP4691253 B2 JP 4691253B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liposome
liposomes
active substance
lysolipid
phospholipid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000554346A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002518317A (ja
Inventor
ニーダム,デイヴィッド
Original Assignee
デューク・ユニヴァーシティ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to US09/099,668 priority Critical
Priority to US09/099,668 priority patent/US6200598B1/en
Application filed by デューク・ユニヴァーシティ filed Critical デューク・ユニヴァーシティ
Priority to PCT/US1999/012964 priority patent/WO1999065466A1/en
Publication of JP2002518317A publication Critical patent/JP2002518317A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4691253B2 publication Critical patent/JP4691253B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Application status is Expired - Lifetime legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL, OR TOILET PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/10Dispersions; Emulsions
    • A61K9/127Liposomes
    • A61K9/1271Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes, liposomes coated with polymers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL, OR TOILET PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/10Dispersions; Emulsions
    • A61K9/127Liposomes

Description

【0001】
本発明は、国立衛生研究所交付金NIH GM4016および国立癌研究所SPORE交付金P50−CA68438の名のもとに米国政府の支援を受けて行われた。米国政府は、本発明に対してある一定の権利を有する。
【0002】
発明の分野
本発明は熱感受性リポソームに関し、さらに詳細には、リン脂質および界面活性剤を含むリポソームであって、穏やかな高体温温度でその内容物を放出するリポソームに関する。
【0003】
発明の背景
リポソームは、水性の内部区画を封入する少なくとも1つの脂質二重層からなる。リポソームは、膜のタイプおよびサイズにより特徴づけられる。小型単ラメラ小胞(smalll unilamellar vesicle; SUV)は、単一の膜を有し、一般に0.02〜0.05μmの範囲の直径を有する。大型単ラメラ小胞(large unilamellar vesicle; LUV)は、一般に0.05μmより大きい。オリゴラメラ大型小胞および多重ラメラ大型小胞は、複数の、通常は同心の膜層を有し、一般に0.1μmより大きい。幾つかの非同心膜を有するリポソーム、すなわち、1つの大型小胞内に含まれる幾つかの小型小胞は、多重小胞性小胞と呼ばれる。
【0004】
従来のリポソームは、水性の内部空間に含まれる(水溶性活性物質)か、脂質二重層中に分配される(水不溶性活性物質)かのいずれかの、治療薬、薬剤または他の活性物質を輸送するように調剤される。同時係属出願SN 08/795,100号には、脂質ニ層膜内にコレステロールを含有するリポソームであって、活性物質が脂質界面活性剤と一緒に凝集し、ミセルがリポソームの内部空間内に捕捉された(entrapped)リポソームが開示されている。
【0005】
血流中で半減期が短い活性物質は、リポソームを介して配送するのに特に適する。たとえば、多くの抗腫瘍剤は、血流中で半減期が短く、従って、非経口使用を実現できないことが知られている。しかし、リポソームは、細網内皮系(reticuloendothelial system; RES)の細胞によってが血液から急速に除去されるのため、血流を介した活性物質の部位特異的配送にリポソームを使用することには制限がある。
【0006】
リポソームは、通常は漏出性ではないが、リポソーム膜に穴が発生すると、膜が崩壊するか溶解すると、あるいは、膜の温度が相転移温度まで上昇すると、漏出性になる。リポソーム温度を相転移温度より上まで上昇させ、その結果、リポソーム内容物の放出を引き起こすための、対象者の標的部位における温度上昇(高体温)が、治療薬の選択的配送に使用されてきた。Yatvin et al., Science 204:188(1979)。しかし、リポソームの相転移温度が正常組織の温度より著しく高い場合、この技術は制限される。
【0007】
従って、穏やかな高体温条件に応答して、治療量の有効物質を配送できるリポソーム製剤を考案することは望ましい。
【0008】
発明の概要
前述の事項を考慮して、本発明の第1の態様は、活性物質を含有するリポソームである。リポソームの脂質二層膜は一次脂質源としてリン脂質を含み、リゾ脂質(lysolipid)が存在しない条件で発生するであろう場合と比較して、相転移温度にて放出される活性物質のパーセンテージを高める量で、リゾ脂質が二層膜内に含まれる。
【0009】
本発明のさらなる態様は、一次脂質源としてのリン脂質および2モル%〜30モル%のリゾ脂質を含む脂質二層膜を有するリポソームである。
【0010】
本発明のさらなる態様は、高体温投与向けの活性物質を調製する方法である。この活性物質は、一次脂質源としてのリン脂質および1〜30%のリゾ脂質を含む脂質二層膜を有するリポソーム内に捕捉されている。
【0011】
本発明のさらなる態様は、上述の複数のリポソームを含むリポソーム製剤である。
【0012】
本発明のさらなる態様は、リポソーム内部空間に活性物質を含むリポソームを製造する方法である。リゾ脂質を含むリン脂質フィルムを最初に調製し、次いで活性物質および平衡量のリゾ脂質モノマーを含む水性調製物で水分補給する。リゾ脂質は、リゾ脂質が存在しない条件で生じるであろうものと比較して、リポソーム膜の相転移温度で放出される活性物質のパーセンテージを高めるのに十分な量でリポソーム膜に含まれる。
【0013】
発明の詳細な説明
本発明は、周囲の環境の温度変化に感受性を有するリポソームを提供する。このようなリポソームの温度感受性は、加熱されるか(たとえば、高体温の臨床手法)身体の残りの部分より本質的に高温である(たとえば、炎症)、いずれかの標的部位におけるリポソームの内部水性空間内に捕捉された化合物の放出、および/または脂質二重層と関連した化合物の放出を可能にする。本発明のリポソーム二重層は、(一次すなわち主要脂質成分に加えて)リゾ脂質、または別の界面活性剤を含む。リゾ脂質または別の界面活性剤をリポソーム二重層に含めると、リポソーム温度が一次脂質成分のゲル−液体結晶相転移温度に達したとき、化合物の放出が増強する。リゾ脂質(または他の界面活性剤)が存在しても、リン脂質含むだけのリポソームで実現されるより僅かに低い温度で、リポソームからの薬剤の放出が起こる。リポソームが、対象者の身体の予め選択された標的部位に配送されるべき化合物を含む場合、本発明のリポソームは、薬剤配送に特に有用である。標的部位は、ゲル−液体結晶相転移温度以上になるように人工的に加熱される(高体温)か、自然発生的な原因(たとえば、炎症)のため、標的部位が身体の非標的部位より高い温度であってもよい(この場合、その温度は、使用されるリポソームのゲル−液体結晶相転移温度以上である)かのいずれかである。
【0014】
リポソームを構成する一次脂質のゲル−液体結晶相転移温度(transition temperature; Tc)の範囲内の温度にてリポソームを数分間インキュベートすると、リポソーム二重層は透過性になり、リポソーム内に捕捉された溶質を周囲の溶液中に放出する。このような温度感受性リポソームに加えた高体温の臨床使用が提唱されている。たとえば、Yatvin et al., Science 202:1290(1978)を参照されたい。
【0015】
米国特許第5,094,854号(Ogawa et al.)には、リポソーム内に捕捉された薬剤含有溶液の浸透圧が、温血動物の体液より1.2〜2.5倍高いリポソームが開示されている。リポソーム膜が放出物質を透過するようになる温度範囲は、40℃〜45℃の範囲であると述べられている。
【0016】
米国特許第5,720,976号(Kim et al.)には、リポソーム内に含まれる薬剤を放出させるために、リポソーム表面を被覆するためのN−イソプロピルアクリルアミド/オクタデシルアクリレート/アクリル酸のコポリマーの使用について開示されている。28℃より高い(ヒトの平均体温より十分低い)温度で、捕捉されている薬剤の放出が起きる。
【0017】
治療目的で、あるいは治療薬または診断薬の配送を助けるために対象者の身体を加熱する方法は、当技術分野で周知である。高体温は、充実性腫瘍等の疾患部位を生理学的温度(たとえば、約38℃〜約45℃)より高い温度まで加熱することからなり、現在、主として放射線療法の補助療法として使用されている(Bates and Mc Killop Cancer Res. 46:5477(1986)、Herman, Cancer Res. 43,511(1983))。
【0018】
本明細書で使用する用語「高体温(hyperthermia)」は、対象者の通常の温度と比較した対象者の身体、または対象者の身体の一部の温度の上昇を指す。このような上昇は、自然経過(炎症等)の結果であってもよく、治療目的もしくは診断目的で人工的に誘導された結果であってもよい。哺乳動物の場合、通常は、体組織による熱産生と熱損失との平衡を保つように作用する前視床下部の体温調節中枢により正常な体温が維持される。「高体温」は、熱消散不十分による、視床下部の設定点より高い体温の上昇を指す。高体温と対照的に、「発熱」は、体温調節中枢の変化に起因する体温の上昇を指す。18〜40才の健常者の総体的平均口腔温度は、36.8±0.4℃(98.2±0.7°F)である。たとえば、Harriosn’s Principles of Internal Medicine(Faucit et al., Eds.) 14th Edition, McGraw−Hill, New York, p.84(1998)を参照されたい。
【0019】
たとえば、腫瘍の治療用に、熱感受性リポソームと高体温の併用が提唱されている(Yatvin et al., Science 202:1290(1978))。局部高体温および熱感受性リポソームを使用して、抗腫瘍薬に対象者の腫瘍部位を標的とさせることにより、薬剤の望ましくない副作用を減少させ、治療成績を高めることができる。しかし、高体温による、疾患部位を標的としたリポソームの効力は、血流中でのリポソームの安定性(リポソームが循環系に投与されるとき)、および標的部位でリポソームにより放出される活性物質の量によって左右される。たとえば、Yatvin et al., Science 202:1290(1978)に記載のリポソームは、高体温の温度にてリポソームにより輸送される薬剤の一部を放出しただけであった。
【0020】
本明細書で使用する活性物質の「高体温投与」は、高体温の存在しない条件で活性物質を投与して得られるであろう結果と比較して大量の活性物質を標的部位に配送するために、対象者の予め選択された標的部位における臨床的高体温の使用と併用した活性物質の投与を指す。
【0021】
本発明のリポソームは、高体温範囲内(たとえば、約38℃から約45℃までの範囲)のゲル−液体結晶転移温度を有する脂質を含む。約38℃〜約45℃の相転移温度を有するリン脂質が好ましく、アシル基が飽和されているリン脂質がさらに好ましい。特に好ましいリン脂質は、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)である。DPPCは、二層転移が41.5℃の、一般的な飽和鎖(C16)リン脂質である。(Blume, Biochemistry 22:5436(1983)、Albon and Sturtevant, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 75:2258)。DPPCおよび類似した転移温度または高い転移温度を有し、且つ(1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−[ホスホ−rac−(1−グリセロール)](DPPG)(Tc=41.5℃)および1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(DSPC)(Tc=55.1℃)のような)DPPCと理想的に混合する他の脂質を含有する熱感受性リポソームについて、研究が行われてきた。Kastumi Iga et al, Intl. J. Pharmaceutics, 57:241(1989)、Bassett et al, J. Urology, 135:612(1985)、Gaber et al, Pharmacol. Res. 12:1407(1995)。DPPCおよびコレステロールを含有する熱感受性リポソームも記載されている。Demel and De Kruyff, Biochim. Biophys. Acta. 457:109(1976)。
【0022】
本明細書で使用するリポソーム二重層中の「一次脂質」は、リポソーム二重層物質の主要脂質成分である。したがって、70モル%のリン脂質および30%のリゾ脂質を含むリポソーム二重層の場合、リン脂質が一次脂質である。
【0023】
本発明のリポソームは、リゾ脂質等の、比較的水溶性の界面活性剤を、主として、二鎖リン脂質(たとえば、DPPC)等の比較的水溶性の分子を含む二重層に含む。界面活性剤が一次脂質成分のゲル相に含まれると、一次脂質のゲル−液体結晶相転移温度まで加熱したとき、結果として得られるリポソームからの内容物の放出が増強される。好ましい界面活性剤はリゾ脂質であり、特に好ましい界面活性剤はモノパルミトイルホスファチジルコリン(MPPC)である。適切な界面活性剤は、二重層の一次脂質と適合するものであり、且つ脂質が溶解して液相になると脱着するのものである。リン脂質二重層に使用するのに適したさらなる界面活性剤としては、パルミトイルアルコール類、ステアロイルアルコール類、パルミトイル、ステアロイル、ポリエチレングリコール、グリセリルモノパルミテート、グリセリルモノオレアート、セラミド類、PEG−セラミド類、および治療用脂質などが挙げられる。治療用脂質としては、たとえば、C−18エーテル結合リゾホスファチジルコリンなどがある。
【0024】
本発明の好ましいリポソームは、二重層適合性リゾ脂質をリン脂質二重層に含み、脂質のみを含む(すなわち、リゾ脂質を含まない)リポソームを使用して達成されるであろう内容物の放出と比較して、リポソームからの内容物(たとえば、活性物質または治療薬)の放出を増強するのに十分な濃度のリゾ脂質が二重層中に存在する。内容物は、リポソームの内部に含まれてもよく、リポソーム膜内に含まれてもよい。「増強された放出」は、(a)所与の温度において、その温度でリン脂質のみを含む二重層を有するリポソームにより放出される内容物の量と比較して、より大きい割合の内容物が放出されるか、(b)リン脂質のみを含む二重層を有するリポソームを使用したときに内容物の放出が起こるであろう温度より低い温度で、リポソームの内部に捕捉されている内容物が放出されるかのいずれかを意味する。
【0025】
本発明は、穏やかな高体温を使用した臨床環境で達成することができる温度にて、捕捉されている内容物を放出するリポソームを提供する。本発明は、体温(37℃)で極めて安定であるが、約39℃を超えた温度で不安定になり、且つ捕捉されている化合物の増強された放出を示すリポソーム(THERMOSOMESTM)を提供する。この温度範囲は、42℃より高い温度で顕著な放出を示すに過ぎなかった多くの以前のリポソーム製剤より2〜3℃低い。さらに、本リポソーム製剤の、脂質と適合性リゾ脂質との組み合せは、純粋な脂質のみと比較して、僅かに低いゲル液体結晶相転移温度を有するが、ゲル液体結晶相転移温度はリゾ脂質を含むことにより広がらない、脂質/リゾ脂質混合物を提供する。
【0026】
本発明の好ましいリポソームは、主として脂質を含み、且つ、リン脂質のみを含む二重層と比較して二重層のゲル液体結晶相転移温度を低下させる量のリゾ脂質を含む、二重層を有する。本発明の特に好ましいリポソームは、一次リン脂質としてのDPPCおよびリゾ脂質としてのMPPCを含み、DPPC:MPPCの比率は、約99:1、98:2、97:3、96:4、95:5、90:10から、約80:20、75:25、70:30、65:35、60:40、または51:49までである(モル比による)。
【0027】
本発明は、狭い温度範囲にわたって活性物質が担体から放出される、脂質担体中の活性物質を配送するための斬新なシステムを提供する。穏やかに高体温の温度(すなわち、39℃〜41℃)まで標的部位を局所加熱することにより、活性物質を疾患部位に優先的に配送することが可能である。活性物質をゆっくり放出するにすぎず、熱感受性ではない従来のリポソームと比較して、あるいは、42℃以上の温度に達するまで活性物質を放出しない熱感受性リポソームと比較して、本リポソームは、高体温と併用して、活性物質を疾患部位に向けて進めるのに適する。
【0028】
1つの作用理論に拘束されたくないが、本発明者は、主としてリン脂質を含むリポソームからの内容物の放出をリゾ脂質(または他の界面活性剤)が増強する機序は、リゾ脂質は一般に混合ゲル相二重層内で理想的に混合されるが、一次アシル鎖転移温度で(すなわち、一次二重層脂質の転移温度で)二重層が溶解するとすぐにリゾ脂質が膜から脱着するため、微細構造レベル(微細領域境界)で欠陥が生じる方法と関連があると考える。リゾ脂質等の界面活性剤を含めると、リン脂質を含むだけの膜の相転移温度と比較して、リン脂質膜の相転移温度が低下する。DPPCおよびMPPCを含むリポソームの場合、相転移温度は、ゲル相二重層内に含まれるMPPCの量によって低下し、達成することができる相転移温度の低下は、二重層中に安定して含めることが可能なMPPCの量によって制限される。DPPCを含む膜は、1モル%のMPPCから、最高約20モル%のMPPCまで、リポソーム内に含まれる活性物質等の他の条件によっては、30モル%のMPPC、40モル%のMPPC、あるいは50モル%のMPPCでも安定して含むことができる。
【0029】
リン脂質およびリゾ脂質等の界面活性剤を含むリポソーム二重層の場合、二重層の両相に界面活性剤が含まれることが好ましい。この概念を、DPPCおよびMPPCを含むリポソームを概略的に表す図1に示す。MPPCの分子は、リポソーム膜二重層の外相にも内相にも存在する。二重層の1つの相のみに界面活性剤を含むリポソームの場合、ゲル転移温度より高い温度にて時が経つと、(たとえば、液体結晶相において)二重層の両相への界面活性剤の再分配が起こる。
【0030】
本発明の2(またはそれより多い)成分の相相溶性は、液体二重層構造の処理および安定性に影響を及ぼす。主としてDPPC(二鎖リン脂質)を含むリポソームの場合、主要リン脂質の相溶性を最高に高め、且つ狭い溶解範囲を保持するために好ましいリゾ脂質はMPPCであるが、それは、MPPCが1つのアシル鎖のみを有すること以外は二鎖リン脂質と同じであるためである(図11Aおよび11B)。本発明者は、この二重層相溶性リゾ脂質を低濃度(好ましくは2〜20モル%)で含めると、DPPCのみを含むリポソームと比較して、主としてDPPCを含むリポソームは、一次脂質が溶解しはじめる点(すなわち、主要相転移の固相線)でさらに「漏出性」になることを発見した。1つの説明に拘束されたくないが、本発明者は、ゲル相二重層は微小結晶領域を含み、温度が脂質二重層のゲル−液体結晶相転移温度に近づくにつれて、微細構造の極微境界において、捕捉されている薬剤の膜透過性が高くなると考える。転移温度において、ゲル相微細構造内に溶解したリゾ脂質の脱着が、膜透過性を高める。相溶性分子をリポソーム二重層内に組み込むさらなる利点は、一次脂質の相転移温度が広がらずに、(二重層中のリゾ脂質濃度に応じて)約1℃以上低下することである。
【0031】
本発明の混合成分リポソームを形成する方法は、リン脂質、適当な界面活性剤(たとえば、リゾ脂質)、および関心のある活性物質を含むゲル相リポソームの製作を含む。後述の通り、他の相相溶性成分、たとえば、DSPE−PEGを任意に含めてもよい。本組成物は、二重層が脂質相である場合、処理温度にて、二重層がゲル相である場合、生理学的温度にて、界面活性剤が膜を不安定にしないようなパーセンテージのリゾ脂質を含む。正常なヒト体温より僅かに高い温度で二重層は不安定且つ透過性になり、捕捉されている物質をリポソーム内部から急速に放出する。
【0032】
本発明によるリポソームは、当技術分野で周知の様々な技術のいずれかによって製作することができる。たとえば、米国特許第4,235,871号、PCT出願公告WO 96/14057号; New RRC,Liposomes:A practical approach, IRL Press, Oxford(1990), pages 33−104; Lasic DD, Liposomes from physics to applications, Elsevier Science Publishers, Amsterdam, 1993; Liposomes, Marcel Dekker, Inc., New York(1983)を参照されたい。当技術分野における従来の方法を使用して、本発明のリポソーム内に活性物質を捕捉することが可能である。本発明の目的を妨げない限り、本発明のリポソーム組成物を製作する際に、酸化防止剤当の安定剤および他の添加物を使用してもよい。
【0033】
本発明のリポソーム中に含まれる界面活性剤(たとえば、リゾ脂質)の量は、(ゲル相生成物を生成するための冷却前の)リポソームの処理中に生じる液相で、膜を不安定にするのに不十分である。本発明によるリポソームを生成する際に、膜中のリゾ脂質濃度を激減させるであろう濃度勾配を避けるために、液相膜の処理中、リポソーム内外の界面活性剤モノマーの濃度を維持することが好ましい。これは、モノマー型の界面活性剤を十分量含む(たとえば、界面活性剤の臨界ミセル濃度(CMC)の)水性媒体中で、予め混合した混合物からリポソーム懸濁液を調製することによって達成される。
【0034】
本発明のリポソーム製剤を作る方法は、当技術分野で周知の適当な有機溶剤中で、二重層成分を適切な比率で混合することを含む。次いで、この溶剤を蒸発させて、乾燥した脂質フィルムを生成する。平衡量の界面活性剤および所望の活性物質を含む水溶液を使用して、このフィルムに(脂質混合物の相転移温度より高い温度にて)再度水分を加える。水分を加えた後に生成されるリポソームを押し出し、当技術分野で周知の所望のサイズのリポソームを形成する。たとえば、80:20 DPPC:MPPCを含むリポソームを製造する場合、この脂質混合物の相転移温度(39℃)より高い温度で、再度水分を加える。脂質フィルムに再度水分を加えるのに使用される水溶液は、リゾ脂質モノマーの平衡量(たとえば、MPPCの臨界ミセル濃度に等しい濃度)を含む。
【0035】
従来のリポソームは、肝臓および脾臓(網内系すなわちRESの器官)のマクロファージにより速やかに取り込まれるため、血液循環中で半減期が比較的短いという難点があり、したがって、漏出しやすい腫瘍組織に蓄積しない。急速なRES取り込みを逃れ、循環時間が増加したリポソーム調製品が考案された。STEALTH(登録商標)リポソーム(Sequus Inc., Menlo Park CA)は、ポリエチレングリコール(PEG)がグラフトされた脂質を脂質二重層中に約5モル%含む。たとえば、Allen, UCLA Symposium on Molecular and Cellular Biology, 89:405(1989); Allen et al., Biochim. Biophys. Acta 1066:29(1991); Klibanov et al., FEBS Letters 268:235(1990); Needham et al., Biochim. Biophys. Acta 1108:40(1992); Papahadjopoulos et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:11460(1991); Wu et al., Cancer Research 53:3765(1993); Klibanov and Huang, J. Liposome Research 2:321(1992); Lasic and Martin, Stealth Liposomes, In: Pharmacology and Toxicology, CRC Press, Boca Raton, Florida(1995)を参照されたい。ポリマーがグラフトされた脂質を小胞膜中に含むリポソームに関する、Martinらに付与された米国特許第5,225,212号、Zalipskyらに付与された米国特許第5,395,619号も参照されたい。リポソーム外面上にポリマーが存在すると、RESの器官によるリポソーム取り込みが減少する。
【0036】
RESによるリポソーム取り込みを減少させ、その結果、リポソームの循環時間を増加させるために、当技術分野で周知の通り、ポリマーがグラフトされた脂質を含むように、本発明のリポソームを製剤することが可能である。適当なポリマーとしては、ポリエチレングリコール、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸とのコポリマー、およびポリビニルアルコール等の親水性ポリマーが挙げられる。
【0037】
活性物質
本明細書で使用される、リポソーム「内部の」活性物質またはリポソーム「内に捕捉された」活性物質は、脂質二重層内に分配されて、小胞膜それ自身の内部に含まれるものと比較して、リポソームの内部空間に含まれるものである。本明細書で使用される、リポソームの脂質二重層「内部の」活性物質または脂質二重層「内に捕捉された」活性物質は、リポソームの内部空間に含まれているのと対照的に、脂質二重層の一部として輸送される。活性物質は、当技術分野で周知の通り、活性物質の水溶液を含むがその限りではない、リポソームに使用するのに適したいずれの形態であってもよい。本発明のリポソーム内の活性物質の水溶液は、所期の対象者の体液と同じ浸透圧であってもよく、高い浸透圧であってもよく(米国特許第5,094,854号参照)、当技術分野で周知の通り、この水溶液は、沈殿した活性物質を多少含んでもよい。リポソームの内部に封入するのに好ましい活性物質は、水溶性の弱塩基の薬剤である。
【0038】
ある一定の活性物質(たとえば、麻酔薬)を本発明のリポソーム内に組み込むと、活性物質を含まない類似したリポソームで見られるであろうものと比較して、リポソームからの内容物の放出がさらに変化(増強もしくは抑制)したり、リポソームの転移温度が変化する可能性がある。
【0039】
所望の標的部位における高体温と熱感受性リポソームを併用したドキソルビシン、シスプラチンおよびメトトレキサート等の抗新生物薬または抗腫瘍薬の投与が報告されている。たとえば、Magin and Weinstein In: Liposome Technology, Vol.3, (GregoriadisG., ed.)p.137, CRC Press, Boca Raton, FL(1993); Gaber et al., Intl. J. Radiation Oncology, Biol. Physics, 36(5):1177(1996)を参照されたい。
【0040】
本発明で使用するのに適した活性物質としては、治療薬および薬理学的活性物質、栄養補給用分子、化粧品、診断用剤および画像用造影剤などがある。本明細書で使用される活性物質は、活性物質の薬理学的に許容できる塩類を含む。適当な治療薬としては、たとえば、抗新生物薬、抗腫瘍薬、抗生物質、抗真菌薬、抗炎症薬、免疫抑制薬、抗感染薬、抗ウイルス薬、駆虫薬、および抗寄生虫化合物などが挙げられる。リポソーム製剤に適した親油性薬誘導体の調製方法は当技術分野で周知である(たとえば、治療薬の、リン脂質の脂肪酸鎖への共有結合について記述している、Ansellに付与された米国特許第5,534,499号を参照)。
【0041】
腫瘍もしくは新生物成長の治療において、適当な化合物はアントラサイクリン系抗生物質(たとえば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、カリノマイシン、N−アセチルアドリアマイシン、ルビダゾン、5−イミドダウノマイシン、N30 アセチルダウノマイシン、およびエピルビシン)および植物アルカロイド類(ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド、エリプチシンおよびカンプトテシン)を含んでもよい。他の適当な薬剤としては、パクリタキセル(TXOL(登録商標);イチイの樹皮から単離されたジテルペン類であり、タキサン環構造を有する新しいクラスの治療薬の代表である)およびドセタキソル(docetaxol)(タキソテール)、ミトタン、シスプラチン、およびフェネステリンなどが挙げられる。
【0042】
本発明に使用するのに適した炎症治療薬としては、ステロイド類および非ステロイド系抗炎症性化合物、たとえば、プレドニゾン、メチルプレドニゾン、パラメタゾン、11−フルドロコルチゾール、トリアムシノロン、ベタメタゾンおよびデキサメタゾン、イブプロフェン、ピロキシカム、ベクロメタゾン;メトトレキサート、アザリビン、エトレチナート、ソラリン;アスピリン等のサリチル酸エステル類、およびサイクロスポリン等の免疫抑制薬が挙げられる。抗炎症性コルチコステロイド類および抗炎症性免疫抑制薬サイクロスポリンは共に極めて親油性であり、本発明に使用するに適している。
【0043】
本発明のリポソームに使用するのに適したさらなる薬理学的物質としては、麻酔薬(たとえば、メトキシフルラン、イソフルラン、エンフルラン、ハロタン、およびベンゾカイン)、抗潰瘍薬(たとえば、シメチジン)、バルビツール酸塩等の抗痙攣薬、アゾチオプリン(免疫抑制薬および抗リウマチ薬)、筋弛緩薬(たとえば、ダントロレンおよびジアゼパム)などがある。
【0044】
本リポソーム調製品に使用するのに適した撮像剤としては、超音波造影剤、放射性造影剤(たとえば、放射性同位元素または放射性同位元素を含有する化合物、ヨードオクタン類、ハロカーボン類、およびレノグラフィン)、または磁気造影剤(たとえば、常磁性化合物)などがある。
【0045】
本発明のリポソームに組み込むのに適した栄養剤としては、香味化合物(たとえば、シトラール、キシリトール)、アミノ酸類、糖類、タンパク質、炭水化物、ビタミン類および脂肪などがある。栄養剤の組み合せも適する。
【0046】
投与およびリポソームサイズ
リポソームの、対象者の血流中への配送または皮下投与を含むがその限りではない当業者に周知の方法を使用して、本発明のリポソームを投与することが可能である。本発明によるリポソームが高体温と一緒に使用される場合、リポソームを治療部位に配送する結果となる任意の適当な方法でリポソームを投与することが可能である。たとえば、リポソームを静脈内投与し、それによって、正常な血流により腫瘍の部位に導くことが可能である。この部位を加熱すると、リポソーム膜が相転移温度に加熱され、その結果、腫瘍の部位にてリポソーム内容物が優先的に放出される。
【0047】
腫瘍または新生物の治療が望ましい場合、リポソームに封入された活性物質の血流を介した効果的な配送には、リポソームが連続した(しかし「漏出性の」)内皮層、およびその下にある、腫瘍に血液を供給する血管を取り囲む基底膜を貫通できることが必要である。小さいサイズのリポソームは、内皮細胞関門、および下にある、毛細管を腫瘍細胞と隔てる基底膜を通って腫瘍中に浸出する時に有効なことが確認されている。たとえば、Martinらに付与された米国特許第5,213,804号を参照されたい。
【0048】
本明細書で使用される「充実性腫瘍」は、(白血病等の、血液原性腫瘍と対照的に)血流以外の解剖学的部位で成長するものである。充実性腫瘍は、成長している腫瘍組織に栄養を与えるために、小血管および毛細管の形成を必要とする。
【0049】
本発明によれば、選り抜きの抗腫瘍薬または抗新生物薬が本発明によるリポソーム内に捕捉され、このリポソームは、内皮関門および基底膜関門を貫通することが判っているサイズになるように調剤される。このようにして得られるリポソーム製剤を、このような治療を必要としている対象者に、非経口的に、好ましくは静脈内投与により、投与することができる。腫瘍成長領域内の血管系の透過性の急性増大を特徴とする腫瘍が、本方法による治療に特に適する。リポソームの投与に続いて、リポソーム内容物を放出する結果になる温度まで、治療部位を加熱する。
【0050】
炎症の部位特的治療が望ましい場合、活性物質の効果的なリポソーム配送には、リポソームが長い血液半減期を有すること、ならびに連続した内皮細胞層、および下にある、炎症部位に近接する血管を取り囲む基底膜を貫通できることが必要である。小さいサイズのリポソームは、内皮細胞関門を通って関連した炎症領域に内に浸出する時に有効なことが確認されている。たとえば、Woodleらに付与された米国特許第5,356,633号を参照されたい。本発明によれば、選り抜きの抗炎症薬が本発明によるリポソーム内に捕捉され、このリポソームは、内皮関門および基底膜関門を貫通することが判っているサイズになるように調剤される。このようにして得られるリポソーム製剤を、このような治療を必要としている対象者に、非経口的に、好ましくは静脈内投与により、投与することができる。炎症領域内の血管系の透過性の急性増大を特徴とし、且つ温度の局所上昇を特徴とする炎症が、本方法による治療に特に適する。
【0051】
さらに、本発明のリポソームを使用して、血流を介して抗感染薬を感染部位に配送できることも十分に理解されるであろう。PCT特許出願公告WO 93/19738号には、親水性ポリマーを用いて誘導される小胞形成性脂質を含み、且つ0.07〜0.2μmの範囲のサイズを有するリポソームが記載されている。
本発明によれば、本発明による膜を有するリポソーム内に選り抜きの抗感染薬が捕捉され、結果として得られるリポソーム製剤が対象者に非経口的に、好ましくは静脈内投与により、投与される。必要に応じて、感染部位にて局所高体温を誘導し、その部位にて、リポソーム内容物を優先的に放出させることが可能である。
【0052】
調製物におけるリポソームのサイズは、中に含まれる活性物質および/または所期の標的によって異なってもよい。直径0.05〜0.3μmのリポソームは、腫瘍投与に適していると報告されている(Allenらに付与された米国特許第5,527,528号)。当技術分野で周知の方法に従って、また、中に含まれる活性物質および所望の作用を考慮に入れて、本発明によるリポソームのサイジングを実施することが可能である(たとえば、Martinらに付与された米国特許第5,225,212号、Allenらに付与された米国特許第5,527,528号を参照)。本発明の好ましい実施形態は、直径10μm未満のリポソーム、または直径10μm未満の複数のリポソームを含むリポソーム調製物である。本発明のさらに好ましい実施形態では、リポソームは直径約0.05μmまたは約0.1μmから、直径約0.3μmまたは約0.4μmまでである。リポソーム調製物は、異なるサイズのリポソームを含んでもよい。
【0053】
本発明の別の好ましい実施形態では、リポソームは、直径約50nm、100nm、120nm、130nm、140nmまたは150nmから、約175nm、180nm、200nm、250nm、300nm、350nm、400nm、500nmまでである。
【0054】
本発明の1つの態様では、選択されたサイズ範囲内で、実質的に一様なサイズを有するように、リポソームを調製する。1つの効果的なサイジング方法は、選択された孔の大きさを有する一連のポリカーボネート膜を通過させてリポソームの水性懸濁液を押し出すことを含み、膜の孔の大きさは、膜を通して押出されることにより生じるリポソームの最大サイズとおおよそ一致する。たとえば、米国特許第4,737,323号(1988年4月12日)を参照されたい。
【0055】
本発明のさらなる態様では、リポソームの水性調製物を提供するために、リポソームを生理食塩水またはPBS中に分散する。界面活性剤がリポソーム二重層から溶液中に失われるのを減少させるかまたは防止するために、水性調製物は、リポソーム二重層に含まれる平衡量の界面活性剤をさらに含んでもよい。DPPC:MPPCを含むリポソームは、約1mM〜約5mMのMPPCモノマーを含む生理食塩水またはPBS中に含まれてもよい。
【0056】
本発明によるリポソーム内に捕捉されるか、本発明によるリポソームにより輸送される有効物質の量は、当業者に明白になるであろうが、治療用量および活性物質の単位用量によって変化する。しかし、一般に、本発明のリポソーム調製物は、可能な活性物質の最大量がリポソームによって輸送されるように設計される。本発明のリポソームは、どんなタイプのものであってもよいが、LUVが特に好ましい。
【0057】
リポソーム内容物の放出の評価
捕捉された蛍光プローブ、6−カルボキシフルオレセイン(CF)の放出による熱感受性リポソームの特性決定が、Merlin, Eur. J. Cancer 27(8):1031(1979)に報告されている。消光濃度(50mM)にてCFをリポソーム内に捕えると、リポソーム内に捕捉されたCFに関する蛍光は全く認められなかった。しかし、CFが懸濁液で希釈されることによりプローブがリポソームから放出されると、強い蛍光が現れた。このようにして、様々な温度でリポソームから放出されるプローブの量を、蛍光に基づいて定量することが可能である。Merlin, Eur. J. Cancer., 27(8):1031(1979)は、ドキソルビンシン(DX)を封入している熱感受性リポソームについて研究し、従来の熱感受性リポソームと比較して、血流中での循環時間を増加させるために、二重層中にPEGを付加した(pegylated)脂質を組み込んだ。Maruyama et al., Biochem. Biophys. Acta, 1149:17(1993)も参照されたい。
【0058】
以下の実施例は、本発明を説明するために述べるものであって、本発明を制限するものと考えてはならない。
【0059】
例1
温度感受性リポソームの調製
様々なモル濃度のリゾ脂質モノパルミトイルホスファチジルコリン(MPPC)を含むDPPCリポソームを調製して特性決定した。膜透過性変化に関するマーカーの役割を果たすために、水性蛍光プローブ6−カルボキシフルオレセイン(CF)を、リポソーム内に捕えた。当技術分野で周知の方法を使用して、リポソーム内にCFを組み込んだ(たとえば、Lipospmes: A Practical Approach(1990), Editor: R.R.C. New, IRL Press, Oxford, NYを参照されたい)。リポソーム成分をクロロホルム(適当な有機溶剤)に溶解し、回転式蒸発器を使用して、真空下、45℃にて溶剤を蒸発させ、丸底フラスコの内壁上に、脂質の均質な薄いフィルムを形成した。脂質フィルムを、真空下で、さらに25時間乾燥させ、確実に、痕跡量のクロロホルムを完全に除去した。
【0060】
50mMのCFおよび1mMのMPPCを含む10mMのPBS(pH=7.4)の水溶液で、45℃にて、この脂質フィルムに水分を補給した。効率的に水分補給をするために、TEFLON(登録商標)ビーズを使用して、水性媒体の存在下で脂質を穏やかに腐食し、多重ラメラ小胞(MLV)の濁った懸濁液を生成した。このようにして生成されたMLVは、700nmという平均サイズを有しており、Hope et al.(Biochem. Biophys. Acta 812:55−65(1985))によって開発された方法に説明されている通りに、300〜400psiの圧力下、45℃にて(すなわち、脂質もしくは脂質混合物のゲル−液体結晶温度より高い)、0.1μmの2つのポリカーボネート膜フィルターのスタックを通して押し出すと、所望の140nmサイズの 押出技術による大型単ラメラ小胞(LUVET)が得られた。各押出通過後に、Photon Correlation Spectrometer(PCS, Coulter, N4 plus)で小胞の平均直径を測定した。
【0061】
図2からわかるように、リポソームのサイズは、連続した膜通過と共に減少し、
3回通過後に最小サイズに達した。
【0062】
リポソーム内容物の放出
PBSの存在下、インキュベーション温度(25〜45℃)の関数として、捕捉された水溶性蛍光分子(CF)の、小胞の水性内部から周囲の溶液への%放出を測定することにより、例1に記載の通りに調製された、様々なモル分率のMPPCを含むリポソーム製剤のin vitro安定性および熱感受性を評価した。リポソーム内に捕えられたCFの蛍光は、高濃度のために自己消光したが、リポソームから放出されて懸濁媒体で希釈されると、CFは強い蛍光を発した。インキュベーション後、リポソームから放出されたCFの量を決定するために適当に希釈した後、励起波長(λex)=470nmおよび発光波長(λem)=520nmにて試料の蛍光強度を測定した。10%Triton X−100を加えることにより、リポソーム試料を崩壊した後に得られる、捕えられた物質の放出総量と比較することによって、個々の温度におけるインキュベーションによる相対的%蛍光強度を算出した。
【0063】
純粋なDPPCを含むリポソームおよび2、4、6、8、10または20モル%のMMPCを含むDPPC:MCCP混合物を含むリポソームについて、20℃〜45℃の温度範囲全域で、この実験を実施した。
【0064】
生理学的温度(37℃)および高体温温度(40℃)で、本発明のリポソームから時間の関数として放出された、捕えられたCFの量を測定した。リポソームを、PBS中で様々な時間間隔でインキュベートし、蛍光強度測定法により、λex=470nmおよびλem=520nmにてCFの放出を測定した。90:10 DPPC:MPPC組成物の代表的な加熱を図3に示す。37℃で、CFの%放出は無視できるほど僅かであった。しかし、40℃でインキュベーションを続けると、捕えられたCFの約60%が5分以内に放出され、この温度でさらにインキュベーシトしたとき、さらなる内容物の放出は、僅かに増加しただけであった。したがって、所与の温度で、加熱の5〜10分以内に、内容物のほとんどが放出される。
【0065】
図4は、10mM PBS(pH=7.4)の存在下、20℃〜40℃の温度で5分間インキュベートしたリポソームからのCFの放出を示す図である。蛍光強度測定法により、λex=470nmおよびλem=520nmにて、CFの放出を測定した。得られた値を、CFの全放出(Triton X−100をリポソーム試料に加えてリポソームを溶解し、捕えられた全てのCFを放出させることにより実行される)後に得られる値と比較することにより、放出されたCFの%を算出した。純DPPCリポソームは39.5℃まで安定であったが、リン脂質の転移温度付近で透過性になり、CFの一部の放出を引き起こした。しかし、純DPPCリポソームから放出されたCFの量は、全内容物の約20%に過ぎなかった。対照的に、DPPC二重層中のMPPC濃度が上昇するにつれて、リポソームはCFの放出増加を示し、10モル%および20モル%のMPPCを含む二重層を有するリポソームで、最大の放出が起きた。
【0066】
以上の結果から、10モル%という少量のMPPCをDPPCリポソームの膜イ組み込むと、放出されるCFの量は、(DPPCのみのリポソームで見られる放出と比較して)4という係数で増加することがわかる。
【0067】
放出開始温度が僅かに低い温度に移動し、10モル%および20モル%のMPPCを含むリポソームの場合、約38℃で開始するため、温度放出プロフィールから、MPPCをDPPCリポソーム膜に組み込むさらなる利点もわかる。これらのリポソームでは、放出プロフィーが鋭く、1℃程度、すなわち、10%MPPCリポソームの場合、38.5℃〜40℃の間の温度上昇後に最大量のCFが放出される。
【0068】
以上の実験から、DPPCで作られたリポソーム二重層にMPPCを含めると、リポソームの内部から放出される内容物の量が増加し、放出が起きる温度範囲が、穏やかな高体温範囲である38.5℃〜40℃の範囲に移動することがわかる。
【0069】
20モル%を超えるMPPC濃度を含むDPPCリポソームでは、リポソームは本質的に不安定になり、したがって、脂質相転移より高い温度で(すなわち、リポソームの処理中に生じる脂質二重層の液相で)、捕えられた物質を保持できなくなる。このように高濃度のMPPCは、転移温度より低い温度で、ゲル相二重層も不安定にする可能性がある。先に示した通り、MPPCが多く含まれるにつれて、膜の機械的強度が低下し(Needham et al., Biophys. J. 73:2615(997))、リン脂質に対するMPPCのモル比が50モル%を超えると、二重層は、ついには純粋なミセル懸濁液に変化する(Zhelev et al., Biophys. J.(印刷中、1998))。熱感受性リポソームの1つの好ましい比率は、90:10 DPPC:MPPCである。
【0070】
例3
DPPC/MPPC混合物の相転移挙動および放出温度との相関関係
本発明のリポソームの透過性に関係した生物物理学的機序を研究するために示差走査熱量測定(DSC)研究を実施し、本リポソームの示唆熱量測定的サーモグラムを作成して、相転移温度を決定した。これらの結果を、累積放出プロフィール(図4に示す)から得られる放出対温度走査と比較した。図5Aおよび5Bは、DPPC二重層中に含まれるMPPC濃度が増加するリポソーム調製物に関する熱移動サーモグラムを表す図である。これらのサーモグラムから、最高10%のMPPCが二重層に含まれても、転移温度は依然として広がらないままであったことがわかる。より高いレベルの分析では、図5Bは、DPPC二重層におけるMPPC組成が零から10モル%に増加すると、転移温度のピークが41.9℃から41.04℃まで変化することを示す。転移の開始点と終点、すなわち過剰の熱移動ピーク線より下および上の固相線および液相線として表される転移の幅も示す。
【0071】
本発明の示差走査サーモグラムを、示差放出プロフィールと比較することが可能である。図6Aは、DPPC:MPPC 90:10リポソームからの累積放出プロフィール対温度、および同じ温度範囲に関する熱移動サーモグラムを示す図である。図6Bは、放出プロフィールの鋭さおよび熱移動サーモグラムに関連して最大放出が起きる温度を強調する、示差放出を示す図である。この比較に関して顕著なものは、示差放出プロフィールから得られた内容物のピーク放出が、DSCで得られた転移エンタルピーにおけるピークより0.9℃低かったことである。Tc以前の温度における捕えられた物質の放出は、ピーク温度ではなくサーモグラムの「固相」線で放出が起きていることに原因があると考えられる。このような挙動の1つの理由は、二重層ネットワークの微小領域境界に「第1の欠陥」(溶解欠陥)が出現するとすぐに、捕えられた物質の放出が起きることである。1つの理論に拘束されたくないが、本発明者は、転移温度が近づくと、溶解する微小構造の第1の部分は、固体膜の粒状境界にあると推測する。リゾ脂質を含まない水性層に取り囲まれると、リゾ脂質はゲル層内に捕捉されるが、膜が溶解し始めると脱着することができる。そうすると、欠陥透過性を強化し、純粋な脂質のみのリポソームより効果的に内容物が放出される。
【0072】
例4
ドキソルビシンの捕捉および放出
pH勾配駆動封入プロトコール(L.D. Mayer et al(1989)Cancer Res., 42:4734)を使用して、本発明のリポソーム(DPPC:MPPC 90:10)の内部水性容量内にドキソルビシン(DX)を捕捉した。簡単に説明すると、90:10 DPPC:MPPCの脂質組成物をクロロホルムに溶解し、真空下、45℃で、回転式蒸発器を使用して、溶剤を蒸発させた。さらに真空デシケータ内で一晩乾燥させた後で得られる脂質フィルムに、300mMクエン酸緩衝液(pH4.00)で水分補給し、生じた多重ラメラ小胞を、50℃にて、300〜400psiの圧力を使用して、孔の大きさが0.1μMの2つのポリカーボネート膜フィルターを通過させて押し出した。押し出されたリポソームを室温まで冷却し、0.5M Na2CO3溶液を使用して、pHを7.5〜8.0に上げた。
【0073】
押し出されたリポソームを60℃で5分間インキュベートした後、その懸濁液に、予熱したDXを加えた。さらに、間欠的に渦巻き攪拌しながら、試料を60℃にて10分間加熱した。捕えられなかった薬剤を、Sephadex G−50ゲルを使用したミニカラム遠心分離により除去した。
【0074】
PBSの存在下、37℃および40℃における、時間の関数としての、DXのリポソームからの放出、ならびに、25〜45℃の間の様々な温度における、捕えられたDXのリポソームからの累積放出プロフィールにより、DXを捕えたリポソームを特性決定した。図7は、37℃および40℃における、捕えられたDXのリポソームからの放出を、時間の関数として表す図であり、リポソームを37℃および40℃で30分間インキュベートし、適当に希釈した後、λex=470nmおよびλem=585nmで、放出されたDXの蛍光強度を測定した。これらの値を、6−カルボキシフルオレセイン(Triton X−100をリポソーム試料に加えることにより得られる)の放出総量に関する値と比較することによって、%放出を算出した。図7からわかる通り、37℃にて30分インキュベートした後、DXの約14%が放出され、40にて30分インキュベートした後、DXの73%が放出された。
【0075】
図8に示す通り、CFを使用した上記研究(例1〜3)の場合と同様、25〜45℃の間の様々な温度で試料を5分間インキュベートし、放出されたDXを蛍光強度測定法で測定することにより、DPPC:MPPC 90:10リポソームに捕えられたDXの累積放出を測定した。結果から、39℃までは、DXの約23%を放出し、40℃で65%の放出を達成することがわかった。
【0076】
例5
リポソーム二重層におけるPEG包含
本発明のリポソームを改変して、RESにより認識されにくくし、その結果、それらの血液循環中における半減期を高めた。
【0077】
5モル%のDSPE−PEG(分子量2000)をリポソーム組成物中に組み込むことにより、DPPC:MPPC 90:10を含むリポソームの表面を改変した(図11C)。したがって、これらのリポソームの改変された組成物は、DPPC:MPPC:DSPE−PEG−2000(85.935:9.545:4.520)であった。
【0078】
例6
リポソーム内容物の放出に与える体液の影響
PBSまたは50%ウシ血清のいずれかが存在する条件下、水性内部リポソーム領域内に捕えられたCFの放出プロフィールを研究することにより、例5に記載の、表面が改変されたリポソームを特性決定した。例3に記載の通りに、放出されたCFの蛍光強度をλex=470nmおよびλem=520nmで測定し、%放出を算出した。
【0079】
図9Aは、PBSの存在下、37℃および40℃で、捕えられたCFの時間の関数としての放出を示す図である。図9Bは、50%ウシ血清の存在下、37℃および40℃で、捕えられたCFの時間の関数としての放出を示す図である。本発明の、表面が改変されたリポソーム製剤は、PBSおよび血清の存在下、生理学的温度(37℃)で安定であり、それぞれ、1%および7%のCF放出を示した。しかし、これらのリポソームを40℃でインキュベートすると、5分間インキュベートした後、捕えられたCFの64%(PBS中)および76%(血清中)の放出を示し、30分間インキュベートした後、77%(PBS中)および92%(血清中)の放出を達成した。PBSおよび50%ウシ血清の存在下、捕えられたCFのリポソームからの累積放出プロフィ−ルは、それぞれ58%および73%の放出を示した(図10)。1つの理論に拘束されたくないが、血清の存在下で増強されたCF放出は、血清中のある特定のの低分子量血液成分とリポソーム表面との相互作用に原因があると考えることができた。
【0080】
前述の例は本発明を説明するものであって、本発明を制限するものと考えてはならない。本発明を、上記のクレーム、および中に含まれるクレームの等価物によって説明する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 リン脂質としてのジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)およびリゾ脂質としてのモノパルミトイルホスファチジルコリン(MPPC)を含む二層膜を有するリポソームを概略的に表す図である。リゾ脂質モノマーの配向ならびに脂質二重層の内層および外層の両者にそれらが存在することを示す。
【図2】 DPPC:MPPC(90:10)を含有するDPPCリポソームの平均直径に及ぼす、押出通過の影響を示すグラフである。孔の大きさが0.1mMの2つのポリカーボネート膜のスタックを、45℃にて300〜400psiの圧力で通過させると、平均サイズが700nmである多重ラメラ小胞が押し出された。
【図3】 PBSの存在下、37℃(白抜きの円)および40℃(中黒の正方形)における、DPPC:MPPC(90:10)を含むリポソーム内に捕えられた6−カルボキシフルオレセイン(CF)の放出を時間の関数として示すグラフである。
【図4】 10mM PBS(pH=7.4)の存在下、20℃〜45℃の温度における、様々な濃度のDPPC:MPPCリポソームからのCFの放出を示すグラフである。リポソームは、DPPCのみ(白抜きの円)、DPPC:MPPC 98:2(中黒の正方形)、DPPC:MPPC 96:4(中黒の三角)、DPPC:MPPC 94:6(白抜きの三角)、DPPC:MPPC 93:7(中黒のダイアモンド形)、DPPC:MPPC 92:8(白抜きの正方形)、DPPC:MPPC 90:10(中黒の円)、DPPC:MPPC 80:20(中黒の三角)を含んでいた。
【図5A】 様々なMPPC濃度がDPPCリポソームの相転移温度(Tc)に及ぼす影響を表す、熱移動サーモグラムを示す図である。30℃〜45℃の間で、2℃/分の加熱速度で、示差走査熱量測定法(DSC)により、MPPC(1〜10モル%)を含有するDPPCの凍結乾燥試料のTcを測定した。
【図5B】 5Aについて上述した通り、MPPC濃度がDPPCリポソームの相転移温度(Tc)に及ぼす影響を示すグラフである。このグラフは、転移の開始点(白抜きの円)、エンタルピーのピーク(中黒の円)、および転移の終点(白抜きの三角)を表す。
【図6A】 リポソーム(90:10 DPPC:MPPC)の示差走査熱量測定法のプロフィールと、図4に記載の累積放出実験で得られた6−カルボキシフルオレセイン(CF)放出に関する示差放出プロフィール(中黒の円)とを比較するグラフである(過剰の熱移動:白抜きの正方形)。
【図6B】 90:10 DPPC:MPPC リポソームからの示差放出プロフィールを示すグラフであって、白抜きの円は熱移動を表し、中黒の円は25℃〜45℃の温度でのCFの示差放出を表す。
【図7】 PBSの存在下、37℃(中黒の円)および40℃(白抜きの円)における、捕捉されたドキソルビシン(DX)のリポソーム(90:10 DPPC:MPPC)からの放出を時間の関数として示すグラフである。
【図8】 PBSの存在下、25〜45℃の温度で5分間インキュベートした、90:10 DPPC:MPPCを含むリポソームからの、捕捉されたDXの累積放出プロフィールを示すグラフである。
【図9A】 PBSの存在下で、捕捉された6−カルボキシフルオレセイン(CF)のリポソーム(5モル%のDSPE−PEG2000を組み込んだ90:10 DPPC:MPPC)からの放出を温度の関数として示すグラフである(37℃−白抜きの円、38℃−中黒の正方形、39℃−中黒の三角、39.5℃−白抜きの三角、および40℃−中黒の円)。
【図9B】 50%ウシ血清の存在下で、捕捉された6−カルボキシフルオレセイン(CF)の、リポソーム(5モル%のDSPE−PEG2000を組み込んだ90:10 DPPC:MPPCを含む)からの放出を温度の関数として示すグラフである(37℃−白抜きの円、38℃−中黒の正方形、39℃−中黒の三角、39.5℃−白抜きの三角、および40℃−中黒の円)。
【図10】 PBS(中黒の円)または50%ウシ血清(白抜きの円)の存在下、25〜45℃の様々な温度における、捕捉された6−カルボキシフルオレセイン(CF)の、90:10 DPPC:MPPCを含むリポソームからの累積放出を示すグラフである。
【図11A】 1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(DPPC)の化学構造を示す図である。
【図11B】 1−パルミトイル−2−ヒドロキシ−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(MPPC)の化学構造を示す図である。
【図11C】 1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[ポリ(エチレングリコール)2000](DSPE−PEG2000)の化学構造を示す図である。

Claims (38)

  1. 抗新生物薬または抗腫瘍薬の活性物質を含む単ラメラリポソームであって、リン脂質およびリゾ脂質のみを含むか、又はリン脂質、リゾ脂質および親水性ポリマーを用いて誘導されるリン脂質のみを含む脂質二層膜を有し、リン脂質が脂質二層膜の一次脂質源であり、リン脂質およびリゾ脂質が、モル重量基準で99:1〜70:30の比率で前記二層膜中に含まれており、前記活性物質がリポソーム内部に捕捉されており、リポソームの直径が50ナノメートル〜400ナノメートルであり、リポソームの相転移温度で放出される活性物質のパーセンテージが、前記リゾ脂質が存在しない条件で生じるものと比較して増加し、前記相転移温度が、37℃では極めて安定であるが、39℃を超えると不安定になり、捕捉されている活性物質の放出を示す相転移温度であるリポソーム。
  2. 前記リン脂質が、飽和アシル基を含む請求項1に記載のリポソーム。
  3. 前記リン脂質が、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)であり、前記リゾ脂質がモノパルミトイルホスファチジルコリン(MPPC)である請求項1に記載のリポソーム。
  4. 前記活性物質が、脂質二層膜内に捕捉されている請求項1に記載のリポソーム。
  5. 前記リポソーム二層膜が、リン脂質、リゾ脂質および親水性ポリマーを用いて誘導されるリン脂質のみを含む請求項1に記載のリポソーム。
  6. 前記親水性ポリマーが、ポリエチレングリコール、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸とのコポリマー、およびポリビニルアルコールからなる群から選択される請求項1に記載のリポソーム。
  7. 前記活性物質が、薬理学的活性物質であって、この薬理学的活性物質がタキサン環を有するジテルペン類である請求項1に記載のリポソーム。
  8. 前記薬理学的活性物質が、アントラサイクリン系抗生物質である請求項7に記載のリポソーム。
  9. 前記活性物質が、メトトレキサート、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド、エリプチシン、カンプトテシン、パクリタキセル、ドセタキセルおよびシスプラチンからなる群から選択される請求項1に記載のリポソーム。
  10. 前記活性物質が、パクリタキセルである請求項1に記載のリポソーム。
  11. 前記活性物質が、カンプトテシンである請求項1に記載のリポソーム。
  12. リン脂質および2モル%〜30モル%のリゾ脂質のみを含むか、又はリン脂質、2モル%〜30モル%のリゾ脂質および親水性ポリマーを用いて誘導されるリン脂質のみを含み、リン脂質が脂質二層膜の一次脂質源である脂質二層膜と、活性物質とを有する単ラメラリポソームであって、37℃では極めて安定であるが、39℃を超えると不安定になり、捕捉されている活性物質の放出を示す転移温度を有するリポソーム。
  13. 前記リン脂質がジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)であり、前記リゾ脂質がモノパルミトイルホスファチジルコリン(MPPC)である請求項12に記載のリポソーム。
  14. 前記脂質二層膜が、10モル%〜20モル%のリゾ脂質を含む請求項12に記載のリポソーム。
  15. 前記活性物質が、タキサン環を有するジテルペン類である請求項12に記載のリポソーム。
  16. 前記活性物質が、アントラサイクリン系抗生物質である請求項12に記載のリポソーム。
  17. 前記活性物質が、メトトレキサート、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド、エリプチシン、カンプトテシン、パクリタキセル、ドセタキセルおよびシスプラチンからなる群から選択される請求項12に記載のリポソーム。
  18. 前記活性物質が、パクリタキセルである請求項12に記載のリポソーム。
  19. 前記活性物質が、カンプトテシンである請求項12に記載のリポソーム。
  20. リン脂質および1〜30%のリゾ脂質のみを含むか、又はリン脂質、1〜30%のリゾ脂質および親水性ポリマーを用いて誘導されるリン脂質のみを含む脂質二層膜を有するリポソーム中に抗新生物薬または抗腫瘍薬の活性薬剤を捕捉することを含む高体温投与用の活性物質の調製方法であって、リン脂質が脂質二層膜の一次脂質源であり、前記リポソームが、37℃では極めて安定であるが、39℃を超えると不安定になり、捕捉されている活性物質の放出を示す相転移温度を有する調製方法。
  21. 前記脂質二層膜が、5モル%〜20モル%のリゾ脂質を含む請求項20に記載の方法。
  22. 前記活性物質が、リポソーム内部に捕捉される請求項20に記載の方法。
  23. 前記活性物質が、脂質二層膜内に捕捉される請求項20に記載の方法。
  24. 前記リポソーム二層膜が、リン脂質、1〜30%のリゾ脂質および親水性ポリマーを用いて誘導されるリン脂質のみを含む請求項20に記載の方法。
  25. 前記親水性ポリマーが、ポリエチレングリコール、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸とのコポリマー、およびポリビニルアルコールからなる群から選択される請求項20に記載の方法。
  26. 前記リン脂質が、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)であり、前記リゾ脂質がモノパルミトイルホスファチジルコリン(MPPC)である請求項20に記載の方法。
  27. 前記活性物質が、タキサン環を有するジテルペン類である請求項20に記載の方法。
  28. 前記活性物質が、アントラサイクリン系抗生物質である請求項20に記載の方法。
  29. 前記活性物質が、メトトレキサート、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド、エリプチシン、カンプトテシン、パクリタキセル、ドセタキセルおよびシスプラチンからなる群から選択される請求項20に記載の方法。
  30. 前記活性物質が、パクリタキセルである請求項20に記載の方法。
  31. 前記活性物質が、カンプトテシンである請求項20に記載の方法。
  32. 請求項1または請求項12のいずれかに記載の単ラメラリポソームを複数含むリポソーム調製物。
  33. 前記単ラメラリポソームが、生理食塩水中に分散されている請求項32に記載のリポソーム調製物。
  34. リゾ脂質モノマーを溶液中にさらに含む請求項32に記載のリポソーム調製物。
  35. 前記単ラメラリポソームが、直径50nm〜直径400nmである請求項32に記載のリポソーム調製物。
  36. 前記リポソームが、直径100nm〜直径200nmである請求項32に記載のリポソーム調製物。
  37. リポソーム内部空間内に捕捉された活性物質を含むリポソームを製造する方法であって、
    (a)リン脂質およびリゾ脂質のみを含むか、リン脂質、リゾ脂質および親水性ポリマーを用いて誘導されるリン脂質のみを含むか、リン脂質、リゾ脂質、親水性ポリマーを用いて誘導されるリン脂質および活性物質のみを含むリン脂質フィルムを調製するステップと、
    (b)活性物質および平衡量のリゾ脂質モノマーを含む水性調製物により前記リン脂質フィルムに水分補給して、リポソームを生成するステップと
    (c)ステップ(b)によって製造された前記リポソームを押し出し、所望のサイズのリポソームを形成するステップと
    を含み、
    前記リポソームの相転移温度で放出される活性物質のパーセンテージが、前記リゾ脂質が存在しない条件で生じるものと比較して増加し、前記相転移温度が、37℃では極めて安定であるが、39℃を超えると不安定になり、捕捉されている活性物質の放出を示す相転移温度であることを特徴とする方法。
  38. 前記水分補給ステップが、脂質混合物のゲル−液体結晶相転移温度より高い温度で実施される請求項37に記載の方法。
JP2000554346A 1998-06-18 1999-06-09 温度感受性リポソーム製剤 Expired - Lifetime JP4691253B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/099,668 1998-06-18
US09/099,668 US6200598B1 (en) 1998-06-18 1998-06-18 Temperature-sensitive liposomal formulation
PCT/US1999/012964 WO1999065466A1 (en) 1998-06-18 1999-06-09 Temperature-sensitive liposomal formulation

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002518317A JP2002518317A (ja) 2002-06-25
JP4691253B2 true JP4691253B2 (ja) 2011-06-01

Family

ID=22276065

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000554346A Expired - Lifetime JP4691253B2 (ja) 1998-06-18 1999-06-09 温度感受性リポソーム製剤
JP2010054624A Withdrawn JP2010138200A (ja) 1998-06-18 2010-03-11 温度感受性リポソーム製剤

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010054624A Withdrawn JP2010138200A (ja) 1998-06-18 2010-03-11 温度感受性リポソーム製剤

Country Status (10)

Country Link
US (1) US6200598B1 (ja)
EP (1) EP1089713B1 (ja)
JP (2) JP4691253B2 (ja)
AT (1) AT286718T (ja)
AU (1) AU749806B2 (ja)
CA (1) CA2335250C (ja)
DE (1) DE69923181T2 (ja)
ES (1) ES2238838T3 (ja)
HK (1) HK1035673A1 (ja)
WO (1) WO1999065466A1 (ja)

Families Citing this family (89)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20020048596A1 (en) * 1994-12-30 2002-04-25 Gregor Cevc Preparation for the transport of an active substance across barriers
US20040009229A1 (en) * 2000-01-05 2004-01-15 Unger Evan Charles Stabilized nanoparticle formulations of camptotheca derivatives
US6726925B1 (en) * 1998-06-18 2004-04-27 Duke University Temperature-sensitive liposomal formulation
EP1031346B1 (en) 1999-01-27 2002-05-02 Idea Ag Noninvasive vaccination through the skin
PT1031347E (pt) 1999-01-27 2002-09-30 Idea Ag Transporte/imunizacao transnasal com veiculos muitissimo adaptaveis
WO2000056774A1 (en) * 1999-03-19 2000-09-28 Duke University Methods of using bioelastomers
AU5409699A (en) * 1999-07-05 2001-01-22 Idea Ag A method for the improvement of transport across adaptable semi-permeable barriers
US6676930B2 (en) 1999-11-28 2004-01-13 Scientific Development And Research, Inc. Composition and method for treatment of otitis media
US6156294A (en) 1999-11-28 2000-12-05 Scientific Development And Research, Inc. Composition and method for treatment of otitis media
GB0002952D0 (en) * 2000-02-09 2000-03-29 Pharma Mar Sa Process for producing kahalalide F compounds
AT277935T (de) * 2000-02-10 2004-10-15 Liplasome Pharma As Auf lipiden basierende systeme zur arzneistoffabgabe
US6690976B2 (en) 2000-04-13 2004-02-10 Celsion Corporation Thermotherapy method for treatment and prevention of breast cancer and cancer in other organs
US6768925B2 (en) 2000-04-13 2004-07-27 Celsion Corporation Method for improved safety in externally focused microwave thermotherapy for treating breast cancer
US6725095B2 (en) 2000-04-13 2004-04-20 Celsion Corporation Thermotherapy method for treatment and prevention of cancer in male and female patients and cosmetic ablation of tissue
US7837720B2 (en) * 2000-06-20 2010-11-23 Boston Scientific Corporation Apparatus for treatment of tissue adjacent a bodily conduit with a gene or drug-coated compression balloon
US6477426B1 (en) 2000-06-20 2002-11-05 Celsion Corporation System and method for heating the prostate gland to treat and prevent the growth and spread of prostate tumors
EP1340494A4 (en) * 2000-11-10 2006-08-02 Univ Waseda Method for preparing microsome dispersion
US9700866B2 (en) * 2000-12-22 2017-07-11 Baxter International Inc. Surfactant systems for delivery of organic compounds
CA2349506C (en) * 2001-06-14 2009-12-08 Duke University A method for selective expression of therapeutic genes by hyperthermia
CN1646066A (zh) * 2002-02-15 2005-07-27 效思因公司 利用热压缩和药物治疗邻近身体导管的组织的方法和装置
US6958075B2 (en) * 2001-09-18 2005-10-25 Celsion Corporation Device and method for treatment of tissue adjacent a bodily conduit by thermocompression
JP4894119B2 (ja) * 2001-09-26 2012-03-14 日油株式会社 脂肪酸含有リポソーム分散液
CA2467064C (en) * 2001-11-13 2011-02-08 Murray Webb Lipid carrier compositions with enhanced blood stability
EP1448165B1 (en) * 2001-11-13 2007-09-19 Celator Pharmaceuticals, Inc. Lipid carrier compositions and methods for improved drug retention
US20030129224A1 (en) * 2001-11-13 2003-07-10 Paul Tardi Lipid carrier compositions and methods for improved drug retention
WO2003068941A2 (en) 2002-02-13 2003-08-21 Duke University Modulation of immune response by non-peptide binding stress response polypeptides
FR2836043B1 (fr) * 2002-02-15 2004-06-04 Inst Nat Sante Rech Med Vesicules lipidiques, preparation et utilisations
ES2369640T3 (es) 2002-05-24 2011-12-02 Angiotech International Ag Composiciones y métodos para revestir implantes médicos.
US6807446B2 (en) 2002-09-03 2004-10-19 Celsion Corporation Monopole phased array thermotherapy applicator for deep tumor therapy
US7769423B2 (en) * 2002-09-11 2010-08-03 Duke University MRI imageable liposomes for the evaluation of treatment efficacy, thermal distribution, and demonstration of dose painting
WO2004023981A2 (en) * 2002-09-11 2004-03-25 Duke University Methods and compositions for blood pool identification, drug distribution quantification and drug release verification
US20040105881A1 (en) * 2002-10-11 2004-06-03 Gregor Cevc Aggregates with increased deformability, comprising at least three amphipats, for improved transport through semi-permeable barriers and for the non-invasive drug application in vivo, especially through the skin
US7718189B2 (en) 2002-10-29 2010-05-18 Transave, Inc. Sustained release of antiinfectives
SI1581236T1 (sl) 2002-10-29 2014-02-28 Insmed Incorporated Princeton Corporate Plaza Zadržano sproščanje antiinfektivov
US7879351B2 (en) 2002-10-29 2011-02-01 Transave, Inc. High delivery rates for lipid based drug formulations, and methods of treatment thereof
GB0304367D0 (en) * 2003-02-26 2003-04-02 Pharma Mar Sau Methods for treating psoriasis
WO2004087097A2 (en) * 2003-03-31 2004-10-14 Yissum Research Development Company Of The Hebrew University Of Jerusalem Stable liposomes or micelles comprising a sphinolipid and a peg-lipopolymer
GB0321066D0 (en) * 2003-09-09 2003-10-08 Pharma Mar Sau New antitumoral compounds
US20050107959A1 (en) * 2003-10-03 2005-05-19 Yuanpeng Zhang Screening method for evaluation of bilayer-drug interaction in liposomal compositions
GB0408958D0 (en) * 2004-04-22 2004-05-26 Pharma Mar Sa Convergent synthesis for kahalalide compounds
WO2006030523A1 (ja) * 2004-09-17 2006-03-23 Japan Science And Technology Agency 人工脂質二重膜における脂質置換方法、その脂質置換方法を用いて得られる人工脂質二重膜、その人工脂質二重膜を製造する装置、および、イオン透過測定装置
US20080095722A1 (en) * 2004-11-12 2008-04-24 Idea Ag Extended Surface Aggregates in the Treatment of Skin Conditions
WO2006086992A2 (en) * 2005-02-18 2006-08-24 Liplasome Pharma A/S Drug delivery systems containing phqspholipase a2 degradable lipid prodrug derivatives and the therapeutic uses thereof as. e.g. wound healing agents and peroxisome proliferator activated receptor ligands
TWI388344B (en) * 2005-08-23 2013-03-11 Celsion Corp Methods of storing nanoparticle formulations
US7565207B2 (en) * 2005-11-22 2009-07-21 Bsd Medical Corporation Apparatus for creating hyperthermia in tissue
US8170643B2 (en) * 2005-11-22 2012-05-01 Bsd Medical Corporation System and method for irradiating a target with electromagnetic radiation to produce a heated region
CA2838111C (en) 2005-12-08 2016-01-19 Insmed Incorporated Lipid-based compositions of antiinfectives for treating pulmonary infections and methods of use thereof
US20130172274A1 (en) 2005-12-20 2013-07-04 Duke University Methods and compositions for delivering active agents with enhanced pharmacological properties
CN101384272B (zh) 2005-12-20 2013-05-01 杜克大学 用于递送具有增强的药理性质的活性剂的方法和组合物
US8841255B2 (en) 2005-12-20 2014-09-23 Duke University Therapeutic agents comprising fusions of vasoactive intestinal peptide and elastic peptides
US7709227B2 (en) * 2006-01-04 2010-05-04 Phasebio Pharmaceuticals, Inc. Multimeric ELP fusion constructs
WO2008091655A2 (en) * 2007-01-23 2008-07-31 The Regents Of The University Of California Methods, compositions and device for directed and controlled heating and release of agents
WO2008137717A1 (en) 2007-05-04 2008-11-13 Transave, Inc. Compositions of multicationic drugs for reducing interactions with polyanionic biomolecules and methods and uses thereof
US9114081B2 (en) 2007-05-07 2015-08-25 Insmed Incorporated Methods of treating pulmonary disorders with liposomal amikacin formulations
US9333214B2 (en) 2007-05-07 2016-05-10 Insmed Incorporated Method for treating pulmonary disorders with liposomal amikacin formulations
US9119783B2 (en) 2007-05-07 2015-09-01 Insmed Incorporated Method of treating pulmonary disorders with liposomal amikacin formulations
US8323694B2 (en) * 2007-05-09 2012-12-04 Nanoprobes, Inc. Gold nanoparticles for selective IR heating
KR20100099128A (ko) * 2007-10-19 2010-09-10 파르마 마르 에스.에이. 개선된 항암치료
WO2009059449A1 (en) * 2007-11-05 2009-05-14 Celsion Corporation Novel thermosensitive liposomes containing therapeutic agents
CA2713459A1 (en) * 2008-01-30 2009-08-06 Pharma Mar, S.A. Improved antitumoral treatments
RU2010140890A (ru) * 2008-03-07 2012-04-20 Фарма Мар, С.А. (Es) Улучшенные способы противоопухолевого лечения
JP5382567B2 (ja) * 2008-05-02 2014-01-08 公立大学法人大阪府立大学 温度感受性リポソーム
US8173621B2 (en) * 2008-06-11 2012-05-08 Gilead Pharmasset Llc Nucleoside cyclicphosphates
US8636978B2 (en) * 2008-06-23 2014-01-28 The United States Of America, As Represented By The Secretary, Department Of Health And Human Services Cyclized NGR peptide compounds, compositions, and methods of their use
CA2953975A1 (en) * 2008-06-27 2009-12-30 Duke University Therapeutic agents comprising elastin-like peptides
US20110190623A1 (en) * 2008-08-05 2011-08-04 The Methodist Hopsital Research Institute Thermally-activatable liposome compositions and methods for imaging, diagnosis and therapy
AR074882A1 (es) 2008-12-23 2011-02-16 Pharmasset Inc Analogos de nucleosidos
EP2376088B1 (en) 2008-12-23 2017-02-22 Gilead Pharmasset LLC 6-O-Substituted-2-amino-purine nucleoside phosphoramidates
AR074977A1 (es) 2008-12-23 2011-03-02 Pharmasset Inc Sintesis de nucleosidos de purina
TWI576352B (en) 2009-05-20 2017-04-01 Gilead Pharmasset Llc Nucleoside phosphoramidates
SG10201407329RA (en) * 2009-08-14 2015-01-29 Phasebio Pharmaceuticals Inc Modified vasoactive intestinal peptides
US20110123452A1 (en) * 2009-11-25 2011-05-26 Nanoprobes, Inc. Metal oligomers and polymers and their use in biology and medicine
CL2011000718A1 (es) 2010-03-31 2012-04-09 Gilead Pharmasset Llc Proceso para la preparacion de compuestos fosforados enantiomericos.
US8563530B2 (en) 2010-03-31 2013-10-22 Gilead Pharmassel LLC Purine nucleoside phosphoramidate
JP5872539B2 (ja) 2010-03-31 2016-03-01 ギリアド ファーマセット エルエルシー プリンヌクレオシドホスホルアミダート
WO2011137514A1 (en) * 2010-05-03 2011-11-10 University Health Network Imageable activatable agent for radiation therapy and method and system for radiation therapy
JP6069215B2 (ja) 2010-11-30 2017-02-01 ギリアド ファーマセット エルエルシー 化合物
JP2014503575A (ja) * 2011-01-31 2014-02-13 ナノビオティックスNanobiotix 超常磁性のナノ粒子を用いて、興味対象生成物のリポソームからの放出をモニターする方法
US9775803B2 (en) 2011-10-19 2017-10-03 Samsung Electronics Co., Ltd. Liposome comprising elastin-like polypeptide and tumor cell targeting material and use thereof
KR20140126381A (ko) * 2012-02-17 2014-10-30 셀젼 코퍼레이션 감열성 나노입자 제제 및 그의 제조 방법
NZ719739A (en) 2012-05-21 2017-07-28 Insmed Inc Systems for treating pulmonary infections
WO2014085526A1 (en) 2012-11-29 2014-06-05 Insmed Incorporated Stabilized vancomycin formulations
JP6501765B2 (ja) 2013-06-18 2019-04-17 サーモソーム ゲゼルシャフト ミット べシュレンクテル ハフツングThermosome GmbH 長時間循環する刺激応答性ナノキャリア系での局所領域的治療のための立体特異性脂質
KR20150034517A (ko) 2013-09-26 2015-04-03 삼성전자주식회사 소수성 활성 성분 및 폴리펩티드의 복합체를 포함하는 리포좀, 및 그의 용도
KR20150047336A (ko) 2013-10-24 2015-05-04 삼성전자주식회사 나노입자, 이를 제조하는 방법, 및 이의 용도
KR20150062652A (ko) 2013-11-29 2015-06-08 삼성전자주식회사 초음파 감응성 리포좀, 그를 포함한 약제학적 조성물 및 그를 이용하여 개체의 체내에 활성제를 전달하는 방법
WO2015175939A1 (en) 2014-05-15 2015-11-19 Insmed Incorporated Methods for treating pulmonary non-tuberculous mycobacterial infections
CN104587446B (zh) * 2014-12-19 2017-04-12 华东理工大学 温度敏感性脂肽、含该脂肽的脂质体及其应用
CN105796497B (zh) * 2016-04-29 2018-09-11 江西科技师范大学 种高贮藏稳定性薏苡仁油温敏脂质体的制备方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05506670A (ja) * 1991-02-07 1993-09-30
JPH05508626A (ja) * 1990-04-19 1993-12-02

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5077056A (en) 1984-08-08 1991-12-31 The Liposome Company, Inc. Encapsulation of antineoplastic agents in liposomes
US4921706A (en) * 1984-11-20 1990-05-01 Massachusetts Institute Of Technology Unilamellar lipid vesicles and method for their formation
JPH0714865B2 (ja) 1986-10-28 1995-02-22 武田薬品工業株式会社 リポソ−ム製剤およびその製造法
US5755788A (en) 1987-02-19 1998-05-26 Rutgers, The State University Prosthesis and implants having liposomes bound thereto and methods of preparation
US4828837A (en) * 1987-03-30 1989-05-09 Liposome Technology, Inc. Non-crystalline minoxidil composition, its production and application
US4921644A (en) * 1988-02-29 1990-05-01 Technology Unlimited, Inc. Mucin directed lipsome
EP0331504B1 (en) 1988-03-04 1992-06-10 Takeda Chemical Industries, Ltd. Liposome composition
US4906476A (en) * 1988-12-14 1990-03-06 Liposome Technology, Inc. Novel liposome composition for sustained release of steroidal drugs in lungs
US5013556A (en) * 1989-10-20 1991-05-07 Liposome Technology, Inc. Liposomes with enhanced circulation time
US5209720A (en) 1989-12-22 1993-05-11 Unger Evan C Methods for providing localized therapeutic heat to biological tissues and fluids using gas filled liposomes
US5277913A (en) 1991-09-09 1994-01-11 Thompson David H Liposomal delivery system with photoactivatable triggered release
US5736156A (en) * 1995-03-22 1998-04-07 The Ohio State University Liposomal anf micellular stabilization of camptothecin drugs
US6764693B1 (en) 1992-12-11 2004-07-20 Amaox, Ltd. Free radical quenching composition and a method to increase intracellular and/or extracellular antioxidants
AU6833994A (en) * 1993-05-17 1994-12-12 Liposome Company, Inc., The Incorporation of taxol into liposomes and gels
WO1995008986A1 (en) 1993-09-27 1995-04-06 Smithkline Beecham Corporation Camptothecin formulations
KR0173089B1 (ko) 1996-01-30 1999-03-20 윤덕용 N-이소프로필아크릴아미드/옥타데실아크릴레이트/아크릴산 공중합체로 피복된 방출온도 제어형 리포솜 및 그의 제조방법
US5783566A (en) * 1996-05-10 1998-07-21 California Institute Of Technology Method for increasing or decreasing transfection efficiency
US5810888A (en) 1997-06-26 1998-09-22 Massachusetts Institute Of Technology Thermodynamic adaptive phased array system for activating thermosensitive liposomes in targeted drug delivery

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05508626A (ja) * 1990-04-19 1993-12-02
JPH05506670A (ja) * 1991-02-07 1993-09-30

Also Published As

Publication number Publication date
DE69923181D1 (de) 2005-02-17
DE69923181T2 (de) 2006-02-16
EP1089713B1 (en) 2005-01-12
ES2238838T3 (es) 2005-09-01
AT286718T (de) 2005-01-15
HK1035673A1 (en) 2005-07-29
WO1999065466A1 (en) 1999-12-23
EP1089713A1 (en) 2001-04-11
CA2335250A1 (en) 1999-12-23
AU749806B2 (en) 2002-07-04
AU4556499A (en) 2000-01-05
JP2002518317A (ja) 2002-06-25
JP2010138200A (ja) 2010-06-24
CA2335250C (en) 2009-08-18
US6200598B1 (en) 2001-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Lee et al. Preparation, characterization and in vitro cytotoxicity of paclitaxel-loaded sterically stabilized solid lipid nanoparticles
Gao et al. Controlled and targeted tumor chemotherapy by micellar-encapsulated drug and ultrasound
Gabizon Liposome circulation time and tumor targeting: implications for cancer chemotherapy
Biju et al. Vesicular systems: an overview
EP0361894B1 (en) Loading and controlled release of amphiphatic molecules to and from liposomes
CA2146565C (en) Compositions for treatment of inflamed tissues
US5939096A (en) Liposome drug-loading method and composition
CN100377704C (zh) 脂质体制剂
Ponce et al. Hyperthermia mediated liposomal drug delivery
US5543152A (en) Sphingosomes for enhanced drug delivery
Strieth et al. Neovascular targeting chemotherapy: encapsulation of paclitaxel in cationic liposomes impairs functional tumor microvasculature
Kumar et al. Nonionic surfactant vesicular systems for effective drug delivery—an overview
Oussoren et al. Liposomes to target the lymphatics by subcutaneous administration
Barenholz Liposome application: problems and prospects
KR0134982B1 (ko) 충실성종양 치료용 조성물
US5094854A (en) Liposome composition useful for hypertheria therapy
Marianecci et al. Niosomes from 80s to present: the state of the art
EP0792142B1 (en) Fusogenic liposomes
Gabizon et al. Pharmacokinetics of pegylated liposomal doxorubicin
Kulkarni et al. Factors affecting microencapsulation of drugs in liposomes
AU718460B2 (en) Ionophore-mediated liposome loading of weakly basic drug
JP3626184B2 (ja) 薬剤搬送ビヒクルとしての固体脂肪ナノエマルジョン体
EP0445131B1 (en) Liposomes
Modi et al. Determination of drug release kinetics from nanoparticles: overcoming pitfalls of the dynamic dialysis method
US4837028A (en) Liposomes with enhanced circulation time

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091211

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100311

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100402

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100802

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100803

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20101019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101210

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110125

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140225

Year of fee payment: 3

S201 Request for registration of exclusive licence

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R314201

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140225

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140225

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S202 Request for registration of non-exclusive licence

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R315201

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140225

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140225

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250